JP2899216B2 - 製糊装置メインタンク - Google Patents

製糊装置メインタンク

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JP2899216B2 JP6245957A JP24595794A JP2899216B2 JP 2899216 B2 JP2899216 B2 JP 2899216B2 JP 6245957 A JP6245957 A JP 6245957A JP 24595794 A JP24595794 A JP 24595794A JP 2899216 B2 JP2899216 B2 JP 2899216B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は段ボール用接着剤として
の澱粉糊の製造装置に適用できる製糊装置メインタンク
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】公知の如く両面段ボール紙は波状の中芯
紙の凸部表面に糊を塗布し、両面からライナー紙で挟み
接着成形したものである。そしてこの糊は、トウモロコ
シや馬鈴薯などの澱粉を原料として製造される。その代
表的な製法としてスタイン・ホール法、ノーキャリ
ヤ法、ミノカー法などがある。従来の製糊プロセスの
例をあげると、ではメインタンクに50℃の温水を1
000リットル入れ、攪拌しながら澱粉100kgを投入
し、続いて濃度33.3%の苛性ソーダ45kgを添加し
て約20分攪拌すると澱粉は完全に糊化する。これをキ
ャリヤと呼ぶ。このキャリヤを1300リットルの水で
希釈した後、メイン澱粉を500kg投入し、数分後に硼
砂を添加して更に20分攪拌して製糊を完了する。で
は35℃、1900リットルの温水に600kgの澱粉を
投入して攪拌する。次に濃度4.2%の苛性ソーダ45
4kgを添加し、20分攪拌後に硼砂を添加し、更に20
分攪拌して完了する。はとの中間的な製法で、3
5℃、2300リットルの温水に澱粉300kgを投入
し、濃度31.5%の苛性ソーダ54kgを添加して20
分間攪拌後、二次澱粉を300kg追加すると共に、攪拌
途中で硼砂を添加して攪拌20分で完了する。
【0003】そしてこれら製法による製糊は、基本的に
図15に示すメインタンクで行われている。このメイン
タンクは、円筒形のタンク17、攪拌翼18,19、軸
20及び電動機21からなる攪拌機で構成され、タンク
17の上部から水(温水)、澱粉、苛性ソーダ、硼酸等
が投入され、前記〜のような手順で製糊される。製
糊中に昇温する必要があるときは、タンク17の壁面か
ら蒸気を注入する。また製糊が完了すると、バルブ22
を介してポンプ23によって貯留タンクに送液される。
攪拌翼18,19は比較的高速で回転させるもので、攪
拌翼18は鋸刃をもつ円盤であり、澱粉液を攪拌すると
同時に剪断を与えて、澱粉の分散促進と粘度制御の機能
を果たす。また攪拌翼19の機能は攪拌のみで、設けて
いない場合もある。
【0004】図16及び図17は、いずれも前記の製
法に用いられるもので、図16はタンク17にメイン澱
粉を投入後、同タンク17の底部から澱粉液をバルブ2
4を介して連続的に引き抜き、ポンプ23によってタン
ク25、攪拌翼26、電動機27からなる高速剪断機に
送り、これを更にバルブ28を介してタンク17に循環
させる。この高速剪断機の機能は、攪拌翼18の機能を
強化したものである。また図17はタンク29、攪拌翼
30、電動機31からなるプライマリ・タンクでキャリ
ヤを製糊した後、希釈水を注入してあるセカンダリ・タ
ンクと称するタンク33に落とし、攪拌翼34、軸3
5、電動機36からなる攪拌機で攪拌しながら二次澱粉
を投入する。次に図18は図17のセカンダリ・タンク
内に翼38、軸39、電動機40からなる高速剪断機を
追加したもので、前記の製法に用いられる。これはタ
