JP2965845B2 - 芳香族ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート及びグラフト共重合体を含有してなる重合体混合物 - Google Patents

芳香族ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート及びグラフト共重合体を含有してなる重合体混合物

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JP2965845B2 JP185194A JP185194A JP2965845B2 JP 2965845 B2 JP2965845 B2 JP 2965845B2 JP 185194 A JP185194 A JP 185194A JP 185194 A JP185194 A JP 185194A JP 2965845 B2 JP2965845 B2 JP 2965845B2
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L69/00Compositions of polycarbonates; Compositions of derivatives of polycarbonates

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  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は芳香族ポリカーボネー
ト、ポリアルキレンテレフタレート及びジエンゴムグラ
フト基体をもつグラフト共重合体を含有する重合体混合
物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】芳香族ポリカーボネート及びグラフト共
重合体を含有する重合体混合物は当該技術において一般
に知られている。たとえば、米国特許第4,472,5
54号明細書には芳香族ポリカーボネート、グラフト共
重合体及び重合体状“酸性化剤”を含有する重合体混合
物が記載されている。該グラフト共重合体はジエンゴム
上に単量体がグラフトされてなるものであり、そのジエ
ンゴムは50ないし1,200ナノメーターの平均粒度
をもつものとされている。しかしながら、該明細書の実
施例には使用されたゴムの粒度に関して何等示されてい
ない。該酸性化用重合体は該重合体混合物の熱安定性を
改善するために添加されている。
【0003】ドイツ国特許公開(DE−A)第2,25
9,565A号公報には芳香族ポリカーボネート、グラ
フト共重合体及び共重合体を含有してなる重合体混合物
が開示されている。該グラフト共重合体は、好ましくは
50−150ナノメーターの平均粒度をもつゴム上に一
種又はそれ以上の単量体をグラフト化させることによっ
て製造されたものである。この特許公報はゴムの粒度の
分布に関しては何等の指示も与えておらず、選定された
平均粒度が改善されたウェルドライン強さをもつ製品を
製造し得る重合体混合物を与えることを記載している。
【0004】米国特許第4,622,363号明細書に
は芳香族ポリカーボネート、グラフト共重合体及び2種
類の異なる共重合体を含有してなる重合体混合物が開示
されている。これら二つの共重合体の分子量は異なり、
前者が15,000−200,000の分子量をもつに
対し、後者は2,000,000−10,000,00
0の分子量をもつ。少量の該第二の共重合体の存在は耐
高温変形性の改善を与える。
【0005】ポリアルキレンテレフタレート及びグラフ
ト共重合体を含有してなる重合体混合物も既知である。
たとえば、欧州特許公開(EP−A)第0056243
号公報には一種又はそれ以上のポリアルキレンテレフタ
レート及びグラフト共重合体を含有してなる重合体混合
物が開示されている。使用されたグラフト共重合体は2
00−600ナノメーター、好ましくは300−500
ナノメーターの平均粒度をもつゴムから製造されてい
る。しかしながら、こゝでもゴムの粒度分布に関しては
何等言及されていない。これらの重合体混合物は良好な
低温衝撃強さを有する。
【0006】芳香族ポリカーボネート、ポリアルキレン
テレフタレート及びグラフト共重合体を含有してなる重
合体混合物はたとえば欧州特許公開(EP−A)第00
64648号及び同第0131202号公報に開示され
