JPH06189787A - モノクローナル抗体、ハイブリドーマおよびそれらの用途 - Google Patents

モノクローナル抗体、ハイブリドーマおよびそれらの用途

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JPH06189787A
JPH06189787A JP5017656A JP1765693A JPH06189787A JP H06189787 A JPH06189787 A JP H06189787A JP 5017656 A JP5017656 A JP 5017656A JP 1765693 A JP1765693 A JP 1765693A JP H06189787 A JPH06189787 A JP H06189787A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ヒト神経成長因子2(ヒトNGF2)の生物活
性を中和し、ヒトNGF2に特異的に結合するモノクロ
ーナル抗体を提供する。 【構成】ヒトNGF2で免疫した動物の脾臓細胞とミエ
ローマ細胞株の細胞融合により、ヒトNGF2の生物活
性を中和し、ヒトNGF2に特異的に結合するモノクロ
ーナル抗体を製造した。 【効果】本発明のモノクローナル抗体は、痴呆などの疾
病薬などとして用いることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒト神経成長因子2
(ヒトNGF−2)蛋白質に対するモノクローナル抗体、
ハイブリドーマ、それらの製造法およびそれらの用途に
関する。
【0002】
【従来の技術】神経栄養因子群は、神経成長因子( nerv
e growth factor,NGF)がレヴィーモンタルチーニ(L
evi−Monntalcini) 〔アニュアル ニューヨーク アカ
デミーオブ サイエンス(Anu. N. Y. Acad. Sci)5
5,330(1952)〕およびコーエン( Cohen )ら
〔プロシーディングス オブ ナショナル アカデミー
オブ サイエンス ユエスエー(Proc. Natl. Acad. Sci. USA),
40,1014(1954)〕によって見出されて以来、
多数の因子が見い出されている。これらの因子は、神経
細胞の分化、成熟、生存、機能維持、増殖などの多様な
機能を担っているものと考えられている。これらの因子
は具体的には、先に上げたNGF以外に、脳由来神経栄
養因子(brain devived neurotrophic factor;BDN
F,Barde Y−A,et al エンボ ジャーナル(EMB
O J.),1,549−553(1982)),毛様体神
経栄養因子(ciliary neurotrophic factor;CNT
F,Watters. D. et al ジャーナル オブ ニューロケ
ミストリー(J. Neurochem),49,705−713,
(1987)などがある。また、線維芽細胞増殖因子(fi
broblast growth factor;FGF),上皮細胞成長因子
(epidermal growth factor;EGF),インスリン様
成長因子(insulin like growth factor;IGF),イ
ンタロイキン6(interleukin6;IL−6)などにも
神経栄養活性のあることが認められている。
【0003】ヒト神経成長因子2(NGF−2)は、ヨ
ーロッパ特許出願公開第386,752号公報にポリペ
プチド(I)として示され、また、フエブス レター(F
EBS Letters),266,187−191(199
0)に発表されている。これと同じ因子が、Hohn ら,ネ
イチャー(Nature),344,399(1990)など
の文献に神経栄養因子3(neurotrophic factor;NT
−3)として発表されており、またPCT公開WO91
/03569号公報に示されている。該ヒト神経成長因
子2を、本明細書においては、ヒトNGF−2/NT−
3と略称することもある。ヒトNGF−2/NT−3に
ついては、(1)ヒトNGF−2/NT−3遺伝子は腎臓
および脳中の海馬,小脳に強く発現している。(2)成熟
動物(ラット)よりも新生仔の方が発現が強い。(3)N
GF,BDNFが作用を示さないか弱い作用を示すよう
な神経細胞(例えば nodose ganglion 由来神経細胞)
に作用を示すことが判明している。これらのことから、
ヒトNGF−2/NT−3は神経系の発達時に重要な働
きをしていると考えられる。またNT−3などの神経栄
養因子の活性が通常より強く作用しすぎた場合、痴呆症
などの疾病を誘発する可能性も示唆されている( Y. Uch
ida ら,ニューロン(Neuron)7:337(199
1))。それらの治療薬の一つとしてヒトNGF−2/
NT−3の活性を阻害するモノクローナル抗体が考えら
れるが、現在までその可能性は、認められていない。ま
た、そられの疾病を診断する手段の一つとして体液中の
ヒトNGF2/NT−3濃度を測定することが考えられ
るが、このような測定系は未だ得られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ヒトNGF2/NT−
3は、痴呆などの疾病と関与しており、したがって、ヒ
トNGF2/NT−3の過剰な活性を阻害することがこ
れらの治療薬となる可能性がある。また、ヒトNGF2
/NT−3はそれ自体が神経損傷の際の治療薬となる可
能性がある。この際、ヒトNGF2/NT−3を医薬品
として開発する上でヒトNGF2/NT−3を定量する
ことは不可欠となる。さらに、痴呆症などの過剰なヒト
NGF2/NT−3活性に起因する疾病においても血中
ヒトNGF2/NT−3量を追跡することによって該疾
病を診断することが可能となる。ヒトNGF2/NT−
3は、体液中には微量にしか存在せず、感度の高い測定
法が必要である。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記実状にかんがみ、本
発明者らは高感度のヒトNGF2/NT−3蛋白質の測
定を可能ならしめ、かつヒトNGF2/NT−3蛋白質
の作用を中和するモノクローナル抗体を作製し、これに
基づいてさらに研究した結果、本発明を完成した。
【0006】本発明は、(1)、次の(i)〜(iv)の特徴 (i)分子量:約14万〜16万、 (ii)免疫グロブリンクラス:IgG、 (iii)ヒト神経成長因子(NGF)2の生物活性を中和
しうる、 (iv)ヒト神経成長因子(NGF)と交差反応しない を有する抗ヒト神経成長因子2特異モノクローナル抗
体; (2)ヒトNGF2/NT−3で免疫した哺乳動物の脾臓
細胞と、同種または異種のリンパ球様細胞とからなるク
ローン化されたハイブリドーマ; (3)上記(2)項のクローン化されたハイブリドーマを液
体培地中または哺乳動物の腹腔内で増殖し、モノクロー
ナル抗体を生成、蓄積せしめ、これを採取することを特
徴とする、上記(1)項のモノクローナル抗体の製造法; (4)上記(1)項のモノクローナル抗体を用いることを特
徴とするヒトNGF2/NT−3蛋白質の精製法;およ
び (5)上記(1)項のモノクローナル抗体を用いることを特
徴とするヒトNGF2/NT−3蛋白質の検出または定
量法である。
【0007】本発明でいうヒトNGF2/NT−3は、
本蛋白質自体、該蛋白質活性を有するムテインあるいは
該蛋白質活性を有する誘導体を含む。本発明において、
免疫原として用いられるヒトNGF2/NT−3として
は、ヒト由来のものが好ましいが、同一または類似の配
列を有する他の哺乳動物由来のものも用いることができ
る。該哺乳動物としては、マウス、ラット、サル、ブ
タ、ウシ、ヒツジ、ウマなどが挙げられる。またヒトN
GF2/NT−3蛋白質として、脳や腎臓などにの各種
臓器から抽出される得るものが挙げられるが、遺伝子組
み換え技術により製造されたヒトNGF2/NT−3蛋
白質は、均質な抗体を得るうえで有利であり、とりわけ
好ましく用いられる。ヒトNGF2/NT−3活性を有
するポリペプチドとしては、具体的には、例えば〔図2
4〕(配列表:配列番号10。ただし、そのC末端にX
=H又はThrが付加。)で示されるアミノ酸配列を有す
るポリペプチド(I)(EP−386,752,特開平3
−204 897にポリペプチド(I)として記載された
ペプチド)や、その生物学的もしくは免疫学的活性に必
要な一部分のアミノ酸配列からなるフラグメントでもよ
い。上記フラグメントとしては、例えばポリペプチド
(I)のアミノ末端から5個のアミノ酸残基を欠くフラグ
メント(ヨーロッパ特許公 開第499993号公報)
やカルボキシル末端部の数個のアミノ酸残基を欠くフラ
グメントなどが挙げられる。さらに該ポリペプチド(I)
の構成アミノ酸残基の一部が欠損しているか他のアミノ
酸に置換されたものでもよい。また上記NGF−2/N
T−3活性物質は、ポリエチレングリコール誘導体な
ど、化学修飾されたものでもよい。とりわけ、本発明に
おいては、上記ポリペプチド(I)として示されるアミノ
酸配列を有するヒトNGF−2/NT−3を用いるのが
好ましく、この場合そのアミノ末端にさらにメチオニン
残基(Met)を有するものと有さないものとの混合物で
あってもよく、またアミノ末端にMetを有さずチロシン
(Tyr)で始まるもの(日本特願平4−29209)で
もよい。
【0008】本発明において免疫原として用いるヒトN
GF2/NT−3の好ましい例としては、〔図24〕に
おいてX=Thrであるものや、〔図24〕においてX=
Thrであるペプチドのアミノ末端から5個のアミノ酸残
基を欠くフラグメントが挙げられる。ヒトNGF2/N
T−3蛋白質または蛋白複合体を用いて免疫するに際
し、免疫する哺乳動物は、羊、山羊、兎、モルモット、
ラット、マウス等の実験動物が使われるが、モノクロー
ナル抗体を得るためには、ラット、マウスが好ましく、
特にマウスが好適である。免疫方法は、例えばマウスを
免疫する場合、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮内等
のいずれのルートからでも可能であるが、主として皮
下、腹腔内、静脈内に(とりわけ皮下)注入するのが好
ましい。また、免疫間隔、免疫量等も可変度は高く、種
々の方法が可能であるが、例えば2週間隔で約2〜6回
免疫し、最終免疫後、約1〜5回、好ましくは約2〜4
日後に摘出した脾臓細胞を用いる方法がよく用いられ
