JP2895973B2 - 新規第3級アミノアルコール及びその製造方法 - Google Patents

新規第3級アミノアルコール及びその製造方法

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JP2895973B2 JP3038574A JP3857491A JP2895973B2 JP 2895973 B2 JP2895973 B2 JP 2895973B2 JP 3038574 A JP3038574 A JP 3038574A JP 3857491 A JP3857491 A JP 3857491A JP 2895973 B2 JP2895973 B2 JP 2895973B2
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な第3級アミノアル
コールを提供するものであり、第3級アミノアルコール
はそれ自体で乳化剤、エポキシ硬化剤、ウレタン触媒、
浮選薬剤、抽出剤、潤滑油添加剤等に用いられ、また例
えば第4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、カル
ボベタイン、アミンオキサイド等の誘導体に導くことに
よりそれぞれ種々の用途に応用が可能である。更に末端
がアルコールであるという特徴を生かし、これを修飾す
ること、例えばエステル化、サルフェート化、ホスフェ
ート化、アミノ化、ハロゲン化することによっても様々
な誘導体にすることが可能である。
【0002】
【従来の技術】本発明のような主鎖に第3級アミノ基を
有するアミノアルコール及びその製造方法は、アミンへ
のエチレンオキシド、プロピレンオキシド付加物を除く
と、従来公知の刊行物には見当たらない。
【0003】例えばポリアミンでは、ジオールとNH3
の反応より末端アミノ基を有するポリアミンを製造する
方法として特開昭61−278528号(テキサコ (株) )、特
開昭62−51646 号(ダブリュー, アール, グレイスアン
ドカンパニー)に記載があり、またジ−第2級アミンと
ジ−ヨウ化アリール化合物との縮合反応によりポリ第3
級アミンを製造する方法が特公平1−29182 号(ゼロッ
クス・コーポレーション)等に記載がある。また、低級
ジアミンとヘキサメチレンジアミンとの共縮合によりポ
リアルキレンポリアミンを製造する方法が特公昭62−31
1009号(日本石油 (株) )等に記載がある。また、ポリ
アミンの誘導体としては、ジ第3級アミンとジハロゲン
化物との反応によりポリカチオンを得る方法が特公昭61
−37242号、特公昭61−37243 号(ロレアル)に記載が
ある。
【0004】しかしながら、本発明のように第3級アミ
ノ基を骨格の中へ組み込み、しかも末端がヒドロキシル
基である第3級アミノアルコールは全く新規であり、そ
の製造方法も従来知られていなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、主鎖骨
格中に第3級アミノ基を有するアミノアルコール及びそ
の製造方法に関しては未だ開示がなされていない。この
ような第3級アミノアルコールを製造することが可能な
らば従来のアミン及びアミン誘導体とは異なった用途開
発が可能であり、またアミンをオリゴマー或いはポリマ
ー化することにより単分子では得られない独自の特徴が
生まれ、新しいアミン用途の分野を開拓することが期待
される。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らはこの現状に
鑑み鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成するに至っ
た。
【0007】すなわち本発明は、一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、Rは炭素数2〜24の直鎖又は分
岐アルキレン基、-(CH2CH2O)p -(CH2CH2)-(但しp は0
又は1〜3の正数である)、脂環式アルキレン基、又は
アラルキレン基を示し、R2は炭素数1〜9のアルキレン
基を示し、R3,R4は炭素数1〜4のアルキル基を示し、
n は2〜50の正数を示す。〕で表される第3級アミノア
ルコール、及び該第3級アミノアルコールを、ジオール
又はジアルデヒドとジアミンとを反応させることにより
製造するにあたり、銅−第4周期遷移金属元素−第8族
白金族元素からなり、且つアルカリ金属あるいはアルカ
リ土類金属を含んでいてもよい組成からなる触媒を使用
