JP2898293B2 - エンドセリンに対する抗体およびその用途 - Google Patents

エンドセリンに対する抗体およびその用途

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエンドセリンに結合特異性を有する点で有用
かつ新規な抗体に関する。更に詳しくは、抗原抗体反応
に基づく臨床検査薬の開発あるいは病態生理学の研究に
有用な抗体に関する。
〔略号〕
本明細書において、アミノ酸、ペプチド、保護基、活
性基、その他に関し略号で表示する場合、それらはIUPA
C−IUB Commission on Biological Nomenclatureによる
略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくもので
あり、その例を次ぎに挙げる。また、アミノ酸などに関
し光学異性体がありうる場合は、特に明示しなければL
体を示すものとする。
Trp:トリプトファン Ile:イソロイシン Leu:ロイシン Asp:アスパラギン酸 Pro:プロリン Thr:スレオニン Gly:グリシン His:ヒスチジン Cys:システイン Arg:アルギニン Ser:セリン Met:メチオニン Asn:アスパラギン Lys:リジン Glu:グルタミン酸 Gln:グルタミン Val:バリン Tyr:チロシン Phe:フェニルアラニン Boc:t−ブトキシカルボニル Tos:トシル OBzl:ベンジルエステル MeBzl:4−メチルベンジル Bzl:ベンジル Cl−Z:2−クロロベンジルオキシカルボニル Br−Z:2−ブロモベンジルオキシカルボニル Acm:アセトアミドメチル TFA:トリフルオロ酢酸 TEA:トリエチルアミン PAM:4−(オキシメチル)フェニルアセトアミドメチル pTs・OH:p−トルエンスルホン酸 HONB:N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカル
ボキシイミド ONB:N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ
キシイミド・エステル DMF:N,N′−ジメチルホルムアミド DCC:N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド WSCD・HCl:1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロ
ピル)−カルボジイミド・塩酸塩 〔従来の技術〕 内皮依存性の血管拡張反応とならんで、種々の刺激に
対する内皮依存性の血管収縮反応が報告されている。し
かし、これまでアンジオテンシン(Angiotensin)が内
皮細胞から得られるという報告(サーキュレーション・
リサーチ(Circulation Research),60,4221(198
7)〕以外には、これらの収縮反応をつかさどる内皮由
来の液性因子は、まだ1つも同定されていなかった。最
近、真崎らは哺乳類または鳥類の血管内皮細胞培養上清
より、強力な血管平滑筋収縮作用を有する分子量2,500
±300の新規なペプチドを見出した(特願昭62−255381
号)。単離・精製された上記のペプチドのうちの一つは
アミノ酸分析(ニンヒドリン法)、分子量測定およびそ
の他のデータから、アミノ酸21個からなるペプチド(以
後、エンドセリンIと表す)であることが判明してお
り、エンドセリンIのアミノ酸配列は であり、CysとCysの間でS−S結合が2組存在(1Cys−
15Cys,3Cys−11Cys)し、分子量は2,492である。
また、真崎、音田らによりエンドセリンの遺伝情報を
指定するブタおよびヒト遺伝子のクローニングもなされ
た(特願昭62−275613号、および特願昭62−313155
号)。さらに、エンドセリンIの前駆体としてアミノ酸
約40個からなるペプチド(以後、エンドセリンIIと表わ
す)および約200個からなるペプチド(以後、エンドセ
リンIIIと表す)も得られている。本明細書においては
エンドセリンI、エンドセリンIIおよびエンドセリンII
Iをあわせてエンドセリンと総称する。
エンドセリンIIとしては、たとえば第13図で示される
アミノ酸配列53〜91のブタエンドセリンIIや第14図で示
されるアミノ酸配列53〜90のヒトエンドセリンIIなどが
挙げられる。
エンドセリンIIIとしては、たとえば第13図で示され
るアミノ酸配列1〜203のブタエンドセリンIIIや第14図
で示されるアミノ酸配列1〜212のヒトエンドセリンIII
などが挙げられる。
〔発明が解決しようとする課題〕
該エンドセリンは、その強力な血管平滑筋収縮作用の
点から、例えば本態性高血圧症、心不全等の各種疾患と
因果的に、または症候的に関連する可能性が考えられて
いる。これらを解明するためには、エンドセリンの研
究、特に代謝経路、分泌機構、リセプター等に関する研
究を総合的に行なう必要がある。イムノアッセイ等の免
疫学的手法は、そのための最も有効な手段の一つと考え
られ、エンドセリンに特異的な抗体を作製することが極
めて重要視されている。しかしながら、これまでエンド
セリンの検出法としては生物活性に基づく方法しか知ら
れておらず、今後の研究には、より迅速、簡便かつ高感
度な検出法の開発が必須である。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、エンドセリンに結合特異性を有するポリク
ローナル抗体およびモノクローナル抗体を提供する。
本発明のモノクローナル抗体もしくはポリクローナル
抗体を用いることにより、エンドセリンの免疫学的測定
系が確立され、組織化学的知見を得ることも可能とな
る。また、該抗体を用いる免疫吸着クロマトグラフィー
によりエンドセリンを単離・精製することができる。こ
れらのことは、エンドセリンの生理学的意義、各種疾患
との関連の説明、さらには、これらの診断薬、治療薬の
研究開発を行なう上で非常に有用である。
本発明のポリクローナル抗体の調製は一般に免疫抗原
のエンドセリンとキャリアー蛋白との複合体をつくり、
このものを動物に接種して免疫を行い、該免疫動物から
抗エンドセリン抗体含有物を採取、抗体の分離精製を行
うことによる。
本発明のモノクローナル抗体の調製に当っては、上記
免疫動物から抗体価の高い個体を選び、最終免疫3〜5
日後に脾臓あるいはリンパ節を採取、それらに含まれる
抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させ、安定的に力価の
高い抗体を産生するハイブリドーマを選択し、モノクロ
ーナルなハイブリドーマを得ることによる。
免疫抗原のエンドセリンとしては、例えば、前記文献
等に記述された天然精製標品あるいは合成標品等いずれ
も使用でき、先に述べたエンドセリンI、エンドセリン
II、エンドセリンIIIおよびそれらの一部分がこの中に
含まれる。
本発明で用いられる種々のペプチドは、ペプチド合成
の公知の常套手段で製造しうる。固相合成法、液相合成
法のいずれによってもよい。
固相法によりエンドセリンを合成する場合、メリーフ
ィールドの固相ペプチド合成方法〔ジャーナル オブ
ジ アメリカン ケミカル ソサィエティ(J.Am.Chem.
Soc.),85,2149(1963)〕を用いるのが好ましい。不溶
性樹脂として当該技術分野で知られたもののいずれであ
ってもよく、例えばクロロメチル化されたスチレン−ジ
ビニルベンゼン共重合体、フェナシルアセティックメチ
ル化されたスチレン−ジビニルベンゼン共重合体のよう
なポリスチレン型樹脂、ポリジメチルアクリルアミド樹
脂のようなポリアミド型樹脂が挙げられる。C末端のN
−保護アミノ酸を不溶性樹脂に結合させた後、エンドセ
リンのC末端側から保護アミノ酸を常法に従って順次結
合し、次いでフッ化水素で処理した後、ジスルフィド結
合を形成させ目的とするエンドセリンを合成することが
できる。N−保護アミノ酸としては、α−アミノ基はす
べてBoc基で保護し、セリンおよびスレオニンの水酸基
はBzl基で、グルタミン酸、アスパラギン酸のω−カル
ボン酸はOBzl基、リジンのε−アミノ基はCl−Z基、シ
ステインのチオール基はAcm基、MeBzl基、チロシンの水
酸基はBr−Z基、ヒスチジンのイミダゾール基およびア
ルギニンのグアニド基はTos基、トリプトファンのイン
ドール基はCHO基で保護するのが好ましい。
液相法による合成の手段としては、たとえば「ザ ペ
プチズ(The Peptides)」、第1巻(1966年)、Schrod
er and Lubke著、Academic Press,New York,U.S.A.ある
いは“ペプチド合成”、泉屋ら著、丸善株式会社(1975
年)に記載された方法、たとえばアジド法、クロライド
法、酸無水物法、混合無水物法、DCC法、活性エステル
法、ウッドワード試薬Kを用いる方法、カルボジイミダ
ゾール法、酸化還元法、DCC/アディテイブ(例、HONB,H
OBt,HOSu)法などがあげられる。
哺乳動物を免疫するために用いられるエンドセリンと
キャリアー蛋白との蛋白複合体に関し、キャリアー蛋白
の種類およびキャリアーとハプテン(この場合ペプチ
ド)との混合比は、キャリアーにカプリングさせて免疫
したハプテンに対して抗体が効率よく出来れば、どの様
なものをどの様な比率でカプリングさせてもよいが、例
えば、牛血清アルブミンや牛サイログロブリン、ヘモシ
アニン等を重量比でハプテン1対し0.1〜20、好ましく
は1〜5の割合でカプルさせる方法が用いられる。
また、ハプテンとキャリアーのカプリングには、種々
の縮合剤を用いることが出来るが、グルタルアルデヒド
やカルボジイミド、マレイミド活性エステル等が好都合
に用いられる。
縮合生成物は温血動物に対して投与により抗体産生が
可能な部位にそれ自体あるいは担体、希釈剤とともに投
与されるが、なかでも皮下注射が好ましい。投与に際し
て抗体産生能を高めるため、完全フロイントアジュバン
トや不完全フロイントアジュバントを投与してもよい。
投与は通常2〜6週毎に1回ずつ、計3〜6回程度行わ
れる。
用いられる温血動物としては、たとえばサル、ウサ
ギ、イヌ、モルモット、マウス、ラット、ヒツジ、ヤ
ギ、ニワトリがあげられる。
抗体は上記の方法で免疫された温血動物の血液、腹水
(好ましくは血液)などから採取される。抗血清中の抗
エンドセリン抗体価の測定は、例えば後記の標識化エン
ドセリンと抗血清とを反応させたのち、抗体に結合した
標識剤の活性を測定することによりなされる。抗体の分
離精製は免疫グロブリンの分離精製法〔例、塩析法、ア
ルコール沈殿法、等電点沈殿法、電気泳動法、イオン交
