JP2899128B2 - 低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋の製造方法 - Google Patents
低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋の製造方法Info
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- JP2899128B2 JP2899128B2 JP7721191A JP7721191A JP2899128B2 JP 2899128 B2 JP2899128 B2 JP 2899128B2 JP 7721191 A JP7721191 A JP 7721191A JP 7721191 A JP7721191 A JP 7721191A JP 2899128 B2 JP2899128 B2 JP 2899128B2
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄筋の製造方法、とり
わけ下降伏点が50kgf/mm2 以上の高強度を有し、低降伏
比で降伏伸びにも優れた特性を示すコンクリート埋設用
異形棒鋼として好適に用いられる鉄筋の製造方法に関す
るものである。
わけ下降伏点が50kgf/mm2 以上の高強度を有し、低降伏
比で降伏伸びにも優れた特性を示すコンクリート埋設用
異形棒鋼として好適に用いられる鉄筋の製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物は居住環境や経済的な要請
により鉄筋コンクリート造りが多くなり、しかもそれは
より高層化する傾向にある。このような傾向を反映し
て、コンクリート中に埋設する鉄筋については、高強度
化, 高品質化と同時に安全性の観点から、低降伏比であ
ることおよび降伏伸びが大きいことも要求されるように
なってきている。
により鉄筋コンクリート造りが多くなり、しかもそれは
より高層化する傾向にある。このような傾向を反映し
て、コンクリート中に埋設する鉄筋については、高強度
化, 高品質化と同時に安全性の観点から、低降伏比であ
ることおよび降伏伸びが大きいことも要求されるように
なってきている。
【0003】従来、このような要請に応えられる鉄筋製
造の技術の幾つかが提案されている。例えば、オーステ
ナイト未再結晶域の圧延を十分に行い、微細フェライト
−パーライト組織を得ることによって、高降伏伸びを有
する鉄筋を製造する方法が、特公昭63−64494号
公報として開示されている。また、特開昭61−124
524号公報には、鋼の成分と熱間圧延における圧下率
とを最適化して得たフェライト−ベイナイト組織を、さ
らに焼もどし処理して、降伏点伸びの高い鉄筋の製造方
法を開示している。
造の技術の幾つかが提案されている。例えば、オーステ
ナイト未再結晶域の圧延を十分に行い、微細フェライト
−パーライト組織を得ることによって、高降伏伸びを有
する鉄筋を製造する方法が、特公昭63−64494号
公報として開示されている。また、特開昭61−124
524号公報には、鋼の成分と熱間圧延における圧下率
とを最適化して得たフェライト−ベイナイト組織を、さ
らに焼もどし処理して、降伏点伸びの高い鉄筋の製造方
法を開示している。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかしながら、上記各従
来技術は、いずれも降伏伸びのみに注目して開発された
技術であり、降伏比が犠牲になる場合があり、また降伏
伸びそのものも不十分であることが多い。
来技術は、いずれも降伏伸びのみに注目して開発された
技術であり、降伏比が犠牲になる場合があり、また降伏
伸びそのものも不十分であることが多い。
【0005】すなわち、前者のものは、鋼種によって、
即ち 875℃以下がAr3変態点になるものでは、オーステ
ナイト- フェライト二相域での圧延になるから、フェラ
イト粒内での初期可動転位密度が増加し、降伏伸びが小
さくなる傾向がある。また後者の場合、焼戻し処理をす
るので生産性が低く、コスト高となることに加え、鉄筋
として必要な低降伏比のものが実現できないという問題
がある。
即ち 875℃以下がAr3変態点になるものでは、オーステ
ナイト- フェライト二相域での圧延になるから、フェラ
イト粒内での初期可動転位密度が増加し、降伏伸びが小
さくなる傾向がある。また後者の場合、焼戻し処理をす
るので生産性が低く、コスト高となることに加え、鉄筋
として必要な低降伏比のものが実現できないという問題
がある。
【0006】本発明の目的は、低降伏比であると同時に
降伏伸びにも優れた鉄筋が得られないという上記各従来
