JP2886459B2 - 一体成形面ファスナーのフック片構造 - Google Patents
一体成形面ファスナーのフック片構造Info
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Description
押出し又は射出により平板状基材と多数のフック片とが
一体成形して得られる面ファスナー用の係合部材に関
し、更に詳しくは成形により得られるフック片であるに
も関わらずモノフィラメントの柔軟性と強靱性とを兼ね
備え、かつ耐久性に富み高い係合率が確保されるフック
片構造に関する。
は、織物にモノフィラメントを織込み、その一部をカッ
トしてフック片を形成したものが古くから知られてい
る。このタイプの面ファスナーは、織物特有の柔軟性と
モノフィラメントの柔軟性とを兼ね備え、相手方ループ
との係合・剥離時の感触が極めて滑らかな点に特徴があ
る。しかも、フックを構成するモノフィラメントは延伸
工程を経ているため、小さな断面積であっても引張り強
さ及び曲げ強さに優れており、更には織物組織によって
は極めて高密度にフック群を構成し得るため、係合率も
高く、かつ繰り返し使用に十分耐え得るものである。し
かし、この織物タイプの面ファスナーでは、材料消費が
大きい上に、多段の工程が必要であるため、製造コスト
の低減を図ることが難かしい。
より基材とフック片を一体に同時成形する一体成形タイ
プの面ファスナーがある。この種の面ファスナーの成形
技術の代表的な例が、例えば米国特許第3,312,5
83号明細書、WO87/06522号に開示されてい
る。これを簡単に説明すると、複数枚のフック片成形用
のキャビティが外周の側面に形成された成形円盤と側面
が平坦面とされたスペーサ用円盤とを交互に積層して固
定した回転ドラムの周面部に平板状基材と一体に成形さ
れたキャビティ内のフック片を、ドラムの回転に合わせ
て基材と共に引き抜くものである。ここで、スペーサ用
円盤は、フック片の形状自体のためフック片の全体形状
を一つの金型にキャビティとして形成し得ないために各
成形円盤の間に介在させる。
スナーでは、その型加工の技術的困難性のため、いずれ
も織物タイプのような繊細な形状を得ることができない
ばかりでなく、成形されるフック片は分子の配向性に乏
しいため、上述のモノフィラメントによるフック片と同
様の太さでは極めて強度が低く、到底実用に耐えられな
い。更には、上記フック片構造では、その立上り部の断
面形状は単純なものとなり、根元起立部から倒伏し易
い。その結果、繰返し使用されると元の姿勢に戻らなく
なり、ループ材との係合率を更に低下させる。従って、
所望の強度を確保しようとすると、必然的に個々のフッ
ク片自体のサイズを大きくせざるを得ず、剛直なものと
なるばかりでなく、単位面積当りのフック数(フック片
密度)が少なくなり、相手ループ材との係合率が低くな
る。
にくく、且つ係合・剥離時において織物タイプの面ファ
スナーと同様の滑らかな感触が得られ、しかも係合率が
高く、十分な繰返し強度と耐久性が確保される新規なフ
ック片構造が、例えば米国特許第5,131,119号
明細書に開示されている。即ち、同明細書に開示された
一体成形タイプの面ファスナーは、図13及び図14に
示すごとくフック片10′が基材15′から滑らかな曲
線上を傾斜して立ち上がる背面11a′と上方に立ち上
がる前面11b′とを有する立上り部11′の先端から
前方にフック状係合部12′を延設すると共に、同フッ
ク状係合部12′の先端から前記立上り部11′の基端
にかけて断面積を漸増させ、更には前記立上り部11′
の側面に補強リブ13′を突出形成している。この補強
リブ13′は、前記立上り部11′の横倒れをなくし、
同時に同立上り部11′とフック状係合部12′を所要
の係合強度に耐え得る最小の太さとすることを可能にす
る。そして、この補強リブ13′の高さは、平板状の基
材の表面と先端を下方に向けて湾曲した上記フック状係
合部の先端とを結ぶ垂直線分の略1/2の高さをもって
いる。
9号明細書にも同じくフック片の一側面に、同フック片
の厚みと同一厚みを有し且つそのフック状係合部の湾曲
部先端の高さより上方に延在する補強リブを有するフッ
ク片構造が開示されている。
許第5,131,119号明細書に開示された補強リブ
13′が上述のごとき形状であるため、係合時において
相手方の面ファスナーにより押圧されるとき、補強リブ
