JP2887686B2 - ブラシレス自励同期発電機 - Google Patents

ブラシレス自励同期発電機

Info

Publication number
JP2887686B2
JP2887686B2 JP4122590A JP4122590A JP2887686B2 JP 2887686 B2 JP2887686 B2 JP 2887686B2 JP 4122590 A JP4122590 A JP 4122590A JP 4122590 A JP4122590 A JP 4122590A JP 2887686 B2 JP2887686 B2 JP 2887686B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
winding
magnetic field
rotor
power generation
field
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP4122590A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03245755A (ja
Inventor
憲治 猪上
隆幸 藤川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
SHINDAIWA KOGYO KK
Original Assignee
SHINDAIWA KOGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by SHINDAIWA KOGYO KK filed Critical SHINDAIWA KOGYO KK
Priority to JP4122590A priority Critical patent/JP2887686B2/ja
Publication of JPH03245755A publication Critical patent/JPH03245755A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2887686B2 publication Critical patent/JP2887686B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Synchronous Machinery (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、ブラシレス自励同期発電機、特に良好な出
力電圧波形が得られ、又負荷の出力電圧補償機能に優
れ、且つ無負荷時はもとより負荷時においても出力電圧
を任意に調整し得るブラシレス自励同期発電機に関す
る。
「従来の技術」 従来のブラシレス自励同期発電機としては、特開昭61
−128753号公報、特開昭62−23348号公報、及び特開昭6
3−220746号公報に開示されたものが知られるところで
ある。上記特開昭61−128753号公報記載のブラシレス自
励同期発電機は、固定子にメイン発電コイルの他にメイ
ン励磁発電コイル及びエキサイタ界磁コイルが巻装され
ている。そして、メイン励磁発電コイルの起電力は、整
流器及び電圧調整回路を介してエキサイタ界磁コイルに
供与し、これによりエキサイタ界磁コイルに発生する磁
極に感応してエキサイタ発電コイルに起電力が生じ、該
エキサイタ発電コイルの起電力をメイン界磁コイルへの
励磁電源とするものである。この時、上記エキサイタ界
磁コイルとエキサイタ発電コイルとは同一極数にしてあ
るが、メイン界磁コイルに対して整数倍の極数を持たせ
て、メイン界磁コイルによる磁束と干渉することがない
ようにしてある。特開昭62−23348号公報記載のブラシ
レス自励同期発電機は、固定子に主発電巻線と励磁巻線
とを巻装し、該励磁巻線の極数を主発電巻線に対し奇数
倍にし、かつ励磁巻線の両端を整流素子で短絡して、上
記特開昭61−128753号公報記載のメイン励磁発電コイル
とエキサイタ界磁コイルとを兼用させる構成にし、又回
転子が上記励磁巻線と同一極数の突極界磁コアを有し、
該突極界磁コアに、主発電巻線と同一極数の界磁巻線
と、上記励磁巻線と磁気的に結合される界磁補助巻線と
を巻装したものである。そして、励磁巻線に誘起した起
電力を整流素子にて励磁電流として還流させて静止磁界
を生ぜしめ、これにより界磁補助巻線に起電力を発生さ
せて界磁巻線に供与させるようにしたものである。特
に、単相負荷時には負荷電流の変動による電機子反作用
の変化で界磁補助巻線に誘起される起電力が変化するこ
とを利用して主発電巻線の端子間電圧の変動を小さくし
