JP2898097B2 - キノキサリンジオンnmdaレセプタ拮抗物質 - Google Patents

キノキサリンジオンnmdaレセプタ拮抗物質

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、N−メチル−D−アスパルテートレセプタ
の選択的拮抗物質である1,4−ジヒドロキノキサリン−
2,3−ジオンの誘導体に関する。
L−グルタミン酸は、その脳における生理学的役割に
4つのレセプタとの相互作用を包含する興奮性のアミノ
酸神経伝達物質であるが、この4つのレセプタのうちの
3つは、選択的作動薬であるNMDA(N−メチル−D−ア
スパルテート)、AMPA(2−アミノ−3−ヒドロキシ−
5−メチル−4−イソキサゾール−プロピオン酸)およ
びカイニン酸の名をとって命名される。4番目のレセプ
タは、向代謝性(metabotropic)レセプタと呼ばれる。
グルタミン酸に対する結合部位に加えて、NMDAレセプタ
は、解離性麻酔薬(例えばケタミン)、ポリアミン(例
えばスペルミン)、グリシンおよび特定の金属イオン
(例えばMg2+,Zn2+)に対する高親和性結合部位を有す
る。NMDAレセプタは、活性化が起こるためにはグリシン
を結合させるという絶対的要求を有するので、グリシン
拮抗物質は機能的なNMDA拮抗物質として作用することが
できる。
大脳の梗塞の領域においては、例えば無酸素症は、放
出されるべきグルタミン酸の異常に高い濃度をひき起こ
し、これによってNMDAレセプタの過剰刺激が起こり、そ
の結果ニューロンの変性および死が起こる。この結果、
試験管内および生体内でグルタミン酸の神経毒性効果を
遮断することが示されたNMDAレセプタ拮抗物質は、NMDA
レセプタ活性化が重要であると思われるすべての病理状
態の治療および/または予防に有用であろう。このよう
な状態の例としては、発作、一過性脳虚血発作、術中虚
血および脳または脊髄への外傷性頭部損傷のような事象
から生じる急性の神経変性疾患が包含される。さらに、
NMDA拮抗物質は、老年痴呆およびアルツハイマー病のよ
うな特定の慢性の神経学的疾患を治療するのに有用であ
ろう。これらはまた、網膜および黄斑変性のような末梢
神経機能が障害された状態においても有用性を有するで
あろう。
さらにNMDA拮抗物質は、鎮痙および不安解消(anxiol
ytic)活性を有することが示され、このためてんかんお
よび不安を治療するために使用することができる。NMDA
拮抗物質は身体的に依存する動物からアルコール禁断症
状の効果を弱めることができ[ケイ・エイ・グラント
(K.A.Grant)外J.Pharm,Exp.Ther.(1992),260,101
7]、そしてこの結果NMDA拮抗物質はアルコール嗜癖お
よび痛みの治療に有用であろう。
1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−2,4−ジオンの種々
の誘導体がNMDA(グリシン部位)レセプタ拮抗物質とし
て記載され(EP−A−0459561およびEP−A−0481676参
照)、一方WO 91/013878およびJO 3220124は、1,4−ジ
ヒドロキノキサリン−2,3−ジオン類をグルタミン酸拮
抗物質として記載している。WO 94/00124には、グリシ
ン結合部位に対する高親和性を有し、発作および関連疾
患を治療するために有用な、1,4−ジヒドロキノキサリ
ン−2,3−ジオン類が記載されている。
EP−A−0377112およびEP−A−0572852にはCNS活性
を有する種々のキノキサリン−2,3−ジオン類が記載さ
れており、一方EP−A−0260744にはアンドロゲン性ホ
ルモン障害を治療するのに有用な1H−イミダゾール−1
−イル−メチル−ベンズイミダゾール誘導体が記載され
ている。ケミカル・アブストラクツ(Chemical Abstrac
ts)、第184281号、117(19),1992には、多数のキノキ
サリン誘導体の構造と活性の関係およびそのNMDA阻害の
生理学的含意が記載されている。
本発明の化合物は、非常に強力なNMDA(グリシン部
位)レセプタの拮抗物質であるばかりでなく、また非常
に選択性が高くてAMPAレセプタに対する親和性をほとん
どまたは全くもたない。
こうして本発明は、式−: 〔式中、R1およびR2は、各々別個にCl,Br、CH3,CH2CH3
またはCF3であり;R3はH,CH3またはCH2CH3であり; そしてXは、4個までの窒素原子を含有し、窒素原子に
よって結合している5−員複素環基であって、この基は
場合によりC1−C6アルキルまたは(CH2)nNR4R5(ここで
nは1から5までの整数であり、R4およびR5は各々別個
にH,C1−C6アルキル、C3−C6シクロアルキルまたは、フ
ェニルまたはピリジルによって置換されたC1−C4アルキ
ルであるか、またはR4およびR5は結合して、これらが結
合している窒素原子とともにピロリジン,ピペリジン,
ピペラジン,N−(C1−C4)−アルキル)ピペラジン,モ
ルホリンまたはアゼピン基を形成する)によって置換さ
れていてもよいか、またはXがトリアゾリルであるとき
はこの基は場合によりベンゾ縮合していてもよい〕 を有する化合物およびこれらの薬学的に受容できる塩を
提供する。
上記定義中、3個以上の炭素原子を含むアルキル基は
すべて直鎖または分枝鎖であることができる。複素環基
Xの特定の例としては、イミダゾリル、ピラゾリル、1,
2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、1,2,3−トリアゾリ
ルおよびベンゾトリアゾリルがあり、これらは各々場合
により上に定義したように置換されていてもよい。酸性
または塩基性の基を含む本発明の化合物は、酸または塩
基付加塩を形成することができ、そしてこれらの塩は、
薬学的に受容できるときは本発明の範囲内である。いく
つかの場合には、本化合物は互変異性体として存在する
ことができ、このような互変異性体はすべて、分離され
ていてもいなくても本発明の範囲内に含まれる。さら
に、不斉中心を含む化合物は、エナンチオマーおよびジ
アステレオマーとして存在することができ、本発明は、
異性体の混合物と同様に、分離された個々の異性体を包
含する。
好ましい化合物においては、R1およびR2はともにClで
あり、そしてR3は好ましくはCH2CH3である。Xは好まし
くは、1,2,3−トリアゾール−1−イル、ベンゾトリア
ゾール−1−イル、または1,2,4−トリアゾール−4−
イルである。特定の好ましい化合物は、6,7−ジクロロ
−1,4−ジヒドロ−5−〔1−(1,2,4−トリアゾール−
4−イル)−プロプ−1−イル〕キノキサリン−2,3−
ジオンである。
式(I)の化合物は、相当する2,3−ジメトキシ−キ
ノキサリン誘導体から下記の経路(ここでhalは塩素ま
たは臭素である)によって製造することができる。この
経路では、2,3−ジオンの官能性は反応連続工程中ジメ
トキシ誘導体としてマスクされ、これは最終段階でのみ
除去される−: 式(II)のハロゲン誘導体と所望の式XHの複素環化合
物との反応は、場合により酸掃去剤(例えば炭酸カリウ
ム)の存在において有機溶媒(例えばテトラヒドロフラ
ンまたはジメチルアセトアミド)を用いるか、または用
いないで両反応体を加熱することによるか、または式
(II)の化合物の添加前に複素環化合物を水素化ナトリ
ウムと反応させて適当な陰イオンを発生させることによ
って、通常行なわれるやり方で達成される。式(I)の
生成物を与えるためのジメトキシ誘導体(III)の変換
は典型的には、有機溶媒(例えばジオキサン)および希
塩酸の混合物中で2ないし8時間還流させることによっ
て達成される。生成物は通常の手順によって単離する。
いくつかの場合には、複素環基Xの加工は、キノキサ
リン環への結合後に行なうことができる。すなわち例え
ば、反応はクロロアルキル置換基を含む複素環化合物を
用いて実施して相当する式(III)の化合物を得ること
ができる。次にこれを式R4R5NHのアミンと反応させた
後、加水分解段階を行なって、複素環基が(CH2)nNR4R5
によって置換されている式(I)の化合物とすることが
できる。この方法のその他の変形は、当技術分野に習熟
した人々には明白であろう。
上記の反応のための適当な反応条件および試薬は、常
套的な研究および本明細書に包含される実験例を参照す
ることによって決定することができる。
式(II)の出発物質は、いくつかの場合には公知の1,
4−ジヒドロ−キノキサリンジオン誘導体から製造する
ことができ、一方その他の場合には、これらは適当なジ
アミノベンゼン誘導体を経て合成しなくてはならない。
すなわち例えば、R3がメチルである式(II)の化合物の
場合には、必要な5−(1−ブロモエチル)誘導体は、
R1およびR2が前に定義した通りである2,3−ジメトキシ
−5−アミノ誘導体(IV)を経て製造することができ
る。
この経路を、R1およびR2がともにハロゲンである場合
について具体的に説明する−: この工程には、5−ニトロ−2,3,6,7−テトラクロロ
キノキサリンを与えるために塩化チオニルとの第一の反
応が包含され、この5−ニトロ−2,3,6,7−テトラクロ
ロキノキサリンを次に塩化スズ(II)を用いて還元して
5−アミノ誘導体とし、次にナトリウム−メトキシドと
反応させて2,3−ジメトキシ誘導体を得る。この生成物
をこんどは亜硝酸ナトリウムおよび沃化カリウムと反応
させて5−ヨード生成物とし、これをパラジウム触媒下
でトリブチルビニルスタンナンと反応させ、続いてオゾ
ンで酸化して、5−ホルミル誘導体とする。これを臭化
メチルマグネシウムと反応させ、得られる5−(1−ヒ
ドロキシエチル)生成物をトリフェニルホスフィンおよ
び四臭化炭素と反応させて、必要な5−(1−ブロモエ
チル)中間体を得る。R1およびR2がともにハロゲンであ
り、R3がエチルである式(II)の中間体は、同様に5−
ホルミル誘導体から、臭化エチルマグネシウムを使用
し、続いて上記のようにして5−(1−ブロモプロピ
ル)中間体に変換して製造される。
別法として、R1およびR2が各々塩素であり、R3がHで
あり、そしてXが臭素である式(II)の化合物について