る。免疫量は1回にペプチド量として、マウス当り約
0.1μg以上、好ましくは約10μg〜300μg用いる
ことが望ましい。又、脾臓を摘出する前に、部分採血を
行い、血中の抗体価の上昇を確認した上で、脾臓細胞を
用いる融合実験を行うことが望ましい。
【0009】上記脾臓細胞とリンパ球様細胞との細胞融
合は例えば摘出したマウスの脾臓細胞を、ヒポキサンチ
ン−グアニン−ホスホリボシルトランスフェラーゼ欠損
(HGPRT-)や、チミジンキナーゼ欠損(TK-)の
様なマーカーを持った適切な同種または異種(好ましく
は同種)のミエローマ〔例、P3−X63−Ag・8U
1(市森他 ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソ
ッド(J. Immunol. Methods)80,55(1985))〕
等の、リンパ球様細胞株との間で融合させる。例えばケ
ラーおよびミルスタインらの方法〔ネイチャー (Natur
e) 256:495(1975)〕に準じて融合させるこ
とにより製造される。すなわち、たとえばミエローマ細
胞と脾細胞とを約1:5の割合で、たとえばイスコフ培
地とハムF−12培地を1:1に混合した培地(以下I
H培地と称する。)に懸濁させ、センダイウイルス、ポ
リエチレングリコール(PEG)等の融合剤を用いて融合
させる。もちろんジメチルスルホキシド(DMSO)その
他の融合促進剤を加えることも可能である。PEGの平
均分子量は、ふつう約1,000〜9,000、時間は約
0.5〜30分、濃度は約10%〜80%等が用いられ
るが、好ましい条件の一例として、PEG 6,000を
約35〜55%で約4〜10分処理することにより、効
率よく融合させることが出来る。融合細胞は、ヒポキサ
ンチン−アミノプテリン−チミジン培地〔HAT培地;
ネイチャー,256,495(1975)〕等を用いて、
選択的に増殖させることが出来る。
【0010】増殖して来た細胞の培養上清を対象に、目
的とする抗体産生があるか否かをスクリーニングをする
が、この抗体価のスクリーニングは次の様に行うことが
出来る。即ち、この場合には、まず第1段階として免疫
したペプチドに対する抗体産生の有無を、ラジオイムノ
アッセイ(RIA)法またはエンザイムイムノアッセイ
(EIA)法等の方法で調べることが出来る。これらの方
法については種々の変法も可能である。好ましい測定法
の一例として、EIAを用いる方法について述べる。セ
ルロースビーズ等の担体に、例えばウサギ抗マウスイム
ノグロブリン抗体を常法に従ってカプリングさせてお
き、これに測定したい培養上清や、マウスの血清を加
え、一定時間、定温(約4〜40℃を示す。以下におい
ても同様。)で反応させる。この後、反応物をよく洗っ
た後、酵素で標識したペプチド(酵素とペプチドを常法
に従いカプリングさせた後精製)を加え、一定時間、定
温で反応させる。反応物をよく洗った後、酵素基質を加
え、一定時間、定温で反応させ、その後、生成発色物を
吸光度または蛍光度等で測定することが出来る。
【0011】増殖して来た細胞の培養上清について、ヒ
トNGF2/NT−3蛋白質に対する中和活性のスクリ
ーニングは次の様に行うことができる。即ち、この場合
には、ヒトNGF2/NT−3蛋白質によって細胞生存
あるいは神経突起伸長が誘導される細胞を用いて中和活
性を調べればよい。該細胞としては神経細胞などを用い
ることが可能であり、ヒトNGF2/NT−3蛋白質の
添加効果を阻害するかどうかを、神経突起を伸長した細
胞の細胞数を測定することによって知ることができる。
細胞数は、直接細胞数を測定すればよい。
【0012】選択培地で増殖を示し、免疫に用いたペプ
チドに対する抗体活性、中和活性の見られたウエルの細
胞は、限界稀釈法等によりクローニングを行うことが望
ましい。クローン化された細胞の上清について同様にス
クリーニングを行い中和活性の高いウエルの細胞を増や
すことにより、免疫したペプチドと反応性を示すモノク
ローナル抗体産生ハイブリドーマクローンが得られる。
このようにしてクローン化されたハイブリドーマを、液
体培地中で増殖させる。具体的には例えば、液体培地た
とえばRPMI−1640〔Moore, G. E., et. al. ジ
ャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエー
ション(J. Am.Med. Assoc.)199,549(196
7)〕に約0.1〜40%の牛血清を加えた培地等で約2
〜10日間、好ましくは約3〜5日間培養することによ
り、培養液から該モノクローナル抗体を得ることができ
る。また、哺乳動物の腹腔内に接種し、細胞を増殖さ
せ、腹水を採取することにより抗体を取得することが出
来る。このためには、例えばマウスの場合、ミネラルオ
イル等を前もって接種したBALB/c等のマウスに約
1×104〜1×107個、好ましくは約5×105〜2
×106個のハイブリドーマを腹腔内に接種し、約7〜
20日後、好ましく は約10〜14日後に腹水液を採
取する。腹水に生成蓄積した抗体は、例えば硫安分画、
DEAE−セルロースカラムクロマトグラフィー等によ
り、容易にモノクローナル抗体を純粋な免疫クロブリン
として単離することが出来る。
【0013】本発明のモノクローナル抗体は、免疫原の
ポリペプチドのみならず、ヒトNGF2/NT−3蛋白
質と高感度に特異的に結合する。さらにヒトNGF2/
NT−3蛋白質に対する中和活性を示す。たとえば、後
述の実施例で得られたモノクローナル抗体3W3は、4
0ng/mlのNT−3存在下における後根神経節由来神経
細胞の生存および神経突起伸長を、1μg/ml添加によ
り抑制する。また、本発明のモノクローナル抗体とペル
オキシダーゼ標識化抗体を用いたサンドイッチELIS
A法により、0.5ng/mlのNT−3蛋白質を定量でき
る。このように、本発明のモノクローナル抗体は、ヒト
NGF2/NT−3蛋白質に対し高感度に結合すること
から、ヒトNGF2/NT−3蛋白質の測定試薬、ヒト
NGF2/NT−3蛋白質の精製用試薬として極めて有
用である。
【0014】本発明のモノクローナル抗体を用いた測定
法ではヒトNGF2/NT−3蛋白質を0.5ng/mlま
で測定可能である。このことは、極微量しか存在しない
生体内ヒトNGF2/NT−3を測定する上で極めて画
期的なことである。ヒトNGF2/NT−3過剰産生に
より引き起こされる疾病としては、痴呆症などの中枢系
疾病が考えられる。これらの場合において過剰産生され
るヒトNGF2/NT−3量を測定する事によりこれら
の疾病を予知することができる。この際、生体でのヒト
NGF2/NT−3産生量は極く微量なのでできる限り
高感度の定量法が必要である。さらにヒトNGF2/N
T−3により症状が改善されると考えられる疾病として
神経損傷などを治療する際にも有効である。本発明のモ
ノクローナル抗体は、ヒトNGF2/NT−3の1個〜
5個のアミノ酸残基を欠失しているムテインにも高感度
に結合すめため該ムテインを治療薬として用いる際、生
体内該ムテイン量を追跡する手段として用いることがで
きる。また、前述した様に一部の痴呆はヒトNGF2/
NT−3の過剰な活性により発症していると考えられて
いる。本発明のモノクローナル抗体には強い中和活性が
あるため生体内の余分なヒトNGF2/NT−3を除去
し、抗痴呆の活性を発揮するので本発明のモノクローナ
ル抗体を痴呆症治療剤として温血動物(例、ヒト,イ
ヌ,ネコ)に投与することができる。
【0015】本モノクローナル抗体の毒性は低い。本モ
ノクローナル抗体を投与する際の1日投与量は、約10
0μg/Kg〜10mg/Kgである。本発明のモノクローナ
ル抗体を投与するにあたっては、それ自体あるいは適宜
の薬理的に許容され得る担体、賦形剤,希釈剤(これら
の例、水,生理食塩水)と混合し、注射剤などの剤型で
非経口的に投与することができる。また、非経口製剤、
たとえば注射剤を製造する際には、等張化剤(例、ブド
ウ糖,D−ソルビトール,D−マンニトール,塩化ナト
リウムなど),防腐剤(例、ベンジルアルコール,クロ
ロブタノール,パラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ
安息香酸プロピルなど),緩衝剤(例、リン酸塩緩衝
液,酢酸ナトリウム緩衝液など)などを適宜配合するこ
とができる。ヒトNGF2/NT−3蛋白質の検出、定
量法としては、たとえば、担体上に保持されたヒトNG
F2/NT−3抗体、および担体上に保持された抗体と
は抗原決定部位を異にする抗ヒトNGF2/NT−3抗
体に標識剤を直接結合させた結合物を用いてヒトNGF
2/NT−3蛋白質を測定する免疫化学的測定法により
行なうことができる。なかでも、酵素免疫測定法により
行なうのが好ましい。
【0016】上記測定方法において用いられる担体上に
保持された抗体における担体としては、例えば、ゲル粒
子(例、アガロースゲル〔例,セファロース4B、セフ
ァロース6B(ファルマシア・ファインケミカル社(ス
ウェーデン)製)〕、デキストランゲル〔例、セファデ
ックスG−75、セファデックスG−100、セファデ
ックスG−200(ファルマシア・ファインケミカル社
(スウェーデン)製)〕、ポリアクリルアミドゲル〔例、
バイオゲルP−30、バイオゲルP−60、バイオゲル
P−100(バイオラッド・ラボラトリーズ社(米国)
製〕、セルロース粒子〔例、アビセル(旭化成製)、イオ
ン交換セルロース(例、ジエチルアミノエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース)〕、物理的吸着剤
〔例、ガラス(例、ガラス球、ガラスロッド、アミノア
ルキルガラス球、アミノアルキルガラスロッド)、シリ
コン片、スチレン系樹脂(例、ポリスチレン球、ポリス
チレン粒子)、イムノアッセイ用プレート(例、ヌンク
社(デンマーク)製)〕、イオン交換樹脂{例、弱酸性陽
イオン交換樹脂〔例、アンバーライトIRC−50(ロ
ーム・アンド・ハース社(米国)製)、ゼオカープ226
(パームチット社(西ドイツ)製)〕、弱塩基性陰イオン
交換樹脂〔例、アンバーライトIR−4B、ダウエック
ス3(ダウケミカル社(米国)製)〕}などが挙げられ
る。
【0017】担体に抗体を保持させるには、公知の常套
手段を応用し得るが、例えば、“代謝”、第8巻(19
71年)、第696頁に記載されているブロムシアン
法、グルタールアルデヒド法などが挙げられる。また、
