JP2897707B2 - 電縫鋼管製造用ガスシールド溶接装置 - Google Patents
電縫鋼管製造用ガスシールド溶接装置Info
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Description
する場合に用いる電縫鋼管製造用ガスシールド溶接装置
に関する。
ールによって円筒状に連続成形したのち、そのエッジ部
を電流によるジュール熱で加熱し、スクイズロールで横
方向から加圧・接合して製造される。加圧・接合された
電縫鋼管の内面には、図6に示すとおり、溶接後の電縫
鋼管61内面に生成するビード62を切削するための内
面ビード切削装置63や、溶接時の加熱効率向上の機能
を有する磁性酸化物(フェライトコア)からなるインピ
ーダ64を内蔵するインピーダケース65や、切削抵抗
の支持体であるバー等を組込んだマンドレル66が挿入
されている。
ダ64の性能が悪化しないよう、インピーダ64を冷却
するための冷却配管67が配設されており、インピーダ
64を連続的に冷却する構造となっている。このインピ
ーダ64の冷却水は、溶接点68付近の管内面に位置す
るインピーダケース65先端部から噴出され、溶接時発
生するスパッタが内面ビード切削装置63に詰まらない
ように、スパッタを内面ビード切削装置63から洗い流
している。また、インピーダ64の冷却水は、同時にマ
ンドレル66先端部に位置する切削バイト69を冷却す
る役目も果たしている。
欠陥の発生し易い帯鋼を用いて電縫鋼管を製造する場合
は、前記インピーダの冷却水が溶接点付近で噴出する構
造のマンドレルを使用すると、酸化物欠陥などの溶接欠
陥が数多く発生する。酸化物欠陥は、加熱時に生成する
酸化物の中で高融点のものが排出されずに接合面に残留
したもので、水および大気による高温酸化が主たる原因
である。そのため、酸化物欠陥の発生し易い帯鋼を用い
て電縫鋼管を製造する場合は、インピーダの冷却水を止
め、溶接部をアルゴンガス、窒素ガス等の非酸化性ガス
でシールドするガスシールド溶接法が採用されている。
置としては、数多くの提案が行われている。例えば、オ
ープンパイプ外径より大きい内径を有しかつ多数のガス
噴出口を有する内筒と、複数個のガス供給口を有し高周
波ワークコイルに内接する外筒とからなり、内筒と外筒
との間にシールドガスを通流する構造となした二重管で
シールドボックスを構成し、該シールドボックスはオー
プンパイプを同心円上に囲曉するごとく溶接点後方に近
接配置し、前記外筒の溶接点側上面に該溶接点側に開口
するガス噴出ノズルを設けたガスシールド装置(特開昭
63−273576号公報)、溶接用ワークコイルの成
形ロール側に、多数のガス噴出口を有しかつワークコイ
ルに内接する内筒と、複数個のガス供給口を有する外筒
とからなり、前記内筒と外筒との間にシールドガスを通
流する構造となした二重管で構成したシールドボックス
を設け、該シールドボックスのスクイズロール側に溶接
点を覆うように設けたフードに、溶接点にシールドガス
を噴射するガス噴出ノズルを管軸に対して傾斜配置した
ガスシールド装置(特開平2−89581号公報)、オ
ープンパイプ外径より大きい内径を有しかつ多数のガス
噴出口を有する内筒と、複数個のガス供給口を有し高周
波ワークコイルに内接する外筒とからなり、内筒と外筒
との間にシールドガスを通流する構造となした二重管で
構成したシールドボックスを設け、該シールドボックス
のスクイズロール側に溶接点を覆うように設けたフード
に、溶接点に対向するガス噴出ノズルを設置したガスシ
ールド装置により溶接部を不活性ガスでシールドする方
法において、前記外筒のガス供給口より供給するシール
ドガス圧力を均等でかつ2.5kgf/cm2以上とす