は、必要な5−ブロモメチル誘導体は下記の合成経路に
よって製造することができる: この経路は2,4,5−トリクロロニトロベンゼンから出
発する。別法ではクロロ酢酸t−ブチルおよびカリウム
t−ブトキシドを用いる芳香族求核置換反応により2−
ニトロ−(3,5,6−トリクロロフェニル)酢酸t−ブチ
ルが得られ、これをアンモニアで処理すると、公知の3
−アミノ−5,6−ジクロロ−2−ニトロトルエンが得ら
れる。ニトロ基を還元した後、シュウ酸と反応させる
と、5−メチル−1,4−ジヒドロキノキサリンジオンが
得られる。これを再び前述したようにして2,3−ジメト
キシ誘導体に変換し、続いてN−ブロモスクシンイミド
およびα,α−アゾイソブチロニトリルと反応させる
と、所望の5−ブロモメチル中間体が得られる。
R1およびR2がともにメチルであり、R3がHでありそし
てハロゲンが塩素である式(II)の化合物の場合には、
別の工程が利用される−: この工程では、4,5−ジメチル−2−ニトロアニリン
を硫酸銀および沃素と反応させて6−ヨード誘導体を得
て、これを、一炭素炭素雰囲気下でエチルジイソプロピ
ルアミンの存在においてメタノールおよび塩化ビス(ト
リフェニルホスフィン)パラジウム(II)と反応させ
て、2−アミノ−5,6−ジメチル−3−ニトロ−安息香
酸メチルを得る。ニトロ基を還元した後、シュウ酸と反
応させると1,4−ジヒドロキノキサリンジオンが得ら
れ、これを前記のようにして2,3−ジメトキシ誘導体に
変換する。最後に、ジイソブチルアルミニウムヒドリド
を用いて還元すると、5−ヒドロキシメチル誘導体が得
られ、これを塩化チオニルと反応させることによって必
要な5−クロロメチル誘導体に変換する。
上記の段階の各々に対する適当な試薬および条件は、
文献の先例および本明細書中で後に示される製法の詳細
な記述を参照することによって容易に決定することがで
きる。式(I)によって定義されるすべての化合物を製
造することができるための別法および変法は、当技術分
野に習熟した人々には明白であろう。
式X−Hの複素環化合物は、一般に公知化合物である
か、または文献中に記載されていない場合には、これら
は文献の先例に従って通常の手順によって製造すること
ができる。種々の置換された複素環誘導体の合成は、本
明細書中で後に示す製法の詳細な記述に包含されてい
る。
NMDAレセプタのグリシン部位に対する本発明の化合物
の結合親和性は、Brit.J.Pharm.(1991),104,74に記載
されたようにラットの脳膜(brainmembranes)から選択
的グリシン部位放射リガンドを排除して置き換わるそれ
らの能力を試験することによって測定することができ
る。この方法の変形においては、完全に洗浄した膜たん
白を、トリス−アセテート緩衝液(pH7.4),を用い90
分間〔3H〕−L−689,560と加温する。ある濃度範囲の
試験化合物を用いる放射リガンドの置換を、IC50(50%
阻害濃度)値を誘導するために使用する。
機能的な試験管内グリシン拮抗作用は、J.Med.Chem.,
(1990),33,789およびBrit.J.Pharm.(1985),84,381
に記載された方法と同様に、本化合物のNMDAによって誘
発されるラットの皮質の薄片における脱分極を阻害する
能力によって証明される。この手順の変形においては、
ある濃度範囲の試験化合物の存在において標準濃度のNM
DAに対する反応を測定し、得られる結果を用いて、EC50
(50%有効濃度)値を誘導する。
AMPAレセプタに対する本発明の化合物の結合親和性
は、本化合物のラットの脳膜から放射リガンド〔3H〕−
AMPAを排除して、置き換わる能力を試験することによっ
て測定することができる。膜ホモジネートを、種々の濃
度の試験化合物の存在または不在において、4℃で45分
間放射リガンド(10μM)を用いて加温する。遊離およ
び結合放射性標識(radiolabel)を迅速濾過によって分
離し、液体シンチレーション計数によって放射能を測定
する。試験した化合物はすべて、本発明の化合物の高選
択性を証明する10μMの濃度で、50%を超える結合放射
リガンドに置き換わることはできなかった。
式(I)の化合物は、経口および静脈内投与を含む種
々の通常の投与経路によって治療の必要な患者に投与す
ることができる。本化合物は、胃腸管を通した吸収に対
て可能性を有しそしてその結果徐放性処方による投与も
可能である。
一般に、式(I)の化合物の治療上有効な経口用量
は、おそらく0.1ないし100mg/kg治療されるべき患者の
体重、好ましくは1ないし10mg/kgの範囲であり、静脈
内用量は、おそらく0.01−10mg/kg治療される患者の体
重、好ましくは0.1−5mg/kgの範囲である。必要な場合
には、本活性化合物は、静脈内注入によっておそらくは
0.01−1mg/kg/時間の範囲の用量で投与することもでき
る。実際には、医師が、個々の患者にとって最適である
と思われる具体的用量を決定するであろうし、その量
は、その特定の患者の年齢、体重、および反応によって
変わるであろう。上記の用量は平均的な場合の一例であ
るが、もちろん、これよりも高いかまたは低い用量範囲
が有益である個々の例もあり、このような場合も本発明
の範囲内である。
式(I)の化合物は、単独で投与することができるけ
れども、これらは一般に、意図された投与経路および標
準的な製剤法に関して選択される製剤用キャリヤーと混
合して投与されるであろう。例えば経口投与は、でん粉
または乳糖のような賦形剤を含有する錠剤の形で、単独
または賦形剤と混合したカプセル剤で、あるいは矯味矯
臭剤または着色剤を含有するエリキシル剤または懸濁剤
の形で、行なうことができる。本化合物は非経口的に、
例えば静脈内、筋肉内、または皮下に注射することもで
きる。非経口投与用には、これらを化合物の適当な塩の
無菌水溶液の形で使用するのが最も良く、この溶液は、
それを血液と等張にするための塩類のような他の物質を
含有していてもよい。
従って、別の観点においては、本発明は式(I)の化
合物またはその薬学的に受容できる塩、ならびに薬学的
に受容できる希釈剤またはキャリヤーより成る薬剤組成
物を提供する。
本発明はまた、薬剤として使用するための式(I)の
化合物またはその薬学的に受容できる塩をも包含する。
本発明はさらに、上述の状態のいずれかの治療または
予防用の薬剤の製造のための、式(I)の化合物または
その薬学的に受容できる塩の使用法を包含する。
本発明に従う化合物の製法を、下記の実施例によって
具体的に説明する。中間体化合物は、下記の製造例に記
載するようにして製造することができる。
実験例 総論 融点は、ガラス毛細管中のブチ(Buchi)装置を用い
て決定し、補正はしていない。分光データは、パーキン
−エルマー(Perkin−Elmer)983(赤外線)、フォソン
ズ・トリオ1000(Fisons Trio 1000)〔質量分析計、キ
ャリヤーとしてメタノール水溶液中の酢酸アンモニウム
を使用するサーモスプレー(thermospray)〕、および
ブルーカー(Bruker)AC300およびヴァリアン・ユニテ
ィ300(Varian Unity300)NMR機器(両者とも300MHz)
上に記録されたが、指定された構造と一致した。カラム
クロマトグラフィーを、ダームシュタット(Darmstad
t)のイー・メルク(E.Merck)から得たキーゼルゲル
(Kieselgel)60、(230−400メッシュ)上で行なっ
た。薄層クロマトグラフィー(TLC)用にはイー・メル
ク(E.Merck)からのキーゼルゲル(Kieselgel)60F254
プレートを使用し、化合物を、UV光またはクロロ白金酸
/沃化カリウム溶液で可視化した。化合物を水和物とし
て分析した場合には、水の存在は、プロトンNMRスペク
トル中の水による強調されたピークにおいて明白であっ
た。化合物の純度は、分析用TLCおよびプロトンNMR(30
0MHz)を用いて注意深く評価され、そしてこの後者の技
術は、溶媒和試料中の溶媒の量を計算するために使用さ
れた。多段階連続工程においては、中間体の純度および
構造は、プロトンNMRにより分光学的に証明された。プ
ロトンNMRシフトは、テトラメチルシランから低磁場側
へのパーツ・パー・ミリオン(parts per million)で
値を示される。
実施例1 1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−(1,2,4−トリア
ゾール−1−イルメチル)キノキサリン−2,3−ジオン (a)乾燥N,N−ジメチルアセトアミド(2mL)中の5−
ブロモメチル−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキノキ
サリン(製造例1,176mg、0.5ミリモル)、1,2,4−トリ
アゾール(69mg,1.0ミリモル)および無水炭酸カリウム
(138mg,1.0ミリモル)の混合物を、かくはんしながら1
8時間50℃に加熱した。混合物を酢酸エチルで希釈し、
水で洗浄しそして減圧下で濃縮した。残留物を、ヘキサ
ン:酢酸エチル:メタノール勾配を用いるフラッシュク
ロマトグラフィーによって精製して、6,7−ジクロロ−
2,3−ジメトキシ−5−(1,2,4−トリアゾール−1−イ
ルメチル)キノキサリン(99mg,58%)を得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)4.15(6H,s)、6.05(2H,
s)、7.85(1H,s)、7.95(1H,s)、8.10(1H,s).m/z
(サーモスプレー)340(MH+). (b)6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−(1,2,4
−トリアゾール−1−イルメチル)−キノキサリン(99
mg,0.29ミリモル)を、2M塩酸(2mL)およびジオキサン
(2mL)の混合物中で3時間還流温度に加熱した。溶媒
を減圧下で除去し、固体残留物を水中に懸濁させ、濾過
して、白色固体として1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−
