JP2890921B2 - ショックアブソーバのための電気制御装置 - Google Patents

ショックアブソーバのための電気制御装置

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JP2890921B2
JP2890921B2 JP3257045A JP25704591A JP2890921B2 JP 2890921 B2 JP2890921 B2 JP 2890921B2 JP 3257045 A JP3257045 A JP 3257045A JP 25704591 A JP25704591 A JP 25704591A JP 2890921 B2 JP2890921 B2 JP 2890921B2
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    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • B60G17/018Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by the use of a specific signal treatment or control method
    • B60G17/0182Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements characterised by the use of a specific signal treatment or control method involving parameter estimation, e.g. observer, Kalman filter
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
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    • B60G2202/42Electric actuator
    • B60G2202/424Electric actuator electrostrictive materials, e.g. piezoelectric actuator

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  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のサスペンション
装置内に設けたショックアブソーバの減衰力特性を切り
換え制御するショックアブソーバのための電気制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は、例えば特開平3
−96414号公報に示されるように、ショックアブソ
ーバに発生する減衰力の変化率が基準値より大きくなっ
たとき同アブソーバの減衰力をソフト側に切り換え制御
するとともに、この基準値を、路面状態に基づく学習に
より、車両が平坦路を走行している場合には小さな値に
設定し、かつ車両が凹凸の多い悪路を走行している場合
には大きな値に設定するようにしている。これにより、
車両が平坦路を走行している場合には、走行路面に小さ
な凹凸があっても、ショックアブソーバの減衰力特性は
ソフト側に切り換えられるので、路面の小さいな凹凸が
気にならなくなって車両の乗り心地が良好になる。ま
た、凹凸の多い悪路を走行している場合には、ショック
アブソーバの減衰力特性はハード側に保たれる機会が多
くなるので、接地性の不十分さが解消されて操縦安定性
が良好となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置にあっては、車速、制動力、操舵量などの車両の運転
状態量が考慮されていないので、前記車両の運転状態量
が変化しても基準値は常に一定に保たれ、車速が大きく
なったり、制動力が大きくなったり、操舵量が大きくな
って車体の姿勢変化が大きくなりがちな場合にも、ショ
ックアブソーバに発生する減衰力の変化率の変動幅が前
記基準値より大きくなれば、同アブソーバの減衰力特性
がソフト側に切り換えられるので、前記車両の運転状態
量が大きくて車体の姿勢変化が大きくなりがちな場合に
は、車体が振動して乗り心地が良好でなくなるという問
題がある。また、上記従来の装置にあっては、路面状態
を学習して基準値を決定しているので、この学習に多く
の時間がかかり、ショックアブソーバの減衰力特性の制
御が応答性よく行われないという問題があった。本発明
は上記問題に対処するためになされたもので、その目的
は、車速、制動力、操舵量などの車両の運動状態量が変
化しても乗り心地が良好に保たれるとともに、ショック
アブソーバの減衰力特性の制御の応答性を良好にしたシ
ョックアブソーバのための電気制御装置を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、上記請求項1に記載の発明の構成上の特徴は、シ
ョックアブソーバに発生する減衰力の変化率の変動幅を
検出する第1検出手段と、前記検出された変動幅と基準