ンク33に温水と澱粉を投入し、攪拌翼34、軸35、
電動機36からなる低速攪拌機で攪拌しながら苛性ソー
ダを添加し、更に前記高速剪断機を稼働させて製糊す
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】段ボール糊の製糊は、
基本的には温水に分散させた澱粉(以下澱粉スラリーと
いう)と攪拌しながら苛性ソーダを加えて行うが、十分
な剪断を与えないと接着性、粘度安定性等を満足する糊
の性能が得られない。そのためには攪拌機を高速回転さ
せる必要があるが、図15〜図17に示すように各攪拌
機は上方から懸吊しているため、振動と強度の制約から
高速回転をさせるためには小径の攪拌翼を用いざるを得
なかった。このことは、翼のポンプ量を減らし、結果と
して澱粉スラリーの循環量が減少することと、図15及
び図16の攪拌翼18の鋸刃の歯数を減らすことにな
る。その結果澱粉の未分散が起こったり、澱粉スラリー
に効果的に剪断が与えられなかったりする欠点があっ
た。またタンク内壁にバッフルを設けると、より効果的
な攪拌が行われることは良く知られているが、図15及
び図16の攪拌機は攪拌力が弱いため、バッフルに未分
散澱粉が付着する弊害が起こる。従ってこの攪拌機には
バッフルが付けられない欠点があった。特に前記の製
法では、キャリヤ澱粉スラリーを希釈後も粘稠性がある
ため、メイン澱粉を投入すると未分散のものが発生する
不具合がある。そこで図16の高速剪断機によって破砕
と剪断を行わせたり、図17のように小容量のプライマ
リ・タンクでキャリヤを製糊し、セカンダリ・タンクで
希釈度を上げて製糊している。いずれの場合も2個のタ
ンクが必要であった。また図16では、製糊完了後に貯
留タンクに送液すると配管37に糊が残留し、次回の澱
粉スラリーに混入して糊の品質を不安定にさせる欠点が
あった。
【0006】澱粉スラリーに苛性ソーダを加えて攪拌を
続けると、澱粉粒子は膨潤し一部は剪断によって糊化す
る。この反応はメインタンクの攪拌機の回転速度に影響
されるが、従来のものは攪拌機の回転速度が定速である
ため、原料条件を変えない限り糊の性状を操作すること
ができなかった。また攪拌機の翼構造は固定されている
ため、翼の設定条件を変更して糊の性状を操作すること
はできず、更にポンプ量が少ない。これは攪拌機の吸込
み量が少ないことを意味する。従ってタンクの中央に集
まる軽い未分散物の吸込みが悪く、このため澱粉スラリ
ーの分散性が悪い等の欠点があった。また図16〜図1
8の場合には攪拌機を2基設けているので、駆動部の機
械損が増加する欠点があった。 以上の如く従来のもの
は、スラリーが自由な状態で剪断されるため、効率が悪
く、また翼の歯数が少なく、かつ歯長が短いことによ
り、高速回転させる必要があったため、動力消費が大き
い等の欠点があった。本発明は、前記従来の問題を解決
しようとするもので、大径の攪拌翼とバッフルを設ける
ことにより、攪拌効果、剪断効果が大きく、かつ高速化
に対応できる製糊装置メインタンクを提供しようとする
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため本発明は、複数
個の翼をもった攪拌翼と、この下面と間隔をあけて対面
する面に放射状の多数の歯を突設したディスクよりなる
攪拌ユニットをタンクの底面又は側面に設けてなるもの
であり、また前記攪拌翼をタンク底部又は側壁部に回転
自在に支持された軸に固定し、前記ディスクをタンク底
部又は側壁部に取付けてなるものであり、更に前記攪拌
翼の前記ディスクと対面する面をフラット又は同面にデ
ィスクの歯に対して交叉する角度に歯を形成してなるも
ので、これを課題解決のための手段とするものである。
また本発明は、前記攪拌翼の下面又は側面と、ディスク
の歯面との間の間隔を調節自在にすると共に、前記攪拌
翼の上面にベルマウスを固定してなるものであり、また
前記攪拌翼を定速又は変速して駆動すると共に、前記タ