換体(例、DEAE)による吸脱着法、超遠心法、ゲルろ過
法、抗原抗体結合物あるいは活性吸着剤により特異抗体
のみを採取し、結合を解離させて抗体を得る特異的精製
法〕に従って行われる。
このようにして作製された抗体は、IgGを主たる成分
とし、IgM,IgA等、他の免疫グロブリンも含む。また、
このものはエンドセリンと特異的に結合し、アンジオテ
ンシン−IIには結合しない。
一方、上記のポリクローナル抗体の調製法と同様に免
疫された温血動物、たとえばマウスから抗体価の認めら
れた個体を選択し最終免疫の2〜5日後に脾臓またはリ
ンパ節を採取し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄
腫細胞と融合させることにより、抗エンドセリン抗体産
生ハイブリドーマを調製することができる。融合操作は
既知の方法、たとえばケーラーとミルスタインの方法
〔ネーチャー(Nature)、256、495(1975)〕に従い実
施できる。融合促進剤としてはポリエチレングリコール
(PEG)やセンダイウィルスなどが挙げられるが、好ま
しくはPEGが用いられる。骨髄腫細胞としてはたとえばN
S−1、P3U1、SP2/0などがあげられるが、特にP3U1が好
ましく用いられる。用いられる抗体産生細胞(脾臓細
胞)数の骨髄細胞数との好ましい比率は1:1〜20:1程度
であり、PEG(好ましくはPEG1000〜PEG6000)が10〜80
%程度の濃度で添加され、20〜40℃、好ましくは30〜37
℃で1〜10分間インキュベートすることにより効率よく
細胞融合を実施できる。
抗エンドセリン抗体産生ハイブリドーマのスクリーニ
ングには種々の方法が使用できるが、たとえばエンドセ
リンを吸着させた固相(例、マイクロプレート)にハイ
ブリドーマ培養上清を添加し、次に西洋ワサビペルオキ
シダーゼ(HRP)で標識した抗免疫グロブリン抗体(細
胞融合に用いられる細胞がマウスの場合、抗マウス免疫
グロブリン抗体が用いられる)またはプロテインAを加
え、固相に結合した抗エンドセリンモノクローナル抗体
を検出するEIA法、抗免疫グロブリン抗体またはプロテ
インAを吸着させた固相にハイブリドーマ培養上清を添
加し、HRPで標識したエンドセリンを加え、固相に結合
した抗エンドセリンモノクローナル抗体を検出するEIA
法などがあげられる。抗エンドセリンモノクローナル抗
体の選別、育種は通常HAT(ヒポキサンチン、アミノプ
テリン、チミジン)を添加して、10〜20%牛胎児血清を
含む動物細胞用培地(例、RPMI1640)で行われる。ハイ
ブリドーマ培養上清の抗体価は、上記の抗血清中の抗エ
ンドセリン抗体価の測定と同様にして測定できる。
抗エンドセリンモノクローナル抗体の分離精製は上記
のポリクローナル抗体の分離精製と同様に免疫グロブリ
ンの分離精製法に従って行われる。
エンドセリンの一部領域と反応する抗エンドセリンポ
リクローナル抗体は、その一部領域に相当するペプチド
をハプテンとして免疫し上記の方法で調製することもで
きるが、エンドセリンをハプテンとして用いて調製され
た抗エンドセリンポリクローナル抗体から、その一部領
域に相当するペプチドを結合したカラムによるアフィニ
ティクロマトグラフィを用いて調製することもできる。
また、エンドセリンの一部領域と反応する抗エンドセ
リン抗体を産生するハイブリドーマおよび、エンドセリ
ンとは反応するがその一部領域とは反応しない抗エンド
セリンモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマの
選別はたとえばその一部領域に相当するペプチドとハイ
ブリドーマが産生する抗体との結合性を測定することに
より行うことができる。
上記で得られた抗エンドセリンポリクローナル抗体、
該抗体を含む抗血清あるいは抗エンドセリンモノクロー
ナル抗体を用いて通常の免疫測定法等に従い、エンドセ
リンの測定乃至組織染色等を行ない得る。エンドセリン
の免疫測定法には次に述べる競合法あるいはサンドイッ
チ法を用いるのが好ましい。
競合法においては、本発明で得られた抗エンドセリン
抗体と、被検液および標識化エンドセリンとを競合的に
反応させたのち、抗体に結合した標識化エンドセリンの
割合を測定することにより、被検液中のエンドセリンを
定量する。
該エンドセリンの標識剤あるいは後記の抗体の標識剤
としては、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質
などが挙げられる。放射性同位元素としては、例えば
125I,131I,3H,14Cなどが、上記酵素としては、安定で比
活性の大きなものが好ましく、例えばβ−ガラクトシダ
ーゼ、β−グルコシダーゼ、アルカリフォスァターゼ、
パーオキシダーゼ、リンゴ酸脱水素酵素等が、蛍光物質
としては、フルオレスカミン、フルオレッセンイソチオ
シアネートなどが、発光物質としては、ルミノール、ル
ミノール誘導体、ルシフェリン、ルシゲニンなどがそれ
ぞれ挙げられる。さらに、抗体あるいはエンドセリンと
標識剤との結合にビオチン−アビジン系を用いることも
できる。
上記の標識剤の活性の測定に当っては、抗体に結合し
た標識化エンドセリンと遊離の標識化エンドセリンとを
分離(以後B/F分離と略す)する必要があるが、標識剤
として酵素を用いた場合には、このための試薬に不溶化
した抗エンドセリン抗体に対する抗体あるいは不溶化し
たプロテインA等の活性吸着剤が有利に用いられる。例
えば、抗IgG抗体(抗エンドセリン抗体に対する抗体に
相当)を固相として用い、これと反応性のある上記抗体
を介して標識化エンドセリンを固相にある抗IgG抗体に
結合させ、該固相上の標識剤を測定することによって行
なうことができる。標識剤として酵素を用いた場合に
は、不溶化担体上の酵素活性の測定には通常の比色法あ
るいは蛍光法が用いられる。標識剤にラジオアイソトー
プ等、非蛋白性物質を用いた場合には、B/F分離に上記
の試薬以外にも不溶化しない抗エンドセリンに対する抗
体、硫酸ナトリウム、デキストラン炭末、ポリエチレン
グリコール等の試薬が用いられる。いずれの方法におい
ても上清中あるいは沈降物中の標識剤の活性を測定す
る。
上記の不溶化に当っては、物理吸着を用いてもよく、
また通常蛋白質あるいは酵素等を不溶化、固定化するの
に用いられる化学結合を用いる方法でもよい。担体とし
ては、アガロース、デキストラン、セルロースなどの不
溶性多糖類、ポリスチレン、ポリアクリルアミド、シリ
コン等の合成樹脂、あるいはガラス等が挙げられる。
競合法においては、抗エンドセリン抗体、被検液、標
識化エンドセリン、およびB/F分離用試薬は、どのよう
な順序に反応させることも可能であり、また全部あるい
は一部を同時に反応させてもよいが、少なくとも標識化
エンドセリンは、被検液と抗エンドセリン抗体との反応
と同時に、あるいは反応液に遅れて反応系に加えられる
ことが好ましい。
ただし硫酸ナトリウム、デキストラン炭末、ポリエチ
レングリコール等のB/F分離試薬は主として反応系の最
後に用いられる。
サンドイッチ法においては不溶化した抗エンドセリン
抗体に被検液を接触(反応)させ(1次反応)、さらに
標識化抗エンドセリン抗体を反応させ(2次反応)たの
ち、不溶化担体上の標識剤の活性を測定することにより
被検液中のエンドセリン量を定量することができる。1
次反応と2次反応は同時に行なってもよいし時間をずら
して行なってもよい。標識化剤および不溶化の方法は前
記のそれらに準じることができる。
2次反応に用いられる抗エンドセリン抗体としては、
1次反応に用いられる抗エンドセリン抗体とはエンドセ
リンの該抗体と結合する部位が相異なる抗体が好ましく
用いられる。たとえば1次反応で用いられる抗体がエン
ドセリンのC端部との結合能を有する場合、2次反応で
は、好ましくはC端部以外(例、N端部)と結合する抗
エンドセリン抗体が用いられ、また1次反応で用いられ
る抗体がエンドセリンのN端部との結合能を有する場
合、2次反応では、好ましくはN端部以外(例、C端
部)と結合する抗エンドセリン抗体が用いられる。1次
反応および2次反応に用いられる抗体はそれぞれポリク
ローナル抗体またはモノクローナル抗体であってもよい
が、好ましくはその一方がエンドセリンとは反応する
が、エンドセリンのC端部とは反応しない抗エンドセリ
ンモノクローナル抗体であって、他方がエンドセリンの
C端部と反応する抗エンドセリンポリクローナルもしく
はモノクローナル抗体が用いられる。
サンドイッチ法によるエンドセリンIの免疫学的測定
法において特に好ましくは、エンドセリンIのC端ペプ
チド、すなわちCys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp、
と反応する抗エンドセリンポリクローナル抗体および、
エンドセリンIとは反応するが、上記エンドセリンIの
C端ペプチドとは反応しない抗エンドセリンモノクロー
ナル抗体が用いられる。
また、サンドイッチ法によるエンドセリンIIの免疫学
的測定法において特に好ましくは、エンドセリンIIのC
端ペプチド、例えば と反応する抗エンドセリンポリクローナル抗体および、
エンドセリンIIとは反応するが、上記エンドセリンIIの
C端ペプチドとは反応しない抗エンドセリンモノクロー
ナル抗体が用いられる。
さらに、本発明で得られた抗体を用いるイムノアッセ
イは心疾患、あるいは腎疾患等の診断および予後管理に
使用し得る。被検試料としては、血漿、血清、尿、脳脊
髄液、腹水、胸水、羊水等の体液や、痰、便などが使用
し得る。これらの試料は、そのまま、あるいは各種緩衝
液で希釈あるいは抽出後濃縮し、イムノアッセイの試料
とし得る。試料の希釈あるいは抽出に用いられる溶媒と
してはどのような緩衝液あるいは有機溶媒を用いてもよ
いが、好ましくはイムノアッセイ用緩衝液、水、生理食
塩水、酢酸緩衝液、アセトン、クロロホルム−メタノー
ルあるいは、界面活性剤を含むこれらの溶液が用いられ
る。また、濃縮は、試料を直接減圧下、あるいは常圧、
窒素気流下濃縮してもよいし、また試料をイオン交換あ
るいは逆相クロマトグラフィー用担体あるいは抗エンド
セリン抗体結合担体に添加したのち、適当な溶出液で溶
出後、減圧下あるいは常圧、窒素気流下濃縮しても良
い。濃縮用担体として特に好ましくは、逆相クロマトグ
ラフィー用担体のODSカートリッジが用いられる。濃縮
物はイムノアッセイ用緩衝液に溶解後、イムノアッセイ
の試料とする。
さらに、本発明で得られた抗エンドセリン抗体はエン
ドセリンの免疫組織染色法等にも用いる事ができる。そ
の方法は、例えば標識化抗エンドセリン抗体を用いる直
接法、抗エンドセリン抗体および抗エンドセリン抗体に