る方法(特開平5−92279号公報)等が提案されて
いる。
開平2−89581号公報および特開平5−92279
号公報に開示の装置は、内筒の多数のガス噴出口からシ
ールドガスを噴射させてオープンパイプを被包し、かつ
溶接点に対向する傾斜設置のガス噴出ノズルからシール
ドガスを噴射させて溶接点近傍への大気の侵入を防止
し、パイプ外面側のシールドをより確実なものにしてい
る。しかしながら、上記特開昭63−273576号公
報、特開平2−89581号公報および特開平5−92
279号公報に開示の装置は、パイプ内面側へはシール
ドガスが供給され難く、管内面のシールドガスの密度が
薄くなりがちで、特に管内径が大きくなるほど顕著とな
り、さらに、シールドボックス手前のパイプオープン部
から大気が侵入し易い状態となる。また、パイプ内面側
の溶接点付近でインピーダの冷却水が噴射されるマンド
レルでは、冷却水の蒸発により生成する蒸気によってシ
ール性が極端に悪化する。
側の溶接点付近で噴射されるインピーダの冷却水より生
成する蒸気によるシール性の悪化を防止するには、図7
に示すとおり、送水管71からインピーダ72の冷却室
に導入される冷却水を電縫鋼管73内に漏出することな
く、該電縫鋼管73外に導く誘導路74および排水管7
5を順次設けた電縫溶接用マンドレル(実開昭56−1
26994号公報)を、前記特開昭63−273576
号公報、特開平2−89581号公報および特開平5−
92279号公報に開示の装置と併用使用すれば、イン
ピーダ冷却水が管内に漏出することなく溶接できるの
で、シール性がある程度良好となるものと考えられる。
しかしながら、管内径が大きなサイズでは、前述した理
由によってシールドは不十分である。また、マンドレル
に設置した配管から排出するシールドガスは、一般的に
パイプ進行方向に向けて排出するため、管内面の流体の
流れがパイプ進行方向となり、シールドボックス手前の
パイプオープン部から大気を管内面により一層巻込み易
い状態となる。
に開示の電縫溶接用マンドレルは、内面ビード切削用バ
イトの冷却が不可能なため、極端にバイト寿命が低下す
ること、また、インピーダ冷却水の戻り配管を配設する
ため、その分インピーダ断面積が小さくなり、溶接効率
が低下すること、スパッタを洗い流せないため、内面ビ
ード切削装置にスパッタが詰まり、パイプ内面にかき疵
が残る等によって、生産性が悪化すること、マンドレル
の溶接点より下流側の内面ビード切削装置のバイトホル
ダーの一部と管内面が接触する構造であるため、スパッ
タが逃げる隙間がなく、スパッタが詰まり易いという欠
点を有している。
解消し、管内面をシールド雰囲気とし難い管内径の大き
なサイズでも、シールドボックス手前のパイプオープン
部からの大気の侵入を抑制してシールド性を確保し、か
つ生産性を悪化させることなくシールド溶接できる電縫
鋼管のガスシールド溶接装置を提供することにある。
に設置した配管から溶接点に噴射するシールドガスに起
因するシールドボックス手前のパイプオープン部からの
管内面への大気の巻込みを防止するため、シールドボッ
クスの上流側に連続してオープンパイプ外面を覆う補助
ボックスをスクイズロールセンターから350mm以上
に亘って配設し、該補助ボックスのパイプオープン部の
直上にあたる位置に、シールドガス供給口を設けて管内
面にシールドガスを送入することにより防止している。
ビード切削装置、インピーダを内蔵するインピーダケー
スならびに切削抵抗の支持体であるバー等を組込んだマ
ンドレルの溶接点より下流側を管内面と非接触構造とし
たことによって、内面ビード切削装置のバイトホルダー
と管内面間に隙間が生じ、スパッタが詰まり難いという
利点を有している。また、該マンドレルには、溶接点付
