JP2887740B2 - 摩擦材組成物 - Google Patents

摩擦材組成物

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JP2887740B2 JP33987095A JP33987095A JP2887740B2 JP 2887740 B2 JP2887740 B2 JP 2887740B2 JP 33987095 A JP33987095 A JP 33987095A JP 33987095 A JP33987095 A JP 33987095A JP 2887740 B2 JP2887740 B2 JP 2887740B2
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士郎 高畑
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は摩擦材の新規な組成
物に係り、特に乾式使用の電磁クラッチ・ブレーキ等に
好適な摩擦材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】アスベストを使用しないノンアスベスト
(NA)レジンモールド系摩擦材は、摩擦係数(μ)を
高くするため、その組成物の配合内容が一般的にはケブ
ラーパルプ3〜12重量%、フェノールレジン15〜2
5重量%、硫酸バリューム・硫酸カルシウム10〜40
重量%、カシューダスト3〜10重量%等となるように
夫々を適量とって摩擦材組成物としているが、更に使用
用途に応じて摩擦係数向上剤(ゴム、コルク、酸化アル
ミニウム、ワラストナイト、セラミック及び金属等)の
種類を選定して、適当に添加、混合し、加圧、加熱成型
後にアフターキュアーを行なって所望の摩擦材を得てい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】而して、例えば、乾式
使用の電磁クラッチ・ブレーキにおいては、摩擦材の相
手となる制動材は通常、鋳物、鉄材が多く使用されてい
る。しかしながら従来の摩擦係数向上剤の種類又は添加
量では耐熱性があって、対面損傷が少なく、0.5以上
のμ値を満足するような摩擦材を得ることはできなかっ
た。
【0004】このような従来の摩擦材の問題点を、摩擦
係数向上剤の種類及び量について検討した結果、下記の
点が明らかとなった。 (イ)前記コルクは耐熱性が劣る。 (ロ)前記ガラス、酸化アルミニウム、シリカ、ムライ
ト、鉄、ステンレスは対面損傷を大きくしてしまい、摩
擦材の耐摩耗性を悪化させる。また鉄については錆を発
生させて対面への付着等の問題がある。 (ハ)前記ゴムは耐熱性が少し劣るため、高温時の摩擦
係数が少し低下する。また種類にもよるが、ゴムは対面
への付着という問題がある。 (ニ)前記ワラストナイトはその添加量が35重量%以
下ではμ値を0.6以上とする条件を満足できない。
【0005】上述した問題点を補うために前記摩擦係数
向上剤の複数の併用及びグラファイト、カーボン、モリ
ブデン等の固体潤滑剤の使用も行なわれているが、前記
問題点の充分な解決が得られていない。本発明の目的は
高い摩擦係数を有し、かつ耐熱性も優れていて、対面損
傷も少ない摩擦材組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の摩擦材組成物は、固体潤滑剤、繊維、結合
剤を含む摩擦材組成物であって、固体潤滑剤はカシュー
ダスト及び硫酸バリュームを含み、繊維はガラスファイ
バー、パルプ状アラミド繊維及びワラストナイトを含
み、結合剤はフェノールレジンから成り、上記ワラスト
ナイトの添加量を35重量%以上として摩擦係数値が
0.5となるようにしたことを要旨とする。本発明の摩
擦材組成物において、前記ワラストナイトの添加量が5
0〜70重量%の範囲内としてもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の摩擦材組成物の実施の形
態としては、0.5以上の高い摩擦係数を有し、耐熱性
にも優れ、対面損傷の少ないものとするため、前記ワラ
ストナイトの添加量を35重量%以上とすることを最も
重要な特徴とする。更に結合剤、パルプ状アラミド繊
維、カシューダスト、硫酸バリューム、ゴム、ガラスを
適量添加、混合し、加圧、加熱成型後、アフターキュア
ーを行なって所望の摩擦材を得る。
【0008】
【実施例】以下本発明の摩擦材組成物の各実施例を説明
する。
【0009】実施例1 ワラストナイト:35重量%、パルプ状アラミド繊維:
3重量%、結合剤(フェノール系):15重量%、カシ
ューダスト:5重量%、硫酸バリューム:42重量% この実施例1の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.53 0.52 0.52 0.53 0.52 摩耗率 1.6 1.8 2.1 2.5 3.2 (×10-7cm3/kg・m) 対面損傷は小であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は6μ以下(3〜6μ)であった。
【0010】実施例2 ワラストナイト:40重量%、パルプ状アラミド繊維:
3重量%、結合剤(フェノール系):15重量%、カシ
ューダスト:5重量%、硫酸バリューム:37重量% この実施例2の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.61 0.62 0.63 0.61 0.60 摩耗率 1.1 1.5 1.9 2.4 3.1 対面損傷は小であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は6μ以下(3〜6μ)であった。
【0011】実施例3 ワラストナイト:60重量%、パルプ状アラミド繊維:
3重量%、結合剤(フェノール系):15重量%、カシ
ューダスト:5重量%、硫酸バリューム:17重量% この実施例3の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.65 0.66 0.65 0.65 0.62 摩耗率 1.1 1.2 1.6 1.9 2.8 対面損傷は小であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は6μ以下(3〜6μ)であった。
【0012】実施例4 ワラストナイト:70重量%、パルプ状アラミド繊維:
3重量%、結合剤(フェノール系):15重量%、カシ
ューダスト:5重量%、硫酸バリューム:7重量% この実施例4の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.65 0.65 0.50 0.48 0.40 摩耗率 1.7 2.0 2.5 2.8 3.8 対面損傷は小であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は6μ以下(3〜6μ)であった。
