JP2892971B2 - マルチパスディレイスプレッド測定装置及び方法 - Google Patents

マルチパスディレイスプレッド測定装置及び方法

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JP2892971B2 JP15482295A JP15482295A JP2892971B2 JP 2892971 B2 JP2892971 B2 JP 2892971B2 JP 15482295 A JP15482295 A JP 15482295A JP 15482295 A JP15482295 A JP 15482295A JP 2892971 B2 JP2892971 B2 JP 2892971B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタル移動体通信の
サービスエリア設計等に使用されるマルチパスディレイ
スプレッド測定装置及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話等の移動体通信は、基地局と端
末間との無線通信が行われることにより実現されてい
る。このような移動体通信を実際に行うにあたって、基
地局各々のサービスエリアを決定する必要がある。
【0003】この各条件が個々のサービスエリアで異な
る理由は、送信信号が、ビルや家屋等の遮蔽体・反射体
のために反射され、マルチパスを経由する多重波となっ
て受信側に伝送されるためである。
【0004】しかしながら、従来のアナログ方式では、
送信信号が多重波となる場合であっても伝送品質の悪化
があまり問題とならないため、送信信号の電界強度測定
による基地局の有効エリア(サービスエリア)設計は比
較的容易であった。
【0005】ところが、近年、移動体通信は、周波数利
用の効率化、原始データのデジタル化等を背景として、
デジタル方式への移行が急速に進んでいる。このような
デジタル方式を用いた場合、送信側から受信側へ遮蔽体
を介することなく伝送される直接波(基本波)に対す
る、反射体等により直接波から遅延して伝送される遅延
波(反射波)の影響についての許容条件がきびしくなっ
てくる。
【0006】デジタル通信においては、いわゆるアイパ
ターンの開口が狭くなると、デジタルデータに復調する
際のビット誤り発生率が高くなり伝送品質が悪化する
が、例えば反射波の遅延が伝送速度の周期に対して30
%以上となるとビット誤りの発生率が許容値を越えると
いわれてる。また、直接波に対する遅延波の強度比、位
相差によりビット誤りの発生率は変化する。
【0007】したがって、デジタル移動体通信において
は、直接波に対する遅延波の遅延時間、強度比、位相差
等を正確に測定し、これらの結果を利用してサービスエ
リア、伝送速度等を決定することができる。
【0008】この測定をするにあたって、送信電力の大
きい単一パルスによる変調波を用いることも考えられる
が、実際には、電波法の規制等により実現が困難であ
る。そこで、このようなマルチパス遅延波を測定する装
置においては、送信信号の電波強度を周波数方向に拡散
させることにより、単一周波数成分の強度を小さくでき
るスペクトラム拡散法が用いられている。
【0009】図6は送信信号のスペクトラム拡散と逆拡
散とを説明する図である。まず、スペクトラム拡散信号
を作るには、一定の周波数frを有し、ある程度の強度
を有するRF信号を、広い周波数帯に渡る信号、具体的
には疑似ランダム符号信号(PN信号)を用いて拡散さ
せる。
【0010】一方、こうして作られたスペクトラム拡散
信号について、受信側において拡散に用いた同じ符号列
のPN信号で逆拡散させると周波数frのRF信号が再
生される。
【0011】このスペクトラム拡散信号は、広い周波数
帯域に渡る低強度の信号であるので、これを送信波とし
て用いれば、同一空間内の他の信号に対する障害になり
にくく、また、広い周波数帯域に拡散された信号からR
F信号を再生するので、他の信号や熱雑音による影響も
受けにくい。
【0012】ところで、上記PN信号は、一定周期で同
じ疑似ランダム符号列が繰り返し出力されているもので
ある。そこで、マルチパス遅延波を測定する装置におい
ては、逆拡散を行う際に、受信側のPN信号の符号速度
を送信側のPN信号の符号速度に対してわずかに変える
ことにより、PN信号の符号列が一定回数繰り返される
ごとに両PN信号が同期して、上記RF信号が両PN信
号の相関係数として取り出されるようになっている。
【0013】この場合における疑似ランダム符号列の繰
り返し回数をKファクタという。また、わずかに符号速
度の異なるPN信号で逆拡散を行い、Kファクタ毎に、
PN信号の相関係数としてRF信号を取り出し可能とす
る方式をスライディング相関方式という。
【0014】図7はスライディング相関についての説明
図である。図7において、送信側PN信号と、受信側P
N信号とはその符号速度がわずかに異なってる。したが
って、送信PN信号に対して受信PN信号の符号列は少
しずつずれて(スライディングして)いくことになる。
【0015】ここで、両PN信号の相関を考えると、位
相同期の取れていない場合の相関係数は小さい。しか
し、図7に示すように受信側PN信号のスライディング
によりいずれは疑似ランダム符号列の始りが一致するか
ら、この点において相関係数は最大となり、この点を頂
点とした三角波が相関波形として形成される。
【0016】例えば送信側のPN信号符号速度を30.
