JP2891751B2 - 画像信号圧縮符号化方式及び装置 - Google Patents

画像信号圧縮符号化方式及び装置

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JP2891751B2 JP18423790A JP18423790A JP2891751B2 JP 2891751 B2 JP2891751 B2 JP 2891751B2 JP 18423790 A JP18423790 A JP 18423790A JP 18423790 A JP18423790 A JP 18423790A JP 2891751 B2 JP2891751 B2 JP 2891751B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ディジタルVTRのような一定レートの記録
再生系や伝送路に適した画像の直交変換圧縮符号化方式
及び圧縮符号化装置に関する。
〔従来の技術〕
従来の直交変換を用いた画像信号圧縮符号化方式の一
例を第9図に示す。第9図において、入力された画像信
号は、まずブロック化及び直交変換処理(ステップ31)
される。直交変換の方式としては、離散コサイン変換
(以下DCTと略す),アダマール変換等があり、画像圧
縮符号化ではDCTがよく用いられている。直交変換処理
された変換係数に対して量子化処理(ステップ32)が施
され、各変換係数に適応した量子化が行われる。例え
ば、画像信号は低域成分のパワーが大きく、高域成分は
パワーが小さいという特徴があり、低域成分を表す変換
係数に対しては細かく量子化し、高域成分を表す変換係
数に対しては粗く量子化するという具合いである。量子
化された変換係数に対しては、可変長符号化処理(ステ
ップ33)が施される。この可変長符号化処理では、符号
の発生頻度により、多く発生する符号には短い符号を割
り当て、ほとんど発生しない符号には短い符号を割り当
てることにより、全体としての符号長を短くして圧縮率
を高めるものである。可変長符号化処理された符号化信
号は、伝送路に出力される。
〔発明が解決しようとする課題〕
従来の画像信号圧縮符号化方式では、効率を上げるた
めに可変長符号化処理を用いている。このとき、高域成
分が多く含まれているような画像では情報量が多く発生
し、また逆に高域成分がほとんどないような画像では情
報量が少なくなるというように、特に動画像では画像に
よって出力される符号化信号のビットレートが時間とと
もに変化するため、ディジタルVTRのような一定レート
の記録再生系や伝送路には使用できないという欠点があ
った。特に、ディジタルVTRに画像圧縮符号化を適用し
ようとした場合では、画面単位の編集等のVTRの基本的
な機能を実現するためには、画面当りの符号量を常に一
定に保つ必要があり、従来の画像信号圧縮符号化方式で
は画面単位の編集などの機能を実現することはできな
い。
また、この方式を一定レートの伝送路用に使う方法と
して、可変長符号化された信号をバッファメモリ等で一
定レート化し、情報量が多い画像が長間連続してもバッ
ファメモリのオーバーフローが起きないようにするため
に、量子化特性を粗くするなどの制御を行う方法がある
が、装置構成が複雑となり、また情報量が多い画像が連
続するような時には画質が劣化するという問題点があっ
た。ただし、この方法を用いても画面当りの符号量を一
定にすることはできないので、やはりディジタルVTR等
に適用するには問題が残る。
本発明の目的は、画面当りの符号量が常に一定となる
符号化信号を出力することができ、また、画質劣化の少
ない画像信号圧縮符号化方式及び装置を提供することに
ある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は画像信号に対し
ブロック化及び直交変換処理を施し、前記直交変換処理
された変換係数を用いてブロック毎の交流成分の大きさ
を計算し、前記ブロック毎の交流成分の大きさにしたが
って、あらかじめ定めた個数のクラスに各ブロックを分
類し、前記直交変換された変換係数を用いてあらかじめ
定めた個数の符号化領域パタンに各ブロックを分類し、