する第3級アミノアルコールの製造方法を提供するもの
である。
【0010】本発明に用いられるジオール又はジアルデ
ヒドとしては直鎖状又は分岐状の炭素数2〜24を有する
ものが用いられ、例えば1,3−ブタンジオール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,
6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,
10−デカンジオール、ジエチレングリコール、トリエチ
レングリコール、テトラメチレングリコール、1,4−
シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールAエチレ
ンオキサイド付加物等及びこれらに対応するジアルデヒ
ド等が挙げられる。
【0011】また、本発明に用いられるジアミンとして
は、N,N −ジメチルプロピレンジアミン、N,N −ジメチ
ルエチレンジアミン等、下記一般式(II)
【0012】
【化4】
【0013】〔式中、Rは炭素数1〜9のアルキレン
基を示し、R3,R4は炭素数1〜4のアルキル基を示
す。〕で表されるものが挙げられる。
【0014】本発明は、これらジオール又はジアルデヒ
ドとジアミンを反応させて第3級アミノ化を進めること
により主鎖に第3級アミノ基を有し、両末端にヒドロキ
シル基を有する新規な第3級アミノアルコールを提供
し、且つこれを製造する方法を提供するものである。
【0015】第3級アミノ化技術としては特公昭57−54
9 号、特公昭59−12106 号、特開昭57−55704 号、特公
昭60−1297号(Hoechst) 、特公昭60−48499 号(Shell)
、米国特許明細書第4404403 号、同第4404404 号、同
第4409399 号(Onyx)、特開昭61−60636 号(Shering) 、
特開昭59−14457 号(テキサコ)及び特公昭62−28947
号(新日本理化)等が開示されているが、これらの方法
では充分ではない。なぜならば、これらに記載の触媒で
は充分な反応性がなく充分な収率にて目的物が得られな
いからである。
【0016】これに対して、本発明で使用する触媒は銅
−第4周期遷移金属元素−第8族白金族元素からなり、
且つアルカリ金属或いはアルカリ土類金属を含んでいて
もよい組成からなる触媒であり、これを使用する製造方
法で初めて所望する第3級アミノアルコールを充分な収
率にて得ることができる。
【0017】ここで銅−第4周期遷移金属元素−第8族
白金族元素触媒を構成する第4周期遷移金属元素はニッ
ケル、亜鉛から選ばれる1種以上であり、第8族白金族
元素は白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウムからな
る群から選ばれる1種以上である。また、銅−第4周期
遷移金属元素−第8族白金族元素触媒の銅と第4周期遷
移金属元素の金属原子のモル比は銅:第4周期遷移金属
元素で1:9ないし9:1であり、かつ第8族白金族元
素は銅と第4周期遷移金属元素の合計に対しモル比で0.
0001ないし0.1 である。
【0018】本発明に使用される触媒は金属組成として
銅と第4周期遷移金属元素と白金族元素が必須である
が、この他アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属を含
んでいてもよく、本発明に適合する触媒は種々の形態を
選択することができる。
【0019】すなわち本発明においては、銅、第4周期
遷移金属元素、第8族白金族元素の3成分又はアルカリ
金属あるいはアルカリ土類金属(以下第4成分と記述)
を含めた4成分が触媒組成として反応系内に存在すると
き初めてこれら成分間の相互作用による効果が発揮され
る。
【0020】本発明に用いられる触媒は、上記3成分あ
るいは4成分の組成が本質的な触媒機能を有し、ジオー
ル又はジアルデヒドとアミンを反応させるにあたって、
水素雰囲気下での各金属成分の還元操作によって初めて
触媒活性が発現する。従って、還元操作前の金属の形態
及び還元操作後の系内の状態の相違は本発明において限
定されるものではなく、水素雰囲気下での還元操作によ
って銅と第4周期遷移金属元素と第8族白金族元素、あ
るいはこれらと第4成分間の相互作用が発揮される形態
であればよい。
【0021】従って本発明の製造方法に使用される触媒
に適合する金属の形態としては、 1)銅と第4周期遷移金属元素と第8族白金族元素ある
いはこれらと第4成分の金属又はその酸化物あるいは水
