JP2891600B2 - ヘテロ接合デバイスの製造方法 - Google Patents
ヘテロ接合デバイスの製造方法Info
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- JP2891600B2 JP2891600B2 JP4346228A JP34622892A JP2891600B2 JP 2891600 B2 JP2891600 B2 JP 2891600B2 JP 4346228 A JP4346228 A JP 4346228A JP 34622892 A JP34622892 A JP 34622892A JP 2891600 B2 JP2891600 B2 JP 2891600B2
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- plasma treatment
- hydrogen
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- polycrystalline
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E10/00—Energy generation through renewable energy sources
- Y02E10/50—Photovoltaic [PV] energy
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- Photovoltaic Devices (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、ヘテロ接合太
陽電池のように、多結晶半導体と非晶質半導体とを接合
させたヘテロ接合を有するデバイスの製造方法に関する
ものである。
陽電池のように、多結晶半導体と非晶質半導体とを接合
させたヘテロ接合を有するデバイスの製造方法に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】太陽電池の分野において、多結晶太陽電
池は低コストと高効率を両立できるものとして期待され
ている。このような多結晶太陽電池においては、結晶方
位の異なる結晶粒同士が接触する、いわゆる粒界でのキ
ャリアの再結合が、太陽電池の性能を著しく低下させ、
多結晶太陽電池の高効率化に対して大きな障害となって
いる。
池は低コストと高効率を両立できるものとして期待され
ている。このような多結晶太陽電池においては、結晶方
位の異なる結晶粒同士が接触する、いわゆる粒界でのキ
ャリアの再結合が、太陽電池の性能を著しく低下させ、
多結晶太陽電池の高効率化に対して大きな障害となって
いる。
【0003】このような粒界でのキャリアの再結合は、
粒界に多く存在するダングリングボンド(未結合手)の
存在が大きな原因となっている。このような粒界でのキ
ャリアの再結合を低減する目的で、多結晶半導体に対し
て水素処理を施し多結晶半導体中の粒界のダングリング
ボンドを水素終端する方法が提案されている。このよう
な水素終端の方法として、Proc. of 22nd
IEEE Photovoltaic Specia
lists Conference pp.873−8
76では、水素プラズマ処理が試みられている。この報
告では、多結晶半導体に不純物を拡散させてpn接合を
形成する太陽電池について、水素プラズマ処理が検討さ
れている。
粒界に多く存在するダングリングボンド(未結合手)の
存在が大きな原因となっている。このような粒界でのキ
ャリアの再結合を低減する目的で、多結晶半導体に対し
て水素処理を施し多結晶半導体中の粒界のダングリング
ボンドを水素終端する方法が提案されている。このよう
な水素終端の方法として、Proc. of 22nd
IEEE Photovoltaic Specia
lists Conference pp.873−8
76では、水素プラズマ処理が試みられている。この報
告では、多結晶半導体に不純物を拡散させてpn接合を
形成する太陽電池について、水素プラズマ処理が検討さ
れている。
【0004】水素プラズマ処理後プロセス温度が高温に
なると、粒界において水素終端している水素が再び脱離
してしまうので、通常pn接合形成後に水素プラズマ処
理が行われる。しかしながら、処理後500℃以上の高
