JP2897212B2 - 自動変速機の変速制御方法 - Google Patents

自動変速機の変速制御方法

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JP2897212B2
JP2897212B2 JP62307946A JP30794687A JP2897212B2 JP 2897212 B2 JP2897212 B2 JP 2897212B2 JP 62307946 A JP62307946 A JP 62307946A JP 30794687 A JP30794687 A JP 30794687A JP 2897212 B2 JP2897212 B2 JP 2897212B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、自動車等の車輌に用いられる自動変速機の
変速制御方法に係り、特に遊星歯車装置を備え、複数個
の変速段の間に切換る自動変速機の変速制御方法に係
る。 従来の技術 自動車等の車輌に用いられる自動変速機は、サンギ
ヤ、リングギヤ、プラネタリピニオン及びこれを回転可
能に担持するキャリアの如き複数個の回転要素により構
成された遊星歯車装置を有しており、前記遊星歯車装置
の複数個の回転要素が複数個のクラッチ及びブレーキの
如き摩擦係合装置の係合と解放とにより所定の組合せに
て相互接続或いは固定されることにより複数個の変速段
の間に切換るようになっており、この種の自動変速機
は、例えば特開昭54−111050号、特開昭57−101151号、
特開昭61−55457号の各公報に示されており、また本願
出願人と同一の出願人による特願昭62−195471号に於て
提案されている。 発明が解決しようとする問題点 変速時には摩擦係合装置の係合と解放が行われ、この
時の摩擦係合装置の仕事量は、変速装置の変速比のワイ
ドレシオ化、遊星歯車装置に回転力を与える原動機の高
回転及び高出力化が進むに従って増大しており、これに
対し車輌搭載性からして自動変速機は小型化を要求さ
れ、このことから摩擦係合装置の大型化、特に多板式の
ものは摩擦板枚数の増加が困難になっている。 遊星歯車装置に変速制御の改善のためにワンウェイク
ラッチを含む自動変速機に於ては、このワンウェイクラ
ッチを選択的に作動させるブレーキ及びエンジンブレー
キ効果を得るために前記ワンウェイクラッチ及びブレー
キに対し並列の関係にて設けられたもう一つのブレー
キ、即ちコーストブレーキを作用せしめて二つのブレー
キの係合から変速時の仕事をこの二つのブレーキに分担
させることが既に提案されており、これは例えば上述の
特開昭61−55457号公報に示されている。 上述の如く、エンジンブレーキ効果を得るために設け
られているコーストブレーキを変速時に一時的に係合さ
せることは、変速時の摩擦係合装置の仕事量を二つのブ
レーキに分担させ、一つのブレーキの仕事量を軽減させ
る上で有効であるが、しかし遊星歯車装置の種類によっ
ては、例えば特願昭62−195471号公報にて提案されてい
る如き型式の遊星歯車装置の如く、第二速段達成用のク
ラッチとエンジンブレーキ効果を得るためのコーストブ
レーキとが互いに直列に設けられているものに於ては、
そのコーストブレーキを係合させても前記クラッチの仕
事量は全く変化せず、この仕事量を分担軽減させること
ができない。また上述の如きコーストブレーキの係合で
は仕事量の分担軽減が充分でない場合もある。 本発明は、上述の如き不具合に鑑み、エンジンブレー
キを得るためのコーストブレーキ以外の他の適当な摩擦
係合装置を利用し、これの係合によって変速時に於ける
摩擦係合装置の仕事量の分担軽減を図る改良された変速
制御方法を提供することを目的としている。 問題点を解決するための手段 上述の如き目的は、本発明によれば、入力回転部材と
出力回転部材と遊星歯車装置とを有し、該遊星歯車装置
の複数個の回転要素が複数個の摩擦係合装置の係合と解
放とにより所定の組合せにて相互に接続され或いは不動
に固定されることにより複数個の変速段の間に切換えら
れる自動変速機の変速制御方法にして、或る一つの変速
段より他の一つの変速段へのアップシフト時に、該他の
一つの変速段の達成のために係合される一つの摩擦係合
装置の係合に応じて前記入力回転部材と同じ回転方向に
加速される一つの回転要素を該他の一つの変速段の達成
のためには係合される必要のない他の一つの摩擦係合装
置により前記入力回転部材に一時的に結合することによ