より簡便な方法として物理的に担体表面に吸着させても
よい。標識剤を結合させた抗体における標識剤として
は、放射性同位元素、酵素、蛍光物質、発光物質などが
挙げられるが、酵素を陽いるのが好ましい。酵素として
は、安定で比活性の大きなものが好ましく、ペルオキシ
ダーゼ、アルカリホスファターゼ、β−D−ガラクトシ
ダーゼ、グルコースオキシダーゼ等を用いることができ
るが、ペルオキシダーゼが好ましい。ペルオキシダーゼ
としては、種々の起源のものを用いることができるが、
その例としては、例えば西洋わさび、パイナップル、イ
チジク、甘諸、ソラマメ、トウモロコシなどから得られ
るペルオキシダーゼが挙げられ、特に西洋わさびから抽
出されたホースラディッシュ ペルオキシダーゼ(hors
eradish peroxidase)(HRP)が好ましい。
【0018】ペルオキシダーゼと抗体を結合するにあた
り、抗体分子としてのFab’のチオール基を利用するた
めに、あらかじめペルオキシダーゼにマレイミド基を導
入したものを用いると好都合である。マレイミド基をペ
ルオキシダーゼに導入する方法としては、ペルオキシダ
ーゼのアミノ基を介してマレイミド基を導入することが
できる。そのためには、N−サクシニミジル−マレイミ
ド−カルボキシレート誘導体を用いることができ、好ま
しくは、N−(γ−マレイミドブチルオキシ)サクシイ
ミド(GMBSと略称することもある)などがよい。従
って、マレイミド基とペルオキシダーゼとの間に一定の
基が入っていることとなってもよい。
【0019】GMBSをペルオキシダーゼに反応させる
には、両者をpH6ないし8の緩衝液中で約10ないし
50℃の温度で約10分ないし24時間反応させること
によって行われる。該緩衝液としては、たとえば、pH
7.0の0.1Mリン酸緩衝液などが挙げられる。このよ
うにして得られたマレイミド化ペルオキシダーゼは、た
とえばゲルクロマトグラフィーなどにより精製すること
ができる。該ゲルクロマトグラフィーを行う際に用いら
れる担体としては、例えば、セファデックスG−25
〔ファルマシア・ファインケミカル社(スウェーデン)
製〕、バイオゲルP−2〔バイオラッド・ラボラトリー
ズ社(米国)製〕などが挙げられる。
【0020】マレイミド化ペルオキシダーゼと抗体分子
との反応は、両者を緩衝液中で約0℃ないし40℃の温
度で、約1ないし48時間反応させることにより行うこ
とができる。該緩衝液としては、たとえば、pH6.0の
5mMエチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩を含む0.1
Mリン酸緩衝液などが挙げられる。このようにして得ら
れたペルオキシダーゼ標識抗体は、たとえばゲルクロマ
トグラフィーなどにより精製することができる。該ゲル
クロマトグラフィーを行う際に用いられる担体として
は、例えば、セファデックスG−25〔ファルマシア・
ファインケミカル社(スウェーデン)製〕、バイオゲルP
−2〔バイオラッド・ラボラトリーズ社(米国)製〕など
が挙げられる。さらに、ペルオキシダーゼにチオール基
を導入し、マレイミド化された抗体分子と反応させても
良い。ペルオキシダーゼ以外の酵素を抗体に直接結合さ
せるには、ペルオキシダーゼの場合に準じて行うことが
でき、また、自体公知のグルタルアルデヒド法、過ヨウ
素酸法、水溶性カルボジイミド法などが用いられる。
【0021】本発明の測定系における被検試料として
は、尿、血清、血漿、髄液等の体液、あるいは、動物細
胞や菌体の抽出液またはその培養上清が挙げられる。本
発明の測定方法の例として、標識剤がペルオキシダーゼ
の場合について以下に具体例に説明するが、ペルオキシ
ダーゼに限定されるものではない。 まず、:担体に保持された抗体に、測定すべきヒトN
GF2/NT−3蛋白質含有の分析対象物を加えて抗原
抗体反応を行った後、これに、前記で得られたペルオキ
シダーゼと抗ヒトNGF2/NT−3蛋白質抗体との結
合物を加えて反応させる。 :で得られた反応生成物にペルオキシダーゼの基質
を加え、生じた物質の吸光度もしくは蛍光強度を測定す
ることにより上記の反応生成物の酵素活性を知る。 :上記〜の操作を既知量のヒトNGF2/NT−
3蛋白質の標準溶液に対してあらかじめ行い、ヒトNG
F2/NT−3蛋白質と吸光度もしくは蛍光強度との関
係を標準曲線として作成しておく。 :未知量のヒトNGF2/NT−3蛋白質を含む分析
対象物(被検試料)について得られた吸光度もしくは蛍
光強度を標準曲線にあてはめ、分析対象物中のヒトNG
F2/NT−3蛋白質の量を測定する。
【0022】ヒトNGF2/NT−3蛋白質の精製のた
めには、精製した本発明の抗体を例えば活性化したアガ
ロースゲルビーズの様な適切な担体に常法に従ってカプ
リングさせた後、カラムに充め、培養上清或いは破さい
した菌体等の粗ヒトNGF2/NT−3蛋白質を含む試
料を抗体アフィニティカラムにかけ、吸着させた後、洗
浄し、その後例えばKSCN(チオシアン酸カリウム)
の様なカオトロピック試薬、或いはヒトNGF2/NT
−3の失活のない程度の弱酸性条件で溶出させる方法等
により、効率よく精製できる。抗体カラムの作製は、例
えばハイブリドーマを接種した腹水等から純粋に精製し
た本発明のモノクローナル抗体を適切な担体とカプリン
グさせることにより、以下の様な方法によって実施でき
る。
【0023】用いる担体は、カプリングの後にヒトNG
F2/NT−3蛋白質が特異的に効率よく吸着され、そ
の後適切な溶出が可能なものであればどの様なものでも
よく、該担体としては、たとえばアガロース、セルロー
スまたはアクリルアミドのポリマーが挙げられ、その一
例としての蛋白の一級アミンが結合し易い様に活性化さ
れたポリアクリルアミドゲルルビーズ、例えばアフィゲ
ル−10(バイオラド社製)などが以下に述べる様な方
法で好都合に用いられる。アフィゲル−10と抗体との
反応は、約0.001〜1M、好ましくは約0.1Mのバ
イカーボネート等の緩衝液中で反応を行う。反応条件は
約0℃〜20℃、約10分〜24時間、種々のpHが可
能であるが、好ましくは、約4℃、約4時間、pH約3
〜10の条件が用いられる。混合するアフィゲル−10
と抗体の量比は、アフィゲル1mlに対し抗体量が約50
mg位迄は多ければ多い程多くの抗体がつくので、この範
囲内でいくらでもよいが、結合効率およびアフィニティ
ーカラムクロマトグラフィーにおける精製効率を考慮し
て約10〜30mgの抗体が好都合に用いられる。この様
にしてできた抗体−担体結合物は、反応に用いた緩衝液
でよく洗った後、数日放置するか、もしくは最終濃度約
0.05〜0.10Mのエタノールアミン・塩酸,グリシ
ン等の一級アミンを有する化合物を加え約4℃で約1〜
4時間反応させる,あるいは1〜5%牛血清アルブミン
(BSA)等のタンパク質を4℃一夜反応させる等の方
法により、残存する未反応の活性基をブロックした後、
適切なカラムにつめることにより、抗体カラムとして使
用できる。
【0024】上記した抗体カラムで精製するに際して
は、たとえばヒトNGF2/NT−3蛋白質含有試料を
中性付近の緩衝液、たとえばリン酸緩衝液やトリス・塩
酸緩衝液に溶解して抗体カラムに吸着させる。次にカラ
ムを同じ緩衝液で洗浄したのち、ヒトNGF2/NT−
3蛋白質を溶出する。溶出液としては、弱酸性溶液たと
えば酢酸溶液,ポリエチレングリコールを含む溶液,試
料に比べ抗体により結合し易いペプチドを含む溶液、高
濃度塩溶液などおよびこれらを組合せた溶液などが用い
られ、ヒトNGF2/NT−3蛋白質の分解をあまり促
進しないものが好ましい。
【0025】カラム溶出液は、常法により緩衝液で中和
する。必要により再度上記の抗体カラムによる精製操作
を行うことができる。このようにして、実質的にパイロ
ジェンもエンドトキシンも含まない、実質的に純粋なヒ
トNGF2/NT−3蛋白質が得られる。本発明の実質
的に純粋なヒトNGF2/NT−3蛋白質としては、蛋
白質含量としてヒトNGF2/NT−3蛋白質を90%
(w/w)以上であるもの、さらに好ましくはヒトNGF
2/NT−3蛋白質を95%(w/w)以上であるものが
挙げられる。
【0026】本願発明明細書および図面において、塩基
やアミノ酸などを略号で表示する場合、IUPAC−I
UB Commission on Biochemical Nomenclature によ
る略号あるいは当該分野における慣用略号に基づくもの
であり、その例を次にあげる。またアミノ酸に関して光
学異性体がありうる場合は、特に明示しなければL体を
示すものとする。 DNA デオキシリボ核酸 A アデニン C シトニン G グアニン T チミン Ala :アラニン Arg :アルギニン Asn :アスパラギン Asp :アスパラギン酸 Cys :システイン Gln :グルタミン Glu :グルタミン酸 Gly :グリシン His :ヒスチジン Ile :イソロイシン Leu :ロイシン Lys :リジン Met :メチオニン Phe :フェニールアラニン Pro :プロリン Ser :セリン Thr :スレオニン Trp :トリプトファン Tyr :チロシン Val :バリン
【0027】後述の参考例9で得られた形質転換体CH
O−N2−1は、平成3年1月22日から財団法人発酵
研究所(IFO)に受託番号IFO 50307として寄
託されており、また該形質転換体は平成3年1月29日
から通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所(FR
I)に寄託番号FERM BP−3255として寄託さ
れている。後述の実施例2で得られたマウス3W3細胞
は、平成4年5月15日からIFOに寄託番号IFO
50370として寄託されており、また該細胞は平成4
年7月15日からFRIに受託番号FERM BP−3
932として寄託されている。以下に、参考例および実
施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0028】 参考例1 ヒトNGF発現ベクターの構築(1) ヒト白血球DNAより作製されたλEMBL3ゲノムラ
イブラリー〔クロンテック(Clontech)社〕を大腸菌NM
538に感染させたのち、軟寒天プレート上に約3×1
4クローンずつ撒いた。プラークをナイロンメンブラ
ン(アマシャム社、ハイボンド-N)上に移した後、0.5
N NaOH−1.5M NaCl溶液に6分間浸し、ファー
ジDNAを変性させた後、0.5Mトリス・塩酸(pH8.