01Mbpsとし、受信側のPN信号符号速度を30M
bpsとすると、Kファクタ=30/(30.01−3
0)=3000であり、符号列3000回毎に上記相関
波形が得られる。
【0017】以上の説明は、スペクトラム拡散信号の伝
搬波ともなっているRF信号が送信部から受信部まで直
接伝送される場合の直接波のみの相関波形である。これ
に対し、遅延波が存在する場合、遅延波は直接波に対し
て時間遅延をもって伝送されるから、PN信号の符号列
の始りが遅延時間分ほど遅れることになる。
【0018】ここで、送受信側の各PN信号符号速度の
差が十分に小さければ、つまりKファクタが十分に大き
ければ、直接波において相関波形が得られた符号列と同
じ反射波の符号列は、遅延時間後における受信側PNの
符号列とその始り位置が一致する。したがって、直接波
から遅延時間分遅れたこの点で遅延波の相関波形が得ら
れることになる。
【0019】また、遅延時間を検出するための時間分解
能は、直接波相関波形の次の符号列で遅延波相関波形が
検出された場合であるから、例えば上記例の場合であれ
ば、遅延分解能=1/30Mbps=33nsとなる。
これは、電波の伝搬速度(300m/μs)を用いて距
離に直すと10mとなる。したがって、遅延分解能を上
げたい場合は、PN信号の符号速度を大きくすればよい
ことになる。しかし、上記したような遅延波の測定方法
におけるPN信号符号速度は、その符号列が変調するR
F又はIF信号の周波数によって制限される。
【0020】その理由は、この場合にPN信号の符号列
により、RF又はIF信号にBPSK変調がかけられる
からである。図8はBPSK変調について示す図であ
る。
【0021】図8に示すように、RF信号に対し、PN
の符号が“1“,“0“間で変わるときに、RF信号の
位相が反転し、変調信号となっている。したがって、こ
のような変調信号を作る場合、RF(IFでもよい)信
号の周波数がPN信号の符号速度に対して3〜5倍大き
くなければならないことがわかる。
【0022】以上に説明したスペクトラム拡散、スライ
ディング相関、BPSK変調等の技術が用いられて、マ
ルチパス遅延波を測定する装置、すなわちマルチパスデ
ィレイスプレッド測定装置が構成されている 図9は従来のマルチパスディレイスプレッド測定装置の
受信部を示す構成図である。
【0023】図9において、RFとは、図6、図8で示
された約2GHzのRF信号が送信部において、30.
01MbpsのPN信号によりスペクトラム拡散され、
送信された信号をアンテナにより受信した受信信号RF
を示している。
【0024】このマルチパスディレイスプレッド測定装
置の受信部において、スペクトラム拡散されている受信
信号RFと、局部発振信号LOとがミキサ51に入力さ
れ140MHzの中間周波数信号IFaに変換される。
【0025】一方、PN信号発生器から出力された30
MbpsのPN信号と140MHzの中間周波数信号I
Fbとがミキサ52においてBPSK変調されて中間周
波数信号IFcとして出力される。
【0026】中間周波数信号IFcは、さらに移相器5
3において同相成分と直交成分とに分解され、それぞれ
ミキサ54とミキサ55に入力される。一方、受信信号
RFからの中間周波数信号IFaもそれぞれミキサ54
とミキサ55に入力されて、各ミキサ54,55におい
てスペクトラム逆拡散が行われると同時に、相関波形が
取り出される。
【0027】そして、ミキサ54,55からローパスフ
ィルタ56,57を介した出力がそれぞれ同相成分相関
波形Iと直交成分相関波形Qであり、これらのI,Q相
関波形が演算器58に入力される。演算器58におい
て、相関波形の振幅絶対値E(=SQRT(I2 +Q
2 ))の対数演算値が算出され、振幅情報logEとし
て取り出される。
【0028】ここで、受信信号RFに、反射波等の遅延
波が含まれているときの各出力は図10に示す通りとな
る。図10は従来のマルチパスディレイスプレッド測定
装置から取り出された各相関波形と位相情報算出とにつ
いて示す説明図である。
【0029】図10(a)は、直接波と第1の遅延波と
第2の遅延波が含まれるときの同相成分相関波形Iと直
交成分相関波形Qと相関波形の振幅絶対値Eとを示して
いる。ここで、I1,Q1,E1は、直接波の各相関波
形、I2,Q2,E2は、第1の遅延波の各相関波形、
I3,Q3,E3は、第2の遅延波の各相関波形であ
る。
【0030】また、I,Q相関波形から各相関波形の位
相情報(位相角度θ)を求めることができる。図10
(b)は、I,Q平面における各相関波形の位相角度θ
を示している。すなわち、位相角度θはI,Q比のアー
クタンジェントを取ることで算出される。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、ま
ず、I,Q相関波形を取り出し、それらから振幅絶対値
Eを求めているので、上記測定装置においては、相関波
がどのような位相角であっても正しい振幅絶対値Eを算
出することができる。
【0032】ところが、逆拡散に使用する2つのミキサ
54、55は、その内部のダイオードの順方向電圧の温
度特性の違いにより出力が温度ドリフトし、温度変化に
よりIQ信号のDCオフセット電圧が変動する。すなわ
ちDCドリフトが発生する。
【0033】図11はミキサの構成及びDCドリフトの
様子を示す図である。図11(a)は、ミキサ54,5
5の内部構成を示しているが、この中の4つのダイオー