酸化物、及びこれらの混合物等のように反応媒体中で分
散するような形態のもの 2)適当な担体上に銅、第4周期遷移金属元素第8族白
金族元素、第4成分がそれぞれ支持されたものの混合
物、或いは銅、第4周期遷移金属元素第8族白金族元素
の3成分あるいは第4成分を含めた4成分が、同一の担
体上に支持されて反応媒体中で分散するような形態のも
の 3)銅、第4周期遷移金属元素第8族白金族元素の3成
分あるいは第4成分を含めた4成分の脂肪族カルボン酸
塩又は適当な配位子により安定化された錯体のように反
応媒体中で金属コロイド状となり、均一系となるような
形態のもの 4)1)〜2)のように反応媒体中で分散状となるもの
と、3)のように反応媒体中で均一となるような形態の
ものとの混合物、あるいは水素還元前は分散状で水素還
元後は均一な形態となるようなもの等のいずれの場合で
あってもよく、本発明に用いられる触媒の本質となる3
成分あるいは4成分の金属が水素雰囲気下での操作によ
って成分間の相互作用が発現されればよい。
【0022】本発明に使用される触媒のより好ましい形
態としては、触媒金属の安定化、すなわち活性表面の固
定化の面及び触媒被毒物質に対する耐久性の面から適当
な担体上に上記成分金属を均一に担持させたものがよ
い。
【0023】本発明の銅、第4周期遷移金属元素、第8
族白金族元素の3成分金属あるいは第4成分を含めた4
成分金属を担体に支持させる場合、適合する担体として
は一般の触媒担体として使用されているもの、例えばア
ルミナ、シリカアルミナ、ケイソウ土、シリカ、活性
炭、天然及び人工ゼオライト等を使用することができ
る。触媒金属の担体への担持量は任意に決めることがで
きるが、通常は5〜70重量%の範囲がよい。
【0024】これら3成分あるいは4成分の金属を担体
表面上に支持させる方法も種々選ぶことができる。この
場合、触媒原料金属の形態としては銅、第4周期遷移金
属元素、第8族白金族元素及び第4成分の酸化物、水酸
化物あるいはそれらの各種金属塩が使用できる。金属塩
としては例えば銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金
族元素及び第4成分の塩化物、硫酸塩、硝酸塩、酢酸
塩、脂肪族カルボン酸塩等が挙げられる。また、これら
の金属錯体、例えば銅、第4周期遷移金属元素、第8族
白金族元素のアセチルアセトン錯体やジメチルグリオキ
シム錯体等、更に第8族白金族元素に関してはカルボニ
ル錯体、アミン錯体、ホスフィン錯体等も使用できる。
【0025】これらの金属原料種を用いて担体上に金属
を支持させる方法で触媒を製造する場合には、例えば
銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金族元素及び第4
成分の適当な塩の溶液に担体を入れ、充分に含浸させた
後乾燥・焼成させる方法 (含浸法) や、担体と銅、第4
周期遷移金属元素、第8族白金族元素の適当な塩の水溶
液を充分混合した後、炭酸ナトリウムや水酸化ナトリウ
ムあるいはアンモニア水等のアルカリ水溶液を加えて金
属塩を担体上に沈澱させ、あるいは担体の水スラリーに
銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金族元素の適当な
塩の水溶液を充分混合した後、炭酸ナトリウムや水酸化
ナトリウムあるいはアンモニア水等のアルカリ水溶液
を、スラリーのpHが一定(例えばpH=7で一定)になる
ように同時に加え、金属塩を担体上に沈澱させ、乾燥・
焼成して、まず銅−第4周期遷移金属元素−第8族白金
族元素を調製し、4成分系の触媒を得る場合には、得ら
れた3成分系触媒をアルカリ金属塩又はアルカリ土類金
属水溶液に入れ、充分含浸させた後、乾燥・焼成させて
4成分系触媒を得る方法(以上共沈法と含浸法の組み合
わせ)や、ゼオライト中に含まれる水素あるいは金属と
イオン交換させる方法(イオン交換法)等、従来公知の
いずれの方法を用いても良い。共沈法の場合には、金属
の沈着後充分に水洗いし、100 ℃付近で乾燥後 300〜70
0 ℃で焼成して触媒を得る。
【0026】また、このような方法で銅のみ、あるいは
銅と第4周期遷移金属元素のみを担体上に担持させ反応
に供する前に第8族白金族元素あるいは第4成分の担持
物又は脂肪族カルボン酸塩や錯体を添加し、反応媒体中
水素雰囲気下で銅、第4周期遷移金属元素、第8族白金
族元素及び第4成分との複合化を図る方法も有効であ
る。
【0027】上記の各種方法によって得られる触媒は、