あらかじめ定めておいたブロック内量子化ビット割り当
てマップのうち前記クラス分類結果及びパタン分類結果
により該当するものを選択することがブロック内の各変
換係数の量子化ビット数にしたがって前記直交変換処理
された変換係数を量子化し、前記量子化された変換係数
と、前記ブロック毎のクラス分類を表す信号及び前記ブ
ロック毎の符号化領域パタン分類を表す信号とをともに
出力する画像信号圧縮符号化方式において、前記ブロッ
ク毎の交流成分の大きさにしたがって、画面毎に各クラ
スに属するブロックの数が等しくなるようにあらかじめ
定めた個数のクラスに各ブロックを分類するようにした
ものでる。
また、上記目的を達成するために、本発明は画像信号
に対してブロック化及び直流変換するための直交変換回
路と、前記直交変換回路から出力されるブロック毎の変
換係数の交流成分の平均値を計算するための平均値計算
回路と、前記平均値を用いてブロック内の符号量を特定
するあらかじめ定めた個数のクラスに分類するためのク
ラス分け回路と、前記変換係数を用いてブロック毎の符
号化領域を特定するあらかじめ定めた個数のパタンに分
類するためのパタン分け回路と、ブロック内に各変換係
数の量子化ビット数を特定する複数のビット割り当てマ
ップをあらかじめ記憶させておいた読み出し専用メモリ
と、前記読み出し専用メモリから出力される複数のビッ
ト割り当てマップのうち、前記クラス分け回路から出力
されるクラス信号及び前記パタン分け回路から出力され
るタンパ信号にしたがって該当するビット割り当てマッ
プを選択するための選択回路と、前記選択回路で選択さ
れたビット割り当てマップにしたがって前記直交変換回
路から出力される変換係数を量子化するための量子化回
路とから構成される画像信号圧縮符号化装置において、
前記クラス分け回路が前記平均値を用いてブロック内の
符号量を特定するあらかじめ定めた個数のクラスに分類
し、かつ、この際に画面毎に各クラスに属するブロック
の数がそれぞれ等しくなるようにクラス分類するクラス
分け回路を設けたものである。
〔作用〕
本発明の画像信号符号化方式の原理を、第1図を用い
て説明する。第1図は本発明の画像信号圧縮符号化方式
の処理の流れを示している。
第1図において、入力された画像信号に対して、まず
ブロック化及び直交変換処理(ステップ1)を施す。こ
の直交変換された変換係数は、第3図に示すようにブロ
ック50の左上は低域成分を表し、右及び下の係数ほど高
域成分を表している。また右側の水平方向の周波数成分
を表し、下側の係数は垂直方向の周波数成分を表してい
る。また第3図で左上のハッチングを施した係数51は直
流成分を表し、他の係数は係数は交流成分を表してい
る。このうち直流成分は画像の精細さ等に関わりを持た
ないので、交流成分の変換係数のみを用いて量子化の制
御を行う。
第1図では、ブロック内交流成分の大きさをまず計算
し(ステップ2)、その交流成分の大きさを用いて、ブ
ロック内の符号量を決定(ステップ3)する。ブロック
内の符号量の決定では、符号化しようとすブロックの画
像の細かさにより高域成分の多く含まれるものに対して
は符号量、すなわちそのブロックの量子化ビット数の和
を多くし、高域成分がほとんど含まれていないものに対
しては符号量を少なくする、といった制御を行うための
ものである。
このブロック内の符号量を決定するにあたり、常にブ
ロック内の符号量一定というようにすればブロック内一
定レートの符号化ができ、各ブロックの符号量はそれぞ
れ異なっているが、1画面全体としての符号量を一定に
するというような符号化もできる。
また、直交変換された変換係数を用いてブロック内の
符号化領域の決定(ステップ4)を行う。ブロック内の
符号化領域の決定では、例えば符号化しようとするブロ
ックが垂直方向の輪郭、すなわち縦線しかないような画
像であったとすると、そのブロックには垂直方向の周波
数成分が含まれていないため、第3図におけるブロック
内の下側の係数はほとんどゼロになる。そのようなブロ
ックでは上側の係数にビットを優先的に割り当てる方が
効率がよくなるため、符号化領域をブロックの上側にす
るように決定される。