ドD1,D2,D3,D4がDCドリフト発生原因とな
る。一方、図11(b)は、温度変化に対するミキサの
DCドリフトの様子を示している。
【0034】さらに、図12はミキサにDCドリフトが
発生したときのIQ平面、各波形の様子を示す図であ
る。従来の装置では、このようなDCドリフト発生のた
めに、振幅絶対値Eつまり振幅情報logE及び位相情
報(位相角度θ)が不正確になっている。
【0035】図13はDCドリフトが生じたときの誤差
発生を説明する図である。図13に示すように、DCド
リフトが発生し、I軸,Q軸がそれぞれI´軸,Q´軸
の位置に変化すると、振幅絶対値E1及びE2のドリフ
ト前の位相角度θは、それぞれ位相角度θ1,θ2にシ
フトし、位相情報(位相角度θ)に誤差を生じる。
【0036】また、振幅絶対値Eの値そのものにも誤差
を生じているが、このE,θの誤差は、IQ信号のレベ
ルが小さいときに特に顕著であり、極端な場合、図13
に示すように、ドリフト前は振幅絶対値Eが“0“であ
っても、DCドリフトによって振幅絶対値Eとして“O
O´“を生じることになる。
【0037】したがって、図9に示す回路構成の受信部
では、温度変化によるDCドリフトにより、位相情報
(位相角度θ)に誤差を生じるという問題点、及び、相
関波形の振幅絶対値Eに誤差を生じ、特に、低出力領域
における誤差が大きく、最低受信レベルが悪化するの
で、振幅情報logEの測定ダイナミックレンジが制限
されるという問題点を有している。
【0038】また、このような測定装置においては、受
信部を車に搭載して移動しながら長時間に渡って使用す
るため、DCドリフトが生じ易いだけでなく、これが生
じてもそのときに温度校正をするのが困難であった。
【0039】さらに、このような装置において、遅延分
解能を高くするためには、ミキサ52に入力するPN信
号の符号速度を速くする必要があるが、ミキサ52では
BPSK変調が行われているために、PN信号の符号速
度は、中間周波数信号IFの周波数140MHzにより
制限される。
【0040】この場合に、PN信号の符号速度を速くす
るには、中間周波数信号IFの周波数を高くする必要が
あり、そのためには測定回路の全面的な変更をしなけれ
ばならない。
【0041】したがって、従来の装置では、PN信号の
符号速度変更が困難であり、ひいては遅延分解能を向上
させるのが困難であるという問題をも有している。本発
明は、このような実情を考慮してなされたもので、マル
チパスを介してスペクトラム拡散信号が伝搬されると
き、その直接波と遅延波との遅延時間、強度比、位相比
のスライディング相関により取り出される測定出力を高
精度化することを可能とし、また、測定波の遅延分解能
を容易に向上可能としたマルチパスディレイスプレッド
測定装置及び方法を提供することを目的とする。
【0042】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、デジタル移動通信にお
ける電波伝搬路のマルチパスによる遅延波の測定装置で
あって、第1のRF信号をPN符号で変調したスペクト
ラム拡散RF信号を受信する信号受信部と、PN符号と
同系列の受信側PN信号を発生するPN信号発生部と、
信号受信部で受信したスペクトラム拡散RF信号と受信
側PN信号とを混合し、スライディング相関により逆拡
散する第1の混合器と、該第1の混合器の出力から第2
のRF信号を取り出すバンドパスフィルタと、局部発振
信号を発生する第1の信号発生部と、第2のRF信号と
局部発振信号とを混合し、第1の中間周波数信号を出力
する第2の混合器と、第1の中間周波数信号の直流成分
を除去する直流分除去部と、該直流分除去部の出力から
振幅情報信号とリミッタ信号とを出力する対数増幅器
と、第1の中間周波数信号と同一周波数の第2の中間周
波数信号を発生する第2の信号発生部と、リミッタ信号
と第2の中間周波数信号から第2のRF信号の位相情報
を出力する位相検出器とを備えたマルチパスディレイス
プレッド測定装置である。
【0043】また、請求項2に対応する発明は、請求項
1に対応する発明において、位相検出器が、第2の中間
周波数信号を同相成分と直交成分とに分解する移相器
と、リミッタ信号と第2の中間周波数信号の同相成分出
力とを混合し、第2のRF信号の同相位相情報(cos
θ)を出力する第3の混合器と、リミッタ信号と第2の
中間周波数信号の直交成分出力とを混合し、第2のRF
信号の直交位相情報(sinθ)を出力する第4の混合
器とを備えたマルチパスディレイスプレッド測定装置で
ある。
【0044】さらに、請求項3に対応する発明は、デジ
タル通信における電波伝搬路のマルチパスによる遅延波
の測定方法であって、第1のRF信号をPN符号で変調
したスペクトラム拡散RF信号を受信する段階と、PN
符号と同系列の受信側PN信号を発生する段階と、受信
側PN信号を連続的にスライドし、スペクトラム拡散R
F信号と受信側PN信号とのスライディング相関により
複数の逆拡散信号を検出する段階と、該第1の混合器の
出力から第2のRF信号を取り出す段階と、局部発生信
号を発生する段階と、第2のRF信号と局部発生信号と
を混合し、第1の中間周波数信号を出力する段階と、第
1の中間周波数信号の直流分を除去する段階と、直流分
を除去された第1の中間周波数信号から振幅情報信号と
リミッタ信号とを出力する段階と、第1の中間周波数信
号と同一周波数の第2の中間周波数信号を発生する段階
と、リミッタ信号と第2の中間周波数信号から第2のR
