JPH05244989A - 抗体および免疫化学的測定法 - Google Patents
抗体および免疫化学的測定法Info
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- JPH05244989A JPH05244989A JP3390392A JP3390392A JPH05244989A JP H05244989 A JPH05244989 A JP H05244989A JP 3390392 A JP3390392 A JP 3390392A JP 3390392 A JP3390392 A JP 3390392A JP H05244989 A JPH05244989 A JP H05244989A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】ヒト塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)の
ムテイン(CS23)を治療薬として用いた場合の、体
液、臓器および組織中のCS23の検出・測定法を提供
する。 【構成】CS23を免疫した動物の脾臓細胞とミエロー
マ細胞株の細胞融合によりCS23に特異的に結合し、
成熟型bFGFとは反応しないモノクローナル抗体を取
り出した。 【効果】本発明の抗体の使用によるCS23測定系は、
CS23を用いたヒトあるいは動物での試験結果の解析
において内因性のbFGFを考慮する必要がなく、正確
にCS23をとらえることができる。
ムテイン(CS23)を治療薬として用いた場合の、体
液、臓器および組織中のCS23の検出・測定法を提供
する。 【構成】CS23を免疫した動物の脾臓細胞とミエロー
マ細胞株の細胞融合によりCS23に特異的に結合し、
成熟型bFGFとは反応しないモノクローナル抗体を取
り出した。 【効果】本発明の抗体の使用によるCS23測定系は、
CS23を用いたヒトあるいは動物での試験結果の解析
において内因性のbFGFを考慮する必要がなく、正確
にCS23をとらえることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒト塩基性繊維芽細胞
成長因子ムテインCS23(式(I);以下CS23と
略すこともある)に対する抗体および該抗体を用いてな
るCS23の免疫化学的測定法に関する。
成長因子ムテインCS23(式(I);以下CS23と
略すこともある)に対する抗体および該抗体を用いてな
るCS23の免疫化学的測定法に関する。
【0002】
【従来の技術】bFGFは主として下垂体より分泌され
る分子量約17000の塩基性ポリペプチドホルモンで
あり、当初BALB/c3T3細胞などの線維芽細胞に
強い増殖促進作用を示す因子として分離された[D.Gosp
odarowicz;ネイチャー(Nature)249:123
(1974)]。しかし、その後中胚葉由来の殆ど全て
の細胞に対して増殖促進作用を示すことが判明した[D.
Gospodarowicz ら:ナショナル・キャンサー・インス
ティテュート・モノグラフ(NationalCanc
er Institute Monograph)4
8;109(1978)]。中でもbFGFの血管新生
作用は細胞増殖促進作用と相まって損傷の治療薬および
血栓症、動脈硬化症などの予防治療薬としての可能性を
示すものである。最近、Senoらはそのアミノ酸配列
を修飾することによってbFGFの安定性、細胞におけ
る産生能、分子当りの細胞増殖活性の上昇、さらに未知
の生物活性の賦活化がなされるであろうと考え、組換え
DNA技術および特定部位指向性変異(Sitedirected m
utagenesis)により、修飾されたbFGFのムテインを
構築した(バイオケミカル バイオフィジカル リサー
チ コミュニケーション(Biochem. Biophys. Res. Com
mun.)151,701(1988),ヨーロッパ特許出願公開第28
1,822号公報)。中でも式(I)(配列番号1) Pro-Ala-Leu-Pro-Glu-Asp-Gly-Gly-Ser-Gly-Ala-Phe-Pro-Pro-Gly-His- Phe-Lys-Asp-Pro-Lys-Arg-Leu-Tyr-Cys-Lys-Asn-Gly-Gly-Phe-Phe-Leu- Arg-Ile-His-Pro-Asp-Gly-Arg-Val-Asp-Gly-Val-Arg-Glu-Lys-Ser-Asp- Pro-His-Ile-Lys-Leu-Gln-Leu-Gln-Ala-Glu-Glu-Arg-Gly-Val-Val-Ser- Ile-Lys-Gly-Val-Ser-Ala-Asn-Arg-Tyr-Leu-Ala-Met-Lys-Glu-Asp-Gly- Arg-Leu-Leu-Ala-Ser-Lys-Ser-Val-Thr-Asp-Glu-Cys-Phe-Phe-Phe-Glu- Arg-Leu-Glu-Ser-Asn-Asn-Tyr-Asn-Thr-Tyr-Arg-Ser-Arg-Lys-Tyr-Thr- Ser-Trp-Tyr-Val-Ala-Leu-Lys-Arg-Thr-Gly-Gln-Tyr-Lys-Leu-Gly-Ser- Lys-Thr-Gly-Pro-Gly-Gln-Lys-Ala-Ile-Leu-Phe-Leu-Pro-Met-Ser-Ala- Lys-Ser で示されるCS23はその安定性、細胞における産性能
等について優れており、毒性は低いので火傷、創傷、術
後組織などの治癒促進剤、あるいは血管新生作用による
血栓症や動脈硬化症などの治療薬として用いることがで
きる。この際、CS23を投与した後の血中あるいは組
織中濃度を測定することは、その治療効果を検討する上
で非常に重要である。
る分子量約17000の塩基性ポリペプチドホルモンで
あり、当初BALB/c3T3細胞などの線維芽細胞に
強い増殖促進作用を示す因子として分離された[D.Gosp
odarowicz;ネイチャー(Nature)249:123
(1974)]。しかし、その後中胚葉由来の殆ど全て
の細胞に対して増殖促進作用を示すことが判明した[D.
Gospodarowicz ら:ナショナル・キャンサー・インス
ティテュート・モノグラフ(NationalCanc
er Institute Monograph)4
8;109(1978)]。中でもbFGFの血管新生
作用は細胞増殖促進作用と相まって損傷の治療薬および
血栓症、動脈硬化症などの予防治療薬としての可能性を
示すものである。最近、Senoらはそのアミノ酸配列
を修飾することによってbFGFの安定性、細胞におけ
る産生能、分子当りの細胞増殖活性の上昇、さらに未知
の生物活性の賦活化がなされるであろうと考え、組換え
DNA技術および特定部位指向性変異(Sitedirected m
utagenesis)により、修飾されたbFGFのムテインを
構築した(バイオケミカル バイオフィジカル リサー
チ コミュニケーション(Biochem. Biophys. Res. Com
mun.)151,701(1988),ヨーロッパ特許出願公開第28
1,822号公報)。中でも式(I)(配列番号1) Pro-Ala-Leu-Pro-Glu-Asp-Gly-Gly-Ser-Gly-Ala-Phe-Pro-Pro-Gly-His- Phe-Lys-Asp-Pro-Lys-Arg-Leu-Tyr-Cys-Lys-Asn-Gly-Gly-Phe-Phe-Leu- Arg-Ile-His-Pro-Asp-Gly-Arg-Val-Asp-Gly-Val-Arg-Glu-Lys-Ser-Asp- Pro-His-Ile-Lys-Leu-Gln-Leu-Gln-Ala-Glu-Glu-Arg-Gly-Val-Val-Ser- Ile-Lys-Gly-Val-Ser-Ala-Asn-Arg-Tyr-Leu-Ala-Met-Lys-Glu-Asp-Gly- Arg-Leu-Leu-Ala-Ser-Lys-Ser-Val-Thr-Asp-Glu-Cys-Phe-Phe-Phe-Glu- Arg-Leu-Glu-Ser-Asn-Asn-Tyr-Asn-Thr-Tyr-Arg-Ser-Arg-Lys-Tyr-Thr- Ser-Trp-Tyr-Val-Ala-Leu-Lys-Arg-Thr-Gly-Gln-Tyr-Lys-Leu-Gly-Ser- Lys-Thr-Gly-Pro-Gly-Gln-Lys-Ala-Ile-Leu-Phe-Leu-Pro-Met-Ser-Ala- Lys-Ser で示されるCS23はその安定性、細胞における産性能
等について優れており、毒性は低いので火傷、創傷、術
後組織などの治癒促進剤、あるいは血管新生作用による
血栓症や動脈硬化症などの治療薬として用いることがで
きる。この際、CS23を投与した後の血中あるいは組
織中濃度を測定することは、その治療効果を検討する上
で非常に重要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、CS2
3はbFGFとアミノ酸配列がよく似ており、CS23
を選択的に認識できる抗体はこれまでに得られておら
ず、又CS23を内因性のbFGFと区別して測定する
方法も確立されていなかった。このためCS23を用い
たヒトあるいは動物での試験結果の解析においては内因
性のbFGFの影響を考慮する必要があった。
3はbFGFとアミノ酸配列がよく似ており、CS23
を選択的に認識できる抗体はこれまでに得られておら
ず、又CS23を内因性のbFGFと区別して測定する
方法も確立されていなかった。このためCS23を用い
たヒトあるいは動物での試験結果の解析においては内因
性のbFGFの影響を考慮する必要があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記実情に鑑み、本発明
者らはCS23の実質的な測定手段を見出すべく種々検
討した結果、その測定を可能ならしめるCS23に対す
るモノクローナル抗体を作成し、これに基づいてさらに
研究を行った結果、本発明を完成した。本発明は(1) 次
の(a)〜(d)の性質 (a) 分子量:約14×104〜16×104、(b) 成熟型
塩基性線維芽細胞成長因子との交差反応性が約0.3%
以下である、(c) 塩基性線維芽細胞成長因子蛋白質の生
物活性を中和しない、(d) 免疫グロブリンクラスがIg
G2aに属する、を有し、式(I) Pro-Ala-Leu-Pro-Glu-Asp-Gly-Gly-Ser-Gly-Ala-Phe-Pro-Pro-Gly-His- Phe-Lys-Asp-Pro-Lys-Arg-Leu-Tyr-Cys-Lys-Asn-Gly-Gly-Phe-Phe-Leu- Arg-Ile-His-Pro-Asp-Gly-Arg-Val-Asp-Gly-Val-Arg-Glu-Lys-Ser-Asp- Pro-His-Ile-Lys-Leu-Gln-Leu-Gln-Ala-Glu-Glu-Arg-Gly-Val-Val-Ser- Ile-Lys-Gly-Val-Ser-Ala-Asn-Arg-Tyr-Leu-Ala-Met-Lys-Glu-Asp-Gly- Arg-Leu-Leu-Ala-Ser-Lys-Ser-Val-Thr-Asp-Glu-Cys-Phe-Phe-Phe-Glu- Arg-Leu-Glu-Ser-Asn-Asn-Tyr-Asn-Thr-Tyr-Arg-Ser-Arg-Lys-Tyr-Thr- Ser-Trp-Tyr-Val-Ala-Leu-Lys-Arg-Thr-Gly-Gln-Tyr-Lys-Leu-Gly-Ser- Lys-Thr-Gly-Pro-Gly-Gln-Lys-Ala-Ile-Leu-Phe-Leu-Pro-Met-Ser-Ala- Lys-Ser で表されるヒト塩基性繊維芽細胞成長因子ムテインCS
23に特異的に結合する、即ちCS23に高感度に結合
するモノクローナル抗体、および(2)上記(1)記載
のモノクローナル抗体を用いることを特徴とするヒトb
FGムテインCS23の免疫化学的測定法に関する。
者らはCS23の実質的な測定手段を見出すべく種々検
討した結果、その測定を可能ならしめるCS23に対す
るモノクローナル抗体を作成し、これに基づいてさらに
研究を行った結果、本発明を完成した。本発明は(1) 次
の(a)〜(d)の性質 (a) 分子量:約14×104〜16×104、(b) 成熟型
塩基性線維芽細胞成長因子との交差反応性が約0.3%
以下である、(c) 塩基性線維芽細胞成長因子蛋白質の生
物活性を中和しない、(d) 免疫グロブリンクラスがIg
G2aに属する、を有し、式(I) Pro-Ala-Leu-Pro-Glu-Asp-Gly-Gly-Ser-Gly-Ala-Phe-Pro-Pro-Gly-His- Phe-Lys-Asp-Pro-Lys-Arg-Leu-Tyr-Cys-Lys-Asn-Gly-Gly-Phe-Phe-Leu- Arg-Ile-His-Pro-Asp-Gly-Arg-Val-Asp-Gly-Val-Arg-Glu-Lys-Ser-Asp- Pro-His-Ile-Lys-Leu-Gln-Leu-Gln-Ala-Glu-Glu-Arg-Gly-Val-Val-Ser- Ile-Lys-Gly-Val-Ser-Ala-Asn-Arg-Tyr-Leu-Ala-Met-Lys-Glu-Asp-Gly- Arg-Leu-Leu-Ala-Ser-Lys-Ser-Val-Thr-Asp-Glu-Cys-Phe-Phe-Phe-Glu- Arg-Leu-Glu-Ser-Asn-Asn-Tyr-Asn-Thr-Tyr-Arg-Ser-Arg-Lys-Tyr-Thr- Ser-Trp-Tyr-Val-Ala-Leu-Lys-Arg-Thr-Gly-Gln-Tyr-Lys-Leu-Gly-Ser- Lys-Thr-Gly-Pro-Gly-Gln-Lys-Ala-Ile-Leu-Phe-Leu-Pro-Met-Ser-Ala- Lys-Ser で表されるヒト塩基性繊維芽細胞成長因子ムテインCS
23に特異的に結合する、即ちCS23に高感度に結合
するモノクローナル抗体、および(2)上記(1)記載
のモノクローナル抗体を用いることを特徴とするヒトb
FGムテインCS23の免疫化学的測定法に関する。
【0005】CS23としては、上記した如く、Sen
o等、バイオケミカル バイオフィジカル リサーチ
コミュニケーション(Biochem. Biophys. Res. Commu
n.)151,701(1988),ヨーロッパ特許出願公開第281,
822号公報に記載された方法で製造され、式(I)で
示されるアミノ酸配列を有する。CS23蛋白質を免疫
するに際してはS23をキャリー蛋白との複合体として
から、これを免疫に用いてもよい。該キャリー蛋白とし
ては、例えばウシ血清アルブミン、ウシサイブログロブ
リン、ヘモシアニンなどが挙げられる。キャリー蛋白複
合体を用いる場合に、キャリー蛋白とCS23蛋白との
カップリング比率は約0.1〜30倍(キャリー/CS
23蛋白質:重量比)で用いられる。望ましくは約0.