得るようになっている。特開昭63−220746号公報記載の
ブラシレス自励同期発電機は、固定子に巻装された励磁
巻線の極数と、同様に固定子に巻装された主発電巻線の
極数との関係を、何れか一方が他方の整数倍にし、一方
回転子には励磁巻線のピッチの2倍より小さなピッチで
巻回した界磁補助巻線と、主発電巻線と同一極数の主界
磁巻線とを巻装し、上記励磁巻線が還流路を形成するよ
うになっている。そして、励磁巻線に起電力が誘起され
ると、励磁巻線を還流して磁極を生ぜしめ、これにより
界磁補助巻線又は界磁巻線に起電力が誘起され、界磁補
助巻線に誘起された起電力にあっては界磁巻線が作る界
磁を強めるべき働くようになっている。
「発明が解決しようとする課題」 しかしながら、上記従来のブラシレス自励同期発電機
では、以下のような問題がある。
まず、特開昭61−128753号公報記載のものは、負荷と
して誘導電動機等起動時の負荷電流が極端に大きい機器
を駆動する場合に、負荷への大きな値の負荷電流の流入
に伴いメイン発電コイルに大きな電圧降下が生ずるが、
この大きな電圧降下を補償するために、大掛りな電圧調
整回路等外部付加装置を利用せねばならず、コストアッ
プの原因となる。又、このブラシレス自励同期発電機で
は、固定子側のメイン励磁発電コイルを、負荷電流によ
る電機子反作用の影響を避けるために、メイン発電コイ
ルに対して電気的に90度位相のずれた位置に配設しなけ
ればならないといった制約があり、メイン発電コイルを
三相にした場合には、メイン励磁発電コイルを如何なる
位置に配設しても負荷電流による電機子反作用の影響を
受けることになり、短時間であっても極端に大きな電流
を要する負荷が加わると、メイン励磁発電コイルの起電
力に大きな電圧降下を招き、最悪の場合に励磁電源とし
ての機能が失われ、電圧調整回路を如何に調整しようと
しても発電不能に陥る事態が発生する。従って、このブ
ラシレス自励同期発電機は、三相用には不向きである。
特開昭62−23348号公報記載のものは、界磁コアを励磁
巻線の極数と同数の磁極を持つ突極形状にする必要があ
り、このような突極形状では出力電圧波形を大きく歪ま
せる結果となり好ましくなく、又三相負荷時における出
力電圧補償能力が小さいといった問題がある。更に、周
知の如く、日本電機工業会規格では、「ディーゼルエン
ジン駆動可搬形交流発電装置」JEM1398−1982におい
て、定格出力10KVA以上、100KVA以下の発電装置におい
ては、定格回転速度及び無負荷の状態で電圧を定格電圧
の上下5%に亙って調整できる必要がある旨の規定があ
り、その他の定格出力を有する発電装置においても、又
負荷時においても実用的見地から出力電圧を任意に調整
できることが望ましいが、このブラシレス自励同期発電
機には出力電圧を任意に調整できる手段を具有していな
い。特開昭63−220746号公報記載のものは、出力電圧波
形に歪が生じ、出力電圧の調整手段を具有せず、又三相
負荷時における出力電圧の補償能力が小さいといった上
記特開昭62−23348号公報記載のものと同様の問題を有
している。
そこで、本発明は上記事情に鑑み、良好な出力電圧波
形が得られ、かつ出力電圧補償能力を有し、又無負荷時
にのみならず負荷時においても出力電圧を任意に調整し
得るブラシレス自励同期発電機を提供することを目的と
する。
「発明が解決しようとする手段並びに作用」 本発明は、上記目的を達成すべくなされたもので、固
定子鉄心に、全節巻した2極三相の主発電巻線と、前記
主発電巻線から可変自在な励磁電流が供給される10極の
固定子界磁巻線を巻装する。回転子鉄心には、前記10極
の固定子界磁巻線と磁気的結合をなす10極の回転子励磁
巻線と、この10極の回転子励磁巻線の起電力が直流に変
換された後に供給され、かつ、前記主発電巻線と同一極
数の回転子界磁巻線とを巻装する。また、回転子鉄心に
は前記回転子励磁巻線の起電力を直流に変換するための
整流器を備えている。そして、前記主発電巻線により生
じる電機子反作用磁界中の第5空間高調波磁界を、前記
10極の回転子励磁巻線に作用させて励磁電源として利用
することを特徴とするブラシレス自励同期発電機とした
ものである。そして、回転子を回転させれば、回転子鉄
心の残留磁界によって主発電巻線に起電力が生ずる。固
定子界磁巻線は、該主発電巻線の起電力又は別の専用の
励磁巻線からの起電力を受けて磁界を生ぜしめ、磁気的
に結合する回転子励磁巻線に起電力を発生させる。回転
子励磁巻線の起電力は整流器を介して回転子界磁巻線に
供与されて主磁界を発生させる。回転子界磁巻線には主
発電巻線が磁気的に結合させてあることから主発電巻線