値とを比較して同変動幅が同基準値以上のときショック
アブソーバの減衰力特性をソフト側に切り換え制御する
切り換え制御手段とを備えたショックアブソーバのため
の電気制御装置において、車両の運転状態量を検出する
第2検出手段と、前記基準値を、前記検出された変動幅
と前記検出された運転状態量とを用いたファジィ推論に
より、同変動幅が大きくなるにしたがって大きくなると
ともに同運転状態量が車体の姿勢変化を大きくする傾向
を示すにしたがって大きくなる値に決定する基準値決定
手段とを設けたことにある。
【0005】また、上記請求項2に記載の発明の構成上
の特徴は、前記請求項1に係る発明の第2検出手段を車
速を検出する車速検出手段で構成するとともに、前記基
準値決定手段は前記検出された車速が大きくなるにした
がって基準値を大きな値に設定するようにしたことにあ
る。
【0006】また、上記請求項3に記載の発明の構成上
の特徴は、前記請求項1に係る発明の第2検出手段を車
両の制動力を検出する制動力検出手段で構成するととも
に、前記基準値決定手段は前記検出された制動力が大き
くなるにしたがって前記基準値を大きな値に設定するよ
うにしたことにある。
【0007】さらに、上記請求項4に記載の発明の構成
上の特徴は、前記請求項1に係る発明の第2検出手段を
操舵量を検出する操舵量検出手段で構成するとともに、
前記基準値決定手段は前記検出された操舵量が大きくな
るにしたがって前記基準値を大きな値に設定するように
したことにある。
【0008】
【発明の作用・効果】上記請求項1〜4に係る発明にお
いては、車両が凹凸の多い路面を走行するほど、ショッ
クアブソーバに発生して第1検出手段によって検出され
る減衰力の変化率の変動幅は大きくなるので、切り換え
制御手段にて前記変動幅と比較される基準値は、基準値
決定手段により、車両が凹凸の少ない路面を走行する場
合には小さな値に設定され、かつ車両が凹凸の多い路面
を走行する場合には大きな値に設定される。そして、前
記変動幅が前記基準値以上になると、切り換え制御手段
がショックアブソーバの減衰力特性をソフト側に切り換
え制御するので、車両の運転状態量が同じであれば、シ
ョックアブソーバの減衰力特性は上記従来装置と同様に
路面の凹凸に応じて制御されて、車両の乗り心地と操縦
安定性が良好に保たれる。
【0009】また、前記車両の走行中、車両の運転状態
量が車体の姿勢変化を大きくする方向へ変化すると、例
えば車速が大きくなったり、制動力が大きくなったり、
操舵量が大きくなると、第2検出手段により検出された
運転状態量、例えば上記請求項2〜4に係る発明の車速
検出手段、制動力検出手段、操舵量検出手段などにより
検出された車速、制動力、操舵量などに基づいて、基準
値決定手段は基準値を大きな値に設定する。これによ
り、車両の運転状態量が車体の姿勢変化を大きくする方
向に変化すると、切り換え制御手段がショックアブソー
バの減衰力特性をハード状態に維持する傾向を増してソ
フト側に切り換え制御しにくくなるので、運転状態量の
変化に応じた車体の振動がよりよく抑制される。これに
より、前記請求項1〜4に係る発明においては、車両の
運転状態が変化しても、車両の乗り心地及び操縦安定性
が常に良好に保たれる。
【0010】さらに、前記請求項1〜4に係る発明にお
いては、基準値決定手段は、ショックアブソーバに発生
する減衰力の変化率の変動幅と、車速、制動力、操舵量
などの車両の運転状態量とに基づき、ファジィ推論を用
いて前記基準値を決定するようにしたので、短時間で基
準値を決定することができ、ショックアブソーバの減衰
力特性の制御の応答性が良好になる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の第1〜4実施例を順次説明す
る。
【0012】a.第1実施例 まず、第1実施例を図面を用いて説明すると、図1は車
両のサスペンション装置を概略的に示している。このサ
スペンション装置は、各輪FW1,FW2,RW1,R
W2毎に車体10とロワーアーム11a〜11dとの間
に介装されたショックアブソーバ12a〜12d及びコ
イルスプリング13a〜13dと、各ショックアブソー
バ12a〜12dの減衰力特性を切り換え制御する電気
制御装置20とを備えている。
【0013】ショックアブソーバ12a〜12d及びコ
イルスプリング13a〜13dはそれぞれ公知のもの
(例えば、従来技術の項で引用した特開平3−9641
4号公報に示されたショックアブソーバ及びコイルスプ
リング)を用いることができ、これらのショックアブソ
ーバ12a〜12d内には、電気制御装置20を構成す
る圧電センサ21a〜21d及び圧電アクチュエータ2
2a〜22d(図2参照)がそれぞれ組み込まれてい
る。圧電センサ21a〜21dは各ショックアブソーバ
12a〜12dに発生する減衰力の変化率U1〜U4をそ
れぞれ検出するもので、同変化率U1〜U4を表す検出信
号を出力する。圧電アクチュエータ22a〜22dはシ
ョックアブソーバ12a〜12dの減衰力特性をソフト
・ハードの2段階にそれぞれ切り換え制御するもので、
電圧非付与状態にてショックアブソーバ12a〜12d
の減衰力特性をハード状態に維持するとともに、電圧付
