JP2720575B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2720575B2
JP2720575B2 JP2126076A JP12607690A JP2720575B2 JP 2720575 B2 JP2720575 B2 JP 2720575B2 JP 2126076 A JP2126076 A JP 2126076A JP 12607690 A JP12607690 A JP 12607690A JP 2720575 B2 JP2720575 B2 JP 2720575B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子オルガン,電子ピアノ,携帯用鍵盤
電子楽器,押釦式掌中電子楽器等の楽音制御用操作子を
有する電子楽器に関し、特に演奏者の感情表現による微
妙な操作子操作を正確に演奏楽音に現わせるようにする
手段に関する。
〔発明の概要〕
この発明は、楽音制御用操作子を有する電子楽器にお
いて、操作子の移動操作の全行程をセンシングし得る全
行程センシング手段と、操作子の移動を検出しない不感
帯を設定する不感帯設定手段と、操作子の移動がこの不
感帯設定手段によつて設定された不感帯を超えた後、全
行程センシング手段が発生する信号に基づいて記操作子
の移動を検出する移動検出手段と、該手段によつて検出
される移動データに応じて楽音制御パラメータを変更制
御する手段とを設けることにより、操作子の移動操作の
全行程で演奏者の意志に忠実な楽音制御を行なえるよう
にしたものである。
〔従来の技術〕
電子オルガン等の電子楽器は、基本的には押鍵による
キースイッチの開閉によつて発音を制御するようになつ
ていたが、それだけでは発音特性が単調で、ピアノのよ
うな演奏者の感情を表現した演奏ができない。
そこで、押鍵時の力の相違によつて発音特性に変化を
与えて感情表現を可能にするため、いわゆるタツチレス
ポンス機能を持たせる技術が種々開発されている。
このタツチレスポンス機能は、押鍵時の立上り及び押
鍵後の音の持続状態における演奏者の指の動きに応じ
て、発生する楽音の音量,音高,音色等を制御してタツ
チコントロールをかけることである。
そのために、例えば実公昭54−6421号公報に見られる
ように、押鍵によつて磁石とコイルとを相対変位させて
誘導起電力を発生させ、その出力をタツチレスポンスの
コントロール信号として利用するものがある。
また、実公昭57−31331号公報に見られるように、押
鍵に応じて導電性弾性部材を変形させて基板上に列設さ
れた複数の固定接点間を順次短絡して抵抗値を段階的に
変化させ、それを電圧に変換してタツチレスポンスのコ
ントロール信号とするものもある。
さらに、特開昭58−18812号公報に見られるように、
押鍵により回転円盤状の可動接点が回転し、基板上の複
数の固定接点に順次接して発生するデジタル信号を用い
て、演奏に効果を与えることも考えられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらの従来技術はいずれも鍵操作の
全行程をセンシングして、タツチデータをるものではな
いため、演奏者の感情表現を充分に演奏楽音に反映出来
ないという問題があつた。
また、演奏者が無意識に操作子に触れて移動させてし
まつた場合にもそれを検出してしまうという不都合もあ
つた。
この発明は、従来の電子楽器におけるこのような問題
を解決し、演奏者による操作子操作の全行程において、
その操作の仕方をその意志に忠実にセンシングして、感
情表現豊かな楽音制御を実現することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
この発明は、上記の目的を達成するため、楽音制御用
の操作子(例えば、第1実施例中では、鍵1)と、該操
作子の移動に伴いパルスを順次発生するパルス発生手段
(例えば、第1実施例中では、積層マグネット8とコイ
ル10)と、上記操作子の全移動範囲において、上記パル
スをカウントするカウント手段(例えば、第3の回路図
ではカウント131)と、上記カウント手段によるカウン
ト値を複数の異なる所定範囲に応じて、夫々異なる楽音
制御情報として移動情報を出力する移動情報出力手段
(例えば、第3の回路図ではセレクタ333)と、移動情
報出力手段によって出力される移動情報に基づいて、楽
音制御パラメータを変更制御する手段とを備えた電子楽
器であって、複数の所定範囲の間には、操作子の移動を
検出しない不感帯を設定したことを特徴としている。
(例えば、第3回路図では、押鍵検出回路110と押鍵終
期検出回路120。不感帯については明細書60頁5〜8行
の説明など)。
また、所定のカウント値を設定するカウント値設定手
段を備え、前記所定の範囲は、前記カウント値設定手段
によるカウント値と前記カウント手段のカウント値とを
比較することによって決めるとよい。
また、操作子の復帰を検知する近接センサを備え、そ
の復帰検知信号によって前記カウント手段による不感帯
以下のカウント値のデータをクリアするようにする。
なお、この明細書中でいう「操作子」とは、いわゆる
鍵盤電子楽器における鍵盤の白鍵と黒鍵からなる鍵のみ
ではなく、押釦キー,エクスプレツシヨンペダル装置の
踏板,ニーレバー,ジヨイステイツク操作子も含む。ま
た、「楽音制御パラメータ」とは、音量,音色,音高
(ピツチ),テンポ,ビブラートやトレモロの深さ及び
速さ等のあらゆる楽音制御パラメータを含むものであ
る。
〔作 用〕
この発明による電子楽器は、楽音制御用操作子が操作
されると、その操作子に対する全行程センシング手段
が、その移動操作の全行程をセンシングして、その移動
が設定された不感帯を超えるとその移動を検出し、その
検出信号に応じて楽音制御パラメータを変更制御する。
全行程センシング手段が操作子の操作量に応じたパル
スを発生する場合は、移動検出手段のカウンタがそのパ
ルス数をカウントする。
さらに、近接センサによる操作子の復帰検知信号によ
つて上記カウンタによる上記不感帯以下のデータをクリ
アする。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照してこの発明の実施例を説明す
る。
そこで、まず操作子の移動操作の全行程をセンシング
して、操作子の移動操作量に対応して多数のパルスを発
生するパルス発生手段、すなわち全行程センシング手段
について、各種の実施例を実施例を説明する。
第1実施例 第1図乃至第6図によつて、この発明を電子オルガン
に適用した第1実施例を説明する。この実施例において
は、楽器制御用操作子かせ鍵であり、その鍵自体の移動
によつて磁気的にパルスを発生させる。
第1図はその鍵盤機能の断面図、第2図はその分解斜
視図であり、鍵1を例えば合成樹脂によつて一体に成形
し、押鍵部1a付近の下面に突片1b,1cを、長手方向中間
部の下面に突片1dを、基端部に係合突部1eをそれぞれ設
け、突片1cの下部には後方に突出して鍵1の上限ストツ
パ1fを形成している。
なお、鍵1が白鍵の場合の構造を示したが、黒鍵1′
の場合も押鍵部が手前に延びずに上方に突出している以
外は略同様に構成されているので、ここでは総称して鍵
1という。
一方、鍵支持部材である鍵盤フレーム(以下単に「フ
レーム」という)2は、鉄等の磁性体からなり、鍵1の
係合突部1e及び上限ストツパ1fがそれぞれ嵌入する透孔
2a,2bを有する。
そして、鍵1の係合突部1eを透孔2aに嵌合させ、クリ
ツプ状の板ばね3によつてフレーム2の後端立上り部2c
を挾持させることにより、鍵1がフレーム2に離脱不能
に枢着されて、支点Cを中心として回動可能になる。
さらに、この鍵1とフレーム2との間に係着した板ば
ね4によつて、鍵1の押鍵部1a側を上方に付勢し、上限
ストツパ1fがフレーム2の下面に貼着したフエルト等に
よるストツパ5に当接することによりその上限位置が設
定される。
フレーム2の前側に折曲げ形成された低段部2dには、
押鍵時に突片1bが当接するフエルト等のストツパ6を貼
着してあり、その後方には、鉄等の磁性体からなる立上
り片7を各鍵1に対応させて、その各突片1cからそれぞ
れ前方に僅かに離間するようにねじ止め等によつて固設
し、この立上り片7によつて背面共通ヨークを構成して
いる。
そして、鍵1の突片1cの裏面には、板状の永久磁石を
垂直方向にN極とS極とが交互に現われるように積層し
た積層マグネット8の一方の磁極面を固着し、その積層
マグネット8の他方の磁極面8aを鍵1の支点Cを中心と
する円筒面に沿つて、N極を突出させてS極を凹陥させ
て形成している。
このようにして、磁気変化誘発手段を構成する。
また、フレーム2の表面には第3図にその詳細を示す
ようにプリント基板9を貼着し、このプリント基板9
に、鍵1と同間隔でスリツト9aを設け、各スリツト9aを
繞つてコイル10をそれぞれプリント形成し、各コイル10
の一端を1オクターブずつ区分してそれぞれ接続端子11
に導くと共に、他端を1オクターブ分ずつまとめてアー
ス側に接続している。
このプリント基板9の上部に絶縁用粘着シート層12を
介して鉄板からなるヨーク片13を載置し、その折曲部13
aを、プリント基板9をスリツト9aを挿通してフレーム
2の表面に当接させる(第4図参照)と共に、その他端
部を鍵1側に設けた積層マグネット8の磁極面8aとの間
に僅かな間隔を設けて対向させる。
この状態で、上部から合成樹脂やアルミ板等からなる
非磁性体の共通の支持カバー14を第1図に示すように止
ねじ15により固定し、ヨーク片13の位置ずれを防止する
と共にその折曲部13aをフレーム2に圧接する。
このようにして、磁気変化検出手段を構成する。
なお、ヨーク片13の先端部は磁束の損失を少なくする
ために、斜面部13bを形成して尖鋭にするのが好まし
い。
また、ヨーク片13の折曲部13aをフレーム2に圧接す
る代りに、第5図に示すようにヨーク片13′は平板状と
し、フレーム2に折曲部2eを設けて、この折曲部2eをヨ
