JP2762684B2 - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JP2762684B2
JP2762684B2 JP2126072A JP12607290A JP2762684B2 JP 2762684 B2 JP2762684 B2 JP 2762684B2 JP 2126072 A JP2126072 A JP 2126072A JP 12607290 A JP12607290 A JP 12607290A JP 2762684 B2 JP2762684 B2 JP 2762684B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、電子オルガンや電子ピアノのような楽音
制御用の操作子(鍵盤の鍵等)を有する電子楽器に関
し、特に演奏者の感情表現による微妙な操作子操作を正
確に演奏楽音に現わせるようにする手段に関する。
〔発明の概要〕
この発明は、楽音制御用の操作子有する電子楽器にお
いて、操作子又は該操作子に連動する部材と該操作子を
支持する部材のいずれか一方に磁石を他方にコイルを配
設して、操作子の操作に応じて上磁石とコイルとが互い
に非接触で近接して相対移動し、そのコイルに誘導電流
による信号を発生させるようにすると共に、その発生し
た信号に応じて楽音制御パラメータを複数段階に変化さ
せる手段を備えることにより、演奏者の操作子へのタツ
チの仕方による複雑な感情表現を、木目細かく行なうこ
とができるようにしたものである。
〔従来の技術〕
電子オルガンや電子ピアノ等の電子楽器は、基本的に
は押鍵によるキースイツチの開閉によつて発音を制御す
るようになつていたが、それだけでは楽音特性が単調
で、ピアノのような演奏者の感情を表現した演奏ができ
ない。
そこで、押鍵時の力の相違によつて発音特性に変化を
与えて感情表現を可能にするため、いわゆるタツチレス
ポンス機能を持たせる技術が種々開発されている。
このタツチレスポンス機能は、押鍵時の立上り及び押
鍵後の音の持続状態における演奏者の指の動きに応じ
て、発生する楽音の音量,音高,音色等を制御してタツ
チコントロールをかけることである。
そのため、例えば実公昭57−31331号公報に見られる
ように、押鍵に応じて導電性弾性部材を変形させて基板
上に列設された複数の固定接点間を順次短絡して抵抗値
を段階的に変化させ、それを電圧に変換してタツチレス
ポンスのコントロール信号とするものがある。
また、特開昭58−18812号公報に見られるように、押
鍵により回転円盤状の可動接点が回転し、基板上の複数
の固定接点に順次接して発生するデジタル信号を用い
て、演奏に効果を与えることも考えられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、これらの従来技術におけるタツチレス
ポンス信号は、いずれも接触式の接点によつて信号を発
生するため、安定した動作を行なわせることが一般に困
難であり、しかも固定接点のピツチをあまり小さくする
ことは、接点形成上からも配線が膨大になることからも
困難であるから、木目細かなコントロールは無理であ
る。
後者の従来例は、デジタル信号によるタツチレスポン
スの付与が可能になるので、特に近年主流となつている
マイクロコンピユータを用いたデジタル信号処理によつ
て楽音を発生させる電子楽器に採用するのに都合がよい
が、やはり接点配列によつて信号発生精度が制限されて
しまうし、出力ラインも接点数だけ必要になる。また、
その構造が複雑で設計の自由度が制約されるばかりか、
耐久性の点でも問題があつた。
この発明は、従来の電子楽器におけるこのような問題
を解決し、演奏者による操作子の操作に応じて非接触で
高精度に変化する信号を発生させ、それによつて発生す
る楽音を忠実に制御できるようにすることを目的とす
る。
〔課題を解決するための手段〕
この発明による電子楽器は、上記の目的を達成するた
め、楽音制御用の操作子と、この操作子を支持する部材
と、この操作子と該操作子を支持する部材のいずれか一
方に被検出部が所定の間隔で極性を交互に配設された磁
石と、上記操作子と該操作子を支持する部材のいずれか
他方に配設され、上記磁石との相対移動に伴い、その相
対移動量に応じて複数のパルスを順次発生させるコイル
と、このコイルから発生されるパルス数をカウントする
カウンタと、このカウンタのカウント値に応じて楽音制
御パラメータを複数段階に変化させる手段とを備えたも
のである。
また、上記操作子に連動する連動部材とその連動部材
を支持する部材とを設け、その連動部材と該連動部材を
支持する部材のいずれか一方に上記磁石を、他方に上記
コイルをそれぞれ配設するようにしてもよい。
さらに、これらの電子楽器における上記磁石を、上記
操作子又は連動部材の移動方向にその全ストロークに亘
つてN極とS極とが所定のピツチで交互に現われるよう
に着磁されたものとし、上記コイルを、上記磁石の着磁
方向と略平行にそのN極とS極のピツチと略同一のピツ
チで形成し、上記操作子の操作に応じてその全ストロー
クに亘つて上記コイルに交互に向きが変わる誘導電流に
よる多数のパルスが発生するようにするとよい。
なお、この明細書中でいう「操作子」とは、いわゆる
鍵盤電子楽器における鍵盤の白鍵と黒鍵からなる鍵のみ
ではなく、押釦キー,エクスプレツシヨンペダル装置の
踏板,ニーレバー,ジヨイステイツク操作子等も含む。
また、「楽音制御パラメータ」とは、音量,音色,音高
(ピツチ),テンポ,ビブラートやトレモロの深さ及び
速さ等のあらゆる楽音制御パラメータを含むものであ
る。
〔作用〕
この発明による電子楽器は、鍵等の楽音制御用の操作
子が操作されると、その操作量あるいは操作速度に応じ
て上記磁石とコイルとが互いに非接触で近接して相対移
動し、その相対移動量に応じて上記コイルに誘導電流に
よる複数のパルスが順次発生する。
このパルスをカウンタでカウントし、そのカウント値
に応じて楽音制御パラメータを複数段階に変化させるの
で、演奏者による操作子の操作の仕方による感情表現を
発生する楽音に忠実に反映させることができる。
さらに、操作子の全ストロークに亘つて、その操作量
あるいは操作速度に応じて上記コイルに交互に向きが変
わる誘導電流による多数のパルスを発生させ、その発生
パルス数のカウント値に応じて楽音制御パラメータを複
数段階に変化させることもできる。
そのようにすれば、発生する楽音に対してイニシヤル
コントロールからアフタコントロールまで木目細かく制
御でき、且つマイクロコンピュータによるデジタル信号
処理も容易である。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照してこの発明の実施例を説明す
る。
まず、楽音制御用の操作子である鍵の操作に対応し
て、その全ストロークに亘つて誘導電流による信号を発
生させる手段について、各種の実施例を説明する。
第1実施例 第1図乃至第12図は、この発明の第1実施例を説明す
るための図である。
この実施例は、この発明を例えば電子ピアノのような
慣性質量体を有する鍵盤電子楽器に適用したものであ
る。
まず、第1図及び第2図を用いてこの実施例の鍵盤装
置を簡単に説明する。
第1図には操作子として白鍵1と黒鍵1′とが示され