温プロセスを経ると、やはり水素が脱離するおそれがあ
るので、このような水素の脱離を防止するため、酸化膜
や窒化膜等で基板を被う必要が生じる。このため、太陽
電池に対する水素プラズマ処理は、一般には、表面に電
極や反射防止層等を形成し、太陽電池がほぼ完成した状
態において行われている。
なると、粒界において水素終端している水素が再び脱離
してしまうので、通常pn接合形成後に水素プラズマ処
理が行われる。しかしながら、処理後500℃以上の高
温プロセスを経ると、やはり水素が脱離するおそれがあ
るので、このような水素の脱離を防止するため、酸化膜
や窒化膜等で基板を被う必要が生じる。このため、太陽
電池に対する水素プラズマ処理は、一般には、表面に電
極や反射防止層等を形成し、太陽電池がほぼ完成した状
態において行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、太陽電
池が完成した後の水素プラズマ処理では、表面及び裏面
に電極や反射防止層等が存在しており、このような電極
や反射防止層の面内方向及び深さ方向の不均一性の影響
を受け、その内部に存在する半導体層に対して水素プラ
ズマ処理を均一に行うことができないという問題があっ
た。すなわち、水素終端が成されていない部分が残るな
ど十分に水素プラズマ処理の効果が得られていなかっ
た。また、水素プラズマ処理により、表面の電極や反射
防止層等にダメージが残り、電池特性に影響を与えると
いう問題もあった。
池が完成した後の水素プラズマ処理では、表面及び裏面
に電極や反射防止層等が存在しており、このような電極
や反射防止層の面内方向及び深さ方向の不均一性の影響
を受け、その内部に存在する半導体層に対して水素プラ
ズマ処理を均一に行うことができないという問題があっ
た。すなわち、水素終端が成されていない部分が残るな
ど十分に水素プラズマ処理の効果が得られていなかっ
た。また、水素プラズマ処理により、表面の電極や反射
防止層等にダメージが残り、電池特性に影響を与えると
いう問題もあった。
【0006】一方、近年、非晶質半導体と多結晶半導体
とを接合させたヘテロ接合太陽電池が、安価でかつ変換
効率の高いことから注目されているが、このようなヘテ
ロ接合太陽電池においても、水素プラズマ処理によるダ
メージが残ることから、水素プラズマ処理は一般に行わ
れていなかった。
とを接合させたヘテロ接合太陽電池が、安価でかつ変換
効率の高いことから注目されているが、このようなヘテ
ロ接合太陽電池においても、水素プラズマ処理によるダ
メージが残ることから、水素プラズマ処理は一般に行わ
れていなかった。
【0007】本発明の目的は、このような従来の問題点
を解消し、粒界でのキャリアの再結合を低減させること
のできる水素プラズマ処理を効果的に行うことのでき
る、ヘテロ接合デバイスの製造方法を提供することにあ
る。
を解消し、粒界でのキャリアの再結合を低減させること
のできる水素プラズマ処理を効果的に行うことのでき
る、ヘテロ接合デバイスの製造方法を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の製造方法は、一
導電型の多結晶半導体に水素プラズマ処理を施す工程
と、水素プラズマ処理によってダメージを受けた多結晶
半導体の表面層を除去する工程と、表面層を除去した多
結晶半導体上に直接または間接に他導電型の非晶質半導
体層を水素プラズマ処理よりも低い温度で形成する工程
とを備えることを特徴としている。
導電型の多結晶半導体に水素プラズマ処理を施す工程
と、水素プラズマ処理によってダメージを受けた多結晶
半導体の表面層を除去する工程と、表面層を除去した多
結晶半導体上に直接または間接に他導電型の非晶質半導
体層を水素プラズマ処理よりも低い温度で形成する工程
とを備えることを特徴としている。
【0009】本発明において、水素プラズマ処理の温度
は、好ましくは200℃〜550℃であり、さらに好ま
しくは350℃〜500℃である。また水素プラズマ処
理の反応条件において、水素のガス流量は10〜400
sccmが好ましく、RFパワーは10〜250mW/
cm2 が好ましく、反応圧力は1.0〜150Paが好
ましい。処理時間は、20〜240分が好ましく、さら
に好ましくは30〜120分である。
は、好ましくは200℃〜550℃であり、さらに好ま
しくは350℃〜500℃である。また水素プラズマ処
理の反応条件において、水素のガス流量は10〜400
