JP2891390B2 - 塗装膜厚制御方法 - Google Patents

塗装膜厚制御方法

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JP2891390B2
JP2891390B2 JP3357207A JP35720791A JP2891390B2 JP 2891390 B2 JP2891390 B2 JP 2891390B2 JP 3357207 A JP3357207 A JP 3357207A JP 35720791 A JP35720791 A JP 35720791A JP 2891390 B2 JP2891390 B2 JP 2891390B2
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    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05CAPPARATUS FOR APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05C1/00Apparatus in which liquid or other fluent material is applied to the surface of the work by contact with a member carrying the liquid or other fluent material, e.g. a porous member loaded with a liquid to be applied as a coating
    • B05C1/04Apparatus in which liquid or other fluent material is applied to the surface of the work by contact with a member carrying the liquid or other fluent material, e.g. a porous member loaded with a liquid to be applied as a coating for applying liquid or other fluent material to work of indefinite length
    • B05C1/08Apparatus in which liquid or other fluent material is applied to the surface of the work by contact with a member carrying the liquid or other fluent material, e.g. a porous member loaded with a liquid to be applied as a coating for applying liquid or other fluent material to work of indefinite length using a roller or other rotating member which contacts the work along a generating line
    • B05C1/0873Controlling means responsive to conditions of the liquid or other fluent material, of the ambient medium, of the roller or of the work
    • B05C1/0886Controlling means responsive to conditions of the liquid or other fluent material, of the ambient medium, of the roller or of the work responsive to the condition of the work

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  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塗装膜厚制御方法、特
にロールコータにより鋼帯等の帯状体を連続的に塗装す
る際に適用して好適な、塗装膜厚制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼帯では、その耐蝕性等の性能向