ーク片13′に密接させるようにしても差支えない。
さらに、第1図に示すように鍵1の突片1dに対応して
プリント基板9上に透過型フオトセンサ16を配設し、押
鍵時に突片1dによりその発光部からの光を遮断するよう
にして、鍵1の状態(押鍵・離鍵等)を検出し得るよう
にしている。
次に、上記のように構成した第1実施例の作用を説明
する。
第1図及び第3図を参照して、積層マグネツト8によ
る磁路は、ヨーク片13,鍵盤フレーム2,立上り片7を経
て積層マグネツト8に戻る磁気閉回路を形成する。
いま、第1図に示す状態から鍵1の押鍵部1aを板ばね
4の付勢力に抗して下方に押圧すると、積層マグネツト
8が支点Cを中心として図で下方に搖動するので、ヨー
ク片にN極が対した時とS極が対した時ではヨーク片13
を通る磁力線の向きが反対になり、磁気閉回路の磁束が
断続的に急変する。
それにより、ヨーク片13の周囲に形成されているコイ
ル10に誘導電流が交互に向きを変えてパルス状に流れ
る。したがつて、鍵1の押鍵操作の全行程中において、
その移動量(位置及び速度又は加速度)に対応して非接
触で多数のパルスを発生させることができる。
単位時間当りのパルス発生数は、鍵の押下速度すなわ
ち押鍵強度に比例するので、このパルス数に対応して前
述の楽音制御パラメータを多数段階に変化させることに
より、演奏者の意図する楽音を任意に発生させることが
可能である。
なお、各コイル10からパルス信号の出力ラインは、各
鍵に共通のアースラインと各鍵毎に1本ずつの信号ライ
ンだけで済む。
ここで、第6図を用いて積層マグネツト8の各種態様
について説明する。
第6図(イ)に示すものは、その磁極面8aを支点C
(第1図)を中心とする円筒面状に形成し、上下方向に
N極とS極を交互に設けたものであり、コイル10に生ず
る誘導電流はサイン曲線状に緩やかに変化する。
このようなN極とS極のピツチを、ミクロンオーダで
着磁することも可能である。
同図(ロ)に示すものは、その表面をN極,S極毎に交
互に高低を設けて段状に形成したものであり、このよう
に形成することによりコイル10を生ずる誘導電流の立上
がり及び立下がりが急唆になり、ピークの高いパルスを
得ることができるので好都合である。
同図(ハ)に示すものは、同図(ロ)に示したものと
同様の形状を有し、ヨーク片13に対向する段状の磁極面
をN極(又はS極)とし、その反対側の平面状の磁極面
をS極(又はN極)にしたものである。
上記3種の積層マグネツトでは鍵1の往動時と復動時
で同様なパルスを発生するので、往動時に発生するパル
スのみを使用したい場合には、他の手段によつて鍵の往
動と復動を判別するための信号を発生させたり、複雑な
信号処理を行なつたりしなければならない。
同図(二)に示すものは、この点を改良したもので、
ヨーク13に対向する磁極面の高段部(この例ではN極)
を鋸歯状に形成したものである。このようにすると、押
鍵時には正の立上がりパルスを大きく、負の立下がりパ
ルスを小さくし、復鍵時には正の立上がりパルスを小さ
く、負の立下がりパルスを大きくすることが可能にな
り、復鍵時の立上がりパルスより高いスレツシヨルドレ
ベルを設定することにより、押鍵時に発生するパルスの
みを容易に取り出すことができる。
第2実施例 次に、第7図及び第8図によつてこの発明の第2実施
例を説明する。
この実施例は、操作子である鍵自体の移動によつて、
全行程センシング手段が光電的にパルスを発生させるも
のである。
この実施例では、第21の下面に支持枠21aを突設し、
この支持枠21aに、透明なフイルム上に微細なピツチ不
透明な横縞パターン22aを印刷等により形成したパター
ン板22を鍵21の長手方向に沿つて保持させ、光学的変化
誘発手段を構成する。
一方、フレーム2及びプリント基板23には、上記の支
持枠21a及びパターン板22が挿通し得るH字状のスリツ
ト2d及び23aをそれぞれ各鍵に対応して設け、プリント
基板23上でスリツト23aを挾んで両側に、発光部42aと受
光部24bとを対向させて設けた透過型フオトセンサ24を
配設して、光学的変化検出手段を構成している。
いま、押鍵によりパターン板22がフオトセンサ24の発
光部24aと受光部24bとの間を通過すると、その不透明な
横縞パターン22により受光光線が断続的に遮断され、透
明部が通過する毎に受光部24bに電流が流れる。
したがつて、やはり押鍵操作の全行程において非接触
で鍵の移動操作量に応じた多数のパルスを発生させるこ
とができる。
第3実施例 次に、第9図乃至第12図によつてこの発明の第3実施
例を説明する。この実施例も、鍵自体の移動によつて光
電的にパルスを発生させるものである。
この実施例では、鍵31の下面に上限ストツパ及び下限
ストツパを兼ねた中空の垂下部31aを設け、その後壁面3
1bを鍵31の回動方向の支点軸Cを中心とする円筒面状に
形成して、第11図に示すように白黒の横縞模様を形成し
たパターン板32を貼着するか、あるいは垂下部31aの後
壁面31bに横縞パターンを直接ジエツトインクで塗布し
て、パターン面32aを形成する。
このように、光学的変化誘発手段を構成する。
一方、プリント基板33にはこのパターン面32に対向し
て、各鍵毎に反射型フオトセンサ34を配設して光学的変
化検出手段を構成する。
この反射型フオトセンサ34は、第12図(イ)〜(ハ)
に示すように、発光素子(LED)34a,集光レンズ34b,34c
及び反射面34dとからなる発光部34Aと、受光素子(フオ
トダイオード又はフオトトランジスタ)34e,受光レンズ
34f,34g及び反射面34hとからなる受光部34Bとを備えて
いる。
なお、発光部34Aと受光部34Bは同様に構成されている
ので、第12図(ハ)は両者に兼用しており、受光部の符
号を( )内に記している。
そして、発光素子34aから発する光は集光レンズ34bに
より平行光束となり、反射面34dで直角に方向を変えた
後、集光レンズ34cによりパターン面32b上に集光し、パ
ターン面32bからの反射光は受光レンズ34gにより平行光
束となり、反射面34hで直角に方向を変えた後、受光レ
ンズ34fにより受光素子34e上に受光される。
したがつて、押鍵によりパターン面32bが支点Cを中
心として下方に揺動すると、受光部34Aから照射される
光を受光部34Bが間欠的に受光して光電変換し、その受
光量の変化に応じた多数の電気的パルス信号を発生す
る。
なお、垂下部31bに設けた凹溝31cは、鍵31のフレーム
2への着脱時にフオトセンサ34を嵌入させて、鍵1を後
方へずらせるようにするための逃げ溝である。
第4実施例 次に、この発明をピアノのようにハンマを備えた鍵盤
楽器と同様なタツチ感が得られるようにした、例えば電
子ピアノのような鍵盤電子楽器に適用した実施例を説明
する。
第13図乃至第24図はこの発明の第4実施例を示す。
この実施例は、押鍵操作に連動して鍵の移動量より大
きく移動される連動部材の移動を全行程センシング手段
がセンシングして、磁気的にパルスを発生させるもので
ある。
まず、第13図及び第14図を用いてこの鍵盤装置を簡単
に説明する。
鍵41は基端部に円筒内面状の凹面41aを備え、この凹
面41aが、フレーム42のスリツト42aの後端部に固設した
円柱状のピン43に搖動自在に摺接している。
スリツト42aの前端部には円柱状のピン44を固設し、
このピン44に、クランク状の質量体(例えば鉄)からな
る連動部材(以下便宜上「ハンマ」と称す)45の基端部
に形成した円筒内面状の凹面45aが搖動自在に摺接し、
その後端段部45bには、基端部をピン43に固設した板ば
ね46の自由端部を係着し、ハンマ45を第14図で右旋方向
に付勢すると共に、板ばね46の基端部付近で鍵41をも右
旋方向に付勢して、それぞれに復帰習性を与えている。
ハンマ45には、鍵41の側面下部に設けた凹部41bに係
合する係合押圧部45cを設けてあり、押鍵時に鍵41の下
方への搖動によりハンマ45もばね板46の付勢力に抗して
同方向に搖動する。
この時、鍵41とハンマ45との係合押圧部45cからそれ
ぞれの支点であるピン43,44までの距離に大きな差があ
るので(つまり、ハンマ45の方が係合押圧部45cと支点4
4までの距離が短い)、鍵41の僅かなストロークによ
り、ハンマ45のストロークを数倍に拡大することがで
き、ピアノのようなタツチ感が得られる。
上記のような構成からなる鍵盤装置にこの発明に適用
するには、動きが拡大されるハンマ45を利用するのが好
都合である。
そこで第15図に示すように、ハンマ45の下部側面にピ
ン44を中心として扇形状に細分化して上下方向にN極と
S極を交互に着磁した磁石パターン45dを設けると共
に、フレーム42の下面に、射出成形により成形した第16
図に示すような樹脂製の枠体47を固設し、この枠体47の
各細隙47a内をハンマ45の磁石パターン45dの部位が両端
壁と若干の間隙を保つて挿通するようにする。
そして、枠体47を形成する際に、その成形型内に第17
図に示すような複数個(例えばハンマ45の1オクターブ
分)の導電パターン48aを有するフレキシブル基板48
を、その導電パターン48aが第18図に示す状態となるよ
うに折り曲げて嵌挿した後樹脂を注入する。
そして、形成された枠体47の細隙47aを囲む側壁面47
b,47c,47dに、第18図に示すような導電パターン48aが配
設され、両側壁面47b,47dの導電パターン48aがフレーム
42のピン44からの放射方向に一致するようにし、両側壁
47b,47dの導電パターンがハンマ45に設けた磁石パター
ン45dの1ピツチ分ずれるようにする。
ここで、ハンマ45の製作方法を簡単に説明すると、ハ
ンマ45を第19図に示すように先端部45e,中間部45f,基部
45gの3部分に分割してそれぞれ鉄材により形成し、接
合面を除いて周囲の全部又は一部の稜線部に、例えば第
20図に示す中間部45fに示すような切欠部45hを設け、こ
の中間部45fの両側面を層状に磁化した後、この切欠部4
