JP2897670B2 - 電線端末保持具 - Google Patents

電線端末保持具

Info

Publication number
JP2897670B2
JP2897670B2 JP7002855A JP285595A JP2897670B2 JP 2897670 B2 JP2897670 B2 JP 2897670B2 JP 7002855 A JP7002855 A JP 7002855A JP 285595 A JP285595 A JP 285595A JP 2897670 B2 JP2897670 B2 JP 2897670B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wire
wire
holding
held
wires
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP7002855A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08190820A (ja
Inventor
淳 中田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Wiring Systems Ltd filed Critical Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority to JP7002855A priority Critical patent/JP2897670B2/ja
Priority to US08/568,862 priority patent/US5945635A/en
Priority to DE69517786T priority patent/DE69517786T2/de
Priority to EP95120261A priority patent/EP0720180B1/en
Priority to CN95119099.7A priority patent/CN1132952A/zh
Publication of JPH08190820A publication Critical patent/JPH08190820A/ja
Priority to US09/268,579 priority patent/US6124548A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2897670B2 publication Critical patent/JP2897670B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Supply And Installment Of Electrical Components (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、布線板上においてワ
イヤーハーネスを組み立てる際に、所定の電線の端末を
揃えた状態で保持する電線端末保持具に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ワイヤーハーネスは、一般に多種類の長
尺加工電線を布線板上で布線することにより構成され
る。従来の長尺加工電線には、図9に示すような分岐線
を有するスプライス電線が含まれていることが多い。こ
のスプライス電線は、ワイヤーハーネスの分岐回路を構
成するためのものである。
【0003】ところで、このようなスプライス電線は、
次のようにして形成される。図9を参照して、幹線とな
る電線1の所定部1aの被覆を剥ぎ取ると共に、分岐線
となる電線2の端部2aの被覆を剥ぎ取る。そして、こ
れら被覆が剥がされた部分1a,2aを互いに接触させ
て、接続用端子3によって圧着する。このスプライス電
線は、布線作業とは別に、その前に作成しておかなけれ
ばならず、その作成作業が面倒であった。しかも、スプ
ライス電線は、布線する際に絡まったりして布線作業が
しずらい。このため、ワイヤーハーネスの構成要素とな
る長尺加工電線の中からスプライス電線を無くしたいと
いう要請があった。
【0004】この要請を実現するものとして、特開昭5
8−192209号公報に開示されたワイヤーハーネス
の製造方法がある。このワイヤーハーネスの製造方法で
は、ワイヤーハーネスを、分岐線部分と、この分岐線部
分が接続されるストレート部分とに分け、各部分に含ま
れる電線の端部に端子金具を設ける。そして、これら分
岐線部分とストレート部分とを布線板上で布線し、接続
コネクタを用いて分岐線部分とストレート部分とを接続