近のパイプ内部に位置するシールドガス噴出口を有する
非磁性材からなるシールドガス配管を配設し、圧力7k
g/cm2・G以下で溶接点にシールドガスを噴射させ
ることによって、溶接点付近がシールドガスによってシ
ールされると共に、シールドガス配管への誘導電流の流
れによる電力ロスを防止することができる。
ーダの冷却水配管の噴出口を溶接点から400mm以上
で、内面ビード切削装置の手前としたことによって、溶
接点付近でのインピーダの冷却水の蒸発が防止され、ペ
ネトレータで代表される酸化物欠陥の発生率をほぼ皆無
とすることができる。また、スパッタを洗い流すため、
内面ビード切削装置へのスパッタの付着を防止でき、管
内面のかき疵を皆無とでき、さらに、内面ビード切削バ
イトを冷却できるので、バイト寿命を大幅に延長でき
る。さらにまた、この発明においては、インピーダの冷
却水の戻り配管がなく、その分インピーダ充填率をアッ
プでき、溶接効率の向上を図ることができる。
外径より大きい内径を有する内筒と、高周波ワークコイ
ルに内接する外筒とからるシールドボックスを設けたガ
スシールド装置としては、オープンパイプの内外面に付
着している大気層を除去し、溶接点近傍への大気の侵入
を防止できると共に、シールドボックスの端面および溶
接点周りの内外面がシールドされればよく、特に限定さ
れないが、従来公知の実開平5−13678号公報、特
開平5−92279号公報に開示のガスシールド溶接装
置を用いることができる。
から350mm以上に亘ってシールドホックスの上流側
に連続して配設するオープンパイプ外面を覆う補助ボッ
クスは、該補助ボックスのパイプオープン部の直上にあ
たる位置にシールドガス供給口を設けて管内面にシール
ドガスを送入することによって、十分な管内面側のシー
ルドガス量を確保することができ、オープンパイプ部か
ら管内面への大気の侵入を抑制することができる。な
お、スクイズロールセンターから350mm以上に亘っ
てシールドホックスの上流側に連続して補助ボックスを
配設したのは、スクイズロールセンターから350mm
未満では、管内面への大気の侵入防止が十分でなく、ペ
ネトレータ発生率の低下が小さいからで、望ましくは4
00mm以上とすることによって、ペネトレータ発生を
皆無とすることができる。
ード切削装置、インピーダを内蔵するインピーダケース
ならびに切削抵抗の支持体であるバー等を組込んだマン
ドレルは、溶接点より下流側を管内面と非接触構造とし
たことによって、内面ビード切削装置のバイトホルダー
と管内面間に隙間が生じ、スパッタが詰まり難いという
利点を有している。また、この発明でマンドレルに配設
するシールドガス配管は、溶接点付近のパイプ内部に位
置させ、圧力7kg/cm2・G以下で溶接点にシール
ドガスを噴射させることによって、溶接点付近がシール
ドガスによってシールされると共に、シールドガス配管
への誘導電流の流れによる電力ロスを防止することがで
きる。なお、さらに、この発明でマンドレルに配設する
銅管からなるインピーダの冷却水配管の噴出口は、溶接
点から下流側400mm以上で、内面ビード切削装置の
手前から内面ビード切削装置に向けて配設したことによ
って、冷却水に起因する酸化物欠陥を防止することがで
きると共に、内面ビード切削装置の切削用バイトを冷却
でき、切削用バイトの長寿命化を図ることができる。
ドガス配管の材質としては、耐熱性エポキシ樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、フラン樹脂、ポリイミド、メラミン樹脂、ユ
リア樹脂等の耐熱性樹脂が適している。また、この発明
で溶接点に噴射するシールドガス圧力を7kg/cm2
・G以下としたのは、7kg/cm2・Gを超えると急