第1図において、このような符号化しようとするブロ
ックの符号量と符号化領域を決定した後、そのブロック
内の各変換係数の具体的な量子化ビット数、すなわちビ
ット割り当てマップを決定(ステップ5)する。ここで
はすでにそのブロックの符号量と符号化領域は決定され
ているので、それらの情報をもとにビット割り当てマッ
プを決定する。そして、そのビット割り当てマップで示
された各変換係数の量子化ビット数に従って各変換係数
を量子化処理(ステップ6)する。量子化処理を施され
た変換係数は、符号化信号として伝送路へ出力される。
また、各ブロックの符号量及び符号化領域を示す情報も
付加信号として、符号化信号とともに伝送路へ出力され
る。
次に、本発明の画像信号圧縮符号化装置の動作原理
を、第6図を用いて説明する。第6図は本発明の画像信
号圧縮符号化装置の構成図である。
入力された画像信号に対して、直交変換回路11でブロ
ック化及び直交変換処理を行い、直交変換された変換係
数の交流成分の平均値を平均値計算回路12で計算する。
そして、その各ブロックの交流成分平均値を用いてクラ
ス分け回路13でクラス分け処理が行われ、変換係数を用
いてパタン分け回路14でパタン分け処理を行う。
クラス分け回路13では、ブロック内の符号量を特定す
るクラスをあらかじめ複数種類用意しておき、符号化し
ようとするブロックの最も適するクラスを選択して、そ
のクラスを表すクラス信号を出力する。
また、パタン分け回路14では、ブロック内の符合化領
域を特定するパタンをあらかじめ複数種類用意してお
き、符号化しようとするブロックの最も適するパタンを
選択して、そのパタンを表すパタン信号を出力する。ま
た、読み出し専用メモリ10には、あらかじめビット割り
当てマップを複数種類記憶させておく。そのビット割り
当てマップは、クラス分け回路13で用意されている複数
のクラスにそれぞれ対応した符号量と、パタン分け回路
14で用意されている複数のパタンにそれぞれ対応した符
号化領域のマップとなっている。
選択回路15において、クラス分け回路13から出力され
るクラス信号と、パタン分け回路14から出力されるパタ
ン信号とに従って、読み出し専用メモリ10から読み出さ
れた複数のビット割り当てマップのうち該当するビット
割り当てマップを選択して、符号化しようとするブロッ
クのビット割り当てマップを決定する。
そして、量子化回路16で、選択回路15から出力される
ビット割り当てマップに従って直交変換回路11から出力
される変換係数を量子化して、符号化信号として出力す
る。また、クラス分け回路13及びパタン分け回路14から
出力されるクラス信号,パタン信号も、付加信号として
符号化信号とともに伝送路を出力させる。
〔実施例〕 本発明の画像信号符号化方式の一実施例を第1図の流
れ図を参照して説明する。
入力された画像信号に対してブロック化及び直交変換
処理(ステップ1)を行う。ここでは一例としてブロッ
クの大きさを8画素×8ラインとし、直交変換としてDC
Tを行うことにする。DCTされた変換係数は、第3図のよ
うにブロック50内の左上は低域成分を表し、右側ほど水
平方向の高域成分、下側ほど垂直方向の高域成分を表し
ている。第3図で変換係数51は直流成分を表し、他の係
数は交流成分を表している。第1図のステップ1でDCT
された変換係数は、ブロック内の交流成分の大きさを計
算(ステップ2)される。ここでは一例として、第3図
に示す交流成分の変換係数の二乗平均値を、交流成分の
大きさを表すパラメータとする。各ブロックの交流成分
二乗平均値から各ブロックの符号量を決定し、各ブロッ
クの変換係数から各ブロックの符号化領域を決定する。
第1図のブロック内符号量決定処理(ステップ3)の
例を、第4図を用いて説明する。第4図は1画面内の各
ブロックの交流成分二乗平均値の累積確率分布を示した
ものである。またここでは一例としてブロック内の符号
量を4種類に分類することとし、各符号量のグループを
符号量が多い順にそれぞれクラス1(領域53),クラス
2(領域54),クラス3(領域55),クラス4(領域5
6)とした場合について説明する。累積確率分布52の確