ているが、黒鍵1′は白鍵1と形状及び色が異なるだけ
で、その取付け状態及び後述する連動部材5との関係等
は同様であるので、ここではまとめて鍵1と称する。
鍵1は基端部に円筒内面状の凹面1aを備え、この凹面
1aが、鍵盤フレーム(以下端に「フレーム」という)2
のスリツト2aの後端部に固設した円柱状のピン3に搖動
自在に摺動している。
フレーム2のスリツト2aの前端部には円柱状のピン4
を固設し、このピン4に、クランク状の質量体(例えば
鉄)からなる連動部材(以下便宜上「ハンマ」と称す)
5の基端部に形成した円筒内面状の凹面5aが搖動自在に
摺接し、その後端段部5bには、基端部をピン3に固設し
た板ばね6の自由端部を係着し、ハンマ5を第2図で右
旋方向に付勢すると共に、板ばね6の基端部付近で鍵1
をも右旋方向に付勢して、それぞれに復帰習性を与えて
いる。
ハンマ5には、鍵1の側面下部に設けた凹部1bに係合
する係合押圧部5cを設けてあり、押鍵時に鍵1の下方へ
の搖動によりハンマ5も板ばね6の付勢力に抗して同方
向に搖動する。
この時、鍵1とハンマ5との係合押圧部5cからそれぞ
れの支点であるピン3,4までの距離に大きな差があるの
で(つまり、ハンマ5の方が係合押圧部5cと支点4まで
の距離が短い)、鍵1の僅かなストロークにより、ハン
マ5のストロークを数倍に拡大することができ、ピアノ
のようなタツチ感が得られる。
このように、鍵1の操作量を拡大してハンマ5を移動
させる操作量拡大機構を有している。
そこで第3図に示すように、ハンマ5の下部側面にピ
ン4を中心として扇形状に細分化して上下方向にN極と
S極を所定のピツチで交互に着磁した磁石パターン5dを
設け、これを磁気変化誘発手段とすると共に、フレーム
2の下面に、射出成形により成形した第4図に示すよう
な樹脂製の枠体7を固設し、この枠体7の各細隙7a内を
ハンマ5の磁石パターン5dの部位が両側壁と若干の間隙
を保つて挿通するようにする。
そして、枠体7を成形する際に、その成形型内に第5
図に示すような複数個(例えばハンマ5の1オクターブ
分)の導電パターン8aを有するフレキシブル基板8を、
その導電パターン8aが第6図に示すようなコイル状態と
なるように折り曲げて嵌挿した後樹脂を注入する。
そして、成形された枠体7の細隙7aを囲む側壁面7b,7
c,7dに、第6図に示すような導電パターン8aが配設さ
れ、両側壁面7b,7dの導電パターン8aがフレーム2のピ
ン4(第2図)からの放射方向に一致するようにし、両
側壁7b,7dの導電パターンがハンマ5に設けた磁石パタ
ーン5dの1ピツチ分ずれるようにして、磁気変化検出手
段とする。
ここで、ハンマ5の製作方法を簡単に説明すると、ハ
ンマ5を第7図に示すように先端部5e,中間部5f,基部5g
の3部分に分割してそれぞれ鉄材により形成し、接合面
を除いて周囲の全部又は一部の稜線部に、例えば第8図
に示す中間部5fに示すような切欠部5hを設け、この中間
部5fの両側面を層状に磁化した後、この切欠部5hに樹脂
層5iをアウトサートする。
先端部5e及び基部5gも同様にして稜線部に樹脂をアウ
ントサートし、第7図に示すように一体に組付ける。
これはハンマ5の稜線部のバリ等が枠体7の内面に接
触することを防止するためであるが、樹脂層はできるだ
け薄い方が磁力線変化を大きくとることができる。
したがつて、この樹脂によるアウトサートを排して、
ハンマ5の稜線部をバリとりするのが最も望ましい。
また、ハンマ5の中間部5fを磁化するには、第9図に
示すように強力な電磁石Mgを備えた自動磁化機を用い
て、表面の部分磁化を所定のピツチで両者を相対移動さ
せながら行ない、表面の磁化が終わると裏面を同様に磁
化する。
これにより、中間部5fの表裏両面にN極,S極の列を形
成することができる。
なお、自動磁化機の磁極を中間部5fの両面にそれぞれ
対向させれば、表裏両面の磁化を同時に行なうことがで
きる。
この実施例によれば、押鍵により第1図及び第2図に
示した鍵1がピン3の中心を支点にして下方に搖動する
と、ハンマ5がピン4の中心を支点として鍵1より高速
で下方に搖動し、その磁石パターン5dがコイルをなす導
電パターン8aを横切つて通過する。
この時、導電パターン8aに電流が流れるが、この導電
パターン8aと磁石パターン5dとの関係を平面状に展開し
て第10図に模式的に示し、その原理を説明する。
磁石パターン5dが図示の状態にある場合には、N極か
らS極に向かう磁界により導電パターン8に矢示Y,Y′
方向の電流が流れるが、磁石パターン5dが矢示X方向に
1ピツチ移動すると磁界の方向が逆になるので、電流の
方向も逆になる。この電流変化により正負のパルスが得
られる。
そして、導電パターン8aは磁石パターン5dの移動方向
に直交する部分がそれぞれ連結されて繰返しパターンを
形成しているので、パターン長が長くなり、小さなスペ
ースで大きなパルスを発生することができる。
いま、導電パターン8aのパターン長をl,磁石パターン
8aの移動速度をυ,磁束密度をBとすると、導電パター
ン8aに生ずる誘導起電力Eは次式で表わすことができ
る。
E=υBl この実施例では導電パターン8aを磁石パターン5dの両
側に配しているが、その原理は上記第10図による作用と
全く同様であり、導電パターン8aのパターン長を長くす
ることにより大きな起電力が得られることが分かる。
この実施例で発生するパルス数は磁石パターン5dのピ
ツチに逆比例するが、着磁ピツチは磁束密度との関係か
らあまり小さくすることができない場合がある。
この問題を解決するには、導電パターンの形状を変更
することにより可能になる。第11図はその導電パターン
の一例を示すものである。
これは、導電パターン8cの片面側の中央部において、
そのピツチを磁石パターン5dのピツチの1/2相当分だけ
ずらし、これに対応して他面側も同様に1/2ピツチ分だ
けずらしたものである。
このように、導電パターン8cを磁石パターン5dの1/2
ピツチ分矢示X方向(上下方向)にずらすことにより、
導電パターン8cの矢示Xに直交する部分が受ける磁界変
化のピツチが1/2になり、磁石パターン5dの同一移動量
に対して2倍の数のパルスを発生させることができる。
また、導電パターンをこのように変更する代りに、導
電パターンは第6図等に示したようにしたままで、ハン
マ5の磁石パターンを第12図に示すように長手方向の中
央から両側で矢示X方向(上下方向)に1/2ピツチずら
しても、同様の効果を得ることができる。
この実施例による単位時間当りのパルス発生数は、鍵
の押下速度すなわち押鍵強度に比例するので、このパル
ス数に対応して前述の楽音制御パタメータを多数段階に
変化させることにより、演奏者の意図する楽音を任意に
発生させることが可能である。
第2実施例 次に、この発明の第2実施例を第13図によつて説明す
る。
この実施例は、この発明を電子オルガンのようなハン
マを有しない鍵盤電子楽器に適用した場合の例である。
この第13図の鍵盤機構において、鍵11を例えば合成樹
脂によつて一体に成形し、押鍵部11a付近の下面に突片1
1b,11cを、長手方向中間部の下面に突片11dを、基端部
に係合突部11eをそれぞれ設け、突片11cの下部には後方
に突出して鍵11の上限ストツパ11fを形成している。