0)−1.5M NaCl溶液に6分間浸した。本メンブラ
ンを2×SSC溶液に浸し、風乾後80℃、2時間処理
することによりDNAをメンブランに固定した。一方、
既知〔アルリッチ(Ullrich, A.)ら、ネイチャー(Natur
e)303,821(1983)〕のヒトNGF遺伝子を参
考にしてヒトβNGFをコードするDNA(0.38kb)
を化学合成し、これをDNAラベリングキット(ニッポ
ンジーン社)を用いて32Pで標識したものをプローブと
した。
【0029】DNAを固定したフィルターを、標識プロ
ーブを含む、6×SSC(1×SSC=0.15M NaC
l,0.015Mクエン酸ナトリウム),5×Denhardt'
s,0.5%SDS,20μg/ml変性サケ精子DNA溶
液10ml中で65℃、16時間、保温した。反応後、フ
ィルターを2×SSC,0.1%SDS溶液中で室温で
5分ずつ3回、1×SSC,0.1%SDS溶液中で、
60℃で60分洗浄した。洗浄したフィルターを乾燥さ
せた後、ラジオオートグラムをとり、プローブと反応す
るクローンを検索した。この方法により得られたクロー
ンλβLN2113よりデイヴィス(Davis)らの方法〔D
avisら、アドバンスト・バクテリアル・ジェネティクス
(Advanced Bacterial Genetics),コールド スプリン
グ ハーバー ラボラトリー(Cold Spring Harbor La
boratory)(1980)〕によりファージDNAを抽出
した。次にλβLN2113をSmaIとApaIで切断
し、ヒトNGF遺伝子を含むDNA(約1kb)を切り出
し、プラスミドpBluscript II KS−(Stratagene 社,
USA)のSmaI,ApaI部位に挿入し、プラスミドpN
GF107Gを得た。また、pBluescript II KS−(St
ratagene 社)のSmaI,ApaI部位に同DNA断片を挿
入することによりプラスミドpNGFP1086を得
た。pNGFP1076およびpNGFP1086に挿入
された部分の塩基配列をシークナーゼ(United States B
iochemical Corporarion)を用いて決定した。決定され
た塩基配列はネイチャー(Nature),303,821(1
983)に記載されている配列と、蛋白コード領域では
完全に一致した。上記のファージλβLN2113DN
Aを制限酵素Bgl IIで切断し、ヒトNGFを含むDN
A断片(1.8kb)を単離した。一方、動物細胞用の発現
ベクターpKSV-10(ファルマシア)を制限酵素Bgl I
Iで切断し、上記のヒトNGF遺伝子を含むDNA断片
(1.8kb)とT4DNAリガーゼで連結した。この反応
液を用いてエシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH
1の形質転換を行い、アンピシリン耐性の形質転換体の
1つ〔エシェリヒア コリ(Escherichia coli)DH1/
pMNGF101〕から単離したプラスミドをpMNGF
101と命名した。
【0030】 参考例2 ヒトNGF発現ベクターの構築(2) 参考例1で得られたプラスミドpNGFP107Gを制
限酵素BclIおよびApaIで切断し、ヒトNGF遺伝子
を含むDNA断片(0.8kb)を単離した。この0.8kb
BclI−ApaI断片と下記の塩基配列を有する化学合成
アダプターSN1,SN2およびSN3とを混合し、T
4DNAリガーゼで連結したのち、Bgl IIで切断する
ことによって0.8kb Hind III−Bgl II DNA断片
が得られた。 SN1:5′-AGC TTG CCG CCA CCA TGT CCA TGT TGT TCT ACA CTC T-3′(37mer) (配列表:配列番号1) SN2:5′-GAT CAG AGT GTA GAA CAA CAT GGA CAT GGT GGC GGC A-3′(37mer) (配列表:配列番号2) SN3:5′-CAG ATC TGG GCC-3′ (12mer)(配列表:配列番号3) Bgl II ApaI プラスミドpSV2−gpt〔サイエンス(Science),20
9,1422(1980)〕を制限酵素EcoRIとHind
IIIで切断し、SV40プロモーターを含む2.6kb Ec
oRI−Hind III DNA断片を単離した。次にプラス
ミドpMTVdhfr〔ネイチャー(Nature),294,22
8(1981)〕よりpolyA付加領域を含む1.6kb Bgl
II−EcoRI断片を単離した。上記のSV40プロモ
ーターを含む2.6kb EcoRI−Hind III DNA断
片、ヒトNGF遺伝子を含む0.8kb Hind III−Bgl
II DNA断片およびpolyA 付加領域を含む1.6kb B
gl II−EcoRI断片をT4DNAリガーゼで連結し
た。この反応液を用いてエシェリヒア コリ(Escherich
ia coli)DH1の形質転換を行い、アンピシリン耐性の
形質転換体〔エシェリヒア コリ(Escherichiacoli)D
H1/pMNGF201〕から単離したプラスミドをpM
NGF201と命名した。
【0031】参考例3 ヒトNGF発現ベクターの構築 参考例2で得られたプラスミドpMNGF201をHind
IIIで切断し、DNAポリメラーゼKlenow フラグメン
ト反応により平滑化したのち、Bgl IIで切断して約
0.8kb DNA断片を分離した。一方プラスミドpTB
399(特開昭61−63282に記載)をEcoRIで切
断後、Klenow フラグメント反応により平滑化したの
ち、Bgl IIで切断して約3.9kb DNA断片を得た。
これら2つのDNA断片をT4DNAリガーゼ反応によ
り環状化し、プラスミドpTB1054を得た。
【0032】参考例4 ヒトNGF2/NT−3発現ベ
クターの構築 (1)ヒトNGF2/NT−3 cDNAを有するプラスミ
ドpHNT2(ヨーロッパ特許出願公開第386,752
号公報参照)を制限酵素StuIで切断し、Bgl IIリンカ
ーをT4DNAリガーゼにより結合させた。このDNA
を制限酵素EcoRIおよびBgl IIで切断することによ
り、ヒトNGF2/NT−3 cDNAを含む1.0kbの
DNA断片を得た。一方、動物細胞用発現プラスミドp
TB399(Cell Struct. Funct. 12 205(198
7))を制限酵素EcoRIおよびBgl IIで切断し、約3.
8kbのDNA断片を得た。両DNA断片をT4DNAリ
ガーゼにより連結させプラスミドpTB1055を得
た。次に、ハムスタージヒドロ葉酸還元酵素(DHFR)
cDNAを有するプラスミドpTB348(特開昭61−
63282に記載)を制限酵素SalI,Hind IIIで切断
し、これにプラスミドpTB1055を制限酵素Sal
I,Hind IIIで切断することによって得られた約2.6
kb DNA断片を連結することにより、プラスミドpTB
1059を得た(〔図1〕参照)。
【0033】(2)上記(1)項記載のプラスミドpHNT
2に含まれるヒトNGF2/NT−3遺伝子は5′上流
に同じ読み取り枠(in frame)のATG配列が存在する
(ヨーロッパ特許出願公開第386,752号公報の第2
図参照)。このATG配列を除くために以下の2つのD
NAオリゴマーを合成した。 プライマー1:5′TAC AGG TGA ATT CGG CCA TGT CCA TCT TG 3′ (配列表:配列番号4) プライマー2:5′AGA GAT GCG AAT TCA TGT TCT TC 3′(配列表:配列番号5) プライマー1および2を用いて、以下の手順でポリメラ
ーゼチェーンリアクション(PCR)を行った。プラスミ
ドpHNT2を制限酵素BamHIで切断し直鎖状にし、
フェノール抽出後、エタノールで抽出、蒸発乾固し、蒸
留水に溶解した。PCRは、GeneAmpTMDNA増幅試
薬キット(パーキン・エルマー・シータスUSA)を用
い、鋳型DNAとして前述の直鎖状pHNT2を0.3n
g,プライマーとしてプライマー1,2を各1.0μM加
えて行った。反応は、DNAサーマルサイクラー(パー
キン・エルマー・シータス)を用い、94℃,1分,5
5℃,2分,72℃,3分を30回くり返すことによっ
て行った。その結果、約0.8kbのDNA断片を得るこ
とができた。プライマー1,2には、制限酵素EcoRI
の認識部位が存在するので、得られた断片をEcoRIで
切断し、pUC119のEcoRI部位にサブクローニン
グした。この組換えプライマーpTB1337を 大腸菌
MV1184株に導入して得られる一本鎖DNAから塩
基配列を確認したところ、一塩基の誤りもなく遺伝子が
増幅されていたことがわかった。このpTB1337を
制限酵素EcoRIおよびApaIで切り出し0.23kbの
DNA断片を得た。上記(1)項記載のプラスミドpT
B1055を制限酵素EcoRIおよびApaIで切断して
得られる約4.6kbのDNAに、この0.23kbのDNA
を連結し、プラスミドpTB1338を得た。pTB13
38を制限酵素SalIとHind IIIで切断し、上記
(1)項と同様の方法でハムスターDHFR遺伝子を導
入し、発現プラスミドpTB1339を得た(〔図2〕〜
〔図3〕参照)。このプラスミドpTB1339上に存在
するNGF2/NT−3のプロ領域をコードするDN
A,NGF2/NT−3をコードするDNAおよびその
付近のDNAを〔図7〕〜〔図8〕に示す(配列表:配
列番号6)。
【0034】参考例5 ヒトNGF2/NT−3の生物
活性の測定 ニワトリ有精卵を37.5℃でふ卵器で8日〜10日揺
卵して胚発生を行った胎児から後根神経節(Dorsal root
ganglion,以下DRG)を摘出した。DRGを0.12
5%トリプシン−PBS溶液で37℃20分処理し、ピ
ペッティングを行うことで、細胞を分散させた。これ
を、10%牛胎児血清−ダルベッコ改変MEM培−50
μg/mlカナマイシンに懸濁し、37℃,5%CO2存在
下2〜4時間培養することにより線維芽細胞等を培養シ
ャーレに付着させ、非付着細胞のみを分取した。非付着
細胞を遠心(800rpm,5分)により集め、10%牛胎
児血清−ダルベッコ改変MEM培地/ハムF−12培地
(混合比1:1)−1μMサイトシンアラビノシド(Ara
C,シグマ社,USA)−50μg/mlカナマイシンを含
む培地に10000細胞/mlとなるように再懸濁し、
0.5ml/ウェルずつ、ポリレーオルニチンコート済み
48穴プレートに播種した。この培地にサンプルとなる
溶液を0.5〜20μl加え、37℃,5%CO2存在下
で3日間培養し、生存細胞数を計測した。
【0035】参考例6 ヒトNGF2/NT−3発現ベ
クターの構築 プラスミドpHNT5(pHNT2のEcoRI挿入断片の
方向が逆向き)を大腸菌MV1183に導入することに
より(−)鎖一本鎖DNAを常法により調製した。一方プ
ラスミドpNGFP1086(参考例1参照)を用いヒト
NGF(−)鎖一本鎖DNAを調製した。これらに対し、 oligo1;5′AGGAGCAAGCGCTCATCATCCCA 3′ (配列表:配列番号7) oligo2;5′TCACGGCGGAAGCGCTACGCGGAGCAT 3′ (配列表:配列番号8) を合成し、これを用いて部位特異的な塩基変異を導入
し、NGFおよびNGF2/NT−3のそれぞれに制限
酵素Eco47IIIの認識部位(AGCGCT)を導入し
た。この反応は、in Vitro Mutagenesis System,Ver.