率値がそれぞれ0.25,0.50,0.75となる時の交流成分二乗
平均値の値を、それぞれしきい値TH1,TH2,TH3とする。
そして各ブロックの交流成分二乗平均値がTH3より大き
い場合はクラス1、TH2とTH3の間にある場合はクラス
2、TH1とTH2の間にある場合はクラス3、TH1より小さ
い場合はクラス4とする。ここで示した方法では、画面
内で各クラスのブロック数が等しくなるようになってい
る。
次に、第1図のブロック内符号化領域決定処理(ステ
ップ4)の例を、第5図を用いて説明する。第5図は、
ブロック内の優先的にビット割り当てを行う符号化領域
を4種類示してあり、それぞれ斜線のハッチングを施し
ている部分に優先的にビットが割り当てられる。ここ
で、第5図に示す4種類の符号化領域パタンを、それぞ
れパタン1,パタン2,パタン3,パタン4とする。つまり第
5図において、ブロック60(パタン1)は水平方向の空
間周波数優先、ブロック62(パンダ2)は垂直方向の空
間周波数優先、ブロック64(パタン3)は斜め方向の空
間周波数優先、ブロック66(パタン4)はその他の場合
で主に低域成分にのみパワーが集中するようなブロック
である。
これらの符号化領域のうち、どれを選択するかの判定
方法について説明する。例えば、符号化しようとするブ
ロックにおいて、第5図の斜線のハッチングを施してい
る部分の変換係数の大きさを比較して、最も大きい値と
なった領域をそのブロックの符号化領域としてパタン1
からパタン4のうちの一つを選択する。このようにして
決定された、各ブロックの符号量と符号化領域を用い
て、ブロック内の各変換係数の量子化ビット数、すなわ
ちビット割り当てマップを決定する。例えば、あらかじ
め複数種類のビット割り当てマップを用意しておき、既
に決定されているクラスとパタンによって該当するビッ
ト割り当てマップを選択する方法などがある。そして、
決定されたビット割り当てマップに従って、DCTされた
変換係数を量子化(ステップ6)する。量子化では、ビ
ット割り当てマップに示された量子化ビット数で量子化
及び符号化する。また、各ブロックの符号量及び符号化
領域を表す信号も付加情報として、符号化信号とともに
伝送路に出力する。
また、この方式で符号化した信号を復号化する方式
を、第2図を用いて説明する。第2図において、伝送路
からは符号化信号と、各ブロックの符号量及び符号化領
域を表す付加信号が入力される。まず、その付加信号か
ら、符号と同様のビット割り当てマップの決定処理(ス
テップ7)が行われる。そいて、決定されたビット割り
当てマップに従って符号化信号の逆量子化(ステップ
8)する。最後に逆量子化された変換係数に対して逆DC
Tを行い、画像信号に戻す。
以上述べた方法により、ブロック毎に符号量が決定で
き、また、各ブロックの空間周波数の方向に合致した変
換係数を優先的に符号化する画像信号圧縮符号化方式を
実現できる。
なお、この例においてはブロックの大きさとして8画
素×8ラインとしたが、この大きさに限定する必要はな
く、さらに大きなブロックまたは小さいなブロックを用
いてもよい。
また、ここでは直交変換の例としてDCTを用いたが、
他の例えばアダマール変換などの直交変換を使ってもよ
い。
また、この例ではブロック内の交流成分の大きさを二
乗平均値で表したが、他の例えば絶対値平均などを用い
てもよい。
さらにここでは、ブロック内の符号量を決定するため
に各ブロックの交流成分の大きさの累積確率分布を用い
たが、他の方法を用いて決定してもよい。
また、ブロック内の符号量を4種類のクラスに分類し
たが、クラスの種類は4に限定する必要はなく、さらに
増やしても、また減らしても構わない。
また、ブロック内の符号化領域を4種類のパタンに分
類したが、パタンの種類は4に限定する必要はなく、さ
らに増やしても、また減らしても構わない。
また、パタンの種類はここでは第5図に示すように水
平方向の空間周波数優先、垂直方向の空間周波数優先、
斜め方向の空間周波数優先、その他の場合で主に低域成
分にのみパワーが集中するようなブロックとしてが、他
のパタンを用いてもよい。
また、各ブロックのビット割り当てマップを決定する