り前記一つの摩擦係合装置の変速段切換え時に於ける過
渡的仕事量を低減することを特徴とする方法によって達
成される。 この場合、前記他の一つの摩擦係合装置が一時的に係
合されるのは、原動機出力トルクが所定値以上のときで
あってよい。 又、前記他の一つの摩擦係合装置が一時的に係合され
るのは、該アップシフトの開始時点よりタイマにて計測
された所定時間が経過するまでとされてよい。 或いは又、前記他の一つの摩擦係合装置が一時的に係
合されるのは、前記アップシフトの開始時点より一つの
回転要素の回転数が所定値に達するまでとされてよい。 発明の作用及び効果 本発明による変速制御方法によれば、或る変速段より
他の変速段へのアップシフト時にはそのアップシフトに
必要な摩擦係合装置以外に前記他の変速段以外の変速段
を達成するための摩擦係合装置も一時的に係合するか
ら、変速時に於ける摩擦係合装置の仕事量はこの複数個
の摩擦係合装置に分担されるようになり、一つの摩擦係
合装置について見れば仕事量が軽減し、摩擦係合装置の
耐久性の向上或いは小型化が図られるようになる。前記
他の変速段以外の変速段を達成するための摩擦係合装置
は前記アップシフトに必要な摩擦係合装置と動力伝達経
過で見て互いに並列に設けられているものが選ばれれば
よく、これにより如何なる型式の遊星歯車装置に於ても
摩擦係合装置の仕事量を充分に分担軽減する効果が得ら
れるようになる。 実施例 以下に添付の図を参照して本発明を実施例について詳
細に説明する。 第1図は本発明による遊星歯車式変速装置の一つの実
施例を示している。図に於て、10は第一サンギヤを、12
は第一サンギヤ10と同心の第一リングギヤを、14は第一
サンギヤ10と第一リングギヤ12とに噛合する第一プラネ
タリピニオンを、16は第一プラネタリピニオン14を回転
可能に担持する第一キャリヤを、20は第二サンギヤを、
22は第二サンギヤ20と同心の第二リングギヤを、24は第
二サンギヤ20と第二リングギヤ22とに噛合する第二プラ
ネタリピニオンを、26は第二プラネタリピニオン24を回
転自在に担持する第二キャリヤを各々示している。第一
リングギヤ12は連結要素30によって第二キャリヤ26と連
結され、第一キャリヤ16は連結要素32によって第二リン
グギヤ22と連結されている。 尚、ここで第一サンギヤ10と第一リングギヤ12と第一
プラネタリピニオン14と第一キャリヤ16とにより構成さ
れた単純遊星歯車機構を第一列目の遊星歯車機構と称
し、第二サンギヤ20と第二リングギヤ22と第二プラネタ
リピニオン24と第二キャリヤ26とにより構成された単純
遊星歯車機構を第二列目の遊星歯車機構と称する。 第一キャリヤ16及び連結要素32によって第一キャリヤ
16と連結された第二リングギヤ22とハウジング50との間
には第一ワンウェイクラッチ34と第二ワンウェイクラッ
チ36とが互いに直列に設けられている。この場合、第一
ワンウェイクラッチ34が第一キャリヤ16の側に設けら
れ、第二ワンウェイクラッチ36がハウジング50の側に設
けられている。更に詳細には第一ワンウェイクラッチ34
はそのインナレース34aにて第一キャリヤ16と接続され
てアウタレース34bを連結部材31により第二ワンウェイ
クラッチ36のインナレース36aに接続され、第二ワンウ
ェイクラッチ36のアウタレース36bがハウジング50に接
続されている。 第二キャリヤ26は、出力歯車54と接続され、常に出力
部材として作用するようになっている。 第一ワンウェイクラッチ34は、エンジンドライブ時に
於てアウタレース34bがインナレース34aの回転速度を越
えて回転しようとする時には係合状態になり、これとは
逆の時には滑り状態となり、また第二ワンウェイクラッ
チ36は、エンジンドライブ時に於てインナレース36aが
アウタレース36bに対し逆転とする時には係合状態にな
り、これとは逆の時には滑り状態になるようになってい
る。 第二サンギヤ20と入力軸52との間には該両者を互いに
選択的に接続する第一クラッチ38が設けられている。 第一キャリヤ16と入力軸52との間には該両者を互いに
選択的に接続する第二クラッチ40が設けられている。 第一サンギヤ10と入力軸52との間には該両者を互いに
選択的に接続する第三クラッチ42が設けられている。 第一サンギヤ10と連結部材31との間には該両者を互い
に選択的に接続する第四クラッチ44が設けられている。 連結部材31とハウジング50との間には連結部材31をハ
ウジング50に対し選択的に固定する第一ブレーキ46が設