技術の抱えている問題点を克服することにある。
降伏伸びにも優れた鉄筋が得られないという上記各従来
技術の抱えている問題点を克服することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】以上に述べたような問題
点が克服でき、低降伏比であることを前提とした上で、
しかも降伏伸びにも優れた鉄筋を得るには、次のような
方法が有効である。即ち本発明は、 使用する鋼素材
の成分組成は、C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50wt
%,Mn:0.50〜2.00wt%, V:0.20〜0.60wt%, Al:0.0
1〜0.10wt%, N:0.015 wt%以下を含み、さらに、C
r:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.10〜
0.70wt%およびCu:0.30〜3.00wt%のうちから選ばれる
1種または2種以上を含有し残部が実質的にFeからなる
鋼素材、または、C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%, Mn:0.50〜2.00wt%, Cu:0.30〜3.00wt%, Al:
0.01〜0.10wt%,N:0.015 wt%以下を含み、さらに、C
r:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.10〜
0.70wt%%, V:0.20wt%未満のうちから選ばれる1種
または2種以上を含有し残部が実質的にFeからなる鋼素
材を用い、そして、 その処理に当たっては、上記の
各鋼素材を、a.1200℃以下のオーステナイト温度域に
加熱し、粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の
温度域で1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行
い、次いで、0.01〜5.0 ℃/sの冷却速度で常温まで冷却
する方法、b.その後さらに400 〜700 ℃の温度域で焼
もどしを行う方法、または、c.粗圧延と中間圧延を経
た後、 950℃〜Ar3点の温度域で1パス当り10%以上の
圧下率の仕上圧延を行い、次いで、5.0 ℃/sec超の冷却
速度で 400℃以上の温度まで冷却し、その後0.01〜5.0
℃/sの冷却速度で常温まで冷却し、さらにその後 400〜
700 ℃の温度で焼もどしを行う方法、のいずれか一の方
法の採用によって低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋を
製造する方法であり、請求項1〜6に記載した方法を要
旨構成とする技術である。
点が克服でき、低降伏比であることを前提とした上で、
しかも降伏伸びにも優れた鉄筋を得るには、次のような
方法が有効である。即ち本発明は、 使用する鋼素材
の成分組成は、C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50wt
%,Mn:0.50〜2.00wt%, V:0.20〜0.60wt%, Al:0.0
1〜0.10wt%, N:0.015 wt%以下を含み、さらに、C
r:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.10〜
0.70wt%およびCu:0.30〜3.00wt%のうちから選ばれる
1種または2種以上を含有し残部が実質的にFeからなる
鋼素材、または、C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%, Mn:0.50〜2.00wt%, Cu:0.30〜3.00wt%, Al:
0.01〜0.10wt%,N:0.015 wt%以下を含み、さらに、C
r:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.10〜
0.70wt%%, V:0.20wt%未満のうちから選ばれる1種
または2種以上を含有し残部が実質的にFeからなる鋼素
材を用い、そして、 その処理に当たっては、上記の
各鋼素材を、a.1200℃以下のオーステナイト温度域に
加熱し、粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の
温度域で1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行
い、次いで、0.01〜5.0 ℃/sの冷却速度で常温まで冷却
する方法、b.その後さらに400 〜700 ℃の温度域で焼