F信号の位相情報を出力する段階とをからなるマルチパ
スディレイスプレッド測定方法である。
【0045】
【作用】したがって、まず、請求項1又は3に対応する
発明のマルチパスディレイスプレッド測定装置又は方法
においては、信号受信部によって、第1のRF信号をP
N符号で変調したスペクトラム拡散RF信号が受信され
る。
【0046】次に、PN信号発生部によって、上記PN
符号と同系列の受信側PN信号が発生される。また、第
1の混合器によって、信号受信部で受信されたスペクト
ラム拡散RF信号と受信側PN信号とが混合され、スラ
イディング相関により逆拡散される。
【0047】さらに、バンドパスフィルタ(通過帯域ろ
過器)によって、該第1の混合器の出力から第2のRF
信号が取り出される。一方、第1の信号発生部によっ
て、局部発振信号が発生される。
【0048】そして、第2の混合器によって、第2のR
F信号と局部発振信号とが混合され、第1の中間周波数
信号が出力される。次に、直流分除去部によって、該第
1の中間周波数信号の直流成分が除去される。
【0049】そして、対数増幅器によって、該直流分除
去部の出力から振幅情報信号とリミッタ信号とが出力さ
れる。また、第2の信号発生部によって、第1の中間周
波数信号と同一周波数の第2の中間周波数信号が発生さ
れる。
【0050】さらに、位相検出器によって、リミッタ信
号と第2の中間周波数信号から第2のRF信号の位相情
報が出力される。したがって、この位相情報及び上記こ
の振幅情報信号から直接波と遅延波との遅延時間、強度
比、位相差の高精度化な測定が可能となる。
【0051】また、スペクトラム逆拡散が第1の第1の
混合器すなわち最初の混合器で行われる構成なので、回
路構成全体を変更することなく、PN信号の符号速度を
変更することができ、測定波の遅延分解能を容易に向上
させることが可能となる。
【0052】また、請求項2に対応する発明のマルチパ
スディレイスプレッド測定装置においては、請求項1に
対応する発明と同様に作用する他、移相器によって、第
2の中間周波数信号が同相成分と直交成分に分解され
る。
【0053】次に、第3の混合器によって、リミッタ信
号と第2の中間周波数信号の同相成分出力とが混合され
る。そして、第4の混合器によって、リミッタ信号と第
2の中間周波数信号の直交成分出力とが混合される。し
たがって、位相情報として、第2のRF信号の同相位相
情報(cosθ)と直交位相情報(sinθ)とを得る
ことができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。 (第1の実施例)図1は本発明の第1の実施例に係るマ
ルチパスディレイスプレッド測定装置を示す構成図であ
る。
【0055】この実施装置においては、受信部のPN信
号符号速度を(従来装置の30Mbpsから5倍の)1
50Mbpsとし、また、RF周波数信号を2.2GH
z、中間周波数信号を10,7MHzとした場合を一例
として説明する。
【0056】このマルチパスディレイスプレッド測定装
置は、送信部10と受信部20とからなっている。送信
部11においては、10MHzの基準信号Refがルビ
ジウム原子発振器からなる発振器12から出力され、こ
の基準信号Refが2.2GHzの搬送信号SG1を発
生する信号発生器13と、信号発生器14とに入力され
ている。信号発生器14から出力された150.05M
Hzの信号SG2は、PN信号発生器15に入力され、
150.05Mbpsの符号速度をもつ9段M系列のP
N信号PN1として出力される。
【0057】そして、この搬送信号SG1とPN信号P
N1とがミキサ16でスペクトラム拡散され、BPSK
変調された送信信号RFとして送信アンテナ17から出
力される。
【0058】一方、受信部20は、受信アンテナ21
と、発振器22と、第1の信号発生器23と、PN信号
発生器24と、第1の混合器としての第1のミキサ25
と、バンドパスフィルタ26と、第2の信号発生器27
と、第2の混合器としての第2のミキサ28と、バンド
パスフィルタ29と、直流分除去部30と、対数増幅器
31と、第3の信号発生器32と、位相検出器33とに
よって構成されている。
【0059】また、受信部20にはオシロスコープ40
が接続されている。受信アンテナ21は、途中の遮蔽
体、反射体等により多重化し、マルチパスを介して伝搬
された送信信号を受信信号RFとして受信する。
【0060】発振器22は、ルビジウム原子発振器から
なり、10MHzの基準信号Refを出力する。第1の
信号発生器23は、発振器22から出力された基準信号
Refをもとに、150MHzの信号SG3を出力す
る。
【0061】PN信号発生器24は、第1の信号発生器
23から出力された信号SG3をもとに符号速度150
MbpsのPN信号PN2を出力する。ここで、このP
N信号PN2は、符号速度がわずかに遅いことを除け
ば、送信部10でスペクトラム拡散用に使用されたPN
信号PN1と同じであり、同符号列を有するものであ
る。
【0062】第1のミキサ25は、アンテナ21で受信
された受信信号RFとPN信号発生器24から出力され
たPN信号PN2とを混合し、スライディング相関によ
りスペクトラム逆拡散し、バンドパスフィルタ26を介
して、相関波形RF1を出力する。このとき、Kファク
タは、K=150/(150.05−150)=300
0である。
【0063】第2の信号発生器27は、発振器22から
出力された基準信号Refをもとに、例えば2189.