5−(1,2−4−トリアゾール−1−イルメチル)−キ
ノキサリン−2,3−ジオン(60mg,62%)融点>320℃、
を得た。
実測値:C,39.47;H,2.49;N,20.54.C11H7Cl2N5O2.1.25.H2
Oの必要値: C,39.48;H,2.86;N,20.93%.1 H NMR(300 MHz,DMSO−d6)5.80(2H,s)、7.22(1H,
s)、7.95(1H,s)、8.45(1H,s)、11.79(1H,br
s)、12.15(1H,s). 実施例2−11 下記の表1に示す化合物を、1,2,4−トリアゾールの
代りに適当な複素環から出発して、実施例1の方法によ
って製造した。実施例4ないし11は、段階(a)におけ
る溶媒としてテトラヒドロフランを使用し、2ないし24
時間加熱して還流させて製造した。
実施例14 (1′RS)−1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−(1
−イミダゾール−1−イルエチル)キノキサリン−2,3
−ジオン塩酸塩 (a)塩化メタンスルホニル(239mg、2.09ミリモル)
を、20℃で、乾燥ジクロロメタン(20mL)中の6,7−ジ
クロロ−2,3−ジメトキシ−5−(1−ヒドロキシエチ
ル)キノキサリン(527mg、1.74ミリモル)(製造例
2)およびトリエチルアミン(264mg、2.61ミリモル)
の溶液に加えた。混合物を30分間かくはんした後、塩化
テトラn−ブチルアンモニウム(726mg、2.61ミリモ
ル)を数部に分けて加えた。20℃でさらに30分後、ブラ
イン(20mL)を加え、そして有機層を分離した。水性層
をジクロロメタン(2×20mL)で抽出し、合わせた抽出
物を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮した。ヘキサン
/ジクロロメタン(1:1)を用いるフラッシュクロマト
グラフィーによって精製して、5−(1−クロロエチ
ル)−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキノキサリン
(95mg、17%)を白色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)回転異性体が明白:2.17(6H,b
r s,2 x CH3)、4.13(6H,s,2 x CH3)、4.20(6H,s,2
x CH3)、6.10(1H,br s,CHCH3)、6.85(1H,br s,CHCH
3)、7.87(2H,s,2 x 芳香族 H.).m/z(サーモスプレ
ー)321(MH+). (b)乾燥ジメチルホルムアミド(10mL)中の5−(1
−クロロエチル)−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキ
ノキサリン(95mg、0.295ミリモル)、イミダゾール(2
2mg、0.325ミリモル)、無水炭酸カリウム(45mg、0.32
5ミリモル)の混合物を、窒素下で6時間100℃に加熱
し、冷却し、そしてブラインおよび3部の酢酸エチルの
間に分配させた。合わせた有機溶液を乾燥させ(MgS
O2)、減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュカラム
クロマトグラフィー(ジクロロメタン:メタノールで勾
配溶出)によって精製し、6,7−ジクロロ−2,3−ジメト
キシ−5−(1−イミダゾール−1−イルエチル)キノ
キサリン(60mg、58%)を黄色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.18(3H,d,J 7 Hz)、4.00
(3H,s)、4.10(3H,s)、6.52(1H,br,J 7 Hz)、6.89
(1H,s)、6.97(1H,s)、7.71(1H,s)、7.90(1H,
s).m/z(サーモスプレー)353(MH+). (c)上記(b)からの生成物を、実施例1(b)に従
って、ジオキサン中の2M塩酸とともに7時間還流温度に
加熱すると、(1′RS)−1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロ
ロ−5−(1−イミダゾール−1−イルエチル)キノキ
サリン−2,3−ジオン塩酸塩(13mg,21%)が淡黄色固
体、融点>300℃、として得られた。1 H NMR(300 MHz,DMSO−d6)2.02(3H,d,J 7 Hz)、6.3
3(1H,q,J 7 Hz)、7.45(1H,s)、7.65(1H,s)、7.71
(1H,s)、9.26(1H,s)、11.84(1H,br s)、12.33(1
H,br s)、14.82(1H,br s). 実施例15 1,4−ジヒドロ−5−(イミダゾール−1−イルメチ
ル)−6,7−ジメチルキノキサリン−2,3−ジオン (a)5−クロロメチル−2,3−ジメトキシ−6,7−ジメ
チルキノキサリン(製造例3)(60mg、0.22ミリモル)
およびイミダゾール(1.0mg、14.7ミリモル)の混合物
を、30分間110℃に加熱し、冷却して、水で希釈した。
得られる懸濁液を20℃で5分間音波処理し、固体を濾過
した。この固体を水で洗浄し、次にヘキサンで洗浄し
て、5−(イミダゾール−1−イルメチル)−2,3−ジ
メトキシ−6,7−ジメチル−キノキサリン(41mg、61
%)を、オフ−ホワイトの固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.32(3H,s)、2.35(3H,
s)、4.14(3H,s)、4.15(3H,s)、5.23(2H,s)、6.9
0(1H,s)、6.98(1H,s)、7.55(1H,s)、7.63(1H,
s).m/z(サーモスプレー)299(MH+). (b)上記の(a)からの化合物(37mg、0.12ミリモ
ル)を、実施例1(b)の手順に従って、塩酸およびジ
オキサンとともに5.5時間加熱して、1,4−ジヒドロ−5
−(イミダゾール−1−イルメチル)−6,7−ジメチル
キノキサリン−2,3−ジオン塩酸塩(21mg、55%)をオ
フ−ホワイトの固体、融点287−289℃、として得た。1 H NMR(300 MHz,DMSO−d6)2.14(3H,s)、2.23(3H,
s)、5.64(3H,s)、7.06(1H,s)、7.20(1H,s)、7.1
9(1H,s)、8.90(1H,s)、11.54(1H,br s)、11.97
(1H,br s)、14.58(1H,br s). 実施例16−24 下記の表3に示す実施例16−21は、実施例15の方法に
より、適宜、ピラゾール、イミダゾールまたは1,2,3−
トリアゾールを、5−クロロメチル−2,3−ジメトキシ
−6,7−ジメチルキノキサリン(製造例3)、5−(1
−ブロモエチル)−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキ
ノキサリン(製造例4)、または5−(1−ブロモプロ
ピル)−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキノキサリン
(製造例5)と反応させることにより製造した。実施例
22および23は、実施例15の変法によって製造したが、こ
の方法によれば5−(1−ブロモプロピル)−6,7−ジ
クロロ−2,3−ジメトキシキノキサリン(製造例5)お
よび1,2,4−トリアゾール(22当量)を一緒に30分間140
℃に加熱した。こうして得られた異性体生成物、6,7−
ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−(1−(1,2,4−トリ
アゾール−1−イル)プロプ−1−イル)−キノキサリ
ンおよび6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−(1−
(1,2,4−トリアゾール−4−イル)−プロプ−1−イ
ル)キノキサリンを、段階(b)におけるジメトキシキ
ノキサリンの加水分解の前に、シリカゲル上のクロマト
グラフィー(ジクロロメタン/メタノール勾配で溶出)
によって分離した。実施例24は、製造例5の化合物の代
りに5−ブロモメチル−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキ
シキノキサリン(製造例1)を用いて、実施例23のよう
にして製造した。所望の1,2,4−トリアゾール異性体
を、段階(b)におけるジメトキシキノキサリンの加水
分解の前に、シリカゲル上のカラムクロマトグラフィー
によって分離した。
実施例25 1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−{4−〔3−(4
−モルホリニル)プロピル〕ピラゾール−1−イルメチ
ル}キノキサリン−2,3−ジオン塩酸塩 (a)4−〔3−(4−モルホリニル)プロピル〕ピラ
ゾール二塩酸塩(268mg、1ミリモル)を、窒素下0℃
で、かくはんした水素化ナトリウム(120mg、80%油分
散液、4ミリモル)の懸濁液に添加した。30分後に混合
物を−40℃まで冷却し、5−ブロモメチル−6,7−ジク
ロロ−2,3−ジメトキシキノキサリン(製造例1、235m
g、0.67ミリモル)を加えた。この混合物を、1時間か
けて−20℃まであたためて、飽和塩化アンモニウム水溶
液(20mL)を加えた。混合物を水(100mL)で希釈し
て、酢酸エチル(2×100mL)で抽出した。これらの抽
出物を水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮
した。残留物を、ジクロロメタン、次に酢酸エチル、そ
れから最後に酢酸エチル:メタノール:トリエチルアミ
ン(100:3:1)で、溶出させるフラッシュクロマトグラ
フィーによって精製して、6,7−ジクロロ−2,3−ジメト
キシ−5−{4−〔3−(4−モルホリニル)プロピ
ル〕ピラゾール−1−イルメチル}キノキサリン(278m
g、89%)を無色のガム状物として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)1.65(2H,m)、2.26(2H,t,J