する。これにより、仕様に適合した分岐線を有するワイ
ヤーハーネスを製造するようになっている。ところが、
この製造方法では、分岐線部分ごとに接続コネクタが必
要となり、ワイヤーハーネスの製造コストが上昇してい
た。加えて、完成したワイヤーハーネスの接続コネクタ
部分には、大きな塊部分が形成され、ドアの内部等のと
かく狭い場所に配線しなければならない自動車用ワイヤ
ーハーネスとしては、配線作業がしずらい等の問題があ
った。
【0005】そこで、このような問題を解決するため、
特開昭61−104505号公報に開示されたワイヤー
ハーネスの製造方法がある。このワイヤーハーネスの製
造方法では、ワイヤーハーネスの幹電線束を形成する部
分から、分岐線と、この分岐線が接続される電線とを引
き出し、これらの接続部分同士を予め集中させる。そし
て、この集中させた接続部分を一括して溶接により接続
するようになっている。このように、接続部分を一括処
理することにより、すべての分岐線を簡単に形成するこ
とができる。しかも、接続コネクタが不要になると共
に、接続部分をコンパクトに形成することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このワ
イヤーハーネスの製造方法では、すべての電線を布線し
た後に形成された電線束の中から、分岐線と、これが接
続される電線とを引き出す旨が示唆されている(同公報
第2ページ右上第12行〜第15行参照)。従って、こ
の製造方法では、上記接続部分を集中させるための電線
引出作業を布線作業と別に行わなければならない。しか
も、この電線引出作業は、布線作業に比べて一般に容易
ではなく、電線の引出しに時間がかかってしまう。
【0007】このため、この製造方法によって組立ライ
ン上でワイヤーハーネスを組み立てた場合、上記電線引
出作業に必要な、いわゆるタクトを、他の作業に比べて
長くせざるを得ない。その結果、生産効率が悪くなり、
ライン生産には不向きであるという新たな問題に遭遇す
る。そこで、後に引き出していた電線を、予め布線作業
時に区別して布線すれば、このような問題を回避するこ
とができると思われる。しかし、この区別した電線を布
線作業時に保持しておくためのものが必要になる。
【0008】このような観点から、この発明の目的は、
組立ライン上での布線作業において、分岐線の端末と、
これが接続される電線の端末とを揃えて保持することが
でき、且つ端末を揃えた状態で電線をまとめて取り外す
ことができる電線端末保持具を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段および作用】 本発明の目的を達成するため、請求項1記載の電線
端末保持具は、電線を布線するための布線板上に取り付
けられるベースと、ベースに連結され、布線された電線
の端部を保持する保持手段とを備えた電線端末保持具に
おいて、上記保持手段は、保持される電線の長手方向に
沿って所定長さを有し、電線を弾力的に挟持する挟持部
と、この挟持部の先方に設けられ、挟持される電線の長
手方向と略直交する方向に沿って形成された、保持され
る電線の端末を揃えて位置決めするための、当該電線端
末が当接する当接面とを備えていることを特徴とするも
のである。
【0010】この構成によれば、電線端末保持具は、ベ
ースを介して電線の布線作業をするための布線板上に取
り付けることができる。布線作業中において、これら布
線される電線のうち、組立完成後のワイヤーハーネスの
分岐線を構成する電線およびこれが接続されるべき電線
のそれぞれの端部を、挟持部により弾力的に挟持するこ
とができる。また、電線を挟持する際に、当該電線の端
末を当接面に当接させる。これにより、挟持される各電
線の端末を位置決めして揃えることができる。しかも、
挟持部は、保持される電線の長手方向に沿って延びてい
るから、挿入された電線の端部を、長手方向に沿う所定
域にわたって挟み込むことができる。一方、保持した電
線を挟持部から引き抜くことにより、端末を揃えたまま
各電線をまとめて取り外すことができる。
【0011】 本発明の目的を達成するため、請求項
2に係る電線端末保持具は、請求項1記載の電線端末保
持具において、上記保持手段は、弾性を有するブロック
を備え、上記挟持部は、ブロックに形成された貫通溝の
互いに対向する内壁面部を含んでおり、この貫通溝は、
ブロックの上面に開口され、且つ保持された電線の長手
方向に沿って貫通形成されていることを特徴とするもの
である。
【0012】この構成によれば、請求項1に係る発明と
同様の作用を奏する。特に、本請求項に係る発明では、
保持しようとする電線の端部を、その径方向に沿ってブ
ロックの上方から開口を通して貫通溝に押し込む。これ