与で前記減衰力特性をソフト状態に切り換える。
【0014】電気制御装置20は、図2に示すように、
マイクロコンピュータ23を備えている。マイクロコン
ピュータ23は、バス23aに共通に接続されたCPU
23b、RAM23c、ROM23d、入力回路23e
及び出力回路23fからなる。CPU23bは、内蔵す
るタイマの計時動作により、所定時間毎に図3〜5のフ
ローチャートに対応したプログラムを実行する。RAM
23cは前記プログラムの実行に必要な変数を一時的に
記憶する。ROM23dは、前記プログラムを記憶する
とともに、図6,7,9のメンバーシップ関数に対応し
たデータ及び図8の図表に対応したデータを記憶してい
る。
【0015】この場合、図6のメンバーシップ関数は、
車速Xと、同車速Xが各領域V0 〜V4 に属する確率を
示している。なお、各領域V0,V1,V2,V3,V4
は、車速が極めて小さい、やや小さい、やや大きい、大
きい、極めて大きいをそれぞれ表している。図7のメン
バーシップ関数は、下記(1)〜(5)のファジィ制御規則
に基づく走行路面の荒れの所属領域R0〜R4と同領域に
属する確率を表している。 (1)ショックアブソーバ12a〜12dに発生する減衰
力の変化率U1〜U4の変動幅Y1〜Y4が極めて小さけれ
ば、路面の荒れの程度(路面の凹凸の程度)が極めて小
さい(R0 領域)。 (2)前記変動幅Y1〜Y4がやや小さければ、前記路面の
荒れの程度がやや小さい(R1 領域)。 (3)前記変動幅Y1〜Y4がやや大きければ、前記路面の
荒れの程度がやや大きい(R2 領域)。 (4)前記変動幅Y1〜Y4が大きければ、前記路面の荒れ
の程度が大きい(R3 領域)。 (5)前記変動幅Y1〜Y4が極めて大きければ、前記路面
の荒れの程度が極めて大きい(R4 領域)。
【0016】図8の図表は、車速Xが属する領域V0
4及び路面の荒れの程度が属する領域R0〜R4に対し
て、ショックアブソーバ12a〜12dをハードからソ
フトに切り換えるべき路面の荒れに対応した基準値Zの
属する領域S0 〜S4 との対応関係を示している。な
お、この場合、前記領域S0〜S4は、この順に前記基準
値Zが大きくなる領域を表している。図9のメンバーシ
ップ関数は、前記基準値Zと、同基準値Zが各領域S0
〜S4に属する確率を示している。
【0017】また、マイクロコンピュータ23の入力回
路23eには、前述した減衰力の変化率U1〜U4を表す
検出信号を出力する圧電センサ21a〜21dが接続さ
れているとともに、車速センサ24が接続されている。
車速センサ24は変速機の出力軸の回転を検出して、同
回転数に比例した車速Xを表す検出信号を出力する。出
力回路23fには前述した圧電アクチュエータ22a〜
22dが接続されており、同出力回路23fは同アクチ
ュエータ22a〜22dに電圧を付与するとともに同付
与を解除する。
【0018】次に、上記のように構成した実施例の動作
を説明する。車両走行中、CPU23bは、内蔵タイマ
の計時動作により、図3のステップ100〜111から
なるプログラムを所定時間毎に繰り返し実行する。この
プログラムにおいては、ステップ100にてその実行が
開始され、ステップ101にて入力回路23eを介して
車速X及び変化率U1〜U4を表す検出信号が取り込ま
れ、ステップ102,103にて前記変化率U1〜U4
各極大値P11〜P14及び極小値P21〜P24がそれぞれ検
出されるとともに更新される。この場合、ステップ10
2における極大値P11〜P14の検出及び更新において
は、前回のステップ101にて入力するとともにRAM
23c内に記憶しておいた各変化率U1〜U4と、今回の
ステップ101にて入力した各変化率U1〜U4とをそれ
ぞれ比較し、時間経過にしたがって増加傾向にあった各
変化率U1〜U4が減少し始めたときに、前回の各変化率
1〜U4を前回までの極大値P11〜P14に代え新たな極
大値P11〜P14としてRAM23c内に記憶する。ま
た、ステップ103における極小値P21〜P24の検出及
び更新においては、前回のステップ101にて入力する
とともにRAM23c内に記憶しておいた各変化率U1
〜U4と、今回のステップ101にて入力した各変化率
1〜U4とをそれぞれ比較し、時間経過にしたがって減
少傾向にあった各変化率U1〜U4が増加し始めたとき
に、前回の各変化率U1〜U4 を前回までの極小値P21
〜P24に代え新たな極小値P21〜P24としてRAM23
c内に記憶する。
【0019】次に、ステップ104にて、前記極大値P
11〜P14及び極小値P21〜P24を用いた下記数1の演算
の実行により、各変化率U1〜U4の変動幅Y1〜Y4がそ
れぞれ計算される。
【数1】Y1 =P11−P212 =P12−P223 =P13−P234 =P14−P24 なお、この変動幅Y1〜Y4の決定にあたって、前記方法
によらないで、前記ステップ102にて検出した極大値
11〜P14を変動幅Y1〜Y4としてもよい。
【0020】前記ステップ104の処理後、ステップ1
05にて、前記入力した車速Xに基づいてROM23d
内の図6のメンバーシップ関数に対応したデータを参照
することにより、車速Xが属する領域を決定するととも