2.0(アマシャム,UK)を使用した。この結果、ヒ
トNGF遺伝子中にEco47III部位を有する プラスミ
ドpTB1340,ヒトNGF2/NT−3遺伝子中に
Eco47III部位を有するプラスミドpTB1341を得
た。pTB1340を制限酵素KpnIおよびEco47III
で切断することにより約3.0kbのDNA断片を得た。p
TB13 41を制限酵素KpnIおよびEco47IIIで切
断することにより、0.67kbのDNAの断片を得た。
両者をT4DNAリガーゼにより連結させることによ
り、プレプロ領域がNGF,マチュア(mature)領域が
NGF2/NT−3となるハイブリッドタンパクをコー
ドする遺伝子を持つプラスミドpTB1342を得た。p
TB1342を制限酵素StuIで切断後、合成Bal II
リンカーを連結し、これ を制限酵素MluIおよびBgl
IIで切断することにより0.8kbのDNA断片を 得
た。これを制限酵素MluIおよびBgl IIでpTB10
54(参考例3参照) を切断して得られる約4.1kbの
DNA断片に挿入し、発現プラスミドpTB1343を
得た(〔図4〕〜〔図6〕参照)。さらにこれをSalI
およびHind III で切断して得た約2.6kbのDNA断
片をpTB348のSalI−HindIII部位 に挿入するこ
とによりpTB1344を得た(〔図4〕〜〔図6〕参
照)。該プラスミドpTB1344上に存在するNGFの
プロ領域をコードするDNA、NGF2/NT−3をコ
ードするDNAおよびその付近のDNAを〔図9〕〜
〔図10〕に示す(配列表:配列番号9)。
【0036】参考例7 CHO細胞の形質転換およびク
ローニング ハムスターCHO細胞(DHFR-)を5%牛胎児血清を
含むHamF−12培地でファルコンシャーレ(径6cm)に
4×105個まいた。5%CO2存在下37℃で一晩培養
後、培地を交換し、さらに4時間培養を行い、参考例1
で得られたヒトNGF2/NT−3発現プラスミドpT
B1059,pTB1339,pTB1344をそれぞ
れ、シャーレ一枚あたり10μg リン酸カルシウム法
(グラハムらヴィロロジー(Virology)52 456−
467(1973))によりCHO細胞に導入した。培養
4時間後、培地を交換し一晩培養後、選択培地(5%牛
胎児血清−ダルベッコ改変MEM−50μg/mlカナマ
イシン−35μg/mlプロリン)に培地を置き換え培養を
続けた。10〜15日後DHFR+となった細胞がコロ
ニーを形成したので、シングルコロニーアイソレーショ
ンを行いクローニングした。
【0037】参考例8 形質転換体によるヒトNGF2
/NT−3遺伝子の発現 参考例2によって得られたCHO形質転換体の培養上清
を採取し、参考例5に示した方法で培養上清中のヒトN
GF2/NT−3活性を測定した。この結果、pTB1
059,pTB1339,pTB1344のいずれによっ
て形質転換した場合にも生物活性が認められた。
【0038】参考例9 ヒトNGF2/NT−3高産生
CHO細胞株の確立 参考例7,8で示した形質転換株をそれぞれ、100n
Mメトトレキセートを含む選択培地(参考例7に記載)で
培養した。この培地で生存してきたクローンについて
は、更に選択培地中のメトトレキセート濃度を1μM,
10μMへと段階的に上げながら培養を続けた。その結
果、プラスミドpTB1059によって形質転換した株
A1002,プラスミドpTB1339によって形質転
換した株CHO−dN2−17およびCHO−dN2−1
9,プラスミドpTB1344によって形質転換した株
CHO−N2−1(IFO 50307,FERM B
P−3255)およびCHO−N2−37を得た。これ
らのNGF2/NT−3の産生量)は以下のとおりであ
った。 この表において産生量は参考例5に示した生物活性測定
方法によって、マウスβNGF当量として算出した。こ
の例では、限界希釈点を0.02ng/mlβNGF当量点
とした。
【0039】参考例10 ヒトNGF2/NT−3の単
離 参考例6で得られた細胞株CHO−N2−1を5%牛胎
児血清、35μg/mlプロリン,50μg/mlカナマイシ
ンおよび2μMメトトレキセートを含むダルベッコ改変
培地で2×104細胞/cm2の濃度で播種し、5%CO2
存在下、37℃,7日間培養した。ニワトリ胚DRGに
対する活性測定から、この培地中には、10μg NGF
−1当量以上の組換え型ヒトNGF2/NT−3が産生
されていることがわかった。この培養液は、使用時まで
−20℃で凍結保存した。凍結保存培養上清1リットル
を遠心8000rpm,15分,4℃または濾過(東洋濾紙
No.2)することで細胞残渣を除き、これを終濃度が1m
M EDTA,0.05%CHAPSとなるように調製
し、2N酢酸でpH6.0に補正した。これを再び遠心又
は濾過し、不溶性画分を除き陽イオン交換樹脂に通し
た。陽イオン交換樹脂としては、S−セファロース フ
ァーストフロー(ファルマシアLKB,スウェーデン)を
0.1Mリン酸ナトリウム緩衝液pH6.0−1mM ED
TA−0.05%CHAPSで平衡化し、これを径2.6
cm高さ10cmのカラムに詰めたものを用いた。調製済み
培養上清を4℃で60ml/hrの流速でこのカラムを通す
ことにより、吸着を行った。吸着後、カラムを0.1M
リン酸ナトリウム緩衝液pH6.0−1mM EDTA−
0.05%CHAPSを流速60ml/hrで4時間洗浄
し、0.5M NaCl−0.1Mリン酸ナトリウム(pH6.
0)−1mM EDTA−0.05%CHAPSを流速50
ml/hrで流すことにより溶出を行った。ヒトNGF2/
NT−3を含む画分をヨーロッパ特許出願公開第38
6,752号公報の参考例1に記載の抗ポリペプチド
(I)N末ペプチド抗体を用いたウェスタンブロッティン
グにより決定し、これを集めウルトラフリー20(ミリ
ポア,USA)により約20倍濃縮した。得られた濃縮
液を20mM トリス・塩酸(pH7.4)−0.15M Na
Cl−1mM EDTA−0.05%CHAPSで平衡化さ
せたセファクリルS−100HR(ファルマシアLK
B,スウェーデン)カラム(径1.6cm×85cm)によりゲ
ル濾過した。先に示したのと同様に、ウェスタンブロッ
ティングによりヒトNGF2/NT−3画分を同定し、
この画分をウルトラフリー20で約20倍に濃縮した。
得られた濃縮液を逆相HPLCにかけ、ヒトNGF−2
を精製した。即ち、この濃縮液をAsahipak ODP−5
0(旭化成,日本,径8mm×150mm)カラムを通し、
0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)を含む0−90%ア
セトニトリルの濃度勾配にかけ、精製ヒトNGF2/N
T−3を約60μg得た。
【0040】こうして得られた組換え型ヒトNGF2/
NT−3をSDS−PAGE(15%(35.1:1))
により分析したところ、分子量14000付近にほぼ単
一なバンドとして検出された〔図11〕また、これはE
P−386,752の参考例1に示す抗体と反応した
〔図12〕。〔図11〕では、この精製過程をSDS−
PAGEで分析し、銀染色を行った図を示し、〔図1
2〕ではSDS−PAGE後ウェスタンブロッティング
を行ったものを示した。〔図11〕,〔図12〕ともレ
ーン1はヨーロッパ特許出願公開第386,752号公
報に記載の方法で得られたポリペプチド(I)を、レーン
2は参考例5中の逆相クロマトグラフィーにかけたサン
プルを、レーン3は逆相クロマトグラフィーで素通しし
た画分を、レーン4は逆相クロマトグラフィーでアセト
ニトリルの濃度勾配をかけることによって溶出されてき
た画分(NGF2/NT−3画分)をそれぞれ示す。
【0041】参考例11 ヒトNGF2/NT−3遺伝
子の動物細胞での発現(II) 参考例4で得られたプラスミドpTB1059,pTB1
339,および参考例1で得られたpTB1344につ
いてサルCOS−7細胞での発現を検討した。遺伝子導
入は参考例7で示したリン酸カルシウム法により行っ
た。ただし、培地としては10%牛胎児血清−ダルベッ
コ改変MEM培地を用い、遺伝子導入後は、0.5%牛
胎児血清−ダルベッコ改変MEM培地を用いた。遺伝子
導入48時間後に培地を採集した。100μlの培養上
清に10μlの100%(w/v)トリクロロ酢酸を加え冷
却(0℃ 10分)することによりタンパクを沈殿させ、
これをSDS−PAGEで泳動した。Western blottin
g を常法により行い、ヨーロッパ特許出願公開第38
6,752号公報の参考例1に示した抗ポリペプチド
(I)N末ペプチド抗体を用いて 組換え体を検出した。
〔図13〕。この系ではpTB1339が最もよく組換
え体を産生した。〔図13〕において、レーン1はヨー
ロッパ特許出願公開第386,752号公報に記載の方
法で得られたポリペプチド(I)の、レーン2はプラスミ
ドpTB1059によるCOS上清の、レーン3はプラ
スミドpTB1344によるCOS上清の、レーン4は
プラスミドpTB1339によるCOS上清の結果をそ
れぞれ示す。
【0042】参考例12 参考例6で得られたCHO−N2−1株をそれぞれ用い
大量培養による調製を行った。調製法は参考例5を基に
し、一部以下のように改変した。培養は5%牛胎児血
清,35μg/mlプロリン,50μg/mlカナマイシン,
2μMメトトレキセートを含むダルベッコ改変MEM培
地で2×104細胞/cm2の濃度で播種し、5%CO2