により、電線の端部は、貫通溝の対向する内壁面部によ
って弾力的に挟み込まれる。 本発明の目的を達成するため、請求項3に係る電線
端末保持具は、請求項1記載の電線端末保持具におい
て、上記保持手段は、所定の間隔を有して対向配置され
た弾性を有する一対のブロックを備えており、上記挟持
部は、上記対向配置されたブロックの、互いに対向する
壁面を含んでいることを特徴とするものである。
【0013】この構成によれば、請求項1に係る発明と
同様の作用を奏する。特に、本請求項に係る発明では、
保持しようとする電線の端部を、その径方向に沿って上
方から一対のブロック間に押し込む。これにより、電線
の端部は、ブロックの互いに対向する壁面間で弾力的に
挟み込まれる。 本発明の目的を達成するため、請求項4に係る電線
端末保持具は、請求項1ないし3のいずれかに記載の電
線端末保持具において、上記挟持部には、保持される電
線を整列させるための仕切板が配設されていることを特
徴とするものである。
【0014】この構成によれば、請求項1ないし3のい
ずれかに係る発明と同様の作用を奏する。加えて、保持
しようとする電線は、仕切板を挟んで当該仕切板の両側
において挟み込むことができる。従って、この仕切板を
介して電線を整列させることができる。 本発明の目的を達成するため、請求項5に係る電線
端末保持具は、請求項1ないし4のいずれかに記載の電
線端末保持具において、上記保持手段は、ベースに対し
て着脱可能となっていることを特徴とするものである。
【0015】この構成によれば、請求項1ないし4のい
ずれかに係る発明と同様の作用を奏する。加えて、保持
手段をベースから取り外せるから、端末を揃えた状態で
保持した電線を移動させることができる。
【0016】
【実施例】以下、実施例を示す添付図面によって詳細に
説明する。図1は、この発明の一実施例に係る電線端末
保持具(以下、「保持具」という。)Aが装備された組
立図板Bを用いてワイヤーハーネスWHを製造している
状態を示した斜視図である。
【0017】図1を参照して、この組立図板Bは、ワイ
ヤーハーネスの組立ライン上を所定の移動装置(図示せ
ず)によって移動されるようになっている。そして、こ
の組立ライン上において、複数の電線を布線する布線工
程,分岐線を構成する電線W1およびこれが接続される
電線W2のそれぞれの端部を保持する端末保持工程,布
線された電線を束ねる結束工程および結束された電線束
を組立図板Bから取り出す取外作業工程が行われる。次
いで、上記電線W1,W2の端部の一括処理をする端末
処理工程を行うことにより、ワイヤーハーネスWHの組
み立てが完了するようになっている。なお、参照符号C
は、電線端に取付けられるコネクタを示している。ま
た、参照符号Tは、電線を布線する際および結束工程に
おいて、適宜巻き付けられる電線結束用テープを示して
いる。
【0018】組立図板Bは、布線板10と、複数の組立
用支持具20と、保持具Aとを有している。布線板10
は、たとえばベニヤ板により構成することができる。こ
の布線板10は、ワイヤーハーネスの構成要素となる複
数の電線を布線するための基板である。この布線板10
の上面には、予め設計されたワイヤーハーネスの形態図
面を描いておくことができる。
【0019】組立用支持具20は、布線板10上に立設
されている。この組立用支持具20は、布線板10に固
定される支柱部21と、この支柱部21の上端に設けら
れた電線受け部22とを有している。この電線受け部2
2は、略U字状に形成されている。そして、各電線は、
この電線受け部22によって受け止められ、予め設計さ
れた形態に沿って配線されるようになっている。
【0020】保持具Aは、複数の電線のうち、分岐線を
構成する電線W1およびこれが接続される電線W2の端
部をまとめて保持しておくためのものである。そして、
本実施例における特徴とするところは、この組立ライン
上で、保持具Aによって、電線W1,W2をその端末を
揃えた状態でまとめて保持すると共に、このように保持
した電線W1,W2をまとめて取り外すことによって、
これら電線W1,W2の端末を一括して簡単に処理する
ことができる点にある。
【0021】図2は、この保持具Aによって電線W1,
W2を保持している状態を示した斜視図である。また、
図3は、保持具Aの要部断面図であり、図4は、一部断
面側面図である。これらの図を参照して、保持具Aにつ
いて詳しく説明する。この保持具Aは、ベース30と、
このベース30の上部に設けられた電線保持部Sと、保
持される電線W1,W2の端末Eが当接する当接板70
とを備えている。
【0022】ベース30は、支柱31と電線保持部Sを
載せた状態で係止する係止板32とを有している。支柱