sccmが好ましく、RFパワーは10〜250mW/
cm2 が好ましく、反応圧力は1.0〜150Paが好
ましい。処理時間は、20〜240分が好ましく、さら
に好ましくは30〜120分である。
【0010】本発明に従えば、水素プラズマ処理後、処
理によってダメージを受けた多結晶半導体の表面層を除
去する。この除去の方法は特に限定されるものではな
く、物理的な方法や化学的な方法によって行うことがで
きる。エッチングによって表面層を除去する場合には、
ドライエッチング法や、酸やアルカリ等の溶液を用いた
ウェットエッチングを行うことができる。ウェットエッ
チングでは、エッチング後の残留不純物の観点からフッ
硝酸を用いたウェットエッチングが好ましい。使用する
フッ硝酸溶液としては、HF:HNO3 =1:5〜50
の混合比のものが好ましい。処理時間は、特に限定され
るものではないが、エッチングによる表面荒れ等の影響
を考慮すると、1分以下であることが好ましい。
理によってダメージを受けた多結晶半導体の表面層を除
去する。この除去の方法は特に限定されるものではな
く、物理的な方法や化学的な方法によって行うことがで
きる。エッチングによって表面層を除去する場合には、
ドライエッチング法や、酸やアルカリ等の溶液を用いた
ウェットエッチングを行うことができる。ウェットエッ
チングでは、エッチング後の残留不純物の観点からフッ
硝酸を用いたウェットエッチングが好ましい。使用する
フッ硝酸溶液としては、HF:HNO3 =1:5〜50
の混合比のものが好ましい。処理時間は、特に限定され
るものではないが、エッチングによる表面荒れ等の影響
を考慮すると、1分以下であることが好ましい。
【0011】表面層を除去した後、多結晶半導体上に直
接または間接に他導電型の非晶質半導体層を形成する。
この非晶質半導体層の形成は、従来から行われているス
パッタリング法やCVD法等により形成させることがで
きる。本発明は、この非晶質半導体の形成の際の温度を
水素プラズマ処理の温度よりも低い温度で行う。これ
は、水素プラズマ処理により粒界に導入された水素が再
び脱離するのを可能な限り少なくするためである。この
ような非晶質半導体層を形成させる際の温度は、基板温
度として300℃以下が好ましく、さらに好ましくは2
00℃以下である。
接または間接に他導電型の非晶質半導体層を形成する。
この非晶質半導体層の形成は、従来から行われているス
パッタリング法やCVD法等により形成させることがで
きる。本発明は、この非晶質半導体の形成の際の温度を
水素プラズマ処理の温度よりも低い温度で行う。これ
は、水素プラズマ処理により粒界に導入された水素が再
び脱離するのを可能な限り少なくするためである。この
ような非晶質半導体層を形成させる際の温度は、基板温
度として300℃以下が好ましく、さらに好ましくは2
00℃以下である。
【0012】本発明において、他導電型の非晶質半導体
層は、一導電型の多結晶半導体上に直接または間接に形
成されるが、間接に形成する際には、これらの間に真性
の非晶質半導体層を介在させることが好ましい。このよ
うな真性の非晶質半導体層の介在により、光電変換効率
の向上を図ることができる。
層は、一導電型の多結晶半導体上に直接または間接に形
成されるが、間接に形成する際には、これらの間に真性
の非晶質半導体層を介在させることが好ましい。このよ
うな真性の非晶質半導体層の介在により、光電変換効率
の向上を図ることができる。
【0013】
【作用】本発明では、ヘテロ接合デバイスを実質的に完
成した後ではなく、ヘテロ接合を形成させる前の一導電
型の多結晶半導体に対して水素プラズマ処理を施してい
る。このため、処理の対象となる多結晶半導体との間に
介在するものがなく、直接処理対象である多結晶半導体
に水素プラズマ処理を施すことができ、多結晶半導体内
において均一に水素プラズマ処理を施すことができ、均
一にダングリングボンドを水素終端させることが可能と
なる。
成した後ではなく、ヘテロ接合を形成させる前の一導電
型の多結晶半導体に対して水素プラズマ処理を施してい
る。このため、処理の対象となる多結晶半導体との間に
介在するものがなく、直接処理対象である多結晶半導体
に水素プラズマ処理を施すことができ、多結晶半導体内
において均一に水素プラズマ処理を施すことができ、均
一にダングリングボンドを水素終端させることが可能と
なる。
【0014】また本発明では、水素プラズマ処理後、多