なお、鍵11が白鍵の場合の構造を示したが、黒鍵11′
の場合も押鍵部が手前に延びずに上方に突出している以
外は略同様に構成されているので、ここでは総称して鍵
11という。
一方、鍵支持部材である鍵盤フレーム(以下単に「フ
レーム」という)12は、鉄等の磁性体からなり、鍵11の
係合突部11e及び上限ストツパ11fがそれぞれ嵌入する透
孔12a,12bを有する。
そして、鍵11の係合突部11eを透孔12aに嵌合させ、ク
リツプ状の板ばね13によつてフレーム12の後端立上り部
12cを挾持させることにより、鍵11がフレーム12に離脱
不能に枢着されて、支点Cを中心として回動可能にな
る。
さらに、この鍵11とフレーム12との間に係着した板ば
ね14によつて、鍵11の押鍵部11a側を上方に付勢し、上
限ストツパ11fがフレーム12の下面に貼着したフエルト
等によるストツパ15に当接することによりその上限位置
が設定される。16は押鍵時に突片11bが当接する下限ス
トツパである。
また、この実施例では、鍵11の突片11dに対応してプ
リント基板19上に透過型フオトセンサ18を配設し、押鍵
時に突片11dによりその発光部からの光を遮断するよう
にして、鍵11の状態(押鍵・離鍵等)を検出し得るよう
にしている。
そして、この鍵11の突片11cと11dの間の内面に、板状
の磁石ブロツク20を鍵の11の長手方向に沿つて垂下し、
フルーム12上には、この磁石ブロツク20を僅かな間隙を
置いて嵌入させる枠体21を固設している。
そして、磁石ブロツク20の両側面には、第3図に示し
た磁石パターン5dと同様に、支点Cを中心扇形状に細分
化して、その上下方向にN極とS極を交互に着磁してい
る。
一方、枠体21の内面には前述の実施例における枠体7
と同様に導電パターンによるコイルを、磁石ブロツク20
の着磁方向と略平行に、そのN極とS極のピツチと略同
一のピツチで形成している。
この実施例によれば、鍵11の押鍵操作に応じて直接磁
石ブロツク20を下降させて、その全ストロークに亘つて
枠体21内の導電パターン(コイル)に対して相対移動さ
せて、その導電パターンにN極とS極のピツチ移動に応
じて交互に向きが変わる誘導電流による多数のパルス信
号を発生させる。
そして、前述の第1実施例と同様にその発生パルス数
に対応して楽音制御パラメータを複数段階に変化させる
ことができる。
第3実施例 次に、この発明を掌中電子楽器に適用した実施例につ
いて説明する。
第14図は掌中電子楽器の一例を示すものであり、三角
柱状の本体60の上面60aに人差指,中指,薬指及び小指
に対応する複数個の押釦キー61を、一側面60bには親指
が対応する1個の押釦キー61を備え、その各押釦キーを
指で押すことによつて、それぞれ異なる音高の楽音を発
生するようになつている。
そして、音域の異なる一対の掌中電子楽器を両手に持
つて操作することにより、各種の演奏が可能になる。
このような電子楽器において、押釦キー61の下面に第
16図に示すように外周面にN極とS極を交互に同ピツチ
で配列した円筒状の積層マグネツト62を、第15図に示す
ように樹脂からなるケース63内に軸線方向に摺動自在に
嵌挿し、ばね64により突出方向に付勢する。
一方、ケース63の内周面の中央部には、円周に沿つて
コイル65を嵌装し、底面にはストツパとなるクツシヨン
66を貼着する。
なお、ケース63の上面は円錐状に形成して、押釦キー
61の押し下げストロークを大きくするようにしている。
以上の構成で、押釦キー61をばね64に抗して押圧する
と、積層マグネツト62が下方に移動するので、コイル65
の回りの磁束が変化するため、コイル65に交互に向きが
変わる誘導電流が流れ、正負のパルスが得られる。
なお、この実施例を一般の鍵盤電子楽器に適用し、押
鍵時にこの押釦キー61に相当する部材を連動して移動さ
せるようにすることもできる。
第4実施例 第17図乃至第19図は、この発明を第3実施例と同様に
押釦キーを備えた電子楽器に適用した第4実施例を示す
ものである。
この実施例では、押釦キー71の下部に外面にN極とS
極を交互に着磁した2枚の磁石板72,72を押釦キー71と
一体のセンタバンク73を挾持するように固設し、固定部
側にこの磁石板72,72の部分が挿通可能なスリツト74aを
有するプリント基板74を固設する。
このプリント基板74には、スリツト74aを繞つて表裏
両面にコイル75をプリント形成し、このプリント基板74
の表裏両面を、絶縁シート76(第37図参照)を介して、
スリツト74aに対応するスリツト77aを有する磁性体から
なる2枚のヨーク板77により挾持する。
この実施例によれば、押釦キー71を押圧すると、磁石
板72がプリント基板74のスリツト74a内を挿通して移動
し、その磁束変化によつてコイル75に誘導電流によるパ
ルスを発生させる。
この時、第19図に示すヨーク板77の稜線部77bによる
エツジ効果が生じて磁束が集中し、コイル75を流れるパ
ルス電流を増大させることができる。
この実施例も、一般の鍵盤電子楽器にも適用すること
ができる。
第5実施例 これまで説明した各実施例にあつては、楽音制御用の
操作子がいずれも鍵盤装置の鍵であつたが、この操作子
は鍵に限るものではなく、例えばエクスプレツシヨンペ
ダル装置にも応用できる。その一例を第20図に示す。
電子楽器のトータルレベルを制御する音量制御機構と
してエクスプレツシヨンペダル装置があり、第20図はそ
の一部切欠側断面図である。
93は支持台,94は支持台93に支持部94b,94cの軸部を軸
AXにて回動自在に支持された操作子としての踏板であつ
て、支持部軸部両サイドはナツトAXa及びボルト頭によ
つて軸支されている。
踏板94はプラスチツクで構成され、その裏面に突設し
たつめ94f(ほぼ四隅に4ヶ所)にて金属ベース94aに圧
着されている。
金属ベース94aには、その長手方向の中間部に切起し
片によつて支持部94bと94c及び駆動用舌片94dが設けら
れている。
この舌片94dの中間部には踏板93の回動を妨げないよ
うな通孔94d0が設けられ、さらに先端部には2条のつめ
片で構成された3つのつめ部94d1,94d2,94d3が設けら
れ、このつめ部94d1,94d2,94d3にてラツクピニオン機
構としてのピニオン部94eと舌片94dとが圧着されるよう
になつている。
一方、支持台93の底面93aにはスペーサとしてのボス9
3b1,93b2,93b3が設けられ、この上にコ字状溝95aを有
する2条のガイド部材95が図示しないビス等により配設
されている。この2条のガイド部材95は溝95aが向き合
うように相平行して設けられている。
この溝95aにスライドするように、両サイドが溝幅よ
りわずかに小さい幅を有するスライド用突部を設けたラ
ツク部96と、これに連設する連結部97によつて連設され
たスライド用突部付スライド板85とがスライド保持され
るようになつている。
ラツク部96とスライド板85とが溝95aに保持された状
態では、ラツク部96の歯とピニオン部94eの歯とが噛み
合うように保持される。
またスライド板85の下側に、固定板86が支持台93の底
面93aにボスを介して固設されている。
そして、スライド板85上に、第13図の第2実施例にお
ける磁石ブロツク20と同様な磁石ブロツク30が固設さ