上を図るために、例えば亜鉛メッキ鋼板上にクロムや樹
脂等をコーティングすることが一般に行われている。
【0003】上記鋼板に対するコーティングは、入側設
備にあるペイオフリールから払い出された鋼板を、連続
的に搬送しながら、脱脂、ロールコータによるコーティ
ング、オーブンによる乾燥の各工程を通過させることに
より行われる(必要に応じて同工程を繰り返すこともあ
る)。そして、コーティング後の鋼板は、出側設備にお
いて巻取装置に巻き取られるようになっている。
【0004】一般に、鋼板の連続塗装に使用されるロー
ルコータは、塗料パン内の塗料を引き上げる鋼製のピッ
クアップロールと、該ピックアップロールから塗料を受
け取り鋼板の表面に該塗料を転写して塗装するためのゴ
ムライニングされたアプリケータロールを備えている。
このロールコータで塗装する場合、塗装膜厚の制御は鋼
板の搬送速度に対し、ロールの周速、ピックアップロー
ルとアプリケータロール間の押付力、鋼板とアプリケー
タロール間の押付力を適宜制御することにより行われて
いる。
【0005】ところが、近年、家電製品、自動車、建材
等の広い用途に塗装鋼板が使用されるようになり、防錆
能力向上等の要請から要求される品質が高くなると共
に、塗装膜厚の精度も非常に厳しいものとなってきてい
る。
【0006】従来、ロールコータでコーティングする場
合の塗装膜厚の制御方法としては、ピックアップロール
とアプリケータロール間の押付力(ニップ圧)を、過去
に塗装したニップ圧と塗装膜厚の関係に関するデータに
基づいて制御する方法(特開昭58−166959)、
過去の塗装実績(例えば、膜厚の変化量とニップ圧の変
化量の関係)に従って設定膜厚と実際の膜厚との偏差を
ニップ圧等により修正して制御する方法(特公平3−2
3225)等が知られている。
【0007】上記公報に開示されている塗装膜厚制御方
法を初めとして、従来の塗装膜厚制御方法においては、
鋼板における被塗装面の表面粗度を考慮していなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者等が種々検討した結果、特に、2〜3μm の薄膜塗装
の場合には鋼板の表面粗度が大きく影響することが明ら
かとなった。
【0009】例えば、亜鉛メッキ鋼板を塗装する場合に
は、被塗装面の表面粗度はスキンパスロールの番手によ
り決定され、同一番手のスキンパスロールを使用する場
合でも鋼板が切り替わる場合はもとより、同一コイル内
においても圧延長により微妙に変化する。
【0010】具体的には、同一の塗装条件の下で目標膜
厚3±1μm の薄膜塗装を、#50番ダルと#80番ダ
ルのスキンパス圧延を行った2つの鋼板に対して行う場
合には、#80番ダルで圧延した表面粗度の小さい鋼板
の方が膜厚が薄くなる。
【0011】このように、被塗装面の表面粗度が微妙に
変化する帯状体に対して薄膜塗装を行う場合には、その
表面粗度の変化が塗装膜厚に大きく影響するという問題
がある。
【0012】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、帯状体における被塗装面の表面粗度
が変化する場合でも、常に一定の膜厚で塗装することが
できる塗装膜厚制御方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、帯状体を連続
的に塗装装置に移送して塗装する際の塗装膜厚制御方法
において、帯状体の被塗装面の表面粗度を測定し、該表
面粗度を用いて塗装装置における膜厚制御量を補正する
ことにより、前記課題を達成したものである。
【0014】本発明は、又、前記塗装膜厚制御方法にお
いて、塗装装置がロールコータであり、ロールコータの
上流側に粗度計を設置し、該粗度計で測定した表面粗度
を用いて、ロールコータに適用される膜厚制御式に含ま
れる膜厚制御量を補正することにより、同様に前記課題
を達成したものである。
【0015】本発明は、更に、前記塗装膜厚制御方法に
おいて、膜厚制御式を、膜厚Qを表わす次式の関数: Q=(1/LS)〔{α(VA /VP β/(1+α(VA /VP β)} × hPA(VA +VP )/2−λ hAS(VA −LS)〕 LS:ライン速度、 VA :アプリケータロールの周速、 VP :ピックアップロールの周速、 hPA:アプリケータロールとピックアップロールの間
隙、 hAS:アプリケータロールと帯状体の間隙、 α,β,λ:定数 で設定し、且つ、表面粗度と上記関数に含まれる係数λ
との関係を予め決定し、前記粗度計で測定した表面粗度
に対応する係数λを用いて、膜厚Qの関数に含まれる、
アプリケータロールとピックアップロールの間のニップ
