JP2890766B2 - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物Info
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- JP2890766B2 JP2890766B2 JP24661890A JP24661890A JP2890766B2 JP 2890766 B2 JP2890766 B2 JP 2890766B2 JP 24661890 A JP24661890 A JP 24661890A JP 24661890 A JP24661890 A JP 24661890A JP 2890766 B2 JP2890766 B2 JP 2890766B2
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- resin
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- thermoplastic resin
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、架橋中空ポリマー粒子を配合してなる軽量
かつ機械的強度に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
かつ機械的強度に優れた熱可塑性樹脂組成物に関する。
[従来の技術] 熱可塑性樹脂は、成形加工性に優れ、かつ各種の性能
バランスに優れることから各種の成形品の成形材料とし
て広く使用されている。最近、注目されている1つに軽
量化がある。
バランスに優れることから各種の成形品の成形材料とし
て広く使用されている。最近、注目されている1つに軽
量化がある。
例えば、これらの成形品を多用する自動車において、
自動車の性能、燃費の向上のために自動車の軽量化が大
きな技術課題としてクローズアップされてきている。ま
た、その他の用途においても、運搬のしやすさ、性能の
向上などから軽量化が注目されている。
自動車の性能、燃費の向上のために自動車の軽量化が大
きな技術課題としてクローズアップされてきている。ま
た、その他の用途においても、運搬のしやすさ、性能の
向上などから軽量化が注目されている。
従来の成形品の軽量化の方法として、下記が挙げられ
る。
る。
(1)成形品の肉厚を薄くし、ぜい肉をとる方法 (2)発泡剤含有成形材料を用いることで成形品内部を
発泡させる方法 (3)微細な中空ガラス球含有成形材料を用いて、成形
品に中空ガラス球を含有させる方法 方法(1)は最も手軽に実施できる方法であり、すで
に実施され限度に達している。
発泡させる方法 (3)微細な中空ガラス球含有成形材料を用いて、成形
品に中空ガラス球を含有させる方法 方法(1)は最も手軽に実施できる方法であり、すで
に実施され限度に達している。
方法(2)および(3)は軽量化に最も効果の方法で
あるが、発泡させることおよび中空ガラス球を混入する
ことで、成形品の機械的強度を著しく低下し、機械的強
度を必要とする成形品の軽量化の方法として全く実施で
きない。
あるが、発泡させることおよび中空ガラス球を混入する
ことで、成形品の機械的強度を著しく低下し、機械的強
度を必要とする成形品の軽量化の方法として全く実施で
きない。
従って、従来の技術では、熱可塑性樹脂の軽量化は機
械的強度が著しく低下するという大きな課題があった。
械的強度が著しく低下するという大きな課題があった。
[発明が解決しようとする課題] 軽量かつ機械的強度の優れた熱可塑性樹脂について種
々研究を重ねた結果、架橋中空ポリマー粒子を含有させ
た熱可塑性樹脂組成物は従来の方法に比べ、機械的強度
を低下させずに軽量化が可能であることを見出し、本発
明に到達した。
々研究を重ねた結果、架橋中空ポリマー粒子を含有させ
た熱可塑性樹脂組成物は従来の方法に比べ、機械的強度
を低下させずに軽量化が可能であることを見出し、本発
明に到達した。
[課題を解決するための手段] 本発明は、熱可塑性樹脂30〜99重量%および架橋中空
ポリマー粒子1〜70重量%からなることを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物を提供するものである。
ポリマー粒子1〜70重量%からなることを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物を提供するものである。
以下、本発明について詳細に述べる。
本発明で使用する架橋中空ポリマー粒子は、種々の方
法で製造することがける。すなわち、 (I)架橋ポリマー粒子中に発泡剤を含有させ、後にこ
の発泡剤を発泡させる方法。
法で製造することがける。すなわち、 (I)架橋ポリマー粒子中に発泡剤を含有させ、後にこ
の発泡剤を発泡させる方法。
(II)架橋ポリマーにブタンなどの揮発性物質を封入
し、後にこの揮発性物質をガス化膨潤させる方法。
し、後にこの揮発性物質をガス化膨潤させる方法。
(III)架橋ポリマーを溶融させ、これに空気などの気
体ジェットを吹付け、気泡を封入する方法。
体ジェットを吹付け、気泡を封入する方法。
(IV)架橋ポリマー粒子の内部にアルカリ膨潤性の物質
を浸透させて、アルカリ膨潤性の物質を膨潤させる方
法。
を浸透させて、アルカリ膨潤性の物質を膨潤させる方
法。
(V)w/o/w型モノマーエマルジョンを作成し、重合を
行なう方法。
行なう方法。
(VI)不飽和ポリエステル溶液中に顔料を懸濁させた懸
濁溶液中でモノマーを重合する方法。
濁溶液中でモノマーを重合する方法。
(VII)架橋ポリマー粒子をシードとして、相溶性の異
なるポリマーをそのシード上に重合、架橋する二段階架
橋方法。
なるポリマーをそのシード上に重合、架橋する二段階架