結晶半導体のダメージを受けた表面層を除去している。
このため、良好なヘテロ接合を形成させることができ
る。さらに、本発明においては、ヘテロ接合の形成を、
水素プラズマ処理よりも低い温度で行っている。このた
め、多結晶半導体内の粒界内のダングリングボンドを終
端している水素の脱離を可能な限り少なくすることがで
きる。
結晶半導体のダメージを受けた表面層を除去している。
このため、良好なヘテロ接合を形成させることができ
る。さらに、本発明においては、ヘテロ接合の形成を、
水素プラズマ処理よりも低い温度で行っている。このた
め、多結晶半導体内の粒界内のダングリングボンドを終
端している水素の脱離を可能な限り少なくすることがで
きる。
【0015】
【実施例】図1は、本発明に従う製造方法の一実施例を
説明するための断面図である。まず、図1(a)に示す
ようなn型多結晶シリコン基板1を洗浄し、これをプラ
ズマ装置内に入れ、水素プラズマ処理を行う。このとき
のプラズマ処理の基板温度は、400℃である。また、
水素処理時の反応条件は、水素ガス流量:100scc
m、RFパワー:160mW/cm2 、反応圧力27P
aである。また、処理時間は100分である。
説明するための断面図である。まず、図1(a)に示す
ようなn型多結晶シリコン基板1を洗浄し、これをプラ
ズマ装置内に入れ、水素プラズマ処理を行う。このとき
のプラズマ処理の基板温度は、400℃である。また、
水素処理時の反応条件は、水素ガス流量:100scc
m、RFパワー:160mW/cm2 、反応圧力27P
aである。また、処理時間は100分である。
【0016】図1(b)は、以上のようにして水素プラ
ズマ処理した後のn型多結晶シリコン基板1を示す断面
図である。図1(b)に示されるように、多結晶シリコ
ン基板1内において、均一に粒界のダングリングボンド
が水素終端されており、多結晶シリコン基板1の表面に
は、水素プラズマ処理によってダメージを受けたプラズ
マダメージ層1aが形成されている。このダメージ層1
aを、フッ硝酸(HF:HNO3 =1:20)溶液中で
1分間処理することによって除去する。図1(c)は、
ダメージ層を除去した後の多結晶シリコン基板1を示し
ている。
ズマ処理した後のn型多結晶シリコン基板1を示す断面
図である。図1(b)に示されるように、多結晶シリコ
ン基板1内において、均一に粒界のダングリングボンド
が水素終端されており、多結晶シリコン基板1の表面に
は、水素プラズマ処理によってダメージを受けたプラズ
マダメージ層1aが形成されている。このダメージ層1
aを、フッ硝酸(HF:HNO3 =1:20)溶液中で
1分間処理することによって除去する。図1(c)は、
ダメージ層を除去した後の多結晶シリコン基板1を示し
ている。
【0017】次に、図1(d)に示すように、このn型
多結晶シリコン基板1の上にi型非晶質シリコン層2及
びp型非晶質シリコン層3を連続して堆積し、pn接合
を形成する。このような非晶質シリコン層の形成は、多
結晶シリコン基板1を再びプラズマ反応装置内に入れ、
基板温度120℃でCVD法により行う。また多結晶シ
リコン基板1の裏面側には、n型非晶質シリコン層4を
形成する。非晶質シリコン層の形成条件を表1に示す。
多結晶シリコン基板1の上にi型非晶質シリコン層2及
びp型非晶質シリコン層3を連続して堆積し、pn接合
を形成する。このような非晶質シリコン層の形成は、多
結晶シリコン基板1を再びプラズマ反応装置内に入れ、
基板温度120℃でCVD法により行う。また多結晶シ
リコン基板1の裏面側には、n型非晶質シリコン層4を
形成する。非晶質シリコン層の形成条件を表1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】次に、図1(e)に示すように、p型非晶
質シリコン層3の上に透明電極膜兼反射防止膜としての
ITO(酸化インジウム錫)膜5を形成し、さらにその
上に銀からなる集電極6を形成する。また多結晶シリコ
ン基板1の裏面側のn型非晶質シリコン層4の上には、
Alからなる裏面電極7を形成し、太陽電池を製造す
る。
質シリコン層3の上に透明電極膜兼反射防止膜としての
ITO(酸化インジウム錫)膜5を形成し、さらにその
上に銀からなる集電極6を形成する。また多結晶シリコ
ン基板1の裏面側のn型非晶質シリコン層4の上には、
Alからなる裏面電極7を形成し、太陽電池を製造す
る。