3MHzの局部発振信号LOを出力する。第2のミキサ
28は、第1のミキサ25から出力され、バンドパスフ
ィルタ26を通過した相関波形RF1と、第2の信号発
生器27から出力された局部発振信号LOとを混合し、
例えば10.7MHzの第1の中間周波数信号IF1を
出力する。これにより、対数増幅器等での取扱いが可能
となる。
【0064】バンドパスフィルタ29は、第2のミキサ
28の出力値を帯域制限し、10.7MHzの第1の中
間周波数信号IF1として出力する。直流分除去部30
は、コンデンサ30aから構成されており、第1の中間
周波数信号IF1の直流成分を除去し、出力する。した
がって、ここまでにDCドリフトが発生することがあっ
ても直流分除去部30の出力値からはDC成分が除去さ
れる。
【0065】対数増幅器31は、直流分除去部30から
出力された第1の中間周波数信号IF1をエンベロープ
検波し、検波された相関波形を対数変換して、振幅情報
logEとして出力する。
【0066】また、対数増幅器31には、リミッタ出力
部31aが設けられている。リミッタ出力部31aは、
入力された第1の中間周波数信号IF1を一定の振幅を
もつリミッタ出力信号limとして出力する。このリミ
ッタ出力信号limは、相関波形が検出された部分で
は、そのエンベロープの形にかかわらず、相関検出範囲
で一定振幅の波に変換され、相関波形が検出されない部
分では、一定振幅のノイズとなる。
【0067】第3の信号発生器32は、発振器22から
出力された基準信号Refをもとに、10.7MHzの
第2の中間周波数信号IF2を出力する。位相検出器3
3は、90°移相器34と、同位相用ミキサ35と、直
交位相用ミキサ36と演算器37とによって構成されて
いる。
【0068】90°移相器34は、第3の信号発生器3
2から出力された第2の中間周波数信号IF2を同相成
分と直交成分に分解し、それぞれ同相中間周波数信号I
F0°と直交中間周波数信号IF90°とを出力する。
【0069】同位相用ミキサ35は、その後ろに設けら
れたローパスフィルタ(図示せず)と協働し、リミッタ
出力部31aから出力されたリミッタ出力信号limと
90°移相器34から出力された同相中間周波数信号I
F0°との積の平均値演算を行って、相関波形について
の同相位相情報cosθを出力する。
【0070】直交位相用ミキサ36は、その後ろに設け
られたローパスフィルタ(図示せず)と協働し、リミッ
タ出力部31aから出力されたリミッタ出力信号lim
と90°移相器34から出力された直交中間周波数信号
IF90°との積の平均値演算を行って、相関波形につ
いての直交位相情報sinθを出力する。
【0071】演算器37は、同位相用ミキサ35から出
力された同相位相情報cosθと、直交位相用ミキサ3
6から出力された直交位相情報sinθとの比のアーク
タンジェントから位相情報θを算出し、出力する。この
出力値は、受信部20に接続された図示しない表示装置
上に表示される。
【0072】オシロスコープ40は、対数増幅器31か
らの振幅情報logEが入力され、これをモニタ上に表
示する。なお、請求項1に係る第1の信号発生部は、例
えば第2の信号発生器27によって構成されており、ま
た、第2の信号発生部は、例えば第3の信号発生器32
によって構成されている。さらに、請求項2に係る第3
の混合器は、例えば同相用ミキサ35によって構成され
ており、第4の混合器は、例えば直交位相用ミキサ36
によって構成されている。
【0073】次に、以上のように構成された本実施例の
マルチパスディレイスプレッド測定装置の動作について
説明する。まず、送信部10において、この搬送信号S
G1とPN信号PN1とがBPSK変調された例えば中
心周波数2200MHzのスペクトラム拡散信号とな
り、送信信号RFとして出力される。
【0074】次に、この送信信号RFは、信号伝搬途中
で、反射等により多重化され、マルチパスを介する形
で、受信部20において受信信号RFとして受信され
る。したがって、受信信号RFには、送信部10出力が
直接受信される直接波と、途中で反射され、直接波から
遅延して受信される反射波等の遅延波とが含まれてい
る。
【0075】この受信信号RF(RF入力信号)が振幅
情報であるlogE波形として出力される動作を図2
(a),(b)を用いて説明する。図2(a)は受信信
号RFが第1の中間周波数IF1に変換されるまでを示
す説明図である。
【0076】まず、受信信号RF(RF入力信号)は、
中心周波数2200MHzのスペクトラム拡散信号であ
るが、これに対し、PN信号PN2を第1のミキサ25
で混合することで、逆拡散し、相関波形RF1を取り出
す。通常の逆拡散では、すなわちPN信号PN1とPN
2が同じものであれば、全時間域に渡って信号が復調さ
れるが、本実施例の場合は、両PN信号の符合速度をわ
ずかに変えたスライディング相関を用いるので、取り出
される波形は、両符号列についての相関値からなってい
る。
【0077】このとき取り出された相関波形RF1が図
2(b)に示されている。この例示においては直接波D
