JP2898584B2 - 竣工図保管方法および保管装置 - Google Patents

竣工図保管方法および保管装置

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JP2898584B2
JP2898584B2 JP7237756A JP23775695A JP2898584B2 JP 2898584 B2 JP2898584 B2 JP 2898584B2 JP 7237756 A JP7237756 A JP 7237756A JP 23775695 A JP23775695 A JP 23775695A JP 2898584 B2 JP2898584 B2 JP 2898584B2
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大洋 木下
雅俊 矢野
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DAIWA HAUSU KOGYO KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、住宅等の建物の
竣工図を保管する竣工図保管方法および保管装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、工業化住宅等の製造業者あるい
は施工業者は、保守や増改築に備え、竣工図の原図を、
事業所における事務所や倉庫、あるいは委託先などに保
管場所を定めて保管し、台帳その他の方法で集中管理し
ている。竣工図は、原図の代わりにマイクロフィルムに
したものを前記と同様に事務所や倉庫に保管する場合も
ある。竣工図のうち、基本的な図は施主にも預けてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】住宅の増改築を考えた
場合、その住宅が解体されるまで、竣工図の保管の必要
性があり、何十年の期間に渡って保管することが望まれ
る。しかし、各事業所における竣工図の保管状況や保管
方法は統一されていない場合が多く、長年の間に住宅の
住所表示の変更や所有者の変更等があった場合、事業所
側で竣工図を保管していても抽出できない場合がある。
また、住宅が解体されても事業所に連絡されない場合が
あり、このような解体された住宅の竣工図を長期に渡っ
て保管するのでは、保管場所や管理人員等に無駄が生
じ、管理コストがかかる。また、事業所が地震等で被災
した場合に、多くの住宅の竣工図が消失する可能性があ
る。施主側での竣工図の保管は、一般には保管場所が定
まらないため、紛失したり保管場所を忘れたりする場合
が多い。また、増改築の実作業では伏図が必要となる
が、施主側で多数枚の図面を保管するのは不便であり、
パネル伏図までは施主側に渡されない場合が多い。これ
らのため、事業所側での竣工図の管理が十分でないと、
必要な図面が何処からも得られない場合がある。
【0004】この発明の目的は、各建物で、場所を採ら
ずに、かつ紛失の問題なく、低コストで確実に竣工図を
保管できる竣工図保管方法および保管装置を提供するこ
とである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明の竣工図保管方
法は、建物の竣工図をマイクロフィルム等の高密度記録
が可能な記録媒体に記録し、前記竣工図で示される建物
にその記録媒体を保管する方法である。前記建物には、
専用の竣工図保管ボックスを設置し、このボックスに前
記竣工図の記録された記録媒体を保管する。前記竣工図
保管ボックスとしては、電気配線用に規格化された埋込
み形のスイッチボックスまたはアウトレットボックスを
用いても良い。この発明の竣工図保管装置は、電気配線
用に規格化されたスイッチボックスまたはアウトレット
ボックスからなる竣工図保管ボックスを建物の内壁面に
埋込設置し、このボックスのカバープレートに竣工図の
保管ボックスであることを示す識別符号を施したもので
ある。前記建物が住宅である場合、竣工図保管ボックス
の設置場所は建物の玄関回りとすることが好ましい。ま
た、竣工図保管ボックスのカバープレートは、玄関回り
に設置された他のスイッチボックスまたはアウトレット
ボックスのカバープレートと意匠上の統一化が図られた
ものを使用することが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】この発明の実施形態の一例を図1
ないし図4に基づいて説明する。この保管方法および装
置は、図1に示すように、建物の壁面1に専用の竣工図
保管ボックス2を埋め込み設置し、その建物の竣工図を
記録した記録媒体であるマイクロフィルム3を竣工図保
管ボックス2内に保管するようにしたものである。マイ
クロフィルム3はマイクロフィルムケース4に収納した
状態で竣工図保管ボックス2に保管する。マイクロフィ
ルムケース4は、ケース本体4aとキャップ4bとから
なり、難燃性の樹脂または金属缶等で形成されている。