13′の頂点より上方の立上り部11′及びフック状係
合部12′が左右方向に折れ曲がりやすいばかりでな
く、フック片全体が微小化すると図14に示すごとくフ
ック状係合部12′の全体が押しつぶされるようにして
前方へ撓屈し、相手方ループ片20との係合ができなく
なり、面ファスナー全体としての係合率を著しく低下さ
せる。
号明細書に開示された補強リブの形状はフック片の側面
形状と一致しており、フック片構造の全体形状を見ると
単にフック状係合部を縦割りにして半部を残した形状と
しているに過ぎない。換言すると、補強リブを有しない
従来の一体成形フック片構造において、立上り部及びフ
ック状係合部の起端の一部を残して、残るフック状係合
部を左右に2分割し、その一方を切除して肉薄のフック
状係合部としたに過ぎず、単にフック状係合部だけを1
/2の厚さに形成したものに相当し、フック片の先端部
だけが柔軟になり、立上り部は従来と同様の剛性を有す
ることになる。
書に開示されたフック片構造も、係合時において相手方
の面ファスナーにより押圧されるとき、フック状係合部
は左右に折れ曲がりやすく、且つ前方に撓屈しやすいば
かりでなく、特にフック状係合部だけが前方に撓屈する
場合には同係合部のループ片入口である開口部が閉じて
しまい、ループ片との係合が全くできなくなることが多
くなる。
たものであり、その目的はフック片の特にフック状係合
部に柔軟性をもたせる場合にも、フック片の極端な横倒
れと前倒れを同時になくして相手方のループ片との高い
係合率を確保しつつ、繰返し荷重に対しても耐久性を有
するフック片構造を提供することにある。
く、本発明は平板状基材の表面に多数のフック片が突出
して一体成形されてなる面ファスナー用係合部材におい
て、前記フック片は基材から滑らかな曲線上を傾斜して
立ち上がる背面及び上方に立ち上がる前面をもつ立上り
部と、その先端から湾曲して前方に延びるフック状係合
部とを有すると共に、前記フック状係合部の先端から前
記立上り部の起端にかけて断面積を漸増させて、前記立
上り部から前記フック状係合部の一部にかけて少なくと
も1側面に垂直に立ち上がる補強リブを有しており、前
記補強リブの頂点はフック状係合部の背面から上方に突
出し、その上端は前記フック状係合部の頂点の高さ以下
に設定されてなることを特徴とする一体成形面ファスナ
ーのフック片構造を主要な構成として採用している。
強リブの頂点が、前記フック状係合部の湾曲部先端の最
下端を通過する前記平板状基材の上面に略平行な接線の
上方に位置し、前記補強リブの起端部に同リブより低い
第2の補強リブが突設して形成され、前記立上り部の他
側面にも第3の補強リブが形成される。更に、隣合うフ
ック片列の相対するフック片同志を前記補強リブの一部
により連結することもある。
いたずらに横倒れすることが防止されるが、これに加え
て係合時において係合相手であるループ片を多数もつ基
材によりフック片が上方から押圧されるときに、その押
圧力により前記基材が第1の補強リブの頂点に当接する
まで当初はフック状係合部が僅かに前傾するが、以降は
同補強リブが前記基材を支持するため、フック状係合部
をそれ以上前傾をさせずループ片との係合姿勢を保持す
る。また、前述のごとく僅かに前傾したフック状係合部
はその湾曲形状の曲率半径が小さくなるため、一旦係合
したループ片を通常よりも外れにくくする。
発明のフック片構造を有する一体成形面ファスナーの製
造時においても有効に機能する。即ち、この種の一体成
形タイプの面ファスナーは、成形時において回転ドラム
の周面部に平板状基材と一体に成形されるキャビティ内
のフック片を、ドラムの回転に合わせて基材と共に引き
抜くとき、フック片のフック状係合部はキャビティの内
部を略直線状となって引き抜かれるため、引き抜かれた
後にもキャビティと同一の湾曲形状まで復元せず、僅か
に直線的な形状となって成形される。そこで、通常は成
形後の面ファスナーを加熱して、そのフック状係合部の
頂点と基材との間の間隔を所定の寸法に設定して上方か
ら押圧し、所望の湾曲形状に矯正する。この押圧矯正時
において前記間隔を一定寸法に維持することは極めて難
しい。
ば、前述の押圧矯正時において押圧手段が第1補強リブ
の頂点に当接しても、第1補強リブが直立状態にあるた
め傾動せず、フック状係合部だけが所定の湾曲形状に矯
正されることになり、フック状係合部の頂点と基材表面