対する抗体の標識化されたものを用いる間接法等に順ず
ることができる。
また、さらに本発明で得られた抗エンドセリン抗体の
うちエンドセリンの血管収縮能を中和し得る抗体は、エ
ンドセリンの特異的アンタゴニストとして使用し得る。
〔実施例〕
以下に実施例を示して本発明をさらに詳しく説明する
が、本発明はこれを限定されるべきものではない。
後述の実施例で用いられているハイブリドーマ細胞Aw
ETM40は財団法人発酵研究所(IFO)に受託番号IFO 5016
8として昭和63年7月14日から寄託されている。また、
該ハイブリドーマは通商産業省工業技術院微生物工業研
究所(FRI)に受託番号FERM BP−1950としてブダペスト
条約に基き昭和63年7月12日から寄託され、FRIに保管
されている。
実施例(1)合成ペプタイドの製造 i)エンドセリンIの合成 市販のBoc−Trp(CHO)−PAM樹脂、(アプライド・バ
イオシステムズ社製)0.7g(0.5m mole)を用い、ペプ
チド合成機(アプライド・バイオシステムズ社製・モデ
ル430A)を使用し、通常の方法により合成した。縮合方
法は、樹脂上のBoc基を塩化メチレン中50%トリフルオ
ロ酢酸で処理し、末端アミノ基を遊離させ、この遊離の
アミノ基にBoc−Ile,Boc−Asp(OBzl),Boc−Leu,Boc−
His(Tos),Boc−Cys(Acm),Boc−Tyr(Br−z),Boc
−Val,Boc−Phe,Boc−Glu(OBzl),Boc−Lys(Cl−
Z),Boc−Met,Boc−Ser(Bzl)をC末端側よりエンド
セリンのアミノ酸配列通りに、DCCの存在下に縮合させ
る反応をくり返した。
この様にして得られた保護エンドセリン樹脂1.8gのう
ち800mgをアニソール1ml、1,2−エタンジオチール1mlで
膨潤させ、0℃でフッ化水素10mlと60分間処理した後、
過剰のフッ化水素を減圧留去した。残査を酢酸エチル5m
lで洗った後、50%−酢酸水に抽出し、デキストランゲ
ル(セファデックスLH−20)カラム(2×90cm)に付
し、同溶媒で溶出した主分画を集め凍結乾燥し、120mg
の白色粉末を得た。これの20mgを80%−酢酸水20mlに溶
解し、トリフルオロ酢酸第二水銀15mgを加え、室温で60
分間攪拌したのち、同溶媒30mlで希釈し、硫化水素ガス
を通じ、析出物をろ去し、凍結乾燥した。これを希酢酸
400mlに溶解し、重炭酸アンモニウムでpH8に調節したの
ち6時間空気酸化に付し、酢酸を加えpH3としたのち、
凍結乾燥した。これを30%−酢酸で充填したセファデッ
クスLH−20のカラム(2×90cm)に付し、主要分画を集
め、さらにHPLC(カラム:YMC,溶媒:0.1%−トリフルオ
ロ酢酸水と0.1%−トリフルオロ酢酸含有アセトニトリ
ルの直線型濃度勾配溶出)で分取し目的物2.7mgを得
た。
合成エンドセリンIは、HPLCで天然抽出物と一致する
位置に溶出された。
測定条件 カラム:ケムコ社製ヌクレオシル50DS−H(4.6mmφ
×250mm) 溶離液:A液(0.1%−トリフルオロ酢酸水) B液(0.1%−トリフルオロ酢酸含有−50%含
水アセトニトリル) を用いA液からB液へ直線型濃度勾配溶出(20分) 流 速:1.0ml/分 測定条件 カラム:東洋ソーダ製 DEAE−2SW(4.6mmφ×250m
m) 溶離液:A液(10mM トリス・塩酸pH7.5) B液(1M NaCl含有A液) を用いA液からB液へ直線型濃度勾配溶出(40分) 流 速:1.0ml/分 溶出位置 21.5分(測定条件) 21.3分(測定条件) ii)H−Cys−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−OH(エンドセ
リンIのC端部)の合成 Boc−Ile−Trp−OBzl:H−Trp−OBzl−pTsOH84gをDMF1
00mlに溶解し、TEA25mlで中和ののちBoc−Ile−OH・1/2
H2O48.9g,HONB40.12g、DCC46.20gより調製のBoc−Ile−
ONBを加え一晩攪拌した。溶媒を減圧留去し、残留物に
ジエチルエーテル400mlと酢酸エチル20mlを加え溶解
し、0.5N−HCl,5%−NaHCO3水で洗い、水洗ののち無水M
gSO4で乾燥した。溶媒を留去し、残留物に石油エーテル
を加え結晶をろ取した。収量 83.1g(90.9%) ▲〔α〕18 D▼−19.7゜(c=0.99MeOH) 元素分析:C29H37N3O5として 計算値:C,68.62;H,7.35;N,8.28 実測値:C,68.69;H,7.35;N,8.16 Boc−Ile−Ile−Trp−OBzl:Boc−Ile−Trp−OBzl53.3
gをジオキサン120mlに溶解し、氷冷下に7.1N−NCl−ジ
オキサン160mlを加え、90分間攪拌した。溶媒を減圧留
去し、残留物にジエチルエーテルを加え、析出物をろ取
した。これをアセトニトリル150mlとDMF250mlの混合溶
媒に溶解し、氷冷下、TEA14.6mlで中和し析出するTEA・
HClをろ去した。ろ液にBoc−Ile−ONB45.33gを加え一晩
攪拌した。溶媒を留去し残留物をCHCl31lを溶解し、0.5
N−HCl,5%−NaHCO3,水で洗い、無水MgSO4で乾燥した。
溶媒を減圧留去し、残留物にジエチルエーテルを加え析
出物を結晶としてろ取したのちアセトニトリルとジエチ
ルエーテルで洗い乾燥した。
収量 54.95g(84.3%) ▲〔α〕18 D▼−12.0゜(c=0.98,CHCl3) 元素分析:C35H48N4O6としての 計算値:C,67.72;H,7.79;N,9.03 実測値:C,67.72;H,7.91;N,8.87 Boc−Asp−(OBzl)−Ile−Ile−Trp−OBzl:Boc−Ile
−Ile−Trp−OBzl49.7gを氷冷下に10%−1,2−エタンジ
チオール含有TFA250mlに溶解し、室温下に15分間放置し
た。溶媒を留去し、残留物に4N−HCl−ジオキサン20ml
を加えよくかきまぜたのち、ジエチルエーテルを加え、
析出物をろ取した。これをDMF250mlに溶解し、氷冷下に
TEA11.1mlで中和したのち、析出するTEA・HClをろ去し
た。ろ液にBoc−Asp−(OBzl)−OH31.0g,HONB20.6g,DC
C23.8gより調製のBoc−Asp−(OBzl)−ONBを加え一晩
攪拌した。溶媒を減圧留去し、残留物に酢酸エチル800m
lを加え溶解し、10%クエン酸水、5%−NaHCO3、水で
洗い、無水MgSO4で乾燥した。溶媒を減圧留去し、残留
物にジエチルエーテルを加え析出物を結晶としてろ取
し、アセトニトリルから再結晶した。
収量 54.0g(81.7%) ▲〔α〕18 D▼−13.7゜(c=1.04,CHCl3) 元素分析:C46H59N5O9としての 計算値:C,66.89;H,7.20;N,8.48 実測値:C,66,69;H,7.23;N,8.31 Boc−Leu−Asp(OBzl)−Ile−Ile−Trp−OBzl:Boc−
Asp(OBzl)−Ile−Ile−Trp−OBzl48.0gを氷冷下に10
%−1,2−エタンジチオール含有TFA210mlに溶解し、室
温下に15分間放置した。溶媒を留去し、残留物に4N−HC
l−ジオキサン14.5mlを加えよくかきまぜたのち、ジエ
チルエーテルを加え、析出物をろ取した。これをDMF300
mlに溶解し、氷冷下TEA42mlで中和したのち、析出するT
EA−HClをろ去し、ろ液にBoc−Leu−ONB27.3gを加え、
一晩攪拌した。溶媒を減圧留去し、残留物にCHCl3600ml
を加えて溶解し、10%−クエン酸水、5%−NaHCO3、水
で洗い無水MgSO4で乾燥した。残留物に石油エーテルを
加え析出物をろ取し、含水アセトニトリルより再結晶し
た。収量 53.1%(97.5%) ▲〔α〕18 D▼−20.6゜(c=1.02,CHCl3) 元素分析:C52H70N6O10・1/2H2Oとしての 計算値:C,65.87;H,7.55;N,8.86 実測値:C,66.08;H,7.58;N,8.78 Boc−His−Leu−Asp(OBzl)−Ile−Ile−Trp−OBzl:
Boc−Leu−Asp(OBzl)−Ile−Ile−Trp−OBzl46.5gを
氷冷下に10%−1,2−エタンジチオール含有TFA220mlに
溶解し、室温下15分間放置した。溶媒を減圧留去し、残
留物にジエチルエーテルを加えろ取した。これをDMF25m
lに溶解し、TEA20mlを加えよくかきまぜたのち、ジエチ
ルエーテル500mlを加え析出物を粉末としてろ取した。
これをDMF200mlに溶解し、Boc−His(Tos)−OH22.3g,H
ONH11.7g,DCC13.5gより調製したBoc−His(Tos)−ONB
を加え、一晩攪拌した。溶媒を留去し、残留物にアセト
ニトリルを加え、粉末をろ取した。
収量 45.9g(86.2%) ▲〔α〕18 D▼−16.6゜(c=1.0,DMF) 元素分析:C58H77N9O11・2.5H2Oとしての 計算値:C,62.13;H,7.37;N,11.24 実測値:C,62.25;H,7.02;N,11.03 Boc−Cys(MeBzl)−His−Leu−Asp(OBzl)−Ile−I
le−Trp−OBzl:Boc−His−Lue−Asp(OBzl)−Ile−Ile
−Trp−OBzl17.2gを氷冷下、10%−1,2−エタンジチオ
ール含有TFA88mlに溶解し、室温下15分間放置した。溶
媒を減圧留去し、残留物にエーテルを加え粉末としてろ
取したのちDMF25mlに溶解した。これにTEA25mlを加えよ
く攪拌したのち、エーテル500mlを加え析出物を粉末と
してろ取した。これをDMF40mlに溶解し、Boc−Cys(MeB
zl)−OH5.72g,HONB3.48g,DCC4.00gより調製したBoc−C
ys(MeBzl)−ONBを加え、一晩攪拌した。溶媒を留去
し、残留物にアセトニトリルを加え、析出物を粉末とし
てろ取し、さらに熱アセトニトリル中で洗い、室温に冷
却後粉末をろ取した。
収量 15.0g(72.9%) ▲〔α〕18 D▼−23.3゜(c=1.02,DMF) 元素分析:C69H90N10O12S・3H2Oとしての 計算値:C,61.96;H,7.12;N,10.47;S,2.40 実測値:C,62.24;H,6.90;N,10.49;S,2.53 H−Cys−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−OH:Boc−C
ys(MeBzl)−His−Leu−Asp(OBzl)−Ile−Ile−Trp
−OBzl100mgを氷冷下、10%−1,2−エタンジチオール含