圧NP 又はロール周速VA 、VP を算出し、算出したニ
ップ圧NP 又はロール周速VA 、VP によりロールコー
タをフィードフォワード制御することにより、同様に前
記課題を達成したものである。
【0016】
【作用】本発明においては、鋼板等の帯状体を連続的に
塗装装置に移送して塗装する際に、該帯状体の被塗装面
の表面粗度を測定し、その表面粗度により塗装装置にお
ける膜厚制御量を補正するようにしたので、表面粗度が
変化する場合でも任意の塗装装置を用いて、表面粗度の
影響を受けることなく常に一定の膜厚で塗装することが
可能となる。
【0017】又、塗装装置としてロールコータを用いる
場合には、ロールコータの上流側に粗度計を設置し、該
粗度計で測定した表面粗度によりロールコータに適用さ
れる膜厚制御式に含まれる膜厚制御量を補正するように
したので、帯状体における被塗装面の表面粗度が変化す
る場合でも、ロールコータにより常に一定の膜厚で塗装
することが可能となる。
【0018】更に、ロールコータに適用する膜厚制御式
を、前記膜厚Qを表わす関数で設定し、表面粗度と前記
関数に含まれる係数λとの関係を予め決定しておくと共
に、粗度計で測定した表面粗度に対応する係数λを用い
てアプリケータロールとピックアップロールとの間のニ
ップ圧NP 又はロール周速VA 、VP を算出し、これら
の少なくとも1つを前記膜厚制御式に適用してロールコ
ータをフィードフォワード制御するようにしたので、同
様に被塗装面の表面粗度が変化する場合でも、常に一定
の膜厚で塗装することが可能となる。
【0019】以下、本発明の膜厚制御方法を、図1に示
すロールコータ10でコーティングする場合を例にして
詳細に説明する。
【0020】上記ロールコータ10は、塗料パン(塗料
溜め)12内の塗料Pを引き上げるピックアップロール
14と、該ピックアップロール14と共に塗料を引き上
げ、その一部を鋼板Sの方向に移送すると共に、該鋼板
Sに塗料を転写するアプリケータロール16と、該アプ
リケータロール16により塗料を転写する場合に該鋼板
Sをアプリケータロール16に押え付けるバックアップ
ロール18とで構成されている。
【0021】上記ピックアップロール14は、半径RP
の鋼製ロールであり、周速VP で回転しており、上記ア
プリケータロール16は、表面にゴムがライニングされ
た半径RA のロールであり、上記ピックアッロール14
に対して順方向に周速VA で回転している。これに対
し、上記バックアップロール18は、半径RS の鋼製ロ
ールであり、上記アプリケータロール16に対して逆方
向に周速LSで上記鋼板Sと共に回転するようになって
いる。
【0022】上記ロールコータ10では、ピックアップ
ロール14とアプリケータロール16との間隙を hPA
すると、この間隙 hPAの間を通過する塗料の総流量 qAB
が、ピックアップロール14側とアプリケータロール1
6側に分離される。ピックアップロール14上に付着し
た塗料は塗料パン12へ戻される戻り流量 qP となり、
アプリケータロール16上に付着した塗料は鋼板S側へ
送られる供給流量 qA となる。
【0023】供給流量 qA は、鋼板Sへ送られるとその
一部(ストリップ流量という) qS が該鋼板S上に転写
されると同時に残部がアプリケータロール16とバック
アップロール18の間の間隙 hASを抜けるリーク流量 q
L となる。
【0024】従って、乾燥後の塗料付着量(単位面積当
りの固形分付着量であり、塗装膜厚に相当する)をMと
すると、ストリップ流量 qS の下で塗装された鋼板Sの
塗料付着量Mは、次式(1)で与えられる。なお、塗料
付着量Mの単位は[g / m2 ]で、γは塗料の比重、C
は塗料の固形分濃度である。
【0025】 M= qS ・γ・C/LS …(1)
【0026】上記ストリップ流量 qS は供給流量 qA
リーク流量 qL の差に等しいので、上記(1)式は次の
(2)式とすることができる。
【0027】 M=( qA − qL )・γ・C/LS …(2)
【0028】本実施例は、上記(2)式を膜厚制御の基
本式として、上記ロールコータ10により膜厚の制御を
行うものである。実際の膜厚制御式は、上記(2)式の
qA 、 qL として制御可能な具体的な式を代入すること
により作成する。この供給流量 qA 、リーク流量 qL
以下のようにして求めることができる。
【0029】上記ロールコータ10においては、次の
(3)〜(5)式の関係がある。即ち、(3)式は総流
量 qPAは、ピックアップロール14とアプリケータロー
ル16との間隙と該両ロール14、16の平均速度との
