JP2889643B2 - 車体側部への衝突エネルギ吸収装置 - Google Patents

車体側部への衝突エネルギ吸収装置

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JP2889643B2 JP2074791A JP7479190A JP2889643B2 JP 2889643 B2 JP2889643 B2 JP 2889643B2 JP 2074791 A JP2074791 A JP 2074791A JP 7479190 A JP7479190 A JP 7479190A JP 2889643 B2 JP2889643 B2 JP 2889643B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車体側部への衝突エネルギ吸収装置に関
し、特に車体と乗員との間に膨張展開するエアバッグに
より側面衝突時における衝突エネルギを吸収するように
したものに関する。
〔従来技術〕
従来から、自動車用のエアバッグ装置として、ステア
リングハンドルから或いは助手席側インストルメントパ
ネルから膨張展開するエアバッグを介して、正面衝突時
における乗員に加わる慣性力を緩衝し、ステアリングハ
ンドルやインストルメントパネルなどへの乗員の2次衝
突を防止するようにしたものが各種提案され実用化され
ている。上記エアバッグ装置としては、車体に組付けら
れた衝突検出センサからの出力信号に基いて発火装置
(イグナイタ)を作動させ、ガス発生器(インフレー
タ)から発生する窒素ガスの圧力によりエアバッグを瞬
時に膨張展開させるようにした固体式のエアバッグ装置
が広く採用されている。
通常、上記エアバッグには比較的大きなガス抜き用の
複数のベントホールが形成され、衝突時には膨張展開し
たエアバッグ内のガスをベントホールから排出しつつ乗
員を受け止めて、乗員に加わる慣性力を効果的に緩衝す
るように構成されている。また、発火装置の作動タイミ
ングやガス発生器からのガス発生速度は、フル展開した
エアバッグで乗員を受け止め得るように、衝突後乗員が
ステアリングハンドルやインストルメントパネルなどと
2次衝突するまでの移動時間を考慮した所定の値に設定
されている。
一方、最近では、側面衝突時における乗員保護のた
め、例えば特開平1−117957号公報に記載されているよ
うに、ドアのアームレスト内に発火装置とガス発生器と
エアバッグ等からなるエアバッグユニットを組付け、ド
アやサイドシル内に衝突検出センサを設け、側面衝突時
には乗員がドアに接触する直前にエアバッグがフル展開
するように所定のタイミングで発火装置を作動させ、フ
ル展開したエアバッグで乗員を効果的に受け止めて、乗
員とドアとの2次衝突を防止するようにしたエアバッグ
装置も提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、側面衝突時における車体への衝撃が大きい
場合には、エアバッグに受け止められた側面衝突側の乗
員が、更に側面衝突側とは反対側(以下、反側面衝突
側)へ飛ばされて反側面衝突側のドアと3次衝突するこ
とが考えられる。
上記公報に記載のエアバッグ装置では、エアバッグの
展開タイミングが2次衝突を考慮した所定の値に設定さ
れているので、乗員が側面衝突側のドアから反側面衝突
側へ移動している間に反側面衝突側のエアバックではベ
ントホールからガスが抜けてエアバッグが収縮し、3次
衝突に対するエアバッグの衝撃吸収能力が低下する。
しかも、反側面衝突側に乗員が着座している場合には
乗員同士の干渉により反側面衝突側のドアへの乗員の移
動時間が長くなるので、これに応じてエアバッグの展開
タイミングを変更しないと、上記と同様に3次衝突に対
するエアバッグの衝撃吸収能力が低下する。
本発明の目的は、側面衝突時おける乗員と車体との3
次衝突を効果的に防止し得る車体側部への衝突エネルギ
吸収装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
請求項1の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、車
体の左右両側面への衝突を夫々検知する1対の衝突検知
手段と、車体の両側部を構成する1対の車体部材に取付
けられ、側面衝突時に車体内側から車室内へ向けて膨張