有TFA1mlに溶解し、室温下15分間放置後、溶媒を減圧留
去した。残留物にエーテルを加え粉末としてろ取、乾燥
したのち、m−クレゾール0.5mlと共にHF5mlで0℃、1
時間処理した。HFを減圧留去し、残留物にジエチルエー
テルを加え、析出物を粉末としてろ過し、水洗した。こ
れを60%酢酸に溶解し、同溶媒で充填したセファデック
スLH−20(2.5×90cm)のカラムに付し160ml〜180mlの
区分を集め凍結乾燥した。
収量 23mg(32.8%) アミノ酸分析値:Asp1.0(1),Cys0.80(1),Ile2.13
(2),Leu0.99(1),His1.07(1),Trp0.67(1). 平均回収率 90.5% iii)H−Arg−His−Leu−Asp−Ile−Ile−Trp−OH(エ
ンドセリンI C端部に類似、溶解性大)の合成 Boc−His−Leu−Asp(OBzl)−Ile−Ile−Trp−OBzl5
38mgを氷冷下、20%−1,2−エタンジオチール含有TFA5m
lに溶解し、室温下15分放置後、pTsOH・H2O95mgを加え
溶解したのち、溶媒を減圧留去した。残留物をDMF5mlに
溶解し、氷冷下、10%−TEA含有DMF0.75mlを加え中和し
た。これにBoc−Arg(NO2)−OH60mg,HONB50mg,WSCD・H
Cl50mgを加え一晩攪拌した。溶媒を減圧留去し、残留物
に水を加え沈殿をろ取した。これを乾燥ののち熱アセト
ニトリル10mlに懸濁し、室温に冷却後、析出物をろ取し
た。
収量 0.5g(78.3%) このうち102mgをアニソール0.2ml、1,2−エタンジチ
オール0.2mlと共にHFで0℃60分間処理し、HFを減圧留
去した。残留物をジエチルエーテルで洗ったのち、50%
−酢酸6mlに溶解し、同じ溶媒で充填したセファデック
スG−25(2.5×90cm)のカラムに付し展開し、100〜13
7mlの区分を集め凍結乾燥した。
収量 20mg(26.3%) アミノ酸分析値:Asp0.98(1),Ile1.95(2),Leu1.0
(1),His0.95(1),Arg0.98(1),Trp0.72(1). 平均回収率 89.7% (iv)ヒトエンドセリンII(22−38)(ヒトエンドセリ
ンII C端ペプチド)の合成 市販のBoc−Ser(Bzl)−PAM樹脂(アプライド・バイ
オシステムズ社製)0.685g(0.5m mole)を用い、ペプ
チド合成機(アプライド・バイオシステムズ社製・モデ
ル430A)を使用し、通常の方法により合成した。縮合方
法は、樹脂上のBoc基を塩化メチレン中50%トリフルオ
ロ酢酸で処理し、末端アミノ基を遊離させ、このアミノ
基にBoc−Arg(Tos),Boc−Pro,Boc−Ser(Bzl),Boc−
Gly,Boc−Leu,Boc−Tyr(Br−Z),Boc−Val,Boc−His
(Tos),Boc−Glu(OBzl),Boc−Thr(Bzl),Boc−Asn,
をC末端側よりヒトエンドセリンII(22−38)のアミノ
酸配列通りに、DCCの存在下に縮合した。このようにし
て得た保護ペプチド樹脂1.783gのうち881mgをm−クレ
ゾール1mlで膨潤させ0℃でフッ化水素10mlと60分間処
理し、過剰のフッ化水素を減圧留去した。残査をジエチ
ルエーテル10mlで洗った後、グラスフィルター上にろ取
した。ここへ50%−酢酸10mlを加えてペプチドを溶解
し、さらに50%−酢酸5mlで2回樹脂を洗った。ろ液と
洗液を合せ、室温で1/10量に減圧濃縮し、これに水20ml
を加え希釈ののち、アンバーライト・IRA−400(酢酸
型)の樹脂カラム(1×3cm)を通し、凍結乾燥した。
これを50%−酢酸で充填したセファデックスLH−20のカ
ラム(2×90cm)に付し、同溶媒で溶出した。主分画を
集め凍結乾燥し、白色粉末322mgを得た。
アミノ酸分析値 Asp1.00(1),Thr0.94(1),Ser1.7
2(2),Glu1.13(1),Gly2.0(2),Val2.51(3),L
eu1.03(1),Tyr0.67(1),His0.95(1),Arg0.95
(1),Pro3.00(3).(平均回収率 82.9%) (v)ヒトエンドセリンII(1−38)の合成 市販のBoc−Ser(Bzl)−PAM樹脂(アプライド・バイ
オシステムズ社製)0.685g(0.5m mole)を用い、ペプ
チド合成機(アプライド・バイオシステムズ社製・モデ
ル430A)を使用し、通常の方法により合成した。縮合方
法は、樹脂上のBoc基を塩化メチレン中50%トリフルオ
ロ酢酸で処理し、末端アミノ基を遊離させ、これにBoc
−Arg(Tos),Boc−Pro,Boc−Ser(Bzl),Boc−Gly,Boc
−Leu,Boc−Tyr(Bz−Z),Boc−Val,Boc−His(Tos),
Boc−Glu(OBzl),Boc−Thr(Bzl),Boc−Asn,Boc−Trp
(CHO),Boc−Ile,Boc−Asp(OBzl),Boc−Cys(MeBz
l),Boc−Lys(Cl−Z),Boc−Met,をC末端側よりヒト
エンドセリンIIのアミノ酸配列通りに、DCCの存在下に
縮合させた。各縮合反応はニンヒドリンテストを行い、
縮合反応がほぼ完結するまで反応をくり返した。このよ
うにして得られた保護ペプチド樹脂、2.50g中500mgをm
−クレゾール0.4ml、1,2−エタンジチオール0.6mlで膨
潤させ、0℃でフッ化水素10mlと60分間処理し、過剰の
フッ化水素を減圧留去した。残査をジエチルエーテル10
mlで洗ったのち、トリフルオロ酢酸6mlに抽出し、樹脂
をろ別し、2mlのトリフルオロ酢酸で洗浄した。ろ液と
洗液を合せ、氷冷下に、水300mlにそそぎ、アンモニア
水を加え、pH8としゆるやかに一晩攪拌した。白色懸濁
物を3500回転で遠沈し、上清をダイヤイオンHP−20のカ
ラム(1×2.5cm)に付け、カラムを水200mlで洗った
後、80%−メタノール水100mlで溶出し濃縮した。これ
を50%−酢酸で充填したセファデックスLH−20のカラム
(2×90cm)に付し、主分画を集め、さらにHPLC(カラ
ム:YMC−ODS,溶媒:0.1%−トリフルオロ酢酸水と0.1%
−トリフルオロ酢酸含有アセトニトリルの直線型濃度勾
配溶出、又は0.1%−トリフルオロ酢酸含有27%−アセ
トニトリル水)で分取し、目的物2mgを得た。
アミノ酸分析値 Asp2.81(3),Thr0.95(1),Ser4.0
3(5),Glu1.94(2),Gly2(2),Val3.73(4),Met
0.86(1),Ile1.12(2),Leu2.96(3),Tyr1.90
(2),Phe0.95(1),Lys1.01(1),Hi1.89(2),Tr
p0.95(1),Arg0.92(1),Pro3.04(3). 平均回収率 60.2%。
(vi)ブタエンドセリンII(1−39)の合成 市販のBoc−Ser(Bzl)−PAM樹脂(アプライド・バイ
オシステムズ社製)0.685g(0.5m mole)を用い、ペプ
チド合成機(アプライト・バイオシステムズ社製・モデ
ル430A)を使用し、通常の方法により合成した。縮合方
法は、樹脂上のBoc基を塩化メチレン中50%トリフルオ
ロ酢酸で処理し、末端アミノ基を遊離させ、これにBoc
−Arg(Tos),Boc−Pro,Boc−Ser(Bzl),Boc−Gly,Boc
−Leu,Boc−Tyr(Bz−Z),Boc−Val,Boc−His(Tos),
Boc−Glu(OBzl),Boc−Thr(Bzl),Boc−Asn,Boc−Trp
(CHO),Boc−Ile,Boc−Asp(OBzl),Boc−Cys(MeBz
l),Boc−Lys(Cl−Z),Boc−Met,をC末端側よりブタ
エンドセリンIIのアミノ酸配列通りに、CDDの存在下に
縮合させた。各縮合反応はヒンヒドリンテストを行い、
縮合反応がほぼ完結するまで反応をくり返した。このよ
うにして得られた保護ペプチド樹脂、2.32g中500mgをm
−クレゾール0.4ml、1,2−エタンジチオール6mlで膨潤
させ、0℃でフッ化水素10mlと60分間処理し、過剰のフ
ッ化水素を減圧留去した。残査をジエチルエーテル10ml
で洗ったのち、トリフルオロ酢酸6mlに抽出し、樹脂を
ろ別し、2mlのトリフルオロ酢酸で洗浄した。ろ液と洗
液を合せ、氷冷下に、水300mlにそそぎ、アンモニア水
を加えpH8とし、ゆるやかに一晩攪拌した。白色懸濁物
を3500回転で遠沈し、上清をダイヤイオンHP−20のカラ
ム(1×2.5cm)に付け、カラムを水200mlで洗った後、
80%−メタノール水100mlで溶出し濃縮した。これを50
%−酢酸で充填したセファデックスLH−20のカラム(2
×90cm)に付し、主分画を集め、さらにHPLCの(カラ
ム:YMC−ODS,溶媒:0.1%−トリフルオロ酢酸水と0.1%
−トリフルオロ酢酸含有アセトニトリルの直線型濃度勾
配溶出、又は0.1%−トリフルオロ酢酸含有27%−アセ
トニトリル水)で分取し、目的物3mgを得た。
アミノ酸分析値 Asp2.73(3),Thr0.91(1),Ser5.0
3(6),Glu2.01(2),Gly2(2),Val2.1(3),Met
0.91(1),Ile2.03(3),Leu2.92(3),Tyr1.88
(2),Phe0.91(1),Lys1.01(1),His1.88(2),T
rp1.02(1),Arg0.97(1),Pro2.80(3). 平均回収率 59.2%。
(2)免疫原の製造 (i)免疫原(I) エンドセリンI〔上記(1)で得られたもの〕と牛サ
イログロブリン(以下TG)とをグルタルアルデヒドを用
いて結合させた。即ち、当該ポリペプチド4.5mgとTG13.
5mgとを4.5mlの0.2Mリン酸緩衝液pH7.0に溶解させたの
ち、最終濃度0.2%のグルタルアルデヒドを加え、室温
3時間反応させた。反応後、生理食塩水に対し4℃、2
日間透析した。
(ii)免疫原(II) 上記(1)で得られたポリペプタイドCys His Leu As
p Ile Ile Trpと牛血清アルブミン(以下BSAと略す)と
の縮合物を以下に述べるマレイミド架橋法により作製
し、免疫原(II)とした。
即ち、BSA20mgを1.4mlの0.1Mリン酸緩衝液、pH7.0に
溶解させ、N−(γ−マレイミドブチリロキシ)サクシ
ニミド(以下GMBSと略す)2.6mgを含むDMF溶液100μ
と混合し、室温で40分反応させた。反応後、あらかじ
め、2.5mMのEDTAを含む、0.1Mリン酸緩衝液、pH6.5で平
衡化したセファデックスG−25カラムで分画した。次に
マレイミド基の導入されたBSA5.4mgを含む該溶出画分1.