の起電力が増大し、これを繰返して発電電圧が確立され
る。この時、固定子界磁巻線に供与される電流を固定子
側で可変すれば無負荷電圧を任意に設定し得る。次いで
三相負荷時においては、主発電巻線の負荷電流によって
生ずる電機子反作用磁界が、主発電巻線の集中全節巻又
は集中全節巻に準ずる巻線態様から第5空間高調波磁界
を含むものとなり、この第5空間高調波磁界は、回転子
の回転方向に対し逆方向に回転する磁界となって、回転
子励磁巻線に作用しての起電力を増大させ、延いては回
転子励磁電流を増加させる。上記第5空間高調波磁界の
強さは、負荷電流の大きさに比例するから負荷電流の増
減に伴って回転子励磁電流も増減し、出力電圧の変動を
抑制するものであり、即ち出力電圧補償作用を行うもの
である。単相負荷の場合も、単相交流電流による交番電
機子反作用磁界中に含まれる第5空間高調波磁界を利用
するので上記三相負荷の場合と同じである。又、固定子
界磁巻線の極数は、主発電巻線の極数及び回転子界磁巻
線の極数とは異なるために、固定子界磁巻線による磁界
と回転子界磁巻線による磁界とは互いに影響を及ぼし合
うことなく所望の出力が得られる。
「実施例」 以下に、本発明に係るブラシレス自励同期発電機の一
実施例を図面に基づき説明する。第1図において、U,V,
WはU相、V相,W相から成る三相の主発電巻線である。
主発電巻線U,V,Wは、第2図に示す如く、固定子鉄心1
の内周部に形成した固定子スロット2内に集中全節巻の
巻線態様にて2極三相に巻装させてある。該主発電巻線
U,V,Wは、第1図に示す如く、スター結線されて各相の
引出し端が出力端子8〜10を介して負荷に接続されるよ
うになっている。また主発電巻線U,V,Wの中性点Nは別
に引出されて出力端子11に接続されており、該出力端子
11と上記出力端子8〜10のうちの任意に選択された1つ
の出力端子との間で単相出力を取り出し得るようになっ
ている。上記固定子スロット2内には第2図に示す如
く、10極の即ち主発電巻線U,V,Wの極数の5倍の極数を
持つように固定子界磁巻線3を巻装する。該固定子界磁
巻線3の引出し端子12,13は、第1図に示す如く、制御
整流装置VRを介して主発電巻線U,V,Wの各相に設けた中
間タップu,v,wに接続する。制御整流装置VRは、三相全
波整流器14と、固定子界磁巻線3に供与される固定子励
磁電流Ifsの値を可変するための可変抵抗器Rfとから成
っており、外部付加装置として発電機外に設置されるよ
うになっている。又上記引出し端子12,13の間、つまり
制御整流装置VRの直流出力側には、直列に接続されたス
イッチSWとバッテリーBとを挿入させて、駆動初期にお
ける残留磁界が無い場合の初期励磁を供与するための回
路を挿入させてあるが、残留磁界を充分に有して発電電
圧が確立し得るときには必ずしも設ける必要がない。そ
して上記主発電巻線U,V,Wと固定子界磁巻線3とで固定
子Sを構成させてある。一方回転子Rは、第2図に示す
如く、回転子鉄心4に回転子スロット5が形成されてあ
って、該回転子スロット5内に回転子界磁巻線6と10極
の回転子励磁巻線7とを巻装させてある。該回転子界磁
巻線6は、上記主発電巻線U,V,Wと同数の磁極を形成す
るように巻装する。又回転子励磁巻線7は、回転子Rの
回転時に10極の固定子界磁巻線3と磁気的に結合し得る
ように巻装する。回転子励磁巻線7には4個のダイオー
ドから成る所謂ダイオードブリッジ回路15を介して回転
子界磁巻線6を接続する。ダイオードブリッジ回路15は
回転子鉄心4に付設させてあって、回転子鉄心4と共に
回転する回転整流器形式になっている。
次に、上記構成のブラシレス自励同期発電機の動作に
ついて説明すると、まず無負荷時において回転子Rを回
転駆動させれば、回転子鉄心4の残留磁界により主発電
巻線U,V,Wに僅かな起電力が誘起する。この起電力は、
中間タップu,v,wから制御整流装置VR内に入力されて、
該制御整流装置VRの三相全波整流器14で直流に交換され
た後に、可変抵抗器Rfを経て固定子界磁巻線3に固定子
励磁電流Ifsとして供与される。このため、固定子界磁
巻線3は磁極数が10極になっていることから、上記固定
子励磁電流Ifsを受けて10極の磁界を発生せしめる。固
定子界磁巻線3には回転子励磁巻線7を磁気的に結合さ
せてあることから、上記固定子励磁電流Ifsによって発
生する10極の磁界を10極の回転子励磁巻線7が切ること
によって、該回転子励磁巻線7に起電力Erが誘起する。
該起電力Erは、ダイオードブリッジ回路15で直流に変換
されて回転子界磁巻線6に回転子励磁電流Ifrとして供
与されて、該回転子界磁巻線6による2極の主磁界が発
