JP2890377B2 - 接合レンズ - Google Patents

接合レンズ

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JP2890377B2
JP2890377B2 JP63118626A JP11862688A JP2890377B2 JP 2890377 B2 JP2890377 B2 JP 2890377B2 JP 63118626 A JP63118626 A JP 63118626A JP 11862688 A JP11862688 A JP 11862688A JP 2890377 B2 JP2890377 B2 JP 2890377B2
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glass
bonding agent
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宏之 井上
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Minolta Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は接合剤を用いてレンズとレンズを接合した接
合レンズに関する。
従来の技術 ガラスレンズは研削ののち研摩仕上げをすることによ
り、所望の球面精度及び外観を得ることができる。しか
しながら、球面精度と外観を同時に満足し、かつ、安価
に生産することは難しく、一般的には高価なものとな
る。
一方、モールド成形によってガラスレンズを製造する
場合には、研削工程が省略でき研摩仕上げのみで所望の
レンズが得られるが、研摩作業に長時間を要するためや
はり安価にレンズを生産することは難しい。
また、接合レンズにおいても、接合されるレンズ同士
には研摩仕上げが施されており、接合レンズの生産にも
研摩作業によるコストがかかっていた。また、レンズ同
士の接合に用いる接合剤の屈折率は、接合されるレンズ
の屈折率に対して特定の関係に定められているというも
のではなかった。
発明が解決しようとする課題 従って、本発明の目的は、加工工程に長時間を要せ
ず、安価に生産することが可能な接合レンズを提供する
ことにある。
課題を解決するための手段 上記目的を達成するために、本発明は、ガラスの屈折
率と似通った物質をガラス表面に処理すると、透過光に
対して散乱を生じなくなることを利用した。
接合面が研削面である第1のレンズと、接合面が研磨
面であり上記第1レンズの屈折率とは異なる屈折率を有
する第2のレンズと、上記第1のレンズの屈折率とほぼ
等しい屈折率を有する接合剤と、を有し、上記第1のレ
ンズと第2のレンズの接合面同士を接合剤にて接合して
なることを特徴とする。
作用 上記構成によって、本発明の接合レンズでは、接合面
の一方については研摩工程を省略した安価なレンズを使
用している。また、研摩面ではないガラス製の第1のレ
ンズの接合面は、接合剤と第2のレンズの研摩面によっ
て研摩面とみなすことができるので、研摩面を有するレ
ンズ同士の接合による接合レンズと同等の性能を有す
る。
実施例 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
第1図は本発明による接合レンズの完成状態を第2図
は接合前のレンズを示す断面図である。(1)はガラス
でできたレンズA、(2)はレンズA(1)とは異った
屈折率を有するレンズBである。(3)は接合剤であ
り、本実施例では接合剤(3)の屈折率とレンズA
(1)の屈折率をほぼ等しいものとしている。一般に、
ガラスの屈折率と似通った屈折率を持つ物質をガラス表
面に処理すると、ガラスの表面において散乱が生じなく
なることが知られている。
本実施例では、この性質を利用して、レンズA(1)
の接合側の表面(1a)を研削面(粗面)としている。レ
ンズA(1)の接合面と反対側の面は、従来通りに研摩
仕上げが施されている。またレンズB(2)は、接合面
(2a)及びその反対側の面もともに研摩仕上げが施され
たガラスレンズか、もしくはモールド成形により作られ
たプラスチックレンズである。尚、モールド成形により
作られたプラスチックレンズは、ガラス製のモールドレ
ンズに比べ面精度が高くそのまま光学レンズとして使用
可能である。
従って、レンズB(2)の接合面(2a)に高い球面精
度が得られているので、レンズA(1)の接合面(1a)
が研削面(粗面)であっても、レンズA(1)の屈折率
にほぼ等しい屈折率を有する接合剤(3)によってレン
ズA(1)とレンズB(2)は、ともに研摩仕上げが施
されたレンズ同士による接合レンズと同等の性能を有す
る。すなわち、レンズA(1)と接合剤(3)を1枚の
研摩仕上げが施された面とみることができる。
また、本発明の他の実施例として、レンズA(1)を
ガラスモールドレンズとすることも可能である。この場
合ガラスモールドレンズの表面は、研削が施された研削
面(粗面)と同等の精度であるので、接合面(1a)はそ
のままかあるいは粗研摩を施し、接合面(1a)と反対側
の面を研摩仕上げすることにより、レンズA(1)とし
て使用できる。
一般に研摩仕上げが施されたレンズの加工面粗さは、
凹凸部の曲率半径は最大で0.01〜0.03μmである。これ
に対して、本発明のレンズA(1)の接合面の面粗さ
は、曲率半径の最大が0.2μmで十分である。
本発明の具体的な構成としては、レンズA(1)の屈
折率がNd=1.5168、レンズB(2)の屈折率がNd=1.80
741の場合、接合剤(3)としてNd=1.51400の屈折率を
有する紫外線硬化型接着剤(商品名:PHOTO BOND 3010)
を使用することにより、従来の接合レンズと同等の機能
を有する接合レンズを得ることができる。尚、接合剤の
屈折率は一般に低いので、接合面同士で接合されるレン
ズのうち、屈折率の低いレンズの接合面を研削面あるい
はモールドガラスレンズにおける無研摩面とすればよ
い。
発明の効果 以上、詳細に説明してきたように、本発明の接合レン
ズによれば、従来の研磨面同士の接合による接合レンズ
と同等の性能を有し、かつ、接合面の一方を研削面のま
ま使用することが可能なので、一部研磨仕上げに要する
工程が省略でき、コストダウンが達成できる。同様に接
合面の一方を研磨する必要がないため、レンズの心厚精
度が従来の接合レンズに比べて向上する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による接合レンズの一実施例の完成状態
を示す断面図、第2図は接合前のレンズを示す断面図で
ある。 1……ガラスレンズ、2……レンズ、 1a,2a……接合面、3……接合剤。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】接合面が研削面である第1のレンズと、接
    合面が研磨面であり上記第1レンズの屈折率とは異なる
    屈折率を有する第2のレンズと、 上記第1のレンズの屈折率とほぼ等しい屈折率を有する
    接合剤と、を有し、 上記第1のレンズと第2のレンズの接合面同士を接合剤
    にて接合してなることを特徴とする接合レンズ。
  2. 【請求項2】前記第1のレンズは第2のレンズより屈折
    率が低いことを特徴とする請求項1記載の接合レンズ。
  3. 【請求項3】前記第1のレンズの屈折率は1.5168であり
    第2のレンズの屈折率は1.80741であり接合剤の屈折率
    は1.514であることを特徴とする請求項1記載の接合レ
    ンズ。
  4. 【請求項4】前記第1のレンズは正レンズであり、前記
    第2のレンズは負レンズであることを特徴とする接合レ
    ンズ。
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