に、その領域に属する確率を決定する。この決定方法を
一例を上げて説明すると、前記入力した車速がXD であ
ると、車速XD が含まれる全ての領域V1,V2が抽出さ
れるとともに、低周波数成分XD を変数とする各領域V
1,V2の関数値「0.6」,「0.4」が各領域V1,V
2 に属する確率として決定される。
【0021】次に、ステップ106にて、前記計算した
各変動幅Y1〜Y4に基づいてROM23d内の図7のメ
ンバーシップ関数に対応したデータを参照することによ
り、走行路面の荒れが領域R0〜R4のうちでいずれの領
域に属すかを決定するとともに、その領域に属する確率
を決定する。この決定方法も一例を上げて説明すると、
前記計算した各変動幅Y1〜Y4の一つがYD であると、
前記場合と同様に、その変動幅YD に関して、領域
2,R3が抽出されるとともに、関数値「0.8」,
「0.2」が領域R2,R3に属する確率として決定され
る。なお、各変動幅Y1 〜Y4の残りの3つについて
も、それらの属する領域及びその確率がそれぞれ決定さ
れる。
【0022】次に、前記ステップ105,106の結果
に基づいてROM23d内の図8の図表に対応したデー
タを参照することにより、ショックアブソーバ12a〜
12dの減衰力特性をハードからソフトに切り換えるた
めの基準値Z1〜Z4の属するべき領域とその確率を決定
する。この場合、前記決定された領域を例に上げて説明
すると、車速Xの属する領域としてV1,V2が決定され
ているとともに、路面の荒れの属する領域としてR2
3が決定されているので、前記基準値Z1 〜Z4 の一
つが属すべき領域として、領域V1,V2と領域R2,R3
の全ての組合せに対応した領域すなわち領域S1,S2
3が決定される。また、前記基準値Z1〜Z4の一つが
これらの領域S1,S2,S3に属する確率は、下記〜
のようにしてそれぞれ決定される。
【0023】領域S1 は領域V1,R2の組合せにより
決定されたものであると同時に、車速Xが領域V1に属
する確率は「0.6」であり、かつ路面の荒れが領域R
2に属する確率は「0.8」であったので、両確率の小
さな方をとって、前記基準値Z1〜Z4 の一つが領域S1
に属する確率は「0.6」として決定される。 領域S2 は領域V1,R3及び領域V2,R2の組合せに
より決定されたものであるので、前記と同様な方法に
より、前記基準値Z1〜Z4の一つが領域S2 に属する確
率はまず「0.2」又は「0.4」として決定される。
そして、これらの確率のうちで大きいものが最終的に選
択されて、前記基準値Z1〜Z4の一つが領域S2 に属す
る確率は「0.4」として決定される。 領域S3 は領域V2,R3の組合せにより決定されたも
のであるので、前記と同様な方法により、前記基準値
1〜Z4の一つが領域S3 に属する確率は「0.2」と
して決定される。 なお、領域S0〜S4に関する確率の決定に際しては、車
速Xが領域V0 〜V4に属する確率と、路面の荒れが領
域R0〜R4に属する確率とのうちの大きい方の値を採用
したり、両確率の平均値を採用したりするようにしても
よい。
【0024】前記ステップ107の処理後、ステップ1
08にて、前記決定された領域S0〜S4 に関する確率
とROM23d内の図9のメンバーシップ関数に対応し
たデータとに基づいて、各ショックアブソーバ12a〜
12dの減衰力特性をハードからソフトに切り換えるた
めの基準値Z1〜Z4が決定される。この場合、基準値Z
1〜Z4の一つが前記決定された領域S1,S2,S3 に属
する確率を例に上げて説明すると、各確率は、それぞれ
「0.6」,「0.4」,「0.2」であるので、これ
らの各確率に対応した各領域S1,S2,S3 の面積の論
理和(図9のハッチング部分)が計算された後、この論
理和の重心位置に対応したX軸の値ZXが基準値として
決定される。なお、このように本実施例では、基準値Z
1〜Z4のデファジィ化を重心法を採用することによって
行ったが、このデファジィ化を面積法(荷重平均法)を
用いて行うようにしてもよい。この場合、各領域S1
2,S3 の重心位置に対応した各基準値Zを図9の各
領域S1,S2,S3 のハッチング部分の面積でそれぞれ
重み付けしてそれらの総和を計算したのち、同総和を各
領域S1,S2,S3 のハッチング部分の面積の総和で除
算すればよい。
【0025】このようにして各ショックアブソーバ12
a〜12dに関する基準値Z1〜Z4が計算された後、ス
テップ109の「前輪減衰力制御ルーチン」及びステッ
プ110の「後輪減衰力制御ルーチン」が実行され、こ
れらの基準値Z1〜Z4を用いて各ショックアブソーバ1
2a〜12dの減衰力特性が前輪FW1,FW2及び後
輪RW1,RW2毎に独立して制御される。
【0026】「前輪減衰力制御ルーチン」は図4のステ
ップ120〜133からなり、ステップ121にて前輪
用ソフトフラグFSFTが”1”であるか否かが判定され
る。この前輪用ソフトフラグFSFTは、”0”によりショ
ックアブソーバ12a,12bの減衰力特性のハード状
態を表し、”1”により同減衰力特性のソフト状態を表
す。今、ショックアブソーバ12a,12bの減衰力特
性がハード状態に設定されていて前輪用フラグFSFTが”