6 H),2.40(6H,m)、3.62(4H,m)、4.15(6H,s)、5.
94(2H,s)、7.14(1H,s)、7.28(1H,s)、7.92(1H,
s).m/z(サーモスプレー)466(MH+). (b)上記の(a)からのキノキサリン(276mg、0.59
ミリモル)を、2M塩酸(5mL)およびジオキサン(5mL)
の混合物中で6時間、還流温度に加熱した。混合物を減
圧下で濃縮して、アセトン(10mL)を加えた。得られる
固体を濾過して、真空下で乾燥させて、標題化合物を白
色固体(254mg、88%)、融点295−300℃(分解)とし
て得た。実測値:C,46.90;H,4.83;N,14.49; C19H21Cl2N5O3.HCl.0.75H2Oの必要値 C,46.74;H,4.85;
N,14.34%。
実施例26−42 表4に示す実施例26−42は、適当な4−置換ピラゾー
ル(製造例6−23)から出発して、実施例25の方法によ
って製造した。
実施例43 1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−{〔2−(N−
(1,1−ジメチルプロピル)アミノ)−エチル〕ピラゾ
ール−1−イルメチル}キノキサリン−2,3−ジオン塩
酸塩 (a)4−(2−クロロエチル)ピラゾール塩酸塩(25
0mg、1.0ミリモル)を、かくはんしながら0℃、窒素下
で、乾燥テトラヒドロフラン(10mL)中の水素化ナトリ
ウム(90mg、80%油分散液、3.0ミリモル)の懸濁液に
加えた。直ちに5−ブロモメチル−6,7−ジクロロ−2,3
−ジメトキシキノキサリン(352mg、1.0ミリモル)を加
えて、混合物を2時間かけて10℃まであたためた。混合
物を、酢酸エチル(50mL)および水(50mL)の間に分配
させた。有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮
した。フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘ
キサンで勾配溶出)によって精製し、続いてメタノール
で研和して、5−(2−クロロエチル)ピラゾール−1
−イルメチル〕−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキノ
キサリン(254mg、63%)を白色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.84(2H,t,J 6 H)、3.55(2
H,t,J 6 Hz)、4.10(3H,s)、4.14(3H,s)、5.93(2
H,s),7.30(1H,s)、7.35(1H,s)、7.92(1H,s). m/z(サーモスプレー)425(MH+). (b)5−〔(2−クロロエチル)ピラゾール−1−イ
ルメチル〕−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキノキサ
リン(150mg、0.37ミリモル)、1,1−ジメチル−1−プ
ロピルアミン(3mL)およびエタノール(5mL)の混合物
を、密閉容器中で7時間105℃に加熱した。混合物を冷
却し、溶媒を減圧下で除去し、そして残留物を酢酸エチ
ル(75mL)中に溶解させた。この溶液を、飽和重炭酸ナ
トリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)そして減
圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(ジク
ロロメタン、次に酢酸エチル/メタノール/トリエチル
アミン勾配、で溶出)によって精製して、6,7−ジクロ
ロ−2,3−ジメトキシ−5−{〔2−(N−(1,1−ジメ
チルプロピル)アミノ)−エチル〕ピラゾール−1−イ
ルメチル}キノキサリン(65mg、38%)を淡黄色固体と
して得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)0.70(3H,t,J 6 Hz)、0.98
(6H,s)、1.36(2H,q,J 6 Hz)、2.64(4H,m)、4.10
(6H,s),5.94(2H,s)、7.19(1H,s)、7.32(1H,
s)、7.93(1H,s). m/z(サーモスプレー)452(MH+). (c)上記(b)からの生成物(61mg、0.13ミリモ
ル)、2M塩酸(5mL)およびジオキサン(5mL)の混合物
を、5時間還流温度に加熱した。混合物を減圧下で濃縮
し、アセトン(50mL)で希釈し、濾過した。固体を真空
下で乾燥させて、標題化合物をオフ−ホワイトの固体
(47mg、72%)、融点>226℃(ガラスを形成)として
得た。実測値:C,45.39;H,5.15;N,13.99. C19H23Cl2N5O2.2HCl.0.75H2Oの必要値 C,45.26;H,4.8
0;N,13.89%.1 H NMR(300 MHz,DMSO−d6)0.86(3H,t,J 6 Hz)、1.2
0(6H,s)、1.42(2H,q,J 6 Hz)、2.75(2H,m)、2.97
(2H,m)、5.66(2H,s),7.36(1H,s)、7.42(1H,
s)、7.63(1H,s)、8.42(1H,br s)、11.70(1H,br
s)、12.10(1H,br s).m/z(サーモスプレー)425(MH
+). 実施例44 1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−〔5−(N,N−ジ
メチルアミノメチル)−1,2,3−ベンゾトリアゾール−
1−イルメチル〕キノキサリン−2,3−ジオン 6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−〔5−(N,N
−ジメチルアミノメチル)−1,2,3−ベンゾトリアゾー
ル−1−イルメチル〕キノキサリン(製造例24、110m
g、0.25ミリモル)、2M塩酸(10mL)およびジオキサン
(10mL)の混合物を、5.5時間還流温度に加熱した。混
合物を減圧下で濃縮し、アセトン(10mL)で希釈し、そ
して濾過した。固体を真空下で乾燥させて、標題化合物
をオフ−ホワイトの固体(97mg、94%)、融点282℃、
として得た。
実測値:C,45.57;H,4.00;N,17.67.C18H16Cl2N6O2.HCl.H2
Oの必要値 C,45.64;H,4.04;N,17.74%. 実施例44−51 表5に示す実施例45−51は、相当する5−ヘテロサイ
クリルメチルキノキサリン誘導体(製造例26−32)を用
いて、実施例1(b)の方法によって製造した。
合成中間体の製造例 製造例1:5−ブロモメチル−6,7−ジクロロ−2,3−ジメ
トキシキノキサリン (a)乾燥テトラヒドロフラン(400mL)中の2,4,5−ト
リクロロニトロベンゼン(103g、0.46モル)およびクロ
ロ酢酸t−ブチル(79mL、0.55モル)の溶液を窒素下で
温度を−40℃に保ちながら、乾燥テトラヒドロフラン
(800mL)中のカリウムt−ブトキシド(128g、1.14モ
ル)の溶液にかくはんしながら30分かけて滴加した。こ
の添加が完了した後、得られる暗青色溶液をさらに30分
間かくはんした。混合物を、0.5M塩酸(2L)中に注ぎ、
生成物を酢酸エチル(2.5Lおよび1L)中に抽出した。合
わせた有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、そしてシリカゲ
ル(70−200μ、200g)上に蒸発させた。このシリカゲ
ルを、シリカゲルクロマトグラフィーカラム(800g)の
上部に加えて、生成物を、ヘキサン/酢酸エチル勾配を
用いて溶出させた。生成物を含有する分画を合わせて蒸
発させると黄色固体が得られ、これをヘキサンで研和す
ると、(2−ニトロ−3,5,6−トリクロロフェニル)酢
酸t−ブチル(91.8g、59%)が白色固体として得られ
た。
実測値:C,42.32;H,3.50;N,4.03 C12H11Cl3NO4の必要値
C,42.32;H,3.55;N,4.11%.1H NMR(300 MHz,CDCl3
1.42(9H,s)、3.73(2H,s)、7.60(1H,s).m/z(サー
モスプレー)357(MNH4 +). (b)2−メトキシエタノール(360mL)中の(2−ニ
トロ−3,5,6−トリクロロフェニル)酢酸t−ブチル(1
23g、0.361モル)および飽和アンモニア水(300mL)の
混合物を、オートクレーブ中で72時間150℃に加熱し
た。得られた粘稠な黒色混合物を、水(1L)および酢酸
エチル(1L)で希釈し、アーボセル(Arbocel)濾過助
剤を通して濾過した。暗赤色の濾液を分離して、水性層
を酢酸エチル(2×1L)で抽出した。合わせた有機溶液
をブライン(1L)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、そし
てシリカゲル(70−200μ、200g)上に蒸発させた。こ
のシリカゲルを、シリカゲル(40−60μ、800g)を含む
クロマトグラフィーカラムの上部に加えた。ヘキサン/
酢酸エチル(98:2−92:8)で溶出させると、3−アミノ
−5,6−ジクロロ−2−ニトロトルエン(EP−A−03858
50)が明かるいオレンジ色の固体(39.7g)として得ら
れたが、このものは5−アミノ−3,6−ジクロロ−2−
ニトロトルエン(14%)で汚染されていた。この混合物
を、さらに精製することなしに次の段階にすすめた。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.48(3H,s)、4.80(2H,
s)、6.80(1H,s). (c)水(1L)中の亜ジチオン酸ナトリウム(94g、0.5
4モル)の溶液を、室温で、かくはんしたメタノール(1
L)中の3−アミノ−5,6−ジクロロ−2−ニトロトルエ
ン(39.7g、0.18モル)および重炭酸カリウム(94g、0.