との間隔を一律にする。
ブの基部側面に第2の補強リブを突設しているため、上
述のごとく係合時において係合相手であるループ片をも
つ基材によりフック片が上方から押圧されて、例えば第
1補強リブと共に立上り部が左右の何れかに折れ曲がる
ことがあっても、その起端部である第2補強リブの部分
では折れ曲がることがなく、フック片の全体が左右方向
に完全に倒伏することもない。そのため、一旦係合した
ループ片はフック片の根元である同第2補強リブの部分
まで円滑に導入され、同ループ内に侵入したフック状係
合部を確実に捕捉して係合率を高める。
に説明する。図1は本発明の代表的なフック片構造例を
示す面ファスナーの一部斜視図、図2は相手方ループ片
との係合前の状態を示す側面図、同係合時の側面図であ
る。
15から滑らかな曲線上を傾斜して立ち上がる背面11
a、上方に立ち上がる前面11bを有する立上り部1
1、及びその先端から前方に延び、下方に湾曲するフッ
ク状係合部12を備えている。
立上り部11から前記フック状係合部12にかけて垂直
に立ち上がる第1の補強リブ13が突設されている。
発明の特徴部をなすものであり、同補強リブ13の頂点
O3 はフック状係合部12の背面から上方に向けて所定
の寸法が突出しており、その頂点O3 の高さは同フック
状係合部12の頂点O2 の高さ以下に設定される。ま
た、前記補強リブ13の頂点O3 は前記フック状係合部
12の湾曲部先端の最下端O1 を通過する前記平板状基
材14の上面に略平行な接線よりも上方に位置する。そ
して、図示例では第1補強リブ13はフック片の上記立
上り部11の前後方向の略中央部において前後起端から
湾曲して斜めに立ち上がり、頂上部分が円弧状とされた
全体が略2等辺3角形状をなしている。更に図示例で
は、前記補強リブ13の起端側面部に同リブ13より低
い第2の補強リブ13aが突出しており、またフック片
10の上記立上り部11の他側面にも第3の補強リブ1
4が形成されている。この第3の補強リブ14は前記第
2の補強リブ13aと同一形状を有しており、上面が弧
状をなした下方に向けて前後に末広がりの山形形状とさ
れる。
のフック片構造による機能を図2及び図3に基づいて説
明すると、補強リブ13,13a及び14の存在により
フック片10がいたずらに横倒れすることが防止される
ことは勿論であるが、係合時において係合相手であるル
ープ片20を多数もつ基材21によりフック片10が上
方から押圧されるときにも、その押圧力により前記基材
21が第1の補強リブ13の頂点O3 に当接するまで当
初はフック状係合部12が僅かに前傾するが、以降は同
補強リブ13が前記基材21を支持して、フック状係合
部12のそれ以上の前傾を阻止しループ片20との係合
姿勢が保持される。また、前述のごとく僅かに前傾する
フック状係合部12はその湾曲形状の曲率半径が小さく
なるため、一旦係合したループ片20は通常よりも外れ
にくくなる。
上記機能に加えて、本発明のフック片構造を有する一体
成形面ファスナーの製造時においても有効に機能する。
即ち、この種の一体成形タイプの面ファスナーは、既述
したごとく複数枚のフック片成形用のキャビティが外周
の側面に形成された成形円盤と側面が平坦面とされたス
ペーサ用円盤とを交互に積層して固定した回転ドラムの
周面部に平板状基材と一体に成形されたキャビティ内の
フック片を、ドラムの回転に合わせて基材と共に引き抜
くものであるが、この引抜き時においてフック片のフッ
ク状係合部はキャビティの内部を略直線状となって引き
抜かれるため、引き抜かれた後にもキャビティと同一の
湾曲形状まで復元されず、僅かに直線的な形状となって
成形される。そこで、通常は成形後の面ファスナーを加
熱すると共に、そのフック状係合部の頂点と基材との間
の間隔を所定の寸法に設定して上方から押圧し、所望の
湾曲形状となるように矯正している。この押圧矯正時に
おいて前記間隔を一定寸法に維持するために煩雑な制御
技術が要求される。
り前述の押圧矯正時において押圧手段が第1補強リブ1
3の頂点に当接しても、第1補強リブ13が直立状態に
あるため傾動せず、フック状係合部12だけが所定の湾
曲形状に矯正される。
強リブ13の基部側面に第2の補強リブ13aを突設し
ているため、上述のごとく係合時において係合相手であ
るループ片20をもつ基材21によりフック片10が上