5〜5倍が用いられる。又、ハプテンとキャリーとのカ
プリングには、種々の縮合剤を用いることが出来るが、
グルタルアルデヒドやカルボジイミド等が好都合に用い
られる。
o等、バイオケミカル バイオフィジカル リサーチ
コミュニケーション(Biochem. Biophys. Res. Commu
n.)151,701(1988),ヨーロッパ特許出願公開第281,
822号公報に記載された方法で製造され、式(I)で
示されるアミノ酸配列を有する。CS23蛋白質を免疫
するに際してはS23をキャリー蛋白との複合体として
から、これを免疫に用いてもよい。該キャリー蛋白とし
ては、例えばウシ血清アルブミン、ウシサイブログロブ
リン、ヘモシアニンなどが挙げられる。キャリー蛋白複
合体を用いる場合に、キャリー蛋白とCS23蛋白との
カップリング比率は約0.1〜30倍(キャリー/CS
23蛋白質:重量比)で用いられる。望ましくは約0.
5〜5倍が用いられる。又、ハプテンとキャリーとのカ
プリングには、種々の縮合剤を用いることが出来るが、
グルタルアルデヒドやカルボジイミド等が好都合に用い
られる。
【0006】CS23蛋白質又は蛋白複合体を用いて免
疫するに際し、免疫する哺乳動物は、羊、山羊、うさ
ぎ、モルモット、ラット、マウス等の実験動物が使われ
るが、モノクローナル抗体を得るためには、ラット、マ
ウスが好ましい。免疫方法は、例えばマウスを免疫する
場合、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内等のいずれ
のルートからでも可能であるが、主として皮下、腹腔
内、静脈内に(とりわけ皮下)注入するのが好ましい。
又、免疫間隔、免疫量等の可変度は高く、種々の方法が
可能であるが、例えば2週間隔で約2〜6回免疫し、最
終免疫後、約1〜5日、好ましくは約2〜4日後に摘出
した脾臓細胞を用いる方法がよく用いられる。免疫量は
1回にペプチド量として、マウス当り約0.1μg以
上、好ましくは約10μg〜300μg用いることが望
ましい。又、脾臓を摘出する前に、部分採血を行い、血
中の抗体価の上昇を確認した上で、脾臓細胞を用いる融
合実験を行うことが望ましい。
疫するに際し、免疫する哺乳動物は、羊、山羊、うさ
ぎ、モルモット、ラット、マウス等の実験動物が使われ
るが、モノクローナル抗体を得るためには、ラット、マ
ウスが好ましい。免疫方法は、例えばマウスを免疫する
場合、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内等のいずれ
のルートからでも可能であるが、主として皮下、腹腔
内、静脈内に(とりわけ皮下)注入するのが好ましい。
又、免疫間隔、免疫量等の可変度は高く、種々の方法が
可能であるが、例えば2週間隔で約2〜6回免疫し、最
終免疫後、約1〜5日、好ましくは約2〜4日後に摘出
した脾臓細胞を用いる方法がよく用いられる。免疫量は
1回にペプチド量として、マウス当り約0.1μg以
上、好ましくは約10μg〜300μg用いることが望
ましい。又、脾臓を摘出する前に、部分採血を行い、血
中の抗体価の上昇を確認した上で、脾臓細胞を用いる融
合実験を行うことが望ましい。
【0007】上記脾臓細胞とリンパ球様細胞との細胞融
合は例えば摘出したマウスの脾臓細胞を、ヒポキサンチ
ン−グアニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損
(HGPRT~)やチミジンキナーゼ欠損(TK~)の様
なマーカーを持った適切な同種または異種(好ましくは
同種)のミエローマ[例、P3−X63−Ag・8U1
(市森 他 ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソ
ッド 80 55(1985))]等の、リンパ球様細
胞株との間で融合させる。例えばケラーおよびミルスタ
インらの方法[ネイチャー(Nature)256:495
(1975)]に準じて融合させることにより製造され
る。たとえばミエローマ細胞と脾臓細胞とを約1:5の
割合で、たとえばイスコフ培地とハムF−12培地を
1:1に混合した培地(以下IH培地と称する。)に懸
濁させ、センダイウイルス,ポリエチレングリコール
(PEG)等の融合剤が用いられる。もちろんジメチル
スルホキシド(DMSO)その他の融合促進剤を加える
ことも可能である。PEGの重合度は、ふつう約100
0〜6000,時間は約0.5〜30分,濃度は約10
%〜80%等が用いられるが、好ましい条件の一例とし
て、PEG6000を約35〜55%で約4〜10分処
理することにより、効率よく融合させることが出来る。
融合細胞は、ヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジ
ン培地[HAT培地:ネイチャー,256,495(1
975)]等を用いて、選択的に増殖させることができ
る。増殖して来た細胞の培養上清は、目的とする抗体産
生があるか否かについてスクリーニングを行うことがで
きるが、抗体価のスクリーニングは次の様に行うことが
出来る。即ち、この場合には、まず第1段階として免疫
した蛋白質に対する抗体産生の有無を、ラジオイムノア
ッセイ(RIA)法またはエンザイムイムノアッセイ
(EIA)法等の方法で調べることが出来るが、これら
の方法についても種々の変法が可能である。好ましい測
定法の一例として、EIAを用いる一つの方法について
述べる。セルロースビーズ等の担体に、CS23蛋白質
あるいはbFGF蛋白質を常法に従ってカプリングさせ
ておき、それぞれに測定したい培養上清を加え、一定時
間、定温(約4〜40゜Cを示す。以下においても同
様。)で反応させる。この後、反応物をよく洗った後、
例えば酵素で標識したウサギ抗マウスイムノグロブリン
抗体を加え、一定時間、定温で反応させる。反応物をよ
く洗った後、酵素基質を加え、一定時間定温で酵素反応
させ、その後、生成発色物を吸光度または蛍光度等で測
定することが出来る。
合は例えば摘出したマウスの脾臓細胞を、ヒポキサンチ
ン−グアニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損
(HGPRT~)やチミジンキナーゼ欠損(TK~)の様
なマーカーを持った適切な同種または異種(好ましくは
同種)のミエローマ[例、P3−X63−Ag・8U1
(市森 他 ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソ
ッド 80 55(1985))]等の、リンパ球様細
胞株との間で融合させる。例えばケラーおよびミルスタ
インらの方法[ネイチャー(Nature)256:495
(1975)]に準じて融合させることにより製造され
る。たとえばミエローマ細胞と脾臓細胞とを約1:5の
割合で、たとえばイスコフ培地とハムF−12培地を
1:1に混合した培地(以下IH培地と称する。)に懸
濁させ、センダイウイルス,ポリエチレングリコール
(PEG)等の融合剤が用いられる。もちろんジメチル
スルホキシド(DMSO)その他の融合促進剤を加える
ことも可能である。PEGの重合度は、ふつう約100
0〜6000,時間は約0.5〜30分,濃度は約10
%〜80%等が用いられるが、好ましい条件の一例とし
て、PEG6000を約35〜55%で約4〜10分処
理することにより、効率よく融合させることが出来る。
融合細胞は、ヒポキサンチン−アミノプテリン−チミジ
ン培地[HAT培地:ネイチャー,256,495(1
975)]等を用いて、選択的に増殖させることができ
る。増殖して来た細胞の培養上清は、目的とする抗体産
生があるか否かについてスクリーニングを行うことがで
きるが、抗体価のスクリーニングは次の様に行うことが
出来る。即ち、この場合には、まず第1段階として免疫
した蛋白質に対する抗体産生の有無を、ラジオイムノア
ッセイ(RIA)法またはエンザイムイムノアッセイ
(EIA)法等の方法で調べることが出来るが、これら
の方法についても種々の変法が可能である。好ましい測
定法の一例として、EIAを用いる一つの方法について
述べる。セルロースビーズ等の担体に、CS23蛋白質
あるいはbFGF蛋白質を常法に従ってカプリングさせ
ておき、それぞれに測定したい培養上清を加え、一定時
間、定温(約4〜40゜Cを示す。以下においても同
様。)で反応させる。この後、反応物をよく洗った後、
例えば酵素で標識したウサギ抗マウスイムノグロブリン
抗体を加え、一定時間、定温で反応させる。反応物をよ
く洗った後、酵素基質を加え、一定時間定温で酵素反応
させ、その後、生成発色物を吸光度または蛍光度等で測
定することが出来る。
【0008】選択培地で増殖を示し、かつbFGF蛋白
質よりもCS23蛋白質をカップリングさせた担体を用
いた方が、上記酵素反応の生成発色物の吸光度または蛍
光度等が高いウエルを選択する。選択したウエルの細胞
は、限界稀釈法等によりクローニングを行うことが望ま
しい。クローン化された細胞の培養上清について、CS
23をカップリングした担体を用いて同様にスクリーニ
ングを行い抗体価の高いウエルの細胞を増やすことによ
り、bFGFよりもCS23により強い反応性を示すモ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマクローンが得られ
る。
質よりもCS23蛋白質をカップリングさせた担体を用
いた方が、上記酵素反応の生成発色物の吸光度または蛍
光度等が高いウエルを選択する。選択したウエルの細胞
は、限界稀釈法等によりクローニングを行うことが望ま
しい。クローン化された細胞の培養上清について、CS
23をカップリングした担体を用いて同様にスクリーニ
ングを行い抗体価の高いウエルの細胞を増やすことによ
り、bFGFよりもCS23により強い反応性を示すモ
ノクローナル抗体産生ハイブリドーマクローンが得られ
る。
【0009】このようにしてクローン化されたハイブリ
ドーマを、液体培地中で増殖させる。具体的には例え
ば、液体培地たとえばRPMI−1640[Moore, G.