31は、棒状をしており、布線板10上に固定されるよ
うになっている。具体的には、この支柱31の下部に
は、固定用フランジ31aが形成されており、このフラ
ンジ31aより下方に、雄ねじが形成されている。この
支柱31の下部は、布線板10に設けられた取付穴に挿
通され、布線板10の下面側からナットN1をかける。
これにより、支柱31は、布線板10に固定されるよう
になっている。一方、係止板32は、矩形の平板により
構成されている。この係止板32には、電線保持部Sを
係止するための係止孔32aが設けられている(図4参
照)。この係止板32は、下面部が支柱31の上端に連
結されている。この係止板32と支柱31とは一体に形
成しても良いし、それぞれを別体とし、両者を固着する
ようにしても良い。
【0023】電線保持部Sは、一対の弾性体ブロック
(以下、「ブロック」という。)40と、このブロック
40を位置決めした状態で支持するケーシング50と、
両ブロック40間に配設された仕切板60とを有してい
る。ブロック40は、たとえばゴム,樹脂等により構成
することができ、直方体形状に形成されている。
【0024】ケーシング50は、枠51と、脚52とを
有している(図4参照)。枠51は、断面略U字状に平
板を折り曲げて形成されており、一対の対向する側板5
1aと、これらを連結する底板51bとを有している。
そして、一方のブロック40は、一方の側板51aおよ
び底板51bに当接した状態で取り付けられ、他方のブ
ロック40は、他方の側板51aおよび底板51bに当
接した状態で取り付けられている。これにより、両ブロ
ック40の端面41,42同士は、所定の隙間Dを有し
て対向している。これら端面41,42は、保持する電
線W1,W2の端部を挟持する挟持部を構成している。
【0025】また、脚52は、枠51の底板51bから
下方に突設された2本の丸棒により構成されている。そ
して、この脚52が、係止板32に設けられた係止孔3
2aに嵌め込まれている。これにより、ケーシング50
は、係止板32に対して、上方への移動のみを許容した
状態で固定されている。なお、この脚52は、丸棒に限
らず、多角形形状の断面を有する棒でも良い。また、脚
52は、2本に限らず、3本でも良いし、さらに多数設
けることもできる。要するに、ケーシング50を、係止
板32に対して、上方への移動のみを許容した状態で固
定することができれば良い。
【0026】仕切板60は、平板により構成されてお
り、上記隙間Dの中央部に設けられている。この仕切板
60は、ブロック40の端面41,42に沿う状態で配
置されている。これにより、仕切板60の端面61,6
2は、それぞれ、ブロック40の端面41,42と対向
している。なお、この仕切板60は、ケーシング50の
底板51bに一体的に設けても良いし、別体にして溶接
等により底板51bに固着するようにしても良い。
【0027】当接板70は、矩形の平板からなり、係止
板32の端部32bに設けられている。この当接板70
の前面は、保持される電線W1,W2の端末Eが当接す
る当接面71を構成している。この当接面71は、ブロ
ック40の端面41,42に直交する方向に沿うように
形成されている。なお、この当接板70は、ケーシング
50に延設して、ケーシング50と一体に形成すること
もできる。
【0028】次に、この組立図板Bを用いたワイヤーハ
ーネスの製造手順と、この保持具Aを用いた電線W1,
W2の保持作業について説明する。先ず、前工程とし
て、所定の装置により、ワイヤーハーネスの構成要素と
なる電線を採寸し、必要な電線の端末に端子を設ける。
また、ケーシング50の脚52を係止板32の係止孔3
2aに挿入して、電線保持部Sをベース30に取り付け
る。続いて以下の工程により、ワイヤーハーネスを製造
する。
【0029】 図1を参照して、布線工程により、複
数の電線を布線板10上で予め設計された形態となるよ
うに布線していく。この作業は、布線板10に立設され
た組立用支持具20に従って配線することにより行う。 次に、端末保持工程により、布線される電線のう
ち、ワイヤーハーネスの分岐線を構成する電線W1およ
びこれが接続されるべき電線W2の端部を、保持具Aに
よって保持する。この工程は、布線工程中において行わ
れる。
【0030】図2を参照して詳しく説明すると、布線作
業中において、これら布線される電線のうち、上記電線
W1(W2)のそれぞれの端部を電線保持部Sの上方か
らブロック40間に挿入する。これにより、ブロック4
0の端面41(42)は、挿入された電線W1(W2)
によって押し退けられた状態で弾性的に変位する。従っ
て、挿入された電線W1(W2)には、上記弾性変位に