もどしを行う方法、または、c.粗圧延と中間圧延を経
た後、 950℃〜Ar3点の温度域で1パス当り10%以上の
圧下率の仕上圧延を行い、次いで、5.0 ℃/sec超の冷却
速度で 400℃以上の温度まで冷却し、その後0.01〜5.0
℃/sの冷却速度で常温まで冷却し、さらにその後 400〜
700 ℃の温度で焼もどしを行う方法、のいずれか一の方
法の採用によって低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋を
製造する方法であり、請求項1〜6に記載した方法を要
旨構成とする技術である。
【0008】
【作用】本発明者らは、鉄筋として必要な諸性質を考え
たとき、低降伏比のものを前提として、さらに降伏伸び
の大きいものが必要であると考え、そこでこの降伏伸び
に及ぼす要因について鋭意研究を行った。ここで、降伏
伸びとは、図1に示すような応力−歪曲線において、弾
性領域をεa とし, リューダース帯の伝播終了までをε
b としたときのεb/εa の比をいう。この降伏伸びに関
する本発明者らの行った実験結果を以下に説明する。
たとき、低降伏比のものを前提として、さらに降伏伸び
の大きいものが必要であると考え、そこでこの降伏伸び
に及ぼす要因について鋭意研究を行った。ここで、降伏
伸びとは、図1に示すような応力−歪曲線において、弾
性領域をεa とし, リューダース帯の伝播終了までをε
b としたときのεb/εa の比をいう。この降伏伸びに関
する本発明者らの行った実験結果を以下に説明する。
【0009】図2は、前記降伏伸びεb/εa とフェライ
ト体積率(%)との関係を示す。この図は、C量:0.2
〜0.5 %の材料を用いて、圧延条件を変えたときのフェ
ライト体積率の変化を示すものである。また、図3は、
0.3 %C鋼について、それの仕上温度を変化させたとき
の前記降伏伸びεb/εa と仕上温度との関係を示す。
ト体積率(%)との関係を示す。この図は、C量:0.2
〜0.5 %の材料を用いて、圧延条件を変えたときのフェ
ライト体積率の変化を示すものである。また、図3は、
0.3 %C鋼について、それの仕上温度を変化させたとき
の前記降伏伸びεb/εa と仕上温度との関係を示す。
【0010】まず、図2より、フェライト体積率が30%
以上になると、降伏伸びが急激に増加することが判る。
これは、フェライト組織というのは初期可動転位密度が
少なく、降伏伸びへの寄与が大きいためである。また、
図3から判るように、仕上温度がAr3変態点より低い場
合、フェライトが加工され、初期可動転位密度が増加す
るため、降伏伸びが減少することが判る。また、同図か
ら、フェライト結晶粒径が微細になれば、降伏伸びが増
大することも判る。従って、降伏伸びを増大させるに
は、フェライト結晶粒微細化が有効である。
以上になると、降伏伸びが急激に増加することが判る。
これは、フェライト組織というのは初期可動転位密度が
少なく、降伏伸びへの寄与が大きいためである。また、
図3から判るように、仕上温度がAr3変態点より低い場
合、フェライトが加工され、初期可動転位密度が増加す
るため、降伏伸びが減少することが判る。また、同図か
ら、フェライト結晶粒径が微細になれば、降伏伸びが増
大することも判る。従って、降伏伸びを増大させるに
は、フェライト結晶粒微細化が有効である。
【0011】このような観点から、本発明では、フェラ
イト体積率を30%以上とし、フェライト結晶粒を微細化
するための好適成分組成, 圧延条件, 熱処理条件を決定
することが必要であると考え、本発明の条件を決定した
ので、以下にその条件決定の理由を説明する。
イト体積率を30%以上とし、フェライト結晶粒を微細化
するための好適成分組成, 圧延条件, 熱処理条件を決定
することが必要であると考え、本発明の条件を決定した
ので、以下にその条件決定の理由を説明する。
【0012】(1) 成分組成限定の理由;C:フェライト
体積率が30%以上の組織を得るためには、0.6 wt%以下
にする必要があり、0.1 wt%未満では高強度化に適さず
かつ高降伏比となる。 Si:フェライト相安定化元素であり、かつ固溶硬化とし
ての作用をもつものであり、その量が1.50wt%を超える
と靭性に悪影響を及ぼし、また製鋼時に脱酸の役目を果
たすので、0.01wt%以上の添加は必要である。 Mn:固溶強化元素であり、強度上0.50wt%以上必要であ
る。また、2.00wt%より多く添加すると、ベイナイト組
織が多量に生成し、フェライト体積率30%を下回り、高
降伏伸びが見られない。 Al:脱酸剤として添加するが、鋼中に残留し、AlNとな
り粒を微細化するので有効であるが、0.01wt%未満では
