JP2898214B2 - ケーブル試験装置 - Google Patents

ケーブル試験装置

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JP2898214B2
JP2898214B2 JP7081922A JP8192295A JP2898214B2 JP 2898214 B2 JP2898214 B2 JP 2898214B2 JP 7081922 A JP7081922 A JP 7081922A JP 8192295 A JP8192295 A JP 8192295A JP 2898214 B2 JP2898214 B2 JP 2898214B2
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/08Locating faults in cables, transmission lines, or networks
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04BTRANSMISSION
    • H04B3/00Line transmission systems
    • H04B3/02Details
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  • Monitoring And Testing Of Transmission In General (AREA)
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  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)
  • Measurement Of Resistance Or Impedance (AREA)
  • Dc Digital Transmission (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、ケーブルを試
験及び問題解決を行う装置、特に、隣接したケーブル対
との間のクロストーク特性を測定し、ケーブルの故障を
探すための診断情報を抽出するケーブル試験装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ローカル・エリア・ネットワーク(LA
N)は、相互接続された非常に多くのコンピュータ、ワ
ーク・ステーション、プリンタ及びファイル・サーバに
より形成されており、近代的なオフィスでは益々一般的
になってきた。典型的なこのような施設では、LANケ
ーブルをビルの壁、床及び天井に配線していた。LAN
ケーブル・システムは、設置時に検査する必要があるだ
けでなく、一定の保守、更新及び問題解決(故障修理)
にも検査が必要になる。これは、LANケーブル及びコ
ネクタが破損したり、オフィス及び機器を移動しなけれ
ばならなかったり、新たな機器を追加したりするためで
ある。LANシステムを最も一般的に設置には、銅導体
によるツィスト・ペア(撚り線対)LANケーブルによ
り、総ての機器を物理的に接続している。なお、最も一
般的なものは、静電シールドされてもよい可撓性被覆内
の4組のツィスト・ワイヤ・ペア(一般的には単に「ツ
ィスト・ペア」という)として構成された8本のケーブ
ルである。また、ケーブルの各端部は、業界標準のコネ
クタで終端されている。
【0003】クロストーク・レベルとは、分離している
が隣接したデータ伝送線経路間での信号が結合するレベ
ルを示す性能パラメータであり、LANシステムにおけ
るツィスト・ペア・ケーブルの性能を決定するのに非常
に重要である。伝送線経路間の干渉を避けるためには、
分離レベルが高いこと(そして、クロストーク・レベル
が低いこと)が望ましい。よって、LANケーブル試験
及び問題解決において用いる試験機器として、クロスト
ーク測定能力が非常に望まれている。
【0004】より精巧なLANケーブル試験機器をしば
しば用いて、標準化された近接端部クロストーク(一般
には「NEXT」という)測定によりクロストークを評
価している。クロストーク又はNEXTを測定する従来
方法では、高周波正弦波信号をケーブル内のワイヤの1
つのツィスト・ペアに供給し、ワイヤの他のツィスト・
ペア内のクロストーク信号レベルを測定した。正弦波信
号源の周波数範囲を個別のステップ毎に増やしながら測