【0020】以上のようにして得られた太陽電池の収集
効率を図2に示す。また図2には、比較として、水素プ
ラズマ処理を施さないこと以外は、上記実施例と同様に
して作製した比較例の太陽電池の特性を示している。図
2から明らかなように、本発明に従い水素プラズマ処理
を行うことにより、太陽電池の分光感度特性において、
長波長側での感度を向上することができている。
効率を図2に示す。また図2には、比較として、水素プ
ラズマ処理を施さないこと以外は、上記実施例と同様に
して作製した比較例の太陽電池の特性を示している。図
2から明らかなように、本発明に従い水素プラズマ処理
を行うことにより、太陽電池の分光感度特性において、
長波長側での感度を向上することができている。
【0021】また、別途水素プラズマ処理した後にプラ
ズマダメージ層を除去しない太陽電池を作製して比較し
たところ、プラズマダメージ層を除去しない場合には、
このような長波長側の感度向上は僅かであった。表2
に、本発明に従い水素プラズマ処理した太陽電池と水素
プラズマ処理していない太陽電池の特性を示す。
ズマダメージ層を除去しない太陽電池を作製して比較し
たところ、プラズマダメージ層を除去しない場合には、
このような長波長側の感度向上は僅かであった。表2
に、本発明に従い水素プラズマ処理した太陽電池と水素
プラズマ処理していない太陽電池の特性を示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2から明らかなように、本発明に従い水
素プラズマ処理することにより変換効率を約13%向上
させることができた。これは、従来水素プラズマ処理に
より特性向上すると報告されている値(10%未満)よ
りも大きな値である。これは、本発明においては、水素
プラズマ処理よりも低い温度で非晶質半導体層が形成さ
れていることによるものと思われる。
素プラズマ処理することにより変換効率を約13%向上
させることができた。これは、従来水素プラズマ処理に
より特性向上すると報告されている値(10%未満)よ
りも大きな値である。これは、本発明においては、水素
プラズマ処理よりも低い温度で非晶質半導体層が形成さ
れていることによるものと思われる。
【0024】なお、上記実施例においては、多結晶シリ
コン基板としてn型のものを用いているが、基板として
p型基板を用い、非晶質半導体層としてn型のものを形
成してもよいことはいうまでもない。また、上記実施例
においては、n型多結晶シリコン基板1の裏面側にn型
非晶質シリコン層4を形成しているが、このようなシリ
コン層の形成は必ずしも必要なものではない。
コン基板としてn型のものを用いているが、基板として
p型基板を用い、非晶質半導体層としてn型のものを形
成してもよいことはいうまでもない。また、上記実施例
においては、n型多結晶シリコン基板1の裏面側にn型
非晶質シリコン層4を形成しているが、このようなシリ
コン層の形成は必ずしも必要なものではない。
【0025】また、以上の説明では、ヘテロ接合デバイ
スとして、ヘテロ接合の太陽電池を例示して説明した
が、本発明は太陽電池に限定されるものではなく、他の
デバイスにも適用されるものである。
スとして、ヘテロ接合の太陽電池を例示して説明した
が、本発明は太陽電池に限定されるものではなく、他の
デバイスにも適用されるものである。
【0026】
【発明の効果】本発明に従えば、水素プラズマ処理の対
象となる多結晶半導体に、直接水素プラズマ処理を施し
ている。このため、多結晶半導体内において水素プラズ
マ処理を均一に施すことができ、多結晶半導体全体にお
いて粒界内のダングリングボンドを均一に水素終端する
ことができる。
象となる多結晶半導体に、直接水素プラズマ処理を施し
ている。このため、多結晶半導体内において水素プラズ
マ処理を均一に施すことができ、多結晶半導体全体にお
いて粒界内のダングリングボンドを均一に水素終端する
ことができる。
【0027】また本発明に従えば、水素プラズマ処理後
ダメージを受けた多結晶半導体の表面層を除去してい
る。このため、水素プラズマ処理によるダメージが残る
ことなく、多結晶半導体の上に非晶質半導体層を形成し
て、良好なヘテロ接合を形成させることができる。
ダメージを受けた多結晶半導体の表面層を除去してい
る。このため、水素プラズマ処理によるダメージが残る
ことなく、多結晶半導体の上に非晶質半導体層を形成し
て、良好なヘテロ接合を形成させることができる。