E. ,et.al. ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカ
ル・アソシエーション(J. Am.Med. Assoc.)199,5
49(1967)]に約0.1〜40%の牛胎児血清を
加えた培地等で約2〜10日間、好ましくは約3〜5日間
培養することにより、培養液から該モノクローナル抗体
を得ることができる。また、哺乳動物の腹腔内に接種
し、細胞を増殖させ、腹水を採取することにより抗体を
取得することが出来る。このためには、例えばマウスの
場合、ミネラルオイル等を前もって接種したBALB/c等
のマウスに約1×104〜1×107個、好ましくは約5×10
5〜2×106個のハイブリドーマを腹腔内に接種し、約7
〜20日後、好ましくは約10〜14日後に腹水液を採取す
る。腹水に生成蓄積した抗体は、例えば硫安分画、DEAE
-セルロースカラムクロマトグラフィー等により、容易
にモノクローナル抗体を純粋な免疫グロブリンとして単
離することができる。このようにして、CS23蛋白質
に対するモノクローナル抗体が得られる。なお、本発明
のモノクローナル抗体は、製造時に用いた免疫原のペプ
チドとは異なるbFGFムテインと結合する場合もあ
る。また本発明のモノクローナル抗体は、bFGF蛋白
質の生物活性を中和しないという性質を有する。該bF
GF蛋白質としては、bFGF、そのムテインが挙げら
れる。本発明のモノクローナル抗体は、CS23蛋白質
に特異的に結合する、即ち高感度に結合することから、
CS23蛋白質測定用試薬として極めて有用である。さ
らにCS23をヒトあるいは動物での試験に用いた場
合、生体臓器、組織、各種体液中のCS23の測定を容
易にすることは、CS23に関する基礎知見(例えば血
中動態)を得る上からも極めて有用である。
ドーマを、液体培地中で増殖させる。具体的には例え
ば、液体培地たとえばRPMI−1640[Moore, G.
E. ,et.al. ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカ
ル・アソシエーション(J. Am.Med. Assoc.)199,5
49(1967)]に約0.1〜40%の牛胎児血清を
加えた培地等で約2〜10日間、好ましくは約3〜5日間
培養することにより、培養液から該モノクローナル抗体
を得ることができる。また、哺乳動物の腹腔内に接種
し、細胞を増殖させ、腹水を採取することにより抗体を
取得することが出来る。このためには、例えばマウスの
場合、ミネラルオイル等を前もって接種したBALB/c等
のマウスに約1×104〜1×107個、好ましくは約5×10
5〜2×106個のハイブリドーマを腹腔内に接種し、約7
〜20日後、好ましくは約10〜14日後に腹水液を採取す
る。腹水に生成蓄積した抗体は、例えば硫安分画、DEAE
-セルロースカラムクロマトグラフィー等により、容易
にモノクローナル抗体を純粋な免疫グロブリンとして単
離することができる。このようにして、CS23蛋白質
に対するモノクローナル抗体が得られる。なお、本発明
のモノクローナル抗体は、製造時に用いた免疫原のペプ
チドとは異なるbFGFムテインと結合する場合もあ
る。また本発明のモノクローナル抗体は、bFGF蛋白
質の生物活性を中和しないという性質を有する。該bF
GF蛋白質としては、bFGF、そのムテインが挙げら
れる。本発明のモノクローナル抗体は、CS23蛋白質
に特異的に結合する、即ち高感度に結合することから、
CS23蛋白質測定用試薬として極めて有用である。さ
らにCS23をヒトあるいは動物での試験に用いた場
合、生体臓器、組織、各種体液中のCS23の測定を容
易にすることは、CS23に関する基礎知見(例えば血
中動態)を得る上からも極めて有用である。
【0010】CS23を検出、定量するために用いられ
る抗体分子は、IgGでもよく、または、そのフラクシ
ョン{例、F(ab’)2,Fab’もしくはFab}
であってもよい。なかでも、標識剤を直接結合させる抗
体分子はFab’であることが好ましい。本発明のモノ
クローナル抗体は、CS23の免疫化学的測定法におけ
る試薬として用いることができる。該CS23蛋白質の
免疫化学的測定法によって、生体組織や体液中のCS2
3蛋白質の量を測定することができ、CS23の治療効
果の検討を可能にする。
る抗体分子は、IgGでもよく、または、そのフラクシ
ョン{例、F(ab’)2,Fab’もしくはFab}
であってもよい。なかでも、標識剤を直接結合させる抗
体分子はFab’であることが好ましい。本発明のモノ
クローナル抗体は、CS23の免疫化学的測定法におけ
る試薬として用いることができる。該CS23蛋白質の
免疫化学的測定法によって、生体組織や体液中のCS2
3蛋白質の量を測定することができ、CS23の治療効
果の検討を可能にする。
【0011】上述の免疫化学的測定方法において、一般
的には次に示す方法に大別することができ、これらのい
ずれの方法を用いてもよいが、(2)のサンドイッチ法
を用いるのが好ましい。 (1)競合法:未知量の抗原を含む被検液と標識剤で標
識した抗原の一定量とを対応する抗体の一定量に対して
競合反応させ、抗体と結合した標識剤もしくは抗体と結
合しなかった標識剤の活性を測定する。 (2)サンドイッチ法:未知量の抗原を含む被検液に担
体上に保持された過剰量の抗体を加えて反応させ(第1
反応)、次に標識剤で標識した過剰量の抗体の一定量を
加えて反応させる(第2反応)。担体上に保持された標
識剤もしくは担体上に保持されなかった標識剤の活性を
測定する。第1反応、第2反応は同時に行なってもよい
し時間をずらして行なってもよい。
的には次に示す方法に大別することができ、これらのい
ずれの方法を用いてもよいが、(2)のサンドイッチ法
を用いるのが好ましい。 (1)競合法:未知量の抗原を含む被検液と標識剤で標
識した抗原の一定量とを対応する抗体の一定量に対して
競合反応させ、抗体と結合した標識剤もしくは抗体と結
合しなかった標識剤の活性を測定する。 (2)サンドイッチ法:未知量の抗原を含む被検液に担
体上に保持された過剰量の抗体を加えて反応させ(第1
反応)、次に標識剤で標識した過剰量の抗体の一定量を
加えて反応させる(第2反応)。担体上に保持された標
識剤もしくは担体上に保持されなかった標識剤の活性を
測定する。第1反応、第2反応は同時に行なってもよい
し時間をずらして行なってもよい。
【0012】本発明の上記モノクローナル抗体を担体上
に保持させた場合には標識剤で標識する抗体は上記モノ
クローナル抗体とは抗原決定部位を異にし、CS23蛋
白質に結合性を有する抗体を用いる。あるいは、上記モ
ノクローナル抗体を標識剤で標識する場合には、担体上
に保持させる抗体として、上記モノクローナル抗体とは
抗原決定部位を異にし、CS23蛋白質に結合性を有す
る抗体を用いる。CS23蛋白質の測定方法において用
いられる担体上に保持された抗体における担体として
は、例えば、ゲル粒子(例、アガロースゲル〔例、セフ
ァロース4B、セファロース6B、(ファルマシア・ファ
インケミカル社(スウェーデン)製)〕、デキストラン
ゲル〔例、セファデックスG-75、セファデックスG-10
0、セファデックスG-200(ファルマシア・ファインケミ
カル社(スウェーデン)製)〕、ポリアクリルアミドゲ
ル〔例、バイオゲルP-30、バイオゲルP-60、バイオゲル
P-100(バイオラッド・ラボラトリーズ社(米国)
製)〕、セルロース粒子〔例、アビセル(旭化成製)、
イオン交換セルロース(例、ジエチルアミノエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース)〕、物質的吸着
剤〔例、ガラス(例、ガラス球、ガラスロッド、アミノ
アルキルガラス球、アミノアルキルガラスロッド)、シ
リコン片、スチレン系樹脂(例、ポリスチレン球、ポリ
スチレン粒子)、イムノアッセイ用プレート(例、ヌン
ク社(デンマーク)製)〕、イオン交換樹脂{例、弱酸
性イオン交換樹脂〔例、アンバーライト IRC-50(ロー
ム・アンド・ハース社(米国)製)、ゼオカーブ226
(パームチット社(西ドイツ)製)、弱塩基性陰イオン
交換樹脂〔例、アンバーライト IR-4B、ダウエックス3
(ダウケミカル社(米国)製)〕}などが挙げられる。担
体に抗体を保持させるには、公知の常套手段を応用し得
るが、例えば、“代謝”、第8巻(1971年)、第696頁
に記載されているブロムシアン法、グルタールアルデヒ
ド法などが挙げられる。また、より簡便な方法として物
理的に抗体表面に吸着させてもよい。
に保持させた場合には標識剤で標識する抗体は上記モノ
クローナル抗体とは抗原決定部位を異にし、CS23蛋
白質に結合性を有する抗体を用いる。あるいは、上記モ
ノクローナル抗体を標識剤で標識する場合には、担体上
に保持させる抗体として、上記モノクローナル抗体とは
抗原決定部位を異にし、CS23蛋白質に結合性を有す
る抗体を用いる。CS23蛋白質の測定方法において用
いられる担体上に保持された抗体における担体として
は、例えば、ゲル粒子(例、アガロースゲル〔例、セフ
ァロース4B、セファロース6B、(ファルマシア・ファ
インケミカル社(スウェーデン)製)〕、デキストラン
ゲル〔例、セファデックスG-75、セファデックスG-10
0、セファデックスG-200(ファルマシア・ファインケミ
カル社(スウェーデン)製)〕、ポリアクリルアミドゲ
ル〔例、バイオゲルP-30、バイオゲルP-60、バイオゲル
P-100(バイオラッド・ラボラトリーズ社(米国)
製)〕、セルロース粒子〔例、アビセル(旭化成製)、
イオン交換セルロース(例、ジエチルアミノエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース)〕、物質的吸着
剤〔例、ガラス(例、ガラス球、ガラスロッド、アミノ
アルキルガラス球、アミノアルキルガラスロッド)、シ
リコン片、スチレン系樹脂(例、ポリスチレン球、ポリ
スチレン粒子)、イムノアッセイ用プレート(例、ヌン
ク社(デンマーク)製)〕、イオン交換樹脂{例、弱酸
性イオン交換樹脂〔例、アンバーライト IRC-50(ロー
ム・アンド・ハース社(米国)製)、ゼオカーブ226
(パームチット社(西ドイツ)製)、弱塩基性陰イオン
交換樹脂〔例、アンバーライト IR-4B、ダウエックス3
(ダウケミカル社(米国)製)〕}などが挙げられる。担
体に抗体を保持させるには、公知の常套手段を応用し得
るが、例えば、“代謝”、第8巻(1971年)、第696頁
に記載されているブロムシアン法、グルタールアルデヒ
ド法などが挙げられる。また、より簡便な方法として物
理的に抗体表面に吸着させてもよい。
【0013】標識剤を結合させた抗体における標識剤と
しては、放射性同位元素、酵素、螢光物質、発光物質な
どが挙げられるが、酵素を用いるのが好ましい。酵素と
しては、安定で比活性の大きなものが好ましく、ペルオ
キシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-D-ガラクト
シダーゼ、グルコースオキシダーゼ等を用いることがで
きるが、ペルオキシダーゼが好ましい。ペルオキシダー
ゼとしては、種々の起源のものを用いることができる
が、その例としてはたとえば西洋わさび、パイナップ
ル、イチジク、甘藷、ソラマメ、トウモロコシなどから
得られるペルオキシダーゼが挙げられ、特に西洋わさび
から抽出されたホースラディッシュ ペルオキシダーゼ
( horseradish peroxidase )( HRP )が好ましい。ペ
ルオキシダーゼと抗体を結合するにあたり、抗体分子と
してのFab´のチオール基を利用するために、あらかじ
めペルオキシダーゼにマレイミド基を導入したものを用
いると好都合である。マレイミド基をペルオキシダーゼ
に導入する方法としては、ペルオキシダーゼのアミノ基
を介してマレイミド基を導入することができる。そのた
めには、N-サクシニミジル-マレイミド-カルボキシレー
ト誘導体を用いることができ、好ましくは、N-(γ-マ
レイミドブチルオキシ)サクシイミド( GMBS と略称す
ることもある)などが良い。従って、マレイミド基とペ
ルオキシダーゼとの間に一定の基が入っていることとな
ってもよい。
しては、放射性同位元素、酵素、螢光物質、発光物質な
どが挙げられるが、酵素を用いるのが好ましい。酵素と
しては、安定で比活性の大きなものが好ましく、ペルオ
キシダーゼ、アルカリホスファターゼ、β-D-ガラクト
シダーゼ、グルコースオキシダーゼ等を用いることがで
きるが、ペルオキシダーゼが好ましい。ペルオキシダー
ゼとしては、種々の起源のものを用いることができる
が、その例としてはたとえば西洋わさび、パイナップ
ル、イチジク、甘藷、ソラマメ、トウモロコシなどから
