JP2890591B2 - 電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料 - Google Patents

電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐熱衝撃性、耐熱性、成形性に優れた電子部
品封止用エポキシ樹脂成形材料に関するものである。
(従来の技術) 従来、コイル、コンデンサ、トランジスタ、ICなどの
電子部品封止用としては、エポキシ樹脂成形材料が広く
多量に用いられている。この理由としては、エポキシ樹
脂が電気特性、耐熱性、機械強度、インサートとの接着
性などの諸特性にバランスが取れているためである。
しかし、電子部品のパッケージは、ICに代表されるよ
うに、小形、薄形化の傾向にあり、冷熱サイクル時にパ
ッケージがクラックするという問題が生じる。
エポキシ樹脂成形材料の耐熱衝撃性を改善するものと
して、エポキシ樹脂系をシリコーン重合体で改質する方
法がある。一般にシリコーン重合体はエポキシ樹脂系に
非相溶であり、エポキシ樹脂中に微粒子で分散する構造
を形成し、耐熱衝撃性を向上する効果がある。しかし、
液状のシリコーン重合体は非相溶であるために、成形材
料の耐熱衝撃性は向上するものの、成形時にしみ出し、
バリ(金型クリアランスからのしみ出し)や成形品外観
の悪化を引きおこすという欠点を有する。
また成形時のしみ出しを防止するために、シロキサン
化合物をエポキシ樹脂または硬化剤で予め変成して成形
材料に使用した場合、一般にガラス転移温度の低下を生
じるといった問題がある。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はかかる欠点を解決するために為されたもので
あり、耐熱衝撃性、耐熱性が良好で、かつ成形性にも優
れた電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料を提供しよう
とするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは上記の問題点を解決するため鋭意検討を
重ねた結果、エポキシ樹脂系に特定の固形微粒子状のシ
リコーン重合体を配合することにより上記の目的を達成
しうることを見い出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の電子部品封止用エポキシ樹脂成形
材料は (A)1分子中に2個以上のエポキシ基を有するエポキ
シ樹脂と (B)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有す
る化合物 とを主な樹脂成分とする電子部品封止用成形材料におい
て、(B)の一部または全部を分散媒とし、これに
(B)と、(B)と反応する反応基を持つシロキサン化
合物との反応物と(C)を分散剤として添加した中に、
エポキシ基含有オルガノポリシロキサンとアミノ基含有
オルガノポリシロキサンの混合物を微粒子分散させると
ともにオルガノポリシロキサン同士の反応により分散粒
子を固形化したものを、分散媒および分散剤も含め
(D)成分として配合したことを特徴とする。
本発明において用いられる(A)成分の1分子中に2
個以上のエポキシ基を有するエポキシ樹脂としては、電
子部品封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されて
いるものであれば制限はなく、フェノールボラック型エ
ポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹
脂をはじめとするフェノール類とアルデヒド類のノボラ
ック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビ
スフェノールB、ビスフェノールF、ビスフェノールS
などのジグリシジルエーテル、フタル酸ダイマー酸など
の多塩基酸とエピクロルヒドリンの反応により得られる
グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニ
ルメタン、イソシアヌル酸などのポリアミンとエピクロ
ルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エ
ポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸などの過酸で酸化
して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、および脂環族エ
ポキシ樹脂などがあり、これらを適宜何種類でも併用す
ることができる。