生する。従って、回転子励磁電流Ifrにより、回転子鉄
心4の主磁界が増磁し、延いては主発電巻線U,V,Wの起
電力が増大し、この繰返しにより漸次増大して遂には発
電電圧が確立されるものである。ところで、発電機の駆
動初期において回転子鉄心4の残留磁界が無い場合に
は、スイッチSWを閉じてバッテリーBから固定子界磁巻
線3に初期励磁電流を供与して、該初期励磁電流によっ
て上記と同様にして10極の磁界を生ぜしめる。初期励磁
の完了後、直ちに、スイッチSWを開き、以後上記と同様
にして発電電圧が確立される。無負荷時においては、可
変抵抗器Rfにより固定子励磁電流Ifsを調整すれば、上
記起電力Er、延いては回転子界磁電流Ifrを調整するこ
ととなって、無負荷電圧、つまり主発電巻線U,V,Wの出
力電圧を任意に調整し得るものである。
三相負荷時においては、主発電巻線U,V,Wに三相負荷
電流が流れて電機子反作用磁界が生ずるが、主発電巻線
U,V,Wが集中全節巻にして2極三相にしてあることか
ら、その三相負荷電流による電機子反作用磁界には第5
空間高調波磁界、即ち10極の磁界成分を含むものとな
る。更に、これを以下に解析する。主発電巻線のU相に
ついてフーリエ級数で表わした矩形波磁界分布図を示せ
ば第3図の如き通りである。第3図においては固定子S
と回転子R間のギャップを省略してある。上記の如く集
中全節巻の主発電巻線Uによる磁界分布は、主発電巻線
Uの巻数をn(T)、主発電巻線Uに流れる負荷電流を
i(A)、比例定数をkとすると、振幅をkin(AT/m)
とする矩形波になる。但し、磁路の磁気飽和は無視す
る。
矩形波の中心点Oを基点とし、このO点から電気角で
θ(red)の距離における任意の点Pにおける磁界の強
さH1をフーリエ級数で表すと、 となる。電流を と代入しに代入すると、 となり、磁界分布H1は、第1項の基本波磁界Hmsinωt
cosθと、第2項の第3空間高調波磁界、第3項の第5
空間高調波磁界などの奇数空間高調波磁界から成り立っ
ていることが分かる。
次に、固定子Sに2π/3(red)ずつ、ずらした位置
に巻装された、集中全節巻の三相主発電巻線U,V,Wに次
式で示される三相負荷電流 が流れた時、各相の主発電巻線による磁界の強さをそれ
ぞれHu,Hv,Hw,とすると となる。
従って、集中全節巻された三相の主発電巻線による磁
界分布H3は、式におけるHu,Hv,Hwの合成であるから次
式が得られる。
式より、磁界分布H3、即ち三相負荷時の電機子反作
用磁界は、第1項の基本波磁界3/2Hmsin(ωt−θ)と
第2項の第5空間高調波磁界、第3項の第7空間高調波
磁界等の奇数空間高調波磁界から成り立っており、位相
角の符号から、第5空間高調波磁界は、基本波磁界とは
逆の方向に、第7空間高調波磁界は基本波磁界と同じ方
向に回転することも分かる。
本発明は、以上の解析結果より導出される第5空間高
調波磁界を積極的に利用するものであり、第1図及び第
2図による実施例は、第5空間高調波磁界を利用すべく
構成されている。即ち、10極の回転子励磁巻線7は、10
極の固定子界磁巻線3と磁気的結合をなすよう構成され
ているから、回転子励磁巻線7は、10極の磁界、即ち電
機子反作用磁界中の第5空間高調波磁界にも感応する。
つまり、第5空間高調波磁界は、基本波磁界の回転方向
(回転子Rの回転方向)に対し逆方向に回転する10極の
回転磁界となって回転子励磁巻線7の起電力Erを増大さ
せ、延いては回転子励磁電流Ifrを増加させて回転子界
磁巻線6によって回転子鉄心4に発生する主磁界の増強
をもたらし、出力電圧の低下を防止する。言うまでもな
く、第5空間高調波磁界の強さは、負荷電流の大きさに
ほぼ比例するから、負荷電流の増減に伴って回転子励磁
電流Ifrも増減して出力電圧の変動を抑制し、従って、
出力電圧補償作用を行うことができるものである。又、
上記三相負荷時においても固定子励磁電流Irsを可変抵
抗器Rfによって調整することにより、起電力Er及び回転
子励磁電流Ifrが調整できるから、上記の如き無負荷時
のみでなく、負荷時における出力電圧の調整も行い得
る。
次に、単相負荷時における動作を第1図における出力
端子8と出力端子11とに単相負荷を接続したものとして
説明する。まず、無負荷時においては、前述したように
出力電圧は、確立されており、次に単相負荷電流が主発
電巻線Uを流れることにより交番電機子反作用磁界が発
生する。この交番電機子反作用磁界分布を前述の式が
表しているものである。従って、式第3項の第5空間
高調波磁界が10極の交番磁界として回転子励磁巻線7に
作用する結果、三相負荷時と同様に起電力Er、延いては
回転子励磁電流Ifrの増加をもたらすから、単相負荷時