より好ましくは同一担体上に均一に3成分あるいは4成
分が支持されているような形態であるものがよい。
【0028】本発明に用いられる触媒は、銅、第4周期
遷移金属元素、第8族白金族元素の3成分が本質的に不
可欠である。
【0029】本発明の第3級アミノアルコールの製造方
法について更に詳述する。
【0030】本発明はジオール又はジアルデヒドと、ジ
アミンを連続的に反応させ第3級アミノアルコールを製
造するに際し、銅−ニッケル−第8族白金族元素、銅−
亜鉛−第8族白金族元素の組成からなる触媒及びこれら
の触媒が更にアルカリ金属又はアルカリ土類金属を含ん
だ触媒を使用し、これら触媒の存在下の反応により生成
する水を連続的に又は断続的に反応系外に除去しながら
大気圧又は加圧下で 150〜250 ℃の温度で反応させるこ
とで目的が達成させる。この時、ジオール又はジアルデ
ヒドは反応中に連続的に加えてもあるいは最初から仕込
んでもあるいは一定量を分割して仕込んでもよい。ま
た、ジアミンは反応中連続的又は断続的に仕込むか、あ
るいは所定量を一度に仕込んでもよい。
【0031】本発明の製造方法においては、ジオール又
はジアルデヒドと、ジアミンとの反応で生成する水を反
応系外へ取り出す方がよい。生成水を系外に取り出さな
い場合には触媒活性及び選択性が低下する場合が多い。
例えば、生成水を除去せずに反応を行った場合にはアミ
ンの不均化物が多くなったり、アルデヒド縮合物が多量
に生成し目的とする第3級アミノアルコールの収率が低
下してしまう。水の除去は反応中断続的に行っても連続
的に行ってもよく、生成した水が長時間反応系中に存在
せず適宜除去されればよいが、生成水をその都度連続的
に除去することが望ましい。具体的には反応中に適当量
の水素ガスを反応系に導入し、生成水を水素ガスと共に
留出させることが一般的であり、凝縮器で生成水を濃縮
分離することで水素ガスを循環使用することもできる。
また反応中に適当な溶媒を加えておき、生成水をこの溶
媒との共沸により留出することもできるし、不活性溶媒
を生成物の粘度を下げる目的で加えてもよい。
【0032】本発明においては、別途水素ガスで予め還
元した触媒を用いてもよいが、反応原料であるジオール
又はジアルデヒドと一緒に還元前の触媒を反応器に入
れ、水素ガスを導入しながら反応温度まで昇温すること
によって還元を行ってもよい。
【0033】本発明の第3級アミノアルコールの製造方
法の実施態様を簡単に説明する。
【0034】水素を導入する管と、反応で生成した水と
過剰のアミン及び留出してくる油状物質を凝縮・分離す
るための凝縮器及び分離器を備えた反応容器に原料とな
るジオール又はジアルデヒドと触媒を仕込む。触媒は任
意の量を仕込むことができるが、通常は仕込みジオール
又はジアルデヒドに対し重量で1〜10%の範囲である。
系内を窒素ガスで置換した後、水素を導入しながら昇温
を開始する。ジアミンは一定温度に達した後、一括に加
えるか、あるいは少ずつ滴下により反応系内に加える。
反応温度は通常 150〜250 ℃位であるが、原料種によっ
てこの範囲以外の温度を取ることができる。触媒はこの
昇温中に還元され活性状態の触媒となる。所定温度に到
達後、アミンを導入あるいは滴下し反応を開始する。反
応中生成してくる水は水素と共に反応系外に排出され、
凝縮器及び分離器を経て油状物と分離される。分離され
た油状物は反応容器に戻される。反応が完了した後、触
媒を適当な方法で濾過して製品とする。
【0035】
【実施例】以下実施例にて本発明を更に詳細に説明する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。
【0036】<触媒の調製>合成ゼオライトに担持され
た銅−第4周期遷移金属元素−第8族白金族元素の3元
触媒を以下のように調製した。1リットルのフラスコに
合成ゼオライトを仕込み、次に硝酸銅と硝酸ニッケル及
び塩化ルテニウムを各金属原子のモル比でCu:Ni:Ru=
4:1:0.1 となるように水に溶解し、攪拌しながら昇
温した。90℃で10%Na2CO3水溶液を徐々に滴下した。1
時間の熟成の後、沈澱物を濾過・水洗し80℃で10時間乾
燥した後、600℃で3時間焼成した。得られた金属酸化
物の担体に対する担持量は50%である(触媒A)。同様
に、モル比にてCu:Zn:Pd=5:1:0.1 組成の触媒を
調製した(触媒B)。更にモル比にてCu:Ni:Ru=4:
1:0.01組成の触媒を同様に調製した後、得られた3元
系触媒を炭酸リチウム水溶液(モル比;Ni:Li=1:0.