5hに樹脂層45iをアウトサートする。
先端部45e及び基部45gも同様にして稜線部に樹脂アウ
トサートし、第19図に示すように一体に組付ける。
これはハンマ45の稜線部のバリ等が枠体47の内面に接
触することを防止しているためであるが、樹脂層はでき
るだけ薄い方が磁力線変化を大きくとることができる。
したがって、この樹脂によるアウトサートを排してハ
ンマ45の稜線部をバリとするのが最も望ましい。
また、ハンマ45の中間部45fを磁化するには、第21図
に示すように強力な電磁石Mgを備えた自動磁化機を用い
て、表面の部分磁化を所定のピツチで両者を相対移動さ
せながら行ない、表面の磁化が終わると裏面を同様に磁
化する。
これにより、中間部45fの表裏両面にN極,S極の列を
形成することができる。
なお、自動磁化機の磁極を中間部45fの両面にそれぞ
れ対向させれば、表裏両面の磁化を同時に行なうことが
できる。
この実施例によれば、押鍵により第13図及び第14図に
示した鍵41がピン43の中心を支点にして下方に搖動する
と、ハンマ45がピン44の中心を支点として鍵41より高速
で下方に搖動し、その磁石パターン45dが導電パターン4
8aを横切つて通過する。
この時、導電パターン48aに電流が流れるが、この導
電パターン48aと磁石パターン45dとの関係を平面状に展
開して模式的に示す第22図によつて、その原理を説明す
る。
磁石パターン45dが図示の状態にある場合には、N極
からS極に向かう磁界により導電パターン48bに矢示Y,
Y′方向の電流が流れるが、磁石パターン45dが矢示X方
向に1ピツチ移動すると磁界の方向が逆になるので、電
流の方向も逆になる。この電流変化により正負のパルス
が得られる。
そして、導電パターン48aは磁石パターン45dの移動方
向に直交する部分がそれぞれ連結されて繰返しパターン
を形成しているので、パターン長が長くなり、小さなス
ペースで大きなパルスを発生することができる。
いま、導電パターン48aのパターン長をl,磁石パター
ン48aの移動速度をv,磁束密度をBとすると導電パター
ン48aに生ずる誘導起電力Eは次式で表わすことができ
る。
E=vBl この実施例では導電パターン48aを磁石パターン45dの
両側に配したものがあるが、その原理は上記と全く同様
であり、導電パターン48aのパターン長を長くすること
により大きな起電力が得られることが分かる。
なお、この実施例においてはこの発明をハンマを備え
た鍵盤装置に適用した場合について説明したが、ハンマ
のないタイプの鍵盤装置においても、鍵の下部又は鍵は
固設した部材の側面に磁石パターンを設けることによつ
て、この実施例と同様なパルス発生手段を構成すること
ができる。
上記の実施例で発生するパルス数は磁石パターン45d
のピツチに逆比例するが、着磁ピツチは磁束密度との関
係からあまり小さくすることができない場合である。
この問題を解決するには、導電パターンの形状を変更
することにより可能になる。第23図はその導電パターン
の一例を示すものである。
これは、導電パターン48cの片面側の中央部におい
て、そのピツチを磁石パターン45dのピツチの1/2相当分
だけずらせ、これに対応して他面側も同様に1/2ピツチ
分だけずらせたものである。
このように、導電パターン48cを磁石パターン45dの1/
2ピツチ分矢示X方向(上下方向)にずらせることによ
り、導電パターン48cの矢示Xに直交する部分が受ける
磁界変化のピツチが1/2になり、磁石パターン45dの同一
移動量に対して2倍の数のパルスを発生させることがで
きる。
また、導電パターンをこのように変更する代りに、第
24図に示すように、導電パターンは第18図等に示したよ
うにしたままで、ハンマ45の磁石パターンを長手方向の
中央から両側で矢示X方向(上下方向)に1/2ピツチず
らしても、同様の効果を得ることができる。
第5実施例 次に、第25図乃至第29図はこの発明の第5実施例を示
すものである。
この実施例は、全行程センシング手段が鍵の連動部材
であるハンマの移動をセンシングして、光電的にパルス
を発生させるようにしたものである。
すなわち、第4実施例のハンマ45に代えて第25図に示
すようにハンマ51を設け、このハンマ51の先端部にその
支点であるピン44を中心とする円筒面51aを形成し、こ
の円筒面51aに第26図(イ)に示すような水平方向の白
黒の縞模様からなる横縞パターン52aを形成したパター
ン板を貼着するか、あるいは横縞パターン52aを直接ジ
エツトインクを塗布して作成したパターン面52bを形成
する。
フレーム42には、このパターン面52bに僅かな間隙を
置いて対向する支持台42bを突設し、この支持台42bの第
26図(ロ)に示す対向面42c(図では前後反対向きに示
している)に反射型フオトセンサ53とその配線収納溝42
dとを設け、第27図に示すように反射型フオトセンサ53
の発光素子53aから発した光線がパターン面52bで反射し
て受光素子53bに受光されるようにする。
この実施例はこのような構成からなり、押鍵によりパ
ターン面52bがピン44の中心を支点にして下方に搖動す
ると、受光素子53bが間欠的に受光して、それを光電交
換することにより多数のパルスを発生する。
この実施例においてはまた、第28図に示すようにフレ
ーム42に、そのハンマ挿通孔42eの周囲に配置されるコ
イル54aを形成したプリント基板54を貼着しており、ま
た、ハンマ51の上限位置の直前でこのコイル54aを通過
する位置に磁石パターン49を形成している。
それによつて、鍵41が復帰する直前にコイル54aにパ
ルス信号を発生させることができる。
また、ハンマ51のハンマ挿通孔42e内を移動する部分
の全ストロークに亘つて、その両側面に第15図に示した
磁石パターン45dと同様な磁石パターンを形成しておけ
ば、鍵41の操作時にハンマ51の移動によつてコイル54a
に交流電流を発生させることができるので、それを整流
してフオトセンサ53の電源として利用することも可能で
ある。
このようにすれば、鍵盤外から電源の供給を受けるこ
となく、鍵操作に応じたパルスを光電的に発生させるこ
とができる。
また、第29図に示すように鍵41の前端面41aの内側に
鉄やアルミニウム等の金属板55を貼着し、フレーム42の
立上り部42fにプリント基板56を固設し、そのプリント
基板56の金属板55に対向する面にコイル57をプリント形
成し、このコイル57に電流を流しておけば、鍵41の変位
により金属板55がコイル57に対して相対変位すると、コ
イル57に流れる電流が変化する。
この電流の変化を電流変化検出回路58によつて検出す
ることにより、鍵41の復帰時にキーオフ(K OFF)信号
を得ることができる。
なお、この第5実施例においては、ハンマ51の往復時
にフオトセンサ53によつて全く同様のパルスが発生する
ので、それを区別することができない。
このハンマの移動方向を判別できるようにするために
は、例えばハンマ51の円筒面51aに形成する横縞パター
ンを、第30図に示すように中央から2分して1/2ピツチ
分ずらせたパターン52Aと52Bとし、その各部にそれぞれ
対向するように、一対の反射型フオトセンサ53A,53B
同一高さに配設する。
このようにすれば、ハンマ51の往路では2個のフオト
センサ53A,53Bの出力A,Bが例えば第31図(イ)に示すよ
うにBがAよりπ/2だけ位相が送れた波形になり、復路
では同図(ロ)に示すようになり、AがBよりπ/2だけ
位相が遅れた波形になる。
したがつて、この出力AとBの位相の進み遅れから、
ハンマ51の往動と復動すなわち鍵41の往動と復動を判別
することができる。
なお、横縞パターンはずらさずに、一対のフオトセン
サ52A,52Bを横縞パターンの1/2ピツチだけ上下にずらし
て配設するようにしてもよい。
また、この判別方法は第5実施例に限るものではな
く、第1〜第4の実施例にも応用できる。
例えば、磁石とコイル及びヨークからなるパルス発生
手段の場合には、磁石パターンを2分して1/2ピツチず
らし、その各々に対向させてコイルを巻回したヨークを
配設するか、一対のヨークの磁石パターンとの対向位置
を、磁石パターンの1/2ピツチだけずらして配置すれば
よい。
第6実施例 次に、この発明を掌中電子楽器に適用した第6実施例
について説明する。
第32図は掌中電子楽器の一例を示すものであり、三角
柱状の本体60の上面60aに人差指,中指,薬指及び小指
に対応する複数個の押釦キー61を、一側面60bには親指
が対応する1個の押釦キー61を備え、その各押釦キーを
指で押すことによつて、それぞれ異なる音高の音楽を発
生するようになつている。
そして、音域の異なる一対の掌中電子楽器を両手に持
つて操作することにより、各種の演奏が可能になる。
このような電子楽器において、押釦キー61の下面に第
34図に示すように外周面にN極とS極を交互に同ピツチ
で配列した円筒状の積層マグネット62を、第33図に示す
ように樹脂からなるケース63内に軸線方向に摺動自在に
嵌挿し、ばね64により突出方向に付勢する。
一方、ケース63の内周面の中央部には、円周に沿つて
コイル65を嵌装し、底面にはストツパとなるクツシヨン
66を貼着する。
なお、ケース63の上面は円錐状に形成して、押釦キー
61の押し下げストロークを大きくするようにしている。
以上の構成で、押釦キー61をばね64に抗して押圧する
と、積層マグネット62が下方に移動するので、コイル65
の回りの磁束が変化するため、コイル65に交互に向きが
変わる誘導電流が流れ、押釦キーの全ストロークに亘つ
て正負のパルスが得らえる。
なお、この実施例を一般式の鍵盤電子楽器に適用し、
押鍵時にこの押釦キー61に相当する部材を連動して移動
させるようにすることもできる。
第7実施例 第35図乃至第37図は、この発明を第6実施例と同様に
押釦キーを備えた電子楽器に適用した第7実施例を示す
ものである。
この実施例では、押釦キー71の下部に外面にN極とS
極を交互に着磁した2枚の磁石板72,72を押釦キー71と