94ミリモル)の溶液に添加した。30分後に、この混合物
を減圧下で濃縮し、得られた懸濁液を酢酸エチル(全部
で700mL)で抽出した。これらの抽出物を乾燥させ(MgS
O4)、減圧下で濃縮して、2,3−ジアミノ−5,6−ジクロ
ロトルエン(26.1g、2段階を通して38%)を褐色固体
として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.28(3H,s)、3.36(2H,br
s)、3.42(2H,br s)、6.72(1H,s). (d)塩酸(4M、900mL)中の2,3−ジアミノ−5,6−ジ
クロロトルエン(21.6g、0.137モル)およびシュウ酸
(18.45、0.206モル)の混合物を、6時間還流温度に加
熱し、冷却して濾過した。暗褐色の固体をジエチルエー
テル中に懸濁させ、濾過し、そして追加のエーテルで洗
浄して、1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−メチル−
キノキサリン−2,3−ジオン(22.06g、66%)を得た。1 H NMR(300 MHz,DMSO)2.40(3H,s)、7.14(1H,s)、
11.37(1H,s)、11.94(1H,s). (e)1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−メチルキノ
キサリン−2,3−ジオン(22.06g、90ミリモル)、塩化
チオニル(300mL)およびジメチルホルムアミド(1mL)
の混合物を、3時間還流温度に加熱し、冷却して、ゆっ
くり氷水中に注いだ。得られた暗黄色の沈殿を濾過する
と、5−メチル−2,3,6,7−テトラクロロ−キノキサリ
ン(24.42g、96%)が得られた。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.85(3H,s)、8.02(1H,
s)。
(f)ナトリウムメトキシドの溶液(38mL、メタノール
中の25%溶液、175ミリモル)を、20℃で10分かけて、
乾燥テトラヒドロフラン(200mL)中の5−メチル−2,
3,6,7−テトラクロロキノキサリン(21g、74ミリモル)
の溶液に加えた。穏やかな発熱反応が起こり、続いて沈
殿が形成された。1時間後に混合物を酢酸エチル(3L)
で希釈し、水(1L)で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)そし
て減圧下で濃縮して、6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ
−5−メチルキノキサリン(20.3g、100%)を得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.75(3H,s)、4.15(3H,
s)、4.18(3H,s)、7.78(1H,s).m/z(サーモスプレ
ー)273(MH+). (g)6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−メチルキ
ノキサリン(22.0g、80.5ミリモル)、N−ブロモスク
シンイミド(17.2g、96.6ミリモル)およびα,α′−
アゾイソブチロニトリル(1.3g、8.0ミリモル)の混合
物を、500W太陽灯からの照射下で4時間、1,1,1−トリ
クロロエタン(400mL)中で還流温度に加熱した。この
混合物を冷却し、シリカゲル(50g、60−230μ)を加
え、溶媒を減圧下で除去した。残留物をシリカゲルクロ
マトグラフィーカラムの上部に加え、生成物をヘキサン
/酢酸エチル勾配を用いて溶出させた。生成物をヘキサ
ンで研和して、5−ブロモメチル−6,7−ジクロロ−2,3
−ジメトキシキノキサリン(25.3g、87%)を綿毛状の
白色固体として得た。
実測値:C,37.72;H,2.40;N,7.40 C11H9BrCl2N2O2の必要
値 C,37.53;H,2.58;N,7.96%.1 H NMR(300 MHz,CDCl3)4.15(3H,s)、4.22(3H,
s)、5.20(2H,s)、7.89(1H,s). 製造例2:6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−(1−
ヒドロキシエチル)キノキサリン (a)1,4−ジヒドロ−6,7−ジクロロ−5−ニトロキノ
キサリン−2,3−ジオン(WO94/00124)(84g、0.34モ
ル)、塩化チオニル(840mL)およびジメチルホルムア
ミド(0.5mL)の混合物を、3時間還流温度に加熱し、
冷却し、減圧下で濃縮した。酢酸エチル(300mL)を加
えて、減圧下で除去し、続いて石油エーテル(沸点100
−120℃)を加えて減圧下で除去した。固体残留物を、
熱石油エーテル(沸点100−120℃)から再結晶させて、
5−ニトロ−2,3,6,7−テトラクロロキノキサリン(78
g、73%)を淡黄色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)8.6(1H,s). (b)塩化スズ(II)二水和物(346.3g、1.54モル)
を、酢酸エチル(1.8L)中の上記(a)からの生成物
(96.2g、0.31モル)の溶液に加えた。この混合物を、
4時間加熱して還流させ、冷却し、そして用心して過剰
の飽和重炭酸ナトリウム水溶液中に注いだ。この混合物
を、セライト(Celite)を通して濾過し、酢酸エチルで
充分に洗浄した。フィルターケークを追加の酢酸エチル
で冷浸して固体物質を濾過した。合わせた酢酸エチル溶
液を乾燥させMgSO4、減圧下で濃縮して、5−アミノ−
2,3,6,7−テトラクロロキノキサリン(73.4g、84%)を
黄色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)5.45(2H,br s)、7.47(1H,
s). m/z(サーモスプレー)385(MH+). (c)ナトリウムメトキシドの溶液(25%メタノール溶
液、274mL、1.28モル)を、乾燥メタノール(1L)中の
5−アミノ−2,3,6,7−テトラクロロキノキサリン(72.