在下,37℃,7日間培養した。培養上清を採集後、1
%牛胎児血清−35μg/mlプロリン−50μg/mlカナ
マイシン−2μMメトトレキセートを含むダルベッコ改
変MEM培地/ハムF−12培地(1:1混合 培地)(以
下、調製培地と略す)に置き換え3〜4日間培養した。
この培養上清を 採集後、さらに調製培地で3〜4日培
養し培養上清を採集した。120枚の10cmシャーレか
らこの一連の培養で5リットルの培養上清を得ることが
できた。これを2回くり返し10リットルの培養上清を
得た。培養上清は−20℃で保管した。参考例10記載
の方法で培養上清を処理し、S−セファロースカラム
(径5 ×20cm)にかけた。参考例10に記載した方法
により活性画分を溶出し、12ml/フラクションずつ分
画した〔図14〕。この画分に対し、50%飽和になる
ように硫安を加え、0℃で2時間放置し、遠心(100
00rpm,15分4℃,サーバルSS34ローター(US
A))により沈殿を回収した。沈殿を40mlの20mMト
リス・塩酸(pH7.4)1mM EDTA−0.05%CH
APSに溶解した。ゲル濾過を行う前に遠心(1500
0rpm,15分 4℃,サーバルSS 34ローター)
し、不溶性物質を除いた。ゲル濾過は参考例6に記載の
方法で行った。ただし、カラムは径2.6cm×90cmの
ものを用い、流速は100ml/hr,サ ンプル量10ml
にした〔図15〕。溶出画分はウルトラフリー20(ミ
リポア, USA)で濃縮した。これを参考例10記載の
方法で逆相クロマトグラフィーを 行い精製した(1ml/
フラクション)〔図16〕。これらの各ステップでの精
製過程を〔表1〕に示す。これらについてSDS−PA
GEで分析した図を〔図17〕および〔図18〕に示し
た。最終標品は、ほぼ単一のバンドを示した。以上のこ
とから、約10リットルの培養上清から組換え標品が2
10μg得られたことがわかった。
【0043】なお、〔図17〕は、銀染色の結果を、
〔図18〕は、ウエスタンブロッティングの結果をそれ
ぞれ示す。〔図17〕および〔図18〕において、レー
ン1はヨーロッパ特許出願公開第386,752号公報
に記載の方法で得られたポリペプチド(I)0.01μgに
ついての、レーン2はCHO−N2−1細胞培養上清1
0μgについての、レーン3はS−セファロース素通し
画分10μgについての、レーン4はS−セファロース
溶出画分1μgについての、レーン5は硫安沈殿画分1
μgについての、レーン6はゲル濾過溶出画分0.1μg
についての、レーン7は逆相HPLC溶出画分0.1μg
についての結果をそれぞれ示す。なお、精製開始時は、
総タンパクの0.001〜0.01%程度のものが、最終
的には純度95%以上にまで精製(効率104倍)されて
いることを示すためにウエスタンブロッティング〔図1
8〕と銀染色〔図17〕を並置した。
【表1】
【0044】参考例13 精製組換え体の生物活性(I) 参考例12で得られた最終精製標品について、参考例5
で示した方法により生物活性を測定した。コントロール
としてマウスβNGF(和光純薬)を用いた。結果を〔図
19〕に示す。〔図19〕において□を黒でぬりつぶし
た印はマウスβNGFの結果を、●はNGF2/NT−
3の結果をそれぞれ示す。〔図19〕に示すようにNG
F2/NT−3は、この系においてβNGFよりも活性
が弱いことがわかった。
【0045】参考例14 精製組換え体の生物活性(II) ラットPC12細胞に対する生物活性を測定した。活性
測定法はバイオケミカル アンド バイオフィジカル
リサーチ コミュニケーションズ 171巻116〜1
22頁(1990年)に記載の方法により行った。この結
果を〔図20〕に示した。〔図20〕において、□を黒
でぬりつぶした印はマウスNGFβの結果を、●はNG
F2/NT−3の結果をそれぞれ示す。組換え型NGF
2はPC12細胞に対し神経突起の伸長を惹き起こす活
性は非常に低く、マウスβNGF(和光純薬)に対して1
/103かそれ以下の活性であることがわかった。
【0046】参考例15 参考例6で得られたCHO−N2−1株を、参考例10
と同様に播種,培養した。培地を無血清培地(Cosmediu
m;コスモバイオ社)に交換し、さらに2日間培養し
た。1リッターの培養上清を100個の10−cm皿から
集めた。0.5mMPMSFと1mMのベンズアミジンを
集められた培養上清とカラムの緩衝液に加えて、参考例
10と同様の方法でNGF2/NT−3を精製した。逆
相HPLCによって、保持時間が24分(P1),26分
(P2)および28分(P3)の3つのピークを与えた〔図
21〕。P2とP3は、ニワトリ胎児DRG神経に対す
る生物的活性を有していたが、P1は有していなかっ
た。P2蛋白質は、PAGEにおいて大腸菌により生産
された組換えNGF−2と同時に移動したが、P3蛋白
質はそれらより少しさらに速く移動した〔図23〕。P
2蛋白質のみが、ウエスタン・ブロッティングにより、
抗ポリペプチド(I)N−末端ペプチド抗体(ヨーロッパ
公開第386,752号公報の参考例2で得られたもの)
を認識した〔図22〕。〔図22〕において、レーン
(a)は大腸菌形質転換体により生産されたNGF−2
を、レーン(b)は逆相HPLCクロマトグラフィー〔図
21〕で得られたフラクション24(P1)を、レーン
(c)は逆相HPLCクロマトグラフィー〔図21〕で得
られたフラクション26(P2)を、レーン(d)は逆相H
PLCクロマトグラフィー〔図21〕で得られたフラク
ション28(P3)をそれぞれ示す。〔図23〕におい
て、レーン(e)は大腸菌形質転換体により生産されたN
GFを、レーン(f)は逆相HPLCクロマトグラフィー
〔図21〕で得られたフラクション25を、レーン(g)
は逆相HPLCクロマトグラフィー〔図21〕で得られ
たフラクション26(P2)を、レーン(h)は逆相HPL
Cクロマトグラフィー〔図21〕で得られたフラクショ
ン27を、レーン(i)は逆相HPLCクロマトグラフィ
ー〔図21〕で得られたフラクション28(P3)を、レ
ーン(j)は逆相HPLCクロマトグラフィー〔図21〕
で得られたフラクション29をそれぞれ示す。
【0047】N末端アミノ酸を分析したところ、P2は
成熟型NGF2/NT−3のN末端配列と一致したが、
P3はN末端5残基欠失型NGF2/NT−3に相当す
ることが分かった〔表2〕
【表2】
【0048】実施例1 (免疫) 上述の参考例12で得られたN末端5残基欠失型(以
下、N5欠と略称する)ヒトNGF2/NT−3を生理
食塩水で溶解し等容量のフロインド完全アジュバントと
十分に懸濁させて調製した懸濁液を、BALB/c マウ
ス(♀,10週令)に皮内投与して初回免疫を行った
(抗原N5欠ヒトNGF2/NT−3 50μg/
匹)。3週間後に、初回免疫と同様にしてフロインド不
完全アジュバントに溶かしたヒトNGF2/NT−3懸
濁液を調製し、追加免疫を行った。さらに2週間ごとに
追加免疫を2回行ったのち、3週間後に、生理食塩水に
溶解したN5欠ヒトNGF2/NT−3 50μgを腹
腔内投与して最終免疫を行った。
【0049】実施例2 (1) 細胞融合 実施例1で示した免疫マウスより、最終免疫3日後に脾
臓を摘出した細胞融合に用いる脾細胞を取得し、RPM
I 1640培地(日水製薬)に浮遊させた。マウス骨髄
腫細胞P3×63Ag 8U1(P3U1)は10%ウシ
胎児血清(FES,ハイクロンラボラトリーズ)を含む
RPMI 1640培地で継代培養した。細胞融合はケ
ーラーおよびミルスタインらが確立した方法〔ケーラ
ー,G. およびミルスタイン,C.:ネイチャー(Natu
re)256,495(1975)〕に準じて行った。得ら
れた脾細胞とマウスミエローマ細胞を5:1の割合で混
合し、培地を十分に除いた後、1mlのRPMI 164
0培地に溶解した50%ポリエ チレングリコール40
00(シグマ)中で37℃、2分間インキュベートした。
この細胞を血清無添加RPMI培地で洗浄したのち、H
AT(1×10-4Mヒポキサンチン,4×10-7M ア
ミノプテリン,1.6×10-5M チミジン)添 加,1
0%FESを含むRPMI 1640培地(以下HAT
培地と称する)に 浮遊させ、96ウエル培養プレート
の各ウエルに3×105個/0.1mlずつ分注した。37
℃,7%CO2下で3日間培養したのち、さらにHAT
培地を各ウエ ルへ0.1mlずつ添加した。この条件下で
生育した細胞は雑種細胞である。
【0050】(2) 抗体産生細胞の検索 N5欠ヒトNGF2/NT−3を10μg/ml含有する
生理食塩水0.1mlを、96ウエル平底ELISA用プ
レート(Falcon 3912)各ウエルに加えて4℃に一
夜静置した。0.05% Tween 20−PBSで3回洗浄
したのち、5mg/ml BSA−0.05% Tween 20−
PBS 0.2mlを各ウエルに加え、37℃に1時間静
置した。再び0.05% Tween 20−PBSで3回洗浄
した後、0.1%BSA−0.05% Tween 20−PB
Sにて2倍連続段階希釈した培養上清を0.1ml/ウエ
ル加え室温に2時間静置した。0.05% Tween 20−
PBSで3回洗浄後、2次抗体としてHRP標識抗マウ
スIgGウサギ抗体溶液(1μg/ml)0.1mlを加え室
温に1時間放置した。洗浄を5回繰り返したあと、発色
液(オルト−フェニレンジアミン 10ml,50mMリ
ン酸2ナトリウム・24mMクエン酸緩衝液(pH5.