積で与えられ、(4)式は戻り流量 qP と供給流量 qA
の和が総流量 qPAであり、(5)式は総流量 qPAの分配
比率( qA と qP の比)が上記両ロールの周速の比
(α、βは定数)から与えられることを、それぞれ示し
ている。
【0030】 qPA= hPA(VP +VA )/2 …(3) qPA= qP + qA …(4) qA / qP =α(VA /VP β …(5)
【0031】上記(3)〜(5)式の関係から、供給流
量 qA は次の(6)式で与えられる。
【0032】 qA =[α(VA /VP β/{1+α(VA /VP β}] × hPA(VA +VP )/2 …(6)
【0033】一方、リーク流量 qL は、次の(7)式で
与えられる。なお、λは定数である。
【0034】 qL =λ hAS(VA −LS) …(7)
【0035】(6)式の供給流量 qA と(7)式のリー
ク流量 qL をそれぞれ前記(2)式の基本式に代入し、
次の(8)式を得る。
【0036】 M=(γ・C/LS)[α(VA /VP β /{1+α(VA /VP β} hPA(VA +VP )/2 −λ hAS(VA −LS)] …(8)
【0037】上記(8)式を変形すると、次式(8A)
の前記膜厚制御式を得る。
【0038】 Q=(1/LS)〔{α(VA /VP β/(1+α(VA /VP β)} × hPA(VA +VP )/2−λ hAS(VA −LS)〕 …(8A)
【0039】前記(8)式の両辺をγ・Cで除した上記
(8A)式は、塗装膜厚Q(=M/γ・C)とロールコ
ータの塗装条件の関係を表わしているが、鋼板Sにおけ
る表面粗度が変化すると、塗料Pが鋼板Sとアプリケー
タロール16との間を摺り抜けるリーク流量 qL が変化
することが、本発明者等により知見された。
【0040】又、本発明者等は、詳細に検討した結果、
上記リーク流量 qL を決定する係数λと表面粗度との間
には一定の関係があることが明らかとなった。従って、
被塗装面の表面粗度と上記関数に含まれる係数λとの関
係を予め決定しておき、塗装前に被塗装面の粗度を測定
し、その測定結果に基づいて上記係数λを決定し、決定
した係数λを前記(8A)式に代入すると共に、その際
の膜厚Qが所望の値に維持されるように、アプリケータ
ロール16とピックアップロール14との間の押付力
(ニップ圧)NP 、アプリケータロールの周速VA 又は
ピックアップロールのロール周速VP を制御することに
より、鋼板における被塗装面の表面粗度が変化する場合
でも一定の膜厚で塗装することが可能となる。
【0041】次に、上記ニップ圧NP を制御する方法に
ついて詳述する。
【0042】ピックアップロール及びアプリケータロー
ル16それぞれのロール半径の和より該両ロールの軸心
間距離が小さい場合に、即ちピックアップロール14と
アプリケータロール16との間の間隙が見掛け上負とな
る場合を考える。このように、見掛け上のロール間の間
隙が負のギャップとなる現象は、薄い塗装膜厚を得るた
めロール間の押付力を強くする場合に、アプリケータロ
ール16にライニングされているゴムがロール半径方向
に縮む変形を起こすことによって生じる。この現象は、
アプリケータロール16とバックアップロール18、即
ち鋼板Sとの間でも同様に生じる。
【0043】上記のように薄い塗装膜を得るために、ロ
ール同士を強く押え付ける場合には、ロール間又はロー
ルと鋼板Sとの間が負のギャップとなるため、見掛け上
のロール間隙は存在しないことになる。そこで、前記膜
厚制御式(8A)に含まれるロール間隙 hPA及び hAS
弾性流体潤滑理論に基づいて評価し、その値を前記(8
A)式に代入し、ピックアップロール14とアプリケー
タロール16との間又はアプリケータロール16と鋼板
Sとの間が見掛け上負のギャップの場合にも適用可能な
新たな膜厚制御式を作成する。
【0044】上記間隙 hPAは、弾性流体潤滑理論を適用
した一実施例によると次の(9)式で与えられる。
【0045】
【数1】
【0046】ここで、 2/EPA=(1−νP 2 )/EP +(1−νA 2 )/EA …(10) RPA=(RP ・RA )/(RP +RA ) 但し、NP :ロール間のニップ圧(total ) l :ロール面長 EP :ピックアップロールヤング率 νP :ピックアップロールポアソン比 EA :アプリケータロールヤング率 νA :アプリケータロールポアソン比
【0047】又、上記間隙 hASは、同様に弾性流体潤滑
理論を適用した一実施例によると次の(11)式で与え
られる。
【0048】
【数2】
