JP2894944B2 - 湿式クラッチ装置 - Google Patents

湿式クラッチ装置

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JP2894944B2
JP2894944B2 JP5222494A JP5222494A JP2894944B2 JP 2894944 B2 JP2894944 B2 JP 2894944B2 JP 5222494 A JP5222494 A JP 5222494A JP 5222494 A JP5222494 A JP 5222494A JP 2894944 B2 JP2894944 B2 JP 2894944B2
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clutch
piston
proximity switch
torque converter
turbine
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弘 家中
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NITSUSAN DEIIZERU KOGYO KK
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は車両の自動変速装置に
採用される湿式クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両の自動変速装置として、図4のよう
にエンジン1とトランスミッション2との間にロックア
ップクラッチ4付きのトルクコンバータ3と動力遮断ク
ラッチ5を直列に介装すると共に、トランスミッション
2のシフトレバー機構6と、トルクコンバータ3のロッ
クアップクラッチ4および動力遮断クラッチ5をオイル
ポンプ7からの油圧でそれぞれ駆動するバルブ機構8
と、エンジン1とシフトレバー機構6およびバルブ機構
8の作動を制御する操作部9を備えるものが知られてい
る(実開平2ー6850号公報など)。
【0003】トルクコンバータ3は図5のようにポンプ
シェル10とタービンシェル11およびステータ12
と、これらを支持するタービンシャフト3a(ケーシン
グに固定)で構成され、タービンホイール13とインプ
ットディスク14を断続するロックアップクラッチ4の
ほか、動力遮断クラッチ5がタービンホイール13内に
組み付けられる。
【0004】エンジンが回転すると、その動力はロック
アップクラッチ4がオフ(切断)状態のときに実線矢印
で示すようにインプットディスク14からポンプシェル
10,タービンシェル11を経てアウトプットシャフト
15側に、車両が所定の走行状態へ移行してロックアッ
プクラッチがオン(接続)すると点線矢印で示すように
インプットディスク14から直にタービンホイール13
を経てアウトプットシャフト15側に伝達される。
【0005】ロックアップクラッチ4を駆動するのがピ
ストン16で、クラッチ接続時に油圧の供給を受けると
インプットディスク14側のクラッチプレート17とタ
ービンホイール13側のクラッチプレート18をプレッ
シャプレート19へ押圧すると共に、クラッチ切断時に
油圧が開放されるとこれらプレート17〜19への押圧
を解除する。
【0006】動力遮断クラッチ5はタービンホイール1
3とアウトプットシャフト15との間に介装され、トラ
ンスミッション2のギヤシフト時にアウトプットシャフ
ト15への動力を断続する。クラッチ5を駆動するのが
ピストン20で、プレッシャプレート21との間にター
ビンホイール13側のクラッチプレート21とクラッチ
ディスク24側のクラッチプレート23が介装される。
【0007】ピストン20はピン25でタービンホイー
ル13に支持され、クラッチ接続時に油圧の供給を受け
るとクラッチプレート22,23をプレッシャプレート
21へ押圧すると共に、クラッチ切断時に油圧が開放さ
れるとこれらプレート21〜23への押圧を解除する。
26は回転変動を吸収するダンパスプリングで、ハブフ
ランジ27とクッショニングプレート28との間に介装
される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来例では車両の変速制御に必要な検出手段のひとつと
して、ピストン20の油圧回路にクラッチ5の断続状態