0)10mlおよび1.7%過酸化水素溶液120μlを用
時混合調製したもの)0.1mlを加えてHRP酵素反応
を行った。6N硫酸0.05mlを加えて酵素反応を停止
させ、波長492nmでの吸光度を測定した(ELISA
法)。
【0051】この方法で雑種細胞の生育してきたウエル
の培養上清について1次スクリーニングを行ない、吸光
度の高かったウエル中の細胞を限界希釈法にてクローニ
ングした。クローニングに際しては、あらかじめ37
℃,7%CO2下で一夜培養した。マウス腹腔滲出細胞
(104個/ウエル)をフィーダーとして用いた。さら
に、スクリーニングおよびクローニングを繰り返し、抗
N5欠ヒトNGF2/NT−3抗体産生ハイブリドーマ
3W3細胞(IFO 50370、FERM BP−3
932)を得た。上記ELISA法により3W3細胞培
養上清中の抗体価を測定すると、128倍希釈しても波
長492nmの吸収は2以上であった。クローニングされ
た細胞20%牛胎児血清を含むRPMI 1640培地
に10%となるようジメチルスルホキシド(DMSO)
を加え液体窒素内に貯蔵した。
【0052】実施例3 (モノクローナル抗体の免疫グ
ロブリンクラス) 実施例2−(2)で得られた3W3細胞の培養上清を、マ
ウス抗体サブクラス検出キット(バイオラッド社)によ
り各種標品免疫グロブリンと反応させた。その結果を
〔表3〕に示す。
【表3】 表中、+は反応陽性を、−は反応陰性を示す。〔表3〕
より、3W3細胞培養上清中の抗体は免疫グロブリンク
ラスIgG1サブクラスに属する。
【0053】実施例4 (培養上清からのモノクローナ
ル抗体の精製) 結合緩衝液(3M塩化ナトリウム、1.5Hグリシン(p
H8.7))で平衡化したプロテインAカラムに実施例2
で得られたマウス3W3細胞の培養上清と結合緩衝液を
1:1で混合したものを添着した。結合緩衝液で洗った
後、溶出緩衝液(0.1Mクエン酸(pH5))で溶出し
た。溶出液は、1Mトリス(pH8.0)を加え中性化し
て生理的リン酸緩衝液中で透析し、精製3W3抗体を得
た。
【0054】実施例5 (ヒトNGF2/NT−3中和
作用の検討) 実施例4の方法で精製した3W3抗体を用いて、N5欠
ヒトNGF2/NT−3に体する中和活性を検討した。
ニワトリ有精卵を37.5℃、ふ卵器で8〜10日揺卵
して胚発生を行い胎児から後根神経節(Dorsal root ga
nglion, DRG)を摘出した。DRGを0.125%ト
リプシン−PBS溶液を37℃20分処理し、ピペッテ
ィングにより細胞を分散させた。これを、10%牛胎児
血清−ダルベッコ改変MEM上培地DMEM 50μg/
mlカナマイシンに懸濁し、37℃、5%CO2存在下2
〜4時間培養して線維芽細胞等を培養シャーレに付着さ
せ、非付着細胞のみを分取した。非付着細胞を遠心(8
00rpm, 5分)により集め、10%牛胎児血清および
50μg/mlカナマイシンおよび1μMサイトシンアラ
ビノシド(AraC,シグマ社)を含むDMEM/ハムF
−12培地(混合比 1:1)に8×103細胞/mlとな
るように再懸濁し、0.5ml/ウエルずつ、ポリオルニ
チンコート済み48穴プレートに播種した。この時、培
養液中にNGF(8ng/ml)あるいはN5欠ヒトNGF
2/NT−3(40ng/ml)と共に0.5〜4μg/mlの3
W3抗体を添加し、3日間培養したのち、生存細胞数を
計測した。結果を〔図25〕に示す。〔図25〕におい
て、○−○はNGF(8ng/ml)添加時の、●−●はN
5欠ヒトNGF2/NT−3(40ng/ml)添加時の生
存細胞数を示す。
【0055】N5欠ヒトNGF2/NT−3存在下では
播種した4000個の細胞のうち約1500個が生存し
たが、3W3抗体添加により用量依存的に生存細胞数が
減少した。一方、3W3抗体は、NGFによるDRGニ
ューロンの生存には影響しなかった。以上より3W3抗
体はN5欠ヒトNGF2/NT−3の生物活性に対して
強い中和作用を示すことが判明した。
【0056】実施例6 (1) 実施例4で得られたモノクローナル抗体3W3を
10mg/ml以上に濃縮し、次いで0.1Mアセテートバ
ッファーpH4.2−0.1MNaClに対して透析した。
抗体蛋白量の1/20量のペプシンを加え、37℃で一
夜反応させた。反応後生成した3W3−F(ab′)2をウ
ルトロゲルAcA44(LKB社製、スエーデン,径1
cm×60cm)にかけ分離した。3W3−F(ab′)2画分
を集め、セントリプレップ10を用いて1.5mlに濃縮
し、β−メルカプトエタノールを20mMになるように
加え37℃で90分反応させた。反応後、セファデック
スG−25(径0.8cm×65cm,ファルマシア社,ス
エーデン)を充填したゲル濾過カラムによりSH基を導
入した抗体画分を分取した。 (2) 西洋ワサビパーオキシダーゼ(以下HRPと略称
する,ベーリンガーマンハイム社,西ドイツ,EIAグ
レード)10mgを1mlの0.1Mリン酸バッファー(p
H7.0)に溶解した。N−(γ−マレイミドブチリル
オキシ)スクシンイミド(GMBS)2.1mgを100
μlのN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解
し、HRP溶液に加え室温で45分撹拌した。その後、
セファデックスG−25を充填したゲル濾過カラムによ
り、マレイミド基を導入したHRP画分を分取した。 (3) 上記(1)においてSH基を導入した抗体3W3−
Fab′画分2mlと上記(2)においてマレイミド基を導入
したHRP画分2mlを混合し、4℃で一夜反応さ せ
た。反応後、セントリプレップ10を用いて0.8mlに
濃縮し、HRPが導入 された抗体をウルトロゲルAc
A44にかけ分離した。溶出画分のうち抗体1分子あた
りのHRP数が最も多い画分は、3HRP/抗体であっ
た。 (4) 実施例4で得られた単クローン抗体3W3を10
μg/mlとなるように0.1M炭酸バッファー(pH9.
5)で希釈し、イムノプレート(ヌンク社,デンマー
ク)に100μl/ウエル注入し、4℃一夜静置するこ
とにより吸着させた。吸着しなかった抗体を除去した
後、PBSで3回洗浄し、ブロッキング液(ブロックエ
ース(大日本製薬社製)をPBSにて4倍に希釈した
液,0.01%メルチオレート(商標)を含む)を200
μl/ウエル加え、室温4時間放置後、ブロッキング剤
を取り除き、PBSで5回洗浄後、希釈液(ブロックエ
ースをPBSにて10倍に希釈した液)で希釈したNG
F2/NT−3を100μl/ウエル加え、4℃一夜吸
着を行った。未反応のNGF2/NT−3を除去後、P
BSで5回洗浄し、上記(3)で作製したHRP結合抗体
(HRP−3W3−Fab′)を希釈液で1/4000希
釈して100μl/ウエル加え、室温で4時間反応させ
た。抗体含有液を除去後、PBSで5回洗浄し、パーオ
キシダーゼ基質(Sigma社,米国)を100μl/ウエ
ル加え発色させた後、6N硫酸を50μl/ウエル加え
反応を止めた。反応終了後比色定量した。〔図26〕は
NGF2/NT−3の検出曲線を示している。横軸は加
えたNGF2/NT−3濃度を、縦軸はHRP−3W3
−Fab′によって発色した吸光度を表わす。この図よ
り、上記測定系は、27pg/mlの濃度のNGF2/NT
−3を検出できることがわかった。
【0057】実施例7 EIA法による細胞培養上清中
のNGF2/NT−3量の定量 バーキット・リンパ腫由来(Burkitt Iymphoma Namalva)
細胞、急性リンパ性白血病(acute Iymphoblastic Ieuke
mia)BALL−1細胞およびプラズマ細胞白血病(plas
ma cell Ieukemia) ARH−77細胞をそれぞれ0.5
〜1×106細胞/mlとなるように、10% FCSを含
むRPMI−1640培地で培養し、3日後の培養上清
を取得し、セントリプレップ10(アミコン社製)にて
約10倍に濃縮したものをサンプルとし、実施例6に記
載の方法で上清中のNGF2/NT−3濃度を測定し
た。同時に10%FCSを含むRPMI−1640培地
を上記の方法で濃縮し、これを陰性コントロールとし
た。サンプルのNT−3量測定結果を〔表4〕に示す。
【表4】
【0058】
【発明の効果】本発明のモノクローナル抗体は、ヒトN
GF2/NT−3蛋白質の生物活性を中和し、ヒトNG
F2/NT−3蛋白質と高感度に特異的に結合するの
で、痴呆などの疾病の治療薬として用いることができ、
また、ヒトNGF2/NT−3蛋白質の測定のための試
薬として用いることができる。
【0059】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:37 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:アダプター 配列: AGCTTGCCGC CACCATGTCC ATGTTGTTCT ACACTCT 37
【0060】配列番号:2 配列の長さ:37 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:アダプター 配列: GATCAGAGTG TAGAACAACA TGGACATGGT GGCGGCA 37
【0061】配列番号:3 配列の長さ:12 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:アダプター 配列: CAGATCTGGG CC 12
【0062】配列番号:4 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:アダプター 配列: TACAGGTGAA TTCGGCCATG TCCATCTTG 29
【0063】配列番号:5 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:アダプター 配列: AGAGATGCGA ATTCATGTTC TTC 23
【0064】配列番号:6 配列の長さ:969 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:ヒト 株名:細胞 配列: G AAT TCG GCC ATG TCC ATC TTG TTT TAT GTG ATA TTT CTC GCT TAT 46 Met Ser Ile Leu Phe Tyr Val Ile Phe Leu Ala Tyr -135 -130 CTC CGT GGC ATC CAA GGT AAC AAC ATG GAT CAA AGG AGT TTG CCA GAA 94 Leu Arg Gly Ile Gln Gly Asn Asn Met Asp Gln Arg Ser Leu Pro Glu -125 -120 -115 GAC TCG CTC AAT TCC CTC ATT ATT AAG CTG ATC CAG GCA GAT ATT TTG 142 Asp Ser Leu Asn Ser Leu Ile Ile Lys Leu Ile Gln Ala Asp Ile Leu -110 -105 -100 AAA AAC AAG CTC TCC AAG CAG ATG GTG GAC GTT AAG GAA AAT TAC CAG 190 Lys Asn Lys Leu Ser Lys Gln Met Val Asp Val Lys Glu Asn Tyr Gln -95 -90 -85 -80 AGC ACC CTG CCC AAA GCT GAG GCT CCC CGA GAG CCG GAG CGG GGA GGG 238 Ser Thr Leu Pro Lys Ala Glu Ala Pro Arg Glu Pro Glu Arg Gly Gly -75 -70 -65 CCC GCC AAG TCA GCA TTC CAG CCA GTG ATT GCA ATG GAC ACC GAA CTG 286 Pro Ala Lys Ser Ala Phe Gln Pro Val Ile Ala Met Asp Thr Glu Leu -60 -55 -50 CTG CGA CAA CAG AGA CGC TAC AAC TCA CCG CGG GTC CTG CTG AGC GAC 334 Leu Arg Gln Gln Arg Arg Tyr Asn Ser Pro Arg Val Leu Leu Ser Asp -45 -40 -35 AGC ACC CCC TTG GAG CCC CCG CCC TTG TAT CTC ATG GAG GAT TAC GTG 382 Ser Thr Pro Leu Glu Pro Pro Pro Leu Tyr Leu Met Glu Asp Tyr Val -30 -25 -20 GGC AGC CCC GTG GTG GCG AAC AGA ACA TCA CGG CGG AAA CGG TAC GCG 430 Gly Ser Pro Val Val Ala Asn Arg Thr Ser Arg Arg Lys Arg Tyr Ala -15 -10 -5 1 GAG CAT AAG AGT CAC CGA GGG GAG TAC TCG GTA TGT GAC AGT GAG AGT 478 Glu His Lys Ser His Arg Gly Glu Tyr Ser Val Cys Asp Ser Glu Ser 5 10 15 CTG TGG GTG ACC GAC AAG TCA TCG GCC ATC GAC ATT CGG GGA CAC CAG 526 Leu Trp Val Thr Asp Lys Ser Ser Ala Ile Asp Ile Arg Gly His Gln 20 25 30 GTC ACG GTG CTG GGG GAG ATC AAA ACG GGC AAC TCT CCC GTC AAA CAA 574 Val Thr Val Leu Gly Glu Ile Lys Thr Gly Asn Ser Pro Val Lys Gln 35 40 45 50 TAT TTT TAT GAA ACG CGA TGT AAG GAA GCC AGG CCG GTC AAA AAC GGT 622 Tyr Phe Tyr Glu Tyr Arg Cys Lys Glu Ala Arg Pro Val Lys Asn Gly 55 60 65 TGC AGG GGT ATT GAT GAT AAA CAC TGG AAC TCT CAG TGC AAA ACA TCC 670 Cys Arg Gly Ile Asp Asp Lys His Trp Asn Ser Gln Cys Lys Thr Ser 70 75 80 CAA ACC TAC GTC CGA GCA CTG ACT TCA GAG AAC AAT AAA CTC GTG GGC 718 Gln Thr Tyr Val Arg Ala Leu Thr Ser Glu Asn Asn Lys Leu Val Gly 85 90 95 TGG CGG TGG ATA CGG ATA GAC ACG TCC TGT GTG TGT GCC TTG TCG AGA 766 Trp Arg Trp Ile Arg Ile Asp Thr Ser Cys Val Cys Ala Leu Ser Arg 100 105 110 AAA ATC GGA AGA ACA TGAATTGGCA TCTCTCCCCA TATATAAATT ATTACTTTAA 821 Lys Ile Gly Arg Thr 115 ATTATATGAT ATGCATGTAG CATATAAATG TTTATATTGT TTTTATATAT TATAAGTTGA 881 CCTTTATTTA TTAAACTTCA GCAACCCTAC AGTATATAGG CTTTTTTCTC AATAAAATCA 941 GTGTGCTTGC CTTCCCTCAG GCAGATCT 969