激に溶接点での酸素濃度が高くなり、ペネトレータで代
表される酸化物欠陥が生じるからである。さらに、イン
ピーダの冷却水配管を銅管とすれば、銅管は熱伝導率が
大きく溶鋼とのヌレ性が悪いため、スパッタの付着を防
止できる。さらにまた、銅管からなるインピーダの冷却
水配管の噴出口を溶接点から下流側400mm以上で、
内面ビード切削装置の手前としたのは、冷却水の噴出口
が溶接点から下流側に400mm未満では、冷却水の蒸
発に起因する酸化物欠陥を防止することができないが、
溶接点から下流側に400mmを超えると、冷却水の蒸
発に起因する酸化物欠陥を防止できると共に、内面ビー
ド切削装置の切削用バイトを冷却でき、切削用バイトの
長寿命化を図ることができる。
一例を示す図1に基づいて説明する。図1はこの発明の
ガスシールド溶接装置の縦断側面図である。図1におい
て、1は二重管構造のシールドボックスで、ワークコイ
ル2に内接しかつワークコイル2の成形ロール側の全周
に多数のガス噴出孔3を有し、さらにワークコイル2の
スクイズロール4側にオープンパイプ5の溶接点6を覆
うフード7を突設した内筒8と、外周に複数個のガス供
給口9を有する外筒10から構成され、外筒10と内筒
8との間に形成された空間11にガス供給口9から供給
されたシールドガスは、多数のガス噴出孔3からオープ
ンパイプ5との間に噴出する構造となっている。また、
フード7にはガス噴出ノズル12からは、溶接点6へ向
けて管軸に対し角度θでシールドガスが噴射されるよう
構成されている。
るビード15を切削するための内面ビード切削装置、1
6は溶接時の加熱効率向上の機能を有するインピーダ1
7を内蔵する非磁性体のインピーダケース、18は内面
ビード切削装置13、インピーダ17を内蔵するインピ
ーダケース16、切削抵抗の支持体であるバー等を組込
んだマンドレルで、シームガイドロールスタンド19に
支持されてオープンパイプ5内に挿入されている。上記
マンドレル18は、溶接点6より下流側が管内面と非接
触構造となっており、内面ビード切削装置13のバイト
ホルダーと電縫鋼管14内面間に隙間が生じ、スパッタ
が詰まり難いという利点を有している。また、マンドレ
ル18は、インピーダ17の性能が悪化しないようイン
ピーダ17を冷却するための銅管からなる冷却配管20
が配設されており、マンドレル18後端の図示しない冷
却水供給管から冷却配管20に供給された冷却水により
インピーダ17を連続的に冷却する構造となっている。
から400mm以上離れた管内面に位置する冷却配管2
0から内面ビード切削装置13に向かって噴出され、溶
接時発生するスパッタが内面ビード切削装置13に詰ま
らないように、スパッタを内面ビード切削装置13と管
内面の隙間から洗い流すと共に、マンドレル18先端部
に位置する内面ビード切削装置13の切削バイト21を
冷却するよう構成されている。22は耐熱エポキシ樹脂
製からなるシールドガス配管で、溶接点6近傍にシール
ドガス噴出口23が形成され、マンドレル18後端の図
示しないシールドガス供給管からシールドガス配管22
に供給されたシールドガスは、シールドガス噴出口23
から溶接点6周りに噴射されるよう構成されている。
ロールスタンド19側に連結した補助ボックスで、オー
プンパイプ5の外周を覆っており、補助ボックス24の
パイプオープン部の直上にあたる位置にシールドガス供
給口25が設けられ、管内面にシールドガスを送入して
十分な管内面側のシールドガス量を確保するよう構成す
る。また、スクイズロール4中心と補助ボックス24の
先端との離間距離Laは、350mm以上を確保し、管
内面への大気の侵入を防止するよう構成されている。
10の複数個のガス供給口9から供給されたシールドガ
スは、外筒10と内筒8との間に形成された空間11を
