JP2893702B2 - 電子楽器の操作装置 - Google Patents

電子楽器の操作装置

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JP2893702B2
JP2893702B2 JP1053246A JP5324689A JP2893702B2 JP 2893702 B2 JP2893702 B2 JP 2893702B2 JP 1053246 A JP1053246 A JP 1053246A JP 5324689 A JP5324689 A JP 5324689A JP 2893702 B2 JP2893702 B2 JP 2893702B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子オルガン,電子ピアノ,携帯用鍵盤
電子楽器,各種キーボード等に使用される鍵盤装置(ペ
ダル鍵盤も含む)、操作ボタン装置、エクスプレツシヨ
ンペダル装置、ニーレバー装置等の各種電子楽器の操作
装置に関する。
〔発明の概要〕
この発明は、電子楽器の操作子を変位可能に支持する
操作装置において、操作子の操作による変位量に応じた
数のパルス信号を発生させ、そのパルス信号のカウント
値に関連して、該操作子に対してその変位方向に反発力
あるいは吸引力を発生させるようにすることにより、操
作子の実際の変位量の状態に応じて任意のダンピング効
果を付与して、好みのタツチ感が得られるようにしたも
のである。
〔従来の技術〕
各種の電子楽器における鍵盤装置などの操作装置にお
いて、鍵などの操作子は支持部材に対して回動あるいは
摺動変位可能に取り付けられ、一般にスプリング(バ
ネ)によつて復帰力を与えられており、操作時には操作
子をその復帰力に抗して押圧して変位させるようになつ
ている。
したがつて、その操作感はスプリング力によつて決つ
てしまうことになる。
そこで、このような電子楽器の操作装置の操作感(キ
ータツチ)を改良するダンパ手段に関して種々の技術が
発表されている。
例えば、鍵の下方にシリンダを設け、押鍵時の鍵の下
方への変位に対してエアダンプを与えるものがある。そ
のダンピングの程度は、シリンダ下部の孔を開閉するこ
とによつて変化させることができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、このようなダンパ手段では、ダンピン
グの程度を操作子の下降経緯に関連して任意に変えるこ
とはできず、一律的な抵抗として与えられるにすぎない
ので任意の操作感を得ることはできないという問題があ
つた。
そこで、例えば特公昭53−11218号公報に見られるよ
うに、電子楽器の押鍵時に鍵速度を検出して、その鍵速
度変化に応じて鍵に制動を与えるようにした鍵制動装置
が提案されている。
しかし、この装置では、鍵(操作子)の操作速度によ
って抵抗感が変化し、鍵の変位量(操作ストローク)に
応じた操作感を任意に制御することはできなかった。
この発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、電
子楽器の操作装置における操作子の操作時に任意の抵抗
カーブ(操作感)を、その各操作時点での実際の操作子
の変位量(操作ストローク)を正確に考慮して与えられ
るようにすることを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は上記の目的を達成するため、電子楽器の操
作子を変位可能に支持する操作装置において、操作子の
操作による変位量に応じた数のパルス信号を発生する手
段と、そのパルス信号をカウントする手段と、該手段の
カウント値に関連して操作子に対してその変位方向に反
発力あるいは吸引力を発生させる手段とを設けたもので
ある。
〔作 用〕
このように構成することにより、操作子の操作時に、
その実際の変位量に関連して操作子に対する反発力ある
いは吸引力を細かく制御して発生させ、その抵抗感(ダ
ンパ効果)を任意に変化させることができる。
また、その抵抗カーブは任意に作成でき、それをデー