橋方法。
(VIII)ポリマーの重合収縮により製造する方法。
(IX)架橋ポリマー粒子を噴霧乾燥させる方法。
などがあり、これらのうちでは(VII)の製法が好まし
く、最も好ましい態様としては、架橋性モノマー(a)
1〜50重量%、不飽和カルボン酸1〜40重量%および/
またはその他の親水性モノマー5〜99重量%からなる親
水性モノマー(b)1〜99重量%、および前記架橋性モ
ノマーあるいは親水性モノマーと共重合が可能なその他
の重合性モノマー(c)0〜85重量%よりなる重合性モ
ノマー成分100重量部を、混合性モノマー成分のポリマ
ーとは異なる組成の異種ポリマー1〜100重量部の存在
下において水中に分散し、次いで前記重合性モノマー成
分を重合させることを特徴とする製造方法が挙げられる
(特開昭62−127336号公報参照)。さらに、該架橋中空
ポリマー粒子をシードポリマーとして、架橋性モノマ
ー、親水性モノマーおよび重合性モノマーから選ばれた
少なくとも一種をシード重合することにより製造するこ
ともできる(特開平2−140271号および特開平2−1402
72号参照)。
く、最も好ましい態様としては、架橋性モノマー(a)
1〜50重量%、不飽和カルボン酸1〜40重量%および/
またはその他の親水性モノマー5〜99重量%からなる親
水性モノマー(b)1〜99重量%、および前記架橋性モ
ノマーあるいは親水性モノマーと共重合が可能なその他
の重合性モノマー(c)0〜85重量%よりなる重合性モ
ノマー成分100重量部を、混合性モノマー成分のポリマ
ーとは異なる組成の異種ポリマー1〜100重量部の存在
下において水中に分散し、次いで前記重合性モノマー成
分を重合させることを特徴とする製造方法が挙げられる
(特開昭62−127336号公報参照)。さらに、該架橋中空
ポリマー粒子をシードポリマーとして、架橋性モノマ
ー、親水性モノマーおよび重合性モノマーから選ばれた
少なくとも一種をシード重合することにより製造するこ
ともできる(特開平2−140271号および特開平2−1402
72号参照)。
前記、架橋性モノマー(モノマー(a))としては、
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタク
リレートなどのジビニル系モノマーあるいはトリビニル
系モノマーを例示することができ、特にジビニルベンゼ
ン、エチレングリコールジメタクリレートおよびトリメ
チロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレー
ト、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、トリ
メチロールプロパントリメタクリレート、アリルメタク
リレートなどのジビニル系モノマーあるいはトリビニル
系モノマーを例示することができ、特にジビニルベンゼ
ン、エチレングリコールジメタクリレートおよびトリメ
チロールプロパントリメタクリレートが好ましい。
前記、不飽和カルボン酸などの親水性モノマー(モノ
マー(b))としては、ビニルピリジン、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、メチルアクリ
レート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、ア
クリルマミド、メタクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、スチレン
スルホン酸ナトリウム、酢酸ビニル、ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレートなどのビニル系モノマー
を例示することができる。このうちメタクリル酸、イタ
コン酸、アクリル酸が好ましい。
マー(b))としては、ビニルピリジン、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレート、メチルアクリ
レート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、ア
クリルマミド、メタクリルアミド、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、アクリ
ル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマル酸、スチレン
スルホン酸ナトリウム、酢酸ビニル、ジメチルアミノエ
チルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルメタクリレートなどのビニル系モノマー
を例示することができる。このうちメタクリル酸、イタ
コン酸、アクリル酸が好ましい。
前記、その他の重合性モノマー(モノマー(c))と
しては、ラジカル重合性を有するものであれば特に制限
されず、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量
体、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、エチ
ルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラ
ウリルメタクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン
酸アルキルエステル、フェニルマレイミド、シクロヘキ
シルマレイミドなどのマレイミド化合物、ブタジエン、
イソプレンなどの共役ジオレフィンなどを例示すること
ができ、特にスチレンが好ましい。
しては、ラジカル重合性を有するものであれば特に制限
されず、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルス
チレン、ハロゲン化スチレンなどの芳香族ビニル単量
体、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、エチ
ルメタクリレート、ブチルアクリレート、ブチルメタク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチ
ルヘキシルメタクリレート、ラウリルアクリレート、ラ
ウリルメタクリレートなどのエチレン性不飽和カルボン
酸アルキルエステル、フェニルマレイミド、シクロヘキ
シルマレイミドなどのマレイミド化合物、ブタジエン、
イソプレンなどの共役ジオレフィンなどを例示すること
ができ、特にスチレンが好ましい。
異種ポリマーは、少なくとも上記重合性モノマー
(a)〜(c)が重合されて得られるポリマーとは異な
る種類あるいは組成のポリマーであること、および重合
性モノマーに溶解しやすいものであること、が必要とさ
れる。
(a)〜(c)が重合されて得られるポリマーとは異な
る種類あるいは組成のポリマーであること、および重合
性モノマーに溶解しやすいものであること、が必要とさ
れる。
このような異種ポリマーとしては、具体的にはポリス
チレン、カルボキシ変性ポリスチレン、カルボキシ変性
スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−ブタジエ
ンコポリマー、スチレンアクリルエステルコポリマー、
スチレンメタクリルエステルコポリマー、アクリルエス
テルコポリマー、メタクリルエステルコポリマー、カル
ボキシ変性スチレンアクリルエステルコポリマー、カル
ボキシ変性スチレンメタクリルエステルコポリマー、カ
ルボキシ変性アクリルエステルコポリマー、カルボキシ
変性メタクリルエステルコポリマーなどが例示される。
これらのうち、特にポリスチレンまたはスチレン成分を
50重量%以上含むスチレンコポリマーが好ましい。
チレン、カルボキシ変性ポリスチレン、カルボキシ変性
スチレン−ブタジエンコポリマー、スチレン−ブタジエ
ンコポリマー、スチレンアクリルエステルコポリマー、
スチレンメタクリルエステルコポリマー、アクリルエス
テルコポリマー、メタクリルエステルコポリマー、カル
ボキシ変性スチレンアクリルエステルコポリマー、カル
ボキシ変性スチレンメタクリルエステルコポリマー、カ
ルボキシ変性アクリルエステルコポリマー、カルボキシ
変性メタクリルエステルコポリマーなどが例示される。
これらのうち、特にポリスチレンまたはスチレン成分を
50重量%以上含むスチレンコポリマーが好ましい。
本発明の架橋中空ポリマー粒子の架橋の強度は、架橋
中空ポリマー粒子が配合される熱可塑性樹脂の溶融温度
で粒子の形態を保つ程度に三次元的に架橋したものをい
う。
中空ポリマー粒子が配合される熱可塑性樹脂の溶融温度
で粒子の形態を保つ程度に三次元的に架橋したものをい
う。
本発明の架橋中空ポリマー粒子のガラス転移温度(T
g)は、好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120〜2
00℃である。Tgが上記の範囲にあると、本発明の目的と
する一段と優れた効果が得られる。
g)は、好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120〜2
00℃である。Tgが上記の範囲にあると、本発明の目的と
する一段と優れた効果が得られる。
本発明の架橋中空ポリマー粒子の平均外径は、好まし
くは5μ以下、さらに好ましくは1μ以下、特に好まし
くは0.1〜1μである。この範囲の粒子を用いると、機
械的強度が一段と優れるので好ましい。
くは5μ以下、さらに好ましくは1μ以下、特に好まし
くは0.1〜1μである。この範囲の粒子を用いると、機
械的強度が一段と優れるので好ましい。
本発明の架橋中空ポリマー粒子の内径は、軽量化と機
械的強度のバランスを考慮すると内径が外径の0.2〜0.9
倍の範囲にあることが好ましい。
械的強度のバランスを考慮すると内径が外径の0.2〜0.9
倍の範囲にあることが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂は、非晶性ポリマー結晶性、ポ
リマー、液晶ポリマーなどが含まれる。
リマー、液晶ポリマーなどが含まれる。
具体的には、スチレン系樹脂、ゴム強化スチレン系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、、ポリフェニ
レンエーテル樹脂、ポリアリレーンスルフィド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン系
樹脂などを挙げることができる。
脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、、ポリフェニ
レンエーテル樹脂、ポリアリレーンスルフィド樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリアセタール樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、
ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリオレフィン系
樹脂などを挙げることができる。
本発明に有用なスチレン系樹脂としては、ポリスチレ
ン、ポリクロルスチレン、ポリα−メチルスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、スチレ
ン−α−メチルスチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル
−メタクリル酸メチル共重合体などを挙げることがで