起因した押圧力が付加され、これにより、電線W1(W
2)の端部は、端面41(42)によって押さえつけら
れて保持される。
【0031】また、電線W1(W2)を挿入する際に
は、当該電線W1(W2)の端末Eを当接面71に当接
させる。この当接面71は、上記端面41(42)に略
直交する方向に沿って形成されているから、電線W1
(W2)の端末Eは、当接面71に略直交する状態で当
接する(図4参照)。この作業を全ての電線W1,W2
について行うことにより、各電線W1,W2の端末Eを
揃えた状態で保持することができる。しかも、上記端面
41,42は、保持される電線W1,W2の長手方向に
沿って延びているから、電線W1,W2の端部を、長手
方向に沿う所定域にわたって挟み込むことができる。そ
の結果、電線W1,W2を確実に保持することができ、
布線作業中に保持した電線W1,W2が不用意に脱落し
てしまうという不都合を回避することができる。
【0032】 再び図1を参照して、布線作業が終了
した後、結束工程により、形成された電線束の所要部分
にテープTによるテーピング等を施す。なお、このテー
ピングは、布線作業の途中においても適宜行うことがで
きる。 次に、取外作業工程により、保持具Aによって保持
された電線W1,W2を、当該保持具Aから取り外す。
具体的には、保持した電線W1,W2をまとめて手で把
持し、これらを電線保持部Sから上方へ引き抜く。これ
により、端末Eを揃えた状態で各電線W1,W2をまと
めて取り外すことができる。なお、保持した電線W1,
W2をまとめて引き抜く際に、予めこれらをテープ止め
により束ねることもできる。このようにすれば、引き抜
く際に、電線W1,W2がずれて、一旦揃えた端末Eが
不揃いとなるのを回避することができ、好ましい。
【0033】 そして、端末処理工程により、これら
電線W1,W2の端末Eの処置(たとえば、電線W1,
W2の端末部分に、抵抗溶接,超音波溶接,ハンダ付
け,端子圧着等を施す)を一括して行うことができる。
このように、本実施例によれば、組立ライン上で電線の
布線作業を行いながら所定の電線W1,W2の端末Eを
揃えて保持することができる。また、保持した電線W
1,W2の端末Eを揃えた状態で保持具Aからまとめて
取り外すことができる。しかも、本実施例では、分岐線
が多数含まれるワイヤーハーネスを製造する場合であっ
ても、ワイヤーハーネスの構成要素としてのスプライス
電線を使用する必要が無く、作業に支障をきたすことな
く布線作業を行うことができる。
【0034】特に、本実施例では、以下のような作用効
果を奏する。先ず、電線W1,W2を保持するために押
さえ込む面部分は、ゴム製のブロック40の端面41,
42により構成しているから、当該面部分を形成するた
めの特別の加工を必要とせず、加工コストを抑えること
ができる。従って、部品コストを抑えて保持具Aを安価
に製造することができる。また、保持しようとする電線
W1,W2の端部を、上方から一対のブロック40間に
押し込むだけで、簡単に挟み込むことができる。従っ
て、各電線の端末を揃えて保持する作業を含む布線作業
を円滑に行うことが可能である。
【0035】また、両端面41,42間には、仕切板6
0が配設されている。従って、保持しようとする電線W
1,W2は、一方の端面41と仕切板60の一方の端面
61との間、および他方の端面42と仕切板60の他方
の端面62との間に挿入することができる。従って、仕
切板60を介して電線W1,W2を2列に整列させるこ
とができる。その結果、布線作業後における電線W1,
W2の端末Eの一括処理を行う際に都合が良い。
【0036】さらに、電線保持部Sをベース30から取
り外せるから、電線W1,W2の端末Eを揃えた状態に
保持したままこれら電線W1,W2を移動させることが
できる。その結果、電線W1,W2の端末Eの一括処理
を行う際に、当該端末E部分の状態を確認したり、再び
端末Eを揃え直すという作業をすることなく、円滑に処
理を進めるとができるという利点がある。具体的には、
たとえば、図5に示す如くである。
【0037】図5を参照して、参照符号90は、当該ワ
イヤーハーネスの組立ラインの近傍に設置された超音波
溶接機である。電線W1,W2を保持した電線保持部S
は、ケーシング50の脚52を、ベース30の係止板3
2から上方へ引き上げることにより、簡単に取り外すこ
とができる。そして、この状態で、各電線W1,W2
は、その端部が保持されたままであり、端末Eが揃って
いる。次いで、この電線保持部Sを手で把持して、超音
波溶接機90の溶接部91へ移動させる。また、参照符
号92は、超音波溶接機90に取り付けられたブラケッ
トである。このブラケット92は、ベース30から取り