ている。EP−A−0064648号公報によれば、グ
ラフト共重合体として、200−600ナノメーター、
好ましくは300−500ナノメーターの平均粒度をも
つブタジエン重合体上に一種又はそれ以上の単量体をグ
ラフト化させることによって得られた重合体を使用し得
る。そこに記載されている重合体混合物は多軸負荷条件
下で良好な衝撃強さを有する。粒度分布については言及
されていない。EP−A−0131202号公報は芳香
族ポリカーボネート、ポリアルキレンテレフタレート、
グラフト共重合体及び共重合体を含有し得る重合体混合
物を開示している。EP−A−0131202号公報に
よれば、最適の低温衝撃強さを得るために、二様式の粒
度分布をもつゴム、すなわち第一の部分が50−190
ナノメーターの平均粒度分布をもち、第二の部分が20
0−1,000ナノメーターの平均粒度分布をもつゴム
から得られたグラフト共重合体が使用される。
【0007】本出願人は芳香族ポリカーボネート、ポリ
アルキレンテレフタレート及びジエンゴムグラフト基体
をもつグラフト共重合体を含有してなる重合体混合物を
既に市販している。こゝで使用されているグラフト基体
は第一の最大粒度が約100ナノメーターにありかつ第
二の最大粒度が約280ナノメーターにある二様式の粒
度分布をもつもの(縦軸に重量割合をプロットしそして
横軸に粒度をプロットしたグラフにおいて)であった。
【0008】グラフト共重合体の機械的性質に対する粒
度分布の重要性は既に検討されている。米国特許第3,
600,465号明細書によれば、300−600ナノ
メーターの平均粒度をもつブタジエンゴムを基体とする
グラフト共重合体はより広い粒度分布をもつほどより良
好な衝撃強さを有する。
【0009】
【発明の概要】本発明は、つぎの成分: (A)芳香族ポリカーボネート(A1)又は芳香族ポリ
カーボネート(A1)及びポリアルキレンテレフタレー
ト(A2)の混合物55−90重量%; (B)ジエンゴムグラフト基体上にスチレン、アクリロ
ニトリル及びメチルメタクリレートから選んだ少なくと
も一種のビニル単量体がグラフトされてなるグラフト共
重合体10−30重量%; (C)スチレン、α−メチルスチレン、メチルメタクリ
レート又はそれらの混合物及びアクリロニトリル、メタ
クリロニトリル、メチルメタクリレート又はそれらの混
合物の共重合体0−15重量%;(たゞし前記した重量
%は成分(A)、(B)及び(C)の合計に基づいて計
算されたものである)を含有してなる重合体混合物にお
いて、比較的小さい粒度と狭い粒度分布を組み合わせて
有するグラフト基体をもつグラフト共重合体を使用する
ことによって該重合体混合物により良好な性質の組み合
わせを付与し得るとの知見に基づくものである。とりわ
け、より優れた流動特性及びより高い曲げモジュラスが
得られる。さらに、該重合体混合物は、本発明に従う重
合体混合物から物品を形成するためにより後の段階で使
用する場合に熱的負荷に対して感受性がより低くなる。
特に、長時間の熱的負荷を受けた後も低温衝撃強さの低
下はより少なくなる。
【0010】本発明に従う重合体混合物中に使用される
グラフト共重合体はジエンゴム基体上にスチレン、アク
リロニトリル及びメチルメタクリレートから選んだ少な
くとも一種のビニル単量体がグラフト化されてなるグラ
フト共重合体であり、しかも該ジエンゴムグラフト基体
は50重量%を超える粒子、好ましくは70重量%を超
える粒子、の直径が200ないし300ナノメーターの
範囲にありかつ70重量%を超える粒子、好ましくは9
0重量%を超える粒子、の直径が200ないし400ナ
ノメーターの範囲にあるような狭い粒度分布をもつ単分
散粒度分布を有するものであることを特徴とするもので
ある。
【0011】
【発明の詳細な開示】本発明に従う重合体混合物は好ま
しくは成分(A)65−85重量%、成分(B)15−
25重量%及び成分(C)0−10重量%を含んでな
る。成分(A)は好ましくは、成分(A)100重量部
当たり10−90重量部、より好ましくは10−40重
量部の芳香族ポリカーボネート(A1)及び90−10
重量部、より好ましくは60−90重量部のポリアルキ
レンテレフタレート(A2)を含んでなる。
【0012】本発明に従う重合体混合物中にエステル交
換反応の抑制剤を配合することが一般に好ましい。適当
な抑制剤はホスファイト、H3 PO3 、ジ燐酸ナトリウ