けられている。 第二リングギヤ22とハウジング50との間には第二リン
グギヤ22をハウジング50に対し選択的に固定する第二ブ
レーキ48が設けられている。 上述の如き構成よりなる遊星歯車式変速装置によって
第一速段、第二速段、第三速段(直結段)、第四速段
(増速段)及び後進段が達成される要領は第1表に示す
通りである。この表に於て、○印は当該クラッチ、ブレ
ーキ又はワンウェイクラッチがエンジンドライブ状態に
於て係合されていることを示し、また(○)は当該クラ
ッチ或いはブレーキが係合されれば、その変速段に於て
エンジンブレーキが作用し得ることを示している。 第一リングギヤ12の歯数に対する第一サンギヤ10の歯
数の比をP1とし、第二リングギヤ22の歯数に対する第二
サンギヤ20の歯数の比をρ2とした場合、各変速段の変
速比は第2表に示す通りである。 上述の如き構造の遊星歯車装置を有する自動変速機に
於ては、本発明による変速制御方法は、第一速段より第
二速段へのアップシフト時に第四クラッチ44に加えて第
二クラッチ22を係合させることにより実行される。第四
クラッチ44の係合は、アップシフト変速段である第二速
段を達成するために不可欠な係合であり、第二クラッチ
40の係合は第一速段より高速段である第三速段及び第四
速段を達成するために必要な係合であう。 第一速段より第二速段へのアップシフト時に第四クラ
ッチ44に加えて第二クラッチ40が係合すると、サンギヤ
20に加えてキャリア16に入力軸52より回転動力が入力さ
れるようになり、これに応じて第四クラッチ44の仕事量
が低減するようになる。 全入力トルクをTinとし、第二クラッチ40の伝達トル
ク容量をTc2とすると、サンギヤ20にはTin−Tc2が入力
され、この場合に於ける第一速段より第二速段へのアッ
プシフト時に於けるトルクのつり合式は下式により示さ
れる。 即ち、第2図に於て、太線にて示されている回転要素
の連結体のトルクのつり合より、 Tc4{1+(1/ρ1)}−(1/ρ2)(Tin−Tc2)+Tc2
0 …… が成立する。尚、Tc4は第四クラッチ44の伝達トルク容
量である。 式より、 Tin=(1+ρ2)Tc2+(ρ2/ρ1)(1+ρ1)Tc4 …… また変速中は、 Tin=TT+T1 …… T1=Iiin …… が成立する。なお、Trはタービントルク、T1はイナーシ
ャトルク、Iinは入力イナーシャ、inは入力軸52の角
加速度である。 従って変速中のinを一定と仮定すると、 in=(1+ρ2)Tc2+(ρ2/ρ1)(1+ρ1)Tc4
Tr/Iin …… また、 Tout=−(Tc4/ρ1)+(Tin−Tc2){1+(1/
ρ2)} …… が成立する。尚、Toutは出力トルクである。 1→2アップシフト時に於て、第二クラッチ40を係合
させない従来法に依る場合は、式に於けるTc2は0で
ある。 次に具体的計算により第二クラッチ40の係合に基く第
四クラッチ44の仕事量の低減効果を示す。 ρ1=0.4026、ρ2=0.4925とすると、第一速段の変速
比γ1stは3.03、第二速段の変速比γ2ndは1.5828とな
る。 (1)先ず従来例として、Nt=6000rpmにて0.5秒をもっ
て1→2アップシフトを第四クラッチ44の係合により行
うとする。ここで、Iin=0.025kgf・m・sec2、TT=30k
gf・mとして、これらは変速前後で不変とし、またin
も一定とする。 in=(6000−3134)(2π/60)/0.5 =600/sec2 T1=0.025×600=15kgf・m ∴Tin=45kgf・m 式にてTc2=0とすると、この時に必要なTc4は、Tc
4=26.2kgf・mとなる。 第四クラッチ44の仕事量Ec4は、∫Tc4・Δω・dtよ
り、 Ec4=26.2×4918×(2π/60)×0.5×0.5 =3373.3kgf・m =7.9Kcal(第3図参照) (但し第一速時のサンギヤ20の回転数は4918rpmであ
る。) (2)次に1→2アップシフトに際して第四クラッチ44
と共に第二クラッチ40を0.5秒間に亙って、即ち変速過
程の全域に亙って係合させた場合について説明する。
尚、第四クラッチ44の伝達トルク容量Tc4は18kgf・mと
し、その他の条件は(1)と同じとした。 0.5secにて変速を完了させるために必要な第二クラッ
チ40の伝達トルク容量は式より、 600={(1+0.4925)×Tc2+(0.4925/0.4026)(1