方法は、この例に示した方法ではなく、他の方法を用い
て決定理を行ってもよい。
次に、本発明の画像信号圧縮符号化装置の一実施例
を、第6図を参照して説明する。
入力された画像信号に対して直交変換回路11でブロッ
ク化及び直交変換処理を行う。ここでは一例としてブロ
ックの大きさを8画素×8ラインとし、直交変換として
DCTを行うことにする。DCTされた変換係数は、第3図の
ようにブロック50内の左上は低域成分を表し、右側ほど
水平方向の高域成分、下側ほど垂直方向の高域成分を表
している。第3図で変換係数51は直流成分を表し、他の
係数は交流成分を表している。第6図でDCTされた変換
係数は平均値計算回路12,パタン分け回路14,量子化回路
16にそれぞれ出力される。平均値計算回路12では、例え
ば、交流成分の変換係数の二乗平均値を交流成分の大き
さを表すパラメータとして計算する。平均値計算回路12
の出力は、クラス分け回路13に入力され、各ブロックの
符号量を決定する。
クラス分け回路13の動作につてい、第4図及び第7図
を用いて説明する。第4図は前述したように1画面内の
各ブロックの交流成分二乗平均値の累積確率分布を示し
たものであり、第7図はクラス分け回路13の構成の一例
を示したものである。ここでは一例としてブロック内の
符号量を4種類に分類することとし、各符号量のグルー
プを符号量が多い順にそれぞれクラス1(領域53),ク
ラス2(領域54),クラス3(領域55),クラス4(領
域56)とした場合について説明する。
平均値計算回路12から出力される変換係数二乗平均値
を使って、累積確率計算回路17で第4図に示すような累
積確率分布52を作成する。そして、しきい値決定回路18
において、累積確率分布52の確率値がそれぞれ0.25,0.5
0,0.75となる時の交流成分二乗平均値の値を、それぞれ
しきい値TH1,TH2,TH3として決定する。しきい値決定回
路18より出力されるしきい値TH1,TH2,TH3を用いて、大
小判定回路19で各ブロックの交流成分二乗平均値がTH3
より大きい場合はクラス1、TH2とTH3の間にある場合は
クラス2、TH1とTH2の間にある場合はクラス3、TH1よ
り小さい場合はクラス4とする。大小判定回路19での判
定結果は、選択されたクラスを表すクラス信号として出
力される。ここで示した方法では、画面内で各クラスの
ブロック数が等しくなるようなっている。
次にパタン分け回路14について、第5図及び第8図を
用いて説明する。第5図は、前述したようにブロック内
の優先的にビット割り当てを行う符号化領域を4種類示
してあり、それぞれ斜線のハッチングを施している部分
に優先的にビットが割り当てられる。また、第8図はパ
タン分け回路14の構成の一例を示す。ここで、第5図に
示す4種類の符号化領域パタンをそれぞれパタン1,パタ
ン2,パタン3,パタン4とする。つまり第5図において、
ブロック60(パタン1)は水平方向の空間周波数優先、
ブロック62(パタン2)は垂直方向の空間周波数優先、
ブロック64(パタン3)は斜め方向の空間周波数優先、
ブロック66(パタン4)はその他の場合で主に低域成分
にのみパワーが集中するようなブロックである。
これらの符号化領域のうち、どれを選択するかの判定
方法について第8図で説明する。第6図の直交変換回路
11から出力される変換係数は、第8図に示すマスク回路
20,22,24,26に入力される。マスク回路20は、符号化し
ようとするブロックに対して、第5図のパタン1の斜線
のハッチング部分の領域61以外の変換係数をゼロにする
ことでマスク処理を行う。同様に、マスク回路22はパタ
ン2に対応するマスク処理を行い、マスク回路24はパタ
ン3に対応するマスク処理を行い、マスク回路26はパタ
ン4に対応するマスク処理を行う。そして、平均計算回
路21は、マスク回路20でマスクされなかった変換係数の
ブロック内の二乗平均値を計算する。同様に、平均計算
回路23はマスク回路22に対応する二乗平均値計算を行
い、平均計算回路25はマスク回路24に対応する二乗平均
計算を行い、平均計算回路27はマスク回路26に対応する
二乗平均計算を行う。平均計算回路21,23,25,27の出力