4g、0.256モル)の懸濁液に加えて、得られた混合物
を、30分間還流温度に加熱した。混合物を冷却し、減圧
下で濃縮して、残留物を水および酢酸エチル(全体で8
L)の間に分配させた。有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、
減圧下で濃縮した。粗生成物を、メタノールで研和し、
続いてジクロロメタン(2L)に溶解させ濾過することに
よって精製した。濾液を減圧下で濃縮して、黄色固体
(55.0g、79%)を得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)4.13(3H,s)、4.14(3H,
s)、5.07(2H,br s)、7.26(1H,s).m/z(サーモスプ
レー)274(MH+). (d)5−アミノ−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキ
ノキサリン(上記(c)から)(38.12g、0.14モル)
を、アセトン(2L)に溶解させて、0℃に冷却した。機
械的かくはん機を使用してかくはんしている間に、この
溶液を、混合物の温度を0℃に保持しながら最初に2M塩
酸(396mL、0.79モル)で処理し、次に1M亜硝酸ナトリ
ウム水溶液(208mL、0.208モル)を滴加して処理した。
この添加が完了した後、混合物を15分間かくはんし、次
に温度を5℃より低く保ちながら5M沃化カリウム水溶液
(278mL、1.39モル)で処理した。次にこの混合物を30
分かけて10℃まであたためた。アセトンを減圧下で除去
し、残留物を水および酢酸エチル(全体で4L)の間に分
配させた。有機溶液を、10%重亜硫酸ナトリウム水溶
液、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ
(MgSO4)、そして減圧下で濃縮した。フラッシュクロ
マトグラフィー(トルエンで溶出させる)により精製し
て、6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−ヨード−キ
ノキサリン(16.9g、32%)を得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)4.17(3H,s)、4.24(3H,
s)、7.91(1H,s). (e)乾燥ジメチルホルムアミド(100mL)中の6,7−ジ
クロロ−2,3−ジメトキシ−5−ヨードキノキサリン
(3.0g、7.8ミリモル)、トリブチルビニルスタンナン
(4.94g、15.6ミリモル)、塩化リチウム(991mg、23.4
ミリモル)および塩化ビス(トリフェニル−ホスフィ
ン)パラジウム(II)(600mg、1.56ミリモル)の混合
物を、1.5時間100℃に加熱した。混合物を冷却し、濾過
し、そして濾液を減圧下で濃縮した。残留物をフラッシ
ュクロマトグラフィー(トルエンで溶出させる)により
精製して、6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−エテ
ニル−キノキサリン(1.76g、79%)を白色固体として
得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)4.11(3H,s)、4.14(3H,
s)、5.84(1H,d,J 12 Hz)、6.33(1H,d,J 18 Hz)、
7.18(1H,dd,J 12および18 Hz)、7.77(1H,s). m/z(サーモスプレー)285(MH+). (f)オゾンおよび酸素の混合物を、−60℃でかくはん
したクロロホルム(200mL)中の6,7−ジクロロ−2,3−
ジメトキシ−5−エテニルキノキサリン(1.76g、6.2ミ
リモル)の溶液中で、青い色が消えるまで静かに泡立た
せた。この溶液を窒素でパージし、次にトリフェニルホ
スフィン(3.23g、12.3ミリモル)を加えた。この混合
物を放置して室温まであたため、さらに16時間かくはん
した。クロロホルムを減圧下で除去し、残留物をフラッ
シュクロマトグラフィー(トルエンで溶出させる)によ
って精製して、6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−
ホルミルキノキサリン(1.60g、90%)を綿毛状の白色
固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)4.16(6H,s)、8.07(1H,
s)、11.06(1H,s). m/z(サーモスプレー)287(MH+). (g)臭化メチルマグネシウム(2.3mL、ジ−n−ブチ
ルエーテル中1M、2.3ミリモル)を窒素下、室温で、乾
燥テトラヒドロフラン(30mL)中の6,7−ジクロロ−2,3
−ジメトキシ−5−ホルミルキノキサリン(600mg、2.0
9ミリモル)の懸濁液に添加した。30分後に、飽和塩化
アンモニウム(20mL)を加え生成物を酢酸エチル(2×
30mL)中に抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgSO
4)、減圧下で濃縮して、6,7−ジクロロ−2,3−ジメト
キシ−5−(1−ヒドロキシエチル)キノキサリン(57
7mg,91%)をクリーム色の固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)1.68(3H,d,J 7 Hz)、4.15
(6H,s)、5.63(1H,dg,J 7および11 Hz)、5.95(1H,
d,J 11 Hz)、7.84(1H,s). m/z(サーモスプレー)303(MH+). 製造例3:5−クロロメチル−2,3−ジメトキシ−6,7−ジ
メチルキノキサリン (a)硫酸銀(103g、0.33モル)を、2分かけて50℃
で、かくはんしたエタノール(1500mL)中の4,5−ジメ
チル−2−ニトロアニリン(50.0g、0.30モル)の懸濁
液に加えた。沃素(84.0g、0.33モル)を数部に分けて
添加して、得られた混合物を20℃で30分間かくはんし
た。この混合物を濾過し、フィルターケークをエタノー
ル(1L)およびジクロロメタン(1L)で完全に洗浄し
た。濾液を減圧下で濃縮し、残留物をジクロロメタン
(500mL)に再溶解させて、10%メタ重亜硫酸−ナトリ
ウム水溶液(2×500mL)およびブライン(250mL)で洗
浄した。この溶液を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮
して、4,5−ジメチル−6−ヨード−2−ニトロアニリ
ン(82.1g、93%)をオレンジ色の固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.32(3H,s)、2.51(3H,
s)、6.75(2H,br s)、7.97(1H,s).m/z(サーモスプ
レー)310(MNH+). (b)テトラヒドロフラン/メタノール(1:1、300mL)
中の4,5−ジメチル−6−ヨード−2−ニトロアニリン
(17.5g、60ミリモル)、塩化ビス(トリフェニルホス
フィン)パラジウム(II)(1.75g)およびエチルジイ
ソプロピルアミン(11.5mL、66ミリモル)の混合物を、
オートクレーブ中一酸化炭素雰囲気下(100psi、6.7気
圧)で8時間100℃に加熱した。冷却した後、混合物を
減圧下で濃縮して、残留物をジクロロメタン(150mL)
および水(150mL)の間に分配させた。水性層をジクロ
ロメタン(2×150mL)で抽出し、合わせた抽出物を乾
燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮した。ヘキサン:酢酸
エチル(9:1)、次に(3:1)そして最後にヘキサン:ジ
クロロメタン(1:1)で溶出させるフラッシュクロマト
グラフィーによって精製して、2−アミノ−5,6−ジメ
チル−3−ニトロ安息香酸メチル(12.94g、96%)をオ
レンジ色の固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.23(3H,s)、2.29(3H,
s)、3.97(3H,s)、7.00(2H,br s)、8.05(1H,s).m
/z(サーモスプレー)225(MH+). (c)ジクロロメタ(525mL)中の2−アミノ−5,6−ジ
メチル−3−ニトロ安息香酸メチル(11.78g、52.5ミリ
モル)の溶液を、50psi(3.3気圧)、50℃で16時間、10
%木炭上のパラジウム(1.2g)上で水素化した。もう一
部の触媒(1.2g)を加えて、さらに16時間水素化を進行
させた。この混合物を、アーボセル(Arbocel)濾過助
剤を通して濾過して、濾液を減圧下で濃縮した。残留物
をフラッシュクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メ
タノールを用いた勾配溶出)によって精製して、2,3−
ジアミノ−5,6−ジメチル安息香酸メチル(8.36g、82
%)をオレンジ色の油として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.14(3H,s)、2.18(3H,
s)、3.24(2H,br s)、3.90(3H,s)、4.20(2H,br
s)、6.60(3H,s).m/z(サーモスプレー)195(M
H+). (d)2,3−ジアミノ−5,6−ジメチル安息香酸メチル
(8.33g、42.9ミリモル)、シュウ酸(5.4g、60.0ミリ
モル)、および4M塩酸(400mL)の混合物を、窒素下で
4時間還流温度に加熱した。冷却後に、形成された固体
を濾過して、水で洗浄し、真空乾燥させて、1,4−ジヒ
ドロ−6,7−ジメトキシ−5−(メトキシカルボニル)
キノキサリン−2,3−ジオン(10.03g、94%)をクリー
ム色の固体、融点>300℃、として得た。実測値:C,58.0
3;H,4.73;N,11.02 C12H12N2O4の必要値 C,58.06;H,4.8
7;N,11.29%.1 H NMR(300 MHz,DMSO−d6)2.10(3H,s)、2.20(3H,
s)、3.89(3H,s)、7.00(1H,s)、11.32(1H,br
s)、11.90(1H,br s). (e)1,4−ジヒドロ−6,7−ジメトキシ−5−(メトキ
シカルボニル)キノキサリン(10.0g、40.3ミリモ
ル)、塩化チオニル(100mL)およびジメチルホルムア
ミド(1mL)の混合物を、窒素下で6時間還流温度に加
熱した。冷却した後、混合物を減圧下で濃縮し、ジクロ
ロメタンに溶解させ、水で洗浄した。この溶液を乾燥さ
せ(MgSO4)、減圧下で濃縮した。残留物をフラッシュ
クロマトグラフィー(ジクロロメタンで溶出させる)に
よって精製して、2,3−ジクロロ−6,7−ジメチル−5−
(メトキシカルボニル)キノキサリン(9.8g、85%)を