05) に充分浸し、再び80℃で10時間乾燥した後、300 ℃
で1時間焼成しCu/Ni/Ru/Liの4元系触媒を得た(触
媒C)。かくして調製された触媒を以下の実施例に用い
た。
【0037】実施例1 1,6 −ヘキサンジオールと N,N−ジメチルプロピレンジ
アミンの反応を行った。生成水を分離するための凝縮器
及び分離器を付けた2リットルのフラスコに1,6 −ヘキ
サンジオール 600gと上記触媒A 12 g(対原料アルコ
ール2重量%)を仕込み、攪拌しながら系内を窒素で置
換し昇温を開始した。系内の温度が100℃に達したら、
水素ガスを流量計を用いて40リットル/Hrの流速で系内
に吹き込み200 ℃まで昇温した。この温度で N,N−ジメ
チルプロピレンジアミン1000gを反応系内に一括添加
し、反応はアミン価とヒドロキシル価で追跡した。反応
は約5時間行った。反応終了後、触媒を濾過分離し、淡
褐色な粘稠液体を得た。次に得られた生成物の分析を行
った。まずMassで分析した結果、分子量より次式の第3
級アミノアルコールが n=2〜4まで存在することが確
認された。
【0038】
【化5】
【0039】次に末端がアルコールであることを証明す
るため、270MHz NMR (JNM-GX270WB)で 13C-NMRスペクト
ルを測定した。そのスペクトルを図−1に示す。この面
積比から末端の94%がヒドロキシル基であることが明ら
かになった。更にVPO の測定では平均分子量は 613であ
り、平均 nは 2.7であった。13C スペクトルからの計算
値では平均 nは 2.3であり、実測値とよく一致した。ま
た、アミン価では実測値として全アミン価 512(理論値
502、n =3の場合)、3級アミン価 512(理論値 50
2、n =3の場合)とよく一致し、本構造の第3級アミ
ノアルコールが得られていることを確認した。
【0040】実施例2 反応温度を 190℃、ジオールとして 1,9−ノナンジオー
ル、触媒は触媒Bを2重量%、ジアミンとして N,N−ジ
メチルエチレンジアミンを用いて、実施例1と同様な条
件で反応を約8時間行った。生成物は次式で示される化
合物であり、平均分子量892(VPO)、n =3〜12(Mass)、
末端OH%=93%(NMR) であった。
【0041】
【化6】
【0042】実施例3 反応温度を 220℃、アルコールとしてトリエチレングリ
コール、触媒は触媒C(4重量%、対アルコール)、ジ
アミンは N,N−ジブチルプロピレンジアミンを用いて、
実施例1と同様に反応を行った(反応時間15時間)。生
成物の平均分子量は813(VPO)、n =2〜4(Mass)、末端
OH%=84%(NMR) であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた第3級アミノアルコールの
Massスペクトルを示す図である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 215/14 C07C 213/02 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 〔式中、R1は炭素数2〜24の直鎖又は分岐アルキレン
    基、-(CH2CH2O)p -(CH2CH2)-(但しp は0又は1〜3の
    正数である)、脂環式アルキレン基、又はアラルキレン
    基を示し、R2は炭素数1〜9のアルキレン基を示し、
    R3,R4は炭素数1〜4のアルキル基を示し、n は2〜50
    の正数を示す。〕で表される第3級アミノアルコール。
  2. 【請求項2】一般式(I) 【化2】 〔式中、R1は炭素数2〜24の直鎖又は分岐アルキレン
    基、-(CH2CH2O)p -(CH2CH2)-(但しp は0又は1〜3の
    正数である)、脂環式アルキレン基、又はアラルキレン
    基を示し、R2は炭素数1〜9のアルキレン基を示し、
    R3,R4は炭素数1〜4のアルキル基を示し、n は2〜50
    の正数を示す。〕で表される第3級アミノアルコール
    を、ジオール又はジアルデヒドとジアミンとを反応させ
    ることにより製造するにあたり、銅−第4周期遷移金属
    元素−第8族白金族元素からなり、且つアルカリ金属あ
    るいはアルカリ土類金属を含んでいてもよい組成からな
    る触媒を使用する第3級アミノアルコールの製造方法。
  3. 【請求項3】第4周期遷移金属元素がニッケル、亜鉛か
    ら選ばれる1種以上であり、第8族白金族元素が白金、
    パラジウム、ルテニウム、ロジウムからなる群から選ば
    れる1種以上である請求項2記載の第3級アミノアルコ
    ールの製造方法。
  4. 【請求項4】銅−第4周期遷移金属元素−第8族白金族
    元素触媒の銅と第4周期遷移金属元素の金属原子のモル
    比が銅:第4周期遷移金属元素で1:9ないし9:1で
    あり、かつ第8族白金族元素は銅と第4周期遷移金属元
    素の合計に対しモル比で0.0001ないし0.1 である請求項
    2又は3記載の第3級アミノアルコールの製造方法。
JP3038574A 1991-03-05 1991-03-05 新規第3級アミノアルコール及びその製造方法 Expired - Fee Related JP2895973B2 (ja)

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