+0.4026)×18−30}/0.025 Tc2=9.46kgf・m 仕事量は、 EC4=∫Tc4・Δω・dt =18×4918×2π/60×0.5×0.5 =5.42Kcal(第4図参照) EC2=∫∫Tc2・Δω・dt =9.46×(6000+1722) (2π/60)×0.5×0.5 =4.48Kcal(第5図参照) (但し、第二速段同期等の第二クラッチ40の相対回転数
は1722rpmである。) 従って、(2)の場合は、(1)の場合に比して第四
クラッチ44の仕事量は31%低減することになる。 上述の例は、第二クラッチ40を変速時の全域に亙って
係合させると云う極端な例であるが、この第二クラッチ
40は1→2アップシフト時に変速開始時点より所定時間
が経過するまでの変速過程の中間時点までであってもよ
く、これによっても第四クラッチ44の仕事量は低減する
ようになる。 また1→2アップシフト時に於ける第二クラッチ40の
係合は入力軸52の回転数(トルクコンバータのタービン
回転数)或いは遊星歯車装置の他の回転要素の回転数が
所定値に達するまで行われるようになっていてもよい。 また、1→2アップシフト時に於て、第二クラッチ40
を係合させるのは、第四クラッチ44の仕事量の低減と云
う目的からして、原動機出力トルクはさほど大きくない
時には特に行われなくてもよく、この制御は原動機出力
トルクは所定値以上である時にのみ行われてもよい。 第6図は本発明による変速制御方法の実施に用いられ
る変速制御用油圧回路装置の一例を示しているい。第6
図に於て、40aは第二クラッチ40の油圧サーボ室を、44a
は第四クラッチ44の油圧サーボ室を各々示しており、油
圧サーボ室40aに油圧が供給されることにより第二クラ
ッチ40が係合し、油圧サーボ室44aに油圧が供給される
ことにより第四クラッチ44が係合するようになってい
る。 油圧サーボ室40aにはシフト弁60の切換作動によって
油路62よりライン油圧が選択的に供給されるようになっ
ている。シフト弁60は、ソレノイド弁64の開閉によって
切換作動し、ソレノイド弁64がオン状態である時にはこ
れが開弁することに応じて図示されている如きライン油
圧供給位置に切換り、これに対しソレノイド弁64がオフ
状態である時にはこれが閉弁することに応じて排油位置
に切換るようになっている。 従って、第二クラッチ40は、ソレノイド弁60がオン状
態である時にはこれの油圧サーボ室40aにライン油圧を
供給されて係合し、これに対しソレノイド弁64がオフ状
態である時は油圧サーボ室40aの油圧を排出されて解放
状態になる。 油圧サーボ室44aにはシフト弁66の切換作動によって
油路62よりライン油圧が選択的に供給されるようになっ
ている。シフト弁66はソレノイド弁68の開閉によって切
換作動し、ソレノイド弁68がオン状態である時にはこれ
が開弁することに応じて図示されている如きライン油圧
供給位置に切換り、これに対しソレノイド弁68がオフ状
態である時にはこれが閉弁することに応じて排油位置に
切換ることになっている。 従って、第四クラッチ44は、ソレノイド弁68がオン状
態である時には油圧サーボ室44aにライン油圧を供給さ
れて係合し、これに対しソレノイド弁68がオフ状態であ
る時には油圧サーボ室44aの油圧を排出されて解放状態
になる。 シフト弁60より油圧サーボ室40aへ至る油路の途中に
は油圧遅延回路70とアキュームレータ72とが設けられて
いる。またシフト弁66より油圧サーボ室44aへ至る油路
の途中には油圧遅延回路74とアキュームレータ76とが設
けられている。 アキュームレータ72と76は、各々背圧室72a、76aに与
えられる油圧に応じた特性をもってアキュームレータ作
用を行い、変速中に於ける第二クラッチ40と第四クラッ
チ44の伝達トルク容量を各々最適化設定するようになっ
ている。 第二クラッチ40のためのアキュームレータ72の背圧室
72aにはアキュームレータ制御弁78によって調圧された
油圧が供給されるようになっており、また第四クラッチ
44のためのアキュームレータ76の排圧室76aにはアキュ
ームレータ制御弁80により調圧された油圧が供給される
ようになっている。アキュームレータ制御弁78の調圧値
はデューティソレノイド弁82による調圧値により決ま
り、この調圧値はデューティソレノイド弁82に与えられ
るパルス信号のデューティ比により決まるようになる。
もう一つのアキュームレータ制御弁80の調圧値はデュー
ティソレノイド弁84による調圧値により決まり、デュー
ティソレノイド弁84の調圧値はこれに与えられるパルス
信号のデューティ比によって決まるようになっている。 尚、デューティソレノイド弁82及び84の繰返しの開閉