ンク内に設けたインライン粘度センサーと連動させる
か、手動粘度計測によって運転中の攪拌機速度を任意の
速度に変速させることにより、出来上がりの糊の粘度を
任意に制御するようにしてなるもので、これを課題解決
のための手段とするものである。更に本発明は、{前記
ディスクの歯数×歯長(mm)×翼数×回転速度(rps) }
/スラリ容量(m3 )が250(−/sec・m2 )以上
で、翼の最外周速度が8m/sec以上の速度で製糊するよ
うにしたものであり、また断面が三角形をなすバッフル
を前記タンクの底面及び側面に夫々1乃至複数個設ける
と共に、前記三角形のバッフルの流れの上流側の角度が
45°、下流側の角度が75°以上の頂角を有してなる
もので、これを課題解決のための手段とするものであ
る。
【0008】
【作用】本発明では攪拌翼をタンク底部又は側壁部に設
置することにより、攪拌翼の大径化が可能になり、翼の
回転とその下面の歯付ディスクにより強力な攪拌がで
き、従来のものより遙かに強大な攪拌力が得られる。ま
たバッフルの横断面形状を略三角形にし、上・下流側角
度を緩やかにしてバッフルとタンク接合部近傍イ、ロ、
ハ、ニでの流れの停滞を防止したことによりバッフルの
設置が可能になり、更に攪拌効果が強化され、高濃度ス
ラリーの製糊が行える。また攪拌翼と歯付きディスクを
組合わせた攪拌ユニットにより、従来のものより強力な
剪断効果をスラリーに与えることができ、糊の出来上が
り粘度を下げることができる。前記剪断効果は、ディス
クの歯数×歯長×攪拌ユニットの翼数×回転速度×翼と
ディスク間距離の逆数で決まる。特に破損の虞れがない
ので、歯数を多くすることが出来、低回転速度でも剪断
効果を上げることが出来る。またベルマウスを取付ける
ことによって、タンク中央にスラリーの渦をつくること
により吸込み力が強化され、軽量浮遊物を選択的に吸引
できる。更に攪拌翼の回転速度を変えることにより、粘
度と攪拌時間の曲線が変化し、低速回転ほど粘度が高く
なる。またメインタンクのインライン粘度計を連動させ
て電動機回転数を変速させると、粘度と攪拌時間の曲線
を任意に変えることができる。一方攪拌ユニットの翼と
ディスク間の距離を変えれば、攪拌翼の回転速度が同一
でも粘度と攪拌時間の曲線の傾斜が変化し、また距離が
大きくなるほど傾斜が緩やかになる。
【0009】
【実施例】以下本発明を図面の実施例について説明する
と、図1〜図14は本発明の実施例を示す。まず図1及
び図2の第1実施例に示すように、メインタンクは側壁
面と底面にバッフル4aと4bを取付けた比較的大径の
タンク1と、大径の攪拌翼2aと、底面からタンク1内
に突出し、攪拌翼2aを固着した軸2bとからなる攪拌
機及びこれに対面し、タンク1の底面に取付けられたデ
ィスク3で構成される攪拌ユニットからなる。軸2bは
タンク1の底部に図2に示す如く支持されているため軸
長が短く、大径の攪拌翼2aの駆動に十分耐えられる。
またディスク3は攪拌翼2aに対面する面に放射状に多
数の歯7が突設されており、攪拌翼2aの下面はフラッ
トか、ディスク3の歯7に対して交叉する角度に歯が切
られている。またバッフル4aと4bは、断面がほぼ三
角形で頂角は角α及びβからなり、流れの上流側の角α
は45°、下流側の角βは75°以上にする。
【0010】図3及び図4にディスク3の詳細を示す
が、攪拌翼2a側の面に放射状に多数の歯7を突設して
ある。また前記攪拌ユニットは、攪拌翼2aの下面とデ
ィスク3の歯7面との間に間隔δを設けてディスク3と
攪拌翼2aが相対するように設けられており、これらの
最外径の周速は8m/sec以上にする。また歯7の寸法
は、幅W:2〜10mm、高さH:3〜10mm、長さL:
攪拌翼2aをカバーする長さ以上で、歯数はディスク3
の全周で20個以上である。また図6の攪拌翼2cは、
図2の攪拌翼2a(下面がフラット)と異なる実施例を
示し、翼下面に歯2c′を切った翼としたものである。