その効果が小さく、0.10wt%以上添加すると却って粒が
粗大化するので上限とした。 N:フリーNの増大は、靭性を阻害したり、粗大なVN
を形成するため、上限を0.015 wt%とした。 P:熱間圧延時に粒界に偏析し脆性破壊を発生させる起
点となるため、0.030 wt%が許容上限である。 S:多量に添加すると、MnS 介在物を形成して延性, 靭
性を阻害するため、0.030 wt%を許容限とする。
体積率が30%以上の組織を得るためには、0.6 wt%以下
にする必要があり、0.1 wt%未満では高強度化に適さず
かつ高降伏比となる。 Si:フェライト相安定化元素であり、かつ固溶硬化とし
ての作用をもつものであり、その量が1.50wt%を超える
と靭性に悪影響を及ぼし、また製鋼時に脱酸の役目を果
たすので、0.01wt%以上の添加は必要である。 Mn:固溶強化元素であり、強度上0.50wt%以上必要であ
る。また、2.00wt%より多く添加すると、ベイナイト組
織が多量に生成し、フェライト体積率30%を下回り、高
降伏伸びが見られない。 Al:脱酸剤として添加するが、鋼中に残留し、AlNとな
り粒を微細化するので有効であるが、0.01wt%未満では
その効果が小さく、0.10wt%以上添加すると却って粒が
粗大化するので上限とした。 N:フリーNの増大は、靭性を阻害したり、粗大なVN
を形成するため、上限を0.015 wt%とした。 P:熱間圧延時に粒界に偏析し脆性破壊を発生させる起
点となるため、0.030 wt%が許容上限である。 S:多量に添加すると、MnS 介在物を形成して延性, 靭
性を阻害するため、0.030 wt%を許容限とする。
【0013】上記の元素に加えて本発明では、さらに次
の元素を選択的に1種または2種以上添加する。 V:析出強化元素として、有効な強度増加作用があり、
そのため0.20wt%以上の添加が必要であり、焼もどし時
のTS低下を防止する。ただし、0.60wt%を超えて添加
すると、粗大なV( C, N) を形成し、延性, 靭性を阻
害するためこれを上限とした。なお、Cuを主な析出強化
元素とする場合は、強度に応じてこのVは0.20%未満で
もよい。 Cu:析出強化で強度向上に有効な元素であり、0.30wt%
以上の添加を必要とし、一方、3.00wt%を超えて添加す
ると、熱間圧延時に脆性破壊を発生するためこれを上限
とした。 Ni:靭性向上に有効な元素であり、その効力を発揮する
ためには0.20wt%以上の添加を必要とし、一方、3.00wt
%を超えて添加すると、延性, 靭性を阻害するベイナイ
ト組織率が70%を超えるのでこれを上限とした。 Cr:固溶強化元素として有効で、またパーライト組織の
ラメラー間隔を微細にする作用もあり、延性向上にも寄
与する。これらの効力を得るためには0.05wt%以上の添
加を必要とし、一方、0.50wt%を超えて添加すると、コ
スト高になるだけでなく、靭性も低下するのでこれを上
限とした。 Mo:析出強化または固溶強化元素として、延性を阻害す
ることなく高強度化できる元素であり、0.10wt%以上の
添加を必要とするが、0.70wt%を超えて添加すると、ベ
イナイト組織量が増加してフェライト体積率が30%未満
となるので、この量が上限となる。
の元素を選択的に1種または2種以上添加する。 V:析出強化元素として、有効な強度増加作用があり、
そのため0.20wt%以上の添加が必要であり、焼もどし時
のTS低下を防止する。ただし、0.60wt%を超えて添加
すると、粗大なV( C, N) を形成し、延性, 靭性を阻
害するためこれを上限とした。なお、Cuを主な析出強化
元素とする場合は、強度に応じてこのVは0.20%未満で
もよい。 Cu:析出強化で強度向上に有効な元素であり、0.30wt%
以上の添加を必要とし、一方、3.00wt%を超えて添加す
ると、熱間圧延時に脆性破壊を発生するためこれを上限
とした。 Ni:靭性向上に有効な元素であり、その効力を発揮する
ためには0.20wt%以上の添加を必要とし、一方、3.00wt
%を超えて添加すると、延性, 靭性を阻害するベイナイ
ト組織率が70%を超えるのでこれを上限とした。 Cr:固溶強化元素として有効で、またパーライト組織の
ラメラー間隔を微細にする作用もあり、延性向上にも寄
与する。これらの効力を得るためには0.05wt%以上の添
加を必要とし、一方、0.50wt%を超えて添加すると、コ
スト高になるだけでなく、靭性も低下するのでこれを上
限とした。 Mo:析出強化または固溶強化元素として、延性を阻害す
ることなく高強度化できる元素であり、0.10wt%以上の
添加を必要とするが、0.70wt%を超えて添加すると、ベ
イナイト組織量が増加してフェライト体積率が30%未満