タテーブルとしてメモリに記憶させておき、操作子の変
位量と検出値又は変位量の変化率に応じてそのデータテ
ーブルを参照しつつ、反発力あるいは吸引力を発生させ
て抵抗を与えるようにすることもできる。
さらには、操作子の操作量に対応する出力を演算素子
群を構成する演算手段に入力し、この演算手段から操作
子への反発力あるいは吸引力を得るための出力を発生さ
せることにより、任意の抵抗感を得ることができる。
もし、楽曲単位でタツチ感を変えたい場合には、前者
の場合は別のテーブルメモリを読み出せばよいし、後者
の場合には演算手段である演算素子または演算素子群の
全部もしくは一部を、演奏前にユーザが適宜切り換える
ようにすればよい。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を図面によつて具体的に説明
する。
第1図は、この発明の一実施例である鍵盤装置の概略
構成図である。
この実施例において、操作子である鍵1は図示しない
鍵盤フレームに支点2を中心にして右旋回動可能に支持
されている。この鍵1は前端部付近の下側にはマグネツ
ト(永久磁石)3と目盛板4を固設しており、そのマグ
ネツト3に対して間隔を置いて反発手段としての電磁石
5を図示しない鍵盤フレーム上に対向させて固設し、目
盛板4に近接して位置センサ6を配設している。
そして、位置センサ6によつて発生されるパルス信号
を励磁信号生成部7へ入力させ、その励磁信号生成部7
から出力される励磁信号をアンプ8で増幅して、電磁石
5のヨーク5aに巻回されたコイル5bに電流を流して励磁
する。
目盛板4と位置センサ6は、例えば目盛板4が縞状の
着磁パターンがマグネツトの磁極面の凹凸であれば、位
置センサ6は磁気センサ(磁気ヘツド)がヨーク片に巻
回したコイル、目盛板4が反射部と非反射部の縞パター
ンあるいはスリツト板などであれば、位置センサ6は反
射形フオトセンサあるいは透過形フオトセンサを使用す
ることができる。
励磁信号生成部7は、例えば第2図に示すように、位
置センサ6から入力するパルス信号をカウントするカウ
ンタ71と、そのカウント値(押鍵操作量に対応する)に
対応して励磁電流を設定するためのデータテーブルを格
納したメモリ(ROM)72と、そのメモリ72から読み出さ
れるデータをD/A変換してアナログの励磁信号として出
力するD/A変換器73とによつて構成される。
このように構成したこの実施例によれば、第1図の鍵
1を矢示A方向に押鍵操作すると、それに伴つてマグネ
ツト3及び目盛板4が下降し、位置センサ6がその変位
量に応じた数のパルス信号を発生して、それを励磁信号
生成部7に入力する。
それによつて、第2図のカウンタ71がそのパルス信号
をカウントし、そのカウント出力をメモリ72のアドレス
端子に入力させ、カウント値に対応する励磁電流設定用
のデータを順次読み出し、それをD/A変換器73がアナロ
グの励磁信号に変換してアンプ8へ出力する。
第1図のアンプ8はその励磁信号を増幅して、電磁石
5のコイル5bに指定された方向の励磁電流を流して、そ
のヨーク5aをマグネツト3の着磁極性と反対の極性にな
るように励磁する。
それによつて、図示のようにマグネツト3とそれに対
向する電磁石5の磁極が同極(図ではS極)になつて反
発力を発生し、押鍵方向に対する抵抗感(ダンパ効果)
を与える。この反発力は押鍵の過程ではカウンタ71によ
る位置センサ6からのパルス信号のカウントが進むにつ
れて逐次変化する。
この場合の鍵1の変位量と発生する反発力との関係
は、第3図(a)に示すように比例関係になるようにし
たり、同図(b)に示すように変位量の増加にしたがつ
て指数適に反発力が増加するようにしたり、あるいは同
図(c)に示すように押鍵初期に強い反発力を作用させ
た後に吸引力を作用させるようにして、ピアノタツチに
近い特性を得るようにすることもできる。さらに、その
他任意の関係に設定することができる。
その関係を、励磁信号生成部7のメモリ72にデータテ
ーブルとして格納しておけばよく、各種のデータテーブ
ルを格納したメモリを切り換えて使用したり、交換して
使用したりすれば、各種の楽器の鍵や操作釦などの操作