ム、燐酸亜鉛、燐酸水素一亜鉛及び燐酸一カルシウムで
ある。本発明に従う重合体混合物が共重合体(C)を含
有する場合、80,000未満の重量平均分子量をもつ
共重合体を使用することが好ましい。
【0013】グラフト共重合体中のジエンゴム含量は好
ましくは40重量%超、より好ましくは60重量%超で
ある。本発明はさらに本発明に従う重合体混合物から慣
用の成形技術によって製造し得る物品に関するものであ
る。本発明に従う重合体混合物は少なくともつぎの成分
の一種又はそれ以上を含有する: (A)芳香族ポリカーボネート(A1)又は(A1)と
ポリアルキレンテレフタレート(A2)との混合物; (B)ジエンゴムグラフト基体から形成されるグラフト
共重合体。本発明に従う重合体混合物は随意につぎの成
分を含有する: (C)共重合体。
【0014】つぎに、本発明の重合体混合物の成分につ
いてより詳細に説明する。 (A)芳香族ポリカーボネート及び随意のポリアルキレ
ンテレフタレート (A1)芳香族ポリカーボネート 芳香族ポリカーボネートはそれ自体既知の物質である。
これらは一般に二価フェノール化合物とカーボネート前
駆体、たとえばホスゲン、ハロゲンホルミエート又はカ
ーボネートエステルとを反応させることによって製造さ
れる。芳香族ポリカーボネートは式I:
【0015】
【化1】
【0016】(式中、A1 は該重合体の製造に使用され
る二価フェノールから誘導される二価芳香族基である)
の単位を含んでなる重合体である。該芳香族ポリカーボ
ネートの製造における二価フェノールとしてはそれぞれ
が芳香族核の炭素原子に直接結合された2個のヒドロキ
シル基を含む単環芳香族化合物又は多環芳香族化合物を
使用し得る。
【0017】たとえば、米国特許第4,001,184
号明細書に記載されるごときそれ自体既知の分岐ポリカ
ーボネートも適当である。適当な芳香族ポリカーボネー
トはさらにいわゆるポリエステルカーボネートと呼ばれ
る、該重合反応をエステル前駆体、たとえばテレフタル
酸のような二官能性カルボン酸又はそれらのエステル形
成性誘導体の存在下で行うことによって得られるものも
包含する。これらのポリエステルカーボネートはその重
合体鎖中にエステル化合物及びカーボネート化合物を有
する。ポリエステルカーボネートはたとえば米国特許第
3,169,121号明細書に記載されている。
【0018】種々のポリカーボネートの混合物も使用し
得る。 (A2)ポリアルキレンテレフタレート 本発明はポリアルキレンテレフタレートを含有してなる
重合体混合物に関するものである。ポリアルキレンテレ
フタレートはアルカンジオール及びテレフタル酸から誘
導される単位をもつ重合体である。ポリアルキレンテレ
フタレートは一種又はそれ以上のアルカンジオール化合
物から誘導される単位を含有し得る。ポリアルキレンテ
レフタレートはまた一種またはそれ以上の別のジカルボ
ン酸から誘導される単位も含有し得る。ポリアルキレン
テレフタレートはまた、アルカンジオールに加えて一種
又はそれ以上の他のジオール化合物又はポリオール化合
物から誘導される単位も含有し得る。
【0019】一般に、ポリアルキレンテレフタレートは
随意に存在する他のジオール化合物又はポリオール化合
物から誘導される単位に対して過剰量のアルカンジオー
ルから誘導される単位を含有する。適当なアルカンジオ
ール化合物の例はエタンジオール又はブタン−1,4−
ジオールである。テレフタル酸から誘導される単位に加
えて、ポリアルキレンテレフタレートはさらに他のジカ
ルボン酸又はポリカルボン酸から誘導される単位を含有
し得る。しかしながら、酸から誘導される単位の過半量
はテレフタル酸から誘導される。
【0020】あらゆる種類のポリアルキレンテレフタレ
ートを使用することができる。末端酸基を比較的低含
量、たとえば30meq/kg未満の割合で含むポリア
ルキレンテレフタレートを使用することが好ましい。ポ
リアルキレンテレフタレートとしては、テレフタル酸及
びブタン−1,4−ジオールから誘導された単位を70
モル%を超える割合で含有するポリアルキレンテレフタ
レートを使用することが好ましい。一種又はそれ以上の
異なるポリアルキレンテレフタレートの混合物を使用す
ることもできる。 (B)ジエンゴムグラフト基体から製造されるグラフト
共重合体 ジエンゴムグラフト基体から製造されるグラフト共重合
体は一般に既知である。かゝるグラフト共重合体につい