得られるペルオキシダーゼが挙げられ、特に西洋わさび
から抽出されたホースラディッシュ ペルオキシダーゼ
( horseradish peroxidase )( HRP )が好ましい。ペ
ルオキシダーゼと抗体を結合するにあたり、抗体分子と
してのFab´のチオール基を利用するために、あらかじ
めペルオキシダーゼにマレイミド基を導入したものを用
いると好都合である。マレイミド基をペルオキシダーゼ
に導入する方法としては、ペルオキシダーゼのアミノ基
を介してマレイミド基を導入することができる。そのた
めには、N-サクシニミジル-マレイミド-カルボキシレー
ト誘導体を用いることができ、好ましくは、N-(γ-マ
レイミドブチルオキシ)サクシイミド( GMBS と略称す
ることもある)などが良い。従って、マレイミド基とペ
ルオキシダーゼとの間に一定の基が入っていることとな
ってもよい。
【0014】GMBSをペルオキシダーゼに反応させる
には、両者を、pH約6ないし8の緩衝液中で約10ない
し50℃の温度で約10分ないし24時間反応させることによ
って行われる。該緩衝液としては、たとえば、pH7.0
の0.1Mリン酸緩衝液などが挙げられる。このようにして
得られたマレイミド化ペルオキシダーゼは、たとえばゲ
ルクロマトグラフィーなどにより精製することができ
る。該ゲルクロマトグラフィーを行う際に用いられる担
体としては、例えば、セファデックスG-25〔ファルマシ
ア・ファインケミカル社(スウェーデン)製〕、バイオ
ゲルP-2〔バイオラッド・ラボラトリーズ社(米国)
製〕などが挙げられる。
には、両者を、pH約6ないし8の緩衝液中で約10ない
し50℃の温度で約10分ないし24時間反応させることによ
って行われる。該緩衝液としては、たとえば、pH7.0
の0.1Mリン酸緩衝液などが挙げられる。このようにして
得られたマレイミド化ペルオキシダーゼは、たとえばゲ
ルクロマトグラフィーなどにより精製することができ
る。該ゲルクロマトグラフィーを行う際に用いられる担
体としては、例えば、セファデックスG-25〔ファルマシ
ア・ファインケミカル社(スウェーデン)製〕、バイオ
ゲルP-2〔バイオラッド・ラボラトリーズ社(米国)
製〕などが挙げられる。
【0015】マレイミド化ペルオキシダーゼと抗体分子
との反応は、両者を緩衝液中で約0℃ないし40℃の温度
で、約1ないし48時間反応させることにより行うことが
できる。該緩衝液としては、例えば、pH6.0の5mM エ
チレンジアミン四酢酸ナトリウム塩をふくむ0.1Mリン
酸緩衝液などが挙げられる。このようにして得られたペ
ルオキシダーゼ標識抗体は、たとえばゲルクロマトグラ
フィーなどにより精製することができる。該ゲルクロマ
トグラフィーを行う際に用いられる担体としては、例え
ば、セファデックスG-25〔ファルマシア・ファインケミ
カル社(スウェーデン)製〕、バイオゲルP-2〔バイオ
ラッド・ラボラトリーズ社(米国)製〕などが挙げられ
る。さらに、ペルオキシダーゼにチオール基を導入し、
マレイミド化された抗体分子と反応させてもよい。ペル
オキシダーゼ以外の酵素を抗体に直接結合させるには、
ペルオキシダーゼの場合に準じて行うことができ、ま
た、自体公知のグルタルアルデヒド法、過ヨウ素酸法,
水溶性カルボジイミド法などが用いられる。
との反応は、両者を緩衝液中で約0℃ないし40℃の温度
で、約1ないし48時間反応させることにより行うことが
できる。該緩衝液としては、例えば、pH6.0の5mM エ
チレンジアミン四酢酸ナトリウム塩をふくむ0.1Mリン
酸緩衝液などが挙げられる。このようにして得られたペ
ルオキシダーゼ標識抗体は、たとえばゲルクロマトグラ
フィーなどにより精製することができる。該ゲルクロマ
トグラフィーを行う際に用いられる担体としては、例え
ば、セファデックスG-25〔ファルマシア・ファインケミ
カル社(スウェーデン)製〕、バイオゲルP-2〔バイオ
ラッド・ラボラトリーズ社(米国)製〕などが挙げられ
る。さらに、ペルオキシダーゼにチオール基を導入し、
マレイミド化された抗体分子と反応させてもよい。ペル
オキシダーゼ以外の酵素を抗体に直接結合させるには、
ペルオキシダーゼの場合に準じて行うことができ、ま
た、自体公知のグルタルアルデヒド法、過ヨウ素酸法,
水溶性カルボジイミド法などが用いられる。
【0016】本発明の免疫化学的測定系における被検試
料としては、尿、血清、血漿、髄液等の体液、あるい
は、動物細胞や菌体の抽出液またはその培養上清が挙げ
られる。本発明の測定方法の例として、標識剤がペルオ
キシダーゼの場合について以下に具体的に説明するが、
ペルオキシダーゼに限定されるものではない。
料としては、尿、血清、血漿、髄液等の体液、あるい
は、動物細胞や菌体の抽出液またはその培養上清が挙げ
られる。本発明の測定方法の例として、標識剤がペルオ
キシダーゼの場合について以下に具体的に説明するが、
ペルオキシダーゼに限定されるものではない。
【0017】本発明のCS23の免疫化学的測定法によ
るキットとしては、例えば (1)担体上に保持された該モノクローナル抗体、
(2)標識化された該モノクローナル抗体とは認識部位
を異にする抗体、(3)0〜100ngの標準CS23、
(4)上記(1)〜(3)の試薬および被検試料の希釈
に用いる緩衝液(該試薬および該被検試料の希釈に用い
ることができる緩衝液であり、その一例としてはpH6
〜9のリン酸緩衝液またはグリシン緩衝液が挙げられ
る。)、(5)インキュベーション後、担体の洗浄に用
いる緩衝液(該担体の洗浄に用いることができる緩衝液
であればいずれでもよいが、その一例としてはリン酸緩
衝液またはグリシン緩衝液が挙げられる。)、(6)標
識剤として酵素を用いる場合は、酵素の測定に必要な試
薬。その一例として、酵素にペルオキシダーゼを用いた
場合、ペルオキシダーゼ活性測定に必要な試薬、比色法
を利用する場合、o−フェニレンジアミンと過酸化水
素、酵素基質の溶解に用いる緩衝液(好ましくはクエン
酸緩衝液)および反応停止液が挙げられる。上記キット
は例えば下記の方法(2ステップ法)により使用するこ
とができる。標準CS23もしくは被検液約10ないし20
0μlに試薬(4)を加えて希釈し、一定量の試薬
(1)と接触させて約0ないし40℃で約1ないし48時間
反応させる。担体を水洗後、試薬(2)の約10ないし30
0μlを加えたのち、約0ないし40℃で反応させる。約
1ないし48時間反応後、試薬(5)で洗浄し担体上に結
合している標識剤の活性を測定する。標識剤が放射性同
位元素である場合、ウエルカウンターもしくは液体シン
チレーションカウンターで測定する。標識剤が酵素であ
る場合、基質液約10〜1000μlを加えて約20〜40℃で約
0.2〜24時間反応させたのち、酵素反応を停止させ、反
応液中の吸光度もしくは蛍光強度を測定する。また下記
の方法(1ステップ法)により実施することもできる。
すなわち、試薬(1)と試薬(2)を同時に加え、中間
の水洗操作を省略することができる。
るキットとしては、例えば (1)担体上に保持された該モノクローナル抗体、
(2)標識化された該モノクローナル抗体とは認識部位
を異にする抗体、(3)0〜100ngの標準CS23、
(4)上記(1)〜(3)の試薬および被検試料の希釈
に用いる緩衝液(該試薬および該被検試料の希釈に用い
ることができる緩衝液であり、その一例としてはpH6
〜9のリン酸緩衝液またはグリシン緩衝液が挙げられ
る。)、(5)インキュベーション後、担体の洗浄に用
いる緩衝液(該担体の洗浄に用いることができる緩衝液
であればいずれでもよいが、その一例としてはリン酸緩
衝液またはグリシン緩衝液が挙げられる。)、(6)標
識剤として酵素を用いる場合は、酵素の測定に必要な試
薬。その一例として、酵素にペルオキシダーゼを用いた
場合、ペルオキシダーゼ活性測定に必要な試薬、比色法
を利用する場合、o−フェニレンジアミンと過酸化水
素、酵素基質の溶解に用いる緩衝液(好ましくはクエン
酸緩衝液)および反応停止液が挙げられる。上記キット
は例えば下記の方法(2ステップ法)により使用するこ
とができる。標準CS23もしくは被検液約10ないし20
0μlに試薬(4)を加えて希釈し、一定量の試薬
(1)と接触させて約0ないし40℃で約1ないし48時間
反応させる。担体を水洗後、試薬(2)の約10ないし30
0μlを加えたのち、約0ないし40℃で反応させる。約
1ないし48時間反応後、試薬(5)で洗浄し担体上に結
合している標識剤の活性を測定する。標識剤が放射性同
位元素である場合、ウエルカウンターもしくは液体シン
チレーションカウンターで測定する。標識剤が酵素であ
る場合、基質液約10〜1000μlを加えて約20〜40℃で約
0.2〜24時間反応させたのち、酵素反応を停止させ、反
応液中の吸光度もしくは蛍光強度を測定する。また下記
の方法(1ステップ法)により実施することもできる。
すなわち、試薬(1)と試薬(2)を同時に加え、中間
の水洗操作を省略することができる。
【0018】実施例 以下に実施例および参考例を挙げて本発明を更に具体的
に説明するが、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
に説明するが、本発明はこれらにより限定されるもので
はない。
【0019】後述の実施例で得られたマウスATI3−
1細胞は、平成3年1月14日から財団法人発酵研究所
(IFO)に受託番号 IFO 50306として寄託され、ま
た該細胞は平成3年2月26日から通商産業省工業技術
院微生物工業研究所(FRI)に受託番号FERM B
P−3296として寄託されている。以下の実施例に記
載の、ヒトリコンビナントbFGF(rhbFGF)はIwaneら、バ
イオケミカル バイオフィジカル リサーチ コミュニケ
ーション(Biochem. Biophys.Res. Commun.) 146, 470(1
987)、ヨーロッパ特許出願公開第237,966号公報に記載
の方法で製造されたものを用いた。rhbFGFムテインCS23
は、形質転換体Escherichia coli MM294/pTB762(IFO 14
613, FERM BP-1645)を用いて、Senoら、バイオケミカル
バイオフィジカル リサーチ コミュニケーション(Bioc
hem. Biophys. Res. Commun.) 151, 701(1988)、ヨーロ
ッパ特許出願公開第281,822号公報に記載の方法で製造
されたものを用いた。上記 E. coli MM294/pTB762は198
7年5月27日からIFOに受託番号IFO 14613として寄託され
ており、また本形質転換体はFRIに1987年6月11日から受
託番号FERM P-9409として寄託され、該寄託はブダペス
ト条約に基づく寄託に切り換えられて、受託番号FERM B
P-1645としてFRIに保管されている。後述の参考例1で
得られたマウス3H3細胞は、平成元年11月10日から財団
法人発酵研究所(IFO)に受託番号 IFO 50216 として寄
託されており、さらにこの細胞は通商産業省工業技術院
微生物工業技術研究所 (FRI) に、平成元年11月14日か
ら受託番号 FERM BP-2658 として寄託されている。
1細胞は、平成3年1月14日から財団法人発酵研究所
(IFO)に受託番号 IFO 50306として寄託され、ま
た該細胞は平成3年2月26日から通商産業省工業技術
院微生物工業研究所(FRI)に受託番号FERM B
P−3296として寄託されている。以下の実施例に記
載の、ヒトリコンビナントbFGF(rhbFGF)はIwaneら、バ
イオケミカル バイオフィジカル リサーチ コミュニケ
ーション(Biochem. Biophys.Res. Commun.) 146, 470(1
987)、ヨーロッパ特許出願公開第237,966号公報に記載
の方法で製造されたものを用いた。rhbFGFムテインCS23
は、形質転換体Escherichia coli MM294/pTB762(IFO 14
613, FERM BP-1645)を用いて、Senoら、バイオケミカル
バイオフィジカル リサーチ コミュニケーション(Bioc
hem. Biophys. Res. Commun.) 151, 701(1988)、ヨーロ
ッパ特許出願公開第281,822号公報に記載の方法で製造
されたものを用いた。上記 E. coli MM294/pTB762は198
7年5月27日からIFOに受託番号IFO 14613として寄託され
ており、また本形質転換体はFRIに1987年6月11日から受
託番号FERM P-9409として寄託され、該寄託はブダペス
ト条約に基づく寄託に切り換えられて、受託番号FERM B
P-1645としてFRIに保管されている。後述の参考例1で
得られたマウス3H3細胞は、平成元年11月10日から財団