淡黄色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.44(3H,s)、2.52(3H,
s)、4.05(3H,s)、7.82(1H,s).m/z(サーモスプレ
ー)285(MH+). (f)水素化ナトリウム(2.2g、80%油中分散液、73.4
ミリモル)を、数部に分けて窒素下20℃で、かくはんし
た乾燥メタノール(300mL)中の2,3−ジクロロ−6,7−
ジメチル−5−(メトキシカルボニル)キノキサリン
(9.8g、34.4ミリモル)の溶液に加えた。16時間後に、
溶媒を減圧下で除去して、残留物をジクロロメタンおよ
び水の間に分配させた。有機溶液を乾燥させ(MgS
O4)、減圧下で濃縮して、2,3−ジメトキシ−6,7−ジメ
チル−5−(メトキシカルボニル)キノキサリン(8.6
g、91%)を淡黄色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.34(3H,s)、2.40(3H,
s)、4.02(3H,s)、4.07(3H,s)、4.11(3H,s)、7.6
0(1H,s).m/z(サーモスプレー)277(MH+). (g)ジイソブチルアルミニウムヒドリド(19.9mL、ジ
クロロメタン中1M、19.9ミリモル)を、窒素下、−90℃
で、かくはんした乾燥ジクロロメタン(300mL)中の2,3
−ジメトキシ−6,7−ジメチル−5−(メトキシカルボ
ニル)キノキサリン(5.0g、18.1ミリモル)の溶液に30
分かけて滴加した。1時間後、もう一部のジイソブチル
アルミニウムヒドリド(19.9mL)を加え、混合物をさら
に1.5時間かくはんした。飽和塩化アンモニウム水溶液
(100mL)を加えて、混合物を放置して室温まであたた
めた。混合物を、アボーセル(Arbocel)濾過助剤を通
して濾過し、濾液をジクロロメタンで完全に洗浄した。
水性層を分離して、2部のジクロロメタンで抽出した。
合わせた有機溶液を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮
した。残留物をフラッシュクロマトグラフィーによって
精製して、2,3−ジメトキシ−6,7−ジメチル−5−ヒド
ロキシメチル−キノキサリン(1.25g、28%)を得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.56(6H,s)、3.57(1H,br
s)、4.14(6H,s)、5.23(2H,s)、7.55(1H,s).m/z
(サーモスプレー)249(MH+). (h)塩化チオニル(0.44mL、6.0ミリモル)を、窒素
下5℃で、トルエン(30mL)およびピリジン(0.81mL、
10.0ミリモル)中の2,3−ジメトキシ−6,7−ジメチル−
5−ヒドロキシメチルキノキサリン(0.50g、2.0ミリモ
ル)の溶液に滴加した。20分後に、水(20mL)を加え
て、水性層を、酢酸エチル(2×20mL)で抽出した。合
わせた有機溶液を2M塩酸で洗浄し、乾燥させ(MgS
O4)、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ
ー(ジクロロメタンで溶出する)によって残留物を精製
して、5−(クロロメチル)−2,3−ジメトキシ−6,7−
ジメチルキノキサリン(0.18g、34%)を淡黄色固体と
して得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.45(3H,s)、2.50(3H,
s)、4.15(3H,s)、4.19(3H,s)、5.31(2H,s)、7.6
0(1H,s).m/z(サーモスプレー)267(MH+). 製造例4:5−(1−ブロモエチル)−6,7−ジクロロ−2,
3−ジメトキシキノキサリン 四臭化炭素(832mg、2.51ミリモル)を、20℃で乾燥
ジクロロメタン(20mL)中の6,7−ジクロロ−2,3−ジメ
トキシ−5−(1−ヒドロキシエチル)−キノキサリン
(380mg、1.25ミリモル)(製造例2)およびトリフェ
ニルホスフィン(658mg、2.51ミリモル)の溶液に数部
に分けて加えた。この混合物を48時間かくはんして、溶
媒を減圧下で除去した。ヘキサン/ジクロロメタン(1:
1)で溶出するフラッシュクロマトグラフィーによって
精製すると、標題化合物(362mg、70%)が白色固体と
して得られた。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)回転異性体が明白:2.26(3H,
d,J 7 Hz、CH3 少(mijor)回転異性体)、2.42(3H,
d,J 7 Hz、CH3 主(major)回転異性体)、4.16(3H,
s,CH3O,両回転異性体)、4.23(3H,s,CH3O,少.回転
異性体)、4.26(3H,s,CH3O,主回転異性体)、6.17(1
H,q,J 7 Hz,CHCH3,主回転異性体)、6.97(1H,q,J 7 H
z,CHCH3,少回転異性体)、7.91(1H,s,芳香族 H 両回
転異性体). m/z(サーモスプレー)366(MH+). 製造例5:5−(1−ブロモプロピル)−6,7−ジクロロ−
2,3−ジメトキシキノキサリン (a)臭化エチルマグネシウム(9.08ml、ジエチルエー
テル中3M)を、窒素下室温で、乾燥テトラヒドロフラン
(200mL)中の6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−
ホルミルキノキサリン(3.91g、13.62ミリモル)(製造
例2)の懸濁液に加えた。30分後に、飽和塩化ナトリウ
ム(50mL)を加え、生成物を酢酸エチル(2×100mL)
に中に抽出した。合わせた抽出物を乾燥させ(MgS
O4)、減圧下で濃縮した。フラッシュクロマトグラフィ
ー(ジクロロメタンで溶出させる)によって精製して、
6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−(1−ヒドロキ
シプロピル)キノキサリン(1.86g、43%)を淡黄色固
体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)1.05(3H,t,J 7 Hz)、1.99
(2H,m)、4.11(3H,s)、4.12(3H,s)、5.40(1H,
m)、5.65(1H,d,J 11 Hz)、7.81(1H,s). (b)6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−(1−ヒ
ドロキシプロピル)キノキサリンを、製造例4の方法に
従って、四臭化炭素およびトリフェニルホスフィンで処
理して、標題化合物(46%収率)を白色固体として得
た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)回転異性体が明白:0.96(3H,
t,J 7 Hz、CH3 両回転異性体)、2.60(2H,m,CH2
回転異性体)、2.80(2H,m,CH2主回転異性体)、4.13
(3H,s,CH3O,両回転異性体)、4.18(3H,s,CH3O,少回
転異性体)、4.20(3H,s,CH3O,主回転異性体)、5.87
(1H,t,J 7 Hz,CH 主回転異性体)、6.68(1H,t,J 7 H
z,CH 少回転異性体)、7.87(1H,s,芳香族 H 両回転異
性体). m/z(サーモスプレー)379(MH+). 製造例6:4−〔3−(4−モルホリニル)プロピル〕ピ
ラゾール塩酸塩 4−(3−クロロプロピル)ピラゾール塩酸塩〔アー
ル・ジー・ジョーンズ(R.G.Jones)、エム・ジェイ・
マン(M.J.Mann)、J.Amer.Chem.Sco.,(1953),75,404
8−4052〕(1.80g、10ミリモル)、モルホリン(6mL)
およびエタノール(9mL)の混合物を、密閉容器内で18
時間105℃に加熱した。冷却した後、揮発物を減圧下で
除去した。残留物を、トルエンで処理し、濾過した。濾
液を減圧下で濃縮し、エタノール(10mL)に溶解させ、
20℃でジエチルエーテル中の塩化水素の溶液(1M)(20
mL)で処理した。形成された固体を濾過して、真空乾燥
させると、標題化合物(1.91g,70%)が淡黄茶色の固体
として得られた。
実測値:C,44.17;H,6.97;N,15.05. C10H17N3O.2HCl.0.25H2Oの必要値 C,44.05;H,7.21;N,1
5.41%.1 H NMR(300 MHz,DMSO−d6)1.98(2H,m)、2.40(2H,
m)、3.00(4H,m)、3.40(1H,m)、3.80(4H,m)、7.6
0(2H,m)、11.20(1H,s).m/z(サーモスプレー)196
(MH+). 製造例7−23:下の表5の化合物を、適宜、モルホリン
の代りに適当なアミンを、そして4−(3−クロロプロ
ピル)ピラゾール塩酸塩の代りに4−(2−クロロエチ
ル)ピラゾール塩酸塩〔アール・ジー・ジョーンズ(R.
G.Jones)、エム・ジェイ・マン(M.J.Mann)、J.Amer.
Chem.Sco.,(1953),75,4048−4052〕を使用して、製造
例6の方法によって製造した。
製造例24:6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−〔5
−(N,N−ジメチルアミノメチル)−1,2,3−ベンゾトリ
アゾール−1−イル〕キノキサリン (a)5−クロロメチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾ
ール(Synth.Commun.,(1993),23,2019)(1.34g、8.0
ミリモル)およびジメチルアミン(33%エタノール溶
液、10mL)の混合物を、オートクレーブ内で12時間100
℃に加熱した。溶媒を減圧下で除去して、残留物を飽和
重炭酸ナトリウム水溶液に溶解させた。酢酸エチルを用
いる連続抽出を行ない、得られた生成物の溶液を乾燥さ
せ(MgSO4)、減圧下で濃縮すると、5−(N,N−ジメチ
ルアミノメチル)−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール(8
90mg、63%)が褐色の吸湿性ガム状物として得られた。1 H NMR(300 MHz,DMSO−d6)2.68(6H,s)、4.44(2H,
s)、7.65(1H,br s)、7.96(1H,br s)、8.15(1H,br
s)、10.77(1H,br s). m/z(サーモスプレー)177(MH+). (b)5−(N,N−ジメチルアミノメチル)−1H−1,2,3
−ベンゾトリアゾール塩酸塩(383mg、1.8ミリモル)
を、室温で、乾燥ジメチルホルムアミド(20mL)中の水
素化ナトリウム(108mg、80%油中分散液、3.6ミリモ
ル)の懸濁液に加えて、15分間かくはんした。混合物を
−30℃まで冷却し、5−ブロモメチル−6,7−ジクロロ
−2,3−ジメトキシキノキサリン(製造例1、528mg、1.