を検出するための圧力スイッチ29(図4参照)が設け
られるが、クラッチ5の断続時に油圧の給排を行うクラ
ッチバルブ(電磁弁)が切り替わると、図6のように油
圧の脈動が発生するため、圧力スイッチ29がオンまた
はオフに安定するまでに多少の時間を要するので、クラ
ッチ5の断続状態を適確に検出できないという不具合が
あった。
【0009】変速要求の発生時にクラッチ5を切断側に
駆動して、クラッチ5が切断位置に達すると、エンジン
のアクセル開度をゼロ(アイドル位置)へ戻しながら、
トランスミッションのギヤシフトを開始し、そのギヤセ
ット完了後にクラッチ5を接続側へ駆動して、クラッチ
5が接続位置に達すると、エンジンのアクセル開度をア
クセルペダルと同じ位置へ帰すといった一連の変速制御
を行う場合、脈動の安定を待っての位置でトランスミ
ッションのギヤシフトやアクセル開度の復帰へ進むと、
変速時間が延びて円滑な変速動作を確保できないし、か
と言って脈動の安定を待たずにの位置で次の制御動作
へ進むと、クラッチの接続状態でトランスミッションの
ギヤセットが開始されるため、ギヤのシンクロ機構に過
大な負担を掛けかねいのである。
【0010】この発明はこのような問題点を解決するを
考慮してなされたもので、トルクコンバータに内蔵され
る湿式クラッチにおいて、クラッチの断続状態を精度良
く検出することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】第1の発明では、トルク
コンバータのアウトプットシャフト外周に結合するクラ
ッチディスクを備え、クラッチディスクへの動力の伝達
を断続するアクチュエータとして油圧で作動するピスト
ンをタービンホイールに支持する湿式クラッチ装置にお
いて、ピストン外周に位置検出用の段部を設けると共
に、ピストン外周に臨ませて近接スイッチをトルクコン
バータのタービンシャフト側に取り付ける。
【0012】第2の発明では、トルクコンバータのアウ
トプットシャフト外周に結合するクラッチディスクを備
え、クラッチディスクへの動力の伝達を断続するアクチ
ュエータとして油圧で作動するピストンをタービンホイ
ールに支持する湿式クラッチ装置において、ピストン外
周に位置検出用の段部を設けると共に、トルクコンバー
タのタービンシャフト側に近接スイッチを取り付ける一
方、ピストンのストロークで段部に応動して近接スイッ
チをオン−オフさせるセンシング機構を設ける。
【0013】
【0014】
【作用】第1の発明によれば、クラッチの断続時に油圧
の脈動が発生しても、ピストンは受圧面積が大きいの
で、脈動の影響をほとんど受けずにストロークするの
あり、その動きからピストン外周の段部に反応する近接
スイッチによりクラッチの断続位置を精度良く検出でき
る。この場合、近接スイッチがケーシングに固定のター
ビンシャフト側のため、近接スイッチからタービンシャ
フト内部を通して配線コードが外部へ容易に引き出せる
ことになる
【0015】第2の発明によれば、近接スイッチはピス
トンがストロークすると、その外周の段部にセンシング
機構の動きで反応してクラッチの断続位置を精度良く検
出できる。つまり、ピストン外周の段部に近接スイッチ
が直接的に反応するのでなく、センシング機構を介して
反応させる構成のため、近接スイッチの取付位置に制約
を受けることが少なく、配線の容易化に加えて良好な組
付性も得られる
【0016】
【0017】
【実施例】図1に車両の自動変速装置のトルクコンバー
タへの適用例を示す。5はトルクコンバータ3内の動力
遮断クラッチで、そのクラッチディスク24はアウトプ
ットシャフト15上にハブフランジ27を介してスプラ
イン嵌合される。クラッチ5を駆動するのがピストン2
0で、プレッシャプレート21との間にタービンホイー
ル13側のクラッチプレート22とクラッチディスク2
4側のクラッチプレート23が介装される。ピストン2
0はピン25でタービンホイール13に支持され、クラ
ッチ接続時に油圧の供給を受けるとクラッチプレート2
2,23をプレッシャプレート21へ押圧すると共に、
クラッチ切断時に油圧が開放されるとこれらプレート2
1〜23への押圧を解除する。
【0018】ピストン20外周に位置決め用の段部30
が設けられる。段部30はクラッチ5の接続位置で後述
するボール35cを受ける小径面30aと、クラッチ5