外された電線保持部Sを取り付けるためのものであっ
て、ベース30の係止板32に設けられた係止孔32a
と同様の孔93があけられている。そして、この孔93
に電線保持部Sのケーシング50の脚52を差し込むこ
とにより、電線保持部Sがブラケット92に固定され
る。この状態で、電線W1,W2の端部Eは、溶接部9
1に対して正規の位置に位置決めされる。しかも、電線
W1,W2は、2列に整列されているので、この整列さ
れた端末部分の形状が溶接部91の形状に適合し、良好
な溶接作業を行うことができる。
【0038】なお、この発明は上記実施例に限定される
ものではなく、次のような変形例が考えられる。図6
は、変形例に係る電線保持部Sの断面図である。この変
形例の特徴とするところは、上記実施例では、一対のブ
ロック40を対向配置させ、対向する端面41,42に
よって挟持面を構成したのに対し、本変形例では、単一
のブロック40に溝45を形成し、この溝45の対向す
る内壁45a,45bによって挟持面を構成した点にあ
る。この溝45は、ブロック40の上面46に開口46
aを有し、且つ保持される電線W1(W2)の長手方向
に沿って貫通している。また、本変形例では、上記実施
例で示した仕切板60は設けられていない。なお、その
他の構成については、上記実施例と同様であるので説明
は省略する。
【0039】この変形例によれば、上記実施例と同様の
作用を奏する。特に、本変形例では、保持しようとする
電線W1,W2の端部を、その径方向に沿って上方から
開口46aを通して溝45に押し込むと、電線W1,W
2の端部は、溝45の内壁45a,45b間で挟み込ま
れて保持される。これにより、上記実施例と同様の効果
を奏する。
【0040】また、図8に示すように、仕切板60を設
けることもできる。この場合、ブロック40の底面部4
7には、溝45の内部と連通する孔48を設け、この孔
48に仕切板60を差し込む状態でブロック40をケー
シング50に装着することができる。このようにして
も、上記実施例と同様の作用効果を奏する。その他、こ
の発明の要旨を変更しない範囲で種々の設計変更を施す
ことができる。
【0041】
【発明の効果】 請求項1に係る発明によれば、組立完成後のワイヤ
ーハーネスの分岐線を構成する電線およびこれが接続さ
れるべき電線のそれぞれの端部を、挟持部によって長手
方向の所定域にわたって挟み込み、しかも、この電線の
端末を当接面に当接させて保持する。これにより、各電
線の端末を揃えた状態で保持することができる。しか
も、この電線端末保持具は、ベースを介して布線板上に
取り付けることができるから、各電線の端末を揃えて保
持する作業を、布線作業中に行うことができる。一方、
保持した電線を挟持部から引き抜くことにより、各電線
の端末を揃えた状態のまま、まとめて取り外すことがで
きる。
【0042】 請求項2に係る発明によれば、請求項
1に係る発明と同様の効果を奏する。加えて、保持しよ
うとする電線の端部を、弾性ブロックの貫通溝に上方か
らその径方向に沿って押し込むことにより、貫通溝の対
向する内壁面部によって簡単に挟み込むことができる。
従って、布線作業中において、各電線の端末を揃えて保
持する作業を円滑に行うことができる。
【0043】 請求項3に係る発明によれば、請求項
1に係る発明と同様の効果を奏する。加えて、保持しよ
うとする電線の端部を、上方からその径方向に沿って一
対の弾性ブロック間に押し込むことにより、両ブロック
の間で簡単に挟み込むことができる。従って、布線作業
中において、各電線の端末を揃えて保持する作業を円滑
に行うことができる。しかも、一対のブロックの壁面間
によって電線を挟持するので、電線を挟持する面を形成
するための特別の加工を必要とせず、部品コストを低く
抑えることができる。
【0044】 請求項4に係る発明によれば、請求項
1ないし3のいずれかに係る発明と同様の効果を奏す
る。加えて、保持した電線は、仕切板を挟んで整列させ
ることができる。その結果、布線作業後における電線の
端末の一括処理を円滑に行うことが可能であるという利
点がある。 請求項5に係る発明によれば、請求項1ないし4の
いずれかに係る発明と同様の作用を奏する。加えて、保
持手段をベースから取り外せるから、一端揃えた端末を
当該揃えた状態に保持したまま電線を移動させることが
できる。その結果、布線作業後に電線の端末の一括処理
を行う際に、電線の端末部分の状態を確認したり、再び
端末部分を揃え直すという作業をすることなく、一層円
滑に処理を進めるとができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る保持具が装備された組