に伴う油圧の脈動を吸収するためにダンパ86と88とが設
けられている。また、ライン油圧の変化によってデュー
ティソレノイド弁82及び84のデューティ比制御による油
圧制御状態が変動しないように、これらデューティソレ
ノイド弁82及び84にはモジュレート弁90により一定油圧
が供給されるようになっている。 上述の如き構成によれば、デューティソレノイド弁82
及び84の各々に与えられるパルス信号のデューティ比が
制御されることによってアキュームレータ72及び76の各
々のアキュームレータ背圧が制御され、これに応じて変
速中に於ける第二クラッチ40及び第四クラッチ44の伝達
トルク容量が任意に設定されるようになる。 次に第7図及び第8図を参照して本発明による変速制
御方法の一つの実施例について説明する。第7図に示さ
れたフローチャートは第一速段より第二速段へのアップ
シフト開始時のルーチンを示しており、最初のステップ
100に於ては、原動機、例えば内燃機関のスロットル開
度θが所定値θset以上であるか否かの判別が行われ
る。θ≧θsetである時はステップ110へ進み、ステップ
110に於ては、第四クラッチ44と第二クラッチ40のアキ
ュームレータ76及び72の背圧を最適化する制御が行われ
る。この制御は第6図に示された油圧制御回路に於ける
デューティソレノイド弁84及び82に与えるデューティ比
に基き行われる。ステップ110の次はステップ120へ進
み、ステップ120に於ては、ソレノイド弁68及び64を共
にオン状態にすることが行われる。 これにより第四クラッチ44の油圧サーボ室44aに加え
て第二クラッチ40の油圧サーボ室40aにライン油圧が供
給されるようになり、これによって第四クラッチ44と第
二クラッチ40とが共に係合するようになる。 ステップ120の次はステップ130へ進み、ステップ130
に於ては、フラッグF1を1にすることが行われる。フラ
ッグF1は1→2シフトアップ時に於て第二クラッチ40が
係合していることを示すフラッグである。ステップ130
の次はステップ140へ進み、ステップ140に於ては、タイ
マTをセットすることが行われる。このタイマTは所定
時間割込処理によりインクリメントされる。 第8図は1→2シフトアップ時に於ける第二クラッチ
40の解放制御ルーチンを示している。ステップ200に於
ては、フラッグF1が1であるか否かの判別が行われる。
フラッグF1=1である時はステップ210へ進み、ステッ
プ210に於ては、タイマのタイマ値Tが所定値Tset以上
であるか否かの判別が行われる。T≧Tsetである時はス
テップ220へ進み、ステップ220に於ては、フラッグF2
1であるか否かの判別が行われる。フラッグF2には第二
クラッチが解放されていることを示すフラッグであり、
フラッグF2=1でない時はステップ230へ進む。 ステップ230に於ては、ソレノイド弁64をオフ状態に
し、また第四クラッチ44のアキュームレータ76の背圧を
適正化する制御が行われる。この時には第二クラッチ40
のサーボ油圧室40aの油圧が排出され、これにより第二
クラッチ40が解放され、第四クラッチ44の係合によって
第二速段が達成されるようになる。ステップ230の次は
ステップ240へ進み、ステップ240に於ては、フラッグF2
を1にすることが行われる。 尚、フラッグF1とフラッグF2のクリアは1→2シフト
アップ終了判断ルーチンにて行われればよい。 上述の実施例に於ては、第二クラッチ40は、変速開始
時点より予め定められたタイマのセット値Tsetにより決
まる所定時間が経過するまで係合し、第四クラッチ44の
仕事を分担するようになる。 第一速段より第二速段へのアップシフト時に於ける第
二クラッチ40の係合を変速開始時点より入力軸52の回転
数が所定値に達するまで係合させる場合には第9図及び
第10図に示されている如きフローチャートに従って制御
が行われればよい。尚、第10図に於けるステップ210
は、入力軸52の回転数Ninが所定値Nset以下であるか否
かの判別を行っている。 本発明による変速制御方法は第1図に示された遊星歯
車装置を有する自動変速機に限定されるものではく、種
々の型式の遊星歯車装置を有する自動変速機に適用され
得ることは勿論のことである。 また、本発明による変速制御方法は第一速段より第二
速段へのアップシフト時にのみ適用され得るものではな
く、これは第二速段より第三速段或いは第三速段より第
四速段へのアップシフト時への必要に応じて行われれば