0”に設定されていれば、ステップ121にて「NO」
と判定され、ステップ122にて前記計算した変動幅Y
1と基準値Z1とが比較されるとともに、ステップ123
にて前記計算した変動幅Y2と基準値Z2とが比較され
る。この場合、変動幅Y1,Y2が基準値Z1,Z2より共
に小さければ、前記ステップ122,123にて共に
「NO」と判定されて、ステップ133にてこの「前輪
減衰力制御ルーチン」の実行が終了する。この場合、シ
ョックアブソーバ12a,12bの減衰力特性は共にハ
ード状態に維持される。
【0027】一方、変動幅Y1,Y2の一方でも基準値Z
1,Z2以上になれば、ステップ122,123のいずれ
かにて「YES」と判定され、ステップ124にてショ
ックアブソーバ12a,12bの減衰力特性がソフト状
態に切り換え制御される。この切り換え制御において
は、出力回路23fを介して圧電アクチュエータ22
a,22bに電圧が付与され、同アクチュエータ22
a,22bがショックアブソーバ12a,12bの減衰
力特性をソフト状態に切り換える。前記ステップ124
の処理後、ステップ125にて前輪用ソフトフラグFSFT
が”1”に設定され、ステップ126にて前輪用カウン
ト値FCNTが「0」に初期設定される。
【0028】このようにして、ショックアブソーバ12
a,12bの減衰力特性がソフト状態に切り換えられる
と、次からの「前輪減衰力制御ルーチン」においては、
前輪用ソフトフラグFSFTが”1”であるので、ステップ
121にて「YES」と判定され、ステップ127以降
の処理が実行される。ステップ127においては、前輪
用カウント値FCNTが所定値CT0 (例えば、数100ミリ
秒〜数秒程度の所定時間に対応した値)以上であるか否
かが判定される。この場合、前記ソフト状態への切り換
えから間もなくて、前輪用カウント値FCNTが所定値CT0
未満であれば、前記ステップ127にて「NO」と判定
され、ステップ128にて前輪用カウント値FCNTに
「1」が加算された後、ステップ133にて「前輪減衰
力制御ルーチン」の実行が終了される。これにより、シ
ョックアブソーバ12a,12bの減衰力特性がハード
状態からソフト状態に切り換えられた場合には、同アブ
ソーバ12a,12bの減衰力特性は少なくとも所定時
間だけソフト状態に維持される。
【0029】ショックアブソーバ12a,12bの減衰
力特性がソフト状態に切り換えられた後、前記所定時間
が経過すると、ステップ127にて「YES」すなわち
前輪用カウント値FCNTは所定値CT0 以上であると判定さ
れて、ステップ129,130にて変動幅Y1 ,Y2
基準値Z1,Z2未満であるあるか否かが判定される。こ
の場合、変動幅Y1 ,Y2 の一方でも基準値Z1,Z2
上であれば、ステップ129,130の少なくともいず
れか一方にて「NO」と判定されて、ステップ133に
て「前輪減衰力制御ルーチン」の実行が終了するので、
ショックアブソーバ12a,12bの減衰力特性は以前
のソフト状態に維持される。
【0030】このような状態で、両変動幅Y1 ,Y2
共に基準値Z1,Z2未満になると、ステップ129,1
30にて共に「YES」と判定され、ステップ131に
てショックアブソーバ12a,12bの減衰力特性がハ
ード状態に切り換え制御される。この切り換え制御にお
いては、出力回路23fを介した圧電アクチュエータ2
2a,22bに対する電圧の付与が解除され、同アクチ
ュエータ22a,22bがショックアブソーバ12a,
12bの減衰力特性をハード状態に切り換える。前記ス
テップ131の処理後、ステップ132にて前輪用ソフ
トフラグFSFTが”0”に設定される。これにより、以降
の「前輪減衰力制御ルーチン」においては、ステップ1
21〜126の処理が実行されるようになり、前述のよ
うに、変動幅Y1,Y2のいずれか一方が基準値Z1,Z2
以上になるまで、ショックアブソーバ12a,12bの
減衰力特性はハード状態に維持される。
【0031】また、「後輪減衰力制御ルーチン」は、図
5に示すように、「前輪減衰力制御ルーチン」と同様な
ステップ140〜153の処理からなる。そして、この
場合も、変動幅Y3,Y4が基準値Z3,Z4より共に小さ
ければ、ステップ141〜143の処理により、ショッ
クアブソーバ12c,12dの減衰力特性はハード状態
に維持される。一方、変動幅Y3,Y4の一方でも基準値
3,Z4以上になれば、ステップ142〜143の処理
により、圧電アクチュエータ22c,22dに電圧が付
与されて、ショックアブソーバ12c,12dの減衰力
特性がソフト状態に切り換えられる。そして、この場合
も、ステップ146〜148の処理により、ショックア
ブソーバ12c,12dの減衰力特性がハード状態から
ソフト状態に切り換えられた場合には、同アブソーバ1
2c,12dの減衰力特性は少なくとも所定時間だけソ
フト状態に維持される。さらに、この所定時間の経過後
には、変動幅Y3 ,Y4 の一方でも基準値Z3,Z4以上
になれば、ステップ149,150の処理によってショ
ックアブソーバ12c,12dの減衰力特性は以前のソ
フト状態に維持されるが、両変動幅Y3 ,Y4 が共に基