においても電圧補償作用が行われ所望の出力が得られ
る。
尚、以上の動作は出力端子8,9,10中から選択された2
つの端子に単相負荷を接続する出力態様においても同様
に行われる。又可変抵抗器Rfによって単相負荷時の出力
電圧の調整が可能であることも上記と同様である。
以上、第1図及び第2図で示した実施例において、三
相の主発電巻線U,V,Wは、完全なる集中全節巻がなされ
ているものとして説明してきたが、本発明における主発
電巻線U,V,Wの巻線態様は、これに限るものではない。
即ち、負荷電流による電機子反作用磁界中に奇数空間高
調磁界を形成するためには、理論的に集中全節巻が理想
であるが、集中全節巻に準じた巻線態様も実際的見地か
らとり得ることが可能である。ここで言う集中全節巻に
準じた巻線態様とは、負荷電流による電機子反作用磁界
中に、積極的に奇数空間高調波磁界を形成させる意図
で、主発電巻線の巻線係数を適宜選択した、あらゆる巻
線態様を含むものとする。例えば、第4図は、本発明に
おける主発電巻線U,V,Wの巻線態様について、他の実施
例の1つを示したものであり、ここでは、隣合う2つの
固定子スロットに分布させた分布全節巻としたものであ
る。言うまでもなく、電機子反作用磁界中の奇数空間高
調波磁界は、主発電巻線U,V,Wそれぞれを広く分布させ
るほど弱くなるが、第4図の実施例は、第5空間高調波
磁界の強さを実用に供し得る範囲に選択した場合におい
て、分布全節巻も可能であることを示している。
尚、制御整流装置VRは、第1図に示した構成に限られ
るものではない。例えば、サイリスタ、又はトランジス
タ等の制御整流素子を利用すれば、可変抵抗器Rfを不要
とし、周知の電子制御技術によって固定子励磁電流Ifs
の調整が可能となる。又、回転子鉄心4も円筒形に限る
ことなく、主発電巻線U,V,Wの極数と同じ数の突極磁極
で適当な極弧角を有する突極形となすことも可能であ
る。更に、本発明の実施例として主発電巻線U,V,Wが2
極の場合について説明してきたが、4極以上の極数を有
する発電機においても適用可能であることは言うまでも
ない。上記中間タップu,v,wの代わりに固定子Sに専用
の励磁巻線を別に設けてもよい。
「発明の効果」 以上の如く、本発明に係るブラシレス自励同期発電機
によれば、単相負荷時はもとより三相負荷時においても
優れた出力電圧補償能力を呈し、しかも無負荷時及び負
荷時の何れにおいても出力電圧を任意に調整し得て、か
つ回転子鉄心は一般に広く使用されている形状のもので
もよいことから、主発電巻線を集中全節巻に巻装しても
回転子界磁巻線による主磁界を正弦波分布に為し得て良
好な出力電圧波形を得ることができる。又、出力電圧補
償作用は、負荷電流による電機子反作用磁界中の第5空
間高調波磁界によって自動的に行われるから、制御整流
装置等の外部付加装置は、小容量のもので足りて、コス
トの低減化を図り得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るブラシレス自励同期発電機の一実
施例を示す回路図、第2図は第1図のブラシレス自励同
期発電機の機械的要部構成図、第3図は集中全節巻の三
相主発電巻線のU相についてのフーリエ級数で表わした
矩形波磁界分布図、第4図は他の例の主発電巻線の巻線
態様を示す要部構成図である。 S……固定子、R……回転子 1……固定子鉄心、3……固定子界磁巻線 4……回転子鉄心、6……回転子界磁巻線 7……回転子励磁巻線 15……ダイオードブリッジ回路 U,V,W……主発電巻線 u,v,w……中間タップ VR……制御整流装置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子鉄心に、全節巻した2極三相の主発
    電巻線と、前記主発電巻線から可変自在な励磁電流が供
    給される10極の固定子界磁巻線を巻装し、 回転子鉄心には、前記10極の固定子界磁巻線と磁気的結
    合をなす10極の回転子励磁巻線と、この10極の回転子励
    磁巻線の起電力が直流に変換された後に供給され、か
    つ、前記主発電巻線と同一極数の回転子界磁巻線とを巻
    装すると共に、回転子鉄心には前記回転子励磁巻線の起
    電力を直流に変換するための整流器を備え、前記主発電
    巻線により発生された電機子反作用磁界中の第5空間高
    調波磁界を、前記10極の回転子励磁巻線に作用させて励
    磁電源として利用することを特徴とするブラシレス自励
    同期発電機。