き、これらはその1種のみでなく、2種以上を用いるこ
ともできる。
ン、ポリクロルスチレン、ポリα−メチルスチレン、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、スチレン−α−メチルスチレン共重合体、スチレ
ン−α−メチルスチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリロニトリル
−メタクリル酸メチル共重合体などを挙げることがで
き、これらはその1種のみでなく、2種以上を用いるこ
ともできる。
本発明において有用なゴム強化スチレン系樹脂として
は、ハイインパクトポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、
AAS樹脂、MBS樹脂、さらに上記のハイインパクトポリス
チレン、ABS樹脂、MBS樹脂のゴム成分であるブタジエン
系ゴムに代えて、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体あるいは該共重合体の水素添加物を用いた樹脂が挙げ
られる。これらは1種または2種以上で使用される。ま
た、上記のスチレン系樹脂とブレンドして使用できる。
は、ハイインパクトポリスチレン、ABS樹脂、AES樹脂、
AAS樹脂、MBS樹脂、さらに上記のハイインパクトポリス
チレン、ABS樹脂、MBS樹脂のゴム成分であるブタジエン
系ゴムに代えて、スチレン−ブタジエンブロック共重合
体あるいは該共重合体の水素添加物を用いた樹脂が挙げ
られる。これらは1種または2種以上で使用される。ま
た、上記のスチレン系樹脂とブレンドして使用できる。
本発明において有用な塩化ビニル系樹脂としては、ポ
リ塩化ビニル、塩化ビニルと、50重量%以下、好ましく
は45重量%以下の塩化ビニルと共重合可能な二重結合を
少なくとも1個有する化合物との共重合体を挙げること
ができる。
リ塩化ビニル、塩化ビニルと、50重量%以下、好ましく
は45重量%以下の塩化ビニルと共重合可能な二重結合を
少なくとも1個有する化合物との共重合体を挙げること
ができる。
この共重合可能な二重結合を少なくとも1個有する化
合物の具体例としては、塩化ビニリデン、エチレン、プ
ロピレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸およびそれ
らのエステル、マレイン酸およびそれらのエステル、ア
クリロニトリルなどを挙げることができる。
合物の具体例としては、塩化ビニリデン、エチレン、プ
ロピレン、酢酸ビニル、(メタ)アクリル酸およびそれ
らのエステル、マレイン酸およびそれらのエステル、ア
クリロニトリルなどを挙げることができる。
塩化ビニル系樹脂の重合度は、通常400〜4500であ
り、特に400〜1500が好ましい。
り、特に400〜1500が好ましい。
本発明において有用なポリアリーレンスルフィド樹脂
は、式Ar−Sで表わされる構成単位を70モル%以上
含有してなるものである。ここで、Arは、p−フィニレ
ン、m−フェニレン、2,6−ナフタレン、4,4′−ビフェ
ニレン、p,p′−ビベルジル、およびこれらの核置換体
などの炭素原子数6以上の芳香族基を表わす。これらの
うち、該無置換のp−フェニレン核、すなわち式: で表わされる構成単位を有するポリ−p−フェニレンス
ルフィドが成形加工性の点から好ましい。
は、式Ar−Sで表わされる構成単位を70モル%以上
含有してなるものである。ここで、Arは、p−フィニレ
ン、m−フェニレン、2,6−ナフタレン、4,4′−ビフェ
ニレン、p,p′−ビベルジル、およびこれらの核置換体
などの炭素原子数6以上の芳香族基を表わす。これらの
うち、該無置換のp−フェニレン核、すなわち式: で表わされる構成単位を有するポリ−p−フェニレンス
ルフィドが成形加工性の点から好ましい。
本発明に有用なポリカーボネート樹脂の例としては、
芳香族ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリカーボネート
樹脂,樹脂族−芳香族ポリカーボネート樹脂などを挙げ
ることができる。一般には、2,2−ビス(4−オキシフ
ェニル)アルカン系、ビス(4−オキシフェニル)エー
テル系、ビス(4−オキシフェニル)スルホンスルフィ
ドまたはスルホキサイド系などのビスフェノール類を重
合して得られる重合体もしくは共重合体であって、必要
に応じてハロゲンにより置換されたビスフェノール類を
用いた重合体である。
芳香族ポリカーボネート樹脂、脂肪族ポリカーボネート
樹脂,樹脂族−芳香族ポリカーボネート樹脂などを挙げ
ることができる。一般には、2,2−ビス(4−オキシフ
ェニル)アルカン系、ビス(4−オキシフェニル)エー
テル系、ビス(4−オキシフェニル)スルホンスルフィ
ドまたはスルホキサイド系などのビスフェノール類を重
合して得られる重合体もしくは共重合体であって、必要
に応じてハロゲンにより置換されたビスフェノール類を
用いた重合体である。
本発明に有用なポリエステル樹脂の代表例としては、
ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(プロ
ピレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテルフタレー
ト)(PBT)、ポリ(ペンタメチレンテレフタレー
ト)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタレート)などの芳
香族ジカルボン酸と二価アルコールとから得られるポリ
エステル樹脂および芳香族ジカルボン酸と芳香族ジフェ
ノールから得られる芳香族ポリエステル樹脂である、い
わゆるポリアリレート樹脂を挙げることができる。
ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(プロ
ピレンテレフタレート)、ポリ(ブチレンテルフタレー
ト)(PBT)、ポリ(ペンタメチレンテレフタレー
ト)、ポリ(ヘキサメチレンテレフタレート)などの芳
香族ジカルボン酸と二価アルコールとから得られるポリ
エステル樹脂および芳香族ジカルボン酸と芳香族ジフェ
ノールから得られる芳香族ポリエステル樹脂である、い
わゆるポリアリレート樹脂を挙げることができる。
ポリアリレート樹脂の具体例としては、ビスフェノー
ルAとテレフタレート酸またはイソフタール酸とによる
ポリエステル樹脂およびコポリエステル樹脂を例示する
ことがでる。これらのうち特に、好ましいものは、PET
およびPBTである。
ルAとテレフタレート酸またはイソフタール酸とによる
ポリエステル樹脂およびコポリエステル樹脂を例示する
ことがでる。これらのうち特に、好ましいものは、PET
およびPBTである。
本発明に有用なポリアミド樹脂は、通常、式 H2NCH2 X−NH2 (式中、Xは3〜12の整数である。) で表わされる線状アジミンと、式 HOOCCH2 y−COOH (式中、yは2〜12の整数である。) で表わされる線状ジカルボン酸との縮合によって製造さ
れたもの、もしくはラクタムの開環重合によって製造さ
れたものを挙げることができる。
れたもの、もしくはラクタムの開環重合によって製造さ
れたものを挙げることができる。
これらのポリアミド樹脂の好ましい例としては、ナイ
ロ6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン4,6、ナ
イロン3,4、ナイロン6,9、ナイロン6、ナイロン12、ナ
イロン11、ナイロン4などがある。また、ナイロン6/6,
10、ナイロン6/6,12、ナイロン6/4,6、ナイロン6/12、
ナイロン6/6,6、ナイロン6/6,6/6,10、ナイロン6/4,6/
6,6、ナイロン6/6,6/6,12、ナイロン6/4,6/10、ナイロ
ン6/4,6/12などの共重合体ポリアミド類を挙げることが
できる。
ロ6,6、ナイロン6,10、ナイロン6,12、ナイロン4,6、ナ
イロン3,4、ナイロン6,9、ナイロン6、ナイロン12、ナ
イロン11、ナイロン4などがある。また、ナイロン6/6,
10、ナイロン6/6,12、ナイロン6/4,6、ナイロン6/12、
ナイロン6/6,6、ナイロン6/6,6/6,10、ナイロン6/4,6/
6,6、ナイロン6/6,6/6,12、ナイロン6/4,6/10、ナイロ
ン6/4,6/12などの共重合体ポリアミド類を挙げることが
できる。
さらに、ナイロン6/6,T(T:テレフタル酸成分)、テ
レフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸と
メタキシリレンジアミンまたは脂環族ジアミンとにより
得られる半芳香族ポリアミド樹脂、メタキシリレンジア
ミンと上記線状ジカルボン酸とにより得られるポリアミ
ド樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエーテルアミド
樹脂およびポリエステルエーテルアミド樹脂などを挙げ
ることができる。
レフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸と
メタキシリレンジアミンまたは脂環族ジアミンとにより
得られる半芳香族ポリアミド樹脂、メタキシリレンジア
ミンと上記線状ジカルボン酸とにより得られるポリアミ
ド樹脂、ポリエステルアミド樹脂、ポリエーテルアミド
樹脂およびポリエステルエーテルアミド樹脂などを挙げ
ることができる。
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン、ポリ
プロピレンなどが挙げられる。
プロピレンなどが挙げられる。
本発明の熱可塑性樹脂と架橋中空ポリマー粒子からな
る組成物の組成割合は、熱可塑性樹脂30〜99重量%、好
ましくは50〜95重量%、さらに好ましくは60〜95重量%
であり、一方、架橋中空ポリマー粒子は1〜70重量%、
好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは5〜40重量
%である。熱可塑性樹脂が30重量%未満(架橋中空ポリ
マー粒子が70重量%を超える)の場合には、耐衝撃性、
成形加工性などが低下するので好ましくなく、また熱可
塑性樹脂が95重量%を超える(架橋中空ポリマー粒子が
5重量%未満)場合には、目的とする軽量化ができな
い。
る組成物の組成割合は、熱可塑性樹脂30〜99重量%、好
ましくは50〜95重量%、さらに好ましくは60〜95重量%
であり、一方、架橋中空ポリマー粒子は1〜70重量%、
好ましくは5〜50重量%、さらに好ましくは5〜40重量
%である。熱可塑性樹脂が30重量%未満(架橋中空ポリ
マー粒子が70重量%を超える)の場合には、耐衝撃性、
成形加工性などが低下するので好ましくなく、また熱可
塑性樹脂が95重量%を超える(架橋中空ポリマー粒子が
5重量%未満)場合には、目的とする軽量化ができな
い。
本発明において、架橋中空ポリマー粒子を用いること
が重要であり、架橋中空ポリマー粒子を用いることで、
本発明の目的が達成できる。
が重要であり、架橋中空ポリマー粒子を用いることで、
本発明の目的が達成できる。
本発明の目的とする効果を具体的に示すと、軽量化に
よって同一比重にしたとき、従来の軽量化方法に比べ、
本発明の軽量化方法による材料の方が機械的強度に優れ
ているということである。
よって同一比重にしたとき、従来の軽量化方法に比べ、
本発明の軽量化方法による材料の方が機械的強度に優れ
ているということである。
本発明の熱可塑性樹脂と架橋中空ポリマー粒子の混合