の切断位置でボール35cが乗り上げる大径面30b
と、これらの間を結ぶ傾斜面30cとで形成される。タ
ービンホイール13内でピストン20外周に先端面を臨
ませてスイッチ取付用のブラケット31が設けられる。
ブラケット31はそのボス部31aでハブフランジ27
との間にローラベアリング50を介在させて、タービン
シャフト3a(ケーシングに固定)外周にスプライン嵌
合される。ブラケット31はピストン20外周と直交す
る向きで先端面に開口する縦穴32と、その奥で穴32
と直交する向きで片面に開口する横穴33と、縦穴32
をその軸線上で横穴33に連通させる軸穴34を備え、
縦穴32にセンシング機構35が、横穴33に近接スイ
ッチ36が組み付けられる。
【0019】センシング機構35は軸穴34でシール3
7を介して摺動自由に支持されるロッド35aと、ロッ
ド35aをバネ受38を介してピストン20側へ付勢す
るスプリング35bと、バネ受38との間でピストン2
0外周に接触するボール35cとで構成され、バネ受3
8は縦穴32内でロッド35aの摺動を案内するように
形成される。近接スイッチ36は横穴33に挿入され、
先端(検知部)をロッド35aの突出位置に臨ませて、
穴33を油密的に塞ぐキャップ40でブラケット31に
固定される。近接スイッチ36の配線をケーシング外部
に引き出すため、タービンシャフト3a内部に一端がケ
ーシング外部に、他端がブラケット31のボス部31a
を通してタービンホイール13内に開口する挿通穴41
が設けられ、ブラケット31のボス部31aで挿通穴4
1から充填オイルが外部へ漏れないように穴41の隙間
を塞ぐシール42が介装される。36aは近接スイッチ
36のハーネスで、タービンホイール13内でケーシン
グ外部からのハーネス36bにコネクタ43,44を介
して接続される。
【0020】このような構成により、クラッチ5の断続
時に油圧の開放でピストン20がタービンホイール13
側へ後退すると、ボール35cがピストン20の大径面
30bから傾斜面30cを経て小径面30aへ転がるの
で、ロッド35aがスプリング35bの付勢力でボール
35cを押し上げる。ロッド35aの横穴33への突出
部が軸穴34へ引っ込むため、近接スイッチ36はクラ
ッチ5の接続位置でオフする。クラッチ5の切断時には
油圧の供給を受けてピストン20がクラッチディスク2
4側へ進出すると、ボール35cがピストン20の小径
面30aから傾斜面30cを経て大径面30bに乗り上
げる。ロッド35aはボール35cに押されてスプリン
グ35bを圧縮しながら横穴33内へ突出するため、近
接スイッチ36がクラッチ5の切断位置でオフする。
【0021】この場合、クラッチ5の断続時に油圧の脈
動が発生しても、ピストン20は受圧面積が大きいの
で、脈動の影響をほとんど受けずにストロークするの
で、近接スイッチ36の出力でクラッチ5の断続位置を
精度良く検出できる。近接スイッチ36をケーシングに
固定のタービンシャフト3a側に取り付けることで、近
接スイッチ36からタービンシャフト3a内部を通して
配線が外部へ容易に引き出せることになる。近接スイッ
チ36はピストン20外周の段部30に直接的に反応さ
せるようにしても良いが、この例ではピストン20のス
トロークで段部30に応動するセンシング機構35を備
えるため、ピストン20外周から近接スイッチ36を離
してブラケット31に取り付けられ、ブラケット31の
横穴33をキャップ40とシール37で密閉すること
で、近接スイッチ36の検出部が充填オイルに接触する
のを防止できる。
【0022】図2は変速時の制御内容を説明するフロー
チャートで、変速要求の発生時にクラッチバルブのオン
でピストン20の油圧を開放する(1.01,1.0
2)。クラッチ5は切断側に駆動され、近接スイッチ3
6がオフするとクラッチの切断を判定し、エンジンのア
クセル開度をゼロ(アイドル位置)に戻しながら、トラ
スミッションのギヤシフトアクチュエータ(バルブユニ
ットGSU)をオンする(1.03〜1.05)。トラ
スミッションのギヤシフトが開始され、そのギヤセット
完了をシフト位置センサで検出すると、クラッチバルブ
のオフでピストン20への油圧を供給する(1.06〜
1.09)。クラッチ5は接続側へ駆動され、近接スイ
ッチ36がオンするとクラッチの接続を判定してエンジ
ンのアクセル開度をアクセルペダルと同じ位置へ復帰さ
せる(1.10,1.11)。