一体のセンタバンク73を挾持するように固設し、固定部
側にこの磁石板72,72の部分が挿通可能なスリツト74aを
有するプリント基板74を固設する。
このプリント基板74には、スリツト74aを繞つて表裏
両面にコイル75をプリント形成し、このプリント基板74
の表裏画面を、絶縁シート76(第37図参照)を介して、
スリツト74aに対応するスリツト77aを有する磁性体から
なる2枚のヨーク板77により挾持する。
この実施例によれば、押釦キー71を押圧すると、磁石
板72がプリント基板74のスリツト74a内を挿通して移動
し、その磁束変化によつてコイル75に誘導電流によるパ
ルスを発生させる。
この時、第37図に示すヨーク板77の稜線部77bによる
エツジ効果が生じて磁束が集中し、コイル75を流れるパ
ルス電流を増大させることができる。
この実施例も、一般の鍵盤電子楽器にも適用すること
ができる。
第8実施例 第38図乃至第41図はこの発明の第8実施例を示すもの
である。この実施例は、全行程センシング手段が鍵の移
動によつて光電的にパルスを発生させる他の例である。
すなわち、鍵81の下面に重い磁性体82を固設する一
方、図示しないフレーム側に一対の枠体83,83を鍵81の
長手方向に間隔を置いて固設する。
そして、この枠体83の内面に上下方向に平行した2組
の溝83a,83bを形成し、一方の溝83aにスライド部材84の
スライド枠84aを摺動自在に嵌挿し、このスライド部材8
4の上部に磁石84bを一体に固設して、その磁石84bの上
面を球面状(第38図)又は円筒面状(第39図)に形成
し、磁性体82の下面に吸着させる。
枠体83の他方の溝83bには、第40図に示すように等ピ
ツチPで透明部と不透明部とを交互に配列した縞パター
ン85aを有する固定パターン板85をヒートシールにより
張装した固定パターン枠86を装着し、スライド枠84aに
は上記縞パターン85aと同ピツチで微小角傾斜した縞パ
ターン87aを有する可動パターン板87を固定パターン板8
5にほぼ平行して同様に張装する。
なお、固定パターン板85と可動パターン板87との対向
面は接触する程近接して設けることが望ましい。理想的
にはD11=0とする。
そして、これらの固定,可動両パターン板85,87を挾
んでその両側に、透過型フオトセンサ88の発光部88aと
受光部88bを配設する。
この実施例によれば、鍵81の押鍵により、磁性体82が
下降すると、スライド部材84が磁性体82に押されて下降
する。この時、磁性体82は鍵81に固定されているので円
弧状に移動し、スライド部材84は枠体83の溝83bに案内
されているので上下方向に直線移動するが、磁石84bの
上面が球面又は円筒面に形成されているので円滑に移動
することができる。
スライド部材84の下降により可動パターン板87が固定
パターン板85に重なると、その縞模様の重なり部に第41
図に示すような太いモアレ縞89が発生し、可動パターン
板87の下降に伴つてモアレ縞89も下方に急速に移動す
る。
ここで、縞パターン85a,87aのピツチをP,モアレ縞89
の間隔をW,両パターンの傾斜角をθとすると の関係が成立し、角θが充分に小さい時には近似的に となる。
したがつて、この方法によると、可動パターン板87の
僅かな移動量によつてモアレ縞89を急速に移動させるこ
とができ、鍵81の僅かなストロークで数十から数百のモ
アレ縞を得ることができる。
例えば、縞パターン85a,87aのピツチを0.1mmとすれ
ば、10mmのストロークで100本がクロスし得る計算とな
る。それをフオトセンサ88によつて検出することによ
り、多数のパルスを得ることができる。
なお、モアレ縞の間隔Wがフオトセンサ88の分解能以
上になるように、両パターンの傾斜角θを設定する。
鍵81の復動時にはスライド部材84の磁石84bが磁性体8
2に引つ張られて追従するので、可動パターン板87も上
昇して第38図に示す状態となる。
なお、鍵81に磁石を固設し、スライド部材84を磁性体
としても差支えない。
また、第42図に示すように、スライド枠84a及び固定
パターン枠86を鍵81′の支点Cを中心とする円弧状と
し、これら両パターン枠に等ピツチで上下方向の縞模様
を有する可動,固定両パターン板85b,87bを張装すれ
ば、押鍵時の初期には両パターンの傾斜角が小さく、終
期には大きくなるので、鍵81′の同一移動量で発生する
モアレ縞が初期は少なく終期は多くなり、アフタコント
ロール時の少ない移動量に対して多くのパルスを発生さ
せることができる。
ここで、上記モアレパターンが押鍵につれてフオトセ
ンサを横切る原理を、第38図と第41図及び第43図と第44
図に基づいて、さらに詳細に説明することにする。説明
の都合上、同一部分には同一符号を付した。
第38図の可動パターン板87と固定パターン板85とを重
ね合せると、第41図,第43図,及び第44図に示すように
なる。第41図を拡大した図が第43図、さらにその一部を
拡大した図が第44図である。
第43図及び第44図においては、原理を説明するため縞
パターン85a,85bの線の太さを極めて細くして描いてみ
た。
第43図を見て解かるように、線と線がクロスする点を
結んだライン91a−91b,92a−92b上では、○印で示すよ
うに線と線(第44図の85aと87a)の間隔が一番広い。
また、ライン91a−91bとライン92a−92bとの間では線
と線の間隔が狭い。この狭いところに、モアレパターン
(不透明部)ができる。
すなわち、第43図に描かれた線をピツチPよりほんの
少し小さい程度の太い線で描いたとすると、上記の狭い
ところは不透明になり、○印を付けて示した広いところ
(微視的に見れば菱形)のみ透明部が残る。これらの透
明部と不透明部がモアレパターンになる。
ここで第44図において、少しの押鍵(移動距離)にて
多数のモアレパターンが横切ることを説明しよう。
この図において、上述の説明によりモアレパターンの
透明部がライン91a−91b及び92a−92b上にできる。以
下、説明の都合上透明部に視点をおく。
交点PT1が可動パターン板87を押鍵方向DRに動かすこ
とにより、交点PT1′を経由して交点PT4に達する。
交点PT1がPT4に移動するということは、ライン87a1が
ライン87a2に移動するということであるから、可動パタ
ーン板87の移動距離はDとなる。すなわち、モアレパタ
ーンは押鍵距離Dに対しパターン幅Wだけ斜めに移動す
る。
従つて、移動倍率BYは また、第44図において三角形PT1−PT2−PT3に注目す
ると、 となる。
但し、θは固定パターンライン85aと押鍵方向DRと
で形成される角である。
そして、上記(1),(3),(4)式から となる。
ここで、参考までにパターンライン85aと87aとの交角
θをθ=2度,θ=45度,パターンライン85a,87aの
ピツチ(縞幅)PをP=0.1mmとすると、(5)式より
倍率BYは となる。
すなわち、見掛け上あたかも20.95〔cm〕の押鍵スト
ロークがあるように作用する。
また(1)式よりもモアレパターンの幅Wは となる。
さらに、モアレパターンがフオトセンサを横切る本数
Nは、次のようになる。
これは他の考察によつても正しいことがわかる。すな
わち、上記本数Nは となり、もしθ+θが90度なら、先に検討済の100
〔本〕になることが明らかとなろう。
第9実施例 これまで説明した各実施例にあつては、楽音制御用操
作子が鍵の場合について説明してきたが、この操作子は
鍵に限るものではなく、例えばエクスプレツシヨンペダ
ル装置にも応用できる。
その一例を第45図に示す。電子楽器トータルレベルを
制御する音量制御機構としてエクスプレツシヨンペダル
装置があり、第45図はその一部切欠側断面図として示し
てある。
93は支持台,94は支持台93に支持部94b,94cの軸部を軸
AXにて回動自在に支持された踏板であつて、支持部軸部
両サイドはナツトAXa及びボルト頭によつて軸支されて
いる。
踏板94はプラスチツクで構成され、踏板94の裏面に突
設したつめ94f(ほぼ四隅に4ヶ所)にて金属ベース94a
に圧着されている。
ベース94aには、その長手方向の中間部に切起し片に
よつて支持部94bと94c及び駆動用舌片94dが設けられて
いる。
この舌片94dの中間部には踏板94の回動を妨げないよ
うな通孔94d0が設けられ、さらに先端部には2条のつめ
片で構成された3つのつめ部94d1,94d2,94d3が設けら
れ、このつめ部94d1,94d2,94d3にてラツクピニオン機構
としてのピニオン部94eと舌片94dとが圧着されるように
なつている。
一方、支持台93の底面93aにはスペーサとしてのボス9
3b1,93b2,93b3が設けられ、この上にコ字状溝95aを有す
る2条のガイド部材95が図示しないビス等により配設さ
れている。この2条のガイド部材95は溝95aが向き合う
ように相平行して設けられている。
この溝95aにスライドするように、両サイドが溝幅よ
りわずかに小さい幅を有するスライド用突部を設けたラ
ツク部96と、これに連設する連結部97によつて連設され
たスライド用突部付スライド枠84aとがスライド保持さ
れるようになつている。
ラツク部96とスライド枠84aとが溝95aに保持された状
態では、ラツク部96の歯とピニオン部94eの歯とが噛み
合うように保持される。
またスライド枠84aの下側に、これと対向して固定パ
ターン枠86が支持台93の底面93aに図示しないボスを介
して固設されている。
そして、この固定パターン枠86の中央部の下部に、ス
ペーサ24cを介して支持台93の底面93aに発光部24aが配
設され、これと対向してスライド枠84aの上部位置にガ
イド部材95または支持台93の底面93aに固着される受光
部支持部(図示せず)を介して取付けられた受光部24b
が配設されている。
以上の構成からなるエクスプレツシヨンペダル装置
は、図示の左側を足のヒール側に合わせて踏込み操作す
ると下側矢示Aの方向に回転し、ピニオン部94eを時計