感と同様な操作感を選択的に得ることができる。
また、メモリ72をROMではなくRAMにすることにより、
随時データテーブルのカーブを書き換えることも可能で
あり、それによつてユーザの好みのタツチ感が得られる
ようにすることができる。
この実施例は簡単な電気回路で構成でき、任意のダン
パ効果が得られるばかりか、位置センサ6によつて発生
されるパルス信号を押鍵の情報として利用することもで
きる。
なお、この実施例では従来の鍵復帰スプリングを省略
しても、マグネツト3の電磁石5の反発力によつて離鍵
後の復帰力を得ることができるが、勿論鍵復帰スプリン
グを併用するようにしてもよい。
さらに、ピアノの鍵のように長手方向の中間に鍵の支
点のある鍵にすると、鍵後部にある重りを任意に設定
(ゼロでもよい)することによつて、鍵自体の復帰力を
「−〜0〜+」のように任意に設定できるので、メモリ
72及びマグネツト3と電磁石5の作用により、さまざま
な抵抗感が得られる。
次に、この発明のさらに具体的な実施例を図面の第4
図以降を参照して説明する。
第4図はこの実施例の鍵盤機構の断面図、第5図はそ
の要部の斜視図であり、鍵10を例えば合成樹脂によつて
一体に成形し、押鍵部10a付近の下面に突片10b,10cを、
長手方向中間部の下面に突片10dを、基端部に係合突部1
0eをそれぞれ突設している。
なお、鍵10が白鍵の場合の構造を示したが、黒鍵の場
合も押鍵部が手前に延びずに上方に突出している以外は
略同様に構成されているので、ここでは総称して鍵10と
いう。
一方、鍵支持部材である鍵盤フレーム(以下単に「フ
レーム」という)20は、鉄板等の磁性体からなり、後部
に立上り部20eと鍵10の係合突部10eを嵌入する透孔20a
を設け、その少し手前側に鍵復帰バネ係止部20bを、そ
の前部に鍵10の配列方向に沿つて凹溝部20cをそれぞれ
折り曲げ形成し、その手前側の平面部を電磁石取付部20
dとしている。
そして、鍵10の係合突部10eを鍵盤フレーム20の透孔2
0aの縁部に嵌合させ、クリツプ状の板バネ13によつて立
上り部20eを挾持させることにより、鍵10をフレーム20
に離脱不能に枢着して、支点Cを中心として回動変位可
能に支持させる。
さらに、この鍵10の突片10dとフレーム20の係止部20b
との間に鍵復帰バネ(板状のスプリング)14を係着し
て、鍵10の押鍵部10a側を上方に付勢している。
フレーム20の凹溝部20cには、押鍵時に突片10bが当接
するフエルト等のストツパ16を貼着してあり、その後方
には、鉄板等の磁性体からなる立上り片17を各鍵10に対
応させて、その各突片10cからそれぞれ前方に僅かに離
間するようにねじ止め等によつて固設し、この立上り片
17によつて背面共通ヨークを構成している。
そして、鍵10の突片10cの裏面には、ブロツク状のマ
グネツト(永久磁石)18を固設しており、そのマグネツ
ト18の内側の磁極面18A,18Bを鍵10の支点Cを中心とす
る円筒面となるように形成して、そこに鍵10の幅方向に
沿う凹凸が垂直方向に交互に現われ、且つ第5図に明示
するように、その磁極面の鍵幅方向の一半部18Aと他半
部18Bとで凹凸の位置が半ピツチずれるように形成して
いる。このマグネツト18が第1図における目盛板4に相
当する。
また、フレーム20の表面にはプリント基板19を貼着
し、このプリント基板19に各鍵に対応して一対ずつスリ
ツト19A,19Bを設け、各スリツト19A,19Bを繞つてコイル
21A,21Bをそれぞれプリント形成している。
このプリント基板19の上部に絶縁用貼着シート層22を
介して鉄板からなる一対の対称形状のヨーク片23A,23B
を載置し、その各折曲部23aを、プリント基板19の各ス
リツト19A,19Bを挿通してフレーム20の表面に当接させ
る(第6図参照)と共に、その各先端部を鍵10側に設け
たマグネツト18の磁極面の一半部18A及び他半部18Bとの
間のそれぞれ僅かな間隔を設けて対向させる。
この状態で、上部から合成樹脂やアルミ板等からなる
非磁性体の共通の支持カバー24を第4図に示すように止
