JP2892364B2 - 静圧気体軸受使用スピンドルの制御方法 - Google Patents

静圧気体軸受使用スピンドルの制御方法

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JP2892364B2 JP1039968A JP3996889A JP2892364B2 JP 2892364 B2 JP2892364 B2 JP 2892364B2 JP 1039968 A JP1039968 A JP 1039968A JP 3996889 A JP3996889 A JP 3996889A JP 2892364 B2 JP2892364 B2 JP 2892364B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、静圧気体軸受を使用したスピンドルの制
御方法に関するものである。
〔従来の技術〕 静圧気体軸受は、摩擦が小さく回転精度に優れている
ため、従来より内面研削機や小径穴明機等の高速回転で
使用されるスピンドルに多く使用されている。
このようにスピンドルでは、振動の共振点が低い回転
数領域に存在しているため、使用回転数をその共振点以
上の高回転領域に設定し、実用域で安定したスピンドル
回転を得るようにしている。これを実際の例で説明する
と、第1図の破線の曲線Bは、従来の静圧気体軸受使用
のスピンドルのスピンドル回転数と振動との関係を示し
ており、横軸はスピンドルの回転数、縦軸はスピンドル
の振幅量を示している。このスピンドルの例では、回転
数が約65,000回転のとき共振点があり、大きな捩れ量を
示している。一方、回転数が(a)点(約90,000回転)
を越えると振幅が小さくなり、それ以上の回転数ではス
ピンドルの捩れは安定しており、この(a)点以上の回
転数を使用回転数としている。
上記の例の場合、静圧気体軸受への給気圧力は、圧力
P1(例では6kgf/cm2)で一定に設定されている。これ
は、(a)点以上の高回転領域でスピンドルを安定して
強固に保持するために必要な圧力であり、実機の運転を
通じて設定される。第1図に示すようにこの給気圧力P1
で保持することより、(a)点以上の使用回転領域でス
ピンドルの捩れ量を小さく抑えることができ、安定した
使用回転領域が得られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記のスピンドルでは、回転数を使用回転
数の高速領域まで上昇させる途中振動の共振点を通過す
る際に、スピンドルとその回転系に重量の不釣合がある
と、スピンドルの振れが著しく大きくなり、場合によっ
ては、スピンドルと静圧気体軸受が接触して焼き付き事
故を引き起こすことがある。
このような不具合をなくすためには、スピンドルのそ
の回転系の釣合せ作業を非常に厳密に行なう必要があ
り、特に数万回転を越える高速回転でスピンドルを使用
する場合には、スピンドルに装着する工具を交換する度
にスピンドルのフィールドバランスを行なうことが必要
になる。
しかし、このような釣合せ作業は、スピンドルの組立
て作業に著しい手間を付け加えるものであり、また、フ
ィールドバランス作業は、スピンドルを加工機械に取付
けた状態では不可能である場合が多い。
この発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、ス
ピンドルの制御方法に工夫を加えることにより、危険速
度を通過する時のスピンドルの振動増大を抑制し、釣合
せ作業を不要にしたスピンドルを提供することを目的と
している。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、この発明は、スピンドル
を支持する静圧気体軸受に所定の給気圧力の気体を供給
して、スピンドルの共振点以上の回転数で回転させて使
用する静圧気体軸受使用スピンドルの制御方法におい
て、スピンドルの回転数が共振点を越えるまで所定の圧
力以下で軸受に給気し、スピンドルの回転が共振点を越
えた後は、給気圧力を所定の圧力とする方法を採用す
る。
〔作用〕
スピンドルの不釣合に対する各要因の関係をみるた
め、静圧気体軸受を使用するスピンドルとその回転系
を、第3図に示すような1自由度の振動モデルで考え
る。このモデルでは、質点10の質量mはスピンドルの質
量、線形ばね11のばね定数kは静圧気体軸受の剛性、ダ
ンパ12の減衰係数Cは気体軸受の減衰係数を表わす。
ここで、スピンドルおよびその回転系に不釣合があ
り、スピンドルの軸心と回転系の重心との偏心量(不釣
合量)をuとすると、スピントルが一定の角速度ωで回
転する場合に、不釣合によりスピンドルに加わる加振力
は、uω2cosωt(ここでtは時間)で表わされる。
いま、質点10の変位をxとしてその運動方程式を求め
ると、 m+c+kx=uω2cosωt ……(1) となり、この(1)式を解いて、xの振幅を求める
と、 となる。ここで、危険速度として を代入すると、の最大値cは、 となる。
ところで、静圧気体軸受において給気圧力を小さくす
ると、回転系の剛性は、給気圧力に比例して小さくなる
が、減衰係数はあまり変化しない。ここで、剛性をk、
減衰係数をcとして上記(3)式に当てはめると、給気
圧力が小さくなった場合、 が小さくなり、cの値が小さくなる。このことは、最
大振幅cの値、即ち危険速度を通過する時のスピンド
ルの振れ量が、軸受の給気圧力の増減に比例して増減を
することを示している。すなわち、給気圧力が小さくな
るとスピンドルの最大の振れ量が小さくなることが導か
れる。
しかし、軸受の給気圧力を小さくすると、スピンドル
を高速回転させた場合にスピンドルの支持剛性が不充分