展開するエアバッグと、左右の前席への乗員の乗車状態
を検出する乗車状態検知手段と、前記1対の衝突検知手
段からの検知結果と乗車状態検知手段からの検知結果に
基づいて、衝突側エアバック及び衝突側と反対側のエア
バックの夫々の展開タイミングを設定するタイミング可
変手段であって、乗車状態検知手段が左右の前席に夫々
乗員が乗車していると検知した場合には、衝突検知手段
による衝突検知後、衝突側のエアバッグを即座に展開さ
せるとともに第1の遅延時間遅延させた状態で衝突側と
は反対側のエアバッグを展開させるタイミング可変手段
と、前記タイミング可変手段で設定されたタイミングに
基づいて1対のエアバッグを展開させるエアバッグ展開
手段とを備えたものである。
請求項2の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項1の発明において、前記乗車状態検知手段は、左右
の前席のシートクッション内に夫々組み込まれ各席への
乗車状態を検知する1対の着座センサを備えたことを特
徴とするものである。
請求項3の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項1の発明において、前記タイミング可変手段は、前
記乗車状態検知手段が衝突側にのみ乗員が乗車している
と検知した場合には、衝突検知手段による衝突検知後、
衝突側のエアバッグを即座に展開させるとともに第2の
遅延時間遅延させた状態で衝突側とは反対側のエアバッ
グを展開させるように構成されたことを特徴とするもの
である。
請求項4の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項1の発明において、前記タイミング可変手段は、前
記乗車状態検知手段が衝突側と反対側にのみ乗員が乗車
していると検知した場合には、衝突検知手段による衝突
検知後、第3の遅延時間遅延させた状態で衝突側のエア
バッグを展開させるように構成されたことを特徴とする
ものである。
請求項5の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項1の発明において、前記車体部材がサイドドアであ
り、前記エアバッグは対応するサイドドアの内側部から
車室内に向けて展開するように取付けられたことを特徴
とするものである。請求項6の車体側部への衝突エネル
ギ吸収装置は、請求項5の発明において、前記サイドド
アはアームレストを一体的に備え、前記エアバッグは対
応するアームレストから車室内に向けて展開するように
取付けられたことを特徴とするものである。
請求項7の車体側部への衝突エネルギ吸収装置は、請
求項1の発明において、前記タイミング可変手段は、衝
突側とは反対側のエアバッグの展開タイミングを、衝突
側のエアバッグの展開タイミングよりも所定時間遅らせ
るように構成されたことを特徴とするものである。
〔作用〕
請求項1の発明においては、1対の衝突検知手段によ
り車体の左右両側面への衝突が夫々検知され、乗車状態
検知手段により左右の前席への乗車状態が検知される。
タイミング可変手段は、1対の衝突検知手段からの検知
結果と乗車状態検知手段からの検知結果に基づいて、衝
突側エアバック及び衝突側と反対側のエアバックの夫々
の展開タイミングを設定するが、乗車状態検知手段が左
右の前席に夫々乗員が乗車していると検知した場合に
は、衝突検知手段による衝突検知後、衝突側のエアバッ
グを即座に展開させるとともに第1の遅延時間遅延させ
た状態で衝突側とは反対側のエアバッグを展開させるよ
うに展開タイミングを設定する。エアバッグ展開手段
は、タイミング可変手段で設定されたタイミングに基づ
いて1対のエアバッグを展開させる。
請求項2の発明においては、乗車状態検知手段に含ま
れる1対の着座センサを介して左右の前席の各々への乗
車状態を確実に検知できる。
請求項3の発明においては、タイミング可変手段は、
衝突側にのみ乗員が乗車していると検知された場合に
は、衝突検知後衝突側のエアバッグを即座に展開させる
とともに第2の遅延時間遅延させた状態で衝突側とは反
対側のエアバッグを展開させるように展開タイミングを
設定する。
請求項4の発明においては、タイミング可変手段は、
衝突側と反対側にのみ乗員が乗車していると検知された
場合には、衝突検知後第3の遅延時間遅延させた状態で
衝突側のエアバッグを展開させるように展開タイミング