は、最大値選択回路28に入力され、各パタンのブロック
内二乗平均値の比較を行う。その結果、ブロック内二乗
平均値が最も大きくなったパタンを、そのブロックのパ
タンとする。そして、そのパタンを表すパタン信号を出
力する。
第6図に戻り、クラス分け回路13から出力されるクラ
ス信号と、パタン分け回路14から出力されるパタン信号
は、選択回路15に入力される。選択回路15には、読み出
し専用メモリ10からの出力信号も入力されている。読み
出し専用メモリ10には、あらかじめビット割り当てマッ
プを複数種類記憶させておく。そのビット割り当てマッ
プは、クラス分け回路13で用意されている複数のクラス
にそれぞれ対応した符号量と、パタン分け回路14で用意
されている複数のパタンにそれぞれ対応した符号化領域
のマップとなっている。それら複数のビット割り当てマ
ップが、選択回路15に入力されている。
選択回路15では、クラス分け回路13から出力されるク
ラス信号と、パタン分け回路14から出力されるパタン信
号に従って、読み出し専用メモリ10から読み出された複
数のビット割り当てマップのうち該当するビット割り当
てマップを選択して、符号化しようとするブロックのビ
ット割り当てマップを決定する。
そして、量子化回路16では、選択回路15から出力され
るビット割り当てマップに従って直交変換回路11から出
力される変化係数を量子化して、符号化信号として出力
する。
また、クラス分け回路13及びパタン分け回路14から出
力されるクラス信号,パタン信号も付加信号として符号
化信号とともに伝送路に出力される。
以上述べた構成により、ブロック毎に符号量が決定で
き、また、各ブロックの空間周波数の方向に合致した変
換係数を優先的に符号化するような、画像信号圧縮符号
化方式を実現できる画像信号圧縮符号化装置を提供でき
る。
なお、この例においてはブロックの大きさとして8画
素×8ラインとしたが、この大きさに限定する必要はな
く、さらに大きなブロックまたは小さなブロックを用い
てもよい。
また、ここでは直交変換の例としてDCTを用いたが、
他の例えばアダマール変換などの直交変換を使ってもよ
い。
また、この例ではブロック内の交流成分の大きさに二
乗成分値で表したが、他の例えば絶対値平均などを用い
てもよい。
さらにここでは、ブロック内の符号量を決定するため
に各ブロックの交流成分の大きさの累積確率分布を用い
たが、他の方法を用いて決定してもよい。
また、ブロック内の符号量を4種類のクラスに分類し
たが、クラスの種類は4に限定する必要はなく、さらに
増やしても、また減らしても構わない。
また、ブロック内の符号化領域を4種類のパタンに分
類したが、パタンの種類は4に限定する必要はなく、さ
らに増やしても、また減らしても構わない。
また、パタンの種類はここでは第5図に示すように水
平方向の空間周波数優先、垂直方向の空間周波数優先、
斜め方向の空間周波数優先、その他の場合で主に低域成
分にのみパワーが集中するようなブロックとしたが、他
のパタンを用いてもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、ブロック毎に符
号量が決定できるため、ブロック内一定レート符号化や
画面内一定レート符号化を行うことができ、後段の回路
の構成を簡単にしたり、また、ディジタルVTRのような
画面毎の符号量を一定にする必要のある記録再生系や伝
送路に適用することが可能となる。さらに、各ブロック
の空間周波数の方向に合致した変換係数を優先的に符号
化し、また画像の精細さによってブロック毎に適した符
号量を割り当てられるため、画質劣化が少なく、実用上
極めて有用な画像信号圧縮符号化方式及び画像信号圧縮
符号化装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の画像信号圧縮符号化方式の処理の流れ
を示す図、 第2図は画像信号圧縮符号化方式に対する復号化方式の
流れを示す図、 第3図は直交変換を施された変換係数の説明図、 第4図はクラス分けの説明図、 第5図は符号化領域パタンの一例図、 第6図は本発明の画像信号圧縮符号化装置の構成図、 第7図はクラス分け回路の構成の一例図、 第8図はパタン分け回路の構成の一例図、 第9図は従来の画像信号圧縮符号化方式の処理の流れを