法人発酵研究所(IFO)に受託番号 IFO 50216 として寄
託されており、さらにこの細胞は通商産業省工業技術院
微生物工業技術研究所 (FRI) に、平成元年11月14日か
ら受託番号 FERM BP-2658 として寄託されている。
【0020】参考例1 抗bFGF抗体3H3産生細胞
3H3の取得 (1)免疫 BALB/cマウス(♀8週令)に対し、フロインド完全ア
ジュバント(Difco社製)に溶解させた50μgの抗原ヒトr
hbFGFムテインCS23を腹腔に注射した。2週間後に、フ
ロインド完全アジュバント0.4mlにとかした50μgの抗
原rhbFGFムテインCS23を腹腔に再投与した。さらに2週
間後にフロインド不完全アジュバント0.4mlにとかした
50μgの抗原rhbFGFムテインCS23の追加免疫を行い、そ
の2週間後に生理食塩水に溶かした50μgのヒトrbFGF
ムテインCS23をマウス尾静脈内に接種した。
3H3の取得 (1)免疫 BALB/cマウス(♀8週令)に対し、フロインド完全ア
ジュバント(Difco社製)に溶解させた50μgの抗原ヒトr
hbFGFムテインCS23を腹腔に注射した。2週間後に、フ
ロインド完全アジュバント0.4mlにとかした50μgの抗
原rhbFGFムテインCS23を腹腔に再投与した。さらに2週
間後にフロインド不完全アジュバント0.4mlにとかした
50μgの抗原rhbFGFムテインCS23の追加免疫を行い、そ
の2週間後に生理食塩水に溶かした50μgのヒトrbFGF
ムテインCS23をマウス尾静脈内に接種した。
【0021】(2)細胞融合 (1)で示した免疫マウスより、抗原最終投与の3日後
脾臓を摘出し、細胞融合に用いる細胞を得た。この細胞
は、イスコフ培地とハムF-12培地を1:1の比率で混合
した培地(以下IH培地と略す)に懸濁した。マウス骨髄
腫様細胞SP2/0-Ag14は、10%ウシ胎児血清を含むDMEM
培地で5%炭酸ガス、95%空気の条件で継代培養した。
細胞融合は、ケーラーおよびミルスタインらが確立した
方法〔ケーラー, G.およびミルスタイン, C. :ネイチ
ャー(Nature)256, 495(1975)〕に準じて行った。上記
ミエローマ細胞2×107個と上述した方法で得られた免
疫されたリンパ球1.5×108個を混合、遠沈し、1mlのI
H培地に溶解した45%ポリエチレングリコール6000(以
下PEG 6000)を滴下した。PEG6000溶液は、予め37℃に
温め、ゆっくりと1分間かけて滴下した。次にIH培地1
mlを1分間、1mlを1分間、8mlを3分間かけて滴
下した。その後室温で1,000回転5分遠心し上清を除去
した。この細胞沈殿物を20%仔牛血清を含むIH培地30m
lに懸濁し、96穴マイクロプレート(ヌンク社)に100
μlずつ植えつけた。1日後、HAT(ヒポキサンチン1
×10~4M、アミノプテリン4×10~7M、チミジン1.6×10~
5M)を含んだIH培地(20%仔牛血清含有)(以下HAT培地
と称する。)を各ウエルに100μlずつ添加し、さらに
3日おきに、培地の1/2量をHAT培地と交換した。この
ようにして生育した細胞は雑種細胞である。
脾臓を摘出し、細胞融合に用いる細胞を得た。この細胞
は、イスコフ培地とハムF-12培地を1:1の比率で混合
した培地(以下IH培地と略す)に懸濁した。マウス骨髄
腫様細胞SP2/0-Ag14は、10%ウシ胎児血清を含むDMEM
培地で5%炭酸ガス、95%空気の条件で継代培養した。
細胞融合は、ケーラーおよびミルスタインらが確立した
方法〔ケーラー, G.およびミルスタイン, C. :ネイチ
ャー(Nature)256, 495(1975)〕に準じて行った。上記
ミエローマ細胞2×107個と上述した方法で得られた免
疫されたリンパ球1.5×108個を混合、遠沈し、1mlのI
H培地に溶解した45%ポリエチレングリコール6000(以
下PEG 6000)を滴下した。PEG6000溶液は、予め37℃に
温め、ゆっくりと1分間かけて滴下した。次にIH培地1
mlを1分間、1mlを1分間、8mlを3分間かけて滴
下した。その後室温で1,000回転5分遠心し上清を除去
した。この細胞沈殿物を20%仔牛血清を含むIH培地30m
lに懸濁し、96穴マイクロプレート(ヌンク社)に100
μlずつ植えつけた。1日後、HAT(ヒポキサンチン1
×10~4M、アミノプテリン4×10~7M、チミジン1.6×10~
5M)を含んだIH培地(20%仔牛血清含有)(以下HAT培地
と称する。)を各ウエルに100μlずつ添加し、さらに
3日おきに、培地の1/2量をHAT培地と交換した。この
ようにして生育した細胞は雑種細胞である。
【0022】(3)抗体産生細胞の検索 200ng/mlのrhbFGFムテインCS23を含む固定緩衝液(0.
1M炭酸水素ナトリウム(PH9.6)、0.02%アジ化ナトリウ
ム)をポリスチレン製96穴マイクロプレート(ヌンク
社)に100μl/穴加えた。2時間後、洗浄液(0.05%
トウィーン20、生理的リン酸緩衝液)で洗った後、培養
上清50μlと希釈用緩衝液〔0.05Mトリス・塩酸(PH8.0
1、1mM塩化マグネシウム、0.15M塩化ナトリウム、0.05
%トウィーン20、0.02%アジ化ナトリウム、0.3%ゼラ
チン)〕50μlを混合した溶液100μlをマイクロプレー
トに加えた。2時間後培養上清を洗浄液で洗った後、2
次抗体としてアルカリホスファターゼ標識ヤギ抗マウス
IgG抗体(バイオラッド社)を加えた。2時間後2次抗
体を洗浄液で洗った後、反応基質を加えた呈色反応を行
った(ELISA法)。この方法により4つのウエルにrhbFGF
ムテインCS23結合活性が認められた。
1M炭酸水素ナトリウム(PH9.6)、0.02%アジ化ナトリウ
ム)をポリスチレン製96穴マイクロプレート(ヌンク
社)に100μl/穴加えた。2時間後、洗浄液(0.05%
トウィーン20、生理的リン酸緩衝液)で洗った後、培養
上清50μlと希釈用緩衝液〔0.05Mトリス・塩酸(PH8.0
1、1mM塩化マグネシウム、0.15M塩化ナトリウム、0.05
%トウィーン20、0.02%アジ化ナトリウム、0.3%ゼラ
チン)〕50μlを混合した溶液100μlをマイクロプレー
トに加えた。2時間後培養上清を洗浄液で洗った後、2
次抗体としてアルカリホスファターゼ標識ヤギ抗マウス
IgG抗体(バイオラッド社)を加えた。2時間後2次抗
体を洗浄液で洗った後、反応基質を加えた呈色反応を行
った(ELISA法)。この方法により4つのウエルにrhbFGF
ムテインCS23結合活性が認められた。
【0023】(4)bFGF中和抗体産生細胞の検索 ヒト臍帯静脈血管内皮細胞を2.5%牛胎児血清を含むGIT
培養液に懸濁し、96穴マイクロプレートに2,000個/穴
で100μl播種した。翌日種々の濃度のハイブリドーマ
培養上清、4ng/ml rhbFGF、2.5%牛胎児血清を含む
GIT培養液100μl/穴添加し3日間37℃、5%CO2、7
%O2下で培養した。3日後培養液を除去した後1mg/m
l MTT(4,5ジメチル2チアゾリル)-2,5-ジフェニル-
2Hテトラゾリウムブロマイド)を含む2.5%牛胎児血清
を含むGIT培養液100μl/穴加えた。4時間、37℃、5
%CO2、7%O2下で培養した後、10%Sodium Dodecyl Su
lfate (SDS) を100μl/穴加えた。4時間後、OD590nm
の吸光度を96穴用分光光度計(タイターテック社)で測
定した(MTT法)。この方法により1つのウエルに強い中
和活性が観察された。
培養液に懸濁し、96穴マイクロプレートに2,000個/穴
で100μl播種した。翌日種々の濃度のハイブリドーマ
培養上清、4ng/ml rhbFGF、2.5%牛胎児血清を含む
GIT培養液100μl/穴添加し3日間37℃、5%CO2、7
%O2下で培養した。3日後培養液を除去した後1mg/m
l MTT(4,5ジメチル2チアゾリル)-2,5-ジフェニル-
2Hテトラゾリウムブロマイド)を含む2.5%牛胎児血清
を含むGIT培養液100μl/穴加えた。4時間、37℃、5
%CO2、7%O2下で培養した後、10%Sodium Dodecyl Su
lfate (SDS) を100μl/穴加えた。4時間後、OD590nm
の吸光度を96穴用分光光度計(タイターテック社)で測
定した(MTT法)。この方法により1つのウエルに強い中
和活性が観察された。
【0024】(5)雑種細胞のクローニング このウエル中の細胞を、1ウエルあたり0.5個となるよ
うに、予めマウス胸腺細胞を栄養細胞としてまいておい
た96穴マイクロプレートにまき、クローニングを行っ
た。その結果、ハイブリドーマ マウス3H3細胞(IFO 50
216, FERM BP-2658)を得た。
うに、予めマウス胸腺細胞を栄養細胞としてまいておい
た96穴マイクロプレートにまき、クローニングを行っ
た。その結果、ハイブリドーマ マウス3H3細胞(IFO 50
216, FERM BP-2658)を得た。
【0025】クローニングされた細胞は、10%仔牛血清
を含むIH培地に10%となるようジメチルスルホキシド
(DMSO)を加え液体窒素内に貯蔵した。
を含むIH培地に10%となるようジメチルスルホキシド
(DMSO)を加え液体窒素内に貯蔵した。
【0026】参考例2(モノクローナル抗体3H3の免
疫グロブリンクラス) 参考例1−(4)で得られた3H3細胞の培養上清を、マ
ウス抗体サブクラス検出キット(バイオラッド社)によ
り各種標品免疫グロブリンと反応させた。その結果を表
1に示す。
疫グロブリンクラス) 参考例1−(4)で得られた3H3細胞の培養上清を、マ
ウス抗体サブクラス検出キット(バイオラッド社)によ
り各種標品免疫グロブリンと反応させた。その結果を表
1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】表中、+は反応陽性を、−は反応陰性を示
す。表1より、3H3細胞培養上清中の3H3抗体は免疫
グロブリンクラスIgG1サブクラスに属する。
す。表1より、3H3細胞培養上清中の3H3抗体は免疫
グロブリンクラスIgG1サブクラスに属する。
【0029】参考例3(腹水からのモノクローナル抗体
3H3の精製) マウス3H3細胞株を、マウス(Balb/c)にて腹水化した。
腹水からのIgGの精製は、常法に従った。すなわち、腹
水5mlを45%飽和の硫酸アンモニウムにて塩析し、沈
澱を0.15M NaClを含むホウ酸緩衝液(BBS、pH8.5)に溶
解し、BBSに対して4℃で20時間透析した。これを、DE-
50(英国、Whatman社製、1×60cm)カラムに付し、0.1
Mリン酸緩衝液(pH8.0)中のNaCl濃度を0.1Mから0.35M
に直線的に変化させる濃度勾配溶出法により、腹水5m
lからモノクローナル抗体3H3抗体を7mg得た。
3H3の精製) マウス3H3細胞株を、マウス(Balb/c)にて腹水化した。
腹水からのIgGの精製は、常法に従った。すなわち、腹
水5mlを45%飽和の硫酸アンモニウムにて塩析し、沈
澱を0.15M NaClを含むホウ酸緩衝液(BBS、pH8.5)に溶
解し、BBSに対して4℃で20時間透析した。これを、DE-
50(英国、Whatman社製、1×60cm)カラムに付し、0.1
Mリン酸緩衝液(pH8.0)中のNaCl濃度を0.1Mから0.35M
に直線的に変化させる濃度勾配溶出法により、腹水5m
lからモノクローナル抗体3H3抗体を7mg得た。
【0030】参考例4 西洋ワサビペルオキシダーゼ標識化3H3抗体の調製 精製3H3抗体(7mg/ml)を0.1M NaClを含む0.1M酢酸
緩衝液(pH4.5)に対して4℃で20時間透析し、ペプシ
ン(シグマ社製、米国)(0.1mg)を加え、37℃で8時間
消化した。1M TrisでpHを8にして反応を止め、Ultrog
el AcA44(IBF社製、フランス)のカラムで0.15M NaCl
を含む0.02Mホウ酸緩衝液(pH8.0)を溶出液として分離
し、F(ab')2を得た。これを、1mlに濃縮後、0.1Mリン
酸緩衝液(pH6.0)に対して4℃で20時間透析し、0.2M
メルカプトエチルアミン、5mM EDTA、0.1Mリン酸緩衝
液(pH6.0)0.1mlを加えて、37℃、90分間還元した。反
応液をSephadex G-25 fine(ファルマシア・ファインケ
ミカル社製、スエーデン)(φ1×60cm)で5mM EDTA、
O.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)を溶出液として分離し、Fa
b'画分を得た。一方、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HR
P)(ベーリンガーマンハイム社製、西ドイツ)10mgを1.
5mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶かし、N-(γ-マ
レイミドブチルオキシ)サクシイミド(GMBS)3.5mgを
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)100μlに溶かして加
え、30℃で60分間攪拌後、Sephadex G-25 fine(φ1.2
×60cm)で0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を溶出液として
分離し、マレイミド基の導入されたHRPを得た(マレイ
ミド化HRP)。Fab'とマレイミド化HRPをモル比で1:1
になるように混ぜ、4℃で20時間反応した。反応液を、
Ultrogel AcA44のカラムで0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)
を溶出液として分離し、酵素標識抗体(3H3-HRP)を得
た。
緩衝液(pH4.5)に対して4℃で20時間透析し、ペプシ
ン(シグマ社製、米国)(0.1mg)を加え、37℃で8時間
消化した。1M TrisでpHを8にして反応を止め、Ultrog
el AcA44(IBF社製、フランス)のカラムで0.15M NaCl
を含む0.02Mホウ酸緩衝液(pH8.0)を溶出液として分離
し、F(ab')2を得た。これを、1mlに濃縮後、0.1Mリン
酸緩衝液(pH6.0)に対して4℃で20時間透析し、0.2M
メルカプトエチルアミン、5mM EDTA、0.1Mリン酸緩衝
液(pH6.0)0.1mlを加えて、37℃、90分間還元した。反
応液をSephadex G-25 fine(ファルマシア・ファインケ
ミカル社製、スエーデン)(φ1×60cm)で5mM EDTA、
O.1Mリン酸緩衝液(pH6.0)を溶出液として分離し、Fa
b'画分を得た。一方、西洋ワサビペルオキシダーゼ(HR
P)(ベーリンガーマンハイム社製、西ドイツ)10mgを1.
5mlの0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)に溶かし、N-(γ-マ
レイミドブチルオキシ)サクシイミド(GMBS)3.5mgを
N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)100μlに溶かして加
え、30℃で60分間攪拌後、Sephadex G-25 fine(φ1.2
×60cm)で0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を溶出液として
分離し、マレイミド基の導入されたHRPを得た(マレイ
ミド化HRP)。Fab'とマレイミド化HRPをモル比で1:1
になるように混ぜ、4℃で20時間反応した。反応液を、
Ultrogel AcA44のカラムで0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)
を溶出液として分離し、酵素標識抗体(3H3-HRP)を得
た。
【0031】実施例1 (1)免疫 BALB/cマウス(♀8週令)に対し生理食塩水0.3m
lに溶解させた100μgの抗原CS23と同量のフロイ
ンド完全アジュバント(Difco社)を混合して皮下に注射
した。3週間後に同量の抗原と0.3mlのフロインド
不完全アジュバントの混合物を皮下に再投与した。さら
に3週間後に同様の追加免疫を行い、その2週間後に生
理食塩水に溶かした100μgのCS23を静脈内に接種
した。
lに溶解させた100μgの抗原CS23と同量のフロイ
ンド完全アジュバント(Difco社)を混合して皮下に注射
した。3週間後に同量の抗原と0.3mlのフロインド
不完全アジュバントの混合物を皮下に再投与した。さら
に3週間後に同様の追加免疫を行い、その2週間後に生
理食塩水に溶かした100μgのCS23を静脈内に接種
した。
【0032】(2)細胞融合 上記(1)で得られた免疫マウスより、抗原最終投与の
3日後脾臓を摘出し、細胞融合に用いる細胞を得た。こ
の細胞は、イスコフ培地とハムF-12培地を1:1の比率
で混合した培地(以下IH培地と略す)に懸濁した。マウ
スミエローマ細胞P3−X63−Ag・8UIは、10%
ウシ胎児血清を含むRPMI 1640培地で5%炭酸ガ
ス、95%空気の条件で継代培養した。細胞融合は、ケー
ラーおよびミルスタインらが確立した方法〔ケーラー,
G.およびミルスタイン, C. :ネイチャー(Na
ture)256, 495(1975)〕に準じて行った。上記ミエロー
マ細胞3.2×107個と上述した方法で得られた免疫さ
れたリンパ球1.6×108個を混合、遠沈し、0.3mlのIH培
地に溶解した45%ポリエチレングリコール6000(以下PE
G 6000)を滴下した。PEG6000溶液は、予め37℃に温
め、ゆっくりと滴下した。8分後37℃に予温したIH
培地を1分間に0.5mlずつ加え10mlとした後、
室温で600回転15分遠心し上清を除去した。この細胞沈
殿物を20%仔牛血清を含むIH培地200mlに懸濁し、96
ウェルマイクロプレート(ヌンク社)に100μlずつ960
ウエル植えつけた。1日後、HAT(ヒポキサンチン1×1
0~4M、アミノプテリン4×10~7M、チミジン1.6×10~
5M)を含んだIH培地(20%仔牛血清含有)(以下HA
T培地と称する。)を各ウエルに100μlずつ添加し、
さらに3日おきに、培地の1/2量をHAT培地と交換し
た。このようにして生育した細胞は雑種細胞である。
3日後脾臓を摘出し、細胞融合に用いる細胞を得た。こ
の細胞は、イスコフ培地とハムF-12培地を1:1の比率
で混合した培地(以下IH培地と略す)に懸濁した。マウ
スミエローマ細胞P3−X63−Ag・8UIは、10%
ウシ胎児血清を含むRPMI 1640培地で5%炭酸ガ
ス、95%空気の条件で継代培養した。細胞融合は、ケー
ラーおよびミルスタインらが確立した方法〔ケーラー,
G.およびミルスタイン, C. :ネイチャー(Na
ture)256, 495(1975)〕に準じて行った。上記ミエロー
マ細胞3.2×107個と上述した方法で得られた免疫さ
れたリンパ球1.6×108個を混合、遠沈し、0.3mlのIH培
地に溶解した45%ポリエチレングリコール6000(以下PE
G 6000)を滴下した。PEG6000溶液は、予め37℃に温
め、ゆっくりと滴下した。8分後37℃に予温したIH
培地を1分間に0.5mlずつ加え10mlとした後、
室温で600回転15分遠心し上清を除去した。この細胞沈
殿物を20%仔牛血清を含むIH培地200mlに懸濁し、96
ウェルマイクロプレート(ヌンク社)に100μlずつ960
ウエル植えつけた。1日後、HAT(ヒポキサンチン1×1
0~4M、アミノプテリン4×10~7M、チミジン1.6×10~
5M)を含んだIH培地(20%仔牛血清含有)(以下HA
T培地と称する。)を各ウエルに100μlずつ添加し、
さらに3日おきに、培地の1/2量をHAT培地と交換し
た。このようにして生育した細胞は雑種細胞である。
【0033】(3)抗体産生細胞の検索 CS23あるいはリコンビナントbFGFを10μg/m
lになるよう0.01M炭酸緩衝液(pH8.5)で希釈
し、その100μlを96ウエルイムノプレート(ヌンク社
製)の各ウエルに入れ4℃一夜放置し、固相にCS23
あるいはbFGFを結合させた。0.15M NaClを含
有する0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)で洗浄した
後、余剰の結合部位をふさぐため、1%ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含有する0.01Mリン酸緩衝液を200μ
lずつウエルに注入して、使用時まで冷所に保存した。
以上のようにして得られたCS23あるいはbFGFを
結合した96ウエルイムノプレートに、雑種細胞培養上
清をそれぞれ50μlずつ加え室温で2時間インキュベー
トした。培養上清を除去、洗浄後2次抗体として西洋ワ
サビペルオキシダーゼ(HRP)標識抗体マウスIgG
ヤギ抗体(カッペル社)を加え室温で2時間インキュベ
ートした。2次抗体を除去し、よくウエルを洗浄した
後、ペルオキシダーゼ基質溶液(0.02%H2O2と0.15%
o−フェニレンジアミンを含むpH5.5のクエン酸ナ
トリウム緩衝液)を100μl加え、25℃で10分反応さ
せ、2N−硫酸100μlを加えることにより酵素反応を
停止した後、マイクロプレート用自動比色計(MTP−
32,コロナ社製)を用い、492nmにおける吸光度
を測定した(ELISA法)。この方法により1ウエル
において、CS23結合固相で1.515の吸光度をと
り、bFGF結合固相では0.134の吸光度であるも
のが見出された。すなわち、これは、このウエルにbF
GFよりもCS23に対する結合力が10倍以上強い抗
体が存在していることを示している。
lになるよう0.01M炭酸緩衝液(pH8.5)で希釈
し、その100μlを96ウエルイムノプレート(ヌンク社
製)の各ウエルに入れ4℃一夜放置し、固相にCS23
あるいはbFGFを結合させた。0.15M NaClを含
有する0.01Mリン酸緩衝液(pH7.0)で洗浄した
後、余剰の結合部位をふさぐため、1%ウシ血清アルブ
ミン(BSA)を含有する0.01Mリン酸緩衝液を200μ
lずつウエルに注入して、使用時まで冷所に保存した。
以上のようにして得られたCS23あるいはbFGFを
結合した96ウエルイムノプレートに、雑種細胞培養上
清をそれぞれ50μlずつ加え室温で2時間インキュベー
トした。培養上清を除去、洗浄後2次抗体として西洋ワ
サビペルオキシダーゼ(HRP)標識抗体マウスIgG
ヤギ抗体(カッペル社)を加え室温で2時間インキュベ
ートした。2次抗体を除去し、よくウエルを洗浄した
後、ペルオキシダーゼ基質溶液(0.02%H2O2と0.15%
o−フェニレンジアミンを含むpH5.5のクエン酸ナ
トリウム緩衝液)を100μl加え、25℃で10分反応さ
せ、2N−硫酸100μlを加えることにより酵素反応を
停止した後、マイクロプレート用自動比色計(MTP−
32,コロナ社製)を用い、492nmにおける吸光度
を測定した(ELISA法)。この方法により1ウエル
において、CS23結合固相で1.515の吸光度をと
り、bFGF結合固相では0.134の吸光度であるも
のが見出された。すなわち、これは、このウエルにbF
GFよりもCS23に対する結合力が10倍以上強い抗
体が存在していることを示している。
【0034】(4)雑種細胞のクローニング (3)で見出されたウエル中の細胞を、1ウエルあたり
0.5個となるように、予め5×105個/ウエルのマウス
胸腺細胞をフィーダー細胞としてまいておいた96ウエル