を設定する。
請求項5の発明においては、車体部材がサイドドアで
あり、前記エアバッグは対応するサイドドアの内側部か
ら車室内に向けて展開するように取付けられているの
で、サイドドアと乗員との3次衝突を防止できる。
請求項6の発明においては、前記サイドドアはアーム
レストを一体的に備え、前記エアバッグは対応するアー
ムレストから車室内に向けて展開するように取付けられ
ているので、アームレスト内のスペースを有効活用して
エアバッグを装備することができる。
請求項7の発明においては、タイミング可変手段は、
衝突側とは反対側のエアバッグの展開タイミングを、衝
突側のエアバッグの展開タイミングよりも所定時間遅ら
せるように展開タイミングを設定する。乗員は最初に衝
突側の車体部材の方へ移動してから衝突側は反対側の車
体部材の方へ移動することに鑑み、衝突側とは反対側の
エアバッグの展開タイミングを遅らせる。
〔発明の効果〕
請求項1の発明によれば、左右の前席に夫々乗員が乗
車していると検知した場合には、衝突検知手段による衝
突検知後、衝突側のエアバッグを即座に展開させるとと
もに第1の遅延時間遅延させた状態で衝突側とは反対側
のエアバッグを展開させるので、適切な展開タイミング
で衝突側と反対側のエアバッグを膨張展開させ、フル展
開した反対側のエアバッグで乗員を受け止めて車体部材
への3次衝突を効果的に防止することが出来、側面衝突
時の安全性を一層向上させることが出来る。
請求項2の発明によれば、請求項1の効果に加えて、
簡単な構成の1対の着座センサを介して左右の前席の各
々への乗車状態を確実に検知できる。
請求項3の発明によれば、衝突側にのみ乗員が乗車し
ている場合には、衝突検知後衝突側のエアバッグを即座
に展開させるとともに第2の遅延時間遅延させた状態で
衝突側とは反対側のエアバッグを展開させるので、適切
な展開タイミングで衝突側と反対側のエアバッグを膨張
展開させ、フル展開した反対側のエアバッグで乗員を受
け止めて車体部材への3次衝突を効果的に防止すること
が出来、側面衝突時の安全性を一層向上させることが出
来る。その他、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項4の発明によれば、衝突側と反対側にのみ乗員
が乗車している場合には、衝突検知後第3の遅延時間遅
延させた状態で衝突側のエアバッグを展開させるので、
適切な展開タイミングで衝突側のエアバッグを膨張展開
させ、フル展開した衝突側のエアバッグで乗員を受け止
めて車体部材への3次衝突を効果的に防止することが出
来、側面衝突時の安全性を一層向上させることが出来
る。その他、請求項1と同様の効果が得られる。
請求項5の発明によれば、前記エアバッグは対応する
車体部材としてのサイドドアの内側部から車室内に向け
て展開するように取付けられているので、乗員のサイド
ドアへの3次衝突を防止できる。その他、請求項1と同
様の効果が得られる。
請求項6の発明によれば、前記エアバッグは対応する
アームレストから車室内に向けて展開するように取付け
られているので、アームレスト内のスペースを有効活用
してエアバッグを装備することができ、乗員のアームレ
ストへの3次衝突を防止できる。その他、請求項5と同
様の効果が得られる。
請求項7の発明によれば、衝突側とは反対側のエアバ
ッグの展開タイミングを、衝突側のエアバッグの展開タ
イミングよりも所定時間遅らせるので、適切な展開タイ
ミングで衝突側と反対側のエアバッグを膨張展開させ、
フル展開した反対側のエアバッグで乗員を受け止めて車
体部材への3次衝突を効果的に防止することが出来、側
面衝突時の安全性を一層向上させることが出来る。その
他、請求項1と同様の効果が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面に基いて説明する。
本実施例は、側面衝突時における前席の乗員に対する
安全性を一層向上させるための自動車用エアバッグ装置
に本発明を適用した場合のものである。
第1図〜第3図に示すように、エアバッグ装置は、自
動車1の左右のドア2のアームレスト3に夫々内装され
た左右1対の側突用エアバッグユニット(以下、側突用
ユニット)4と、左右のフロントシート5のシートクッ
ション6の略中央部に夫々内装された1対のシートセン
サ7A・7Bと、左右のドア2に夫々内装された1対の第1