れ、固定板86上には内面に導電パターンによるコイルを
形成した枠体31を固設している。
なお、磁石ブロツク30には上下方向に平行に、スライ
ド板85の移動方向に所定のピツチでN極とS極を交互に
形成しており、枠体31内はこの磁極形成方向と同じ方向
に上記ピツチと略同一のピツチで導電パターンによるコ
イルを形成している。
このような構成からなるエクスプレツシヨンペダル装
置は、図示の左側を足のヒール側に合わせて踏込み操作
すると、踏板94が矢示Aの方向に回転し、ピニオン部94
eを時計方向(矢示C方向)に回転させるので、ラツク
部96を左方に移動させてスライド板85をも左方に移動さ
せる。
したがつて、磁石ユニツト30が固定板86に固設された
枠体31内より深く挿入され、枠体31内の導電パターンに
誘導電流が流れて多数のバルスが発生する。
足のヒール側に力をいれて、踏板94を矢示B方向に回
動させると、スライド板85が右法に移動して、磁石ユニ
ツト30を枠体31内から引き出すが、この時もやはりパル
スが発生する。
このパルスの発生数に応じて、演奏楽音の音量等を多
段階に制御することができる。
なお、この実施例にあつてはラツクピニオン機構及び
スライド機構を採用したため適度な摩擦が得られ、踏込
操作が快よいものとなる。
なお、このエクスプレツシヨンペダル装置は、例えば
実開昭60−152197号に記載のものと同様な態様で使用さ
れるものである。すなわち、楽器本体とは独立して用い
られ、場合によつては補助台の上にのせて使用される。
この第9実施例の応用として、例えば実開昭62−4649
8号に記載されているように、楽器本体内に設けられる
内装型にしてもよいことは勿論である。
回路の実施例 次に、前述した各実施例によつて押鍵時に発生する多
数のパルスによつて、各種の楽音制御パラメータを変化
させるための信号処理回路について説明する。
<第1の回路例> 第21図はその第1の回路例を示すブロツク図である。
この回路は大別として、鍵操作パルス検出回路100
と、押鍵(キーイング)検出回路110と、押鍵終期検出
回路120と、タツチデータ形成回路130と、マルチ回路14
0と、楽音信号発生回路150と、サウンドシステム160と
によつて構成されている。
これらの回路のうち、鍵操作パルス検出回路100,押鍵
検出回路110,押鍵終期検出回路120,及びタツチデータ形
成回路130は、鍵盤の各鍵に対応してそれぞれ設けられ
ている。
なお、ここで言う鍵には、前述した第3実施例や第5
実施例に示したような押釦キーや踏板等も含むことは勿
論である。
鍵操作パルス検出回路100は、前述した各実施例の鍵
盤に各鍵毎に設けたパルス発生部PGから発生されるパル
ス信号を検出して波形成形する回路であり、この例で
は、パルス発生部PGとして磁気的手段によつてパルスを
発生するものを使用している。
したがつて、前述した各実施例における導電パターン
(コイル)8a,75,及び枠体19及び89内に形成された導電
パターン等に相当するコイルLに発生するパルス信号
(電流)を増幅して電圧信号に変換するアンプ101と、
その出力を微分して波形成形し、後述する高速発振回路
111からのクロツクパルスCK0のパルス幅で鍵操作パルス
CK1を出力する波形整形回路102とからなる。
押鍵検出回路110は、常時発振している高速発振回路1
11と、これによつて発生される高速のクロツクパルスCK
0をカウントするカウンタ112と、そのカウント値をラツ
チするラツチ回路113と、カウンタ112のリセツト信号及
びラツチ回路113のラツチ信号を発生させるためのAND回
路G1,OR回路G2,G3,G4及びデイレイ回路としての役目
をなすD型フリツプフロツプ回路(以下単に「FF」と略
称する)114と、ボリユームVR1によつて手動で任意にプ
リセツト値P1を設定するプリセツト値設定回路115と、
そのプリセツト値P1を入力するA入力とラツチ回路113
にラツチされたカウント値を入力するB入力とを比較し
て、A>Bの時に出力を“1"にし、押鍵(キーイング)
信号を発生するコンパレータ116とからなる。
押鍵終期検出回路120は、ボリユームVR2によつて手動
で任意にプリセツト値P2を設定するプリセツト値設定回
路121と、そのプリセツト値P2を入力するA入力とラツ
チ回路113にラツチされたカウント値を入力するB入力
とを比較して、A<Bの時に出力を“1"にして押鍵終期
検出信号を発生するコンパレータ122とからなる。
タツチデータ形成回路130は、鍵操作パルス検出回路1
00から出力される鍵操作パルスCK1をカウントするカウ
ンタ131と、そのカウント値をラツチして出力するラツ
チ回路132と、カウンタ131のリセツト信号及びラツチ回
路132のラツチ信号を上述した押鍵検出回路110及び押鍵
終期検出回路120の出力信号から得るためのセツト・リ
セツト型フリツプフロツプ回路(以下端に「FF」と略称
する)133,微分回路134,反転出力のワンシヨツト・マル
チバイブレータ(以下「/OS回路」と略称する)135及び
切換スイツチ136とからなる。
なお、/OS回路135は、ワンシヨツト・マルチバイブレ
ータとその出力を反転するNOT回路とによつて構成する
ことができる。
次に、この回路の作用を説明する。
プリセツト値P1とP2は、通常はカウンタ112のフルカ
ウント値CMAXに近い任意の値に設定される。(例えば、
CMAX=100のとき、P1=90,P2=95とする。) 押鍵開始前は、当然ながら鍵操作パルス検出回路100
から鍵操作パスルCK1は出力されていない。
押鍵検出回路110は、高速発振回路111からのクロツク
パルスCK0をカウンタ112がカウントし、それがフルカウ
ント値CMAXになると、AND回路G1の入力が全て“1"にな
るのでその出力が“1"になり、それがOR回路G3を介して
ラツチ回路113にラツチ信号を与えるので、ラツチ回路1
13はそのフルカウント値CMAXをラツチして出力する。
また、AND回路G1の出力が“1"になると、OR回路G2
出力も“1"になり、FF114によつてクロツクパルスCK0
1周期分だけ遅延されて、OR回路G2の出力であるリセツ
ト信号が“1"になるため、カウンタ112がリセツトされ
て再び「0」からクロツクパルスCK0のカウントを開始
する。
したがつて、その後のラツチ回路113の出力はずつと
フルカウント値CMAXであり、プリセツト値設定回路115
によるプリセツト値P1より大きいので、コンバレータ11
6に入力はA<Bになるため、その出力は“0"になつて
いる。
一方、押鍵終期検出回路120のコンパレータ122は、そ
のB入力となるラツチ回路113の出力が、A入力となる
プリセツト値P2より大きいので、A<Bになるためその
出力は“1"になり、FF133をリセツトする。
それによつて、FF133の/Q(Qの反転を意味する)出
力が“1"になつてカウンタ131をリセツトしてデイスエ
イブル状態にする。
タツチデータ形成回路130の切換スイツチ136が図示の
ようにa側に切り換わつている場合には、コンパレータ
122の出力が“1"になるとラツチ回路132にラツチ信号が
与えられるが、カウンタ131が何もカウントしておら
ず、その出力が「0」になつているので、「0」をラツ