本発明において用いられる(B)成分の1分子中に2
個以上のフェノール性水酸基を有する化合物としては、
フェノール、クレゾール、キシレノール、レゾルシン、
カテコール、ビスフェノールA、ビスフェノールFなど
のフェノール類とホルムアルデヒドとを酸性触媒下で縮
合反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ポリパラビニルフ
ェノール樹脂、レゾルシン、カテコール、ハイドロキノ
ンなどの多価フェノールなどがあり、単独または2種類
以上併用してもよい。また、(A)のエポキシ樹脂との
当量比((B)の水酸基数/(A)のエポキシ基数)
は、特に限定はされないが、0.7〜1.3が好ましい。
次に本発明において用いられる(C)成分は、(B)
のフェノール化合物と、(B)と反応する反応基を有す
るシロキサン化合物との反応物である。このシロキサン
化合物の反応基としてはフェノール化合物と反応するも
のであればよく、例えばエポキシ基、イソシアネート
基、ビニル基、アルコキシ基、シラノール基などがあ
り、単独あるいは2種類以上あってもよく、その量はシ
ロキサン化合物の分子中に1個以上あればよい。また、
シロキサン化合物の骨格については特に限定するもので
はなく、ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニル
シロキサン、ポリジフェニルシロキサンあるいはα−メ
チルスチレン、ポリエーテルなどの改質基で変成したオ
ルガノポリシロキサンなどを単独あるいは2種類以上併
用してもよい。ここで、(C)成分中のシロキサン化合
物の配合比は特に限定するものではなく、(C)成分の
製造中にゲル化したり分離しない範囲であればよい。ま
た、(C)成分の製造には反応を促進する触媒等を用い
ることができる。
本発明において用いられる(D)成分中のエポキシ基
含有オルガノポリシロキサンおよびアミノ基含有オレガ
ノポリシロキサンは特に限定するものではないが、使用
するフェノール化合物に対し目視的に相溶しないことが
好ましく、ジメチルシロキサン、メチルフェニルシロキ
サン、ジフェニルシロキサンなどのホモポリマおよびコ
ポリマの分子末端や分子内にエポキシ基またはアミノ基
を導入した反応性の液状オルガノポリシロキサンであっ
て、これらは一般に市販されているものが使用できる。
ここでエポキシ基含有オレガノポリシロキサンとアミ
ノ基含有オルガノポリシロキサンの使用比率は特に限定
するものではないが、エポキシ基とアミノ基の活性水素
のモル比が2:1〜1:3の範囲が好ましい。この理由として
は、エポキシ基の比率が高くなると成形品外観を悪く
し、所期の目的を達成できないことがあり、アミノ基の
比率が高くなると一級または二級のアミノ基が成形材料
中に残存し、保存安定性を悪くする可能性がある。ま
た、エポキシ基およびアミノ基を含有するオルガノポリ
シロキサンの分子量は特に限定するものではないが、少
なくともどちらか一方の重量平均分子量は1000以上であ
ることが、耐熱衝撃性の観点から好ましい。
かゝるオルガノポリシロキサンの混合物は上記のフェ
ノール化合物を分散媒とし(C)成分を分散剤として微
粒子分散させた後、必要に応じて加熱することによりオ
ルガノポリシロキサン同士が反応し微粒子の状態で固化
した樹脂混合物を得る。
オルガノポリシロキサン混合物を分散させるための樹
脂系分散媒としては、フェノール化合物が適当である。
この理由としては、オルガノポリシロキサンのエポキシ
基とアミノ基の反応をフェノール化合物が促進する作用
があるため、分散したオルガノポリシロキサン混合物を
容易に固形化することができる。
ここでオルガノポリシロキサン混合物のフェノール化
合物に対する量比は1:2〜1:10(体積)の範囲である。
この理由は1:2以上ではオルガノポリシロキサンを微粒
子分散するのが困難になり、1:10以下では使用するベー
ス樹脂量が多くなるため製造コスト的に不利である。ま
た(C)成分の添加量は(D)成分中にオルガノポリシ
ロキサン混合物量に対し0.001:1〜1:1(体積)の範囲で
ある。この理由は0.001:1以下では(C)成分の分散安
定性の効果が小さく微粒子化しなかったり粒子同士の凝
集を生じて均一に分散せず、1:1以上では(C)成分に
よる成形品表面のしみ出しやマーキング性の低下、ある
いは耐熱性を代表するTgの低下を生じるためである。
オルガノポリシロキサン混合物を分散させる方法とし
ては特に制限はなく、撹拌装置の付いた反応釜、加熱で
きるニーダ、スタティックミキサ、ホモジナイザなど分
散操作を十分行える装置が用いられる。使用するフェノ
ール化合物は常温で固形の場合は加温して溶融状態で行
なう必要があるが、液状の場合は常温で行なってもよ