衝撃検知センサ9A・9Bと、左右のサイドシル10に夫々内
装された1対の第2衝撃検知センサ11A・11Bと、側面衝
突時に衝撃検知センサ9A・9B・11A・11Bからの出力を受
けて左右の側突用ユニット4の発火装置12(第5図参
照)を夫々所定のタイミングで通電し側突用ユニット4
のエアバッグ13を膨張展開させるコントロールユニット
14(第7図参照)とを備えている。
上記側突用ユニット4について説明すると、側突用ユ
ニット4は左右のドア2に夫々設けられるが、それらは
対称の構成なので右側(運転席側)のものについて説明
する。
第4図〜第6図に示すように、右側のドア2のドアト
リム20の略中段部にはアームレスト3が突出状に形成さ
れ、アームレスト3内には外端面がドアインナパネル21
に固着されたケーシング22が設けられ、ケーシング22の
上板及びアームレスト3の上壁部には略長方形状の開口
部23・24が形成され、ケーシング22の下部内にはガス発
生剤と増炎剤との反応により瞬時にガスを発生させるガ
ス発生器25が収容され、ガス発生器25内には通電によっ
て発熱しガス発生剤と増炎剤とを反応させる発火装置12
が内装され、ガス発生器25の上方には袋状のエアバッグ
13が折り畳まれた状態に収容され、エアバッグ13の上端
外周部は上板の内縁部に気密状に固着され、エアバッグ
13の基端部付近にはエアバッグ13内のガスを排出するた
めの複数のベントホール(図示略)が形成され、アーム
レスト3には開口部24を閉鎖する蓋部材26が1対のヒン
ジ部材27及び板バネ28を介して開閉可能に設けられ、発
火装置12が通電されるとガス発生剤と増炎剤とが反応し
てガス発生器25から瞬時に多量のガスが発生し、エアバ
ッグ13が乗員とドア2との間に膨張展開する。尚、上記
ガス発生剤と増炎剤との反応速度とエアバッグ13の容量
とベントホールの開口面積は、発火装置12の作動後約10
msecでエアバッグ13がフル展開するように夫々所定の値
に設定されている。
上記衝撃検知センサ9A・9B・11A・11Bは、既存周知の
加速度感応型のセンサで、第3図・第5図に示すよう
に、第1衝撃検知センサ9A・9Bは左右のドア2内におい
て両端部がドアアウタパネル29に連結された前後方向向
きの補強部材30の外端面略中央部に夫々固着され、第2
衝撃検知センサ11A・11Bは左右のサイドシル10の縦壁部
の前後方向略中央部に夫々固着され、第1衝撃検知セン
サ9A・9Bは比較的感度が低く設定され、衝突時の衝撃力
が所定値以上になったときにON作動し、第2衝撃検知セ
ンサ11A・11Bは比較的感度が高く設定され、小さな衝撃
力でもON作動する。尚、側面衝突時の衝撃力がドアアウ
タパネル29などを介して衝撃検知センサ9A・9B・11A・1
1Bに伝達される関係上、衝撃検知センサ9A・9B・11A・1
1Bは側面衝突から約10msec経過した後にON作動する。
上記シートセンサ7A・7Bは、乗員がシートクッション
6に着座するとON作動する。
次に、上記コントロールユニット14について説明す
る。
第7図に示すように、運転席側及び助手席側の側突用
ユニット4の発火装置12A・12Bを夫々ON/OFF切換えるた
めの2つのリレースイッチ31が設けられ、このリレース
イッチ31のソレノイド32が励磁されてスイッチ33が閉成
されると、閉成されたスイッチ33に対応する発火装置12
A・12Bのヒータ34A・34Bが通電される。
運転席側のシートセンサ7AはORゲート41及びANDゲー
ト42・43に接続されるとともにNOTゲート44を介してAND
ゲート45に接続され、助手席側のシートセンサ7BはORゲ
ート41及びANDゲート42・45に接続されるとともにNOTゲ
ート46を介してANDゲート43に接続され、ANDゲート42は
ANDゲート47・50に接続され、ANDゲート43はANDゲート4
8・52に接続され、ANDゲート45はANDゲート49・51に接
続され、ORゲート41はANDゲート53・54に接続され、運
転席側の衝突検知センサ9A・11AはANDゲート55を介して
ANDゲート53に接続され、助手席側の衝突検知センサ9B
・11BはANDゲート56を介してANDゲート54に接続され、A
NDゲート53はANDゲート47〜49に夫々接続され、ANDゲー
ト54はANDゲート50〜52に夫々接続されている。
ANDゲート47はORゲート57を介して駆動回路58に接続