定を行って、クロストーク対周波数(クロストークに対
する周波数の関係)のリストを作成した。被試験ケーブ
ル施設に特定された最悪の場合のクロストーク対周波数
の関数と上述のリストとを比較して、コンプライアンス
(柔軟性)、即ち、クロストーク・レベルが許容範囲内
か否かを判断していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来方法
では、問題が何かや、それをどのように修理するかを正
確にユーザに伝えるための有効な診断情報を発生できな
かった。例えば、許容できないクロストークは、任意の
点でケーブルが物理的に破損したり、LANの任意の位
置でパッチ・コードの品質が単に劣っているなどのケー
ブルの故障の結果である。
【0006】従来のタイム・ドメイン・リフレクトメー
タ(TDR)は、同一のケーブル上で刺激パルスと反射
パルスとの間の経過時間を測定することにより、解放や
短絡の如きケーブル内のインピーダンスの実質的な変化
によって生じた故障を探す。しかし、かかる従来のTD
Rは、クロストーク対周波数の関数(情報)を得ること
ができなかった。また、インピーダンスは、ツィスト・
ペアLANケーブルに完全に一致して良好でありなが
ら、欠陥があったり品質の低いパッチ・コードの如き問
題を探し出せなかった。
【0007】したがって、本発明の目的は、多重伝送線
ケーブル内のクロストークの故障やクロストークによる
低品質の位置を求めるケーブル試験装置の提供にある。
本発明の他の目的は、分離しているが隣接した伝送線間
のクロストークの振幅対周波数の特性を測定できるクロ
ストーク測定装置の提供にある。本発明の更に他の目的
は、故障診断情報及びクロストーク対周波数情報の両方
を発生して、LANケーブルを試験及び問題解決できる
ケーブル試験装置の提供にある。本発明の別の目的は、
ケーブル内のクロストークを迅速且つ容易に測定できる
と共にその特徴を求めることができるケーブル試験及び
問題解決の装置の提供にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、ケーブ
ル・クロストーク測定装置(ケーブル試験装置)は、故
障診断情報を発生して、クロストーク性能が不十分な原
因を求めると共に、ツィスト・ペアLANケーブルを試
験及び問題解決するためにクロストーク対周波数関数
(特性情報)を発生する。
【0009】ケーブル試験装置は、LANケーブル内の
選択された1つのツィスト・ペアに刺激信号を供給し
て、同じバンドル、即ち、ケーブル内で分離しているが
近接したツィスト・ペアに結合したクロストーク信号を
モニタする。測定システムは、いかなるクロストーク信
号も分析し、ケーブル内の故障を探す診断情報を発生す
ると共に、許容範囲内か否かを判断するためのクロスト
ーク対周波数情報も発生する。
【0010】本発明の好適実施例では、パルスの周波数
スペクトラムは、そのパルスの幅及び振幅により主に判
断できるという既知の事実の利点を用いる。パルス発生
器は、比較的幅の狭いパルス(例えば、4又は5ナノ秒
のオーダ)をスイッチ・マトリクスに供給する。このス
イッチ・マトリクスは、刺激パルスを複数のツィスト・
ペアの内の選択した1つに供給し、他のツィスト・ペア
の1つを波形デジタイザ(波形をデジタル化する装置)
に接続する。この波形デジタイザは、受信したクロスト
ーク波形を順次サンプリングする手段により記録して、
クロストーク信号の再構成した等価時間波形を作成す
る。デジタル化したクロストーク波形の記録に対して高
速フーリエ変換(FFT)を行って、正規化及びスケー
ル(拡大/縮小)処理を行うと、クロストーク対周波数
情報の表が得られる。次に、この情報を用いて、特定の
LANケーブルに対する特定の最悪クロストーク条件を
チェックして、コンプライアンスを判断する。
【0011】さらに、デジタル化したクロストーク波形
の記録を試験して、比較的大きなスパイクやピークを求
める。スパイクの発生時点を用いて、このクロストーク
を起こした事象又は状態のケーブル路線に沿った物理的
位置を高精度に近似する。刺激パルスの発射からスパイ
クの検出までの経過時間を記録して、タイミング情報を
得て、故障までの距離を計算する。
【0012】別の実施例では、ケーブル試験装置は、所
定のしきい値振幅を越えるスパイクの位置を弁別し、距
離に関連した故障のみをユーザに知らせる。
【0013】本発明の他の目的、特徴及び利点は、当業