流通し、多数のガス噴出孔3から内筒8とオープンパイ
プ5との間および溶接点6より図示しない成形ロール側
のV形の間隙を通過し、オープンパイプ5の内面とイン
ピーダ17との間を通り、管軸方向に流れてスクイズロ
ール4および図示しない成形ロール側に流出する。この
うち、溶接点6と反対側の成形ロール側に流れるガス流
は、オープンパイプ5の内外面に付着している大気層を
除去し、溶接点6近傍への大気の侵入を防止する。ま
た、スクイズロール4中心から上流側に350mm以上
離れた補助ボックス24のシールドガス供給口25から
パイプオープン部を通過して管内面に送入されたシール
ドガスは、オープンパイプ5内部の大気を排除し、管内
面へ大気が侵入するのを防止する。一方、溶接点6側
は、スクイズロール4側へ流出するガス流と、ガス噴出
ノズル12およびシールドガス噴出口23から噴出する
ガス流によって、シールドボックス1の端面および溶接
点6周りの内外面がシールドされる。
6から下流側に400mm以上離れた管内面に位置する
冷却配管20から内面ビード切削装置13に向かって噴
出されるので、冷却水の蒸発に起因する酸化物欠陥の発
生をほぼ皆無とすることができる。また、溶接時発生す
るスパッタは、インピーダ17の冷却水によって内面ビ
ード切削装置13と電縫鋼管14内面間の隙間から洗い
流され、スパッタの内面ビード切削装置13への詰まり
が防止されて管内面のカキ疵が減少すると共に、マンド
レル18先端部に位置する切削バイト21が冷却され、
切削バイト21寿命が長くなる。しかも、この発明のガ
スシールド溶接装置は、インピーダ17の冷却水の戻り
配管がないため、その分インピーダ17充填率をアップ
でき、溶接効率の向上を図ることができる。
スシールド溶接装置、図6に示す従来のガスシールドし
ない溶接装置ならびに図1に示す本願発明のガスシール
ド溶接装置を使用し、C:0.30%、Si:0.25
%、Mn:0.55%。Cr:1.00%、Mo:0.
20%を含む外径60.5mm、肉厚1.6mmの電縫
鋼管を製管速度60m/minでそれぞれ60本製管
し、それぞれから1mの試験片を採取してペネトレータ
発生率を測定した。その結果を図2(a)、(b)、
(c)に示す。なお、図7に示すインピーダ冷却水を外
部に排出する従来のガスシールド溶接装置を使用した場
合は、C:0.30%、Si:0.25%、Mn:0.
55%。Cr:1.00%、Mo:0.20%を含む外
径34.0mm、肉厚1.6mmの電縫鋼管を製管速度
60m/minでそれぞれ60本製管し、それぞれから
1mの試験片を採取してペネトレータ発生率を測定し
た。その結果を合わせて図2(a)に示す。
する従来のガスシールド溶接装置を使用して製造した電
縫鋼管は、図2(a)に示すとおり、外径34.0m
m、肉厚1.6mmの(イ)の場合、ペネトレータ発生
率零が52本を占めており、平均で0.02mm/mで
あったが、外径60.5mm、肉厚1.6mmの(ロ)
の場合、全てペネトレータ1.0mm/m以上、平均で
12.5mm/mと大幅に上昇しており、内径の増大に
よって管内面への大気の侵入が増大した結果と考えられ
る。これに対し図6に示す従来のガスシールドしない溶
接装置を使用して製造した外径60.5mm、肉厚1.
6mmの電縫鋼管は、図2(b)に示すとおり、全てペ
ネトレータ1.0mm/m以上、平均で44.5mm/
mであり、図2(a)の(ロ)の場合よりも悪化してい
る。図1に示す本願発明のガスシールド溶接装置を使用
して製造した外径60.5mm、肉厚1.6mmの電縫
鋼管は、図2(c)に示すとおり、ペネトレータ発生率
零が50本を占めており、平均で0.03mm/mであ
り、図2(a)の(イ)の外径34.0mm、肉厚1.