されるとともに第1遅延回路35を介して駆動回路59に接
続され、ドライバーとパッセンジャーと乗車している状
態での運転席側への側面衝突時には、側面衝突後直ちに
運転席側の発火装置12Aが作動され、ドライバーがドア
2に接触する直前に運転席側のエアバッグ13がフル展開
するとともに、遅延時間T1経過後に助手席側の発火装置
12Bが作動され、パッセンジャーがドア2に接触する直
前に助手席側のエアバッグ13がフル展開する。つまり、
上記側面衝突時においてパッセンジャーは、先ず衝突時
の衝撃により衝突側へ移動するが、側面衝突時の衝撃が
大きいときには、運転席側のエアバッグ13に受け止めら
れた後更に反対側へ移動するドライバーと接触し、ドラ
イバーとともに衝突側とは反対側へ移動してフル展開し
た反対側のエアバッグ13に受け止められる。
ANDゲート48はORゲート57を介して駆動回路58に接続
されるとともに、第2遅延回路37を介して駆動回路59に
接続され、ドライバーのみが乗車している状態での運転
席側への側面衝突時には、側面衝突後直ちに運転席側の
発火装置12Aが作動されてドライバーがドア2に接触す
る直前に運転席側のエアバッグ13がフル展開するととも
に、遅延時間T2経過後に発火装置12Bが作動され、ドラ
イバーがドア2に接触する直前に助手席側のエアバッグ
13がフル展開する。つまり、上記側面衝突時においてド
ライバーは、先ず運転席側のエアバッグ13に受け止めら
れるが、衝突時の衝撃が大きいときには、反対側へ移動
してフル展開した助手席側のエアバッグ13に受け止めら
れる。
ANDゲート49は第3遅延回路39を介してORゲート57に
接続され、パッセンジャーのみが乗車している状態での
運転席側への側面衝突時には、遅延時間T3経過後に発火
装置12Aが作動され、パッセンジャーがドア2に接触す
る直前に運転席側のエアバッグ13がフル展開する。つま
り、上記側面衝突時においてパッセンジャーは、衝突時
の衝撃により運転席側へ移動し、フル展開した運転席側
のエアバッグ13で受け止められる。
ANDゲート50はORゲート60を介して駆動回路59に接続
されるとともに、第1遅延回路36を介して駆動回路58に
接続され、ドライバーとパッセンジャーとが乗車してい
る状態での助手席側への側面衝突時には、上記運転席側
への側面衝突時とは反対に、側面衝突後直ちに助手席側
の発火装置12Bが作動され、パッセンジャーがドア2に
接触する直前に助手席側のエアバッグ13がフル展開する
とともに、遅延時間T1経過後に運転席側の発火装置12A
が作動され、ドライバーがドア2に接触する直前に運転
席側のエアバッグ13がフル展開する。
ANDゲート51はORゲート60を介して駆動回路59に接続
されるとともに、第2遅延回路38を介して駆動回路58に
接続され、パッセンジャーのみが乗車している状態での
助手席側への側面衝突時には、上記運転席側への側面衝
突時とは反対に、側面衝突後直ちに助手席側の発火装置
12Bが作動され、パッセンジャーがドア2に接触する直
前に助手席側のエアバッグ13がフル展開するとともに、
遅延時間T2経過後に発火装置12Aが作動され、パッセン
ジャーがドア2に接触する直前に運転席側のエアバッグ
13がフル展開する。
ANDゲート52は第3遅延回路40を介してORゲート60に
接続され、ドライバーのみが乗車している状態での助手
席側への側面衝突時には、上記運転席側への側面衝突時
とは反対に、遅延時間T3経過後に助手席側の発火装置12
Bが作動され、ドライバーがドア2に接触する直前に助
手席側のエアバッグ13がフル展開する。尚、乗員が乗車
していない状態での側面衝突時には、左右のエアバッグ
13は展開しない。
上記ヒータ34A・34Bへの通電タイミングを乗員の乗車
状況に応じて設定するための上記遅延時間について説明
すると、遅延時間T1は側面衝突側及びその反対側の乗員
がともに乗車している場合に対応した遅延時間であっ
て、乗員が側面衝突側とは反対側のドア2付近まで移動
するために必要とする時間(例えば、T1=150msec)に
設定され、遅延時間T2は側面衝突側の乗員のみが乗車し
ている場合に対応した遅延時間であって、乗員が側面衝
突側とは反対側のドア付近まで移動するために必要とす
る時間(例えば、T2=90msec)に設定され、遅延時間T3
は側面衝突側とは反対側の乗員のみが乗車している場合