【0049】ここで、 2/EAS=(1−νA 2 )/EA +(1−νS 2 )/ES …(12) RAS=RA ・RS /(RA +RS ) 但し、NA :押付力(total ) B :板幅 ES :ストリップヤング率 νS :ストリップポアソン比 EA :アプリケータロールヤング率 νA :アプリケータロールポアソン比
【0050】上記(9)式、(11)式を前記(8)式
に代入して整理すると、次の(13)式の膜厚制御式が
得られる。
【0051】
【数3】
【0052】上記(13)式の両辺をγ・Cで除するこ
とにより、前記(8A)式に対応する次の(13A)の
膜厚制御式が得られる。
【0053】
【数4】
【0054】上記膜厚制御式(13A)を用いて前記ロ
ールコータ10による塗装を制御することにより、ピッ
クアップロール14とアプリケータロール16との間の
間隙及びアプリケータロール16と鋼板Sとの間隙が見
掛け上負の場合でも正確に塗装膜厚を制御することが可
能となる。
【0055】従って、前述した前記(8A)式に含まれ
る定数λを表面粗度に応じて決定し、その定数λに基づ
いて行うニップ圧Np の補正を、上記(13A)式に適
用することにより、鋼板Sの表面粗度が変化する場合で
も、常に一定の膜厚で膜厚塗装を行うことが可能とな
る。
【0056】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。
【0057】図2は、本発明に係る一実施例に適用可能
な塗装膜厚制御装置を模式的に示す概略構成図である。
【0058】上記膜厚制御装置は、塗料パン12から塗
料Pを引き上げるピックアップロール14と、該ピック
アップロール14に当接するアプリケータロール16
と、該アプリケータロール16に連接するバックアップ
ロール18とを備えており、アプリケータロール16と
バックアップロール18の間をライン速度LSで鋼板S
を通過させることにより塗装するようになっている。
【0059】又、上記膜厚制御装置は、ロールコータ1
0の上流側に粗度計22が設置され、該粗度計22を通
過した鋼板Sがターニングロール24で方向を変えられ
て、上記ロールコータへ導かれるようになっている。
又、ピックアップロール(前段ロール)14とアプリケ
ータロール16との間のニップ圧NP を適宜調節制御す
るためのニップ圧制御装置26と、演算装置28とが備
えられており、上記粗度計22で測定した表面粗度に基
づいて前記(13A)式を用いて所定の演算を行い、そ
の結果を上記ニップ圧制御装置26に出力することによ
り、該ニップ圧制御装置26はその演算結果に基づき、
変化する表面粗度に適応してニップ圧NP を適宜補正
し、制御するようになっている。
【0060】上記演算装置28には、予め実験により求
めた図3に示す表面粗度と係数λとの関係式が格納され
ている。又、前記(13A)式の膜厚制御式により、目
標膜厚とするためのニップ圧NP を算出するようになっ
ている。従って、演算装置28には、ロールコータ10
における膜厚制御に必要な情報、例えば塗料の濃度C、
粘度、ラインスピードLS、ロール径、ゴム弾性率、ロ
ール周速VA 、VP 、アプリケータロールに対する押付
力NA 等が取り込まれている。
【0061】本実施例では、ラインスピードLSで移動
する塗装前の鋼板Sの表面粗度をロールコータ10の上
流側に設置した粗度計22で測定する。この粗度計22
で測定した表面粗度に対する粗度信号は、上記演算装置
28に出力される。
【0062】上記演算装置28では、上記図3に示した
表面粗度と係数λとの関係式から、測定した表面粗度に
対応する係数λを算出し、該λを用いて前記(13A)
式から測定した表面粗度の下で所定の膜厚Qを得るため
のニップ圧NP を算出する。
【0063】演算装置28で算出されたニップ圧N
P は、ニップ圧制御装置26へ出力され、該ニップ圧制
御装置は算出されたニップ圧NP となるように、ピック
アップロール14とアプリケータロール16との間の押
付力を調整する。
【0064】このように、ピックアップロール14とア
プリケータロール16との間のニップ圧NP をフィード
フォワード制御することにより、粗度計22で表面粗度
が測定された位置がロールコータ10を通過する際に
は、鋼帯Sをその被塗装面の表面粗度に応じて適切なニ
ップ圧NP で塗装することが可能となるため、同一鋼板
内において表面粗度が変化する場合でも常に一定の膜厚
で塗装することが可能となる。
【0065】本実施例を、#50番ダルと#80番ダル
のスキンパス圧延で、20/20 g/ m2 の亜鉛メッキ
を施した亜鉛メッキ鋼板に対してウェット膜厚で3±1