ては、たとえば前記引用した特許公報及び明細書の記載
を参照されたい。これらの共重合体は一般にグラフト基
体上に少なくとも一種の単量体をグラフト化させること
によって製造される。
【0021】本発明に従う重合体混合物におけるグラフ
ト基体はジエンゴムである。該グラフト基体上にスチレ
ン、アクリロニトリル及びメチルメタクリレートから選
んだ少なくとも一種のビニル単量体がグラフト結合され
て目的とするグラフト共重合体が形成される。ジエンゴ
ムグラフト基体はすべて又は実質的にジエンゴムから形
成され得る。適当な好ましく使用されるジエンゴムはブ
タジエンゴムである。用語“ゴム”は本明細書において
は0℃より高くない、好ましくは−20℃より高くない
ガラス転移温度をもつ重合体を意味するものであること
を理解すべきである。
【0022】かゝるグラフト共重合体は通常ジエンゴム
グラフト基体のラテックスの存在下でグラフト化される
べき単量体を乳化重合させることによって製造される。
グラフト基体の粒度はこのグラフト化反応によってほと
んど又は全く影響を受けない。グラフト共重合体中のジ
エンゴム含量は好ましくは40重量%超、より好ましく
は60重量%超である。
【0023】本発明に従う重合体混合物中に使用される
べきグラフト共重合体は特許請求の範囲に規定しかつ前
記に説明したごとき所定の粒度分布をもつことが本質的
に重要である。前記した粒度分布は米国、マサチューセ
ッツ州、ホプキントン在、メイテック・アプライド・サ
イエンセス(Matec Applied Scien
ces)社のCHDF−1100型粒度分析装置を使用
する毛管流体力学的分別法(CHDF)によって測定さ
れたものである。この方法はDos Ramos,J.
G.及びSilebi,C.A.によってJourna
l of Colloid and Interfac
e Science,vol.135,No.1,p
p.165−177に詳細に記載されている。
【0024】かゝるラテックスは商業的に入手可能であ
る。またそれらの製造法も一般に既知である。既に述べ
たとおり、該重合体混合物は共重合体(C)を含有し得
る。 (C)共重合体 本発明に従う重合体混合物は、スチレン、α−メチルス
チレン及びメチルメタクリレートから選んだ一種又はそ
れ以上の単量体とアクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル及びメチルメタクリレートから選んだ一種又はそれ以
上の単量体との共重合によって得られる共重合体を含有
し得る。
【0025】該共重合体は別個に製造された後に本発明
の重合体混合物に添加されたものであり得る。また、該
共重合体はグラフト共重合体の製造のためのグラフト反
応において形成させることもできる。事実、グラフト化
されるべき単量体をグラフト基体上に完全にグラフト化
させることは実際には実質的に不可能である。該共重合
体は好ましくは80,000未満、より好ましくは7
0,000未満の重量平均分子量をもつ。
【0026】本発明に従う重合体混合物はさらに、重合
体用又は重合体混合物用に慣用されている添加剤、たと
えば充填剤、補強用繊維、安定化剤、難燃化剤、染料及
び顔料を含有し得る。適当な添加剤はポリエチレン、ポ
リエチレングリコール及びポリジメチルシロキサンであ
る。
【0027】本発明に従う重合体混合物は重合体混合物
の製造において慣用的な方法に従って製造することがで
きる。
【0028】
【実施例の記載】つぎに、本発明の実施例(実施例I)
を比較例(比較例A及びB)と対比してさらに説明す
る。以下に述べる実施例及び比較例では、つぎの3種の
異なるグラフト共重合体を使用した。 ABS−1:ポリブタジエンラテックス65重量部上に
スチレン26重量部及びアクリロニトリル8.7重量部
をグラフト化させることによって得られるグラフト共重
合体。このグラフト化反応において得られる単離された
ABS中の非グラフト化スチレン−アクリロニトリル共
重合体(SAN)の含有量は約6重量%であった。SA
N中のスチレン対アクリロニトリルの重量比は約2.7
であった。SANの重量平均分子量は約62,000で
あった。ブタジエンゴムの粒度は添付した図1及び後記
の実施例中に示す。ゲル含量は87重量%であった。 ABS−2:ポリブタジエンラテックス65.2重量部
上にスチレン26.5重量部及びアクリロニトリル8.