そしてこの歯2c′は前記の如くディスク3の歯7に対
して交叉する角度に切られている。なお、前記翼2a又
は2cの下面とディスク3の歯7の上面との間隔δは、
ディスク3或いは軸2bを軸方向に移動させて調節する
もので、その間隔の調節範囲は、0.1〜10mmとす
る。図7及び図8はベルマウス10を取付けた状態を示
し、同ベルマウス10は攪拌機を覆うようにディスク3
にボルト11で取付けられており、同ベルマウス10の
傾斜部は穴明き板とし、開口率を0%から60%程度ま
で変化させることにより、ベルマウスの効果を調節する
ことができるようになっている。
【0011】図9はタンク1内の攪拌機の駆動用電動機
12の取付け状態を示している。電動機12と攪拌機の
軸2bにそれぞれプーリ13,14が取付けられ、ベル
ト15を介して攪拌機の軸2bを電動機12によって駆
動する。なお、電動機12は、例えばインバータ付きに
して変速できるようにすることもできる。また図1の如
くタンク1に粘度計センサー5を取付け、連続或いは間
欠的に出力を発信させ、電動機12の回転数制御に連動
させるようになっている。なお、6は温度計センサーで
ある。図10及び図11は図1の攪拌機がタンク1の底
部に設けてあるのに対し、メインタンク攪拌機の取付位
置を、タンク16の側壁面に変えたものである。なお、
攪拌翼2aとディスク3は図1と同じ構造とし、タンク
16の水平断面は略四角形とし、バッフルは設けない。
【0012】次に本発明の実施例装置を用いた具体的な
製糊の製造状態を説明する。図1のメインタンクにおい
て、攪拌翼2a(又は2c)の最外周の周速度を8m/s
ecを超える速度で攪拌すれば、段ボール紙用接着剤とし
ての代表的な澱粉糊の製法であるスタイン・ホール
法、ノーキャリヤ法、ミノカー法の全ての製糊が可
能である。先ずスタイン・ホール法による3倍水製糊の
製法の1例について説明する。機械の基本構造は図1に
示す通りであり、ディスク3の歯7の幅8mm、歯数4
0、ディスク3と歯7の間隔δは0.5mm、翼2aの最
外周の周速度を12.4m/secとした運転条件で製糊し
たところ、10分でキャリヤ澱粉の製糊を完了し、3分
で希釈と二次澱粉の投入を終了した。二次澱粉投入直後
は継粉が発生したが、3分で分散した。そこで直ちに硼
砂を添加し、更に6分攪拌して製糊を完了した。糊の出
来上がり粘度は、フォード・カップ粘度47sec 、ブル
ックフィールド粘度309cps であった。次いで図2の
バルブ8を介してポンプ9により貯留タンクに移送し
た。
【0013】次に前記と同一機械条件で、ノーキャリヤ
法による2倍水製糊の製法の1例について説明する。温
水に澱粉を投入し、5分間攪拌後に苛性ソーダを添加
し、27分後に硼酸を添加、更に10分攪拌して製糊を
完了したところ、糊の出来上がり粘度は、フォード・カ
ップ粘度92sec 、ブルックフィールド粘度789cps
であった。なお、この場合硼酸添加までの時間を15分
程度に短縮すれば、出来上がり粘度を低くすることがで
きる。
【0014】次にノーキャリヤ法につき、前記と異なる
攪拌機回転速度による製糊例を図12に示す。図12の
曲線は、苛性ソーダ添加完了から硼酸添加直前までの攪
拌時間と、フォード・カップ粘度の関係を示している
が、620rpm と330rpm とを比較すると、前者は粘
度絶対値と粘度上昇の度合いが共に低い。このことは製
糊の途中で攪拌機を変速すれば、澱粉スラリーの粘度を
任意に変えられることを意味している。図13は前記の
効果を証明するもので、攪拌速度を330rpm から62
0rpmに増速させて粘度を下げた例である。なお、図1
2と図13で330rpm の曲線が異なるのは、図12は
最初から330rpm で攪拌し、図13は苛性ソーダ添加
完了までは620rpm で攪拌し、その後330rpm に減
速したためである。図14は図1の攪拌ユニットの攪拌
翼2aの下面とディスク3の歯7の上面との間隔δが