方から押圧されて、例えば第1補強リブ13と共に立上
り部11が左右の何れかに折れ曲がることがあっても、
その起端部である第2補強リブ13aの部分では折れ曲
がることがなく、フック片10の全体が左右の方向に倒
伏することもない。そのため、一旦係合したループ片2
0は同第2補強リブ13aの部分まで円滑に導入し、同
ループ内に侵入したフック状係合部12を確実に捕捉し
て外れ難くし係合率を高める。
もつ第1補強リブ13を設けることで、上述した機能を
備えているため、特にフック片10の高さを仮に1mm
より下回らせ且つフック片10の肉厚を薄いものとして
も実用に十分耐え得るものとなる。
131,119号明細書に開示されたフック片構造で
は、面ファスナーの係合時において相手方の係合部材で
あるループ片をもつ面ファスナーが同フック片を上方か
ら押圧すると、補強リブの先端において立上り部をも含
めてフック状係合部が一気に横倒れになり、係合すべき
ループ片を跳ね飛ばして係合を不可能にすることがあ
り、或いは図14に示すごとくフック片10′の全体が
前倒れ状態となり、フック状係合部12′のループ片2
0の侵入部開口が狭まり、ループ片20との係合を阻害
する。また、上記米国特許第5,339,499号明細
書に開示されたフック片構造では、補強リブに所定の可
撓性をもたせる場合に既述したごとくループ片によりフ
ック片が押圧されるするとき、同リブの何れの位置で横
倒れが発生するか予測できないばかりでなく、その多く
は起端において横倒れしやすい。この場合に、係合すべ
きループ片は前述のフック片と同様に折曲がり時の力で
側方に跳ね飛ばされる確率が高くなり、しかも折角フッ
ク状係合部に係合したループ片もフック片の起端部まで
導入されずに、係合が外れることも多い。
片構造の様々な変形例を示している。なお、これらの変
形例に付した符号は、図1に示した上記実施例に対応す
る部分と同一の符号を採用している。
構造は図1に示した上記実施例のフック片構造と同一で
あるが、隣会うフック片列のフック片10の向きを逆に
して、面ファスナーの係合に方向性を与えないようにし
ている。図5に示す変形例では、図4に示す隣合うフッ
ク片10の第2補強リブ13aと第3補強リブ14とを
一体に連結している。こうすることで、フック片列間の
基材部分において裂断することを防止する。
において第2補強リブ13aを排除すると共に、第3補
強リブ14の形状を第1補強リブ13と同一に形成して
いる。結果的には、立上り部11の起端からフック状係
合部12の湾曲部12aを越えて左右の両側面に上記実
施例の第1補強リブ13を形成したものに相当する。こ
の変形例によれば、フック片10のフック状係合部12
に柔軟性を保持させると同時に、フック片10が前後及
び左右に撓屈することが確実に防止される。
が互いに逆向きとされた2個の立上り部11,11のそ
れぞれ側面に上記第1補強リブ13を形成したものであ
り、図8に示す変形例ではフック状係合部12が互いに
逆向きとされた2個の立上り部11,11のそれぞれ側
面に上記第3補強リブ14を形成すると共に、2個の立
上り部11,11の間に第1補強リブ13を形成したも
のである。また、図9に示す変形例では隣合うフック状
係合部12の向きを同一方向として、2個の立上り部1
1,11のそれぞれ側面に上記第3補強リブ14を形成
すると共に、2個の立上り部11,11の間に第1補強
リブ13で連結している。
第1補強リブ13の形状を略2等辺3角形状としている
が、図10に示す変形例では第1補強リブ13の背面形
状を後方に長く延ばすと共に、その背面部分を立上り部
11の背面11aを越えて背面側に突出させている。こ
うすることで、フック片10の前傾を更に防止でき、し
かも第1補強リブ13の背面側に存在するループ片(図
示は省略)は同背面に沿って後方に続くフック片10に
接近して係合を促進させる。
示しており、同図によれば上記第1補強リブ13の前後
幅を小さくすると共に、その頂点O3 の高さをフック状
係合部12の頂点O2 と同一高さとし、上記第3補強リ
ブ14を垂直上方に延長させ、その頂点O4 の高さをフ
ック状係合部12の先端下面O3 の高さに一致させてい
る。この第3補強リブ14の高さは、前述の高さと図1
2に示すごとくその上端がフック状係合部12の背面に
到達するまでの高さとの間で任意に設定することがで
き、第3補強リブ14の形状及び高さをこのように規定