準値Z3,Z4未満になると、ステップ149〜151の
処理によって圧電アクチュエータ22c,22dに対す
る電圧付与が解除されて、ショックアブソーバ12c,
12dの減衰力特性がハード状態に切り換えられる。
【0032】上記の作動説明からも理解できるように、
上記第1実施例によれば、「前輪減衰力制御ルーチン」
(図4)及び「後輪減衰力制御ルーチン」(図5)の処
理により、所定の条件の基に、ショックアブソーバ12
a〜12dに発生する減衰力の変化率U1〜U4の変動幅
1〜Y4が基準値Z1〜Z4以上になれば、ショックアブ
ソーバ12a〜12dの減衰力特性はソフト状態に切り
換えられるので、車両の乗り心地が良好となる。そし
て、この場合、前記基準値Z1〜Z4は、図3のステップ
101〜108からなるファジィ推論により、前記変動
幅Y1〜Y4が大きくなりがちな凹凸の多い路面を走行す
るほど大きな値に設定されるとともに、車速Xが大きく
なるほど大きな値に設定される。したがって、平坦な路
面を走行中には、路面に小さな凹凸があっても、ショッ
クアブソーバ12a〜12dの減衰力特性はソフト状態
に切り換えられるので、車両の乗り心地が良好になる。
また、車両が高速走行するほど、ショックアブソーバ1
2a〜12dはハード状態に設定される傾向を増すの
で、高速走行時に車体10の振動がよりよく抑制され
て、車両の乗り心地が良好になるとともに操縦安定性も
良好になる。さらに、前述のように、基準値Z1〜Z4
ファジィ推論により決定されるので、短時間で基準値を
決定することができ、ショックアブソーバ12a〜12
dの減衰力特性の制御の応答性が良好になる。
【0033】b.第2実施例 次に、第2実施例について説明する。この第2実施例に
おいては、図2に破線で示すように、上記第1実施例の
車速センサ24に代えてブレーキ油圧センサ25が設け
られている。ブレーキ油圧センサ25は各輪FW1,F
W2,RW1,RW2の各ホイールシリンダに対するブ
レーキ油の配管系に設けられていて、車輪FW1,FW
2,RW1,RW2に付与されるブレーキ油圧Xを検出
して同油圧Xを表す検出信号を出力する。なお、このブ
レーキ油圧Xは車輪FW1,FW2,RW1,RW2に
対する制動力の大きさに対応するものである。
【0034】また、この第2実施例は、マイクロコンピ
ュータ23のROM23dに、図6のメンバーシップ関
数に代えて図10のメンバーシップ関数に対応したデー
タが記憶されている点と、図3のステップ101にて前
記ブレーキ油圧Xを表す検出信号を入力するとともに、
ステップ105にて前記入力したブレーキ油圧Xに基づ
いて演算処理を実行するプログラムが記憶されている点
とで上記第1実施例とは異なる。この場合、図10のメ
ンバーシップ関数は、ブレーキ油圧Xと、同油圧Xが各
領域B0〜B4に属する確率を示している。なお、各領域
0,B1,B2,B3,B4は、ブレーキ油圧が極めて小
さい、やや小さい、やや大きい、大きい、極めて大きい
をそれぞれ表している。
【0035】このように構成した第2実施例において
は、上記第1実施例の車速Xがブレーキ油圧Xに代わっ
たことを除いて、同第1実施例と全く同様に動作する。
すなわち、この第2実施例によれば、「前輪減衰力制御
ルーチン」(図4)及び「後輪減衰力制御ルーチン」
(図5)の処理により、所定の条件の基に、ショックア
ブソーバ12a〜12dに発生する減衰力の変化率U1
〜U4の変動幅Y1〜Y4が基準値Z1〜Z4以上になれ
ば、ショックアブソーバ12a〜12dの減衰力特性は
ソフト状態に切り換えられるので、車両の乗り心地が良
好となる。そして、この場合、前記基準値Z1〜Z4は、
図3のステップ101〜108からなるファジィ推論に
より、前記変動幅Y1〜Y4が大きくなりがちな凹凸の多
い路面を走行するほど大きな値に設定されるとともに、
ブレーキ油圧Xが大きくなるほど大きな値に設定され
る。したがって、平坦な路面を走行中には、路面に小さ
な凹凸があっても、ショックアブソーバ12a〜12d
の減衰力特性はソフト状態に切り換えられるので、車両
の乗り心地が良好になる。また、車両に大きな制動力が
付与されるほど、ショックアブソーバ12a〜12dは
ハード状態に設定される傾向を増すので、車両の制動時
に車体10の振動がよりよく抑制されて、車両の乗り心
地が良好になるとともに操縦安定性も良好になる。さら
に、基準値Z1〜Z4はファジィ推論により決定されるの
で、短時間で基準値を決定することができ、ショックア
ブソーバ12a〜12dの減衰力特性の制御の応答性が
良好になる。
【0036】なお、この第2実施例においては、各車輪
FW1,FW2,RW1,RW2の制動力をブレーキ油
圧を測定することにより検出するようにしたが、同制動
力を車両の前後加速度を測定することにより検出するよ
うにしてもよい。
【0037】c.第3実施例 次に、第3実施例について説明する。この第3実施例に
おいては、図2に破線で示すように、上記第1実施例の
車速センサ24に代えて操舵角センサ26が設けられて
いる。操舵角センサ26は操舵ハンドルと前輪FW1,
FW2とを接続する操舵軸に設けられていて、同軸の回
転角を測定することにより前輪FW1,FW2の操舵角