者には、添付図を参照した以下の説明より明らかになろ
う。
【0014】
【実施例】図1は、本発明によるケーブル試験装置の概
略的なブロック図である。ケーブル試験装置(問題解決
装置)10は、業界標準のコネクタ14を介して典型的
なLANケーブル12の一端に結合している。このLA
Nケーブル12は、静電シールドとして機能する可撓性
被覆16内の4組のツィスト・ワイヤ・ペア(即ち、簡
単には当業者に知られている如く、ツィスト・ペア)1
2−1、12−2、12−3及び12−4から構成され
ている。なお、図では、各ツィスト・ペアを1本の線で
表している。LANケーブルは、典型的には、シールド
されていない点に留意されたい。ケーブル試験装置10
内の信号発生器20は、LANケーブル12を試験する
刺激信号を発生する。かかる刺激信号は、スイッチ・マ
トリクス22を介してツィスト・ペアの選択された1つ
に供給される。
【0015】測定回路(測定手段)24は、スイッチ・
マトリクス22を介してツィスト・ペアの別の1つに結
合されて、いかなるクロストーク信号、即ち、選択され
たツィスト・ペアからの別のツィスト・ペアへの刺激信
号の結合の結果による信号を受ける。測定回路24は、
クロストーク信号を分析し、表示器26上に、クロスト
ーク対周波数情報(関数)と、LANケーブル内の故障
を探す診断情報を表示する。図示の例では、信号発生器
20の出力端は、スイッチ・マトリクス22の閉じた接
点22−1aを介してツィスト・ペア12−1に接続さ
れ、測定回路24は、スイッチ・マトリクス22の閉じ
た接点22−2bを介してツィスト・ペア12−2に接
続される。マイクロプロセッサ28は、スイッチ・マト
リクス22の信号経路及び動作を確立すると共に、クロ
ストーク信号を分析する測定回路24の制御を行うな
ど、ケーブル試験装置10の全体の制御を行う。また、
測定回路24は、信号発生器20に命令信号(伝送開始
パルス)を供給して、刺激信号を発生させる。
【0016】LANケーブル内の故障を探す診断情報を
発生するために、信号発生器20が発生する刺激信号と
測定回路24が分析するクロストーク信号との間にタイ
ミング関係が確立していなければならない。このタイミ
ングを考察するために、図2A及びBに示す近接端部ク
ロストーク、即ち、NEXT測定モデルを参照する。な
お、これら図は、測定構成のモデル及び波形図を示して
いる。
【0017】図2Aにおいて、ケーブル試験装置10
は、図1を参照して説明したように、ツィスト・ペア1
2−1及び12−2を含むケーブルの近接端部に結合し
ている。このモデルの各ツィスト・ペアの遠方端部は、
ケーブルの特性インピーダンスに一致した終端抵抗器3
0及び32により終端されている。これら終端抵抗器3
0及び32は、好適には、ケーブルの遠方端部に接続さ
れたケーブル試験装置10により設けられた遠隔ユニッ
ト34の一部である。ツィスト・ペア12−1及び12
−2の近接端部も同様に終端抵抗器36、38及び終端
抵抗器40により終端される。なお、抵抗器36及び3
8の各々の値は、ケーブルの特性インピーダンスの半分
の値に等しい。本発明の市販用の実施例では、ケーブル
の近接端部及び遠方端部の両方を平衡/非平衡トランス
に結合して、平衡してケーブルを駆動すると共に、本明
細書で述べる測定システム以外の機能を実現する。しか
し、測定周波数帯域にわたる等価回路は、図2Aに示す
とおりである。
【0018】好適にはパルス発生器である信号発生器2
0は、ツィスト・ペア12−1の伝送経路に発射される
刺激パルスを発生する。分離されているが隣接している
ツィスト・ペア12−2に交差結合される任意のクロス
トークは、測定システムに戻るように伝搬し、抵抗器4
0の両端に受信信号として、このクロストーク信号が発
生する。不良コネクタの如き故障がケーブル12の近接
点からある距離LF に存在すると仮定する。この故障
は、コンデンサ44及び46によりモデル化する。この
形式の故障で生じるインピーダンスは、典型的には、ケ
ーブルの特性インピーダンスに比較して大きいので、タ
イム・ドメイン・レフレクトメータなどのようにインピ
ーダンスの不連続を見つける任意の試験装置により故障
を探せる点に留意されたい。しかし、コンデンサ44及
び46でモデル化したインピーダンスにより、充分な結
合が生じて、NEXT故障となる。
【0019】図2Bにおいて、刺激パルス50は、信号
発生器20が発生し、ツィスト・ペア12−1が表す伝