することにより、面ファスナーの係合・剥離時に生じる
フック片の内部応力が局部的に集中せず分散され、繰返
しの負荷によってもフック片の破損を生じにくくする。
係合部12の形状は、成形引抜き時の形状を示し、実線
は成形後の押圧による矯正加工時の形状を示している。
同図からも明らかなごとく、フック状係合部12に対す
る矯正加工時の押圧力は第1補強リブ13により阻止さ
れるため、実線で示す以上の変形をもたらすことがな
く、フック状係合部12の形状及びフック片10の全体
高さを一律にすることを可能にする。
1、第2、第3リブ13,13a,14を組み合わせる
共に、その形状を適宜変更させることにより多様な形態
のフック片構造が採用できる。そして、これらのフック
片構造の全てが、その組合せやリブ形状により機能にお
いて多少異なるところはあるものの、すべからず上述の
本来的な機能を有するものであり、また立上り部11や
フック状係合部12の肉厚を変更させることにより更に
所望の機能が得られ、広範な要求に対応し得るものであ
る。
のフック片構造によれば、特に垂直に立ち上がる第1補
強リブの上部をフック状係合部の頂点より低く且つ同係
合部の先端下面より高く背面側から上方に突出させてい
るため、フック状係合部の柔軟性を確保したままで、左
右の倒れが防止されると同時に、相手方ループ片との係
合時においても前記第1補強リブの頂点が相手方の基材
を支持してフック片の不要な前倒れを防止し、ループ片
との係合率をも確保する。しかも、前記第1補強リブの
上端は尖鋭でなく、且つその頂点がフック状係合部の頂
点を越えないため、相手方の基材に突き刺さる恐れがな
く、同基材を破損させることもない。
ク片のフック状係合部をある程度立ち上がりにくくし、
係合強度を増加させるようになり、フック片の疲労によ
る破損をなくすと共に、面ファスナーとしての所定の剥
離強度を確保する。更に、本発明のフック片構造を有す
る一体成形タイプの面ファスナーを基材と共に一体成形
した後に、フック状係合部の湾曲形状を押圧により矯正
するに際しても、第1補強リブにより常に一律の湾曲形
状が得られる。
び配列を示す部分斜視図である。
示す面ファスナーの要部側面図である。
示す面ファスナーの要部側面図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
ある。
構造及びその配列例を示す部分側面図である。
前の状態を示す面ファスナーの部分側面図である。
面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 平板状基材(15)の表面に多数のフック片
(10)が突出して一体成形されてなる面ファスナー用係合
部材において、 前記フック片(10)は基材から滑らかな曲線上を傾斜して
立ち上がる背面(11a)及び上方に立ち上がる前面(11b)
をもつ立上り部(11)と、その先端から湾曲して前方に延
びるフック状係合部(12)とを有すると共に、前記フック
状係合部(12)の先端から前記立上り部(11)の起端にかけ
て断面積を漸増させて、前記立上り部(11)から前記フッ
ク状係合部(12)の一部にかけて少なくとも1側面に垂直
に立ち上がる補強リブ(13)を有しており、 前記補強リブ(13)の頂点(O3)はフック状係合部(12)の背
面から上方に突出し、その頂点(O3)の高さは前記フック
状係合部(12)の頂点(O2)の高さ以下に設定されてなるこ
とを特徴とする一体成形面ファスナーのフック片構造。 - 【請求項2】 前記補強リブ(13)の頂点(O3)が、前記フ
ック状係合部(12)の湾曲部先端の最下端(O1)を通過する
前記平板状基材(14)の上面に略平行な接線の上方に位置
してなる請求項1記載のフック片構造。 - 【請求項3】 前記補強リブ(13)の起端部に同リブ(13)
より低い第2の補強リブ(13a) が突設して形成されてな
る請求項1記載のフック片構造。 - 【請求項4】 前記フック片(10)の立上り部(11)の他側
面にも第3の補強リブ(14)が形成されてなる請求項1又
は3記載のフック片構造。 - 【請求項5】 隣合うフック片列の相対するフック片(1
0)同志が前記補強リブの一部(13a,14)により連結されて
なる請求項4記載のフック片構造。
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