ねじ25により固定し、ヨーク片23A,23Bの位置ずれを防
止すると共に、その各折曲部23aをフレーム20に圧接す
る。
この一対のヨーク片23A,23Bとコイル21A,21Bが、第1
図における位置センサ6に相当する。
なお、ヨーク片23A,23Bの先端部は磁束の損失を少な
くするために、斜面部23bを形成して尖鋭にするのが好
ましい。
また、このヨーク片23A,23Bの折曲部23aをフレーム20
に圧接する代りに、第7図に示すように各ヨーク片23′
は平板状とし、フレーム20に切りおこしによる折曲部20
fを設けて、この折曲部20fをヨーク片23′に密着させる
ようにしても差支えない。
さらに、この実施例の各鍵10には、その前端壁10fの
内側に上下方向の両端部に磁極を有するマグネツト(永
久磁石)26を固設しており、それに対向してフレーム20
の電磁石取付部20dに電磁石27を取付けている。
この電磁石27を磁性体のヨーク27aにコイル27bを巻装
したものであり、そのヨーク27aの各磁極が押鍵しない
状態でマグネツト26の各磁極に対向するようにしてい
る。
このマグネツト26と電磁石27が、第1図におけるマグ
ネツト3と電磁石5に相当する。
第8図は、この実施例における励磁信号生成部の一例
を示すブロツク図である。
この励磁信号生成部7′は、高速パルス発振器30から
の周波数の高いクロツクパルスCKを後述するパルス列A,
Bに同期してカウントするXカウンタ31とYカウンタ32,
及びその両カウンタのカウント血を比較して、X>Yの
時に出力を“1"にする比較器34とからなる方向判別部40
と、その判別結果によつてアツプカウントとダウンカウ
ントを切り換えられるアツプ/ダウンカウンタ33と、そ
のカウント出力がアドレス端子に入力されるメモリ(RA
M)35と、そのメモリに格納されているデータテーブル
から読み出されたデータをアナログの励磁信号に変換す
るD/A変換器と、メモリ35の各種のメモリカード38から
テーブルデータを書き込む書込回路37とによつて構成さ
れている。
次に、上記のように構成したこの実施例の作用を説明
する。
鍵10に取付けられたマグネツト18による磁路は、ヨー
ク片23A又は23B,鍵盤フレーム20,立上り片17を経てマグ
ネツト18に戻る磁気閉回路を形成する。
いま、第4図に示す状態から鍵10の押鍵部10aを鍵復
帰バネ14の付勢力に抗して矢示A方向に押圧すると、マ
グネツト18が支点Cを中心として図で下方に変位するの
で、その磁極面18A,18Bの凹凸の移動によつて、ヨーク
片23A及び23Bの通る磁束がそれぞれ周期的に増減するた
め、各コイル21A,21Bに誘導電流が交互に向きを変えて
パルス状に流れる。
その電流をそれぞれ電圧信号に変換して取り出し、波
形整形すると第9図に示すように互いに90゜(1/4周
期)だけ位相がずれた矩形波のパルス列AとBが得られ
る。なお、押鍵時にはパルス列Aの方がパルス列Bより
も90゜進み位相になるように、マグネツト18の磁極面18
A,18Bの凹凸が形成されている。
このパルス列A,Bを第8図の励磁信号生成部7′に入
力させる。
すなわち、パルス列Aはアツプ/ダウンカウンタ33の
クロツク端子CKに入力させると供に、方向判別部40のX
カウンタ31のイネーブル端子ENとYカウンタ32のリセツ
ト端子Rに入力させ、パルス列BはXカウンタ31のリセ
ツト端子RとYカウンタ32のイネーブル端子ENにそれぞ
れ入力させる。
それによつて、Xカウンタ31はパルス列Aの立上り時
点からパルス列Bの立上り時点までの第9図に示す時間
Txの間だけ高速のクロツクパルスCKをカウントして、そ
のカウント値Ckを比較器34の入力端子Xへ入力する。
一方、Yカウンタ32はパルス列Bの立上り時点からパ
ルス列Aの立上り時点までの第9図に示す時間Tyの間だ
け高速のクロツクパルスCKをカウントして、そのカウン
ト値Cyを比較器34の入力端子Yへ入力する。
押鍵時には、第9図に示すようにXカウンタ31による
カウント時間TxよりYカウンタ32によるカウント時間Ty
のほうが長いため、その各カウント値CxとCyはCx<Cyに
なる。