Wと、これに遅延する遅延波RWとが示されている。次
に、図2(a)において、バンドパスフィルタ26を通
過した相関波形RF1は、2200MHzの信号であ
り、そのままでは対数増幅器31で取り扱うことができ
ないので、第2の信号発生器27から出力される局部発
振信号LOによってダウンコンバートされる。その結
果、相関波形は、周波数10.7MHzの第1の中間周
波数信号IF1となる。
【0078】図2(b)において、このときの第1の中
間周波数信号IF1が示されている。そして、第1の中
間周波数信号IF1は、直流成分が直流分除去部30の
コンデンサ30aで除去され、対数増幅器31によっ
て、図2(b)に示すような振幅情報であるlogE波
形として出力される。
【0079】この振幅情報logEは、受信部20に接
続されたオシロスコープ40によって表示され、その値
が読み取られる。一方で、第1の中間周波数信号IF1
は、対数増幅器31内のリミッタ出力部31aにより、
リミッタ出力limに変換されて位相検出器33に入力
される。
【0080】図3は、本実施例のマルチパスディレイス
プレッド測定装置における位相検出器の動作を示す説明
図である。ここで、図3(a)は、第1の中間周波数信
号IF1が同相成分のみであった場合を例示し、図3
(b)は、第1の中間周波数信号IF1が直交成分のみ
であった場合を例示している。
【0081】まず、図3(a),(b)における上段の
波形は、リミッタ出力部31aにより変換されたリミッ
タ出力limを示している。一方、第3の信号発生器か
ら出力された第2の中間周波数信号IF2は、90°移
相器34により、図3(a),(b)中段、下段にそれ
ぞれ示す同相中間周波数信号IF0°と直交中間周波数
信号IF90°とに分解される。
【0082】そして、同相用ミキサ35と直交位相用ミ
キサ36とにおいて、リミッタ出力limと同相中間周
波数信号IF0°、リミッタ出力limと直交中間周波
数信号IF90°それぞれの積の平均値演算が行われ、
同相位相情報cosθと直交位相情報sinθとが同相
用ミキサ35,直交位相用ミキサ36それぞれから出力
される。
【0083】なお、図3(a),(b)においては、そ
れぞれ同相位相情報cosθ,直交位相情報sinθの
みしか出力していないが、これは、各位相情報演算につ
いての説明のための例示であり、実際には、同相,直交
位相両成分について出力されることが多い。
【0084】次に、対数増幅器31から得られた振幅情
報logEと同相位相情報cosθ,直交位相情報si
nθとから直接波DWと遅延波RWとの遅延時間、強度
比、位相差を算出について図4を参照して説明する。
【0085】図4は相関波形Eと同相位相情報cos
θ,直交位相情報sinθを例示し、また、位相差算出
について示す図である。図4(a)においては、時間t
1に直接波DWが検出され、続いて時間t2に遅延波R
W1、時間t3に遅延波RW2が検出されている。
【0086】ここで、遅延波RW1の直接波DWに対す
る遅延時間は、t2−t1で算出される。一方、遅延波
RW2の直接波DWに対する遅延時間は、t3−t1で
算出される。
【0087】また、直接波DWと遅延波RW1との強度
比は、E2/E1で算出される。一方、直接波DWと遅
延波RW2との強度比は、E3/E1で算出される。さ
らに、直接波DWと遅延波RW1と遅延波RW2とにつ
いてそれぞれ位相角度θ1,θ2,θ3が演算器37に
おいて算出される。
【0088】図4(b)に示すように、これらは、それ
ぞれ同相位相情報cosθ,直交位相情報sinθの合
成から算出される。すなわち、θ=tan-1(sinθ
/cosθ)である。また、同相位相波形出力Iは、I
=Ecosθにより算出可能であり、直交位相波形出力
Qは、Q=Ecosθにより算出可能である。
【0089】上記各位相角度θ1,θ2,θ3より、直
接波DWと遅延波RW1との位相差は、θ2−θ1と算
出され、直接波DWと遅延波RW2との位相差は、θ3
−θ1と算出される。
【0090】なお、図4(a)においては、各対応関係
をわかりやすくするために相関波形Eを用いて説明した
が、実際には、強度比は振幅情報logEを用いて算出
される。このlogE出力は、同相位相情報cosθ,
直交位相情報sinθと無関係に算出され、すなわち、
同相位相用ミキサ35,直交位相用ミキサ36の影響を
受けず、対数増幅器31に至るまでにDCドリフトが生
じている場合でも、直流分除去部30でこれが除去され
ている。
【0091】上述したように、本実施例によるマルチパ
スディレイスプレッド測定装置は、第1のミキサ25に
より逆拡散をし、その相関波形出力を同相位相成分にわ
けることなく、かつ、直流分除去部30によって第1,
第2のミキサ25,28による温度変化によるDCドリ
フトの影響を除去してから、対数増幅器31で振幅情報
logEを出力するようにしたので、振幅情報logE
出力は温度変化の影響を受けることがなく、直接波DW
と遅延波RWと強度比を高精度に算出することができ
る。