方法としては、例えば熱可塑性樹脂の粉体、あるいはペ
レットと架橋中空ポリマー粒子の粉体を直接混合する方
法、あるいは乳化重合法で得た熱可塑性樹脂ラテックス
と架橋中空ポリマー粒子のラテックスをブレンドし、そ
のあと共凝固、ポリマー成分の回収、乾燥などの各工程
により、本発明の架橋中空ポリマー粒子含有熱可塑性樹
脂組成物を得ることができる。このラテックスブレンド
による方法は、熱可塑性樹脂が乳化重合法により得られ
るもの、例えばABS樹脂などのゴム強化スチレン系樹脂
を用いた場合に好適な方法である。
方法としては、例えば熱可塑性樹脂の粉体、あるいはペ
レットと架橋中空ポリマー粒子の粉体を直接混合する方
法、あるいは乳化重合法で得た熱可塑性樹脂ラテックス
と架橋中空ポリマー粒子のラテックスをブレンドし、そ
のあと共凝固、ポリマー成分の回収、乾燥などの各工程
により、本発明の架橋中空ポリマー粒子含有熱可塑性樹
脂組成物を得ることができる。このラテックスブレンド
による方法は、熱可塑性樹脂が乳化重合法により得られ
るもの、例えばABS樹脂などのゴム強化スチレン系樹脂
を用いた場合に好適な方法である。
また、上記の架橋中空ポリマー粒子含有熱可塑性樹脂
組成物は、既知の酸化防止剤、例えば2,6−ジ−tret−
ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシク
ロヘキシル)4,6−ジメチルフェノール、2,2′−メチレ
ン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メ
チルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、
トリス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト、ワック
ス;既知の紫外線吸収剤、例えばp−tert−ブチルフェ
ニルサリシレート、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノヘン、2−(2′−ヒドロキシ−4′−
n−オクトキシフェニル)ベンゾチアゾール;既知の滑
剤、例えばシリコーンオイルパラフィンワックス、ステ
アリン酸、硬化油、ステアロアミド、メチレンビスステ
アロアミド、n−ブチルステアレート、ケトンワック
ス、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ヒドロ
キシステアリン酸トリグリセリド;既知の難燃剤、例え
ば酸化アンチモン、水酸化アルミニウ、硼酸亜鉛、トリ
クレジルホスフェート、塩素化パラフィン、テトラブロ
モブタン、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロモビスフ
ェノールA;既知の帯電防止剤、例えばステアロアミドプ
ロピルジメチル−β−ヒドロキシエチルアンモニウムニ
トレート;既知の着色剤、例えば酸化チタン、カーボン
ブラック、その他の無機あるいは有機顔料;既知の充填
剤、例えば炭酸カルシウム、クレー、シリカ、ガラス繊
維、ガラス球、カーボン繊維などを必要に応じて添加す
ることができる。
組成物は、既知の酸化防止剤、例えば2,6−ジ−tret−
ブチル−4−メチルフェノール、2−(1−メチルシク
ロヘキシル)4,6−ジメチルフェノール、2,2′−メチレ
ン−ビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノー
ル)、4,4′−チオビス−(6−tert−ブチル−3−メ
チルフェノール)、ジラウリルチオジプロピオネート、
トリス(ジ−ノニルフェニル)ホスファイト、ワック
ス;既知の紫外線吸収剤、例えばp−tert−ブチルフェ
ニルサリシレート、2,2′−ジヒドロキシ−4−メトキ
シベンゾフェノヘン、2−(2′−ヒドロキシ−4′−
n−オクトキシフェニル)ベンゾチアゾール;既知の滑
剤、例えばシリコーンオイルパラフィンワックス、ステ
アリン酸、硬化油、ステアロアミド、メチレンビスステ
アロアミド、n−ブチルステアレート、ケトンワック
ス、オクチルアルコール、ラウリルアルコール、ヒドロ
キシステアリン酸トリグリセリド;既知の難燃剤、例え
ば酸化アンチモン、水酸化アルミニウ、硼酸亜鉛、トリ
クレジルホスフェート、塩素化パラフィン、テトラブロ
モブタン、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロモビスフ
ェノールA;既知の帯電防止剤、例えばステアロアミドプ
ロピルジメチル−β−ヒドロキシエチルアンモニウムニ
トレート;既知の着色剤、例えば酸化チタン、カーボン
ブラック、その他の無機あるいは有機顔料;既知の充填
剤、例えば炭酸カルシウム、クレー、シリカ、ガラス繊
維、ガラス球、カーボン繊維などを必要に応じて添加す
ることができる。
[実 施 例] 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
でなはい。
るが、本発明はこれらの実施例によって限定されるもの
でなはい。
なお、実施例中、部および%は特に断わらない限り、
重量部および重量%を示す。
重量部および重量%を示す。
(1) 架橋中空ポリマー粒子 <架橋中空ポリマー粒子A> スチレン70部、ブタジエエン27部、イタコン酸3部お
よびt−ドデシルメルカプタン12部に、水200部にラウ
リル硫酸ナトリウム0.5部および過硫酸カリウム1.0部を
溶かした水溶液を撹拌しながら、70℃で8時間重合して
ポリマー粒子を得た。このポリマー粒子は、平均粒子系
0.24μm、トリエン不溶解分6%、GPCによる数平均分
子量が5,000、重量平均分子量と数平均分子量との比Mw/
Mn=2.6であった。
よびt−ドデシルメルカプタン12部に、水200部にラウ