2mlと、90%ジメチルスルホキシドを含む水溶液1.2mlに
溶解あるいは分散させたポリペプチドCys His Leu Asp
Ile Ile Trp1.8mgとを4℃で3日間反応させた。反応
後、生理食塩水に対し、4℃、2日間透析した。
(iii)免疫原(III) 上記(1)vi)で得られたヒトエンドセリンII C端ポ
リペプチド とTGとを以下に述べるマレイミド架橋法により縮合さ
せ、免疫原(III)とした。
即ち、上記ポリペプチド1.63μmoleを350μの0.1M
リン酸緩衝液、pH7.0に溶解させ、GMBS9.1mg(33μmol
e)を含むDMF溶液100μと混合し、室温で30分反応さ
せた。反応後、セファデックスG−15カラムで分画を行
ないマレイミド基の導入されたポリペプチド1.09μmole
を得た。
一方、TG20mg(40μmole)を0.15M食塩を含む0.02Mリ
ン酸緩衝液、pH6.8、1.4mlに溶解させ、N−サクシニミ
ジル−3−(2−ピリジルジチオ)プロピオネート(以
下SPDPと略す)2.5mg(8.0μmole)を含むDMF溶液100μ
を混合したのち室温40分間反応させた。反応後、ジチ
オスレイトール12.4mg(80μmole)を含む0.1M酢酸緩衝
液、pH4.5、0.5mlを加え、室温20分反応させたのち、セ
ファデックスG−25カラムで分画を行ない、SH基の導入
されたTG12mg(24n mole)を得た。
次にマレイミド基導入エンドセリンII C端ポリペプチ
ド1.09μmoleと、SH基導入TG12n moleとを混合し、4℃
で2日間反応させたのち、生理食塩水に対し、4℃、2
日間反応透析した。
(3)免疫 上記(2)で得た免疫原(I)400μg免疫原(II)6
00μgあるいは免疫原(III)450μgを含む生理食塩水
450μに550μの完全フロイントアジュバント(Freu
nd complete adjuvant)を加えてよく混和し乳剤を作成
し、ウサギの皮下約20ヶ所に接種した。6週間後に、不
完全フロイントアジュバントを用い、同様の操作で乳剤
を作りウサギの皮下に接種した。この操作を以後1ヶ月
おきに3回〔免疫原(I)〕4回〔免疫原(II)〕また
は4回〔免疫原(III)〕行ない、追加免疫の7日後、
ウサギから血液を部分採取し常法により抗血清を得た。
同様に6〜8週令のBALB/C雌マウスに免疫原(I)70
μg/匹をアジュバントとともに皮下免疫した。以後3週
間おきに2〜3回追加免疫し、免疫7日後に部分採血
し、抗血清を得た。
(4)酵素標識化抗原の作製 i)ペルオキシダーゼ標識化エンドセリンIの作製 エンドセリンI 210n moleを450μの0.1Mリン酸緩衝
液、pH7.0に溶解させ、GMBS295μg(1.05μmole)を含
むDMF溶液50μと混合し、室温で30分反応させた。反
応後、セファデックスG−15カラムで分画を行ないマレ
イミド基の導入されたポリペプチド100n moleを得た。
一方、西洋ワサビペルオキシダーゼ10mg(250n mol
e)を0.15M食塩を含む0.02Mリン酸緩衝液、pH6.8、1.4m
lに溶解させ、SPDP1.17mg(3.75μmole)を含むDMF溶液
100μを混合したのち室温40分間反応させた。反応
後、ジチオスレイトール12.4mg(80μmole)を含む0.1M
酢酸緩衝液、pH4.5、0.5mlを加え、室温20分反応させた
のち、セファデックスG−25カラムで分画を行ない、SH
基の導入された酵素6mg(150n mole)を得た。
次に、マレイミド基導入エンドセリンI 50n moleとSH
基導入ペルオキシダーゼ10n moleとを混合し、4℃、16
時間反応させた。反応後、ウルトロゲルAcA44(LKB−フ
ァルマシア社製)カラムで分画し、ペルオキシダーゼ標
識化エンドセリンIを得た。
ii)ペルオキシダーゼ標識化ヒトエンドセリンII C端ペ
プチドの作製 ヒトエンドセリンII C端ペプチド690μg(380n mol
e)を450μの0.1Mリン酸緩衝液、pH7.0に溶解させ、G
MBS295μg(1.05μmole)を含むDMF溶液50μと混合
し、室温で30分反応させた。反応後、セファデックスG
−15カラムで分画を行ないマレイミド基の導入されたポ
リペプチド230n moleを得た。
次に、該ペプチドと上記(4)(i)で述べた方法に
従って作製したSH基導入ペルオキシダーゼ40n moleとを
混合し、4℃、16時間反応させた。反応後、ウルトロゲ
ルAcA44(LKB−ファルマシア社製)カラムで分画し、ペ
ルオキシダーゼ標識化エンドセリンII C端ペプチドを得
た。
(5)抗体価の測定 免疫原(I)に対するウサギ抗血清中の抗体価を以下
の方法により測定した。即ち、抗ウサギIgG抗体(IgG画
分、カッペル社製)を20μg/ml含む0.1M炭酸緩衝液、pH
9.6溶液を96ウェルマイクロプレートに100μずつ分注
し、4℃で24時間放置した。プレートをリン酸緩衝生理
食塩水(PBS)で洗浄したのち、ウェルの余剰の結合部
位をふさぐため1%BSA含有PBSを300μずつ分注し、
少なくとも4℃で24時間処理した。
以上のように調製したプレートにバッファーA(0.02
Mリン酸緩衝液、1%BSA、pH7.0)で希釈したウサギ抗
血清50μ(6羽、No.1a〜No.6a)および上述したペル
オキシダーゼ標識化エンドセリン(I)(バッファーA
で100倍に希釈)50μを加え4℃で16時間反応させ
た。反応後PBSでよく洗浄したのち、固相上の酵素活性
を測定するため0.2%オルソフェニレンジアミン、0.02
%過酸化水素を含む0.1Mクエン酸緩衝液、pH5.5を100μ
ずつ分注し、室温で10分間反応させた。4規定硫酸10
0μを加え、反応の停止させたのち492nmの吸収をプレ
ートリーダー(MTP−32,コロナ社製)で測定し、抗体の
活性を判定した。結果を第1図に示す。
同様に免疫原(II)に対するウサギ抗血清(3羽、N
o.1c〜No.3c)の抗体価を測定した。結果を第2図に示
す。
さらに、免疫原(III)に対するウサギ抗血清(3
羽、No.16〜No.36)の抗体価を標識体として上記(4)
(ii)に記載のペルオキシダーゼ標識化ヒトエンドセリ
ンII C端ペプチドを用いて同様に測定した。結果を第3
図に示す。
また、免疫原(I)に対するマウス抗血清中の抗体価
を以下の方法により測定した。即ち、抗マウスIgG抗体
(IgG画分、H鎖、L鎖特異性カッペル社製)を20μg/m
l含む0.1M炭酸緩衝液、ph9.6溶液を96ウェルマイクロプ
レートに100μずつ分注し、4℃で24時間放置した。
プレートをPBSで洗浄したのち、ウェルの余剰の結合部
位をふさぐため1%BSA含有PBSを300μずつ分注し、
少なくとも4℃で24時間処理した。
以上のように調製したプレートにバッファーAで希釈
したマウス抗血清50μ(8匹、No.1a〜No.8a)および
上述したペルオキシダーゼ標識化エンドセリン(I)
(バッファーAで100倍に希釈)50μを加え4℃で16
時間反応させた。反応後PBSでよく洗浄したのち、固相
上の酵素活性を上述した方法で測定した。結果を第4図
に示す、 また、同様の方法により、ハイブリドーマ培養上清中
の抗体価を測定することにより、抗エンドセリン抗体産
生ハイブリドーマを選択した。
(6)アフィニティ固相の作製 (i)アフィニティ固相(I) ポリペプタイドCys His Leu Asp Ile Ile Trpとヒト
血清アルブミン(以下HSAと略す)との縮合物をCNBr活
性化セファロース4B(ファルマシア社製)に結合させ、
アフィニティ固相(I)とした。
即ち、上記(2)記載の方法により、HSA20mgと2.1mg
のGMBSとを室温60分反応させたのち、セファデックスG
−25カラムで分画した。次に、マレイミド基の導入され
たHSA5mgを含む該溶出画分1mlと、90%ジメチルスルホ
キシドを含む水溶液1mlに溶解あるいは分散させたポリ
ペプチドCys His Leu Asp Ile Ile Trp1mgとを4℃で3
日間反応させた。反応後、0.5M食塩を含む0.1M炭酸水素
ナトリウムに対し透析したのち、CNBr活性化セファロー
ス4B1gと室温3時間反応させた。次ぎに、未反応の活性
基を0.1Mトリス−塩酸緩衝液、pH8で処理し、洗浄した
のち、1%BSAを含むPBSに分散させ、4℃で保存した。
(ii)アフィニティ固相(II) ポリペプタイドArg His Leu Asp Ile Ile Trpを直接C
NBr活性化セファロース4Bに結合させ、アフィニティ固
相(II)とした。
即ち、Arg His Leu Asp Ile Ile Trp1.5mgを10mlの0.
5M食塩を含む0.1M炭酸水素ナトリウムに溶解させ、1gの
CNBr活性化セファロース4Bと室温3時間反応させた。次
に、未反応の活性基を0.1Mトリス−塩酸緩衝液、pH8で
処理したのち、PBSに分散させ、4℃で保存した。
(iii)アフィニティ固相(III) ヒトエンドセリンII C端ペプチドを直接CNBr活性化セ
ファロース4Bに結合させ、アフィニティ固相(III)と
した。
即ち、該ペプチド1.5mgを10mlの0.5M食塩を含む0.1M
炭酸水素ナトリウムに溶解させ、1gのCNBr活性化セファ
ロース4Bと室温3時間反応させた。次に、未反応の活性
基を0.1Mトリス−塩酸緩衝液、pH8で処理したのち、PBS
に分散させ、4℃で保存した。
(7)抗エンドセリンポリクローナル抗体の精製 i)陰イオン交換クロマトグラフィーによる精製 ウサギ抗エンドセリンI抗血清を塩析後、DEAE−セル
ロースカラムクロマトグラィーで分画することにより、
抗エンドセリン抗体をIgG画分にまで精製した。
即ち、ウサギ抗エンドセリンI抗血清No.1a10mlにPBS
10mlを加え、さらに16.5mlの飽和硫安を除々に攪拌しな
がら加えた(最終45%),30分間放置したのち、12,000
×gで20分間遠心し、沈殿をPBS10mlに溶解させた。次
に、同様に飽和硫安を最終30%飽和になるように加えた
のち遠心した。沈殿を0.15M食塩を含む0.01Mホウ酸緩衝
液、pH8(以下BBSと略す),10mlに溶解させたのち0.01M
食塩を含む0.01Mリン酸緩衝液pH8(緩衝液B)に対し、
4℃,2日間透析した。
次に、あらかじめ緩衝液Bで平衡化したDEAE−セルロ
ースカラム(ワットマン社製,DE−52,20mmφ×100mm)
に上記の塩析および透析後の抗体画分を添加した。緩衝
液Bでカラムを洗浄したのち、緩衝液B−緩衝液C(0.