チすることになるからその出力も「0」である。
また、コンパレータ122の出力が“1"になつた時、カ
ウンタ112もリセツトするが、FF133のリセツトによつて
そのQ出力が“0"になるため、コンパレータ122がデイ
スエイブルになり、FF133及びカウンタ112のリセツトを
解除する。
鍵が押されるまでこの状態が続くが、鍵が押されると
鍵操作パルス検出回路100から多数の鍵操作パルスCK1
順次出力される。この鍵操作パルスCK1は、鍵の操作移
動量に対応して発生されるが、そのパルス間隔T(時
間)は第22図に示すように鍵の変位速度に反比例する。
この鍵操作パルスCK1がカウンタ131にカウントパルス
として入力すると共に、OR回路G3を介してラツチ回路11
3にラツチ信号を与え、OR回路G4とFF114とOR回路G2とを
介してカウンタ112にリセツト信号を与える。
しかし、押鍵開始初期は鍵の変位速度が遅いため、鍵
操作パルスCK1の間隔Tが長いので、カウンタ112のカウ
ント値CNがフルカウント値CMAXあるいはそれより小さい
としとしてもプリセツト値P1より大きくなつてからラツ
チ回路113にラツチされるため、コンパレータ116の入力
は依然としてA<Bのままであり、その出力が“0"のま
まであるからFF133もリセツトされたままで、カウンタ1
31はデイスエイブル状態を続ける。
その後、鍵の変位速度が速くなつてくると、カウンタ
112のカウント値CNがプリセツト値P1より小さいうちに
次の鍵操作パルスCK1が入力して、その値をラツチ回路1
13にラツチさせるため、コンパレータ116の入力がA>
Bになつてその出力が“1"になる。この立上りが押鍵信
号あるいはキーイング信号となる。
それによつて、FF133がセツトされてその/Q出力が
“0"になり、カウンタ1のリセツトを解除するため、カ
ウンタ131はイネーブル状態になつて鍵操作パルスCK1
カウントを開始する。
また、FF133がセツトされるとそのQ出力が“1"にな
るので、押鍵終期検出回路120のコンパレータ122がイネ
ーブル状態になる。
さらに、このQ出力の立上りで微分回路134が微分パ
ルスを出力して/OS回路135をトリガするため、その出力
が“1"から“0"になり、一定時間後に“1"に戻る。
したがつて、もし切換スイツチ136がb側に切り換え
られていれば、この/OS回路135の出力の立上りで、ラツ
チ回路132がカウンタ131のカウント値をラツチしてタツ
チデータとして出力する。
すなわち、この場合のタツチデータは、上記のように
押鍵信号が発生して、カウンタ131が鍵操作パルスCK1
カウントを開始してから一定時間内のカウント値であ
り、鍵の変位速度(押鍵速度)が速い程、つまり鍵タツ
チが強い程大きな値になる。
これに対して、切換スイツチ136が図示のようにa側
に切り換えられている場合には、押鍵終期検出回路120
のコンパレータ122の出力が“0"から“1"に立上がつた
時に、ラツチ回路132がカウンタ131のカウント値をラツ
チしてタツチデータとして出力する。
すなわち、鍵が下限位置まで押されるかあるいは弱い
タツチのため途中までしか押されずに、鍵の変位速度が
極めて小さくなると、鍵操作パルスCK1の間隔Tが長く
なり、ラツチ回路113がラツチするカウンタ112のカウン
ト値CNが押鍵終期検出回路120のプリセツト値P2より大
きくなるため、それによつてコンパレータ122が出力を
“1"にする。
したがつて、この場合のタツチデータは、カウンタ13
1が鍵操作パルスCK1のカウントを開始してから、鍵の移
動が停止する直前までのカウント値であり、押鍵の深さ
に応じた値になる。
コンパレータ122の出力が“1"になると、カウンタ112
がリセツトされると共に、FF133の反転時間だけ遅れて
カウンタ131もリセツトされてデイスエイブル状態とな
り、コンパレータ122自体もデイスエイブル状態になる
ことは前述のとおりである。
ここで、プリセツト値P1をカウンタ112のフルカウン
ト値CMAXより若干小さく設定しておくことにより、押鍵
初期あるいは押鍵後の僅かな動きによりタツチデータが
不安定になつたり誤動作するのを防止できる。
また、このプリセツト値P1,P2によつて押鍵初期及び
終期に不感帯を設けることになり、その各幅をこれらの
設定値に可変することによつて自由に変えることができ
る。
ここで、押鍵初期の動作についてさらに詳細に説明す
る。なお、切換スイツチ136は図示のようにa側に切り
換わつているものとする。
カウンタ112がフルカウント値CMAXになつてリセツト
されてから、最初の鍵操作パルスCK1が入力するタイミ
ングまでの時間をtとし、カウント値CNがプリセツト値
P1になるまでの時間をT1、プリセツト値P2になるまでの
時間をT2(T1<T2)とすると、これらのタイミングの関
係には次の3つのケースが考えられる。
(1)t<T1の場合 カウンタ112のカウント値CNがプリセツト値P1より小
さいうちにラツチ回路113がそれをラツチするため、コ
ンパレータ116はA>Bになるので“1"を出力する。そ
れによつて、FF133がセツトされてカウンタ131をイネー
ブルにするため、最初の鍵操作パルスCK1がカウントさ
れることがある。
この時、当然t<T2なので、コンパレータ122の出力
は“0"であり、でFF133はリセツトされず、ラツチ回路1
32もラツチ動作を行わないので、その出力は「0」のま
まである。
(2)T1<t<T2の場合 カウンタ112のカウント値CNがプリセツト値P1より大
きくなつてからラツチ回路113がそれをラツチするた
め、コンパレータ116はA<Bになるのでその出力は
“0"のままであり、カウンタ131はデイスエイブルのま
まである。
コンパレータ122のA<Bの出力も“0"であるから、
ラツチ回路132もラツチしない。
(3)t>T2の場合 コンパレータ116の出力は“0"で、カウンタ131はデイ
スエイブルのままで、コンパレータ122の入力はA<B
になるが、FF133のQ出力が“0"のためデイスエイブル
状態になつているので、出力は“0"のままであり、ラツ
チ回路132もラツチしない。
このように、ケース(1)の場合と(2),(3)の
場合では、カウンタ1のカウント値に「1」の誤差が生
じるが、1回の押鍵時に発生するパルス数が50〜100程
度あるとその影響は殆どない。
以上説明した回路が、各鍵に対応して設けられてお
り、その各タツチデータ形成回路130のラツチ回路132か
ら出力されるタツチデータをそれぞれマルチ回路(マル
チプレクサ)140に入力し、その共通の出力ラインから
時分割で楽音信号発生回路150へ送出する。
楽音信号発生回路150は、タツチデータが入力された
鍵に対応する音高の楽音信号を発生するが、その際入力
したタツチデータの値によつて、音量レベル(エンベロ
ープ波形のイニシヤルレベル,アタツクレベル,サステ
インレベル及び時間等),音色,ピツチ変動,テンポ,
ビブラートあるいはトレモロの深さ及び速さ等、各種に
楽音制御パラメータを多数段階に変化させることがで
き、それによつて押鍵の強さや深さによる演奏者の感情
注入に忠実に応じた楽音信号を発生させることができ
る。
そして、この楽音信号発生回路150によつて発生した