送経路に時点T0 で発射される。パルス50は、速度V
で伝搬するが、この速度Vは、光の速度に対する百分率
で表し、電気ケーブルでは、1ナノ秒当たり8インチ
(1ナノ秒当たり20センチメートル)にほぼ等しい。
パルス50は、ツィスト・ペア12−2に結合したコン
デンサ44及び46で表される故障点までツィスト・ペ
ア12−1を進む。次に、この結合したクロストーク信
号は、速度Vでツィスト・ペア12−2を介してケーブ
ル試験装置10に戻るように伝搬し、経過時間TF =T
1 −T0 =2LF /V後に抵抗器40に到着する。波形
52は、等価結合コンデンサ44及び46を介して受け
た信号の一部を表す。故障点までの距離(ケーブル試験
装置10から故障点までのケーブルの長さ)は、LF =
(1/2)×(TF V)により計算できる。
【0020】本発明の好適実施例によるケーブル試験装
置(問題解決装置)は、パルスの周波数スペクトラムが
主にパルス50の如きパルスの幅及び振幅により決まる
という既知の事実を利用する。比較的に幅の狭いパルス
50、例えば、5ナノ秒のオーダのパルスは、高周波
数、例えば、約100メガヘルツ以上で、そのパワーの
割合が多い周波数スペクトラムを発生する。一方、比較
的に幅の広いパルス、例えば、30ナノ秒のオーダのパ
ルスは、低周波数、例えば、約20メガヘルツまでで、
そのパワーの割合が大きくなった周波数スペクトラムを
発生する。
【0021】図3は、本発明の好適な実施例を示す。ケ
ーブル試験装置10は、このケーブル試験装置を被試験
ケーブルに接続するコネクタ60を含んでいる。このコ
ネクタ60は、任意の形式のケーブル又は任意の数の伝
送線を受けるように選択する。図示の実施例の場合、コ
ネクタ60は、4組のツィスト・ペアに構成された従来
の8本のワイヤLANケーブルと適合する業界標準のR
Jー45型コネクタである。信号発生器20は、比較的
幅の狭いパルス、例えば、上述の如く5ナノ秒のオーダ
のパルスを、取り込みタイミング制御器74(後述す
る)からのパルス命令信号(伝送開始パルス)の開始に
より発生するパルス発生器である。この取り込みタイミ
ング制御器74は、マイクロプロセッサ28により制御
される。これらパルスは、約8マイクロ秒の間隔で繰り
返し発生するが、この間隔は、測定システムから充分離
れた故障点からのクロストーク信号をサンプルするのに
充分な時間となる。よって、この測定システムを用い
て、任意のローカル・エリア・ネットワーク上で実質的
にクロストーク故障を検出できる。
【0022】マイクロプロセッサ28は、典型的なバス
構造を介してメモリ62、キーパッド64及び表示器6
6に接続されている。メモリ62は、ランダム・アクセ
ス・メモリ及びリード・オンリ・メモリの両方を含んで
おり、キーパッド64は、ユーザが定義する情報の入力
用である。表示器66は、平面パネル液晶表示器(LC
D)及びその関連表示回路でもよい。
【0023】マイクロプロセッサ28は、スイッチ・マ
トリクス22に制御信号を供給する。このスイッチ・マ
トリクス22は、好適には、従来設計のデジタル制御リ
レーを具えており、信号発生器20からの刺激信号を選
択したツィスト・ペアに供給すると共に、他のツィスト
・ペアからのクロストーク信号を測定回路24に供給す
る。
【0024】測定回路24は、従来のデジタル蓄積オシ
ロスコープにおいて入力信号波形をデジタルするのに用
いた回路と同様な波形デジタイザである。よって、この
測定回路24は、従来の既知の要素を含んでおり、シー
ケンシャル・サンプリングの如く当業者に既知の従来モ
ードで動作する。すなわち、多くの繰り返し信号から取
り込んだサンプルを、等価時間記録において1つの実時
間信号を表すように後で再構成する。これにより、利用
可能なサンプリング・クロック・レートよりも実質的に
高く、5ナノ秒期間の刺激パルスにより生じたクロスト
ーク信号をサンプルするのに必要なレートでのサンプリ
ングが可能になる。
【0025】モニタされているツィスト・ペアからスイ
ッチ・マトリクス22を介して受けたクロストーク信号
は、サンプル/ホールド増幅器70に供給される。この
増幅器70は、アナログ・デジタル変換器(ADC)7
2がデジタル形式に変換するのに充分長い期間だけクロ
ストーク信号の振幅を凍結(保持)する。必要ならば、
増幅器、減衰器、フィルタなどの適切な信号調整回路を
デジタル化の前の信号路に挿入して、信号状態を波形デ