立図板を用いたワイヤーハーネスを製造している状態を
示した要部斜視図である。
【図2】保持具によって所定の電線の端部を保持してい
る状態を示した要部斜視図である。
【図3】保持具の要部を示す断面図である。
【図4】電線を保持した状態での保持具の一部断面要部
側面図である。
【図5】端末処理工程における超音波溶接の作業を示す
斜視図である。
【図6】変形例に係る電線保持部の要部断面である。
【図7】変形例に係る電線保持部によって電線を保持し
た状態を示す要部断面図である。
【図8】他の変形例に係る電線保持部を示す分解斜視図
である。
【図9】従来における分岐線を形成する際の要領を示す
斜視図である。
【符号の説明】
A 保持具 B 組立図板 S 電線保持部 E 端末 W1 電線 W2 電線 10 布線板 30 ベース 40 ブロック 41 端面 42 端面 50 ケーシング 60 仕切板 70 当接板 71 当接面

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電線を布線するための布線板上に取り付け
    られるベースと、 ベースに連結され、布線された電線の端部を保持する保
    持手段とを備えた電線端末保持具において、 上記保持手段は、 保持される電線の長手方向に沿って所定長さを有し、電
    線を弾力的に挟持する挟持部と、 この挟持部の先方に設けられ、挟持される電線の長手方
    向と略直交する方向に沿って形成された、保持される電
    線の端末を揃えて位置決めするための、当該電線端末が
    当接する当接面とを備えていることを特徴とする電線端
    末保持具。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電線端末保持具において、 上記保持手段は、弾性を有するブロックを備え、 上記挟持部は、ブロックに形成された貫通溝の互いに対
    向する内壁面部を含んでおり、 この貫通溝は、ブロックの上面に開口され、且つ保持さ
    れた電線の長手方向に沿って貫通形成されていることを
    特徴とする電線端末保持具。
  3. 【請求項3】請求項1記載の電線端末保持具において、 上記保持手段は、所定の間隔を有して対向配置された弾
    性を有する一対のブロックを備えており、 上記挟持部は、上記対向配置されたブロックの、互いに
    対向する壁面を含んでいることを特徴とする電線端末保
    持具。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の電線
    端末保持具において、 上記挟持部には、保持される電線を整列させる仕切板が
    配設されていることを特徴とする電線端末保持具。
  5. 【請求項5】請求項1ないし4のいずれかに記載の電線
    端末保持具において、 上記保持手段は、ベースに対して着脱可能となっている
    ことを特徴とする電線端末保持具。
JP7002855A 1994-12-28 1995-01-11 電線端末保持具 Expired - Lifetime JP2897670B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7002855A JP2897670B2 (ja) 1995-01-11 1995-01-11 電線端末保持具
US08/568,862 US5945635A (en) 1994-12-28 1995-12-05 Wire assembly apparatus and method for assembling wires
DE69517786T DE69517786T2 (de) 1994-12-28 1995-12-21 Drahtzusammenbauapparat und -verfahren
EP95120261A EP0720180B1 (en) 1994-12-28 1995-12-21 Wire assembly apparatus and method for assembling wires
CN95119099.7A CN1132952A (zh) 1994-12-28 1995-12-28 电线装配装置及装配电线的方法
US09/268,579 US6124548A (en) 1994-12-28 1999-03-15 Wire assembly apparatus and method for assembling wires

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7002855A JP2897670B2 (ja) 1995-01-11 1995-01-11 電線端末保持具