楽音信号を、アンプ161及びスピーカ162等からなるサウ
ンドシステム160に供給して電気−音響変換し、楽音を
発音させるものである。
この実施例によれば、押鍵速度が一定速度になつた時
点で押鍵(キーイング)信号を発生して、カウンタ131
による鍵操作パルスCK1のカウントを開始させるように
し、その一定速度をプリセツト値P1の値を可変設定する
ことによつて任意に変えられるようになつている。
これは、押鍵初期の不感帯のスレシヨルドレベルを任
意に設定できることになる。
したがつて、切換スイツチ136をa側にした場合に得
られるタツチデータに応じて、例えば楽音の音量レベル
を制御すると、第23図に示すようにプリセツト値P1を小
さくする程タツチ力が小さい時の音量レベルが小さくな
り、タツチ力が大きい時の音量レベルはあまり小さくな
らないので、ダイナミツクレンジが拡大される。
すなわち、タツチ力が小さいときは鍵の移動速度が遅
いので、プリセツト値P1を小さくする程、押鍵を開始し
てから押鍵信号が発生してカウンタ131による鍵操作パ
ルスCK1のカウントが開始されるのが遅れ、カウントさ
れないパルス数が多くなるので、ラツチ回路132から出
力されるタツチデータの値が小さくなり、音量レベルが
低下する。
しかし、タツチ力が大きいときは押鍵速度が速いの
で、プリセツト値P1を小さくしても、すぐに押鍵信号が
発生してカウンタ131による鍵操作パルスCK1のカウント
が開始されるので、カウントされないパルスが少ない。
そのため、タツチデータの値がプリセツト値の大きさに
よつてあまり変わらず、音量レベルの低下も少ない。
このようにダイナミツクレンジを可変できるため、表
現力任意の演奏装置を提供でき、特にトリル演奏の自由
度が増す。
またこの特徴を、自動演奏ピアノの音量制御に利用す
ることもできる。
例えば、イニシヤルタツチデータを音高情報及び符長
情報と共に記憶させる際には、プリセツト値P1をカウン
タ112のオーバフロー直前の最大値(フルカウント値)
もしくは比較的大きい値にセツトし、再生(自動演奏)
時には比較的小さい値にセツトするようにすれば、一定
のタツチ力に満たない音符は、鍵は動くけれど発音され
ないことになり、表現力をシビアにチエツクすることが
できる。
なお、このようなタツチデータを作成するための回路
を各鍵毎に設けるように説明したが、この回路を各鍵に
対して共通に一組だけ設け、それを各鍵毎に時分割で使
用するようにしてもよい。
また、これらの回路の機能を全てマイクロコンピユー
タを用いてプログラム処理によつて実現することも可能
である。
<第2の回路例> 次に、この発明による第2の回路例を、第24図及び第
25図によつて説明する。
第24図は、第1の回路例のタツチデータ形成回路130
に相当する部分のみを示すブロツク図であり、他の部分
は第21図に示した第1の回路例と同様であるので、図示
及びその説明を省略する。
このタツチデータ形成回路230は、カウンタ131とFF13
3と微分回路134は前述のタツチデータ形成回路130と同
じであるが、ラツチ回路として4個のラツチ回路132a〜
132dを設け、/OS回路としても4個の/OS回路135a〜135d
を直列に接続して設けており、その各/OS回路の出力が
“0"から“1"になる時の立上りを、各ラツチ回路132a〜
132dのラツチ信号としている。
さらに、それぞれB入力からA入力を減じた値(B−
A)を出力する3個の減算回路137a〜137cを、ラツチ回
路132aと132bの出力間,ラツチ回路132bと132cの出力
間,及びラツチ回路132cと132dの出力間に各々設け、ラ
ツチ回路132aの出力と共に、各減算回路137a〜137cの出
力をそれぞれANDゲート139a〜139cを介してタツチデー
タとしてマルチ回路へ送出する。
さらに、ラツチ回路132aの出力をA入力とし、減算回
路137aの出力をB入力として、C<A−Bのときに出力
を“1"にする(ここで、Cはある正の数値、例えば
「3」とする)減算比較回路138aを設け、その出力をNO
T回路N1で反転してAND回路139aに禁止信号として当て、
その禁止信号が“0"のときはANDゲート139aを閉じるよ
うにした禁止手段を設けている。
同様な禁止手段として、減算回路137aと137bの出力間
に減算比較回路138bを設け、その出力をNOT回路N2で反
転してAND回路139bの禁止信号とし、減算回路137bと137
cの出力間に減算比較回路138cを設け、その出力をNOT回
路N3で反転してANDゲート139cの禁止信号としている。
この回路によれば、第46図の押鍵検出回路100のコン
パレータ116の出力が“1"になつた時の押鍵信号によつ
てFF133がセツトされると、その/Q出力が“0"になるの
でカウンタ131がイネーブルになつて、鍵操作パルスCK1
のカウントを開始する。
同時にFF133のQ出力の立上りで微分回路134が微分パ
ルスを発生し、/OS回路135aをトリガする。その後、所
定時間ずつ遅れて順次/OS回路135b,135c,135dがトリガ
され、所定時間間隔で順次ラツチ回路132a〜132dにラツ
チ信号(立上り信号)を与える。
したがつて、この各/OS回路による遅延時間をτとす
ると、各ラツチ回路132a〜132dは、夫々カウンタ131が
鍵操作パルスCK1のカウントを開始してから時間τ,2τ,
3τ,4τ後のカウント値をラツチすることになる。
そして、ラツチ回路132aの出力をタツチデータとし
て、各減算回路137a〜137cの出力をそれぞれANDゲート1
39a〜139cを介してタツチデータ,,としてマル
チ回路へ送出する。
しかし、ラツチ回路132aの出力あるいは前段の減算回
路の出力から後段の減算回路の出力を減じた値が設定値
Cより大きくなると、減算比較回路の出力が“1"にな
り、NOT回路の出力が“0"になるので、ANDゲートが閉じ
てその減算回路の出力をタツチデータとして出力しなく
なる。
例えば、ラツチ回路132a,132b,132c,132dの出力がそ
れぞれ「22」「53」「64」「64」であつたとすると、タ
ツチデータは「22」になる。
そして、各減算回路137a,137b,137cの出力はそれぞれ
「31」「11」「0」になり、減算比較回路138aのA−B
は「−9」なので、C=3とするとC<A−Bにならな
いのでその出力は“0"であり、NOT回路N1の出力は“1"
であるからANDゲート139aは開いて、減算回路137aの出
力「23」がタツチデータとなる。
また、減算比較回路138bのA−Bは「20」なので、C
<A−Bになるのでその出力が“1"になり、NOT回路N2
の出力が“0"になるためANDゲート139bが閉じて、減算
回路137bの出力「11」はタツチデータとして出力され
ない。
減算回路137cの出力は「0」であり、ANDゲート139c
も閉じるので勿論タツチデータは出力されない。
このようにすることにより、鍵が比較的ゆつくり押さ
れた時には、ラツチ回路132dがカウンタ131のカウント
値をラツチするまで鍵操作パルスCK1が入力しているの
で、第25図(a)に示すケース1のように、4つのラツ
チデータが正確に得られる。
しかし、鍵が強く押されるとその変位速度が速くなる
ため、例えば上述した例による第25図(b)に示すケー