Xを検出して同操舵角Xを表す検出信号を出力する。な
お、この操舵角Xは車両の旋回状態量を表すものであ
る。
【0038】また、この第3実施例は、マイクロコンピ
ュータ23のROM23dに、図6のメンバーシップ関
数に代えて図12のメンバーシップ関数に対応したデー
タが記憶されている点と、図3のステップ101にて前
記操舵角Xを表す検出信号を入力するとともに、ステッ
プ105にて前記入力した操舵角Xに基づいて演算処理
を実行するプログラムが記憶されている点とで上記第1
実施例とは異なる。この場合、図12のメンバーシップ
関数は、操舵角Xと、同操舵角Xが各領域θ0〜θ4に属
する確率を示している。なお、各領域θ0,θ1,θ2
θ3,θ4 は、操舵角が極めて小さい、やや小さい、や
や大きい、大きい、極めて大きいをそれぞれ表してい
る。
【0039】このように構成した第3実施例において
は、上記第1実施例の車速Xが操舵角Xに代わったこと
を除いて、同第1実施例と全く同様に動作する。すなわ
ち、この第3実施例によれば、「前輪減衰力制御ルーチ
ン」(図4)及び「後輪減衰力制御ルーチン」(図5)
の処理により、所定の条件の基に、ショックアブソーバ
12a〜12dに発生する減衰力の変化率U1〜U4の変
動幅Y1〜Y4が基準値Z1〜Z4以上になれば、ショック
アブソーバ12a〜12dの減衰力特性はソフト状態に
切り換えられるので、車両の乗り心地が良好となる。そ
して、この場合、前記基準値Z1〜Z4は、図3のステッ
プ101〜108からなるファジィ推論により、前記変
動幅Y1〜Y4が大きくなりがちな凹凸の多い路面を走行
するほど大きな値に設定されるとともに、操舵角Xが大
きくなるほど大きな値に設定される。したがって、平坦
な路面を走行中には、路面に小さな凹凸があっても、シ
ョックアブソーバ12a〜12dの減衰力特性はソフト
状態に切り換えられるので、車両の乗り心地が良好にな
る。また、車両が小さな旋回半径で旋回するほど、ショ
ックアブソーバ12a〜12dはハード状態に設定され
る傾向を増すので、車両の旋回時に車体10の振動がよ
りよく抑制されて、車両の乗り心地が良好になるととも
に操縦安定性も良好になる。さらに、基準値Z1〜Z4
ファジィ推論により決定されるので、短時間で基準値を
決定することができ、ショックアブソーバ12a〜12
dの減衰力特性の制御の応答性が良好になる。
【0040】なお、この第3実施例においては、車両の
旋回状態量を前輪FW1,FW2の操舵角を測定するこ
とにより検出するようにしたが、同旋回状態量を前輪F
W1,FW2に対する操舵トルク、前輪FW1,FW2
の操舵速度を測定することにより検出するようにしても
よい。
【0041】d.第4実施例 次に、第4実施例について説明する。この第4実施例に
おいては、図2に破線で示すように、上記第1実施例の
車速センサ24に代えて油温センサ27a〜27dが設
けられている。これらの油温センサ27a〜27dは各
ショックアブソーバ12a〜12d内に設けられてい
て、同アブソーバ12a〜12d内の作動油の油温X1
〜X4をそれぞれ検出して、同油温X1〜X4をそれぞれ
表す検出信号を出力する。
【0042】また、この第4実施例は、マイクロコンピ
ュータ23のROM23dに、図6のメンバーシップ関
数に代えて図14のメンバーシップ関数に対応したデー
タが記憶されている点と、図3のステップ101にて前
記油温X1〜X4を表す各検出信号をそれぞれ入力し、ス
テップ105にて前記入力した各油温X1〜X4毎に同油
温X1〜X4の属する領域及びその確率を個別に決定し、
かつステップ107,108にてこれらの各確率毎に
(各ショックアブソーバ12a〜12d毎に)演算を実
行するプログラムが記憶されている点とで上記第1実施
例とは異なる。この場合、図14のメンバーシップ関数
は、油温X1〜X4と、同X1〜X4が各領T0〜T4に属す
る確率を示している。なお、各領域T0,T1,T2 ,T
3,T4 は、油温が極めて小さい、やや小さい、やや大
きい、大きい、極めて大きいをそれぞれ表すと同時に、
これらの各領域T0〜T4及び前記確率は各油温X1〜X4
毎に計算される。
【0043】このように構成した第4実施例において
は、上記第1実施例の車速Xが油温X1〜X4に代わった
ことを除いて、同第1実施例とほぼ同様に動作する。す
なわち、この第4実施例によれば、「前輪減衰力制御ル
ーチン」(図4)及び「後輪減衰力制御ルーチン」(図
5)の処理により、所定の条件の基に、ショックアブソ
ーバ12a〜12dに発生する減衰力の変化率U1〜U4
の変動幅Y1〜Y4が基準値Z1〜Z4以上になれば、ショ
ックアブソーバ12a〜12dの減衰力特性はソフト状
態に切り換えられるので、車両の乗り心地が良好とな
る。そして、この場合、前記基準値Z1〜Z4は、図3の
ステップ101〜108からなるファジィ推論により、
前記変動幅Y1〜Y4が大きくなりがちな凹凸の多い路面
を走行するほど大きな値に設定されるとともに、油温X
1〜X4が大きくなるほど大きな値に設定される。したが
って、平坦な路面を走行中には、路面に小さな凹凸があ
っても、ショックアブソーバ12a〜12dの減衰力特
性はソフト状態に切り換えられるので、車両の乗り心地