JP4122590A 1990-02-23 1990-02-23 ブラシレス自励同期発電機 Expired - Lifetime JP2887686B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4122590A JP2887686B2 (ja) 1990-02-23 1990-02-23 ブラシレス自励同期発電機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4122590A JP2887686B2 (ja) 1990-02-23 1990-02-23 ブラシレス自励同期発電機

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03245755A JPH03245755A (ja) 1991-11-01
JP2887686B2 true JP2887686B2 (ja) 1999-04-26

Family

ID=12602465

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4122590A Expired - Lifetime JP2887686B2 (ja) 1990-02-23 1990-02-23 ブラシレス自励同期発電機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2887686B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3489105B2 (ja) 1994-08-11 2004-01-19 株式会社サタケ ブラシレス自励三相同期発電機
JP3489106B2 (ja) * 1994-12-08 2004-01-19 株式会社サタケ ブラシレス三相同期発電機
GB0620069D0 (en) 2006-10-10 2006-11-22 Force Engineering Ltd Improvements in and relating to electromotive machines
JP6444677B2 (ja) * 2014-09-25 2018-12-26 Ntn株式会社 発電機
JP6444676B2 (ja) * 2014-09-25 2018-12-26 Ntn株式会社 発電機
JP2016067128A (ja) * 2014-09-25 2016-04-28 Ntn株式会社 発電機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03245755A (ja) 1991-11-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4121148A (en) Brushless synchronous generator system
JP3489106B2 (ja) ブラシレス三相同期発電機
US6903477B2 (en) Induction machine with motor and generator operation modes
US5598091A (en) Three-phase brushless self-excited synchronous generator with no rotor exciting windings
JP2887686B2 (ja) ブラシレス自励同期発電機
JP3165968B2 (ja) ブラシレス同期機
JP2939914B2 (ja) ブラシレス自励同期発電機
US20030080643A1 (en) Brushless rotating electric machine
JP2007097247A (ja) 車両用交流発電機
JP2675591B2 (ja) 相変換電動機
JP3539148B2 (ja) 円筒型同期発電機
JP3489108B2 (ja) ブラシレス自励単相同期発電機
JPH0424782Y2 (ja)
JPH06269151A (ja) ブラシレス同期発電機
JPS6223348A (ja) ブラシレス発電機
JP2753721B2 (ja) ブラシレス自励同期発電機
JP2520179B2 (ja) 発電機の出力特性調整装置
JPH0550222B2 (ja)
JPH0817560B2 (ja) ブラシレス発電機
JP2530297B2 (ja) 交流発電装置
JPH06253513A (ja) 同期電動機
JPH0626063Y2 (ja) ブラシレス4極三相発電機
JPH07222416A (ja) ブラシレス三相交流発電機
SU758416A1 (ru) Вентильный электродвигатель
JPH0923623A (ja) 定電圧発電装置