したがつて、比較器34の入力XとYの関係はX>Yに
はならないから、その出力は“0"であり、アツプ/ダウ
ンカウンタ33はパルス列Aをアツプカウントする。
そして、このアツプ/ダウンカウンタ33のカウント値
が逐次メモリ35のアドレス端子に入力してそこに格納さ
れている励磁用テーブルデータを読み出し、そのデータ
をD/A変換器36によつてアナログの励磁信号に変換して
出力する。
その励磁信号を前述の実施例の場合と同様にアンプで
増幅して、第4図及び第5図に示した電磁石27のコイル
27bに励磁電流を流す。それによつてヨーク27aが磁化さ
れる。
ここで、図示のように鍵10に取り付けられたマグネツ
ト26の上側の磁極がN極で下側の磁極がS極である場
合、電磁石27を上側の磁極がS極に下側の磁極がN極に
なるように励磁すれば、鍵10の第4図にD1で示す下降ス
トローク(突片10bとストツパ16との間隔D2と等しい)
中、マグネツト26のN極と電磁石27のS極との間で吸引
力が作用し、同じくN極との間で反発力が作用する。ま
た、マグネツト26のS極と電磁石27のN極との間で吸引
力が作用することになる。
そして、これらの作用力はいずれも鍵10を上方へ引き
戻す方向に作用するため、押鍵操作に対する反発力とな
り、ダンピング作用をなす。
したがつて、押鍵ストロークD1の間発生するパルス列
Aのカウント値に応じて電磁石27の励磁電流を制御する
ことによつて、任意の特性でダンパ効果を与えることが
できる。
また、電磁石27のコイル27bに流す励磁電流の向きを
上述と逆にして、ヨーク27aの上側の磁極がN極に下側
の磁極がS極になるように励磁すると、鍵10に対して押
鍵方向の力すなわち鍵復帰バネ14による復帰力を相殺す
る力を作用させることもできる。
次に、鍵10から指を離すか押鍵力を弱めると、鍵10は
電磁石27による反発力と鍵復帰バネ14の復元力とによつ
て、上方へ回動して第4図に示す状態に復帰する。
この時もコイル21A,21Bからパルス信号が出力される
が、今度はパルス列Bの方がパルス列Aよりも90゜進み
位相になるため、Xカウンタ31によるカウント時間Txの
方がYカウンタ32によるカウント時間Tyより長くなり、
その各カウント値CxとCyはCx>Cyになる。
したがつて、比較器34の入力XとYの関係はX>Yに
なるから、その出力が“1"になり、アツプ/ダウンカウ
ンタ33はパルス列Aをダウンカウントする。そして、鍵
10が完全に復帰した時点でキーオフ信号が入力し、この
アツプ/ダウンカウンタ33がリセツトされる。
ここで、アツプ/ダウンカウンタ33へのリセツト信号
は、この実施例のシステム全体が理想的な状態で動作し
ているかぎりは不要なものであるが、何等かの機械的あ
るいは電気的異常動作、例えばセンサからパルスの押鍵
/離鍵のどちらかで落ちるとか、カウンタ等に電圧降下
が起きるなどの原因によつて、カウンタ33の値が離鍵時
にゼロにならない場合があつても、次の押鍵からは正常
にカウンタ33が動作するように配慮してカウンタ33に入
力するようにしたものである。
そして、このアツプ/ダウンカウンタ33のカウント値
に応じて、鍵復帰時にも押鍵時の特性を逆にたどるよう
にメモリ35からデータを順次読み出して、電磁石27の励
磁電流を変化させる。
したがつて、鍵10の復帰中にも押鍵中と同じダンパ作
用が働くことになる。
上記実施例においては、方向判別部40を2つのカウン
タ31,32と比較回路34と高速パルス発振器で構成した
が、第10図に示すように、D−フリツプフロツプで構成
した方向判別部50を使用することもできる。
また、離鍵時には押鍵時に用いたアドレスとは別のエ
リアからデータを読み出すようにすれば、自然楽器のピ
アノ等の様に押鍵と離鍵とでタツチ感触(抵抗感)にヒ
ステリシスを持せることができる。
同様に、励磁信号生成部を第11図に示すように構成し
ても、タツチ感触にヒステリシスを持たせることができ
る。
すなわち、パルス列AをD入力端子に、パルス列Bを
クロツク端子にそれぞれ入力するD−フリツプフロツプ
で構成された方向判別部50を用い、この方向判別部50か