方向(矢示C方向)に回転させるので、ラツク部96を左
方に移動させてスライド枠84aをも左方に移動させる。
したがつて、スライド枠84aと固定パターン枠86に
は、第38図に示した第8実施例と同様にモアレパターン
を発生され得るように縞パターンを設けているので、踏
板94を踏むと、その前ストロークに亘つて受光部24bの
出力ライン(図示せず)から縞1つにつき1パルスの信
号が得られる。
このパルス信号を後述する回路に入力させることによ
つて、発生する楽音の音量等を多階段に制御することが
できる。
また、この実施例にあつてはラツクピニオン機構及び
スライド機構を採用したため適度な摩擦が得られ、踏込
操作が快よいものとなる。
なお、このエクスプレツシヨンペダル装置は、例えば
実開昭60−152197号に記載のものと同様な態様で使用さ
れるものである。すなわち、楽器本体とは独立して用い
られ、場合によつては補助台の上にのせて使用される。
この第9実施例の応用として、例えば実開昭62−4649
8号に記載されているように、楽器本体内に設けられる
内装型にしてもよいことは勿論であり、この公報の技術
にあつては、大径軸採用のためペダル軸部に磁石を埋込
むタイプに適している。
補 足 例 前述した第9実施例では、操作子をエクスプレツシヨ
ンペダル装置の踏板として説明したが、これに限るもの
ではなく、ニーレバー制御装置もこの発明を応用でき
る。
例えば、特開昭62−187890号公報の第1図に示されて
いるスライド部材46を、前述した第8実施例(第38図)
のスライド枠84aに置き換え、スライド部材の領有空間
に可動パターン板87を配設し、この可動パターン板と本
体(プレート)に固設した固定パターン板85とに前述と
同様なモアレパターンを発生させ得るようにしておけ
ば、前述の第8実施例,第9実施例と同様な作用効果が
得られ、後述する第46,第53図の利用回路も同様に利用
できる。
操作子が楽音制御用ジヨイステイツク操作子のような
ものである場合にも、この発明を応用できる。
なお、これまで述べた第1乃至第11実施例に記載した
構成は、いずれもそれに限るものではなく、適宜各要素
を入替えて利用し得るものである。
また、これらの各実施例の全行程センシング手段によ
れば、いずれも非接触で操作子の全ストロークに亘つて
その操作量に対応する多数のパルスを発生させるので、
耐久性があり、経時変化が極めて少ない。そして、各鍵
について1〜2本という最少限の出力ラインで、鍵盤あ
るいはそれに対応する鍵支持部から多数のパルス信号を
取り出すことができる。
回路の実施例 次に、前述した各実施例の全行程センシング手段によ
り押鍵時に発生する多数のパルスによつて、各種の楽音
制御パラメータを変化させるための信号処理回路につい
て説明する。
<第1の回路例> 第46図はその第1の回路例を示すブロツク図である。
この回路は大別して、鍵操作パルス検出回路100と、
押鍵(キーイング)検出回路110と、押鍵終期検出回路1
20と、タツチデータ形成回路130と、マルチ回路140と、
楽音信号発生回路150と、サウンドシステム160とによつ
て構成されている。
これらの回路のうち、鍵操作パルス検出回路100,押鍵
検出回路110,押鍵終期検出回路120,及びタツチデータ形
成回路130は、前述した全行程センシング手段が発生す
るパルス信号に基づいて、操作子の速度又は加速度をデ
ジタル信号して検出する検出手段を構成しており、鍵盤
の各鍵に対応してそれぞれ設けられている。
なお、ここで言う鍵には、前述した第6実施例や第9
実施例に示したような押釦キーや踏板等も含むことは勿
論である。
鍵操作パルス検出回路100は、前述した各実施例の鍵
盤に各鍵毎に設けたパルス発生部PGから発生されるパル
ス信号を検出して波形成形する回路であり、この例で
は、パルス発生部PGとして磁気的手段によつてパルスを
発生するものを使用している。
したがつて、前述した各磁気的パルス発生手段を備え
た実施例におけるコイル10,48a,56,65,75等を相当する
コイルLに発生するパルス信号(電流)を増幅して電圧
信号に変換するアンプ101と、その出力を微分して波形
成形し、後述する高速発振回路111からのクロツクパル
スCK0のパルス幅で鍵操作パルスCK1を出力する波形整形
回路102とからなる。
なおこの場合、コイルLに磁束を導くヨーク片に対向
する積層マグネツトの磁極面の形状を工夫して、例えば
第6図(ニ)に示した例のように形成しておけば、アン
プ101から出力されるパルス信号Psが、鍵の押下時には
第47図(a)に示すように立入上りパルスが大きく立ち
下がりパルスが小さくなり、復帰時には同図(b)に示
すように立ち下がりパルスが大きく立上りパルスが小さ
くなるようにすることができる。
そこで、波形整形回路102において、第47図にVrで示
すようなスレツシヨルドレベルを設定して、それを越え
るパルスのみを抽出して波形整形するようにすれば、鍵
復帰時(鍵の上昇時)には鍵操作パルスCK1を出力しな
いようにすることが簡単にできる。
また、パルス発生部PGとして光電的手段によつてパル
スを発生するものを使用する場合には、その光電的パル
ス発生部の出力、例えば前述の各光電的実施例における
フオトセンサ24,34,53,88等に内蔵された第48図に示す
ような受光回路の出力を、上述した鍵操作パルス検出回
路100の波形成形回路102に入力させればよい。
第48図に示す受光回路は、フオトダイオード,フオト
トランジスタ等の受光素子PDとFET Q1及び抵抗R1,R2
からなる。
この場合、第30図及び第31図に示した実施例のよう
に、一対のフオトセンサから90゜位相のずれたパルス信
号を発生させ、その進み遅れの関係によつて鍵の移動方
向を判別できるようにして、鍵の押下時にのみ鍵操作パ
ルスCK1を発生するようにしてもよい。
押鍵検出回路110は、常時発振している高速発振回路1
11と、これによつて発生される高速のクロツクパルスCK
0をカウントするカウンタ112と、そのカウント値をラツ
チするラツチ回路113と、カウンタ112のリセツト信号及
びラツチ回路113のラツチ信号を発生させるためのAND回
路G1,OR回路G2,G3,G4及びデイレイ回路としての役目を
なすD型フリツプフロツプ回路(以下単に「FF」と略称
する)114と、ボリユームVR1によつて手動で任意にプリ
セツト値P1を設定するプリセツト値設定回路115と、そ
のプリセツト値P1を入力するA入力とラツチ回路113に
ラツチされたカウント値を入力するB入力とを比較し
て、A>Bの時に出力を“1"にし、押鍵(キーイング)
信号を発生するコンパレータ116とからなる。
押鍵終期検出回路120は、ボリユームVR2によつて手動
で任意にプリセツト値P2を設定するプリセツト値設定回
路121と、そのプリセツト値P2を入力するA入力とラツ
チ回路113にラツチされたカウント値を入力するB入力
とを比較して、A<Bの時に出力を“1"にして押鍵終期
検出信号を発生するコンパレータ122とからなる。
タツチデータ形成回路130は、鍵操作パルス検出回路1
00から出力される鍵操作パルスCK1をカウントするカウ
ンタ131と、そのカウント値をラツチして出力するラツ
チ回路132と、カウンタ131のリセツト信号及びラツチ回
路132のラツチ信号を上述した押鍵検出回路110及び押鍵
終期検出回路120の出力信号から得るためのセツト・リ
セツト型フリツプフロツプ回路(以下端に「FF」と略称
する)133,微分回路134,反転出力のワンシヨツト・マル
チバイブレータ(以下「/OS回路」と略称する)135及び
切換スイツチ136とからなる。
なお、/OS回路135は、ワンシヨツト・マルチバイブレ
ータとその出力を反転するNOT回路とによつて構成する
ことができる。
次に、この回路の作用を説明する。
プリセツト値P1とP2は、通常はカウンタ112のフルカ
ウント値CMAXに近い任意の値に設定される。(例えば、
CMAX=100のとき、P1=90,P2=95とする。) 押鍵開始前は、当然ながら鍵操作パルス検出回路100
から鍵操作パルスCK1は出力されていない。
押鍵検出回路110は、高速発振回路111からのクロツク
パルスCK0をカウンタ112がカウントし、それがフルカウ
ント値CMAXになると、AND回路G1の入力が全て“1"にな
るのでその出力が“1"になり、それがOR回路G3を介して
ラツチ回路113にラツチ信号を与えるので、ラツチ回路1
13はそのフルカウント値CMAXをラツチして出力する。
また、AND回路G1の出力が“1"になると、OR回路G2
出力も“1"になり、FF114によつてクロツクパルスCK0
1周期分だけ遅延されて、OR回路G2の出力であるリセツ
ト信号が“1"になるため、カウンタ112がリセツトされ
て再び「0」からクロツクパルスCK0のカウントを開始
する。
したがつて、その後のラツチ回路113の出力はずつと
フルカウント値CMAXであり、プリセツト値設定回路115
によるプリセツト値P1より大きいので、コンバレータ11
6の入力はA<Bになるため、その出力は“0"になつて
いる。
一方、押鍵終期検出回路120のコンパレータ122は、そ
のB入力となるラツチ回路113の出力が、A入力となる
プリセツト値P2より大きいので、A<Bになるためその
出力は“1"になり、FF133をリセツトする。
それによつて、FF133の/Q(Qの反転を意味する)出
力が“1"になつてカウンタ131をリセツトしてデイスエ
イブル状態にする。
タツチデータ形成回路130の切換スイッチ136が図示の
ようにa側に切り換わつている場合には、コンパレータ
122の出力が“1"になるとラツチ回路132にラツチ信号が
与えられるが、カウンタ131が何もカウントしておら
ず、その出力が「0」になつているので、「0」をラツ
チすることになるからその出力も「0」である。
また、コンパレータ122の出力が“1"になつた時、カ
ウンタ112もリセツトするが、FF133のリセツトによつて