5ミリモル)を加え、混合物を−30℃で1時間かくはん
してから、ゆっくり0℃まであたためた。飽和塩化アン
モニウム水溶液(5mL)を加え、続いて水(50mL)を加
えた。生成物を酢酸エチル中に抽出し、抽出物を水で洗
浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮した。残留物
をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチ
ル、次に酢酸エチル/メタノールで勾配抽出)によって
精製して、6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−〔5
−(N,N−ジメチルアミノメチル)−1,2,3−ベンゾトリ
アゾール−1−イル〕メチルキノキサリン(135mg,28
%)、Rf=0.4(シリカゲル、酢酸エチル/メタノール
=4:1)を最もゆっくり溶出した生成物異性体として得
た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)2.23(6H,s)、3.52(2H,
s)、4.05(3H,s)、4.13(3H,s)、6.47(2H,s)、7.3
3(1H,d,J 8 Hz)、7.39(1H,d,J 8 Hz)、7.86(1H,
s)、7.97(1H,s).m/z(サーモスプレー)447(M
H+). 生成物の構造は、回転フレームオーバーハウザー強調
分光法(Rotaging Frame Overhauser Enhancement Spec
troscopy)によって5−ジメチルアミノメチルベンゾト
リアゾール異性体として確認された。
製造例25:6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−
〔(4−ホルミル−1,2,3−トリアゾール−1−イル〕
メチル)キノキサリン (a)乾燥テトラヒドロフラン(25mL)中の5−ブロモ
メチル−6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシキノキサリン
(製造例1、2.11g、6.00ミリモル)、1,2,3−トリアゾ
ール−4−カルボン酸メチル(J.Org.Chem.,(1976),4
1,1041)(1.07g、8.4ミリモル)および無水炭酸カリウ
ム(1.66g、12ミリモル)の混合物を、18時間還流温度
に加熱し、冷却し、水中に注ぎ、そして固体を濾過し
た。この固体をフラッシュクロマトグラフィー(ヘキサ
ン/ジクロロメタンで勾配溶出)によって精製すると、
6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−〔5−(4−メ
トキシカルボニル−1,2,3−トリアゾール−1−イル)
メチル〕キノキサリン(1.278g、54%)、Rf=0.3(シ
リカゲル、ヘキサン:酢酸エチル=1:1)を、3つの生
成物異性体のうちの最もゆっくり溶出したものとして得
た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)3.90(3H,s)、4.11(3H,
s)、4.15(3H,s)、6.29(2H,s)、7.93(1H,s)、8.0
0(1H,s).m/z(サーモスプレー)398(MH+). (b)ジイソブチルアルミニウムヒドリドの溶液(ジク
ロロメタン中1M、9mL、9ミリモル)を、窒素下、−78
℃で、かくはんした6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−
5−〔(4−メトキシカルボニル−1,2,3−トリアゾー
ル−1−イル)メチル〕キノキサリン(1.087g、2.73ミ
リモル)の懸濁液に滴加した。2.25時間後に、メタノー
ル(5mL)を加え、続いて5分後に飽和塩化アンモニウ
ム水溶液(25mL)を加えた。混合物を室温まであたため
て、アーボセル(Arbocel)濾過助剤を通して濾過し、
フィルターケークをジクロロメタンで洗浄した。有機溶
液を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮して、6,7−ジク
ロロ−2,3−ジメトキシ−5−〔(4−ホルミル−1,2,3
−トリアゾール−1−イル)メチル〕キノキサリン(98
1mg、98%)を白色固体として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)4.13(3H,s)、4.15(3H,
s)、6.30(2H,s)、7.99(1H,s)、8.0(1H,s)、10.0
8(1H,s).m/z(サーモスプレー)370(MH+). 製造例26:5−〔(4−n−ブチルアミノメチル−1,2,3
−トリアゾール−1−イル)メチル〕−6,7−ジクロロ
−2,3−ジメトキシキノキサリン 乾燥ジクロロメタン(10mL)中の6,7−ジクロロ−2,3
−ジメトキシ−5−〔4−ホルミル−1,2,3−トリアゾ
ール−1−イル)メチル〕キノキサリン(製造例25、25
0mg、0.68ミリモル)、n−ブチルアミン(200μL、2.
04ミリモル)および無水硫酸マグネシウム(270mg)の
混合物を、20℃で24時間かくはんした。この混合物を濾
過し、減圧下で濃縮し、乾燥エタノール(50mL)中に懸
濁させた。水素化ホウ素ナトリウム(39mg、1.02ミリモ
ル)を加え、混合物を20℃で30分間かくはんした。溶媒
を減圧下で除去し、残留物をジクロロメタンに溶解さ
せ、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。この溶液
を乾燥させ(MgSO4)、減圧下で濃縮し、そして残留物
をフラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル/メタノ
ールで勾配溶出)により精製して、標題化合物(152m
g、53%)を得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)0.87(3H,t,J 7 Hz)、1.29
(2H,m)、1.45(2H,m)、1.92(1H,br s)、2.63(2H,
t,J 7 Hz)、3.84(2H,s)、4.15(6H,s)、6.22(2H,
s)、7.39(1H,s)、7.95(H,s). 製造例27:5−〔(4−t−ブチルアミノメチル−1,2,3
−トリアゾール−1−イル)メチル〕−6,7−ジクロロ
−2,3−ジメトキシキノキサリンを、n−ブチルアミン
の代りにt−ブチルアミンを用いて、製造例26の方法に
よって製造し、この標題化合物を白色固体(46%)とし
て得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)1.13(9H,s)、3.06(2H,
s)、4.15(3H,s)、4.16(3H,s)、6.22(2H,s)、7.4
0(1H,s)、7.97(1H,s).m/z(サーモスプレー)425
(MH+). 製造例28:6,7−ジクロロ−2,3−ジメトキシ−5−
{「4−(1−ピペリジニル−メチル)−1,2,3−トリ
アゾール−1−イル〕メチル}キノキサリン 水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(131mg、0.6
2ミリモル)を、室温でかくはんしながら、乾燥テトラ
ヒドロフラン(3mL)中の6,7−ジクロロ−2,3−ジメト
キシ−5−〔4−ホルミル−1,2,3−トリアゾール−1
−イル)メチル〕キノキサリン(製造例25、250mg、0.4
1ミリモル)、ピペリジン(49μL、0.49ミリモル)お
よび酢酸(24μl、0.41ミリモル)の溶液に加えた。2
時間後に、この溶液をジクロロメタンで希釈し、飽和重
炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、
そして減圧下で濃縮した。残留物を、フラッシュクロマ
トグラフィー(酢酸エチル/メタノールで勾配溶出)に
より精製して、標題化合物(132mg、74%)を白色固体
として得た。1 H NMR(300 MHz,CDCl3)1.41(2H,m)、1.55(4H,
m)、2.42(4H,m)、3.57(2H,s)、4.14(6H,s)、6.1
9(2H,s)、7.42(1H,s)、7.97(1H,s).m/z(サーモ
スプレー)439(MH+). 製造例29−32:下記の表6に示す化合物を、6,7−ジクロ
ロ−2,3−ジメトキシ−5−〔4−(ホルミル−1,2,3−
トリアゾール−1−イル)メチル〕−キノキサリン(製
造例25)およびピペリジンの代りの適当なアミンを使用
して、製造例28の方法によって製造した。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI A61K 31/535 AAY A61K 31/535 AAY C07D 401/14 231 C07D 401/14 231 403/06 231 403/06 231 235 235 241 241 257 257 (72)発明者 ストビー,アラン イギリス国 ケント シーティー13・9 エヌジェイ,サンドウィッチ,ラムズゲ ート・ロード(番地なし),ファイザ ー・セントラル・リサーチ内 (72)発明者 ブル,デーヴィッド・ジョン イギリス国 ケント シーティー13・9 エヌジェイ,サンドウィッチ,ラムズゲ ート・ロード(番地なし),ファイザ ー・セントラル・リサーチ内 (72)発明者 カー,クリストファー・リー イギリス国 ケント シーティー13・9 エヌジェイ,サンドウィッチ,ラムズゲ ート・ロード(番地なし),ファイザ ー・セントラル・リサーチ内 (72)発明者 フレイ,マイケル・ジョナサン イギリス国 ケント シーティー13・9 エヌジェイ,サンドウィッチ,ラムズゲ ート・ロード(番地なし),ファイザ ー・セントラル・リサーチ内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 403/06 C07D 401/14 CA,REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: 〔式中、R1およびR2は、各々別個にF,Cl,Br、CH3,CH2C
    H3またはCF3であり;R3はH,CH3またはCH2CH3であり; そしてXは、4個までの窒素原子を含有し、窒素原子に
    より結合している5−員複素環基であって、この基は場
    合により、ベンゾ縮合し、そして/またはC1−C6アルキ
    ルまたは(CH2)nNR4R5(ここでnは、1から5までの整
    数であり、そしてR4およびR5は、各々別個にH,C1−C6
    ルキル、C3−C6シクロアルキルまたは、フェニルまたは
    ピリジルによって置換されたC1−C4アルキルであるか、
    またはR4およびR5は結合して、これらが結合している窒
    素原子とともにピロリジン,ピペリジン,ピペラジン,N
    −(C1−C4アルキル)ピペラジン,モルホリンまたはア
    ゼピン基を形成する)によって置換されていてもよい〕 を有する化合物またはその薬学的に受容できる塩。
  2. 【請求項2】R1およびR2がともにClである、請求の範囲
    第1項に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R3がCH2CH3である、請求の範囲第1項また
    は請求の範囲第2項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】Xが1,2,3−トアリゾール−1−イル、ベ
    ンゾトリアゾール−1−イルまたは1,2,4−トリアゾー
    ル−4−イルである、請求の範囲第1ないし3項のいず
    れか1項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】式(II)の化合物を式XHの化合物と反応さ
    せ、続いて得られる式(III)の生成物を下記の反応工
    程: (式中R1,R2,R3およびXは、請求の範囲第1項で定義
    した通りであり、そしてhalは塩素または臭素である) に従って酸加水分解することより成る、請求の範囲第1
    項に定義した通りの式(I)を有する化合物を製造する
    方法。
  6. 【請求項6】急性神経変性疾患および慢性神経学的疾患
    の治療において薬剤として使用するための、式(I)の
    化合物またはその薬学的に受容できる塩。
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