になり、スピンドルの自励振動が発生しやすくなる欠点
がある。
そこで、本願発明者等は、上記の給気圧力とスピンド
ルの振れ量との関連に基づき、給気圧力を2段階に変化
させる方法を採用したのである。
すなわち、使用回転数にスピンドル回転が達するまで
は、即ち回転が低速で高い支持剛性を必要としない領域
では、軸受の給気圧力を所定の圧力以下の低い給気圧力
範囲で変化させて、危険速度通過時のスピンドルの振れ
を小さく制御する。次に使用回転数に達した後は、即ち
スピンドル回転が共振点を越えた後は、給気圧力を所定
の圧力としてスピンドルの十分な支持剛性を得るように
するものである。
この場合、使用回転数以下においては、給気圧力をた
だ単に所定圧力以下にするだけではなく、スピンドルの
回転速度が危険速度となると、給気圧力を変化させて回
転系の剛性を変えるようにしてもよい。これにより共振
点の位置が変化し、スピンドル回転の上昇する過程にお
いて共振点を無くすことも可能であり、低振動の極めて
安定したスピンドル回転を得ることができる。
〔実施例〕
第2図は、この発明の運転方法を実施するスピンドル
装置の構造を示している。
主軸箱1には、スピンドル2が静圧気体軸受3、3に
より回転可能に支持されており、そのスピンドル2の端
部に、回転数検出器4と接続したセンサー5が近接して
設けられている。
上記回転数検出器4は、圧力制御弁コントローラ7に
接続しており、このコントローラ7は軸受3、3と連結
した圧力制御弁6に接続している。また、圧力制御弁6
は高圧の空気供給源8に連結している。
上記構造のスピンドル装置においては、スピンドル2
が回転すると、その回転数を回転数検出器4が測定し、
圧力制御弁コントローラ7に出力する。コントローラ7
はその出力信号を受けて圧力制御弁6を作動させ、軸受
3、3への給気圧力を変化させる。
第1図の実線の曲線Aは、上記スピンドル装置を用い
て、本発明の運転方法を実施した場合の結果を示してい
る。この場合は、スピンドルの回転数がゼロから使用回
転数a点までは、高速回転域で自励振動を発生させない
圧力としてP1(6kgf/cm2)の1/2の圧力P2(3kgf/cm2
に設定し、使用回転数a点に達した後は、給気圧力をP1
に変化させて、スピンドル振れ量を実測した。
この結果、第1図の曲線Aと曲線Bを比較して解るご
とく、給気圧力を変化させた場合(曲線A)は、給気圧
力を変化させない場合(曲線B)に比べて共振点の回転
数が低い方に移動し、その最大の振幅量も小さくなっ
た。また、使用回転数a点以上の回転領域ではスピンド
ル振れは小さく安定した状態が得られた。
ところで、第1図を詳しく観察すると、スピンドル回
転数がゼロからb点(45,000回転)までは、給気圧がP2
の場合は共振点により大きな振幅を示すが、給気圧力が
P1の場合は安定して低い振幅を示し、一方、b点からa
点までの間は逆に給気圧力がP1の場合は共振点により大
きな振幅を示すが、給気圧力がP2の場合は低い安定した
振幅を示している。
このため、スピンドルの回転数がゼロからb点までの
間は給気圧力をP1とし、b点からa点の間はP2とし、a
点から以上は再びP1と変化させると、各々の共振点をは
ずしてスピンドルを回転させることが可能になる。した
がって、全回転数領域にわたってスピンドルの振動を小
さく制御することができる。
なお、上記の実施例では、同一の給気圧力条件におい
て1つの共振点が存在する場合について考えたが、共振
点が複数存在する場合は、その共振点ごとに給気圧力を
変化させるようにすればよい。
また、実施例では、給気圧力を1/2に変化させて行な
う運転方法を示したが、この給気圧力の変化の割合はス
ピンドルの種類や形状等に合せて適宜設定することがで
きる。また、給気圧力の変化を細かく行なうことによ
り、よりきめが細かく安定したスピンドルの運転制御を
行なうことができる、 なお、スピンドルの回転数の検出は、スピンドルを駆
動するモータのドライバー等から信号を取り出すように
してもよいし、タービン駆動の場合は、タービンへの給
気圧の信号を取り出しても良い。
〔発明の効果〕
以上のように、この発明によれば、スピンドルの回転
に対応して軸受の給気圧力を変化させ、スピンドルとそ
の回転系の共振点の位置を変化させて、危険速度通過時
の振幅を小さく調節するようにしたので、スピンドルの
不釣合が大きい場合でも全回転数領域にわたって低振動
の安定したスピンドル回転を得ることができる。したが
って、スピンドルの釣合せ作業の簡略化や、フィードバ
ランスを省略することができ、実用性の高いスピンドル
を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は静圧気体軸受使用スピンドルの回転数と振幅量
の関係を示す図、第2図はこの発明の方法を実施するス
ピンドル装置の構造図、第3図は振動モデルを示す図で
ある。 2……スピンドル、3……静圧気体軸受。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スピンドルを支持する静圧気体軸受に所定
    の給気圧力の気体を供給して、スピンドルの共振点以上
    の回転数で回転させて使用する静圧気体軸受使用スピン
    ドルの制御方法において、スピンドルの回転数が共振点
    を越えるまでは、上記所定の給気圧力以下で、かつ自励
    振動を発生させない圧力以上の圧力で軸受に給気し、ス
    ピンドルの回転数が共振点を越えた後は、給気圧力を上
    記所定の給気圧力とすることを特徴とする静圧気体軸受
    使用スピンドルの制御方法。
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