ス2ように、ラツチ回路132cがカウンタ131のカウント
値をラツチする前に、押鍵が終了して鍵操作パルスCK1
が入力しなくなるので、この減算回路137bの出力は時間
τの間の正確なパルス数ではなくなるから、その出力を
禁止するのである。
なおこの場合、タツチデータとして、例えばタツチ
データの値にとの差を加えた値(この例では、31
+9=40)を補間して利用するようにしてもよい。
この実施例によれば、タツチデータを用いてエンベ
ロープ波形のアタツクレベル等の音量制御を行なうこと
ができる。
また、各タツチデータ〜nの値あるいはその差の大
小(押鍵鍵加速度に対応する)を利用して、音色制御や
エンベロープ波形のサステイン時間の制御、あるいはピ
ツチ変動やビブラート,トレモロの深さ及び速さ等を制
御することもできる。
さらに、タツチデータ〜nを用いてそれぞれ次の区
間の音色(高調波合成の組み合わせ等)の制御をするこ
ともできる。
このように、この実施例によれば押鍵中の複数の時間
区間毎に鍵操作パルスのカウントによるタツチデータを
得て、それぞれ異なる楽音制御パラメータを変化させる
等、木目細かな楽音制御が可能になり、演奏者の感情注
入が一層容易になる。
なお、ラツチ回路及び/OS回路等をもつと多数設けれ
ば、一押鍵時間をより多数の時間区間に分割してもつと
多数のタツチデータを得るようにすることができる。
また、カウンタ131のカウント値を1個のラツチ回路
がラツチする毎にこのカウンタをリセツトして再び鍵操
作パルスのカウントを開始させるようにすれば、減算回
路137a〜137cが不要になる。
また、このタツチデータ形成回路230の機能も、勿論
マイクロコンピユータを用いてプログラム処理によつて
実現することができる。
<第3の回路例> 次に、第3の回路例について第26図以降を参照して説
明する。
第26図は、第3の回路例を第21図におけるマルチ回路
以降を省略して示すブロツク図である。
この回路例において、鍵操作パルス検出回路100′は
第21図の回路と同様にアンプ101と波形整形回路102′に
よつて構成されているが、今度は鍵の下降時にも上昇時
にも、コイルLあるいはフオトセンサに発生するパルス
信号を整形して鍵操作パルスCK1を出力させるようにす
る。
押鍵検出回路110と押鍵終期検出回路120は第21図の回
路と同様であり、タツチデータ形成回路330と新たに設
けた鍵復帰信号検出回路170とが、この回路の特徴とす
る部分である。
タツチデータ形成回路330は、第21図のタツチデータ
形成回路130と同じカウンタ131及びFF133と、クリア(C
LR)端子付のラツチ回路332と、セレクタ333と、プリセ
ツト値設定回路334及び一致検出回路335と、セツト・リ
セツト型のFF336及び2ビツトのシフトレジスタを構成
する2個のD型FF337,338と、AND回路339とからなる。
鍵復帰信号検出回路170は、前述した第13図のフオト
センサ18、あるいはその他の近接センサNSによつて発生
する信号に基づいて、鍵が完全に上昇復帰する直前に復
帰パルスを発生させる回路であり、D型FF171とNOT回路
172とAND回路173とによつて構成されている。
そして、鍵操作時に近接センサNSが、例えば第27図
(a)に示すようなパルス信号aを発生すると、FF171
は同図(b)に示すようにそれをクロツクパルスCK0
1パルス分だけ遅らせたパルス信号bを出力する。
一方、NOT回路172はパルス信号aを反転して同図
(c)に示すパルス信号cを出力し、AND回路173はその
パルス信号cとFF171から出力されるパルス信号bとの
アンドをとつて、同図(d)に示す鍵復帰パルスdを出
力する。
この鍵復帰パルスdが、第28図に示す鍵Kの押下時の
下限位置IIIと復帰時の上限位置Iとの間で、上限位置
Iに完全復帰する手前の位置IIで発生するようにする。
そして、この鍵復帰パルスdをFF336のリセツト信号
として、またラツチ回路332及びFF337,338のクリア信号
として、タツチデータ形成回路330へ入力させている。
したがつて、押鍵前には前回の押鍵時の鍵復帰パルス
によつてFF336はリセツトされ、ラツチ回路332及びFF33
7,338はクリアされた状態になつている。
そして、プリセツト値設定回路334によるプリセツト
値P3としては、例えば「2〜4」程度の小さい値を設定
しておく。
押鍵が開始されると、第21図の回路の場合と同様に、
鍵操作パルス検出回路100′から鍵の変位速度に反比例
するパルス間隔で、鍵操作パルスCK1が出力され、鍵の
変位速度が設定値以上になると押鍵検出回路110のコン
パレータ116が出力を“1"にするため、FF133がセツトさ
れてカウンタ131のリセツトを解除する。
カウンタ131が以後の鍵操作パルスCK1をカウントし、
そのカウント値がプリセツト値P3に達すると、一致検出
回路335の2つの入力A,BがA=Bになるので、その出力
が“1"になつてFF336をセツトする。それによつて、AND
回路339の一方の入力及びFF337のD入力が“1"になる。
このようにすることにより、鍵の振動や演奏者が意図
せずに軽く鍵に触れてしまつたような場合に鍵操作パル
スが発生して、仮りにカウンタ131にカウントされたと
しても、また前述したように鍵操作パルスの入力タイミ
ングによつては、鍵の移動速度が設定値に達しないうち
に鍵操作パルスが一部カウントされてしまうことがあつ
たとしても、そのような場合の極めて小さいカウント値
はラツチされないようにして、それを誤ってイニシヤル
タツチデータとして出力するような誤動作を防止するこ
とができる。
その後カウンタ131は鍵操作パルスCK1をカウントし続
けるが、鍵が最押下位置に達して停止すると、押鍵終期
検出回路120のコンパレータ122の出力が“1"になるの
で、AND回路339の出力であるラツチ信号が“1"になり、
ラツチ回路332がその時のカウンタ131のカウント値をラ
ツチする。
また、FF337,338のCK端子にパルスが入力するため、
D端子が“1"になつているFF337のQ出力が“1"にな
り、セレクタ333をイネーブルにする。
セレクタ333は、イネーブルになるとラツチ回路332に
ラツチされたカウント値を入力して、それを「0」側の
出力ラインからイニシヤルタツチデータとして第21図の
マルチ回路140へ出力する。
さらに、この時FF133がリセツトされ、その/Q出力が
“1"になるため、FF133の反転時間だけ遅れてカウンタ1
31がリセツトされてデイスエイブル状態になる。
その後、鍵が上昇し始めると、再び鍵操作パルスCK1
が発生し、押鍵検出回路110がそれを検出すると、カウ
ンタ131がリセツトを解除されてその鍵操作パルスCK1
カウントを開始する。
そして、鍵が第28図の位置IIまで上昇しないうちに再
び停止されると、再び押鍵終期検出回路120からのパル
ス信号によつて、ラツチ回路332がその時のカウンタ131
のカウント値をラツチし、FF338のD端子が“1"になつ
ているのでCK端子にパルスが入力するとQ出力が“1"に
なつて、セレクタ333に切換信号を与える。
それによつて、セレクタ333はラツチ回路332がラツチ
したカウント値を入力して、それを今度は「1」側の出