35M NaClを含む0.01Mリン酸緩衝液,pH8)の連続イオン
強度勾配を用いて抗体を溶出した。溶出画分中の抗体価
の測定は上記(5)に述べた方法に従った。
ウサギ免疫グロブリンの検出は各免疫グロブリンに特
異的な抗体を固相に用いて、(5)で述べた方法と同様
に実施した。即ち、抗ウサギIgGFc成分、あるいは抗ウ
サギIgM(カッペル社製、ヤギ抗体、IgG分画)を(5)
で述べた方法に従いマイクロプレートに固定した。次
に、バッファーAで102−107倍希釈したDEAE−セルロー
ス溶出抗エンドセリン抗体各画分を50μおよびペルオ
キシダーゼ標識化エンドセリンI(バッファーAで100
倍に希釈)50μを加え、4℃で16時間反応させた。反
応後洗浄したのち、固相上の酵素活性を測定した。その
結果、抗ウサギIgGFc成分を固相とするとき、最も強い
反応が認められたが、抗ウサギIgMを固相としたときに
も特異的反応が認められた。
ii)アフィニティ固相による精製(その1) 免疫原(II)に対するウサギ抗血清No.1cおよびNo.1d
各8mlから、上記(7)i)記載の硫安塩析法により抗
体を部分精製した。抗体画分をBBSに透析した後、上記
(6)i)記載のアフィニティ固相(I)を充填したカ
ラム(10mmφ×40mm)に付した。BBSで十分に洗浄した
のち特異抗体を0.5M食塩を含む0.1M酢酸緩衝液、pH4.5
で溶出し、さらに0.1M食塩を含む0.05Mグリシン−塩酸
緩衝液、pH2.0で溶出した。溶出画分中の抗体価を上記
(5)記載のE1A法により測定した結果、pH2で溶出され
た画分にのみ、強い抗体価が認められ、該画分から特異
抗体18mgが得られた。
同様に、免疫原(I)に対するウサギ抗血清No.1bお
よびNo.1c各6mlを硫安塩析し、BBSに透析したのち、上
記(6)ii)記載のアフィニティ固相(II)を充填した
カラム(10mmφ×40mm)に付した。上述した方法に従っ
て、特異抗体を溶出した結果、pH2で溶出された画分に
特異抗体5.4mgが回収された。
iii)アフィニティ固相による精製(その2) 免疫原(III)に対するウサギ抗血清No.1bおよびNo.1
c各14mlから、上記(7)i)記載の硫安塩析法により
抗体を部分精製した。抗体画分をBBSに透析した後、上
記(6)ii)記載のアフィニティ固相(III)を充填し
たカラム(10mmφ×40mm)に付した。BBSで十分に洗浄
したのを特異抗体を0.5M食塩を含む0.1M酢酸緩衝液、pH
4.5で溶出し、さらに0.1M食塩を含む0.05Mグリシン−塩
酸緩衝液、pH2.0で溶出した。溶出画分中の抗体価を上
記(5)記載のE1A法により測定した結果、pH2で溶出さ
れた画分にのみ、強い抗体価が認められ、該画分から特
異抗体12mgが得られた。
(8)細胞融合 比較的高い抗体価を示したマウスNo.1およびNo.4に対
して240μgの免疫原(I)を生理食塩水0.25mlに溶解
させたものを静脈内に接種することにより最終免疫を行
なった。最終免疫3日後のマウスNo.1またはNo.4から脾
臓を摘出し、ステンレスメツシュで圧迫、ろ過し、イー
グルズ・ミニマム・エツセンシヤルメデイウム(MEM)
に浮遊させ、脾臓細胞浮遊液を得た。細胞融合に用いる
細胞として、BALB/Cマウス由来ミエローマ細胞P3−×6
3.Ag8.U1(P3U1)を用いた〔カレント トピツクス イ
ン マイクロバイオロジー アンド イムノロジー、8
1、1(1978)〕。細胞融合は、原法〔ネイチャー、25
6、495(1975)〕に準じて行なった。即ち、脾臓細胞お
よびP3U1をそれぞれ血清を含有しないMEMで3度洗浄
し、脾臓細胞とP3U1数の比率を5:1になるよう混合し
て、800回転で15分間遠心を行なって細胞を沈殿させ
た。上清を充分に除去した後、沈殿を軽くほぐし、45%
ポリエチレングリコール(PEG)6000(コッホライト社
製)を0.3ml加え、37℃温水槽中で7分間静置して融合
を行なった。融合後細胞に毎分2mlの割合でMEMを添加
し、合計12mlのMEMを加えた後600回15分間遠心して上清
を除去した。この細胞沈殿物を10%牛胎児血清を含有す
るRPMI1640メデイウム(RPMI1640−10FCS)にP3U1が1ml
当り2×106個になるように浮遊し、24穴マルチデイシ
ユ(リンブロ社製)に1ウェル1mlずつ120ウェルに播種
した。播種後、細胞を37℃で5%炭酸ガスフラン器中培
養した。24時間後HAT(ヒポキサンチン1×10-4M、アミ
ノブリテリン4×10-7M、チミジン1.6×10-3M)を含ん
だRPMI1640−10FCS培地(HAT培地)を1ウェル当り1ml
ずつ添加することにより、HTA選択培養を開始した。HAT
選択培養は、培養開始3、6、9日後に旧液を1ml捨て
たあと、1mlのHAT培地を添加することにより継続した。
ハイブリドーマの増殖は、細胞融合後9〜14日で認めら
れ、培養液が黄変したとき(約1×106セル/ml)、上清
を採取し、上記(5)で述べたEIA法で、抗体価を測定
した。このようにして、ハイブリドーマの増殖が認めら
れた全120ウェルの上清を調べたところ、マウスNo.1の
脾臓細胞を用いて細胞融合したとき3ウェル(No.1−2
5、No.1−27およびNo.1−86)に、またマウスNo.4の脾
細胞を用いて細胞融合したとき2ウェル(No.4−61およ
びNo.4−80)に強い抗体活性を認めた。
(9)クローニング 抗体活性が陽性を示したウェルのうち3ウェル(No.1
−25、No.1−86およびNo.4−80)の各ハイブリドーマを
限界希釈法によるクローニングに付した。即ちハイブリ
ドーマが1.5個/mlになるようにRPMI1640−20FCSに浮遊
させ、96穴マイクロプレート(ヌンク社製)に1ウェル
当り0.2mlずつ分注した。分注する際、フィーダー細胞
としてBALB/Cマウスの胸腺細胞をウェル当り5×105
になるように加えた。約1週間後には細胞の増殖が認め
られるようになり、上清中の抗体価を実施例(5)記載
のEIA法で調べた。その結果、No.1−25では28クローン
中16クローンに、No.1−86では107クローン中13クロー
ンに、またNo.4−80では131クローン中5クローンに抗
体活性を認めた。
これらのクローンのうち、No.4−80より得られたクロ
ーンAwETN40およびその産生するモノクローナル抗体AwE
TN40aに注目し、以下の実験を実施した。
(10)大量のモノクローナル抗体の調製 ミネラルオイル0.5mlを腹腔内投与されたマウス、あ
るいは未処置マウス(BALB/C)にハイブリドーマAwETN4
0 1〜3×106セル/匹を腹腔内注射したのち、10〜30日
後に抗体含有腹水を採取した。
(11)モノクローナル抗体の精製 前記(10)記載の腹水を上記(7)記載の方法に従っ
て塩析後、DEAE−セルロースカラムクロマトグラフィー
で分画することにより、モノクローナル抗体AwETN40aを
精製した。
即ち腹水7mlにPBS7mlを加え、さらに11.5mlの飽和硫
安(最終45%)を徐々に攪拌しながら加えた。沈殿をBB
Sに溶解させ、0.01M食塩を含む0.01Mリン酸緩衝液pH8に
透析したのちDEAE−セルロースカラム(20mmφ×100m
m)に供した。抗体を0.01M−0.35M食塩濃度勾配により
溶出しすることにより、腹水7mlから90mgのモノクロー
ナル抗体AwETN40aを精製標品として得た。
(12)モノクーナル抗体のクラス・サブクラスの決定 上記(11)精製モノクローナル抗体を2μg/ml含む0.