示す図である。 1,31……直交変換処理 2……ブロック内交流成分計算処理 3……ブロック内符号量決定処理 4……ブロック内符号化領域決定処理 5,7……ブロック内ビット割り当て決定処理 6,32……量子化処理 8……逆量子化処理 9……逆直交変換処理 10……読み出し専用メモリ 11……直交変換回路 12……平均値計算回路 13……クラス分け回路 14……パタン分け回路 15……選択回路 16……量子化回路 17……累積確率計算回路 18……しきい値決定回路 19……大小判定回路 20,22,24,26……マスク回路 21,23,25,27……平均計算回路 28……最大値選択回路 33……可変長符号化処理 50,60,62,64、66……ブロック 51……直流成分を表す変換係数 52……累積確率分布グラフ 53,54,55,56……クラスに分類された領域 61,63,65,67……優先符号化領域

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像信号に対しブロック化及び直交変換処
    置を施し、前記直交変換処理された変換係数を用いてブ
    ロック毎の交流成分の大きさを計算し、前記ブロック毎
    の交流成分の大きさにしたがって、あらかじめ定めた個
    数のクラスに各ブロックを分類し、前記直交変換された
    変換係数を用いてあらかじめ定めた個数の符号化領域パ
    タンに各ブロックを分類し、あらかじめ定めておいたブ
    ロック内量子化ビット割り当てマップのうち前記クラス
    分類結果及びパタン分類結果により該当するものを選択
    することでブロック内の各変換係数の量子化ビット数に
    したがって前記直交変換処理された変換係数を量子化
    し、前記量子化された変換係数と、前記ブロック毎のク
    ラス分類を表す信号及び前記ブロック毎の符号化領域パ
    タン分類を表す信号とをともに出力する画像信号圧縮符
    号化方式において、前記ブロック毎の交流成分の大きさ
    にしたがって、画面毎に各クラスに属するブロックの数
    が等しくなるようにあらかじめ定めた個数のクラスに各
    ブロックを分類することを特徴とする画像信号圧縮符号
    化方式。
  2. 【請求項2】画像信号に対してブロック化及び直交変換
    するための直交変換回路と、前記直交変換回路から出力
    されるブロック毎の変換係数の交流成分の平均値を計算
    するための平均値計算回路と、前記平均値を用いてブロ
    ック内の符号量を特定するあらかじめ定めた個数のクラ
    スに分類するためのクラス分け回路と、前記変換係数を
    用いてブロック毎の符号化領域を特定するあらかじめ定
    めた個数のパタンに分類するためのパタン分け回路と、
    ブロック内に各変換係数の量子化ビット数を特定する複
    数のビット割り当てマップをあらかじめ記憶されておい
    た読み出し専用メモリと、前記読み出し専用メモリから
    出力される複数のビット割り当てマップのうち、前記ク
    ラス分け回路から出力されるクラス信号及び前記パタン
    分け回路から出力されるパンタ信号にしたがって該当す
    るビット割り当てマップを選択するための選択回路と、
    前記選択回路で選択されたビット割り当てマップにした
    がって前記直交変換回路から出力される変換係数を量子
    化するための量子化回路とから構成される画像信号圧縮
    符号化装置において、前記クラス分け回路が前記平均値
    を用いてブロック内の符号量を特定するあらかじめ定め
    た個数のクラスに分類し、かつ、その際に画面毎に各ク
    ラスに属するブロックの数がそれぞれ等しくなるように
    クラス分類するクラス分け回路であることを特徴とする
    画像信号圧縮符号化装置。
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