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08190820A JPH08190820A (ja) 1996-07-23
JP2897670B2 true JP2897670B2 (ja) 1999-05-31

Family

ID=11541010

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7002855A Expired - Lifetime JP2897670B2 (ja) 1994-12-28 1995-01-11 電線端末保持具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2897670B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5945635A (en) * 1994-12-28 1999-08-31 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Wire assembly apparatus and method for assembling wires
JP4514728B2 (ja) * 2006-04-21 2010-07-28 古河電気工業株式会社 端子付き電線の溶接方法
JP4809853B2 (ja) * 2008-02-12 2011-11-09 古河電気工業株式会社 雄端子アライメント検査装置及び検査方法
JP5811075B2 (ja) * 2012-11-20 2015-11-11 住友電装株式会社 電線の露出導体部配列装置及びワイヤーハーネス製造装置
CN107863619A (zh) * 2016-09-22 2018-03-30 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 接线端子、电路板组件以及电磁加热烹饪装置
CN111262184B (zh) * 2018-11-30 2021-06-22 株式会社日立制作所 线束布线装置
JP7121064B2 (ja) * 2020-03-26 2022-08-17 矢崎総業株式会社 超音波加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08190820A (ja) 1996-07-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0720180B1 (en) Wire assembly apparatus and method for assembling wires
JP3265424B2 (ja) ケーブルコネクタ及びその結線方法
JP2836463B2 (ja) 圧接ジョイントコネクタ
JP2897670B2 (ja) 電線端末保持具
JPH06325804A (ja) 電気コネクタ
JP5662674B2 (ja) コネクタ及びコネクタの組立方法
JP3541540B2 (ja) 圧接ジョイントコネクタを用いたワイヤハーネス
EP1094569B1 (en) Joint terminal and joint connector including said terminal.
JP2002025723A (ja) ジョイントコネクタ
JPS6227505B2 (ja)
JP3085439B2 (ja) シート電線に対する電線の固定方法および電線の固定構造
JP7246616B2 (ja) コネクタ及びそれを用いた電気接続構造
JP2578497Y2 (ja) ワイヤーハーネス製造用電線クランプ
JP3509539B2 (ja) 電線の圧接ジョイント具
EP4044379B1 (en) Systems and methods for flat cable installation
JP2538687B2 (ja) 電気接続箱
JP3578053B2 (ja) 絶縁板へのバスバーの固定方法
WO1996027220A1 (en) A method for connection of insulated conductors to a connection member
JPH08185731A (ja) 電線端末保持具及びこれを用いたワイヤーハーネスの製造方法
JPH07263036A (ja) 圧接ジョイントコネクタ
JPH0636808A (ja) 圧接コネクタの端末処理構造
JP2528290Y2 (ja) ケーブルコネクタ
JPH07249436A (ja) 圧接ジョイントコネクタ
JPH0537433Y2 (ja)
JP2003173849A (ja) ジョイントコネクタ