となるので、この量が上限となる。
【0014】(2) 圧延条件, 熱処理の条件について; a.加熱条件:加熱温度が1200℃を超えると、γ粒粗大
化を招き、微細フェライト組織が得られないだけでな
く、ベイナイト体積率も高くなる。 b.圧延条件:仕上時の仕上温度がAr3変態点を下廻る
と、降伏伸びが出にくくなり、一方 950℃より高い温度
で仕上されると、γ粒粗大化によりフェライト体積率30
%を下廻わる。なお、この仕上圧延時の圧下率(断面減
少率)が1パス当たり10%未満になると、γ粒微細化が
実現されず、フェライト体積率が30%を下廻り、フェラ
イト結晶粒径も粗大になるので 950℃〜Ar3点間で1パ
ス当たり10%以上の圧下率の仕上圧延を行わねばならな
い。
化を招き、微細フェライト組織が得られないだけでな
く、ベイナイト体積率も高くなる。 b.圧延条件:仕上時の仕上温度がAr3変態点を下廻る
と、降伏伸びが出にくくなり、一方 950℃より高い温度
で仕上されると、γ粒粗大化によりフェライト体積率30
%を下廻わる。なお、この仕上圧延時の圧下率(断面減
少率)が1パス当たり10%未満になると、γ粒微細化が
実現されず、フェライト体積率が30%を下廻り、フェラ
イト結晶粒径も粗大になるので 950℃〜Ar3点間で1パ
ス当たり10%以上の圧下率の仕上圧延を行わねばならな
い。
【0015】c.冷却条件:圧延後の冷却速度は、0.01
℃/secよりも低い温度で常温まで冷却すると、フェライ
ト成長を促進し、TS低下を招き高降伏比となる。一
方、この冷却速度が5.00℃/secより速く常温まで冷却す
ると、ベイナイト組織の体積率が増大し、フェライト体
積率30%以上を満足できない。なお、5.00℃/secで速く
冷却し場合、ベイナイト組織発生を防止するため、400
℃以上で一旦冷却を停止させ、その後ベイナイト変態を
阻止する目的で0.01〜5℃/secに制限する冷却を行う。
℃/secよりも低い温度で常温まで冷却すると、フェライ
ト成長を促進し、TS低下を招き高降伏比となる。一
方、この冷却速度が5.00℃/secより速く常温まで冷却す
ると、ベイナイト組織の体積率が増大し、フェライト体
積率30%以上を満足できない。なお、5.00℃/secで速く
冷却し場合、ベイナイト組織発生を防止するため、400
℃以上で一旦冷却を停止させ、その後ベイナイト変態を
阻止する目的で0.01〜5℃/secに制限する冷却を行う。
【0016】d.熱処理条件:前記圧延後、さらに焼も
どし処理を行う場合、400 ℃より低い温度で焼もどして
も、析出強化による強度増加またはフェライト粒内での
可動転位密度の消滅には適しない。また、700 ℃より超
えて焼もどすと、TSの低下により低降伏比が実現され
ないので、焼もどしを行う場合は 400〜700 ℃で行わね
ばならない。
どし処理を行う場合、400 ℃より低い温度で焼もどして
も、析出強化による強度増加またはフェライト粒内での
可動転位密度の消滅には適しない。また、700 ℃より超
えて焼もどすと、TSの低下により低降伏比が実現され
ないので、焼もどしを行う場合は 400〜700 ℃で行わね
ばならない。
【0017】以上説明したような成分組成の鋼材, 加
熱, 圧延, 冷却, 熱処理の各条件を満足した場合、得ら
れる鉄筋は、0.85以下の低降伏比(YS/TS)とな
り、高降伏伸びはεb/εa ≧2.0 となる。これは従来技
術の下では、その両立が困難とされていたものであり、
いまだ実現されていなかったものである。
熱, 圧延, 冷却, 熱処理の各条件を満足した場合、得ら
れる鉄筋は、0.85以下の低降伏比(YS/TS)とな
り、高降伏伸びはεb/εa ≧2.0 となる。これは従来技
術の下では、その両立が困難とされていたものであり、
いまだ実現されていなかったものである。
【0018】
【実施例】表1に本発明鋼と比較鋼の化学組成を示す。
表中、No.1〜9 が発明鋼であり、No. 10〜14が比較鋼で
ある。表1に示す組成の鋼を、転炉−連続鋳造を経て断
面150 ×150 mmの正方形のビレットとした。このビレッ
トを加熱し、粗圧延, 中間圧延, および仕上圧延を行
い、公称径16〜35mmの異形棒鋼を製造した(仕上圧延速
度は、およそ3〜15m/sec で実施した) 。表2にこのと
きの圧延条件を示す。試験No.1〜16は、本発明圧延条件
で、No.17 〜27は比較例としての条件である。表3に
は、上述のようにして得られた圧延材の機械的特性を示
す。この表からも判るように、試験No.1〜16は、本発明
鋼および本発明圧延条件で実施したものであるが、降伏
比(YR)はいずれも(No.15を除き)0.80 以下で、しか
も降伏伸びも>2.3 と大きく、両方が併立して優れた特