3重量部をグラフトさせることによって得られるグラフ
ト共重合体。このグラフト化反応において得られる単離
されたABS中の非グラフト化スチレン−アクリロニト
リル共重合体(SAN)の含有量は約6.3重量%であ
った。SAN中のスチレン対アクリロニトリルの重量比
は約2.7であった。SANの重量平均分子量は約7
8,000であった。ブタジエンゴムの粒度は添付した
図1及び後記の表中に示す。ゲル含量は95重量%であ
った。 ABS−3:ポリブタジエンラテックス67.5重量部
上にスチレン25.4重量部及びアクリロニトリル7.
1重量部をグラフトさせることによって得られるグラフ
ト共重合体。このグラフト化反応において得られる単離
されたABS中の非グラフト化スチレン−アクリロニト
リル共重合体(SAN)の含有量は約8重量%であっ
た。SAN中のスチレン対アクリロニトリルの重量比は
約2.8であった。SANの重量平均分子量は約10
8,000であった。ブタジエンゴムの粒度は添付した
図1及び後記の表中に示す。ゲル含量は95重量%であ
った。
【0029】ナノメーター(nm)で表示した粒度を表
Aに示す。表 A ABS−1 ABS−2 ABS−3 粒度範囲(nm) 200-630 100-620 20-740 重量割合 粒度(nm) 0-100 0 0 8.69 100-200 0.01 27.16 20.29 200-300 77.30 42.73 24.63 300-400 20.40 22.71 21.28 400-500 2.05 6.44 17.05 500-600 0.02 0.75 5.75 >600 0.22 0.21 2.31 これらの結果はメイテック・アプライド・サイエンセス
社のCHDF−1100型粒度分析装置によって得られ
た。
【0030】実施例及び比較例で使用されたグラフト共
重合体の粒度分布を添付の図1に示す。粒度(ナノメー
ター)を横軸にプロットし、重量割合(%)を縦軸にプ
ロットする。重合体混合物の製造のために、さらにつぎ
の重合体を使用した。 PC: ビスフェノールA及びホスゲンから誘導され
た、塩化メチレン中25℃で測定して58ml/gの固
有粘度をもつ芳香族ポリカーボネート。 PBT:フェノール及びテトラクロルエタンの60/4
0比の混合物中で25℃で測定して1.02dl/gの
固有粘度をもつポリブチレンテレフタレート。
【0031】後記の表Bに示す成分を規定した量で押出
機中で(平均調整温度、約260℃)配合処理した。つ
いで、得られる押出体をペレットに形成した。得られる
ペレットの溶融粘度指数(MVI)を250℃、4分の
条件で測定した(ASTM試験法D1238に従っ
て)。ASTM試験法D256に従うアイゾット衝撃強
さの測定及びASTM試験法D790に従う曲げモジュ
ラスの測定のために、これらのペレットから試験棒を射
出成形した。これらの試験棒は標準的条件下で、すなわ
ちバレル(=シリンダー)の平均調整温度255℃及び
バレル中の滞留時間2分の条件で、射出成形した。
【0032】さらに、アイゾット法に従う衝撃強さを測
定するために、第二の一連の試験棒を射出成形した。こ
の場合には、射出成形を特に過酷な条件下で、すなわち
286℃、滞留時間10分で行った。さらに、アイゾッ
ト衝撃強さ試験においては、脆性から延性への挙動の転
移が生起する温度(転移温度)で常に測定を行った。
【0033】得られた結果も表Bに示す。表 B 実施例 ** 組成(重量部) ・PC 20 20 20 ・PBT 60 60 60 ・ABS−1 ― ― 18 ・ABS−2 ― 17.5 ― ・ABS−3 17.5 ― ― 性質 ・曲げモジュラス(MPa) 1750 1900 1900 ・溶融粘度指数(cc/10 分) 10 14 18 ・衝撃強さ1)(J/m) −30℃ 670 620 680 −35℃ 590 600 660 −40℃ 240 230 215 ・転移温度(℃) -36 -35 -37 ・衝撃強さ2)(J/m) 室温 540 510 0℃ 165 285 645 −10℃ 350 −15℃ 155 ・転移温度(℃) +5 0 -10 注: 1) 標準的条件下で射出成形後 2) 過酷な条件下で射出成形後 * 比較例 ** 本発明の実施例 上記した結果から、本発明に従う重合体混合物は重合体
混合物A及びBよりも良好な流動特性をもちかつ重合体
混合物Aよりも良好な曲げモジュラスをもつことを認め
得る。