1M炭酸緩衝液、pH9.6溶液を96ウェルマイクロプレート
に100μずつ分注し、4℃で24時間放置した。上記
(5)で述べた方法に従って、ウェルの余剰の結合部位
をBSAでふさいだのち、アイソタイプタイピングキット
(Mouse−TyperTMSub−Isotyping Kitバイオラッド社
製)を用いるエンサイム−リンクトイムノソーベントア
ッセイ(ELISA)によってクラス、サブクラスを調べ
た。その結果AwETN40aはIgG1、kクラスに属することが
分かった。
(13)モノクローナル抗体AwETN40aの中和活性能の検討 ブタ左冠状動脈より摘出した約2cmのらせん状条片
を、混合ガス(95%O2+5%CO2)通気下にクレブス−
ヘンゼライト液(以下栄養液と略す)で満たされたマグ
ヌス管内に懸垂した。37℃で3時間放置したのち、血管
平滑筋の収縮により発生する張力をアイソメトリックト
ランスデューサー(ポリグラフ、NEC三栄社製)により
測定した。試料として、あらかじめ10倍moleのAwETN40a
と4℃、3時間反応させたエンドセリンI溶液(最終エ
ンドセリンI濃度1×10-8M)を添加しても発生する張
力は、60mMのKClにより惹起される張力の8.3±3.6%
(n=4)であるのに対し、対照として、エンドセリン
I溶液(最終1×10-8M)を添加した場合には60mMのKCl
とほぼ同程度(78±30%,n=4)の収縮による張力が観
測された。以上のことから、AwETN40aはエンドセリンI
の血管平滑筋収縮活性を中和することが明らかとなっ
た。
(14)競合法−EIA 1)免疫原(I)に対するポリクローナル抗体を用いる
EIA 抗ウサギIgG結合マイクロプレートに、バッファーA
で最終20万倍に希釈した免疫原(I)に対するウサギ抗
エンドセリン血清No.1a(第1図参照)50μ、および
エンドセリンI標準液50μ、ポリペプタイドCys His
Len Asp Ile Ile Trp標準液50μあるいはアンジオテ
ンシン−II(株式会社ペプチド研究所より購入)標準液
50μを加え、4℃で16時間反応させた。そののち、ペ
ルオキシダーゼ標識化エンドセリンI(バッファーAで
300倍に希釈)50μを加え、室温で4時間反応させ
た。反応後、PBSでよく洗浄したのち固相上の酵素活性
を上述した方法により測定した。結果を第5図に示す。
図中、−●−がエンドセリンIの標準曲線を、−▲−が
ポリペプタイドCys His Leu Asp Ile Ile Trpの標準曲
線を、又−○−がアンジオテンシン−IIの標準曲線を示
す。なお縦軸におけるBはエンドセリンI、アンジオテ
ンシン−II等の抗原存在下における固相上の酵素活性
を、また、B0は、抗非存在下での固相上の酵素活性を示
す。
従来の生物活性を指標とする測定法では、アンジオテ
ンシン−II等、他の血管収縮物質の影響を受けるものと
予想されるが、上記の結果は、本発明の抗エンドセリン
抗体を用いる免疫測定法においては、アンジオテンシン
−IIの影響を受けずエンドセリンIを特異的に測定し得
ることを示している。
さらに該抗血清はエンドセリンIC未満ポリペプタイド
(Cys His Leu Asp Ile Ile Trp)をも認識することが
分かった(エンドセリンIに対する親和性の約1/10)。
免疫原(I)に対する他のウサギ抗血清に関しても同様
の実験を実施した結果、それらのすべての抗血清中にエ
ンドセリンI C末端ポリペプタイドと反応する抗体が認
められ、その親和性はエンドセリンIに対する親和性の
1/2〜1/10であった。
ii)免疫原(II)に対するポリクローナル抗体を用いる
EIA 抗ウサギIgG結合マイクロプレートに免疫原(II)に
対するウサギ抗エンドセリン抗血清No.1c(バッファー
Aで最終6万倍に希釈)およびエンドセリンI標準液50
μ、あるいはポリペプタイドCys His Leu Asp Ile Il
e Trp標準液50μを加え、4℃で16時間反応させた。
そののち、ペルオキシダーゼ標識化エンドセリンI(バ
ッファーAで100倍に希釈)50μを加え、室温で4時
間反応させた。反応後、PBSでよく洗浄したのち固相上
の酵素活性を上述した方法により測定した。結果を第6
図に示す。図中、−●−がエンドセリンIの標準曲線
を、−▲−がポリペプタイドCys His Leu Asp Ile Ile
Trpの標準曲線を表わす。以上の結果から、エンドセリ
ンI C末端ポリペプタイドを免疫して作製したウサギ抗
血清No.1Cは、エンドセリンIをも認識することが示さ
れた。
iii)モノクローナル抗体AwETN40aを用いるEIA 抗マウスIgG結合マイクロプレートに、バッファーA
で最終75倍に希釈したAwETN40a含有培養上清50μ、お
よびエンドセリンI標準液50μあるいはポリペプタイ
ドCys His Leu Asp Ile Ile Trpの標準液50μを加
え、4℃で16時間反応させた。PBSで洗浄したのち、ペ
ルオキシダーゼ標識化エンドセリンI(バッファーAで
300倍に希釈)50μを加え、室温で4時間反応させ
た。反応後、PBSでよく洗浄したのち固相上の酵素活性
を上述した方法により測定した。結果を第7図に示す。
図中、−●−がエンドセリンIの標準曲線を、また−▲
−がポリペプタイドCys His Leu Asp Ile Ile Trpの標
準曲線を示す。
第7図の結果から、AwETN40aがエンドセリンIと反応
し、エンドセリンI C末端ポリペプタイドと反応しない
こと、即ち、AwETN40aがエンドセリンIのC末端ポリペ
プタイド部分以外を認識することが分った。
iv)免疫原(III)に対するポリクローナル抗体を用い
るEIA 抗ウサギIgG結合マイクロプレートに免疫原(III)に
対するウサギ抗エンドセリン抗血清No.16(バッファー
Aで最終9万倍に希釈)およびヒトエンドセリンII標準
液50μ、ブタエンドセリンII標準液50μ、あるいは
ヒトエンドセリンII C端ペプタイド標準液50μを加
え、4℃で16時間反応させた。そののち、ペルオキシダ
ーゼ標識化エンドセリンII(バッファーAで600倍に希
釈)を加え、室温で4時間反応させた。反応後、PBSで
よく洗浄したのち固相上の酵素活性を上述した方法によ
り測定した。結果を第8図に示す。図中、−●−がヒト
エンドセリンIIの標準曲線を、−○−がブタエンドセリ
ンIIの標準曲線を、−▲−がヒトエンドセリンII C端ペ
プチドの標準曲線を表わす。以上の結果から、ヒトエン
ドセリンII C端ポリペプタイドを免疫原として作製した
ウサギ抗血清No.16はヒトおよびブタエンドセリンIIと
同程度に反応することが示された。
(15)サンドイッチ法−EIA(その1) 以下にエンドセリンI測定用サンドイッチ法−EIAに
ついて述べる。
i)酵素標識化抗体の作製 上記(7)ii)記載のアフィニティ精製抗Cys His Le
u Asp Ile Ile Trp抗体より石川らの方法〔ジャーナル
オブ アプライド バイオケミストリィー(J.Appl.B
iochem).,6:56−63(1984)〕に従ってFab′−ペルオ
キダーゼ標識体を作製した。
即ち、0.1M酢酸緩衝液、pH4.5に溶解した特異抗体6.4
mgにペプシン(シグマ社、2回結晶)160μgを加え、3
7℃、16時間反応させたのち、BBSで平衡化したスーパー
ロース12カラムを用いるFPLC(ファルマシア社製)でF
(ab′)画分を精製した。該画分を0.1M酢酸緩衝液、
pH5で透析したのち、最終20mMのβ−メルカプトエチル
アミンを加え、37℃で90分放置した。反応液を2.5mM ED
TAを含む0.1Mリン酸緩衝液、pH6.0で平衡化したスーパ
ーロース12カラムを用いるFPLCで分離し、Fab′画分を
得た。
一方、西洋ワサビペルオキシダーゼ5mgを0.9mlの0.1M
リン酸緩衝液、pH7に溶解させ、50μのDMFに溶解させ
たGMBS1.05mgを加えて室温40分反応させた。
反応液をセファデックスG−25カラム(溶離液0.1Mリ
ン酸緩衝液、pH6.8)で分離し、得られたマレイミド化
ペルオキシダーゼ3.5mgと上記Fab′画分0.8mgとを混合
し、コロジオンパック(エムエス機器社)で約0.3mlに
まで濃縮したのち、4℃で16時間放置した。反応液を溶
離液に0.1Mリン酸緩衝液、pH6.5を用いるウルトロゲルA
cA44カラム(10mmφ×40mm)に供し、Fab′−ペルオキ
シダーゼ複合体画分を精製した。
ii)サンドイッチ法−EIA(比色法) 精製したモノクローナル抗体AwETN40aを20μg/mlを含
む0.1M炭酸緩衝液、pH9.6溶液を96ウェルマイクロプレ
ートに100μずつ分注し、4℃で24時間放置した。ウ
ェルの余剰の結合部位をPBSで4倍希釈したブロックエ
ース(雪印乳業社製、大日本製薬社販売)300μを加
え不活化した。
以上のように調製したプレートにバッファーAで希釈
したエンドセリンI標準液100μを加え、室温で5時
間反応させた。プレートをPBSで洗浄したのち、抗Cys H
is Leu Asp Ile Ile Trp抗体Fab′−ペルオキシダーゼ
標識体(バッファーAで300倍に希釈)100μを加え、
室温で3時間反応させた。プレートをPBSで洗浄したの
ち、固相上の酵素活性を上記(5)記載の方法により測
定した。結果を第9図に示す。
以上の結果から、エンドセリンI C端部以外を認識す
る抗エンドセリンモノクローナル抗体を固相に、また、
エンドセリンI C端部を認識するポリクローナル抗体Fa
b′を標識体に用いるサンドイッチ法−EIA(比色法)に
より40pg/ml、1.6fmole/wellのエンドセリンIを測定し
得ることが明らかになった。
さらに高感度化をはかるため、およびエンドセリンII
との反応性を調べるため以下の実験を実施した。即ち、
上記記載のAwETN40a固定マイクロプレートに、バッファ
ーE(0.4M食塩、2mM EDTA、0.2%BSA、10%ブロックエ
ースを含む0.02Mリン酸、pH7.2)で希釈したエンドセリ
ンI標準液100μ、あるいはヒトエンドセリンII、100
μを加え、室温で24時間反応させた。プレートを洗浄
後、抗Cys His Leu Asp Ile Ile Trp抗体Fab′−ペルオ
キシダーゼ標識体〔バッファーC(0.4M食塩、2mMEDT
A、1%BSAを含む、0.02Mリン酸、pH7.2)で100倍に希
釈〕100μを加え、4℃で16時間反応させたのち、固
相上の酵素活性を上記記載(5)の方法により測定し
た。結果を第10図に示す。
図中−●−がエンドセリンIの標準曲線を、また−○
−がエンドセリンIIの標準曲線を表わす。
以上の結果から、反応所要時間を2日間とし、さらに
測定条件を改良することにより、2pg/ml、80a mole/wel
lのエンドセリンIを測定し得ることが分った。また、
該測定法はエンドセリンIに特異的であり、エンドセリ
ンIIと反応しないことも明らかとなった。
(16)サンドイッチ法−EIA(その2) 上記(15)記載のEIAと抗体の配置を逆にしたサンド
イッチ法−EIAを実施した。
i)酵素標識化抗体の作製 上記(11)記載の精製モノクローナル抗体AwETN40aを
上記(4)記載の方法によりペルオキシダーゼで標識し
た。
即ち、0.1Mリン酸緩衝液、pH6.7に溶解させた5mg(33
n mole)のAwETN40aに、20倍mole(182μg)のGMBSを
加え室温で40分間反応させた。反応後セファデックスG
−25カラムで分画することにより、マレイミド基の導入
されたAwETN40aを得た。
一方、西洋ワサビペルオキシダーゼ10mg(250n mol
e)を0.15M食塩を含む0.02Mリン酸緩衝液、pH6.8、1.4m
lに溶解させ、SPDP1.17mg(3.75μmole)を含むDMF溶液
100μを混合したのち室温40分間反応させた。反応
後、ジチオスレイトール12.4mg(80μmole)を含む0.1M
酢酸緩衝液、pH4.5、0.5mlを加え、室温20分反応させた
のち、セファデックスG−25カラムで分画を行ない、SH
基の導入された酵素6mg(150n mole)を得た。次にマレ
イミド基を導入したAwETN40a 20n moleとSH基導入ペル
オキシダーゼ100n moleとを混合し、4℃、16時間反応
させた。反応後、ウルトロゲルAcA34カラムで分画し、
ペルオキシダーゼ標識化AwETN40aを得た。
ii)サンドイッチ法−EIA 上記(7)ii)記載のアフィニティ精製抗Cys His Le
u Asp Ile Ile Trp抗体〔免疫原(II)〕あるいはアフ
ィニティ精製抗エンドセリンI抗体〔免疫原(I)〕を
20μg/ml含む0.1M炭酸緩衝液、pH9.6溶液を96ウェルマ
イクロプレートに100μずつ分注し、4℃で24時間放
置した。ウェルの余剰の結合部位をPBSで4倍希釈した
ブロックエース(雪印乳業社製、大日本製薬社販売)30
0μを加え不活化した。
以上のように調製したプレートにバッファーAで希釈
したエンドセリンI標準液100μを加え、室温で24時
間反応させた。プレートを洗浄後、ペルオキシダーゼ標
識化AwETN40a(バッファーAで5000倍に希釈)100μ
を加え、4℃で16時間反応させたのち、固相上の酵素活
性を上記(5)の方法により測定した。結果を第11図に
示す。図中、−●−がArg His Leu Asp Ile Ile Trp結
合アフィニティカラムで精製した抗エンドセリンI抗体
〔免疫原(1)〕を固相用抗体としたときの、また−▲
−がアフィニティ精製抗Cys His Leu Asp Ile Ile Trp
抗体〔免疫原(II)〕を固相用抗体としたときのエンド
セリンIの標準曲線を示す。
以上の結果から、上記(15)と抗体の配置を逆にした
測定系、即ち、固相にエンドセリンI C端部を認識する
抗体を、また標識体にエンドセリンI C端部以外を認識
する抗エンドセリンI抗体AwETN40aを用いるサンドイッ
チ法−EIAも、8pg/ml、0.32f mole/wellのエンドセリン
Iを測定し得ることが分った。
(17)サンドイッチ法−EIA(その3) 以下にエンドセリンII測定用サンドイッチ法−EIAに
ついて述べる。
i)酵素標識化抗体の作製 上記(7)iii)のアフィニティ精製抗ヒトエンドセ
リンII C端ペプチド抗体12mgより、石川らの方法〔ジャ
ーナル オブ アプライド バイオケミストリィー(J.