リル硫酸ナトリウム0.5部および過硫酸カリウム1.0部を
溶かした水溶液を撹拌しながら、70℃で8時間重合して
ポリマー粒子を得た。このポリマー粒子は、平均粒子系
0.24μm、トリエン不溶解分6%、GPCによる数平均分
子量が5,000、重量平均分子量と数平均分子量との比Mw/
Mn=2.6であった。
次に、このポリマー粒子を種ポリマー粒子として用
い、このポリマー粒子を固型分で10部、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル0.1部、ラウリル硫酸ナト
リウム0.4部および過硫酸カリウム0.5部を水900部に分
散した。これにメチルメタクリレート30部、ジビニルベ
ンゼン50部、α−メチルスチレン20部およびトルエン20
部の混合物を加えて70℃で5時間重合したところ、重合
収率98%でトルエンを粒子内部に含むカプセル粒子の分
散液が得られた。
い、このポリマー粒子を固型分で10部、ポリオキシエチ
レンノニルフェニルエーテル0.1部、ラウリル硫酸ナト
リウム0.4部および過硫酸カリウム0.5部を水900部に分
散した。これにメチルメタクリレート30部、ジビニルベ
ンゼン50部、α−メチルスチレン20部およびトルエン20
部の混合物を加えて70℃で5時間重合したところ、重合
収率98%でトルエンを粒子内部に含むカプセル粒子の分
散液が得られた。
この分散液に対してスチームストリップ処理を行なっ
た後、ポリマー粒子を透過型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、このポリマー粒子は中央部が透けており、完全な球
形の架橋中空ポリマー粒子であった。
た後、ポリマー粒子を透過型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、このポリマー粒子は中央部が透けており、完全な球
形の架橋中空ポリマー粒子であった。
この粒子の外径が0.44μm、内径が0.3μm、Tgが150
℃以上、比重が0.72であった。
℃以上、比重が0.72であった。
<架橋中空ポリマー粒子B> 架橋中空ポリマー粒子Aで用いるメチルメタクリレー
ト50部、ジビニルベンゼン30部に変え、他はAと同様の
方法で外径が0.72μm、内径が0.48、Tgが150℃以上、
比重が0.73の架橋中空ポリマー粒子を得た。
ト50部、ジビニルベンゼン30部に変え、他はAと同様の
方法で外径が0.72μm、内径が0.48、Tgが150℃以上、
比重が0.73の架橋中空ポリマー粒子を得た。
<ガラス中空ビーズ> 旭硝子(株)製 平均粒径 56μm 密 度 0.36g/cm3 (2) 熱可塑性樹脂 T−1:ポリブタジエンゴム含有量が20%、スチレン単量
体単位としての含有量が60%、アクリロニトリル単量体
単位としての含有量が20%であり、かつグラフト率が35
%のABS樹脂 T−2:ポリブタジエンゴム含有量が40%、スチレン単量
体単位としての含有量が45%、アクリロニトリル単量体
単位としての含有量が15%であり、かつグラフト率が50
%のABS樹脂 T−3:スチレン75%とアクリロニトリル25%の共重合体 T−4:ポリカーボネート樹脂 T−5:ポリブチレンテレフタレート樹脂 T−6:ナイロン6樹脂 実施例1〜8 表−1に示した熱可塑性樹脂のペレットと表1に示し
た架橋中空ポリマー粒子粉末を、ヘンシェルミキサーを
用いて混合した(この混合方法を乾式という)。そのあ
と、押出機に供給し、溶融混合し、プレートを押出成形
した。このプレートからアイゾット衝撃強度測定用テス
トピースを切り出し、ASTM D−256に準じてアイゾット
衝撃強度を測定した。
体単位としての含有量が60%、アクリロニトリル単量体
単位としての含有量が20%であり、かつグラフト率が35
%のABS樹脂 T−2:ポリブタジエンゴム含有量が40%、スチレン単量
体単位としての含有量が45%、アクリロニトリル単量体
単位としての含有量が15%であり、かつグラフト率が50
%のABS樹脂 T−3:スチレン75%とアクリロニトリル25%の共重合体 T−4:ポリカーボネート樹脂 T−5:ポリブチレンテレフタレート樹脂 T−6:ナイロン6樹脂 実施例1〜8 表−1に示した熱可塑性樹脂のペレットと表1に示し
た架橋中空ポリマー粒子粉末を、ヘンシェルミキサーを
用いて混合した(この混合方法を乾式という)。そのあ
と、押出機に供給し、溶融混合し、プレートを押出成形
した。このプレートからアイゾット衝撃強度測定用テス
トピースを切り出し、ASTM D−256に準じてアイゾット
衝撃強度を測定した。
実施例9、10 T−1の重合後のラテックスと架橋中空ポリマー粒子
の重合後の分散液を、表−1に示した組成割合になるよ
うにブレンドし、十分混合した後、凝固剤として塩化カ
ルシウムを添加し、共凝固させた。次いで、90〜95℃で
30分間加熱し、そのあと水を加えて冷却しスラリー液を
得た。次に、遠心脱水機を用いてスラリー液からポリマ
ー成分を回収し、回収されたポリマー成分を十分乾燥
し、架橋中空ポリマー粒子含有ABS樹脂組成物を得た
(この混合方法を湿式という)。この組成物を実施例1
と同様の方法でプレートを押出成形し、テストピースを
切り出した。
の重合後の分散液を、表−1に示した組成割合になるよ
うにブレンドし、十分混合した後、凝固剤として塩化カ
ルシウムを添加し、共凝固させた。次いで、90〜95℃で
30分間加熱し、そのあと水を加えて冷却しスラリー液を
得た。次に、遠心脱水機を用いてスラリー液からポリマ
ー成分を回収し、回収されたポリマー成分を十分乾燥
し、架橋中空ポリマー粒子含有ABS樹脂組成物を得た
(この混合方法を湿式という)。この組成物を実施例1
と同様の方法でプレートを押出成形し、テストピースを