ジタイザの性能に合うようにしてもよい。
【0026】取り込みタイミングは、取り込みタイミン
グ制御器74が制御する。この制御器74は、好ましく
は、プログラマブル・ロジック素子及び高速(本実施例
では約60メガヘルツ)のクロック発振器と組み合わせ
たデジタル信号プロセッサ(DSP)でもよく、所望の
タイミング及び制御を行う。取り込みタイミング制御器
74は、上述の如く、信号発生器20へのパルス命令信
号を開始し、約4メガヘルツのレートで、サンプル/ホ
ールド信号をサンプル/ホールド増幅器70に供給する
と共に、変換制御信号をADC72に供給する。信号発
生器20に供給されるパルス命令信号の開始に続いて、
内部遅延線により遅延量を2ナノ秒単位で順次増加させ
ながら、サンプル/ホールド信号及びADC制御信号を
発生する。よって、本実施例では、サンプル/ホールド
増幅器70及びADC72の変換レートは、約4メガヘ
ルツであり、既知のシーケンシャル・サンプリング技法
により、500メガヘルツの実効サンプリング・レート
が可能になる。既知のナイキストのサンプリング定理に
よれば、これにより、250メガヘルツまでの周波数ス
ペクトラムでのクロストーク信号のサンプリングが可能
になる。
【0027】変換したデジタル化サンプルの各々は、受
信したクロストーク信号の瞬時振幅を表し、取り込みタ
イミング制御器74が高速取り込み波形メモリ78に転
送する。サンプルは時間順には得られないが、メモリ7
8に蓄積したときには、当業者に周知の如く、これらサ
ンプルを適切な時間シーケンスで並べ替えている。その
後、マイクロプロセッサ28が波形記録を回収し、メモ
リ62に転送する。よって、波形デジタイザは、受信し
たクロストーク波形をシーケンシャル・サンプリングに
より記録して、クロストーク信号の再構成した等価時間
波形を発生する。
【0028】マイクロプロセッサ28は、デジタル化し
たクロストーク波形の記録に対して高速フーリエ変換
(FFT)を実行して、正規化及びスケール調整をした
際に、クロストーク対周波数情報の表示を得る。この表
は、表示器66上で観察できる。次に、この情報を用い
て、特定のLANケーブル設置における最悪なクロスト
ーク条件に対する確認を行う。
【0029】さらに、デジタル化したクロストーク波形
記録を、比較的大きなスパイク又はピークについて試験
する。スパイクの発生時点により、クロストーク・スパ
イクが生じる事象又は状態のケーブル経路に沿った物理
的位置を高精度に近似できる。刺激パルスの発射からス
パイクの検出までの経過時間を記録してタイミング情報
を求め、故障までの距離を計算できる。
【0030】図4は、本発明が用いる測定回路24の別
の実施例を示す。ケーブル試験装置は、所定のしきい値
振幅を越すスパイクの位置を弁別し、距離に関連した故
障のみをユーザに示す。スイッチ・マトリクス22を介
して受けたクロストーク信号を信号状態回路80に供給
する。この信号状態回路80は、信号を適切なレベルに
調整し、比較器82が、所定のしきい値レベルと比較す
る。すなち、クロストーク・スパイク又はピーク電圧が
所定レベルを越すと、比較器82の出力信号状態が変化
する。カウンタ84は、刺激パルスの開始によりイネー
ブル(付勢)されて、比較器82に出力信号により計数
が停止されるまで、クロック発生器86からの高速クロ
ック信号を計数する。カウンタ84が計時した経過時間
を直接的に読み取って、距離として表示器90に表示す
る。
【0031】本発明の好適な実施例について図示し説明
したが、本発明の要旨を逸脱することなく種々の変更及
び変形が可能なことが理解できよう。例えば、信号発生
器20が、短期間だけゲートがオンとなる高周波正弦波
信号のバーストを発生して、従来のケーブル・テスタが
発生するのと同様なクロストーク対周波数の表を作成し
てもよい。この表では、故障位置を診断する時間情報を
ゲート命令から抽出する。また、適切な制御及び付加回
路により、当業者には、測定回路24を従来のランダム
・サンプリング波形デジタイザとして実現できる。さら
に、適切な高速波形デジタイザ回路及び付随的に増加し
たコストにより、シングル・ショット取り込みを実現で
きる。よって、特許請求の範囲は、本発明の要旨内のこ
れら総ての変形及び変更を含むものである。
【0032】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、多重伝送