性を示している。ところが、比較例の条件では、No. 22
を除き、YS(下降伏点)は降伏現象が現れていなかっ
たため、YS,YRを表示することができず、一方、N
o.22 のように降伏現象が明瞭な場合でも、焼もどし温
度が高いと、降伏比が0.91と高い値を示した。この結果
から、本発明方法の効果が大きいことが認められた。
表中、No.1〜9 が発明鋼であり、No. 10〜14が比較鋼で
ある。表1に示す組成の鋼を、転炉−連続鋳造を経て断
面150 ×150 mmの正方形のビレットとした。このビレッ
トを加熱し、粗圧延, 中間圧延, および仕上圧延を行
い、公称径16〜35mmの異形棒鋼を製造した(仕上圧延速
度は、およそ3〜15m/sec で実施した) 。表2にこのと
きの圧延条件を示す。試験No.1〜16は、本発明圧延条件
で、No.17 〜27は比較例としての条件である。表3に
は、上述のようにして得られた圧延材の機械的特性を示
す。この表からも判るように、試験No.1〜16は、本発明
鋼および本発明圧延条件で実施したものであるが、降伏
比(YR)はいずれも(No.15を除き)0.80 以下で、しか
も降伏伸びも>2.3 と大きく、両方が併立して優れた特
性を示している。ところが、比較例の条件では、No. 22
を除き、YS(下降伏点)は降伏現象が現れていなかっ
たため、YS,YRを表示することができず、一方、N
o.22 のように降伏現象が明瞭な場合でも、焼もどし温
度が高いと、降伏比が0.91と高い値を示した。この結果
から、本発明方法の効果が大きいことが認められた。
【0019】表1 本発明鋼, 比較鋼の化学組成
【0020】
【表2】
【0021】表3 製造した異形棒鋼の機械的特性結果
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明にかかる製造
方法によれば、成分組成, 圧延条件,冷却条件および熱
処理条件の組合わせにより、高強度の異形棒鋼におい
て、低降伏比で高降伏伸びを示す鉄筋を製造することが
できる。
方法によれば、成分組成, 圧延条件,冷却条件および熱
処理条件の組合わせにより、高強度の異形棒鋼におい
て、低降伏比で高降伏伸びを示す鉄筋を製造することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、応力−歪曲線における降伏伸びの定義
を示す図。
を示す図。
【図2】図2は、フェライト体積率と降伏伸びの関係を
示す図。
示す図。
【図3】図3は、圧延仕上温度と降伏伸びの関係を示す
図。
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中野 昭三郎 千葉県千葉市川崎町1番地 川崎製鉄株 式会社技術研究本部内 (56)参考文献 特開 昭61−124524(JP,A) 特開 昭62−164823(JP,A) 特開 昭62−188754(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C21D 8/08,9/52
Claims (6)
- 【請求項1】 C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%,Mn:0.50〜2.00wt%, V:0.20〜0.60wt%, A
l:0.01〜0.10wt%, N:0.015 wt%以下を含み、さら
に、Cr:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.
10〜0.70wt%および Cu:0.30〜3.00wt%のうちから選
ばれる1種または2種以上を含有し、残部実質的Feから
なる鋼素材を、1200℃以下のオーステナイト温度域に加
熱し、粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の温
度域で1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行い、
次いで、0.01〜5.0 ℃/secの冷却速度で常温まで冷却す
ることを特徴とする低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋
の製造方法。 - 【請求項2】 C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%,Mn:0.50〜2.00wt%, Cu:0.30〜3.00wt%, A
l:0.01〜0.10wt%,N:0.015 wt%以下を含み、さら
に、Cr:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.