Appl.Biochem).,:56−63(1984)〕および上記(1
5)i)記載の方法に従って、Fab′−ペルオキシダーゼ
標識体を作製した。
ii)サンドイッチ法−EIA(比色法) 上記(15)ii)記載のAwETN40a固定マイクロプレート
にバッファーAで希釈したエンドセリンI標準液100μ
、あるいはヒトエンドセリンII標準液100μを加
え、室温で24時間反応させた。プレートを洗浄後、上記
記載の抗ヒトエンドセリンII C端ペプチド抗体Fab′−
ペルオキシダーゼ標識体(バッファーAで300倍に希
釈)100μを加え、4℃で16時間反応させたのち、固
相上の酵素活性を上記記載(5)の方法により測定し
た。結果を第12図に示す。
図中、−●−はエンドセリンIの標準曲線を、また−
○−はエンドセリンIIの標準曲線を表わす。
以上の結果から、該サンドイッチ法−EIAは、エンド
セリンIと反応することなく、ヒトエンドセリンIIを約
4pg/ml、90a mole/wellまで検出し得ることが明らかと
なった。
(18)ヒト血漿中のエンドセリンIおよびエンドセリン
II免疫活性の測定 i)血漿の採取 ヒト全血を肘静脈より採取し、ただちに、300KIE/ml
(最終濃度)のトリプシンインヒビター(アンタゴサ
ン、ヘキスト社製)と2mg/mlのEDTAを加え、1,500×g
で10分間遠心分離し、血漿を得た。血漿は−80℃で保存
した。
ii)血漿の前処理 血漿(0.5〜1ml)に、最終濃度3%になるよう4%酢
酸を添加し、あらかじめ前処理(スキーム1参照)した
Sep−pak C18(ウォルターズ社製)カートリッジに通し
た。蒸留水で洗浄後、吸着画分を4%酢酸を含む86%エ
タノールで溶出し、溶出液を常圧、窒素気流下で濃縮乾
固した。濃縮物をバッファーE250μに溶解し、不溶物
を遠心除去後、エンドセリンIあるいはエンドセリンII
測定用サンドイッチ法−EIAに供した。
iii)血漿試料を用いたエンドセリンIおよびエンドセ
リンIIの添加回収実験 ヒト血漿(0.5〜1ml)に、エンドセリンIを25,60,お
よび200pg/mlあるいは、ヒトまたはブタエンドセリンII
を50pg/ml添加し、上記(18)ii)記載の方法に従い、
血漿を前処理したのち、サンドイッチ法−EIAで測定し
た。結果を第1表および第2表に示す。エンドセリン−
Iの回収率は80%以上、ヒトおよびブタエンドセリンII
の回収率はそれぞれ63%および77%であり、良好であっ
た。この結果は、血漿の前処理の方法が妥当であること
を示している。
iv)ヒト健常人血漿中のエンドセリンIおよびエンドセ
リンII免疫活性の測定 第3表に、男性24例、女性23例の血漿エンドセリンI
(表中ETと略す)、およびエンドセリンII(表中big−E
Tと略す)レベルの平均値を示した。血中レベルはエン
ドセリンIIがエンドセリンIより約2倍高値を示した。
v)心筋梗塞患者の血漿エンドセリンIの推移 急性心筋梗塞発病患者(男性、67才)の血漿エンドセ
リンレベルを測定した(第15図)。発病直後から血中エ
ンドセリンIレベルは高値を示し、徐々に正常レベルへ
と減少した。このことは、血中エンドセリンIレベルを
測定することにより、心筋梗塞の予後管理が可能である
ことを示している。
次に示す図式は、血漿の前処理の方法を、第1表およ
び第2表は、エンドセリンIおよびエンドセリンIIをヒ
ト血漿に添加した際の回収率を、第3表は健常人血漿中
のエンドセリンIおよびエンドセリンIIの平均値を示
す。
〔発明の効果〕 本発明のポリクローナル抗体およびモノクローナル抗
体はエンドセリンに対して高い結合能を有し、エンドセ
リンおよびその一部の免疫学的測定法による検出や精製
に有利に使用することができる。特にエンドセリンの一
部領域との結合能を有する抗体およびその一部領域とは
異なる領域との結合能を有する抗体を用いる、サンドイ
ッチ法による免疫学的測定法により、エンドセリンI,II
を極めて高感度に分別定量することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は免疫原(I)に対するウサギ抗血清中の抗体価
を示し、第2図は免疫原(II)に対するウサギ抗血清中
の抗体価を、第3図は免疫原(III)に対するウサギ抗
血清中の抗体価を、第4図は免疫原(I)に対するマウ
ス抗血清中の抗体価を示す。 第5図は免疫原(I)に対するポリクローナル抗体を用
いる競合法酵素免疫測定法におけるエンドセリンI、ペ
プチドCys Hys Leu Asp Ile Ile Trpおよびアンジオテ
ンシン−IIの標準曲線を示す。 第6図は免疫原(II)に対するポリクローナル抗体を用
いる競合法酵素免疫測定法におけるエンドセリンIおよ
びペプチドCys Hys Leu Asp Ile Ile Trpの標準曲線を
示す。 第7図はモノクローナル抗体AwETN40aを用いる競合法に
酵素免疫測定法におけるエンドセリンIおよびペプチド
Cys Hys Leu Asp Ile Ile Trpの標準曲線を示す。 第8図は免疫原(III)に対するポリクローナル抗体を
用いる競合法酵素免疫測定法におけるヒトエンドセリン
II(−●−)、ブタエンドセリンII(−○−)、および
ヒトエンドセリンII C端ペプチド(−▲−)の標準曲線
を示す。 第9図はモノクローナル抗体AwETN40aおよび抗エンドセ
リンI C端ペプチド抗体を用いるサンドイッチ法酵素免
疫測定法におけるエンドセリンIの標準曲線を示した図
であり、第10図はその高感度化を計り、かつエンドセリ
ンIIとの反応性を調べたものである。 第11図は、第9図および第10図と抗体の配置を逆にした
サンドイッチ法−EIAにおけるエンドセリンIの標準曲
線を示した図である。 また、第12図はモノクローナル抗体AwETN40aおよび抗エ
ンドセリンII C端ペプチド抗体を用いるサンドイッチ法
−酵素免疫測定法におけるエンドセリンIのおよびエン
ドセリンIIの標準曲線を示した図である。 第13図はブタエンドセリンIIIのアミノ酸配列、第14図
はヒトエンドセリンIIIのアミノ酸配列を示す。 第15図は心筋梗塞患者の血中エンドセリンIレベルの推
移を調べた結果を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C12P 21/08 C12N 5/00 B (C12P 21/08 C12R 1:91) (31)優先権主張番号 特願昭63−177043 (32)優先日 昭63(1988)7月18日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願昭63−274455 (32)優先日 昭63(1988)11月1日 (33)優先権主張国 日本(JP) 微生物の受託番号 FERM BP−1950 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) WPI(DIALOG) BIOSIS(DIALOG)

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】血管平滑筋収縮作用を有する、アミノ酸21
    個、38個または39個からなるエンドセリンに結合性を有
    するポリクローナル抗体。
  2. 【請求項2】 のアミノ酸配列を有するものである、請求項1記載のポ
    リクローナル抗体。
  3. 【請求項3】 のアミノ酸配列を有するものである、請求項1記載のポ
    リクローナル抗体。
  4. 【請求項4】 のアミノ酸配列を有するものである、請求項1記載のポ
    リクローナル抗体。
  5. 【請求項5】 で表わされるペプチドに結合性を有する請求項1記載の
    ポリクローナル抗体。
  6. 【請求項6】 で表わされるペプチドに結合性を有する請求項1記載の
    ポリクローナル抗体。
  7. 【請求項7】 で表わされるペプチドに結合性を有する請求項1記載の
    ポリクローナル抗体。
  8. 【請求項8】血管平滑筋収縮作用を有する、アミノ酸21
    個、38個または39個からなるエンドセリンに対するモノ
    クローナル抗体を産生する、寄託番号FERM BP−1950で
    標示されるハイブリドーマ細胞。
  9. 【請求項9】請求項8記載のハイブリドーマ細胞により
    産生され、血管平滑筋収縮作用を有する、アミノ酸21
    個、38個または39個からなるエンドセリンに対するモノ
    クローナル抗体。
  10. 【請求項10】エンドセリンに対するポリクローナル抗
    体と、被検液および標識化エンドセリンとを競合的に反
    応させ、該抗体に結合した標識化エンドセリンの割合を
    測定することを特徴とする、被検液中のエンドセリンの
    定量法。
  11. 【請求項11】担体上に不溶化したエンドセリンに対す
    るポリクローナル抗体および/または請求項9記載のモ
    ノクローナル抗体に被検液を接触させた後、標識化され
    たエンドセリンに対する抗体を接触させ、不溶化担体上
    の標識剤の活性を測定することを特徴とする、被検液中
    のエンドセリンの定量法。
  12. 【請求項12】担体上に不溶化したエンドセリンに対す
    る抗体および標識化されたエンドセリンに対する抗体の
    一方がエンドセリンのC端ペプチドに結合性を有するポ
    リクローナル抗体であり、他方が請求項9記載のモノク
    ローナル抗体である、請求項11記載の定量法。
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