そのQ出力が“0"になるため、コンパレータ122がデイ
スエイブルになり、FF133及びカウンタ112のリセツトを
解除する。
鍵が押されるまでこの状態が続くが、鍵が押されると
鍵操作パルス検出回路100から多数の鍵操作パルスCK1
順次出力される。この鍵操作パルスCK1は、鍵の操作移
動量に対応して発生されるが、そのパルス間隔T(時
間)は第49図に示すように鍵の変位速度に反比例する。
この鍵操作パルスCK1がカウンタ131にカウントパルス
として入力すると共に、OR回路G3を介してラツチ回路11
3にラツチ信号を与え、OR回路G4とFF114とOR回路G2とを
介してカウンタ112にリセツト信号を与える。
しかし、押鍵開始初期は鍵の変位速度が遅いため、鍵
操作パルスCK1の間隔Tが長いので、カウンタ112のカウ
ント値CNがフルカウント値CMAXあるいはそれより小さい
としてもプリセツト値P1より大きくなつてからラツチ回
路113にラツチされるため、コンパレータ116の入力は依
然としてA<Bのままであり、その出力が“0"のままで
あるからFF133もリセツトされたままで、カウンタ131は
デイスエイブル状態を続ける。
その後、鍵の変位速度が速くなつてくると、カウンタ
112のカウント値CNがプリセツト値P1より小さいうちに
次の鍵操作パルスCK1が入力して、その値をラツチ回路1
13にラツチさせるため、コンパレータ116の入力がA>
Bになつてその出力が“1"になる。この立上りが押鍵信
号あるいはキーイング信号となる。
それによつて、FF133がセツトされてその/Q出力が
“0"になり、カウンタ1のリセツトを解除するため、カ
ウンタ131はイネーブル状態になつて鍵操作パルスCK1
カウントを開始する。
また、FF133がセツトされるとそのQ出力が“1"にな
るので、押鍵終期検出回路120のコンパレータ122がイネ
ーブル状態になる。
さらに、このQ出力の立上りで微分回路134が微分パ
ルスを出力して/OS回路135をトリガするため、その出力
が“1"から“0"になり、一定時間後に“1"に戻る。
したがつて、もし切換スイツチ136がb側に切り換え
られていれば、この/OS回路135の出力の立上りで、ラツ
チ回路132がカウンタ131のカウント値をラツチしてタツ
チデータとして出力する。
すなわち、この場合のタツチデータは、上記のように
押鍵信号が発生して、カウンタ131が鍵操作パルスCK1
カウントを開始してから一定時間内のカウント値であ
り、鍵の変位速度(押鍵速度)が速い程、つまり鍵タツ
チが強い程大きな値になる。
これに対して、切換スイツチ136が図示のようにa側
に切り換えられている場合には、押鍵終期検出回路120
のコンパレータ122の出力が“0"から“1"に立上がつた
時に、ラツチ回路132がカウンタ131のカウント値をラツ
チしてタツチデータとして出力する。
すなわち、鍵が下限位置まで押されるかあるいは弱い
タツチのため途中までしか押されずに、鍵の変位速度が
極めて小さくなると、鍵操作パルスCK1の間隔Tが長く
なり、ラツチ回路113がラツチするカウンタ112のカウン
ト値CNが押鍵終期検出回路120のプリセツト値P2より大
きくなるため、それによつてコンパレータ122が出力を
“1"にする。
したがつて、この場合のタツチデータは、カウンタ13
1が鍵操作パルスCK1のカウントを開始してから、鍵の移
動が停止する直前までのカウント値であり、押鍵の深さ
に応じた値になる。
コンパレータ122の出力が“1"になると、カウンタ112
がセツトされると共に、FF133の反転時間だけ遅れてカ
ウンタ131もリセツトされてデイスエイブル状態とな
り、コンパレータ122自体もデイスエイブル状態になる
ことは前述のとおりである。
ここでプリセツト値P1をカウンタ112のフルカウント
値CMAXより若干小さく設定しておくことにより、押鍵初
期あるいは押鍵後の僅かな動きによりタツチデータが不
安定になつたり誤動作するのを防止できる。
また、このプリセツト値P1,P2によつて押鍵初期及び
終期に不感帯を設けることになり、その各幅をこれらの
設定値を可変することによつて自由に変えることができ
る。
ここで、押鍵初期の動作についてさらに詳細に説明す
る。なお、切換スイツチ136は図示のようにa側に切り
換わつているものとする。
カウンタ112がフルカウント値CMAXになつてリセツト
されてから、最初の鍵操作パルスCK1が入力するタイミ
ングまでの時間tとし、カウント値CNがプリセツト値P1
になるまでの時間をT1、プリセツト値P2になれまでの時
間をT2(T1<T2)とすると、これらのタイミングの関係
には次の3つのケースが考えられる。
(1)t<T1の場合 カウント112のカウント値CNがプリセツト値P1より小
さいうちにラツチ回路113がそれをラツチするため、コ
ンパレータ116はA>Bになるので“1"を出力する。そ
れによつて、FF133がセツトされてカウンタ131をイネー
ブルにするため、最初の鍵操作パルスCK1がカウントさ
れることがある。
この時、当然t<T2なので、コンパレータ122の出力
は“0"であり、でFF133はリセツトされず、ラツチ回路1
32もラツチ動作を行わないので、その出力は「0」のま
まである。
(2)T1<t1T2の場合 カウンタ112のカウント値CNがプリセツト値P1より大
きくなつてからラツチ回路113がそれをラツチするた
め、コンパレータ116はA<Bになるのでその出力は
“0"のままであり、カウンタ131はデイスエイブルのま
まである。
コンパレータ122のA<Bの出力も“0"であるから、
ラツチ回路132もラツチしない。
(3)t>T2の場合 コンパレータ116の出力は“0"で、カウンタ131はデイ
スエイブルのままで、コンパレータ122の入力はA<B
になるが、FF133のQ出力が“0"のためのデイスエイブ
ル状態になつているので、出力は“0"のままであり、ラ
ツチ回路132もラツチしない。
このように、ケース(1)の場合と(2),(3)の
場合では、カウンタ1のカウント値に「1」の誤差が生
じるが、1回の押鍵時に発生するパルス数が50〜100程
度あるとその影響は殆どない。
以上説明した回路が、各鍵に対応して設けられてお
り、その各タツチデータ形成回路130のラツチ回路132か
ら出力されるタツチデータをそれぞれマルチ回路(マル
チプレクサ)140に入力し、その共通の出力ラインから
時分割で楽音信号発生回路150へ送出する。
楽音信号発生回路150は、タツチデータが入力された
鍵に対応する音高の楽音信号を発生するが、その際入力
したタツチデータの値によつて、音量レベル(エンベロ
ープ波形のイニシヤルレベル,アタツクレベル,サステ
インレベル及び時間等),音色,ピツチ変動,テンポ,
ビブラートあるいはトレモロの深さ及び速さ等、各種の
楽音制御パラメータを多数段階に変化させることがで
き、それによつて押鍵の強さや深さによる演奏者の感情
注入に忠実に応じた楽音信号を発生させることができ
る。
そして、この楽音信号発生回路150によつて発生した
楽音信号を、アンプ161及びスピーカ162等からなるサウ
ンドシステム160に供給して電気−音響変換し、楽音を
発音させるものである。
この実施例によれば、押鍵速度が一定速度になつた時
点で押鍵(キーイング)信号を発生して、カウンタ131
による鍵操作パルスCK1のカウントを開始させるように
し、その一定速度をプリセツト値P1の値を可変設定する
ことによつて任意に変えられるようになつている。
これは、押鍵初期の不感帯のスレシヨルドレベルを任
意に設定できることになる。
したがつて、切換スイツチ136をa側にした場合に得
られるタツチデータに応じて、例えば楽音の音量レベル
を制御すると、第50図に示すようにプリセツト値P1を小
さくする程タツチ力が小さい時の音量レベルが小さくな
り、タツチ力が大きい時の音量レベルはあまり小さくな
らないので、ダイナミツクレンジが拡大される。
すなわち、タツチ力が小さいときは鍵の移動速度が遅
いので、プリセツト値P1を小さくする程、押鍵を開始し
てから押鍵信号が発生してカウンタ131による鍵操作パ
ルスCK1のカウントが開始されるのが遅れ、カウントさ
れないパルス数が多くなるので、ラツチ回路132から出
力されるタツチデータの値が小さくなり、音量レベルが
低下する。
しかし、タツチ力が大きいときは押鍵速度が速いの
で、プリセツト値P1を小さくしても、すぐに押鍵信号が
発生してカウンタ131による鍵操作パルスCK1のカウント
が開始されるので、カウントされないパルスが少ない。
そのため、タツチデータの値がプリセツト値の大きさに
よつてあまり変わらず、音量レベルの低下も少ない。
このようにダイナミツクレンジを可変できるため、表
現力任意の演奏装置を提供でき、特にトリル演奏の自由
度が増す。
またこの特徴を、自動演奏ピアノの音量制御に利用す
ることもできる。
例えば、イニシヤルタツチデータを音高情報及び符長
情報と共に記憶させる際には、プリセツト値P1をカウン
タ112のオーバフロー直前の最大値(フルカウント値)
もしくは比較的大きい値にセツトし、再生(自動演奏)
時には比較的小さい値にセツトするようにすれば、一定
のタツチ力に満たない音符は、鍵は動くけれど発音され
ないことになり、表現力をシビアにチエツクすることが
できる。
なお、このようなタツチデータを作成するための回路
を各鍵毎に設けるように説明したが、この回路を各鍵に
対して共通に一組だけ設け、それを各鍵毎に時分割で使
用するようにしてもよい。
また、これらの回路の機能を全てマイクロコンピユー
タを用いてプログラム処理によつて実現することも可能
である。
<第2の回路例> 次に、この発明による第2の回路例を、第51図及び第
52図によつて説明する。
第51図は、第1の回路例のタツチデータ形成回路130
に相当する部分のみを示すブロツク図であり、他の部分
は第46図に示した第1の回路例と同様であるので、図示
及びその説明を省略する。
このタツチデータ形成回路230は、カウンタ131とFF13