【0028】さらに、本発明に従えば、他導電型の非晶
質半導体層を、水素プラズマ処理の温度よりも低い温度
で形成させている。このため、水素終端が成されたダン
グリングボンドから再び水素が脱離するのを可能な限り
少なくすることができる。
質半導体層を、水素プラズマ処理の温度よりも低い温度
で形成させている。このため、水素終端が成されたダン
グリングボンドから再び水素が脱離するのを可能な限り
少なくすることができる。
【図1】図1は本発明に従う製造方法の一実施例を示す
断面図であり、(a)は水素プラズマ処理前のn型多結
晶シリコン基板を示しており、(b)は水素プラズマ処
理後のn型多結晶シリコン基板を示しており、(c)は
ダメージを受けた表面層を除去した後のn型多結晶シリ
コン基板を示しており、(d)はn型多結晶シリコン基
板上に非晶質半導体層を形成した状態を示しており、
(e)はさらにその上にITO膜及び集電極並びに裏面
電極を形成した状態を示している。
断面図であり、(a)は水素プラズマ処理前のn型多結
晶シリコン基板を示しており、(b)は水素プラズマ処
理後のn型多結晶シリコン基板を示しており、(c)は
ダメージを受けた表面層を除去した後のn型多結晶シリ
コン基板を示しており、(d)はn型多結晶シリコン基
板上に非晶質半導体層を形成した状態を示しており、
(e)はさらにその上にITO膜及び集電極並びに裏面
電極を形成した状態を示している。
【図2】本発明に従う実施例の太陽電池の分光感度特性
を示す図。
を示す図。
1…n型多結晶シリコン基板 1a…プラズマダメージ層 2…i型非晶質シリコン層 3…p型非晶質シリコン層 4…n型非晶質シリコン層 5…ITO膜 6…集電極 7…裏面電極
Claims (1)
- 【請求項1】 一導電型の多結晶半導体に水素プラズマ
処理を施す工程と;前記水素プラズマ処理によってダメ
ージを受けた前記多結晶半導体の表面層を除去する工程
と;表面層を除去した前記多結晶半導体上に直接または
間接に他導電型の非晶質半導体層を前記水素プラズマ処
理よりも低い温度で形成する工程とを備える、ヘテロ接
合デバイスの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4346228A JP2891600B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | ヘテロ接合デバイスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4346228A JP2891600B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | ヘテロ接合デバイスの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06196729A JPH06196729A (ja) | 1994-07-15 |
JP2891600B2 true JP2891600B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=18381983
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4346228A Expired - Lifetime JP2891600B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | ヘテロ接合デバイスの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2891600B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006269956A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Sharp Corp | 結晶質シリコン基板、その製造方法およびそれを用いた光電変換素子 |
WO2006126371A1 (ja) * | 2005-05-25 | 2006-11-30 | Kyocera Corporation | 多結晶シリコン基板、多結晶シリコンインゴット、光電変換素子、及び光電変換モジュール |
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