μmのクロメート塗装を実施した場合の結果を図4に、
従来方法による結果を図5にそれぞれ示した。
【0066】上記図4、図5から明らかなように、従来
方法では、塗装条件を表面粗度の変化に応じてニップ圧
p を補正・変更していないために、#50番ダルと#
80番ダルのスキンパス圧延の違いにより、塗装膜厚が
変化していることが判る。又、従来方法によれば、同一
番手のスキンパス圧延を行った鋼板でも圧延長によって
表面粗度が変化する場合には、同様に膜厚が変化するこ
とになる。
【0067】これに対し、本発明方法によれば、図から
明らかなようにスキンパス圧延ロールのダル加工の番手
が異なる場合でも、均一な膜厚で塗装がなされているこ
とが判かる。
【0068】これらの結果を表1にまとめて示す。
【0069】
【表1】
【0070】以上、本発明について具体的に説明した
が、本発明は、前記実施例に示したものに限られるもの
でない。
【0071】例えば、塗装装置としては、2本ロールの
ロールコータに限られるものでなく、例えば3本のロー
ルのロールコータやシータリングタイプのロールコータ
を挙げることができる。ロールコータの具体的構成は、
前記実施例に示したものに限定されるものではなく、ロ
ールの数、各ロールの回転方向等も任意に変更可能であ
る。従って、アプリケータロールに連接される前段ロー
ルもピックアップロールに限られない。
【0072】又、表面粗度に基づいて補正する膜厚制御
量は、前記ニップ圧NP に限られるものでなく、ピック
アップロール又はアプリケータロールの周速等の他の膜
厚制御量を補正・制御してもよい。
【0073】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、帯
状体を連続的に塗装装置に移送して塗装する際に、該帯
状体の被塗装面の表面粗度が変化する場合でも、常に一
定の膜厚で塗装することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、膜厚制御式の導出方法を説明するため
の概略説明図である。
【図2】図2は、本発明に係る一実施例に適用される塗
装膜厚制御装置を示す概略構成図である。
【図3】図3は、表面粗度と係数λとの関係を示す線図
である。
【図4】図4は、本発明方法による制御結果を示す線図
である。
【図5】図5は、従来方法による制御結果を示す線図で
ある。
【符号の説明】
S…鋼板、 10…ロールコータ、 12…塗料パン、 14…ピックアップロール、 16…アプリケータロール、 18…バックアップロール、 22…粗度計、 26…ニップ圧制御装置、 28…演算装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B05C 1/08 B05D 1/28,3/00,7/14

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯状体を連続的に塗装装置に移送して塗装
    する際の塗装膜厚制御方法において、 帯状体の被塗装面の表面粗度を測定し、該表面粗度を用
    いて塗装装置における膜厚制御量を補正することを特徴
    とする塗装膜厚制御方法。
  2. 【請求項2】請求項1において、 塗装装置がロールコータであり、 ロールコータの上流側に粗度計を設置し、 該粗度計で測定した表面粗度を用いて、ロールコータに
    適用される膜厚制御式に含まれる膜厚制御量を補正する
    ことを特徴とする塗装膜厚制御方法。
  3. 【請求項3】請求項2において、膜厚制御式を、膜厚Q
    を表わす次式の関数: Q=(1/LS)〔{α(VA /VP β/(1+α(VA /VP β)} × hPA(VA +VP )/2−λ hAS(VA −LS)〕 LS:ライン速度、 VA :アプリケータロールの周速、 VP :ピックアップロールの周速、 hPA:アプリケータロールとピックアップロールの間
    隙、 hAS:アプリケータロールと帯状体の間隙、 α,β,λ:定数 で設定し、且つ、 表面粗度と上記関数に含まれる係数λとの関係を予め決
    定し、 前記粗度計で測定した表面粗度に対応する係数λを用い
    て、膜厚Qの関数に含まれる、アプリケータロールとピ
    ックアップロールの間のニップ圧NP 又はロール周速V
    A 、VP を算出し、 算出したニップ圧NP 又はロール周速VA 、VP により
    ロールコータをフィードフォワード制御することを特徴
    とする塗装膜厚制御方法。
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