が良好になる。また、ショックアブソーバ12a〜12
d内の作動油の温度が低くて同作動油の粘度が高い場合
には、同アブソーバ12a〜12dの減衰力特性はソフ
トに設定される傾向を増し、作動油の温度が高くて同作
動油の粘度が低い場合には、同アブソーバ12a〜12
dの減衰力特性はハードに設定される傾向を増すので、
作動油の温度が変化しても、車両の乗り心地が常に良好
に保たれる。さらに、基準値Z1〜Z4はファジィ推論に
より決定されるので、短時間で基準値を決定することが
でき、ショックアブソーバ12a〜12dの減衰力特性
の制御の応答性が良好になる。
【0044】e.上記実施例の変形例 なお、上記第1〜4実施例においては、車速、ブレーキ
油圧、操舵角及び油温に基づいて個別に基準値を決定し
てショックアブソーバ12a〜12dの減衰力特性を切
り換え制御するようにしたが、車速、ブレーキ油圧、操
舵角及び油温を全て考慮して基準値を総合的に決定する
ようにしてもよい。この場合、各実施例により計算した
全ての各基準値の平均を計算したり、車速、ブレーキ油
圧、操舵角及び油温を一律に扱って図9に示すような面
積法を用いることによりそれらの重心を基準値として決
定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る車両の全体概略斜視
図である。
【図2】 図1のショックアブソーバを制御するための
電気制御装置のブロック図である。
【図3】 図2のマイクロコンピュータにて実行される
プログラムのフローチャートである。
【図4】 図3の「前輪減衰力制御ルーチン」の詳細フ
ローチャートである。
【図5】 図3の「後輪減衰力制御ルーチン」の詳細フ
ローチャートである。
【図6】 車速に関するメンバーシップ関数を表すグラ
フである。
【図7】 路面の荒れに関するメンバーシップ関数を表
すグラフである。
【図8】 車速、路面の荒れ及び基準値の関係を示す図
表である。
【図9】 基準値に関するメンバーシップ関数を表すグ
ラフである。
【図10】ブレーキ油圧に関するメンバーシップ関数を
表すグラフである。
【図11】ブレーキ油圧、路面の荒れ及び基準値の関係
を示す図表である。
【図12】操舵角に関するメンバーシップ関数を表すグ
ラフである。
【図13】操舵角、路面の荒れ及び基準値の関係を示す
図表である。
【図14】油温に関するメンバーシップ関数を表すグラ
フである。
【図15】油温、路面の荒れ及び基準値の関係を示す図
表である。
【符号の説明】
FW1,FW2…前輪、RW1,RW2…後輪、10…
車体、12a〜12d…ショックアブソーバ、20…電
気制御装置、21a〜21d…圧電センサ、22a〜2
2d…圧電アクチュエータ、23…マイクロコンピュー
タ、24…車速センサ、25…ブレーキ油圧センサ、2
6…操舵角センサ、27a〜27d…油温センサ。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60G 17/00 - 23/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショックアブソーバに発生する減衰力の
    変化率の変動幅を検出する第1検出手段と、前記検出さ
    れた変動幅と基準値とを比較して同変動幅が同基準値以
    上のときショックアブソーバの減衰力特性をソフト側に
    切り換え制御する切り換え制御手段とを備えたショック
    アブソーバのための電気制御装置において、 車両の運転状態量を検出する第2検出手段と、 前記基準値を、前記検出された変動幅と前記検出された
    運転状態量とを用いたファジィ推論により、同変動幅が
    大きくなるにしたがって大きくなるとともに同運転状態
    量が車体の姿勢変化を大きくする傾向を示すにしたがっ
    て大きくなる値に決定する基準値決定手段とを設けたこ
    とを特徴とするショックアブソーバのための電気制御装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第2検出手段を車速を検出する車速
    検出手段で構成するとともに、前記基準値決定手段は前
    記検出された車速が大きくなるにしたがって前記基準値
    を大きな値に設定するようにした前記請求項1に記載の
    ショックアブソーバのための電気制御装置。
  3. 【請求項3】 前記第2検出手段を車両の制動力を検出
    する制動力検出手段で構成するとともに、前記基準値決
    定手段は前記検出された制動力が大きくなるにしたがっ
    て前記基準値を大きな値に設定するようにした前記請求
    項1に記載のショックアブソーバのための電気制御装
    置。
  4. 【請求項4】 前記第2検出手段を操舵量を検出する操
    舵量検出手段で構成するとともに、前記基準値決定手段
    は前記検出された操舵量が大きくなるにしたがって前記
    基準値を大きな値に設定するようにした前記請求項1に
    記載のショックアブソーバのための電気制御装置。
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