よい。 以上に於ては、本発明を特定の実施例について詳細に
説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、
本発明の範囲内にて種々の実施例が可能であることは当
業者にとって明らかであろう。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による変速制御方法が実施されて好適な
自動変速機の特に遊星歯車装置の部分を示すスケルトン
図、第2図は第1図に示された遊星歯車装置の第一速段
より第二速段へのアップシフト時に於けるトルクの釣合
関係を示すスケルトン図、第3図乃至第5図は各々第四
クラッチ或いは第二クラッチの仕事量を示すグラフ、第
6図は本発明による制御方法の実施に用いられる変速制
御用の油圧回路装置の一例を示す油圧回路図、第7図乃
至第10図は各々本発明による変速制御方法の実施例を示
すフローチャートである。 10…第一サンギヤ,12…第一リングギヤ,14…第一プラネ
タリピニオン,16…第一キャリア,20…第一サンギヤ,22
…第二リングギヤ,24…第二プラネタリピニオン,26…第
二キャリア,30、31、32…連結要素、34…第一のワンウ
ェイクラッチ,36…第二ワンウェイクラッチ,38…第一ク
ラッチ,40…第二クラッチ,42…第三クラッチ,44…第四
クラッチ,46…第一ブレーキ,48…第二ブレーキ,50…ハ
ウジング,52…出力軸,54…出力歯車,60…シフト弁,62…
油路,64…ソレノイド弁,66…シフト弁,68…ソレノイド
弁,70…油圧遅延弁,72…アキュームレータ,74…油圧遅
延弁,76…アキュームレータ,78、80…アキュームレータ
制御弁,82、84…デューティソレノイド弁,86、88…ダン
パ,90…モジュレート弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−55457(JP,A) 特開 昭59−200844(JP,A) 特開 昭61−45162(JP,A) 特公 昭61−20748(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16H 61/04 F16H 59/14 F16H 59/44

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.入力回転部材と出力回転部材と遊星歯車装置とを有
    し、該遊星歯車装置の複数個の回転要素が複数個の摩擦
    係合装置の係合と解放とにより所定の組合せにて相互に
    接続され或いは不動に固定されることにより複数個の変
    速段の間に切換えられる自動変速機の変速制御方法にし
    て、或る一つの変速段(第一速段)より他の一つの変速
    段(第二速段)へのアップシフト時に、該他の一つの変
    速段の達成のために係合される一つの摩擦係合装置(C
    4)の係合に応じて前記入力回転部材と同じ回転方向に
    加速される一つの回転要素(16)を該他の一つの変速段
    の達成のためには係合される必要のない他の一つの摩擦
    係合装置(C2)により前記入力回転部材に一時的に結合
    することにより前記一つの摩擦係合装置(C4)の変速段
    切換え時に於ける過渡的仕事量を低減することを特徴と
    する方法。 2.前記他の一つの摩擦係合装置(C2)が一時的に係合
    されるのは、原動機出力トルクが所定値以上のときであ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項の自動変速機
    の変速制御方法。 3.前記他の一つの摩擦係合装置(C2)が一時的に係合
    されるのは、該アップシフトの開始時点よりタイマにて
    計測された所定時間が経過するまでであることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項又は第2項のいずれかの自動
    変速機の変速制御方法。 4.前記他の一つの摩擦係合装置(C2)が一時的に係合
    されるのは、前記アップシフトの開始時点より一つの回
    転要素の回転数が所定値に達するまでであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項又は第2項のいずれかの自
    動変速機の変速制御方法。
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