マイクロプレートにまき、クローニングを行った。その
結果、クローン細胞ATI3−1(IFO 50306)が得ら
れた。
0.5個となるように、予め5×105個/ウエルのマウス
胸腺細胞をフィーダー細胞としてまいておいた96ウエル
マイクロプレートにまき、クローニングを行った。その
結果、クローン細胞ATI3−1(IFO 50306)が得ら
れた。
【0035】(5)抗体の製造:上記(4)においてク
ローニングによって得られたハイブリドーマクローンA
TI3−1をあらかじめ0.5mlのミネラルオイルを
腹腔内に投与しておいたBALB/cマウスの腹腔内に
1匹あたり1×106個接種することにより腹水化を行
なった。ハイブリドーマを腹腔に投与して10日後、腹
水を採取した。得られたそれぞれの腹水約10mlか
ら、ステーリンら〔ジャーナル・オブ・バイオロジカル
・ケミストリー,256,9750−9754(198
1)〕の方法に準じてモノクローナル抗体を精製した。
まず腹水からフィブリン様物質を除去するため10,0
00回15分間遠心した後、リン酸緩衝液−食塩水(P
BS:8.1mM−Na2HPO4,1.5mM KH2P
O4,27mM KCl,137mM NaCl,pH
7.2)で280nmの紫外部吸収(A280)が12〜
14の値を示す濃度に希釈した。希釈後サンプルに飽和
硫酸アンモニウム溶液を47%の濃度になるように加
え、4℃で撹拌しながら60分間塩析を行ない、その後
遠心(10,000回転、15分間)を行なって沈殿物
を得た。沈殿物を50mM NaCl含有20mMトリ
ス緩衝液(pH7.9)に溶遊し、同溶液2リットルに
対して透析を行なった。2時間後、2リットルの新しい
同じ透析液に換え、さらに15時間透析を行なった。透
析後、沈殿を除去するため10,000回転15分間遠
心を行ない、上清をA280の値が20〜30の濃度にな
るように調製した。このサンプルを充分量の50mM
NaCl含有トリス緩衝液で平衡化した20mlのDE
AEセルロースカラム(ワットマンDE52)にかけ、5
0mM NaCl含有トリス緩衝液でよく洗った後、5
0mM−500mM NaClを含む同緩衝液の濃度勾
配塩溶液を用いて1.5ml/分の流出速度で分画を行
なって素通り分画を濃縮し、精製モノクローナル抗体A
TI3−1を得た。
ローニングによって得られたハイブリドーマクローンA
TI3−1をあらかじめ0.5mlのミネラルオイルを
腹腔内に投与しておいたBALB/cマウスの腹腔内に
1匹あたり1×106個接種することにより腹水化を行
なった。ハイブリドーマを腹腔に投与して10日後、腹
水を採取した。得られたそれぞれの腹水約10mlか
ら、ステーリンら〔ジャーナル・オブ・バイオロジカル
・ケミストリー,256,9750−9754(198
1)〕の方法に準じてモノクローナル抗体を精製した。
まず腹水からフィブリン様物質を除去するため10,0
00回15分間遠心した後、リン酸緩衝液−食塩水(P
BS:8.1mM−Na2HPO4,1.5mM KH2P
O4,27mM KCl,137mM NaCl,pH
7.2)で280nmの紫外部吸収(A280)が12〜
14の値を示す濃度に希釈した。希釈後サンプルに飽和
硫酸アンモニウム溶液を47%の濃度になるように加
え、4℃で撹拌しながら60分間塩析を行ない、その後
遠心(10,000回転、15分間)を行なって沈殿物
を得た。沈殿物を50mM NaCl含有20mMトリ
ス緩衝液(pH7.9)に溶遊し、同溶液2リットルに
対して透析を行なった。2時間後、2リットルの新しい
同じ透析液に換え、さらに15時間透析を行なった。透
析後、沈殿を除去するため10,000回転15分間遠
心を行ない、上清をA280の値が20〜30の濃度にな
るように調製した。このサンプルを充分量の50mM
NaCl含有トリス緩衝液で平衡化した20mlのDE
AEセルロースカラム(ワットマンDE52)にかけ、5
0mM NaCl含有トリス緩衝液でよく洗った後、5
0mM−500mM NaClを含む同緩衝液の濃度勾
配塩溶液を用いて1.5ml/分の流出速度で分画を行
なって素通り分画を濃縮し、精製モノクローナル抗体A
TI3−1を得た。
【0036】(6)抗体のサブクラスの測定 抗体のサブクラスは次の方法で測定した。即ち、CS2
3をコートした96ウエルイムノプレートにクローン化
されたハイブリドーマ培養上清を100μl入れ室温で
2時間インキュベートした。培養上清を除去、洗浄後ウ
サギ抗マウスIgG1,IgG2a,IgG2b,Ig
G3,κ鎖、λ鎖に対する抗体(カッペル社)をそれぞ
れ100μl入れ室温で2時間インキュベートした。そ
れぞれの抗体を除去、洗浄後HRP標識ヤギ抗ウサギI
gG抗体(カッペル社)を加え室温で2時間インキュベ
ートした。標識抗体を除去し、よく洗浄した後、上記
(3)記載の方法で酵素反応を行ない吸光度を測定し
た。その結果、モノクローナル抗体ATI3−1はIg
G2a,κ型であることが判明した。
3をコートした96ウエルイムノプレートにクローン化
されたハイブリドーマ培養上清を100μl入れ室温で
2時間インキュベートした。培養上清を除去、洗浄後ウ
サギ抗マウスIgG1,IgG2a,IgG2b,Ig
G3,κ鎖、λ鎖に対する抗体(カッペル社)をそれぞ
れ100μl入れ室温で2時間インキュベートした。そ
れぞれの抗体を除去、洗浄後HRP標識ヤギ抗ウサギI
gG抗体(カッペル社)を加え室温で2時間インキュベ
ートした。標識抗体を除去し、よく洗浄した後、上記
(3)記載の方法で酵素反応を行ない吸光度を測定し
た。その結果、モノクローナル抗体ATI3−1はIg
G2a,κ型であることが判明した。
【0037】実施例2 抗体感作プレートの調製 モノクローナル抗体ATI3−1を0.1M炭酸緩衝液(pH
9.6)にて10μg/mlとなるように希釈し、EIA用イム
ノプレート(マキシソープ:ヌンク社製、デンマーク)
の各ウエルに100μlずつ注入して4℃で一夜放置して
感作させた。0.15M NaClを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH
7.0)にて洗浄した後、0.1%BSAを含む0.01Mリン酸緩衝
液(pH7.0)を各ウエルに注入して用時まで冷所保存し
た。
9.6)にて10μg/mlとなるように希釈し、EIA用イム
ノプレート(マキシソープ:ヌンク社製、デンマーク)
の各ウエルに100μlずつ注入して4℃で一夜放置して
感作させた。0.15M NaClを含む0.01Mリン酸緩衝液(pH
7.0)にて洗浄した後、0.1%BSAを含む0.01Mリン酸緩衝
液(pH7.0)を各ウエルに注入して用時まで冷所保存し
た。
【0038】実施例3 CS23とbFGFとの交差反応性 実施例2で得られたモノクローナル抗体ATI3−1を
固相化したイムノプレートに、CS23またはbFGF
を0〜2ng/mlの範囲で、各々100μlずつ各ウ
エルに入れた。これを20℃で2時間放置した後0.1
5M NaClを含む0.02Mリン酸緩衝液(PB
S)で洗浄後、参考例4で得られた酵素標識抗体3H3
−HRPを100μlずつ各ウエルに入れた。20℃で
2時間放置した後、PBSで洗浄し、実施例4と同様に
発色基質を加えて、20℃で30分発色させた。2N−
H2SO4を100μlずつ加えて、反応を停止した後、
492nmの吸光度を測定し、図1に示す結果が得られ
た。該結果よりモノクローナル抗体ATI3−1および
3H3を用いたサンドイッチEIAの系においてはbF
GFとは反応しない(交差反応性0.3%以下)ことが
示された。
固相化したイムノプレートに、CS23またはbFGF
を0〜2ng/mlの範囲で、各々100μlずつ各ウ
エルに入れた。これを20℃で2時間放置した後0.1
5M NaClを含む0.02Mリン酸緩衝液(PB
S)で洗浄後、参考例4で得られた酵素標識抗体3H3
−HRPを100μlずつ各ウエルに入れた。20℃で
2時間放置した後、PBSで洗浄し、実施例4と同様に
発色基質を加えて、20℃で30分発色させた。2N−
H2SO4を100μlずつ加えて、反応を停止した後、
492nmの吸光度を測定し、図1に示す結果が得られ
た。該結果よりモノクローナル抗体ATI3−1および
3H3を用いたサンドイッチEIAの系においてはbF
GFとは反応しない(交差反応性0.3%以下)ことが
示された。
【0039】実施例4 CS23の測定感度 (1) 検量線の作成 (a) 試薬 参考例4で得られた酵素標識3H3抗体(3H3−
HRP) 実施例2で得たモノクローナル抗体ATI3−1感
作マイクロプレート CS23 0〜50ng/ml 緩衝液A(0.15M NaClを含むpH7.0の0.02Mリン酸緩
衝液)緩衝液B(25%ブロックエース(雪印乳業)、0.15
M NaClを含むpH7.0の0.02Mリン酸緩衝液) ペルオキシダーゼ基質溶液(0.02%過酸化水素と0.
15% o-フェニレンジアミンを含むpH5.5のクエン酸ナト
リウム緩衝液)酵素反応停止溶液(2N-硫酸) (b) 測定 実施例2で得られた抗体感作プレートの各ウエルに、緩
衝液Bに溶解させたCS23溶液100μlを注入し、4℃
で24時間反応させた。各ウエルを緩衝液Aで洗浄後、緩
衝液Bで200倍に希釈した酵素標識抗体溶液100μlを加
えて25℃でさらに2時間反応させた。各ウエルを緩衝液
Aで洗浄し、ペルオキシダーゼ基質溶液を100μl加え25
℃で30分反応させ、酵素反応停止溶液100μl加えて反
応させた後、マイクロプレート用自動比色計(MTP-32、
コロナ社製)を用い、492nmにおける吸光度を測定し
た。対照実験としてハイブリドーマ 8,209〜221(198
9),ヨーロッパ特許公開第288,687号公報記載
の抗bFGFモノクローナル抗体MoAb52をATI
3−1の代りに用いて実施例2記載と同じ方法で製造し
た抗体感作プレートおよび酵素(HRP)標識抗体とし
てMoAb78を3H3の代りに用い上述と同様の操作
を行なった。CS23の濃度と吸光度との関係を図2に
示す。図2において−○−はATI3−1感作プレート
およびHRP標識抗体として3H3を、−●−はMoA
b52抗体感作プレートおよびHRP標識抗体としてM
oAb78を用いた場合のCS23濃度と吸光度の関係
をそれぞれ示す。ATI3−1感作プレートおよび3H
3−HRPを用いた方が約10〜50倍感度が高く、1
0pg/mlのCS23蛋白質を定量できることが判明
した。。
HRP) 実施例2で得たモノクローナル抗体ATI3−1感
作マイクロプレート CS23 0〜50ng/ml 緩衝液A(0.15M NaClを含むpH7.0の0.02Mリン酸緩
衝液)緩衝液B(25%ブロックエース(雪印乳業)、0.15
M NaClを含むpH7.0の0.02Mリン酸緩衝液) ペルオキシダーゼ基質溶液(0.02%過酸化水素と0.