【0013】実施例5 ワラストナイト:60重量%、パルプ状アラミド繊維:
3重量%、結合剤(フェノール系):15重量%、カシ
ューダスト:5重量%、硫酸バリューム:7重量%、ゴ
ム粉末:10重量% この実施例5の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.62 0.65 0.50 0.48 0.40 摩耗率 1.2 1.4 2.4 3.2 5.1 対面損傷は小であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は6μ以下(3〜6μ)であった。
【0014】実施例6 ワラストナイト:60重量%、パルプ状アラミド繊維:
3重量%、結合剤(フェノール系):15重量%、カシ
ューダスト:5重量%、ガラス粉末:10重量% この実施例6の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.63 0.65 0.67 0.65 0.63 摩耗率 2.3 2.5 2.9 3.4 7.5 対面損傷は中であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は16μ以下(9〜16μ)であった。
【0015】上述した各実施例に対し、従来の摩擦材組
成物の比較例を下記に示す。
【0016】比較例1 パルプ状アラミド繊維:12重量%、結合剤(フェノー
ル系):15重量%、カシューダスト:5重量%、硫酸
バリューム:42重量%、ガラス粉末:26重量% この比較例1の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.52 0.50 0.48 0.45 0.45 摩耗率 3.2 3.6 3.8 4.7 8.6 対面損傷は大であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は20μ以上であった。
【0017】比較例2 パルプ状アラミド繊維:12重量%、結合剤(フェノー
ル系):15重量%、カシューダスト:5重量%、硫酸
バリューム:42重量%、ゴム粉末:26重量% この比較例2の温度に対する摩擦係数(μ)及び摩耗率
は下記の通りである。 温度(℃) 50 100 150 200 250 摩擦係数 0.56 0.54 0.35 0.32 0.28 摩耗率 2.6 2.8 4.6 5.8 6.7 対面損傷は小であって、テスト前3〜4μであったが、
テスト後は6μ以下(3〜6μ)であった。
【0018】上述した所から各実施例の摩擦係数及び摩
耗率は比較例のものより向上していることは明らかであ
るが、更に従来の問題点を解決するため、摩擦向上剤の
種類及び量について検討した結果下記の点が明らかとな
った。まず、ワラストナイトは補強効果は比較的少ない
が、耐熱性があり、またモース硬度が4.5〜5である
ので、摩擦材用には適している。特にワラストナイトの
添加量が35重量%とすると、μ=0.5で、特に40
重量%にすると、μ=0.6以上となり好適である。他
の無機質ガラス、ムライトシリカ等は硬度6以上で、対
面損傷が大きくなり、摩擦材の耐摩耗性が悪くなるの
で、比較例1のようにガラス粉末は使用しない方がよ
い。ゴムを使用すると、高温度でμは低下するので、比
較例2のようにゴム粉末は使用しない方がよい。また結
合剤の添加量は10重量%以下では強度低下、25重量
%以上ではμは0.6より低下するので、各実施例のよ
うに15重量%程度が適当である。更にパルプ状アラミ
ド繊維の添加量は2重量%以下では強度低下、8重量%
以上ではμは0.6より低下するので、各実施例のよう
に3重量%程度が適当である。
【0019】なお、本発明の摩擦材組成物の製造方法と
しては、例えば、下記の工程より成る方法をとり得る。 (i)配合工程、(ii)混合工程、(iii)計量工程、
(iv)熱プレス工程、(v)後焼成工程、(vi)寸法加
工工程 この場合、各実施例で、上記方法を適用すると、特に、
混合工程(ii)において、パルプ状アラミド繊維の添加
量が少ないため、例えば、レデイゲミキサーの後タンブ
ラーミキサーを用いるとよいが、比較例ではレデイゲミ
キサーの使用のみで充分である。また前記実施例及び比
較例での対面損傷のテストは、下記の条件とした。 JISD4411規定の定速式摩擦試験機を用いて面
圧:8kg/cm2、摺束:7m/sec、相手材:SS−40
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、摩
擦向上剤としてワラストナイトを用い、しかもその添加
量を35重量%以上としてμが0.5以上となるように
したので、高い摩擦係数で耐熱性に優れた摩擦材を得る
ことができ、特に電磁ブレーキ・クラッチに適用してそ
の時間当りの稼動回数を向上させると共にその小形化を
可能にする。また対面損傷が少ないので、摩擦材の寿命
が長くなる。なお、本発明の実施例としては、前記各実
施例に限定されるものではなく、例えば、下記のような
範囲の配合内容としても同様の作用効果のある摩擦材を
得ることができる。
【0021】 固体潤滑剤 カシューダスト:2.5〜5重量% 硫酸バリューム:3〜6重量% 繊維 ガラスファイバー:5〜10重量% パルプ状アラミド繊維:1〜3重量% ワラストナイト:50〜70重量%、特に好適には60〜66 重量% 結合剤 TD−696:10〜15重量% その他 溶融ゴムHF01:2.5〜5重量%
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16D 69/02 F16D 69/02 B (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09K 3/14 F16D 25/062 F16D 69/02 WPI/L(QUESTEL)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固体潤滑剤、繊維、結合剤を含む摩擦材
    組成物であって、固体潤滑剤はカシューダスト及び硫酸
    バリュームを含み、繊維はガラスファイバー、パルプ状
    アラミド繊維及びワラストナイトを含み、結合剤はフェ
    ノールレジンから成り、上記ワラストナイトの添加量を
    35重量%以上として摩擦係数値が0.5となるように
    したことを特徴とする摩擦材組成物。
  2. 【請求項2】 前記ワラストナイトの添加量が50〜7
    0重量%の範囲内であることを特徴とする請求項1に記
    載の摩擦材組成物。
JP33987095A 1995-12-05 1995-12-05 摩擦材組成物 Expired - Lifetime JP2887740B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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