3と微分回路134は前述のタツチデータ形成回路130と同
じであるが、ラツチ回路として4個のラツチ回路132a〜
132dを設け、/OS回路としても4個の/OS回路135a〜135d
を直列に接続して設けており、その各/OS回路の出力が
“0"から“1"になる時の立上りを、各ラツチ回路132a〜
132dのラツチ信号としている。
さらに、それぞれB入力からA入力を減じた値(B−
A)を出力する3個の減算回路137a〜137cを、ラツチ回
路132aと132bの出力間,ラツチ回路132bと132cの出力
間,及びラツチ回路132cと132dの出力間に各々設け、ラ
ツチ回路132aの出力と共に、各減算回路137a〜137cの出
力をそれぞれANDゲート139a〜139cを介してタツチデー
タとしてマルチ回路へ送出する。
さらに、ラツチ回路132aの出力をA入力とし、減算回
路137aの出力をB入力として、C<A−Bのときに出力
を“1"にする(ここで、Cはある正の数値、例えば
「3」とする)減算比較回路138aを設け、その出力をNO
T回路N1で反転してAND回路139aに禁止信号として与え、
その禁止信号が“0"のときはANDゲート139aを閉じるよ
うにした禁止手段を設けている。
同様な禁止手段として、減算回路137aと137bの出力間
に減算比較回路138bを設け、その出力をNOT回路N2で反
転してANDゲート139bの禁止信号とし、減算回路137bと1
37cの出力間に減算比較回路138cを設け、その出力をNOT
回路N3で反転してANDゲート139cの禁止信号としてい
る。
この回路によれば、第46図の押鍵検出回路100のコン
パレータ116の出力が“1"になつた時の押鍵信号によつ
てFF133がセツトされると、その/Q出力が“0"になるの
でカウンタ131がイネーブルになつて、鍵操作パルスCK1
のカウントを開始する。
同時にFF133のQ出力の立上りで微分回路134が微分パ
ルスを発生し、/OS回路135aをトリガする。その後、所
定時間ずつ遅れて順次/OS回路135b,135c,135dがトリガ
され、所定時間間隔で順次ラツチ回路132a〜132dにラツ
チ信号(立上り信号)を与える。
したがつて、この各/OS回路による遅延時間をτとす
ると、各ラツチ回路132a〜132dは、夫々カウンタ131が
鍵操作パルスCK1のカウントを開始してから時間τ,2τ,
3τ,4τ後のカウント値をラツチすることになる。
そして、ラツチ回路132aの出力をタツチデータと
し、各減算回路137a〜137cの出力をそれぞれANDゲート1
39a〜139cを介してタツチデータ,,としてマル
チ回路へ送出する。
しかし、ラツチ回路132aの出力あるいは前段の減算回
路の出力から後段の減算回路の出力を減じた値が設定値
Cより大きくなると、減算比較回路の出力が“1"にな
り、NOT回路の出力が“0"になるので、ANDゲートが閉じ
てその減算回路の出力をタツチデータとして出力しなく
なる。
例えば、ラツチ回路132a,132b,132c,132dの出力がそ
れぞれ「22」「53」「64」「64」であつたとすると、タ
ツチデータは「22」になる。
そして、各減算回路137a,137b,137cの出力はそれぞれ
「31」「11」「0」になり、減算比較回路138aのA−B
は「−9」なので、C=3とするとC<A−Bにならな
いのでその出力は“”であり、NOT回路N1の出力は“1"
であるからANDゲート139aは開いて、減算回路137aの出
力「23」がタツチデータとなる。
また、減算比較回路138bのA−Bは「20」なので、C
<A−Bになるのでその出力が“1"になり、NOT回路N2
の出力が“0"になるためANDゲート139bが閉じて、減算
回路137bの出力「11」はタツチデータとして出力され
ない。
減算回路137cの出力「0」であり、ANDゲート139cも
閉じるので勿論タツチデータは出力されない。
このようにすることにより、鍵が比較的ゆつくり押さ
れた時には、ラツチ回路132dがカウンタ131のカウント
値をラツチするまで鍵操作パルスCK1が入力しているの
で、第52図(a)に示すケース1のように、4つのラツ
チデータが正確に得られる。
しかし、鍵が強く押されるとその変位速度が速くなる
ため、例えば上述した例による第52図(b)に示すケー
ス2ように、ラツチ回路132cがカウンタ131のカウント
値をラツチする前に、押鍵が終了して鍵操作パルスCK1
が入力しなくなるので、この減算回路137bの出力は時間
τの間の正確なパルス数ではなくなるから、その出力を
禁止するのである。
なおこの場合、タツチデータとして、例えばタツチ
データの値にとの差を加えた値(この例では、31
+9=40)を補間して利用するようにしてもよい。
この実施例によれば、タツチデータを用いてエンベ
ロープ波形のアタツクレベル等の音量制御を行なうこと
ができる。
また、各タツチデータ〜nの値あるいはその差の大
小(押鍵鍵加速度に対応する)を利用して、音色制御や
エンベロープ波形のサステイン時間の制御、あるいはピ
ツチ変動やビブラート,トレモロの深さ及び速さ等を制
御することもできる。
さらに、タツチデータ〜nを用いてそれぞれ次の区
間の音色(高調波合成の組み合わせ等)の制御をするこ
ともできる。
このように、この実施例によれば押鍵中の複数の時間
区間毎に鍵操作パルスのカウントによるタツチデータを
得て、それぞれ異なる楽音制御パラメータを変化させる
等、木目細かな楽音制御が可能になり、演奏者の感情注
入が一層容易になる。
なお、ラツチ回路及び/OS回路等をもつと多数設けれ
ば、一押鍵時間をより多数の時間区間に分割してもつと
多数のタツチデータを得るようにすることができる。
また、カウンタ131のカウント値を1個のラツチ回路
がラツチする毎にこのカウンタをリセツトして再び鍵操
作パルスのカウントを開始させるようにすれば、減算回
路137a〜137cが不要になる。
また、このタツチデータ形成回路230の機能も、勿論
マイクロコンピユータを用いてプログラム処理によつて
実現することができる。
<第3の回路例> 次に、第3の回路例について第53図以降を参照して説
明する。
第53図は、第3の回路例を第46図におけるマルチ回路
以降を省略して示すブロツク図である。
この回路例において、鍵操作パルス検出回路100′は
第46図の回路と同様にアンプ101と波形整形回路102′に
よつて構成されているが、今度は鍵の下降時にも上昇時
にも、コイルLあるいはフオトセンサに発生するパルス
信号を整形して鍵操作パルスCK1を出力させるようにす
る。
押鍵検出回路110と押鍵終期検出回路120は第46図の回
路と同様であり、タツチデータ形成回路330と新たに設
けた鍵復帰信号検出回路170とが、この回路の特徴とす
る部分である。
タツチデータ形成回路330は、第46図のタツチデータ
形成回路130と同じカウンタ131及びFF133と、クリア(C
LR)端子付のラツチ回路332と、セレクタ333と、プリセ
ツト値設定回路334及び一致検出回路335と、セツト・リ
セツト型のFF336及び2ビツトのシフトレジスタを構成
する2個のD型FF337,338と、AND回路339とからなる。
鍵復帰信号検出回路170は、前述した第1図のフオト
センサ16,第25図及び第28図に示したコイル54a,第29図
に示したコイル57、あるいはその他の近接センサNSによ
つて発生する信号に基づいて、鍵が完全に上昇復帰する
直前に復帰パルスを発生させる回路であり、D型FF171
とNOT回路172とAND回路173とによつて構成されている。
そして、鍵操作時に近接センサNSが、例えば第54図
(a)に示すようなパルス信号aを発生すると、FF171
は同図(b)に示すようにそれをロツクパルスCK0の1
パルス分だけ遅らせたパルス信号bを出力する。
一方、NOT回路172はパルス信号aを反転して同図
(c)に示すパルス信号cを出力し、AND回路173はその
パルス信号cとFF171から出力されるパルス信号bとの
アンドをとつて、同図(d)に示す鍵復帰パルスdを出
力する。
この鍵復帰パルスdが、第55図に示す鍵Kの押下時の
下限位置IIIと復帰時の上限位置Iとの間で、上記位置
Iに完全復帰する手前の位置IIで発生するようにする。
そして、この鍵復帰パルスdをFF336のリセツト信号
として、またラツチ回路332及びFF337,338のクリア信号
として、タツチデータ形成回路330へ入力させている。
したがつて、押鍵前には前回の押鍵時の鍵復帰パルス
によつてFF336はリセツトされ、ラツチ回路332及びFF33
7,338はクリアされた状態になつている。
そして、プリセツト値設定回路334によるプリセツト
値P3としては、例えば「2〜4」程度の小さい値を設定
しておく。
押鍵が開始されると、第46図の回路の場合と同様に、
鍵操作パルス検出回路100′から鍵の変位速度に反比例
するパルス間隔で、鍵操作パルスCK1が出力され、鍵の
変位速度が設定値以上になると押鍵検出回路110のコン
パレータ116が出力を“1"にするため、FF133がセツトさ
れてカウンタ131のリセツトを解除する。
カウンタ131が以後の鍵操作パルスCK1をカウントし、
そのカウント値がプリセツト値P3に達すると、一致検出
回路335の2つの入力A,BがA=Bになるので、その出力
が“1"になつてFF336をセツトする。それによつて、AND
回路339の一方の入力及びFF337のD入力が“1"になる。
このようにすることにより、鍵の振動や演奏者が意図
せずに軽く鍵に触れてしまつたような場合に鍵操作パル
スが発生して、仮にカウンタ131にカウントされたとし
ても、また前述したように鍵操作パルス入力タイミング
によつては、鍵の移動速度が設定値に達しないうちに鍵
操作パルスが一部カウントされてしまうことがあつたと
しても、そのような場合の極めて小さいカウント値はラ
ツチされないようにして、それを誤ってイニシヤルタツ