【0092】したがって、従来装置のように、最低受信
レベルが悪化することもないので、測定ダイナミックレ
ンジを大きくすることができる。また、上述したよう
に、本実施例によるマルチパスディレイスプレッド測定
装置は、リミッタ出力部31aから一定の振幅でもって
相関波形をリミッタ出力limし、この位相情報のみが
含まれるリミッタ出力limを第2の中間周波数信号I
F2と混合して位相角度θを算出するようにしたので、
たとえ受信信号RFレベルが変動してもリミッタ出力l
imに影響がなく、正確な位相角度θを算出することが
できる。
【0093】したがって、直接波DWと遅延波RWとの
位相差についても従来方式に比較して、精度向上を図る
ことができる。さらに、上述したように、本実施例によ
るマルチパスディレイスプレッド測定装置は、最初のミ
キサすなわち第1のミキサ25においてPN信号PN2
を混合し、BPSK変調された受信信号RFから相関波
形を取り出すように構成したので、遅延分解能を変更す
る場合に、受信部20の回路全体を設計変更する必要が
なく、第1の信号発生器23を変更し、PN信号発生器
24からのPN信号PN2の符号速度を上げるだけで、
容易に遅延分解能を高くすることができる。
【0094】なお、本実施例においては、使用用途とし
て移動体通信のサービスエリア設計に利用することを念
頭において説明したが、本発明の用途はこれに限られる
ものでなく、例えば移動体通信のサービスエリア設計の
ためのシミュレーションモデルの開発に用いることもで
きる。また、本発明によれば、遅延分解能が高く、高精
度な強度比を算出可能な測定装置を提供できるので、ビ
ルの内部や地下街などにおける屋内無線LANシステム
の伝搬遅延特性の把握測定等にも使用することができ
る。
【0095】また、本実施例においては、リミッタ出力
部31aを対数増幅器31(ログアンプ)の機能の一部
としたが、本発明の構成はこれに限られるものでなく、
リミッタ出力部31aを対数増幅器31とは別途に、例
えばディスクリートで構成するようにしてもよい。 (第2の実施例)図5は本発明の第2の実施例に係るマ
ルチパスディレイスプレッド測定装置を示す構成図であ
り、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略し、ここでは異なる部分についてのみ述べる。
【0096】このマルチパスディレイスプレッド測定装
置は、直接波DWと遅延波RWとの遅延時間、強度比、
位相差の算出手段を除き、第1の実施例と同様に構成さ
れている。
【0097】図5において、対数増幅器31からの振幅
情報logEと、同相用ミキサ35からの同相位相情報
cosθと、直交位相用ミキサ36からの直交位相情報
sinθとは、演算処理部38に入力されている。
【0098】演算処理部38内では、第1の実施例で説
明した方法で、直接波DWと遅延波RWとの遅延時間、
強度比、位相差の算出が行われ、その結果をデータ表示
部39に表示する。
【0099】また、演算処理部38は、外部からの表示
指示入力が受付け可能に構成されており、例えば操作者
がデータ表示部39に表示されている特定の遅延波RW
2を指示すると、その遅延波RW2と直接波DWとの遅
延時間、強度比、位相差を算出してデータ表示部39に
表示する。
【0100】さらに、演算処理部38に対して予め演算
表示条件を設定入力しておくことも可能で、設定された
強度比条件,遅延時間条件を越える遅延波に対する各情
報を自動的に表示させることもできる。
【0101】上述したように、本実施例によるマルチパ
スディレイスプレッド測定装置は、第1の実施例の構成
に加え、演算表示部38とデータ表示部39とを設け、
遅延時間、強度比、位相差を算出し、表示するようにし
たので、上記第1の実施例と同様の効果が得られる他、
使い勝手がよく、操作者の労力を低減させることができ
る。なお、本発明は、上記各実施例に限定されるもので
なく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に変形すること
が可能である。
【0102】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、最
初のミキサでスペクトラム逆変換をするようにしたの
で、マルチパスを介してスペクトラム拡散信号が伝搬さ
れるとき、その直接波と遅延波との遅延時間、強度比、
位相比のスライディング相関により取り出される測定出
力を高精度化することを可能とし、また、測定波の遅延
分解能を容易に向上可能としたマルチパスディレイスプ
レッド測定装置及び方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係るマルチパスディレ
イスプレッド測定装置を示す構成図。
【図2】同実施例のマルチパスディレイスプレッド測定
装置において、受信信号が振幅情報が抽出されるまでを
示す説明図。
【図3】同本実施例のマルチパスディレイスプレッド測
定装置における位相検出器の動作を示す説明図。
【図4】同実施例のマルチパスディレイスプレッド測定