力ラインからアフタタツチデータとしてマルチ回路140
へ出力する。
以後、鍵が第28図の位置IIとIIIの間で押されたり戻
されたりすると、その度にカウンタ131により鍵操作パ
ルスがカウントされ、そのカウント値がラツチ回路332
にラツチされて、セレクタ333からアフタタツチデータ
として出力される。
そして、鍵が位置II以上に復帰すると鍵復帰信号検出
回路170から鍵復帰パルスdが出力されるので、ラツチ
回路332とFF337,338がクリアされ、セレクタ333がデイ
スエイブル状態になるため、カウンタ131のそれまでの
カウント値はアフタタツチデータとして出力されない。
したがつて、鍵を押下した後そのまま上限まで復帰さ
せた場合には、イニシヤルタツチデータのみが出力さ
れ、アフタタツチデータは出力されない。
このような回路を各鍵に対応して設け、その各タツチ
データ形成回路330から出力されるイニシヤルタツチデ
ータとアフタタツチデータをそれぞれマルチ回路140に
入力させ、各鍵毎に時分割でそのイニシヤルタツチデー
タとアフタタツチデータを楽音信号発生回路150へ送
る。
そのイニシヤルタツチデータによつて前述の場合と同
様に、発生する楽音信号のアタツクレベル(音量)をは
じめ、各種の楽音制御パラメータを多段階に制御するこ
とができる。
また、アフタタツチデータによつて、楽音発生後のア
フタコントロール、例えばデイレイビブラートやトレモ
ロ,ピツチ変化,音色変化,サステイン波形,等の各種
のパラメータによる多数段階の楽音制御を行うことがで
きる。
この回路によれば、イニシヤルタツチデータとアフタ
タツチデータとを共通の回路で検出することができる。
〔発明の効果〕
以上説明してきたように、この発明によれば、操作子
の操作量に対応して非接触で高精度に複数のパルス(そ
の発生間隔が変化する)を発生し、その発生パルス数の
カウント値に応じて楽音制御パラメータを複数段階に変
化させるので、安定した木目細かな楽音制御が可能にな
り、演奏者の感情を豊に表現することができる。
また、設計の自由度が高く、耐久性の点でも問題がな
い。
しかも、パルスを発生させる構造が簡単になるので耐
久性があり、且つ安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例の鍵盤機構を示す斜視
図、 第2図は同じくその断面図、 第3図はそのハンマに形成する磁石パターンの説明図、 第4図はその枠体の斜視図、 第5図はそのフレキシブル基板の展開図、 第6図はそのフレキシブル基板に形成した導電パターン
の斜視図、 第7図はそのハンマの完成状態を示す正面図、 第8図はそのハンマの中間部のアウトサート前の状態を
示す斜視図、 第9図は磁石パターンの着磁方法を示す説明図、 第10図はこの実施例によるパルス発生原理を説明するた
めの導電パターンと磁石パターンとの関係を示す模式
図、 第11図は導電パターンの異なる例を示す説明図、 第12図はハンマに形成した磁石パターンの異なる例を示
す説明図、 第13図はこの発明の第2実施例の鍵盤機構を示す断面
図、 第14図はこの発明の第3実施例の使用状態における外観
を示す示す斜視図、 第15図は同じくその押釦機構を示す断面図、 第16図はその押釦キーに固設される積層マグネツトの斜
視図、 第17図はこの発明の第4実施例の要部を示す説明図、 第18図は同じくその斜視図、 第19図は同じくその磁石板とコイルとの関係を示す要部
拡大断面図、 第20図はこの発明の第5実施例のエクスプレツシヨンペ
ダル装置を示す一部切欠側断面図、 第21図はこの発明による第1の回路例のブロツク図、 第22図は発生する鍵操作パルスの波形図、 第23図はプリセツト値P1によるダイナミツクレンジ変更
特性を示す線図、 第24図はこの発明による第2の回路例のタツチデータ作
成部のみのブロツク構成図、 第25図は同じくその説明図、 第26図はこの発明による第3の回路例のブロツク図、 第27図はその鍵復帰信号検出回路の作用を説明するため
の各部の波形図、 第28図はこの実施例の作用説明に供する説明図である。 1,11…鍵、2,12…鍵盤フレーム 5…ハンマ(連動部材) 5d…磁石パターン、7,21,31…枠体 8…フレキシブル基板 8a,8c…導電パターン 20,30…磁石ブロツク 60…掌中電子楽器の本体、61…押釦キー 62…積層マグネツト、65…コイル 71…押釦キー、72…磁石板 75…コイル、93…支持台、94…踏板 100,100′…鍵操作パルス検出回路 110…押鍵検出回路 120…押鍵終周期検出回路 130,230,330…タツチデータ形成回路 140…マルチ回路 150…楽音信号発生回路 160…サウンドシステム 170…押鍵復帰信号検出回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−148495(JP,A) 特公 昭54−6368(JP,B2) 特公 昭61−54234(JP,B2) 実公 昭54−22016(JP,Y2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽音制御用の操作子と、 該操作子を支持する部材と、 前記操作子と該操作子を支持する部材のいずれか一方に
    被検出部が所定の間隔で極性を交互に配設された磁石
    と、 前記操作子と該操作子を支持する部材のいずれか他方に
    配設され、前記磁石との相対移動に伴い、その相対移動
    量に応じて複数のパルスを順次発生させるコイルと、 該コイルから発生されるパルス数をカウントするカウン
    タと、 このカウンタのカウント値に応じて楽音制御パラメータ
    を複数段階に変化させる手段と を備えたことを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】楽音制御用の操作子と、 この操作子に連動する連動部材と、 前記連動部材を支持する部材と、 前記連動部材と該連動部材を支持する部材のいずれか一
    方に被検出部が所定の間隔で極性を交互に配設された磁
    石と、 前記連動部材と該連動部材を支持する部材のいずれか他
    方に配設され、前記磁石との相対移動に伴い、その相対
    移動量に応じて複数のパルスを順次発生させるコイル
    と、 該コイルから発生されるパルス数をカウントするカウン
    タと、 このカウンタのカウント値に応じて楽音制御パラメータ
    を複数段階に変化させる手段と を備えたことを特徴とする電子楽器。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の電子楽器であつて、 前記磁石が、前記操作子又は前記連動部材の移動方向に
    その全ストロークに亘つてN極とS極とが所定のピツチ
    で交互に現われるように着磁されており、 前記コイルが、前記磁石の着磁方向と略平行に前記N極
    とS極のピツチと略同一のピツチで形成され、 前記操作子の操作に応じてその全ストロークに亘つて前
    記コイルに交互に向きが変わる誘導電流による多数のパ
    ルスが発生するようにしたことを特徴とする電子楽器。
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