0.4mmと2mmの場合について、製糊中のフォード・カ
ップ粘度の変化を示す曲線である。この間隔δを大きく
すると、同一攪拌速度でも粘度の増加を緩やかにするこ
とができ、粘度の上昇を抑えながら攪拌時間を増加させ
て膨潤澱粉量を増やすことができることを示している。
【0015】
【発明の効果】以上詳細に説明した如く本発明による
と、本発明のメインタンクは、大径の攪拌翼とバッフル
により、従来のものより攪拌効果が遙かに大きく、かつ
攪拌ユニットによる剪断効果が大きいため、代表的な段
ボール紙用糊の製法であるスタイン・ホール法、ノーキ
ャリヤ法、ミノカー法に適用できる。特にスタイン・ホ
ール法では、従来のメインタンクは、外部に高速剪断機
か、或いはキャリヤ澱粉製糊用に個別にタンクを必要と
したが、本発明のメインタンクは単機で製糊可能であ
る。また1基の攪拌機で攪拌と剪断を行い、更に翼とデ
ィスクによる効率的な剪断により、従来のものより動力
が低減出来、スラリ1m3 当たりの動力を対比させる
と、本発明はスタイン・ホール:1、ノーキャリヤ:
1、従来はスタイン・ホール:1.3、ノーキャリヤ:
1.5〜2である。またノーキャリヤ法或いはミノカー
法による製糊について、従来のメインタンクでは、3倍
水近傍の濃度の糊しか製糊できないが、本発明のメイン
タンクは2倍水の製糊が可能である。このように糊の水
分が低いので、乾燥の負担が軽減され、段ボール紙製造
機の高速化を測ることができる。
【0016】段ボール紙製造機の高速化に伴って、糊の
粘度が高いと中芯紙への糊の付着量が必要量以上に増加
する。本発明では、従来にない強攪拌と高剪断によっ
て、段ボール紙製造機の高速化に対応できる低粘度の糊
を製糊することができる。また同一原料配合、同一攪拌
時間で製糊しても、バッチ毎に出来上がり粘度のバラツ
キが生じる。従来のメインタンクは、これに対処する機
能をもっていなかったが、本発明のメインタンクでは、
攪拌機の回転を製糊中に変速して出来上がり粘度を制御
し、同一粘度に調整することが出来る。即ち、出来上が
り粘度の品質管理が行える。更にタンクに取付けたイン
ライン粘度センサーからの出力と、攪拌機の電動機の変
速装置と連動させれば、自動的に粘度調整ができる。ま
た攪拌機の上面に設けたベルマウスにより中央に渦を発
生させ、軽量の未分散澱粉を選択的に吸引して、攪拌ユ
ニットで剪断・破砕することにより、より均質な糊を製
糊できる。更に本発明では、攪拌ユニットの翼とディス
クの歯との間隔を変化させて、同一出来上がり粘度でも
異なる攪拌時間の糊を作ることができると共に、攪拌時
間とともに澱粉スラリーの膨潤澱粉量が増加し、一部は
破砕されて可容化澱粉になるので、翼とディスクの間隔
を調節して組成の異なる糊を製糊することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る製糊装置メインタン
クの平面図である。
【図2】図1のA〜A断面図である。
【図3】図1におけるディスクの平面図である。
【図4】図3のB〜B断面図である。
【図5】図4のC矢視図である。
【図6】図2と異なる攪拌翼の実施例を示す図2のD矢
視図である。
【図7】本発明の1実施例に係るベルマウスの取付け状
態を示す側断面図である。
【図8】図7の半分のみ示す平面図である。
【図9】図2の攪拌翼の駆動機構を示す側面図である。
【図10】本発明の第2実施例に係る製糊装置メインタ
ンクの攪拌機部の平面図である。
【図11】図10のE〜E断面図である。
【図12】本発明のおける苛性ソーダ添加完了後の攪拌
時間とフォードカップ粘度との関係の1例を示す線図で
ある。
【図13】図12と異なる例の苛性ソーダ添加完了後の
攪拌時間とフォードカップ粘度との関係を示す線図であ
る。
【図14】本発明における苛性ソーダ添加完了から製糊
完了までの攪拌時間とフォードカップ粘度との関係の1
例を示す線図である。
【図15】従来の製糊装置メインタンクの1例を示す斜