い。
このようにしてフェノール化合物中にオルガノポリシ
ロキサン混合物を微粒子分散したあと、常温〜150℃で3
0分から10時間反応することによりオルガノポリシロキ
サン混合物は微粒子状に分散したまま固化する。この反
応工程はオルガノポリシロキサン混合物を分散させる装
置内で行うこともできるが、分散後(D)成分を取り出
して恒温槽などを用いて別途行ってもよい。
本発明において用いられる(D)成分、すなわちフェ
ノール化合物(B)の一部または全部に特定の分散剤
(C)を添加した中にオルガノポリシロキサン混合物を
微粒子分散し、その後オルガノポリシロキサン同士の反
応により分散粒子を固形化して得られる樹脂混合物にお
いて、オルガノポリシロキサン反応物の分散粒子径は10
0μm以下が90重量%以上であることが必要である。ま
たその平均粒径は50μm以下であることが好ましい。こ
の粒径の制限は、目的とする電子部品を成形する際の成
形性に関係するものである。一般にIC、トランジスタな
どの電子部品を成形する金型のゲートサイズは、狭い部
分が0.5mm前後であり、成形中にゲートづまりを発生し
ないためには100μm以下が90重量%以上の粒度分布が
必要となる。また、素子とリードを結ぶ金線が成形時に
変化する現象に対しても、分散成分の粒子径は100μm
以下が好ましい。また、耐熱衝撃性について特に効果を
発揮するためには平均粒径50μm以下が好ましい。
オルガノポリシロキサン反応物の微粒子の硬さは、使
用する二種類のオルガノポリシロキサンの官能基当量お
よびエポキシ基とアミノ基の当量比で任意に設定できる
が、軟かいほど耐パッケージクラック性を向上する効果
がある。
この様な軟かい固形微粒子を成形材料中に均一に分散
することで、耐パッケージクラック性に代表される耐熱
衝撃性が格段に向上し、ガラス転移温度(Tg)の低下も
ない優れた特性が得られる。また、オルガノポリシロキ
サンが固形微粒子で添加されるため、シロキサン化合物
で変成したエポキシ成形材料で問題となりやすい、成形
時のシロキサン化合物のしみ出しによる成形品、金型の
汚れが発生しない特長がある。成形品にしみ出しが生じ
ると外観が悪くなり、マーキング性も低下する等の問題
となり、金型が汚れる場合は金型のクリーニング頻度も
多くしなければならない。特に金型のクリーニングは多
大な労力と時間を要するため、汚れを発生しない形成材
料の使用は生産性の点から大きな利点となる。
また、本発明の電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料
には、エポキシ樹脂とフェノール性水酸基を有する化合
物の硬化反応を促進する硬化促進剤を配合することがで
きる。この硬化促進剤としては、例えば、1.8−ジアザ
−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジ
アミン、ベンジルジメチルアミン、トリエタノールアミ
ン、ジメチルアミノエタノール、トリス(ジメチルアミ
ノメチル)フェノールなどの三級アミン類、2−メチル
イミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニ
ル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダ
ゾールなどのイミダゾール類、トリブチルホスフィン、
メチルジフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィ
ン、ジフェニルホスフィン、フェニルホスフィンなどの
有機ホスフィン類、テトラフェニルホスホニウムテトラ
フェニルボレート、トリフェニルホスフィンテトラフェ
ニルボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾールテ
トラフェニルボレート、N−メチルモルホリンテトラフ
ェニルボレートなどのテトラフェニルボロン塩などがあ
る。
また、本発明の電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料
には、無機質充填剤として、溶融シリカ、結晶シリカ、
アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウ
ム、炭化珪素、窒化ホウ素、ベリリア、マグネシア、ジ
ルコニア、フォルステライド、ステアタイト、スピネ
ル、ムライト、チタニアなどの粉体、チタン酸カリウ
ム、炭化珪素、窒化珪素、アルミナなどの単結晶繊維、
ガラス繊維などを1種類以上配合することができる。無
機質充填剤の配合量としては、特に限定するものではな
いが、40〜80容量%が好ましい。