10〜0.70wt%%, V:0.20wt%未満のうちから選ばれる
1種または2種以上を含有し、残部実質的Feからなる鋼
素材を、1200℃以下のオーステナイト温度域に加熱し、
粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の温度域で
1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行い、次い
で、0.01〜5.0 ℃/secの冷却速度で常温まで冷却するこ
とを特徴とする低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋の製
造方法。 - 【請求項3】 C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%,Mn:0.50〜2.00wt%, V:0.20〜0.60wt%, A
l:0.01〜0.10wt%, N:0.015 wt%以下を含み、さら
に、Cr:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.
10〜0.70wt%および Cu:0.30〜3.00wt%のうちから選
ばれる1種または2種以上を含有し、残部実質的Feから
なる鋼素材を、1200℃以下のオーステナイト温度域に加
熱し、粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の温
度域で1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行い、
次いで、0.01〜5.0 ℃/secの冷却速度で常温まで冷却
し、さらにその後 400〜700 ℃の間の温度域で焼もどし
を行うことを特徴とする低降伏比・高降伏伸びを有する
鉄筋の製造方法。 - 【請求項4】 C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%,Mn:0.50〜2.00wt%, Cu:0.30〜3.00wt%, A
l:0.01〜0.10wt%,N:0.015 wt%以下を含み、さら
に、Cr:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.
10〜0.70wt%%, V:0.20wt%未満, のうちから選ばれ
る1種または2種以上を含有し、残部実質的Feからなる
鋼素材を、1200℃以下のオーステナイト温度域に加熱
し、粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の温度
域で1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行い、次
いで、0.01〜5.0 ℃/secの冷却速度で常温まで冷却し、
さらにその後 400〜700 ℃の間の温度域で焼もどしを行
うことを特徴とする低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋
の製造方法。 - 【請求項5】 C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%,Mn:0.50〜2.00wt%, V:0.20〜0.60wt%, A
l:0.01〜0.10wt%, N:0.015 wt%以下を含み、さら
に、Cr:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.
10〜0.70wt%および Cu:0.30〜3.00wt%のうちから選
ばれる1種または2種以上を含有し、残部実質的Feから
なる鋼素材を、1200℃以下のオーステナイト温度域に加
熱し、粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の温
度域で1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行い、
次いで、5.0 ℃/sec超の冷却速度で 400℃以上の温度ま
で冷却し、その後0.01〜5.0 ℃/s の冷却速度で常温ま
で冷却し、さらにその後 400〜700 ℃の間の温度域で焼
もどしを行うことを特徴とする低降伏比・高降伏伸びを
有する鉄筋の製造方法。 - 【請求項6】 C:0.10〜0.60wt%, Si:0.01〜1.50
wt%,Mn:0.50〜2.00wt%, Cu:0.30〜3.00wt%, A
l:0.01〜0.10wt%,N:0.015 wt%以下を含み、さら
に、Cr:0.05〜0.50wt%, Ni:0.20〜3.00wt%, Mo:0.
10〜0.70wt%%, V:0.20wt%未満のうちから選ばれる
1種または2種以上を含有し、残部実質的Feからなる鋼
素材を、1200℃以下のオーステナイト温度域に加熱し、
粗圧延と中間圧延を経た後、 950℃〜Ar3点の温度域で
1パス当り10%以上の圧下率の仕上圧延を行い、次い
で、5.0 ℃/sec超の冷却速度で 400℃以上の温度まで冷
却し、その後0.01〜5.0 ℃/s の冷却速度で常温まで冷
却し、さらにその後 400〜700 ℃の間の温度域で焼もど
しを行うことを特徴とする低降伏比・高降伏伸びを有す
る鉄筋の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7721191A JP2899128B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7721191A JP2899128B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05209223A JPH05209223A (ja) | 1993-08-20 |
JP2899128B2 true JP2899128B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=13627499
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7721191A Expired - Fee Related JP2899128B2 (ja) | 1991-03-18 | 1991-03-18 | 低降伏比・高降伏伸びを有する鉄筋の製造方法 |
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Country | Link |
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CN106987768B (zh) * | 2017-03-29 | 2018-10-09 | 海城市欣锐铸件有限公司 | 一种低成本耐腐蚀螺纹钢筋的制造方法 |
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-
1991
- 1991-03-18 JP JP7721191A patent/JP2899128B2/ja not_active Expired - Fee Related
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