らの信号と鍵が非押鍵の状態になつたことを知らせる
キーオフ信号とを入力とするオア回路51と、このオア回
路51の出力をワンシヨツト回路52によつて微分した信号
でリセツトされ、パルス列Aがクロツク端子に入力され
るカウンタ53と、このカウンタ53のカウント出力CNを入
力し、D−フリツプフロツプ50の出力を入力すること
によつてメモリ35の読み出しアドレスRAを指示する読出
制御手段54とによつて構成した励磁信号生成部を用いて
も、タツチ感触にヒステリシスを持たせることができ
る。
すなわち、いま第12図に示すように、各アドレスに対
応するデータがメモリ35に記憶されているとする。図中
SPは押鍵開始データアドレス(Start Push),EPは最大
押鍵終了データアドレス(End Push),SRは最大押鍵か
らの離鍵開始データアドレス(Start Release),ERは離
鍵終了データアドレス(End Release)である。
通常、非押鍵状態から鍵が押下される限界まで押下
し、その後離鍵すると、カウンタ53の出力と読出制御手
段54の出力との関係は第13図(a)に示すようになる。
ここで、Maxはカウンタ53の最大値であり、いくら鍵
を押下してもカウンタ53のカウント値がこれを越えるこ
とはない。図中に実線で描かれた線aは押鍵時、破線で
描かれた線bは離鍵時のものである。
読出制御手段53は、D−フリツプフロツプによる方向
判別部50の出力が“0"の時は、カウンタ出力0〜Max
に対応してメモリ35のアドレスSP〜EPに対応したデータ
を読み出し、“1"の時は、アドレスSR〜ERに対応したデ
ータを読み出すようになつている。
よつて、「未押鍵→押鍵→押鍵終了→離鍵→離鍵終
了」という動作に対応して、読出制御手段53は、メモリ
35のアドレスSP〜EP〜SR〜ERという具合に読み出し指示
するから、メモリ35の押鍵データ領域35aと離鍵データ
領域35bとで異なるタツチ感データを記憶させておけ
ば、押鍵時と離鍵時で異なるタツチ感を得ることができ
るのである。
さらに、第13図(b)によつて押鍵途中で離鍵した際
の読出制御手段54の働きを説明する。
今、押鍵途中のカウンタ出力Sの時点で離鍵したとす
ると、読出制御手段54は離鍵データ開始アドレスとして
APを指定する。APの算出方法は以下に示す通りである。
まず、カウンタ53の残りRC(Rest of Counter)を次
式によつて求める。
RC=Max−S 次に、カウンタ53の出力と読出制御手段54の出力との
関係式 RA=f(CN) をあらわす破線bを用いてAD(Advance Address)を求
める。
AD=f(RC) そして、求めたADを最大押鍵からの離鍵開始データア
ドレスであるSRに加えることによつて離鍵データ開始ア
ドレスAPを得ることができる。
AP=SR+AD また、同様の考え方で、離鍵途中に押鍵が再開された
際のタツチ感データの読み出しアドレスも求めることが
できる。
これらの実施例によれば、メモリカード38(ROMパツ
ク又はRAMパツクでもよい)として、例えばピアノ,電
子ピアノ,オルガン,パイプオルガン,電子オルガン,
チエンバロ等の各種鍵盤楽器のタツテ感を模した鍵の変
位(あるいは位置)に対する反発力のテーブルデータを
格納したものを用意しておけば、それらを選択して書込
回路37によつてそのテーブルデータをRAMであるメモリ3
5に書き込むことにより、任意の鍵盤楽器と同様な鍵タ
ツチ感で演奏することができる。
また、第14図に示すように、第8図のカウンタ33とメ
モリ35の間に、鍵速度検出部60を設けることにより、鍵
速度(A−B)/φに応じた値をメモリ35から読み出
し、タツチ感を与えることができる。
第14図において、分周器61は高速パルス発振器30から
の高速パルスを分周して、ラツチ回路62に所定の時間間
隔でカウンタ33のカウント値をラツチさせるためのクロ
ツクφとし、ラツチ回路62はL端子にそのクロツクφが
入力されると、ラツチ内容Bを演算手段63に送り出すと
共にカウンタ33のカウント値をラツチする。
演算手段63においては、カウンタ33のカウント値Aを