また、本発明の電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料
には、高級脂肪酸、高級脂肪酸金属塩、エステル系ワッ
クスなどの離型剤、カーボンブラックなどの着色剤、エ
ポキシシラン、アミノシラン、アルキルシラン、ビニル
シラン、有機チタネート、アルミニウムアルコレートな
どのカップリング剤を使用することができる。
以上のような原材料を用いて成形材料を作製する一般
的な方法としては、所定の配合量の原材料混合物をミキ
サー等によって充分混合した後、熱ロール、押出機等に
よって混練し、冷却、粉砕することによって、成形材料
を得ることができる。
本発明で得られる成形材料を用いて電子部品を封止す
る方法としては、低圧トランスファ成形法が最も一般的
であるが、インジェクション成形、圧縮成形、注型など
の方法によっても可能である。
本発明に係る成形材料は成形性にすぐれており、また
高いTgを維持しながら、かつ可撓性にすぐれるとともに
成形材料の製造上の利点も大きい。すなわち、100μm
以下の軟かいゴム状の固形微粒子を安価に成形材料中に
添加できることが特長である。一般に100μm以下のゴ
ム状物質はバルクを粉砕して製造することは困難であ
り、コストも高くなる。また、乳化重合、懸濁重合など
でオルガノポリシロキサン微粒子を得る方法もあるが、
分散媒の除去と同時に界面活性剤の除去も必要になる。
後者の方法と比較した場合、本発明の製造法では分散媒
および分散剤として成形材料に使用するベース樹脂を使
用するため、オルガノポリシロキサンを分散、硬化後に
分散媒および分散剤と共に配合することが可能であり、
コストの点からは非常に有利になる。さらに、オルガノ
ポリシロキサン微粒子を単独で補集せずに分散媒中に分
散させた状態で扱えるために、軟かい微粒子同士が凝集
する心配もない。
以上の点から、本発明は製造上の観点からも優れた特
長を示す。
(作用) 本発明により耐熱衝撃性、成形性に優れたエポキシ樹
脂成形材料が得られる理由は、(A)のエポキシ樹脂お
よび(B)はフェノール化合物を主とした樹脂系に、
(B)の一部または全部を分散媒とし(B)とシロキサ
ン化合物との反応物(C)を分散剤として、分散媒に相
溶しないオルガノポリシロキサン混合物を微粒子分散
し、その後オルガノポリシロキサンを自硬化して得られ
る分散媒および分散剤を含めた樹脂成分(D)を可撓剤
として使用したことによる。すなわち、(D)成分中の
オルガノポリシロキサン反応物は粒径100μm以下の固
形ゴム状物質であり、(C)成分の分散安定効果により
その粒子径が非常に小さくかつ均一になり、これを成形
材料中に均一分散するので優れた耐熱衝撃性が得られ
る。また、ベース樹脂とオルガノポリシロキサンが相溶
せず、相分離構造を形成するため、ベース樹脂本来のガ
ラス転移温度を低下せず、したがって耐熱性も良好であ
る。さらに、(D)成分中のオレガノポリシロキサン反
応物は成形材料中に固形で分散するため、成形時にしみ
出す心配もなく、成形品及び金型を汚損することもな
い。
以上の作用により耐熱衝撃性、耐熱性、成形性に優れ
た組成が得られると推察される。
(実施例) 以下実施例により本発明を説明するが、本発明の範囲
はこれら実施例に限定されるものではない。
(C)成分の製造 軟化点83℃のフェノールノボラック樹脂120gを溶融さ
せた中に、エポキシ当量9,000のエポキシポリエーテル
変成シリコーンオイルSF8421(トーレ・シリコーン株式
会社製商品名)40gを300mlフラスコ中で撹拌しながら添
加しトリフェニルホスフィン2gを触媒として加え、150
℃で3時間反応させ得られたものを分散剤〔I〕とし
た。分散剤〔I〕は透明淡黄色の固形時樹脂であった。
また、軟化点83℃のフェノールボラック樹脂120gを溶
融させた中に、メトキシ当量157のメトキシ基含有シリ
コーンオイルKR213(信越化学工業株式会社製商品名)4
0gを300mlフラスコ中で撹拌しながら添加しp−トルエ
ンスルホン酸0.3gを触媒として加え、150℃で3時間反
応させ得られたものを分散剤〔II〕とした。分散剤〔I
I〕は透明淡黄色の固形樹脂であった。
(D)成分の製造 構造式 で示される粘度60cs(25℃)、エポキシ当量1,800のシ
リコーンオイルX−22−163B(同上)45gと構造式 で示される粘度3,500cs(25℃)、アミン当量2,000のシ
リコーンオイルKF861(同上)25gを混合し、温度150℃
で溶融している水酸基本当量106、軟化点83℃のフェノ
ールノボラック樹脂210gと分散剤〔I〕21gの混合物中
に攪拌しながら添加し、1時間反応させて得られたもの
を可撓剤〔I〕とした。可撓剤〔I〕をアセトンに溶解
しフェノール樹脂を除去することによって得られたオル