視図である。
【図16】従来のスタイン・ホール法製糊用メインタン
クを示す系統図である。
【図17】従来の図16と異なるスタイン・ホール法製
糊用2タンク式装置を示す系統図である。
【図18】従来のノーキャリヤ法製糊用メインタンクを
示す系統図である。
【符号の説明】
1 タンク 2a 攪拌機 2b 軸 2c 歯を切った攪拌翼 3 ディスク 4a タンク側壁面バッフル 4b タンク底面バッフル 5 粘度計センサー 6 温度計センサー 7 歯 8 バルブ 9 ポンプ 10 ベルマウス 11 ボルト 12 電動機 13 電動機側プーリ 14 軸側プーリ 15 ベルト 16 タンク
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−295336(JP,A) 特開 平3−7790(JP,A) 特開 昭57−126875(JP,A) 実公 昭37−30574(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01F 7/00 - 7/32 C09J 101/00 - 201/10

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数個の翼をもった攪拌翼と、この下面
    と間隔をあけて対面する面に放射状の多数の歯を突設し
    たディスクよりなる攪拌ユニットをタンクの底面又は側
    面に設けたことを特徴とする製糊装置メインタンク。
  2. 【請求項2】 前記攪拌翼をタンク底部に回転自在に支
    持された軸に固定し、前記ディスクをタンク底部に取付
    けたことを特徴とする請求項1記載の製糊装置メインタ
    ンク。
  3. 【請求項3】 前記攪拌翼をタンクの側壁部に回転自在
    に支持された軸に固定し、前記ディスクをタンク側壁部
    に取付けたことを特徴とする請求項1記載の製糊装置メ
    インタンク。
  4. 【請求項4】 前記攪拌翼の前記ディスクと対面する面
    をフラットに形成してなることを特徴とする請求項1記
    載の製糊装置メインタンク。
  5. 【請求項5】 前記攪拌翼の前記ディスクと対面する面
    に、同ディスクの歯に対して交叉する角度に歯を形成し
    てなることを特徴とする請求項1記載の製糊装置メイン
    タンク。
  6. 【請求項6】 前記攪拌翼の下面又は側面と、ディスク
    の歯面との間の間隔を調節自在にしてなることを特徴と
    する請求項1記載の製糊装置メインタンク。
  7. 【請求項7】 前記攪拌翼の上面にベルマウスを固定し
    たことを特徴とする請求項1記載の製糊装置メインタン
    ク。
  8. 【請求項8】 前記攪拌翼を定速又は変速して駆動する
    と共に、前記タンク内に設けたインライン粘度センサー
    と連動させるか、手動粘度計測によって運転中の攪拌機
    速度を任意の速度に変速させることにより、出来上がり
    の糊の粘度を任意に制御するように構成してなることを
    特徴とする請求項1記載の製糊装置のメインタンク。
  9. 【請求項9】 {前記ディスクの歯数×歯長(mm)×翼
    数×回転速度(rps)}/スラリ容量(m3 )が250
    (−/sec・m2 )以上で製糊することを特徴とする請求
    項1記載の製糊装置メインタンク。
  10. 【請求項10】 断面が三角形をなすバッフルを前記タ
    ンクの底面及び側面に夫々1乃至複数個設けたことを特
    徴とする請求項1記載の製糊装置メインタンク。
  11. 【請求項11】 前記三角形のバッフルの流れの上流側
    の角度が45°、下流側の角度が75°以上の頂角とし
    てなることを特徴とする請求項1記載の製糊装置メイン
    タンク。
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