チデータとして出力するような誤動作を防止することが
できる。
その後カウンタ131は鍵操作パルスCK1をカウントし続
けるが、鍵が最押下位置に達して停止すると、押鍵終期
検出回路120のコンパレータ122の出力が“1"になるの
で、AND回路339の出力であるラツチ信号が“1"になり、
ラツチ回路332がその時のカウント131のカウント値をラ
ツチする。
また、FF337,338のCK端子にパルスが入力するため、
D端子が“1"になつているFF337のQ出力が“1"にな
り、セレクタ333をイネーブルにする。
セレクタ333は、イネーブルになるとラツチ回路332に
ラッチされたカウント値を入力して、それを「0」側の
出力ラインからイニシヤルタツチデータとして第46図の
マルチ回路140へ出力する。
さらに、この時FF133がリセットされ、その/Q出力が
“1"になるため、FF133の反転時間だけ遅れてカウンタ1
31がリセツトされてデイスエイブル状態になる。
その後、鍵が上昇し始めると、再び鍵操作パルスCK1
が発生し、押鍵検出回路110がそれを検出すると、カウ
ンタ131がリセツトを解除されてその鍵操作パルスCK1
カウントを開始する。
そして、鍵が第55図の位置IIまで上昇しないうちに再
び停止されると、再び押鍵終期検出回路120からのパル
ス信号によつて、ラツチ回路332がその時のカウンタ131
のカウント値をラツチして、FF338のD端子が“1"にな
つているのでCK端子にパルスが入力するとQ出力が“1"
になつて、セレクタ333に切換信号を与える。
それによつて、セレクタ333はラッチ回路332がラツチ
したカウント値を入力して、それを今度は「1」側の出
力ラインからアフタタツチデータとしてマルチ回路140
へ出力する。
以後、鍵が第55図の位置IIとIIIの間で押されたり戻
されたりすると、その度にカウンタ131により鍵操作パ
ルスがカウントされ、そのカウント値がラツチ回路332
にラツチされて、セレクタ333からアフタタツチデータ
として出力される。
そして、鍵が位置II以上に復帰すると鍵復帰信号検出
回路170から鍵復帰パルスdが出力されるので、ラツチ
回路332とFF337,338がクリアされ、セレクタ333がデイ
スエイブル状態になるため、カウンタ131のそれまでの
カウント値はアフタタツチデータとして出力されない。
したがつて、鍵を押下した後そのまま上限まで復帰さ
せた場合には、イニシヤルタツチデータのみが出力さ
れ、アフタタツチデータは出力されない。
このような回路を各鍵に対応して設け、その各タツチ
データ形成回路330から出力されるイニシヤルタツチデ
ータとアフタタツチデータをそれぞれマルチ回路140に
入力させ、各鍵毎に時分割でそのイニシヤルタツチデー
タとアフタタツチデータを楽音信号発生回路150へ送
る。
そのイニシヤルタツチデータによつて前述の場合と同
様に、発生する楽音信号のアタツクレベル(音量)をは
じめ、各種の楽音制御パラメータを多段階に制御するこ
とができる。
また、アフタタツチデータによつて、楽音発生後のア
フタコントロール、例えばデイレイビブラートやトレモ
ロ,ピツチ変化,音色変化,サステイン波形,等の各種
のパラメータによる多数段階の楽音制御を行うことがで
きる。
この回路によれば、イニシヤルタツチデータとアフタ
タツチデータとを共通の回路で検出することができる。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、この発明によれば、演奏者
による鍵等の操作子操作の全行程で、設定した不感帯を
超えた移動をセンシングして、その移動データに応じて
楽音制御パラメータを変更制御するので、演奏者の意志
に忠実に感情を豊に表現できる楽音を形成することがで
き、電子楽器による高度な演奏が可能になる。
しかも、ハイドウエアの増加が少なく、比較的簡単な
構成で安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例の鍵盤機構を示す断面
図、 第2図は同じくその分解斜視図、 第3図は同じくその要部拡大斜視図、 第4図及び第5図はそのヨークとフレームとのそれぞれ
異なる態様を示す斜視図、 第6図はその積層マグネツトの各種態様を示す説明図、 第7図はこの発明の第2実施例の鍵盤機構を示す断面
図、 第8図は同じくその分解斜視図、 第9図はこの発明の第3実施例の鍵盤機構を示す断面
図、 第10図は同じくその分解斜視図、 第11図は第9図のXI−XI線に沿う断面図、 第12図はその反射型フオトセンサの構成を示す説明図、 第13図はこの発明の第4実施例の鍵盤機構を示す斜視
図、 第14図は同じくその断面図、 第15図はそのハンマに形成する磁石パターンの説明図、 第16図はその枠体の斜視図、 第17図はそのフレキシブル基板の展開図、 第18図はそのフレキシブル基板に形成した導電パターン
の斜視図、 第19図はそのハンマの完成状態を示す正面図、 第20図はそのハンマの中間部のアウトサート前の状態を
示す斜視図、 第21図は磁石パターンの着磁方法を示す説明図、 第22図はこの実施例によるパルス発生原理を説明するた
めの導電パターンと磁石パターンとの関係を示す模式
図、 第23図は導電パターンの異なる例を示す説明図、 第24図はハンマに形成した磁石パターンの異なる例を示
す説明図、 第25図はこの発明の第5実施例の鍵盤機構を示す斜視
図、 第26図は同じくその要部を示す斜視図、 第27図はそのパターン面に対向して設けた反射型フオト
センサを示す斜視図、 第28図はこの実施例のフレームのハンマ挿通孔の周囲に
コイルを形成するプリント基板の一部を示す正面図、 第29図はキーオフ信号を発生させるための構成例を示す
要部断面図、 第30図はハンマ及び鍵の往動と復動を判別できるように
するための横縞パターン図、 第31図(イ)(ロ)はそのパターンによつて検出される
往動時及び復動時のパルス信号の出力波形図、 第32図はこの発明を適用する掌中電子楽器の演奏状態を
示す斜視図、 第33図はこの発明の第6実施例の押釦機構を示す断面
図、 第34図はその押釦キーに固設される積層マグネツトの斜
視図、 第35図はこの発明の第7実施例の要部を示す説明図、 第36図は同じくその斜視図、 第37図は同じくその磁石板とコイルとの関係を示す要部
拡大断面図、 第38図はこの発明の第8実施例の鍵盤機構の要部を示す
斜視図、 第39図は同じくそのスライド部材の磁石の異なる形状例
を示す要部斜視図、 第40図はその固定パターン枠と固定パターン板とを分解
して示す斜視図、 第41図は同じくそのモアレ縞発生状態を示す説明図、 第42図はこの実施例の一部を変更した変形実施例の説明
図である。 第43図及び第44図は第8実施例によるモアレパターンの
作用説明図、 第45図はこの発明の第9実施例のエクスプレツシヨンペ
ダル装置を示す一部切欠側断面図、 第46図はこの発明による第1の回路例のブロツク図、 第47図は鍵の押下時と復帰時とで発生するパルス波形が
異なる例を示す波形図、 第48図はフオトセンサの受光回路の一例を示す回路図、 第49図は発生する鍵操作パルスの波形図、 第50図はプリセツト値P1によるダイナミツクレンジ変更
特性を示す線図、 第51図はこの発明による第2の回路例のタツチデータ作
成部のみのブロツク構成図、 第52図は同じくその説明図、 第53図はこの発明による第3の回路例のブロツク図、 第54図はその鍵復帰信号検出回路の作用を説明するため
の各部の波形図、 第55図はこの実施例の作用説明に供する説明図である。 1,21,31,41,71,81……鍵 2,42……鍵盤フレーム 8,62……積層マグネツト 9,23,33,54,74……プリント基板 10,65,75……コイル 16,24,88……透過型フオトセンサ 22,32,52……パターン板 34,53……反射型フオトセンサ 45,51……ハンマ(連動部材) 72……磁石板、84……スライド部材 84a……スライド枠、85……固定パターン板 86……固定パターン枠、87……可動パターン板 89……モアレ縞、93……支持台、94……踏板 100,100′……鍵操作パルス検出回路 110……押鍵検出回路 120……押鍵終周期検出回路 130,230,330……タツチデータ形成回路 140……マルチ回路 150……楽音信号発生回路 160……サウンドシステム 170……鍵復帰信号検出回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽音制御用の操作子と、 該操作子の移動に伴いパルスを順次発生するパルス発生
    手段と、 上記操作子の全移動範囲において、上記パルスをカウン
    トするカウント手段と、 上記カウント手段によるカウント値を複数の異なる所定
    範囲に応じて、夫々異なる楽音制御情報として移動情報
    を出力する移動情報出力手段と、 該移動情報出力手段によって出力される移動情報に基づ
    いて、楽音制御パラメータを変更制御する手段とを備え
    た電子楽器であって、 上記複数の所定範囲の間には、操作子の移動を検出しな
    い不感帯を設定したことを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の電子楽器であって、 所定のカウント値を設定するカウント値設定手段を備
    え、前記所定の範囲は、前記カウント値設定手段による
    カウント値と前記カウント手段のカウント値とを比較す
    ることによって決めることを特徴とする電子楽器。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の電子楽器であって、 操作子の復帰を検知する近接センサを備え、その復帰検
    知信号によって前記カウント手段による不感帯以下のカ
    ウント値のデータをクリアするようにしたことを特徴と
    する電子楽器。
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