に対応した遅延時間であって、衝突後乗員が衝突側のド
ア2付近に移動するために必要とする時間(例えば、T3
=50msec)に設定されている。
ここで、上記遅延時間T1及びT2を設定する為に第8図
・第9図に基いて行なった計算について簡単に説明す
る。但し、第8図・第9図は側面衝突側のドア2Aに乗員
が衝突した瞬間の状態を示す。
第8図において、運転席側のドア2Aへの側面衝突時、
ドライバーとパッセンジャーとが接触するまでの時間t1
=L1/(V1+V2)となり、上記両者の衝突後の速度v1、v
2(但し、反衝突方向が正)とし、両者の体重が等しい
とすると、運動量保存則より、V1−V2=v1+v2、両者の
反発係数をαとすると、α=−(v2−v1)/(−V2−V
1)となる。
上記両式より、v2=[V1(1+α)−V2(1−α)]
/2となり、パッセンジャーが反衝突側のドア2Bに接触す
るまでの時間T1は、 T1=t1+(L3+V2×t1)/v2 =[L1(1+α)+2L3]/[V1(1+α)−V2(1
−α) 第9図において、助手席にパッセンジャーがな
い場合、運転席側のドア2Aへの側面衝突によりドライバ
ーが反衝突側のドア2Bまで飛ばされて反衝突側のドア2B
に接触するまでの時間T2は、T2=L/V1となる。
ここで、V1=V2=10m/sec、L1=141mm、L3=230mm、
L=783mm、乗員同士の反発係数α=0.2とすると、T1=
153.8msec、T2=78.3msecとなる。
次に、上記エアバッグ装置の作用について説明する。
側面衝突側及びその反対側に乗員が乗車しているとき
には、衝突側のエアバッグ13が直ち(衝突後約20msec)
にフル展開し、フル展開したエアバッグ13により衝突側
の乗員が受け止められて、衝突側の乗員とドア2との2
次衝突が防止されるとともに、遅延時間経過T1後に衝突
側とは反対側のエアバッグ13が展開し、衝突側のドアか
らの衝突により衝突側の乗員が反対側へ飛ばされて、更
に反対側の乗員とともに反対側へ移動しても、フル展開
した反対側のエアバッグ13で乗員とドア2との3次衝突
が効果的に防止される。側面衝突側の乗員のみが乗車し
ているときには、 衝突側のエアバッグ13が直ち(衝突後約20msec)にフ
ル展開し、フル展開したエアバッグ13により乗員が受け
止められて、衝突側の乗員とドア2との2次衝突が防止
されるとともに、遅延時間経過T2後に反対側のエアバッ
グ13が展開し、車室内に侵入するドア2からの衝撃によ
り乗員が反対側へ飛ばされても、フル展開した反対側の
エアバッグ13で乗員とドア2との3次衝突が効果的に防
止される。
側面衝突側とは反対側にのみ乗員が乗車しているとき
には、遅延時間T3経過後に反対側のエアバッグ13が展開
し、衝突側のドア2からの衝撃により乗員が反対側へ飛
ばされても、フル展開した衝突側のエアバッグ13で乗員
とドア2との2次衝突が効果的に防止される。
以上のように、乗員の乗車状況に応じてエアバッグ13
の展開タイミングを変更するので、乗員が接触する直前
にエアバッグ13をフル展開させることが出来、フル展開
したエアバッグ13で乗員を受け止めて乗員とドアとの2
次衝突及び3次衝突を効果的に防止することが出来る。
尚、上記実施例では衝突用ユニット4をドア2のアー
ムレスト3に組込んだ場合の例について説明したが、衝
突用ユニット4をシートのシートクッションのドア側部
分とシートバックのドア側部分とに亙って組込んでもよ
い。
尚、上記コントロールユニット14は一例を示すものに
すぎず、マイクロコンピュータやプログラマブルコント
ローラを組み込んだ構成を採用することも出来る。
尚、本実施例では、ガス発生剤と増炎剤とを反応させ
てガスを発生させるタイプのエアバッグユニット4を適
用したが、他の方式によりガスを発生させるタイプをエ
アバッグユニットを備えた車両に対しても同様に適用す
ることが出来る。
加えて、後部座席の両側のドアにも上記と同様の側突
用ユニットを組込み、これらドア及びサイドシルに第1
衝突検知センサ及び第2衝突検知センサを組込むことも
有り得る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すもので、第1図は自動車の
車室の部分斜視図、第2図は自動車の一部切欠き平面
図、第3図は自動車の縦断面図、第4図はドアの分解斜