15% o-フェニレンジアミンを含むpH5.5のクエン酸ナト
リウム緩衝液)酵素反応停止溶液(2N-硫酸) (b) 測定 実施例2で得られた抗体感作プレートの各ウエルに、緩
衝液Bに溶解させたCS23溶液100μlを注入し、4℃
で24時間反応させた。各ウエルを緩衝液Aで洗浄後、緩
衝液Bで200倍に希釈した酵素標識抗体溶液100μlを加
えて25℃でさらに2時間反応させた。各ウエルを緩衝液
Aで洗浄し、ペルオキシダーゼ基質溶液を100μl加え25
℃で30分反応させ、酵素反応停止溶液100μl加えて反
応させた後、マイクロプレート用自動比色計(MTP-32、
コロナ社製)を用い、492nmにおける吸光度を測定し
た。対照実験としてハイブリドーマ 8,209〜221(198
9),ヨーロッパ特許公開第288,687号公報記載
の抗bFGFモノクローナル抗体MoAb52をATI
3−1の代りに用いて実施例2記載と同じ方法で製造し
た抗体感作プレートおよび酵素(HRP)標識抗体とし
てMoAb78を3H3の代りに用い上述と同様の操作
を行なった。CS23の濃度と吸光度との関係を図2に
示す。図2において−○−はATI3−1感作プレート
およびHRP標識抗体として3H3を、−●−はMoA
b52抗体感作プレートおよびHRP標識抗体としてM
oAb78を用いた場合のCS23濃度と吸光度の関係
をそれぞれ示す。ATI3−1感作プレートおよび3H
3−HRPを用いた方が約10〜50倍感度が高く、1
0pg/mlのCS23蛋白質を定量できることが判明
した。。
【0040】(2) CS23の免疫化学的測定キットおよ
びCS23の測定 下記のCS23免疫化学的測定キットを用い、下記の操
作法に従って、被検試料中のCS23量を測定した。
びCS23の測定 下記のCS23免疫化学的測定キットを用い、下記の操
作法に従って、被検試料中のCS23量を測定した。
【0041】(a) 試薬 参考例4で得られた酵素標識抗体(3H3抗体-HRP) 実施例2で得られた抗体感作マイクロプレート CS23 0〜50ng/ml 緩衝液A(0.15M NaClを含むpH7.0の0.02Mリン酸緩
衝液) 緩衝液B(25%ブロックエース、0.15M NaClを含むpH7.0
の0.02Mリン酸緩衝液) o-フェニレンジアミン 上記の溶解に用いる緩衝液D(0.02%過酸化水
素、0.005%チメロサールを含むpH5.5の0.1Mクエン酸緩
衝液) 酵素反応停止液(2N-硫酸) (b) 測定 緩衝液Bに溶解させたCS23標準溶液あるいは緩衝液B
で希釈された被検試料溶液100μlを、緩衝液Aで洗浄さ
れたの各ウエルに注入し、4℃で24時間反応させた。
各ウエルを緩衝液Aで洗浄後、緩衝液Bで100倍に希釈し
た試薬100μlを加えて、25℃でさらに2時間反応さ
せた。各ウエルを緩衝液Aで洗浄後、試薬で溶解した
0.15%の試薬100μlを加えて25℃で30分反応させ
た。各ウエルに試薬100μlを添加して反応を停止さ
せ、492nmの吸光度をマイクロプレート用自動比色計(M
TP-32、コロナ社製) を用いて測定した。標準CS23
の検量線を作成し、被検試料で得られた吸光度から、C
S23濃度を得た。
衝液) 緩衝液B(25%ブロックエース、0.15M NaClを含むpH7.0
の0.02Mリン酸緩衝液) o-フェニレンジアミン 上記の溶解に用いる緩衝液D(0.02%過酸化水
素、0.005%チメロサールを含むpH5.5の0.1Mクエン酸緩
衝液) 酵素反応停止液(2N-硫酸) (b) 測定 緩衝液Bに溶解させたCS23標準溶液あるいは緩衝液B
で希釈された被検試料溶液100μlを、緩衝液Aで洗浄さ
れたの各ウエルに注入し、4℃で24時間反応させた。
各ウエルを緩衝液Aで洗浄後、緩衝液Bで100倍に希釈し
た試薬100μlを加えて、25℃でさらに2時間反応さ
せた。各ウエルを緩衝液Aで洗浄後、試薬で溶解した
0.15%の試薬100μlを加えて25℃で30分反応させ
た。各ウエルに試薬100μlを添加して反応を停止さ
せ、492nmの吸光度をマイクロプレート用自動比色計(M
TP-32、コロナ社製) を用いて測定した。標準CS23
の検量線を作成し、被検試料で得られた吸光度から、C
S23濃度を得た。
【0042】実施例5 CS23測定系でのヘパリンの影響 実施例4(1)において、標準CS23を希釈する際の緩
衝液Bに、0、10、100μg/mlとなるようにヘパリン
を加え、以下は実施例4-(1)と同様の方法でCS23の
測定を行なった場合、図3に示すように、ヘパリンの存
在によって標準曲線に大きな変化は見られなかった。
衝液Bに、0、10、100μg/mlとなるようにヘパリン
を加え、以下は実施例4-(1)と同様の方法でCS23の
測定を行なった場合、図3に示すように、ヘパリンの存
在によって標準曲線に大きな変化は見られなかった。
【0043】図3において、−●−、−〇−、−□−
は、順次ヘパリンの濃度が0、10、100μg/mlの場合
を示す。
は、順次ヘパリンの濃度が0、10、100μg/mlの場合
を示す。
【0044】実施例6 ATI3−1抗体の中和活性の検討 抗体の中和活性はCS23刺激によるマウスBALB/
c 3T3細胞のDNAの合成誘起の阻害を指標として
測定した。すなわち、BALB/c 3T3細胞(2×
103個)を0.5% Calf serumを含むDM
EM溶液150μlに浮遊させ、種々の濃度(2.5,
10,50μg/ml)の精製ATI3−1抗体溶液を
40μl加え、さらに0.2ng/mlのCS23溶液
(ヘパリン25μg/mlを含む)10μlを加え、3
7℃で18時間培養を行なった後、ウエル当り1μCi
になるよう3H−チミジンを加え4時間後の3H−チミジ
ンの取り込みを測定した。結果は、いずれの濃度の抗体
を添加した場合も阻害が認められなかった。したがっ
て、ATI3−1抗体は中和活性を保持しないことが判
明した。
c 3T3細胞のDNAの合成誘起の阻害を指標として
測定した。すなわち、BALB/c 3T3細胞(2×
103個)を0.5% Calf serumを含むDM
EM溶液150μlに浮遊させ、種々の濃度(2.5,
10,50μg/ml)の精製ATI3−1抗体溶液を
40μl加え、さらに0.2ng/mlのCS23溶液
(ヘパリン25μg/mlを含む)10μlを加え、3
7℃で18時間培養を行なった後、ウエル当り1μCi
になるよう3H−チミジンを加え4時間後の3H−チミジ
ンの取り込みを測定した。結果は、いずれの濃度の抗体
を添加した場合も阻害が認められなかった。したがっ
て、ATI3−1抗体は中和活性を保持しないことが判
明した。
【0045】
【発明の効果】本発明のモノクローナル抗体を用いたC
S23の免疫化学的測定法はbFGFと反応せず、CS
23を用いたヒトあるいは動物での試験結果の解析に内
因性のbFGFを考慮する必要がなく、正確にCS23
を定量することができるため、極めて有用な手段であ
る。
S23の免疫化学的測定法はbFGFと反応せず、CS
23を用いたヒトあるいは動物での試験結果の解析に内
因性のbFGFを考慮する必要がなく、正確にCS23
を定量することができるため、極めて有用な手段であ
る。
【0046】
【0047】
配列番号:1 配列の長さ:146 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Pro Ala Leu Pro Glu Asp Gly Gly Ser Gly Ala Phe Pro Pro Gly His 1 5 10 15 Phe Lys Asp Pro Lys Arg Leu Tyr Cys Lys Asn Gly Gly Phe Phe Leu 20 25 30 Arg Ile His Pro Asp Gly Arg Val Asp Gly Val Arg Glu Lys Ser Asp 35 40 45 Pro His Ile Lys Leu Gln Leu Gln Ala Glu Glu Arg Gly Val Val Ser 50 55 60 Ile Lys Gly Val Ser Ala Asn Arg Tyr Leu Ala Met Lys Glu Asp Gly 65 70 75 80 Arg Leu Leu Ala Ser Lys Ser Val Thr Asp Glu Cys Phe Phe Phe Glu 85 90 95 Arg Leu Glu Ser Asn Asn Tyr Asn Thr Tyr Arg Ser Arg Lys Tyr Thr 100 105 110 Ser Trp Tyr Val Ala Leu Lys Arg Thr Gly Gln Tyr Lys Leu Gly Ser 115 120 125 Lys Thr Gly Pro Gly Gln Lys Ala Ile Leu Phe Leu Pro Met Ser Ala 130 135 140 Lys Ser 145。
【図1】実施例3における、本発明抗体を固相に用い、
CS23もしくはbFGFとの反応性を見たグラフであ
り、−●−がCS23を、−○−がbFGFを示す(何
れもHRP標識抗体は3H3)。
CS23もしくはbFGFとの反応性を見たグラフであ
り、−●−がCS23を、−○−がbFGFを示す(何
れもHRP標識抗体は3H3)。
【図2】実施例4におけるCS23濃度と吸光度との関
係を示すグラフであり、−○−がATI3−1固相プレ
ートおよび3H3−HRP標識抗体を用いた場合、−●
−がMoAb52固相プレートおよびMoAb78−H
RP標識抗体を用いた場合を示す。
係を示すグラフであり、−○−がATI3−1固相プレ
ートおよび3H3−HRP標識抗体を用いた場合、−●
−がMoAb52固相プレートおよびMoAb78−H
RP標識抗体を用いた場合を示す。
【図3】実施例5におけるCS23測定系でのヘパリン
の影響をみたグラフであり、−●−、−〇−、−□−
は、ヘパリンの濃度が0、10、100μg/mlの場合を示
す。
の影響をみたグラフであり、−●−、−〇−、−□−
は、ヘパリンの濃度が0、10、100μg/mlの場合を示
す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C12N 15/06 (C12P 21/08 C12R 1:91)
Claims (2)
- 【請求項1】次の(a)〜(d)の性質 (a) 分子量:約14×104〜16×104、 (b) 成熟型塩基性線維芽細胞成長因子との交差反応性が
約0.3%以下である、 (c) 塩基性線維芽細胞成長因子蛋白質の生物活性を中和
しない、 (d) 免疫グロブリンクラスがIgG2aに属する、を有
し、式(I) Pro-Ala-Leu-Pro-Glu-Asp-Gly-Gly-Ser-Gly-Ala-Phe-Pro-Pro-Gly-His- Phe-Lys-Asp-Pro-Lys-Arg-Leu-Tyr-Cys-Lys-Asn-Gly-Gly-Phe-Phe-Leu- Arg-Ile-His-Pro-Asp-Gly-Arg-Val-Asp-Gly-Val-Arg-Glu-Lys-Ser-Asp- Pro-His-Ile-Lys-Leu-Gln-Leu-Gln-Ala-Glu-Glu-Arg-Gly-Val-Val-Ser- Ile-Lys-Gly-Val-Ser-Ala-Asn-Arg-Tyr-Leu-Ala-Met-Lys-Glu-Asp-Gly- Arg-Leu-Leu-Ala-Ser-Lys-Ser-Val-Thr-Asp-Glu-Cys-Phe-Phe-Phe-Glu- Arg-Leu-Glu-Ser-Asn-Asn-Tyr-Asn-Thr-Tyr-Arg-Ser-Arg-Lys-Tyr-Thr- Ser-Trp-Tyr-Val-Ala-Leu-Lys-Arg-Thr-Gly-Gln-Tyr-Lys-Leu-Gly-Ser- Lys-Thr-Gly-Pro-Gly-Gln-Lys-Ala-Ile-Leu-Phe-Leu-Pro-Met-Ser-Ala- Lys-Ser で表されるヒト塩基性繊維芽細胞成長因子ムテインCS
23に特異的に結合するモノクローナル抗体。 - 【請求項2】請求項1記載のモノクローナル抗体を用い
ることを特徴とするヒト塩基性繊維芽細胞成長因子ムテ
インCS23の免疫化学的測定法。
Applications Claiming Priority (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2828091 | 1991-02-22 | ||
JP3-126203 | 1991-05-29 | ||
JP3-28280 | 1991-05-29 | ||
JP12620391 | 1991-05-29 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05244989A true JPH05244989A (ja) | 1993-09-24 |
JP3107248B2 JP3107248B2 (ja) | 2000-11-06 |
Family
ID=26366343
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3390392A Expired - Fee Related JP3107248B2 (ja) | 1991-02-22 | 1992-02-21 | 抗体および免疫化学的測定法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3107248B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104231079A (zh) * | 2014-09-12 | 2014-12-24 | 暨南大学 | 一种靶向bFGF高亲和力受体结合位点的抗体及其应用 |
-
1992
- 1992-02-21 JP JP3390392A patent/JP3107248B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3107248B2 (ja) | 2000-11-06 |
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