【0034】標準的条件下で射出成形した後の3種の重
合体混合物の衝撃強さ及び転移温度はいずれも実質的に
同等であった。実用に際してしばしば起こり得るような
“過酷な”条件下で射出成形した後には、本発明の重合
体混合物(実施例I)は著しくより有利な(すなわち、
より高い)転移温度を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例及び比較例で使用した3種の異なるグラ
フト共重合体中にグラフト基体として使用したゴム粒子
の粒度分布を示すグラフである。横軸は粒度(nm)
を、縦軸は重量割合(%)を表す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 55:02) (72)発明者 ウィルヘルムス・ジョハンズ・ダニエ ル・スティーンダム オランダ、4613、イーイー・ベルゲン・ オーピー・ズーム、タルペンベルド、13 番 (56)参考文献 特開 平2−115206(JP,A) 特開 昭57−192457(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 69/00 C08L 67/00 - 67/08 C08L 51/00 - 51/10

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 つぎの成分: (A)芳香族ポリカーボネート(A1)又は芳香族ポリ
    カーボネート(A1)及びポリアルキレンテレフタレー
    ト(A2)の混合物55−90重量%; (B)ジエンゴムグラフト基体上にスチレン、アクリロ
    ニトリル及びメチルメタクリレートから選んだ少なくと
    も一種のビニル単量体がグラフトされてなるグラフト共
    重合体10−30重量%; (C)スチレン、α−メチルスチレン、メチルメタクリ
    レート又はそれらの混合物及びアクリロニトリル、メタ
    クリロニトリル、メチルメタクリレート又はそれらの混
    合物の共重合体0−15重量%;を含有してなり、前記
    した重量%は成分(A)、(B)及び(C)の合計に基
    づいて計算されたものであり、しかも前記ジエンゴムグ
    ラフト基体は50重量%を超える粒子の直径が200な
    いし300ナノメーターの範囲にありかつ70重量%を
    超える粒子の直径が200ないし400ナノメーターの
    範囲にあるような狭い粒度分布をもつ単分散粒度分布を
    有するものであることを特徴とする重合体混合物。
  2. 【請求項2】 粒度分布が、70重量%を超える粒子の
    直径が200ないし300ナノメーターの範囲にありか
    つ90重量%を超える粒子の直径が200ないし400
    ナノメーターの範囲にあるようなものである請求項1記
    載の重合体混合物。
  3. 【請求項3】 ポリアルキレンテレフタレート(A2)
    がポリブチレンテレフタレートである請求項1記載の重
    合体混合物。
  4. 【請求項4】 重合体混合物が成分(A)65−85重
    量%、成分(B)15−25重量%及び成分(C)0−
    10重量%を含有してなる請求項1記載の重合体混合
    物。
  5. 【請求項5】 成分(A)100重量部当たり芳香族ポ
    リカーボネート(A1)10−90重量部及びポリアル
    キレンテレフタレート(A2)90−10重量部を含ん
    でなる請求項1記載の重合体混合物。
  6. 【請求項6】 成分(A)100重量部当たり芳香族ポ
    リカーボネート(A1)10−40重量部及びポリアル
    キレンテレフタレート(A2)60−90重量部を含ん
    でなる請求項1記載の重合体混合物。
  7. 【請求項7】 成分(C)の重量平均分子量が80,0
    00未満である請求項1記載の重合体混合物。
  8. 【請求項8】 グラフト共重合体のジエンゴム含量が4
    0重量%より大である請求項1記載の重合体混合物。
  9. 【請求項9】 重合体混合物がさらに添加剤を含有する
    請求項1記載の重合体混合物。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の重合体混合物から形成
    された物品。
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