【0023】このように、ピストン20のストロークか
らクラッチ5の断続位置を検出するので、トラスミッシ
ョンのギヤシフトなどについて、これらをタイミング良
く行えるため、シンクロ機構の耐久性を確保しつつ、変
速時間の有効な短縮を実現できる。図3は変速動作を説
明するタイムチャートである。
【0024】
【発明の効果】第1の発明によれば、トルクコンバータ
のアウトプットシャフト外周に結合するクラッチディス
クを備え、クラッチディスクへの動力の伝達を断続する
アクチュエータとして油圧で作動するピストンをタービ
ンホイールに支持する湿式クラッチ装置において、ピス
トン外周に位置検出用の段部を設けると共に、ピストン
外周に臨ませて近接スイッチをトルクコンバータのター
ビンシャフト側に取り付けたので、ピストンのストロー
クからその段部に反応する近接スイッチによりクラッチ
の断続位置を精度良く検出できる。また、近接スイッチ
のケーシング外部への配線が容易に行える
【0025】
【0026】第2の発明によれば、トルクコンバータの
アウトプットシャフト外周に結合するクラッチディスタ
を備え、クラッチディスクへの動力の伝達を断続するア
クチュエータとして油圧で作動するピストンをタービン
ホイールに支持する湿式クラッチ装置において、ピスト
ン外周に位置検出用の段部を設けると共に、トルクコン
バータのタービンシャフト側に近接スイッチを取り付け
る一方、ピストンのストロークで段部に応動して近接ス
イッチをオン−オフさせるセンシング機構を設けたの
で、クラッチの断続位置を精度良く検出できるのに加え
て、近接スイッチのケーシング外部への配線および組み
付けの容易化を実現できる。
【0027】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示すトルクコンバータの要
部断面図である
【図2】同じく変速時の制御内容を説明するフローチャ
ートである。
【図3】同じく変速時の制御動作を説明するタイムチャ
ートである。
【図4】従来技術を説明する自動変速装置のシステム概
要図である。
【図5】同じくトルクコンバータの断面図である。
【図6】同じく変速に伴う油圧特性などを表す説明図で
ある。
【符号の説明】
3a タービンシャフト 5 動力遮断クラッチ(湿式クラッチ) 13 タービンホイール 15 アウトプットシャフト 20 ピストン 30 位置検出用の段部 31 ブラケット 35 センシング機構 35a ロッド 35b スプリング 35c ボール 36 近接スイッチ 36a,36b ハーネス 41 配線用の挿通穴

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トルクコンバータのアウトプットシャフト
    外周に結合するクラッチディスクを備え、クラッチディ
    スクへの動力の伝達を断続するアクチュエータとして油
    圧で作動するピストンをタービンホイールに支持する湿
    式クラッチ装置において、ピストン外周に位置検出用の
    段部を設けると共に、ピストン外周に臨ませて近接スイ
    ッチをトルクコンバータのタービンシャフト側に取り付
    けたことを特徴とする湿式クラッチ装置。
  2. 【請求項2】トルクコンバータのアウトプットシャフト
    外周に結合するクラッチディスクを備え、クラッチディ
    スクへの動力の伝達を断続するアクチュエータとして油
    圧で作動するピストンをタービンホイールに支持する湿
    式クラッチ装置において、ピストン外周に位置検出用の
    段部を設けると共に、トルクコンバータのタービンシャ
    フト側に近接スイッチを取り付ける一方、ピストンのス
    トロークで段部に応動して近接スイッチをオン−オフさ
    せるセンシング機構を設けたことを特徴とする湿式クラ
    ッチ装置。
JP5222494A 1994-03-23 1994-03-23 湿式クラッチ装置 Expired - Lifetime JP2894944B2 (ja)

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JPH07259887A JPH07259887A (ja) 1995-10-09
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