線ケーブル内に生じたクロストークの故障やクロストー
クによる低品質の位置を求めることができる。また、分
離しているが隣接した伝送線間のクロストークの振幅対
周波数特性を測定して、LANケーブルの試験及び問題
解決をできる。さらに、本発明では、ケーブル内のクロ
ストークを迅速且つ容易に測定できると共にその特徴を
求めることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブル試験装置の概略的なブロック
図である。
【図2】近接クロストーク・モデルの測定構成及び波形
を示す図である。
【図3】本発明の好適な実施例の詳細なブロック図であ
る。
【図4】本発明に用いる測定回路の別の実施例のブロッ
ク図である。
【符号の説明】
10 ケーブル試験装置 12 ツィスト・ペア 14 コネクタ 20 信号発生器(パルス発生器) 22 スイッチ・マトリクス 24 測定回路(測定手段) 26 表示器 28 マイクロプロセッサ 62 メモリ 64 キーパッド 66 表示器 70 サンプル/ホールド増幅器 72 アナログ・デジタル変換器 74 取り込みタイミング制御器 78 取り込みメモリ 80 信号状態回路 82 比較器 84 カウンタ 86 クロック発生器 90 表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ランネス・エス・パーネル アメリカ合衆国 ワシントン州 エドモ ンズサウスウエスト ツーハンドレッド フォーティセカンド・プレイス10029 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 31/02 G01R 27/28 G01R 29/00 G01R 31/08 H04L 25/02

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被試験ケーブル内の第1伝送線用の刺激
    信号を発生する信号発生器と、 上記被試験ケーブル内の第2伝送線に接続され、上記刺
    激信号に応答して発生したクロストーク信号を受けて該
    クロストーク信号のデジタル化された波形を記録する波
    形デジダイザを有する測定システムとを具え、該測定シ
    ステムは、更に、クロストーク信号レベル及び上記刺激
    信号発生後の経過時間を測定して所定レベルを越したク
    ロストーク信号の位置を示めす手段を有することを特徴
    とするケーブル試験装置。
  2. 【請求項2】 上記測定手段は、クロストーク対周波数
    も示すことを特徴とする請求項1のケーブル試験装置。
  3. 【請求項3】 上記刺激信号は、比較的に短期間のパル
    スであることを特徴とする請求項1のケーブル試験装
    置。
  4. 【請求項4】 上記デジタル化した波形記録を分析し
    て、クロストーク対周波数の情報を求める手段を更に具
    えたことを特徴とする請求項のケーブル試験装置。
  5. 【請求項5】 上記デジタル化した波形記録を分析する
    手段は、高速フーリエ変換を実行するプロセッサである
    ことを特徴とする請求項のケーブル試験装置。
  6. 【請求項6】 上記測定手段は、所定のしきい値を越え
    たクロストーク信号を検出し、上記刺激信号及び上記検
    出したクロストーク信号間の経過時間を測定し、上記経
    過時間から上記被試験ケーブルに沿った距離を計算する
    手段を具えたことを特徴とする請求項1のケーブル試験
    装置。
  7. 【請求項7】 伝送線対でのクロストーク故障の位置を
    求める装置であって、 上記伝送線対の1つに結合され、供給された伝送開始パ
    ルスに応答してパルスを発生し、上記伝送線対の上記1
    つに供給するパルス発生器と、 上記伝送線対の別の1つに結合され、該別の1つの伝送
    線対のクロストーク信号のサンプルをデジタル値に周期
    的に変換する波形デジタイザと、 該波形デジタイザに結合され、上記デジタル値を分析
    し、上記伝送線対間のクロストークの位置を示すプロセ
    ッサ手段とを具えた装置。
  8. 【請求項8】 上記プロセッサ手段は、上記クロストー
    クの各位置での上記クロストークの振幅を示めすことを
    特徴とする請求項の装置。
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