入力して、ラツチ回路62から入力したラツチ内容Bを減
じるA−Bの演算結果から、鍵速度の大きさ及びその正
負に応じたタツチ感を得るための読み出しアドレスをメ
モリ35に送出する。
また、音色スイツチに連動してメモリから読み出すア
ドレスまたは内容を変化させれば、音色に応じた鍵タツ
チ感を得ることができる。
さらに、この実施例によれば、鍵の加速度に応じて、
また鍵の位置と速度の両方を考慮した鍵タツチ感等を得
ることも容易に実現することが可能になる。
なお、上述の各実施例では、鍵の変位量を検出する手
段及び押鍵に対する反発力あるいは吸引力を発生させる
手段を、いずれも鍵とそれを支持するフレームとの間に
直接設けたが、これに限るものではなく、例えば電子ピ
アノの鍵に連動する質量体(ハンマ)のように、鍵の変
位に連動して変位する部材とその支持部材との間にこれ
らを設けるようにしてもよい。
さらに、この発明は鍵盤電子楽器の上鍵盤のみでな
く、ペダル鍵盤(ペダル鍵が操作子)やエキスプレツシ
ヨン装置(エキスプレツシヨンペダルが操作子)、ある
いはニーレバー装置(ニーレバーが操作子)にも、さら
には押し釦式の操作子や電子吹奏楽器のキーやピストン
等の操作子を持つ操作装置にも同様に適用できるもので
ある。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明による電子楽器の操作
装置は、操作子の操作時に実際の変位量を正確に検出し
て、その変位量(操作ストローク)に精度よく関連した
任意のダンパ効果(操作感)を与えることができ、例え
ば各種の鍵盤楽器の鍵操作感と全く同様な操作感が任意
に得られるようにすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例である鍵盤装置の概略構成
図、 第2図は同じくその励磁信号生成部7の構成例を示すブ
ロツク図、 第3図(a)(b)(c)は同じくそのメモリ72に格納
するデータテーブルの異なる例を示す線図、 第4図はこの発明のさらに具体的な実施例の鍵盤機構の
断面図、 第5図は同じくその要部の斜視図、 第6図は同じくそのヨーク片とフレームとの関係を示す
斜視図、 第7図はヨーク片とフレームとの関係の他の例を示す斜
視図、 第8図はこの実施例における励磁信号生成部7′の構成
を示すブロツク図、 第9図は同じくその方向判別部40の作用を説明するため
のタイミングチヤート、 第10図は方向判別部の他の例を示すブロツク図、 第11図は励磁信号生成部の他の例を示すブロツク図、 第12図は同じくそのメモリ35のアドレスとデータ領域の
説明図、 第13図は同じくそのカウンタ出力と読出制御出力の関係
を示す線図、 第14図は励磁信号生成部のさらに他の例を示すブロツク
図である。 1,10……鍵(操作子) 2,20……鍵盤フレーム 3,18,26……マグネツト(永久磁石) 4……目盛板、5,27……電磁石 6……位置センサ 7,7′……励磁信号生成部、8……アンプ 14……鍵復帰バネ、19……プリント基板 18A,18B……磁極面 21A,21B……コイル 23A,23B……ヨーク片 30……高速パルス発振器 31……Xカウンタ、32……Yカウンタ 33……アツプ/ダウンカウンタ 34……比較器、35……メモリ(RAM) 36,73……D/A変換器 37……書込回路、38……メモリカード 40,50……方向判別部、53……カウンタ 54……読出制御部、60……鍵速度検出部 71……カウンタ、72……メモリ(ROM)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電子楽器の操作子を変位可能に支持する操
    作装置において、 前記操作子の操作による変位量に応じた数のパルス信号
    を発生する手段と、そのパルス信号をカウントする手段
    と、該手段のカウント値に関連して前記操作子に対して
    その変位方向に反発力あるいは吸引力を発生させる手段
    とを設けたことを特徴とする電子楽器の操作装置。
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