【0065】配列番号:7 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:リンカー 配列: TCACGGCGGA AGCGCTACGC GGAGCAT 27
【0066】配列番号:8 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列の特徴:リンカー 配列: AGGAGCAAGC GCTCATCATC CCA 23
【0067】配列番号:9 配列の長さ:923 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA および cDNA 起源 生物名:ヒト 株名:細胞 配列: TAG CTT GCC GCC ACC ATG TCC ATG TTG TTC TAC ACT CTG ATC ACA GCT 48 Met Ser Met Leu Phe Tyr Thr Leu Ile Thr Ala -125 -120 TTT CTG ATC GGC ATA CAG GCG GAA CCA CAC TCA GAG AGC AAT GTC CCT 96 Phe Leu Ile Gly Ile Gln Ala Glu Pro His Ser Glu Ser Asn Val Pro -115 -110 -100 -95 GCA GGA CAC ACC ATC CCC CAA GTC CAC TGG ACT AAA CTT CAG CAT TCC 144 Ala Gly His Thr Ile Pro Gln Val His Trp Thr Lys Leu Gln His Ser -90 -85 -80 CTT GAC ACT GCC CTT CGC AGA GCC CGC AGC GCC CCG GCA GCG GCG ATA 192 Leu Asp Thr Ala Leu Arg Arg Ala Arg Ser Ala Pro Ala Ala Ala Ile -75 -70 -65 GCT GCA CGC GTG GCG GGG CAG ACC CGC AAC ATT ACT GTG GAC CCC AGG 240 Ala Ala Arg Val Ala Gly Gln Thr Arg Asn Ile Thr Val Asp Pro Arg -60 -55 -50 CTG TTT AAA AAG CGG CGA CTC CGT TCA CCC CGT GTG CTG TTT AGC ACC 288 Leu Phe Lys Lys Arg Arg Leu Arg Ser Pro Arg Val Leu Phe Ser Thr -45 -40 -35 CAG CCT CCC CGT GAA GCT GCA GAC ACT CAG GAT CTG GAC TTC GAG GTC 336 Gln Pro Pro Arg Glu Ala Ala Asp Thr Gln Asp Leu Asp Phe Glu Val -30 -25 -20 -15 GGT GGT GCT GCC CCC TTC AAC AGG ACT CAC AGG AGC AAG CGC TAC GCG 384 Gly Gly Ala Ala Pro Phe Asn Arg Thr His Arg Ser Lys Arg Tyr Ala -10 -5 1 GAG CAT AAG AGT CAC CGA GGG GAG TAC TCG GTA TGT GAC AGT GAG AGT 432 Glu His Lys Ser His Arg Gly Glu Tyr Ser Val Cys Asp Ser Glu Ser 5 10 15 CTG TGG GTG ACC GAC AAG TCA TCG GCC ATC GAC ATT CGG GGA CAC CAG 480 Leu Trp Val Thr Asp Lys Ser Ser Ala Ile Asp Ile Arg Gly His Gln 20 25 30 GTC ACG GTG CTG GGG GAG ATC AAA ACG GGC AAC TCT CCC GTC AAA CAA 528 Val Thr Val Leu Gly Glu Ile Lys Thr Gly Asn Ser Pro Val Lys Gln 35 40 45 50 TAT TTT TAT GAA ACG CGA TGT AAG GAA GCC AGG CCG GTC AAA AAC GGT 576 Tyr Phe Tyr Glu Thr Arg Cys Lys Glu Ala Arg Pro Val Lys Asn Gly 55 60 65 TGC AGG GGT ATT GAT GAT AAA CAC TGG AAC TCT CAG TGC AAA ACA TCC 624 Cys Arg Gly Ile Asp Asp Lys His Trp Asn Ser Gln Cys Lys Thr Ser 70 75 80 CAA ACC TAC GTC CGA GCA CTG ACT TCA GAG AAC AAT AAA CTC GTG GGC 672 Gln Thr Tyr Val Arg Ala Leu Thr Ser Glu Asn Asn Lys Leu Val Gly 85 90 95 TGG CGG TGG ATA CGG ATA GAC ACG TCC TGT GTG TGT GCC TTG TCG AGA 720 Trp Arg Trp Ile Arg Ile Asp Thr Ser Cys Val Cys Ala Leu Ser Arg 100 105 110 AAA ATC GGA AGA ACA TGAATTGGCA TCTCTCCCCA TATATAAATT ATTACTTTAA 775 Lys Ile Gly Arg Thr 115 ATTATATGAT ATGCATGTAG CATATAAATG TTTATATTGT TTTTATATAT TATAAGTTGA 835 CCTTTATTTA TTAAACTTCA GCAACCCTAC AGTATATAGG CTTTTTTCTC AATAAAATCA 895 GTGTGCTTGC CTTCCCTCAG GCAGATCT 923
【0068】配列番号:10 配列の長さ:118 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列: Tyr Ala Glu His Lys Ser His Arg Gly
Glu Tyr Ser Val Cys Asp Ser 16 5
10 15 Glu Ser Leu Trp Val Thr Asp Lys Ser
Ser Ala Ile Asp Ile Arg Gly 32 20 25
30 His Gln Val Thr Val Leu Gly Glu Ile
Lys Thr Gly Asn Ser Pro Val 48 35 40
45 Lys Gln Tyr Phe Tyr Glu Thr Arg Cys
Lys Glu Ala Arg Pro Val Lys 74 50 55
60 Asn Gly Cys Arg Gly Ile Asp Asp Lys
His Trp Asn Ser Gln Cys Lys 90 65 70
75 80 Thr Ser Thr Tyr Val Arg Ala Leu Thr
Ser Glu Asn Asn Lys Leu Val 106 85 90
95 Gly Trp Arg Trp Ile Arg Ile Asp Thr
Ser Cys Val Cys Ala Leu Ser 122 100 105
110 Arg Lys Ile Gly Arg
118 115
【図面の簡単な説明】
【図1】は、参考例4で得られた、プラスミドpTB1
059の構築図を示す。
【図2】は、参考例4で得られた、プラスミドpTB1
339の 構築図を示す。
【図3】は、参考例4で得られた、プラスミドpTB1
339の 構築図を示す。
【図4】は、参考例6で得られた、プラスミドpTB 1
344の構築図を示す。
【図5】は、参考例6で得られた、プラスミドpTB 1
344の構築図を示す。
【図6】は、参考例6で得られた、プラスミドpTB 1
344の構築図を示す。
【図7】は、参考例4で得られた、プラスミドpTB1
339上に存在するNGF2/NT−3のプロ領域をコ
ードするDNA、NGF2/NT−3をコードするDN
Aおよびその付近のDNA配列を示す。
【図8】は、参考例4で得られた、プラスミドpTB1
339上に存在するNGF2/NT−3のプロ領域をコ
ードするDNA、NGF2/NT−3をコードするDN
Aおよびその付近のDNA配列を示す。
【図9】は、参考例6で得られたプラスミドpTB13
44上 に存在するNGFのプロ領域をコードするDN
A,NGF2/NT−3をコードするDNAおよびその
付近のDNA配列を示す。
【図10】は、参考例6で得られたプラスミドpTB1
344上 に存在するNGFのプロ領域をコードするD
NA,NGF2/NT−3をコードするDNAおよびそ
の付近のDNA配列を示す。
【図11】は、参考例10で得られた、SDS−PAG
Eの結果を示す。
【図12】は、参考例10で得られた、SDS−PAG
Eの結果を示す。
【図13】は、参考例11で得られた、SDS−PAG
Eの結果を示す。
【図14】は、参考例12で得られた、CHO−N2−
1株の培養上清のS−セファロースカラムの溶出画分を
示す。
【図15】は、参考例12で得られた、ゲル濾過の溶出
画分を示す。
【図16】は、参考例12で得られた、逆相クロマトグ
ラフィーの結果を示す。
【図17】は、参考例12で得られた、各精製過程にお
ける生成物についてのSDS−PAGEの結果を示す。
【図18】は、参考例12で得られた、SDS−PAG
Eの結果を示す。
【図19】は、参考例13で得られた、生物活性の測定
結果を示す。
【図20】は、参考例14で得られた、生物活性の測定
結果を示す。
【図21】は、参考例15で得られた、逆相HPLCク
ロマトグラフィーの結果を示す。
【図22】は、参考例15で得られた、ウエスタン・ブ
ロッティングの結果を示す。
【図23】は、参考例15で得られた、PAGEの結果
を示す。
【図24】は、ヒトNGF−2のアミノ酸配列を示す。
【図25】は、実施例5で得られた、本発明のモノクロ
ーナル抗体3W3抗体の、ニワトリDRGニューロンの
生存に対する阻害活性を示すグラフである。
【図26】は、実施例6で得られた、NGF2/NT−
3の検出曲線を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 33/53 D 8310−2J N 8310−2J 33/577 B 9015−2J // C12N 15/06 (C12P 21/08 C12R 1:91) (C12N 5/20 C12R 1:91)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の(i)〜(iv)の特徴 (i)分子量:約14万〜16万、 (ii)免疫グロブリンクラス:IgG、 (iii)ヒト神経成長因子(NGF)2の生物活性を中和
    しうる、 (iv)ヒト神経成長因子(NGF)と交差反応しない、 を有する抗ヒト神経成長因子2特異モノクローナル抗
    体。
  2. 【請求項2】ヒト神経成長因子2で免疫した哺乳動物の
    脾臓細胞と、同種または異種のリンパ球様細胞とからな
    るクローン化されたハイブリドーマ。
  3. 【請求項3】請求項2記載のクローン化されたハイブリ
    ドーマを液体培地中または哺乳動物の腹腔内で増殖し、
    モノクローナル抗体を生成、蓄積せしめ、これを採取す
    ることを特徴とする、請求項1記載のモノクローナル抗
    体の製造法。
  4. 【請求項4】請求項1記載のモノクローナル抗体を用い
    ることを特徴とするヒト神経成長因子2蛋白質の精製
    法。
  5. 【請求項5】請求項1記載のモノクローナル抗体を用い
    ることを特徴とするヒト神経成長因子2蛋白質の検出ま
    たは定量法。
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