マイクロフィルムケース4の高さh、左右幅w、および
前後幅bは、例えば各々50mm、40mm、20mm程度で
ある。保管する竣工図は、例えば仕様書(仕上表)、配
置図、平面図、立面図、断面図、基礎伏図、パネル伏
図、その他の各伏図、設備図等であり、1棟当り10枚
程度である。竣工図保管ボックス2は、電気配線用に規
格化された埋込み形のスイッチボックスまたはアウトレ
ットボックスを用いており、この例では、高さH、左右
幅W、および前後幅Bが、例えば各々102mm,53m
m,35mmのものを使用している。このスイッチボック
ス等からなる竣工図保管ボックス2は、図2に分解斜視
図を示すように、前面が開口した埋込型のボックス本体
2aと、その前面に順次設けられるスイッチ取付枠5、
カバー取付枠6、およびカバープレート7で構成され
る。
【0007】スイッチ取付枠5は、内部の複数連用の取
付開口5aにコンセントまたはスイッチを複数個一列に
並べて取付可能なものであり、長孔状のビス挿通孔5b
と、ねじ孔5cとを有している。スイッチ取付枠5は、
ビス挿通孔5bに挿通したビス9aを、ボックス本体2
aの開口部の折曲片2bに設けられたねじ孔2cにねじ
込むことでボックス本体2aに取付けられる。カバー取
付枠6は、前面にカバープレート7を取付けるものであ
り、上下の切欠7aに挿通されたビス9bでスイッチ取
付枠5のねじ孔5cに取付けられる。カバープレート7
は、コンセントやスイッチを取付ける孔の開いていない
形式のものが使用される。このような孔無し型のカバー
プレートは、アウトレットボックスを他のボックスへの
送り配線の接続部として使用する場合のプレートとし
て、電気配線用に標準に準備されている。カバープレー
ト7には、竣工図の保管ボックスであることを示す文字
や記号等の識別符号8aの施されたシール8を貼付けて
おく。シール8の代わりに、直接にカバープレート7に
識別符号8aを施しても良い。なお、カバープレート7
は、カバー取付枠6を用いずに直接にスイッチ取付枠5
にねじ止め等で取付けるものであっても良い。
【0008】図1に示すように、竣工図保管ボックス2
のボックス本体2aは、一般のスイッチボックスの場合
と同様に建物の間柱10の側面に木ねじ等の固着具11
で取付け、内装板1aには竣工図保管ボックス2の前面
に開口1aaを設けておき、内装板1aの表側で前記ス
イッチ取付枠5をボックス本体2aに止め付ける。図示
の例では、内壁面1は、パネル工法住宅における間仕切
壁パネル12で形成され、間柱10は間仕切壁パネル1
2内の上下方向の中枠材となる。
【0009】竣工図保管ボックス2を設置する位置は、
玄関まわりの分かり易く、かつ目立たない位置が好まし
く、建物の設計者が平面図等に指定する。また、竣工図
保管ボックス2は、コンセント位置と同じ高さ位置に設
置し、電気配線工事時に他のコンセント等のスイッチボ
ックスを設置するときに設置する。図3、図4は竣工図
保管ボックス2の配置箇所例を示す。図3は工業化住宅
の1階部分の水平断面図であり、玄関13内における間
仕切壁14側の内壁面1に、下駄箱15の際の下端近傍
に、竣工図保管ボックス2とコンセント16とを図4の
ように並べて設置してある。竣工図保管ボックス2とコ
ンセント16とは、同一規格のスイッチボックスおよび
カバープレートを用いており、カバープレート7の形
状,色,その他の外観要素の意匠上の統一化が図られて
いる。なお、玄関13に設置する他のコンセントやスイ
ッチ類も、竣工図保管ボックス2と同一規格の意匠上の
統一化が図られたものを使用する。
【0010】この竣工図保管方法および保管装置は、こ
のように各建物に専用の竣工図保管ボックス2を設置
し、竣工図の記録されたマイクロフィルム3をその中に
保管するため、各建物で竣工図を場所を取らずに確実に
保管できる。現場の建物で保管するため、保管の維持コ
ストもかからなくなる。しかも、その建物が解体または
その他の理由で消失するまで竣工図を保管でき、住宅の
住所表示や所有者の変更があっても抽出が行える。場所
を取らないため、竣工図のうちの各種の伏図や、その他
の現場で必要な多くの図面を保管できる。また、事業所
側での集中管理と異なり、一定場所が被災しても、一斉
に多数の竣工図が消失することが無くなる。これらのた
め、施主の安心感や信頼を得ることができる。
【0011】また、この例では、竣工図保管ボックス2
は、電気配線用に規格化されたスイッチボックスまたは
アウトレットボックスを使用するため、電気工事時にお
けるスイッチボックス等の設置と同時に設置でき、工種
や工程を増やさずに設置が行え、非常に低コストで保管
が可能となる。また、他のコンセントやスイッチ類とカ
バープレートが意匠的に統一されることで、出来上がり
の違和感が防がれる。しかも、このようにスイッチボッ
クス等からなる竣工図保管ボックス2に入れてカバープ
レート7で閉じておくことで、常時は取り出されること
がなく、紛失が防がれる。竣工図保管ボックス2の設置
場所が玄関回りであると、業者による取り出しも住宅の
中の方まで入らずに行える。