装置において、相関波形,同相位相情報,直交位相情報
を例示し、また、位相差算出について示す図。
【図5】本発明の第2の実施例に係るマルチパスディレ
イスプレッド測定装置を示す構成図。
【図6】送信信号のスペクトラム拡散及び逆拡散の説明
図。
【図7】スライディング相関についての説明図。
【図8】BPSK変調の説明図。
【図9】従来のマルチパスディレイスプレッド測定装置
の受信部を示す構成図。
【図10】従来のマルチパスディレイスプレッド測定装
置から取り出された各相関波形と位相情報算出とについ
て示す説明図。
【図11】ミキサの構成及びDCドリフトの様子を示す
図。
【図12】ミキサにDCドリフトが発生したときのIQ
平面、各波形の様子を示す図。
【図13】DCドリフトが生じたときの誤差発生の説明
【符号の説明】
10…送信部、20…受信部、21…受信アンテナ、2
2…発振器、23…第1の信号発生器、24…PN信号
発生器、25…第1のミキサ、26…バンドパスフィル
タ、27…第2の信号発生器、28…第2のミキサ、2
9…バンドパスフィルタ、30…直流分除去部、31…
対数増幅器、32…第3の信号発生器、33…位相検出
器、34…90°移相器、35…同位相用ミキサ、36
…直交位相用ミキサ。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−241146(JP,A) 特開 平2−241148(JP,A) 特開 平9−8768(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04J 13/00 H04B 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 デジタル移動通信における電波伝搬路の
    マルチパスによる遅延波の測定装置であって、 第1のRF信号をPN符号で変調したスペクトラム拡散
    RF信号を受信する信号受信部(21)と、 前記PN符号と同系列の受信側PN信号を発生するPN
    信号発生部(24)と、 前記信号受信部で受信したスペクトラム拡散RF信号と
    前記受信側PN信号とを混合し、スライディング相関に
    より逆拡散する第1の混合器(25)と、 該第1の混合器の出力から第2のRF信号を取り出すバ
    ンドパスフィルタ(26)と、 局部発振信号を発生する第1の信号発生部(27)と、 前記第2のRF信号と前記局部発振信号とを混合し、第
    1の中間周波数信号を出力する第2の混合器(28)
    と、 前記第1の中間周波数信号の直流成分を除去する直流分
    除去部(30)と、 該直流分除去部の出力から振幅情報信号とリミッタ信号
    とを出力する対数増幅器(31)と、 前記第1の中間周波数信号と同一周波数の第2の中間周
    波数信号を発生する第2の信号発生部(32)と、 前記リミッタ信号と前記第2の中間周波数信号から前記
    第2のRF信号の位相情報を出力する位相検出器(3
    3)とを備えたことを特徴とするマルチパスディレイス
    プレッド測定装置。
  2. 【請求項2】 前記位相検出器が、前記第2の中間周波
    数信号を同相成分と直交成分とに分解する移相器(3
    4)と、 前記リミッタ信号と前記第2の中間周波数信号の同相成
    分出力とを混合し、前記第2のRF信号の同相位相情報
    (cosθ)を出力する第3の混合器(35)と、 前記リミッタ信号と前記第2の中間周波数信号の直交成
    分出力とを混合し、前記第2のRF信号の直交位相情報
    (sinθ)を出力する第4の混合器(36)とを備え
    たことを特徴とするマルチパスディレイスプレッド測定
    装置。
  3. 【請求項3】 デジタル通信における電波伝搬路のマル
    チパスによる遅延波の測定方法であって、 第1のRF信号をPN符号で変調したスペクトラム拡散
    RF信号を受信する段階と、 前記PN符号と同系列の受信側PN信号を発生する段階
    と、 前記受信側PN信号を連続的にスライドし、前記スペク
    トラム拡散RF信号と前記受信側PN信号とのスライデ
    ィング相関により複数の逆拡散信号を検出する段階と、 該第1の混合器の出力から第2のRF信号を取り出す段
    階と、 局部発生信号を発生する段階と、 前記第2のRF信号と前記局部発生信号とを混合し、第
    1の中間周波数信号を出力する段階と、 前記第1の中間周波数信号の直流分を除去する段階と、 直流分を除去された前記第1の中間周波数信号から振幅
    情報信号とリミッタ信号とを出力する段階と、 前記第1の中間周波数信号と同一周波数の第2の中間周
    波数信号を発生する段階と、 前記リミッタ信号と前記第2の中間周波数信号から前記
    第2のRF信号の位相情報を出力する段階とをからなる
    ことを特徴とするマルチパスディレイスプレッド測定方
    法。
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