視図、第5図はドアの縦断面図、第6図はドアの要部横
断面図、第7図はコントロールユニットの回路図、第8
図は2名乗車での側面衝突時の挙動の説明図、第9図は
1名乗車での側面衝突時の挙動の説明図である。 2……ドア、4……側突用エアバッグユニット、5……
フロントシート、7A・7B……シートセンサ、9A・9B……
第1衝撃検知センサ、11A・11B……第2衝撃検知セン
サ、13……エアバッグ、14……コントロールユニット、
35・36……第1遅延回路、37・38……第2遅延回路。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60R 21/22 B60R 21/32

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体の左右両側面への衝突を夫々検知する
    1対の衝突検知手段と、 車体の両側部を構成する1対の車体部材に取付けられ、
    側面衝突時に車体内側から車室内へ向けて膨張展開する
    エアバッグと、 左右の前席への乗員の乗車状態を検出する乗車状態検知
    手段と、 前記1対の衝突検知手段からの検知結果と乗車状態検知
    手段からの検知結果に基づいて、衝突側エアバック及び
    衝突側と反対側のエアバックの夫々の展開タイミングを
    設定するタイミング可変手段であって、乗車状態検知手
    段が左右の前席に夫々乗員が乗車していると検知した場
    合には、衝突検知手段による衝突検知後、衝突側のエア
    バッグを即座に展開させるとともに第1の遅延時間遅延
    させた状態で衝突側とは反対側のエアバッグを展開させ
    るタイミング可変手段と、 前記タイミング可変手段で設定されたタイミングに基づ
    いて1対のエアバッグを展開させるエアバッグ展開手段
    と、 を備えたことを特徴とする車体側部への衝突エネルギ吸
    収装置。
  2. 【請求項2】前記乗車状態検知手段は、左右の前席のシ
    ートクッション内に夫々組み込まれ各席への乗車状態を
    検知する1対の着座センサを備えたことを特徴とする請
    求項1に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  3. 【請求項3】前記タイミング可変手段は、前記乗車状態
    検知手段が衝突側にのみ乗員が乗車していると検知した
    場合には、衝突検知手段による衝突検知後、衝突側のエ
    アバッグを即座に展開させるとともに第2の遅延時間遅
    延させた状態で衝突側とは反対側のエアバッグを展開さ
    せるように構成されたことを特徴とする請求項1に記載
    の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  4. 【請求項4】前記タイミング可変手段は、前記乗車状態
    検知手段が衝突側と反対側にのみ乗員が乗車していると
    検知した場合には、衝突検知手段による衝突検知後、第
    3の遅延時間遅延させた状態で衝突側のエアバッグを展
    開させるように構成されたことを特徴とする請求項1に
    記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  5. 【請求項5】前記車体部材がサイドドアであり、前記エ
    アバッグは対応するサイドドアの内側部から車室内に向
    けて展開するように取付けられたことを特徴とする請求
    項1に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装置。
  6. 【請求項6】前記サイドドアはアームレストを一体的に
    備え、前記エアバッグは対応するアームレストから車室
    内に向けて展開するように取付けられたことを特徴とす
    る請求項5に記載の車体側部への衝突エネルギ吸収装
    置。
  7. 【請求項7】前記タイミング可変手段は、衝突側とは反
    対側のエアバッグの展開タイミングを、衝突側のエアバ
    ッグの展開タイミングよりも所定時間遅らせるように構
    成されたことを特徴とする請求項1に記載の車体側部へ
    の衝突エネルギ吸収装置。
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