6mmの場合と同等であった。
mm、肉厚1.6mmの電縫鋼管を製造するに際し、図
1に示すガスシールド溶接装置の冷却配管19の冷却水
噴出口と溶接点6との距離を、0〜1200mmの範囲
で変化させて製管速度60m/minで製管し、各冷却
水噴出口と溶接点との距離毎に30本からそれぞれ1m
の試験片を採取し、実施例2と同様にペネトレータ発生
率を測定した。その結果を図3に示す。図3に示すとお
り、冷却水噴出口と溶接点との距離を400mm以上、
望ましくは500mm以上離間させることによって、ペ
ネトレータ発生をほぼ皆無とすることができる。
mm、肉厚1.6mmの電縫鋼管を製造するに際し、図
4(a)に示すガスシールド溶接装置のスクイズロール
中心から補助ボックス先端までの距離Laを250〜4
50mmの範囲で変化させて製管速度60m/minで
製管し、各スクイズロール中心から補助ボックス先端ま
での距離毎に30本からそれぞれ1mの試験片を採取
し、実施例2と同様にペネトレータ発生率を測定した。
その結果を図4(b)に示す。図4(b)に示すとお
り、スクイズロール中心から補助ボックス先端までの距
離Laを350mm以上、望ましくは400mm以上離
間させるとすることによって、ペネトレータ発生をほぼ
皆無とすることができる。
mm、肉厚1.6mmの電縫鋼管を製造するに際し、図
1に示すガスシールド溶接装置の溶接点付近のパイプ内
面に位置するシールドガス噴出口から噴出するシールド
ガス圧力を4〜10kg/cm2・Gの範囲で変化させ
て製管速度60m/minで製管し、溶接点での酸素濃
度を測定した。その結果を図5に示す。図5に示すとお
り、溶接点付近に噴射するシールドガス圧力が7kg/
cm2・Gを超えると、急激に溶接点での酸素濃度が高
くなっている。この現象は、管内面側のガスの流れがパ
イプ進行方向に強まることによって、大気がパイプオー
プン部から巻込まれて侵入してくるためと考えられる。
ープンパイプ内外面のシールドガス雰囲気により、ペネ
トレータ欠陥がほぼ皆無の電縫鋼管を製造できると共
に、内面ビード切削用バイトの冷却によるバイト寿命の
延長、スパッタの洗浄によるスパッタ詰まりの抑制によ
り、ガスシールド溶接装置の稼働率の向上を図ることが
できる。
である。
ネトレータ指数との関係を示すグラフで、(a)図は図
7に示す従来のガスシールド溶接装置、(b)図は図6
に示す従来のガスシールド溶接装置、(c)図は図1の
本発明のガスシールド溶接装置の場合を示す。
とペネトレータ指数との関係を示すグラフである。
補助ボックス先端までの距離とペネトレータ指数との関
係を示すグラフである。
ガス圧力と溶接点での酸素濃度との関係を示すグラフで
ある。
する従来のガスシールドしない溶接装置の縦断側面図で
ある。
シールド溶接装置の縦断側面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 オープンパイプ外径より大きい内径を有
する内筒と、高周波ワークコイルに内接する外筒とから
なるシールドホックスを設けたガスシールド装置におい
て、シールドホックスの上流側に連続してオープンパイ
プ外面を覆う補助ボックスをスクイズロールセンターか
ら350mm以上に亘って配設し、該補助ボックスのパ
イプオープン部の直上にあたる位置に、シールドガス供
給口を設けて管内面にシールドガスを送入し、管内面に
挿入する内面ビード切削装置、インピーダを内蔵するイ
ンピーダケースならびに切削抵抗の支持体であるバー等
を組込んだ溶接点より下流側が管内面と非接触構造のマ
ンドレルに、溶接点付近のパイプ内部に位置するシール
ドガス噴出口を有する非磁性材からなるシールドガス配
管を配設して溶接点に7kg/cm2・G以下の圧力で
シールドガスを噴出させると共に、銅管からなるインピ
ーダの冷却水の噴出口を、溶接点から下流側に400m
m以上でかつ内面ビード切削装置の手前から内面ビード
切削装置に向けて配設したことを特徴とする電縫鋼管製
造用ガスシールド溶接装置。
Priority Applications (1)
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JP2479496A JP2897707B2 (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | 電縫鋼管製造用ガスシールド溶接装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2479496A JP2897707B2 (ja) | 1996-01-17 | 1996-01-17 | 電縫鋼管製造用ガスシールド溶接装置 |
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JPH09192853A JPH09192853A (ja) | 1997-07-29 |
JP2897707B2 true JP2897707B2 (ja) | 1999-05-31 |
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Family Applications (1)
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Country Status (1)
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JP2013169579A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Nisshin Steel Co Ltd | 電縫鋼管のシールボックス溶接装置 |
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1996
- 1996-01-17 JP JP2479496A patent/JP2897707B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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