切り出した。
比較例1、2 表−1に示した熱可塑性樹脂と表−1に示したガラス
中空ビーズを用い、他は実施例1と同様の方法でテスト
ピースを作製した。この方法であると軽量化ができず、
それに衝撃強度も低い。
中空ビーズを用い、他は実施例1と同様の方法でテスト
ピースを作製した。この方法であると軽量化ができず、
それに衝撃強度も低い。
比較例3〜7 比較例3〜7は、軽量化の方法として従来一般に行な
われていた発泡剤による熱可塑性樹脂を発泡させる例で
ある。
われていた発泡剤による熱可塑性樹脂を発泡させる例で
ある。
比較例3は実施例1、比較例4は実施例2、比較例5
は実施例3、比較例6は実施例4、比較列7は実施例5
と、それぞれ比重が同じになるように発泡温度および発
泡剤量を適宜調節することで、比較例3〜7の発泡熱可
塑性樹脂を得た。
は実施例3、比較例6は実施例4、比較列7は実施例5
と、それぞれ比重が同じになるように発泡温度および発
泡剤量を適宜調節することで、比較例3〜7の発泡熱可
塑性樹脂を得た。
発泡方法は、表−1の熱可塑性樹脂に発泡剤アゾ系発
泡剤を添加し、ヘンシェルミキサーで十分混合し、他は
実施例1と同様の方法で発泡プレートを押出成形した。
泡剤を添加し、ヘンシェルミキサーで十分混合し、他は
実施例1と同様の方法で発泡プレートを押出成形した。
上記比較例の発泡による軽量化方法は、実施例に比べ
衝撃強度が低い。
衝撃強度が低い。
従って本発明の軽量化方法は、軽量化と機械的強度バ
ランスが高水準にある。
ランスが高水準にある。
[発明の効果] 従来の熱可塑性樹脂の軽量化方法としては、発泡剤を
用いて発泡させる方法あるいはガラス中空ビーズを添加
する方法が知られているが、これらの方法は熱可塑性樹
脂の機械的強度を著しく低下させるので、機械的強度が
要求される用途には実用性が全くなかった。
用いて発泡させる方法あるいはガラス中空ビーズを添加
する方法が知られているが、これらの方法は熱可塑性樹
脂の機械的強度を著しく低下させるので、機械的強度が
要求される用途には実用性が全くなかった。
上記の従来の軽量化方法と本発明の軽量化方法によ
り、軽量化を同程度(比重を同じにする)にして耐衝撃
性を比較すると、本発明の方が耐衝撃性の低下が少な
く、従来の軽量化方法に比べ機械的強度の低下が大幅に
改良されている。
り、軽量化を同程度(比重を同じにする)にして耐衝撃
性を比較すると、本発明の方が耐衝撃性の低下が少な
く、従来の軽量化方法に比べ機械的強度の低下が大幅に
改良されている。
このような優れた効果が達成できたのは、架橋中空ポ
リマー粒子を用いることで初めて達成されたものであ
る。
リマー粒子を用いることで初めて達成されたものであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−283766(JP,A) 特開 平3−50250(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 1/00 - 101/14
Claims (1)
- 【請求項1】熱可塑性樹脂30〜99重量%および架橋中空
ポリマー粒子1〜70重量%からなることを特徴とする熱
可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24661890A JP2890766B2 (ja) | 1990-09-17 | 1990-09-17 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP24661890A JP2890766B2 (ja) | 1990-09-17 | 1990-09-17 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04126771A JPH04126771A (ja) | 1992-04-27 |
JP2890766B2 true JP2890766B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=17151085
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP24661890A Expired - Lifetime JP2890766B2 (ja) | 1990-09-17 | 1990-09-17 | 熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2890766B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2000002963A1 (fr) * | 1998-07-10 | 2000-01-20 | Kaneka Corporation | Composition a base de resine thermoplastique resistant aux chocs |
KR100656124B1 (ko) | 1997-04-24 | 2006-12-20 | 카네카 코포레이션 | 내충격성 열가소성 수지 조성물 |
TW576852B (en) * | 1999-10-25 | 2004-02-21 | Kaneka Corp | Impact modifier for vinyl chloride resin |
-
1990
- 1990-09-17 JP JP24661890A patent/JP2890766B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04126771A (ja) | 1992-04-27 |
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