【0012】なお、前記の実施の形態では竣工図を記録
する記録媒体としてマイクロフィルムを使用したが、高
密度記録が可能で保存性の良いものであれば、その他の
各種の記録媒体を使用しても良く、竣工図をディジタル
信号として記録する記録媒体であっても良い。また、竣
工図保管ボックス2の設置場所は、玄関まわり以外に、
勝手口まわりや、基礎等も好ましい。竣工図保管ボック
ス2は、スイッチボックスを利用する代わりに、次の不
燃性を備えた素材からなる容器を利用しても良い。前記
容器の素材として、例えば、鉄,チタン,クロム,お
よびこれらの合金からなる金属製の不燃性のある耐火材
料、セラミック,陶磁器材料等からなる不燃性のある
耐火材料、フッ素樹脂,フェノール樹脂などの燃えな
い樹脂等を使用することができる。
【0013】
【発明の効果】この発明の竣工図保管方法および保管装
置は、建物の竣工図をマイクロフィルム等の高密度記録
が可能な記録媒体に記録し、前記竣工図で示される建物
に前記記録媒体の収納可能な専用の竣工図保管ボックス
を設置し、このボックスに前記竣工図の記録媒体を保管
するため、各建物で竣工図を場所を取らずに確実に保管
でき、その建物が解体またはその他の理由で消失するま
で竣工図を保管できる。しかも、住宅の住所表示や所有
者の変更があっても抽出が行え、保管の維持コストもか
からない。場所を取らないため、竣工図のうちの各種の
伏図等まで、現場で必要な多くの図面を保管できる。ま
た、事業所側での集中管理と異なり、一定場所が被災し
ても、一斉に多数の竣工図が消失することが無くなる。
これらのため、施主の安心感や信頼を得ることができ
る。竣工図保管ボックスとして電気配線用に規格化され
たスイッチボックスまたはアウトレットボックスを使用
する場合は、電気工事時におけるスイッチボックス等の
設置と同時に設置でき、工種や工程を増やさずに設置が
行える。また、スイッチボックス等とカバープレートが
意匠的に統一されることで、出来上がりの違和感が防が
れる。このようにスイッチボックス等からなる竣工図保
管ボックスに入れてカバープレートで閉じておくこと
で、常時は取り出されることがなく、紛失が防がれる。
竣工図保管ボックスの設置場所が玄関回りであると、業
者による取り出しも住宅の中の方まで入らずに行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)はこの発明の実施の形態にかかる竣工図
保管装置の断面図、(B)はマイクロフィルムケースの
斜視図、(C)は竣工図保管装置の壁への取付状態の断
面図、(D)はそのカバー取り外し状態の正面図であ
る。
【図2】同竣工図保管装置の分解斜視図である。
【図3】同竣工図保管装置を備えた住宅の1階部分の水
平断面図である。
【図4】同住宅における竣工図保管装置の設置部付近を
示す破断側面図である。
【符号の説明】 1…内壁面、2…竣工図保管ボックス、3…マイクロフ
ィルム(記録媒体)、4…マイクロフィルムケース、5
…スイッチ取付枠、6…カバー取付枠、7…カバープレ
ート、8…シール、8a…識別符号、10…間柱、13
…玄関

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物の竣工図をマイクロフィルム等の高
    密度記録が可能な記録媒体に記録し、前記竣工図で示さ
    れる建物に前記記録媒体の収納可能な専用の竣工図保管
    ボックスを設置し、このボックスに前記竣工図の記録さ
    れた前記記録媒体を保管する竣工図保管方法。
  2. 【請求項2】 前記竣工図保管ボックスとして、電気配
    線用に規格化された埋込み形のスイッチボックスまたは
    アウトレットボックスを用いる請求項1記載の竣工図保
    管方法。
  3. 【請求項3】 電気配線用に規格化されたスイッチボッ
    クスまたはアウトレットボックスからなる竣工図保管ボ
    ックスを建物の内壁面に埋込設置し、このボックスのカ
    バープレートに竣工図の保管ボックスであることを示す
    識別符号を施した竣工図保管装置。
  4. 【請求項4】 前記建物が住宅であって、前記竣工図保
    管ボックスの設置場所が建物の玄関回りであり、前記竣
    工図保管ボックスのカバープレートは、前記玄関回りに
    設置された他のスイッチボックスまたはアウトレットボ
    ックスのカバープレートと意匠上の統一化が図られたも
    のである請求項3記載の竣工図保管装置。
JP7237756A 1995-08-22 1995-08-22 竣工図保管方法および保管装置 Expired - Lifetime JP2898584B2 (ja)

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JPH0956509A JPH0956509A (ja) 1997-03-04
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