ガノポリシロキサン反応物はほぼ球形の固形粉末として
得られ、平均粒径は10μmであり100μm以上の粒子は
存在しなかった。
また構造式 で示される粘度2,000cs(150℃)、エポキシ当量350の
シリコーンオイルKF101(同上)12gと構造式 で示される粘土3,500cs(25℃)、アミン当量3,800のシ
リコーンオイルX−22−3801C(同上)58gを混合し、分
散剤〔II〕を使用し、同様な方法で合成したものを可撓
剤〔II〕とした。可撓剤〔II〕も可撓剤〔I〕と同様に
シリコーン微粒子を抽出したところ、ほぼ球形の固形微
粒子が得られ、平均粒径は15μmで100μm以上の粒子
は存在しなかった。
エポキシ樹脂成形材料の製造 エポキシ当量220、軟化点78℃のクレゾールノボラッ
ク型エポキシ樹脂、エポキシ当量375、軟化点80℃、臭
素含量48重量%の臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹
脂、水酸基当量106、軟化点83℃のフェノールノボラッ
ク樹脂、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7、カルナバワックス、三酸化アンチモン、カーボンブ
ラック、カップリング剤としてγ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、石英ガラス粉および可撓剤
〔I〕〜〔II〕を表1に示す重量比で配合し、混練温度
80〜90℃、混練時間10分の条件でロール混練を行い、実
施例1、2および比較例1〜3の成形材料を作製した。
表2に実施例および比較例で得られた成形材料の特性
を、表3に特性評価法の詳細を示す。
この結果、実施例1、2で得られた成形材料は比較例
2で得られた可撓剤無添加の成形材料と比べ、耐熱衝撃
性が格段に向上し、成形品外観も良好であり、耐熱性の
指標であるガラス転移温度の低下もなく良好であった。
特に実施例1は、可撓剤〔I〕を製造する際に分散剤を
添加しなかった比較例3で得られた成形材料に比べ耐熱
衝撃性の点で優れており、分散剤を添加した効果があっ
た。また比較例1のシリコーンオイルを可撓剤に用いた
成形材料は、耐熱衝撃性は良好であるが、成形品外観に
曇りが生じ実用上問題がある。
(本発明の効果) 本発明によって得られる電子部品封止用エポキシ樹脂
成形材料を用いてIC、LSIなどの電子部品を封止すれ
ば、実施例で示したように、非相溶性の可撓剤を使用し
た際に発生しやすい成形品外観の劣化など成形性の問題
点もなく、耐熱性、耐熱衝撃性の優れた製品を得ること
ができ、その工業的価値は大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−126361(JP,A) 特開 昭63−202616(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 63/00 - 63/10 C08L 83/04 - 83/08 C08G 59/62 H01L 23/29

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)1分子中に2個以上のエポキシ基を
    有するエポキシ樹脂と (B)1分子中に2個以上のフェノール性水酸基を有す
    る化合物と (C)上記(B)と、(B)と反応する反応基を持つシ
    ロキサン化合物との反応物と (D)上記(B)の一部または全部を分散媒とし上記
    (C)成分を分散剤として添加したものの中に、エポキ
    シ基含有オルガノポリシロキサンとアミノ基含有オルガ
    ノポリシロキサンの混合物を微粒子分散させるとともに
    オルガノポリシロキサン同士を反応硬化させて得られる
    樹脂混合物 を必須成分としてなることを特徴とする電子部品封止用
    エポキシ樹脂成形材料。
  2. 【請求項2】(D)成分中のオルガノポリシロキサン反
    応物において粒子径100μm以下が90%以上である請求
    項1に記載の電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料。
  3. 【請求項3】(C)成分中のシロキサン化合物と(D)
    成分中のオルガノポリシロキサン混合物の量比が0.001:
    1〜1:1(体積)であり、かつ(D)成分中のフェノール
    化合物とオルガノポリシロキサン混合物の量比が2:1〜1
    0:1(体積)である請求項1に記載の電子部品封止用エ
    ポキシ樹脂成形材料。
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