JP2882418B2 - プリンタにおけるリボンマスク開放機構 - Google Patents

プリンタにおけるリボンマスク開放機構

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Description

【発明の詳細な説明】 〔概 要〕 キャリアに搭載した印字ヘッドと、該印字ヘッドの先
端印字部に沿って案内される印刷用リボンと、該リボン
を案内・保持するリボンマスクとを含んでなり、該リボ
ンを介して前記印字部を記録媒体に適用することにより
該記録媒体上に印字を行う、通帳の印字等を行うプリン
タに関し、 リボン交換時に印字ヘッド先端とリボンマスクとの隙
間を大きく開口させて、リボン交換作業を容易かつ迅速
に行なえるようすることを目的とし、 前記印字部と前記リボンマスクとの間の間隙を広げる
ように該リボンマスクを媒体挿入方向から見て下方へ移
動可能に取付けたことを特徴とするリボンマスク開放機
構を構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明はプリンタに関し、特にリボン交換時の作業を
簡単かつ迅速に行う為のプリンタにおけるリボンマスク
開放機構に関する。
近年、銀行窓口等での処理時間の高速化が進んでお
り、それと共に通帳用プリンタに使用される印字用リボ
ンの交換作業の簡略化が要求されている。このため、印
字ヘッドの先端印字部の下側にリボンを案内・保持する
ためのリボンマスクが取付けてあるが、印字ヘッドとリ
ボンマスクとの隙間が狭くリボン交換の際の妨げとなっ
てしまう為、リボンマスクを大きく開口する必要があ
る。
〔従来の技術〕
従来の通帳プリンタにおける印刷用リボンの交換は、
媒体挿入口とプリンタ部との隙間が狭いために、第12図
に示すように、リボンマスク2′を担持しているリボン
マスクブラケット9′を片側支点0を中心として斜めに
傾けることで、印字ヘッド1′の先端とリボンマスク
2′との間に隙間を設けてリボン3′の交換を行ってい
た。即ち、第12図において、2′は所定(印字時)の位
置にあるリボンマスクを示し、2′(b)はブラケット
9′を矢印の方向に押し下げられた時の位置を示す。な
お、第11図において、3′はリボン、4′は印字ヘッド
1′を搭載するキャリアである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記のように従来のリボンマスク開放機構はブラケッ
ト9′をリボン3′の延びている方向、即ち通帳等の媒
体(図示せず)の挿入方向から見て斜めに傾けなければ
ならなかった。このためリボン交換作業がしばらく時間
がかかっていた。また、リボンが正確にセットされない
という問題が生じていた。
そこで、本発明はリボン交換時に印字ヘッド先端とリ
ボンマスクとの隙間を大きく開にさせてリボン交換を容
易かつ迅速に行なえるプリンタのリボンマスク開放機構
を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
このような課題を解決するために、本発明によれば、
第1図に示すように、キャリアに搭載した印字ヘッド
と、該印字ヘッドの先端印字部に沿って案内される印刷
用リボンと、該リボンを案内・保持するリボンマスクと
を含んでなり、該リボンを介して前記先端印字部を記録
媒体に適用することにより該記録媒体上に印字を行うプ
リンタにおいて、前記リボンマスクはブラケットに固定
され、該ブラケットは前記キャリアに上下方向に平行に
摺動できるように保持されると共に、該ブラケットには
上下2対の穴が設けられ、前記キャリアにはスプリング
で前記ブラケット側に押圧される1対の嵌合部材が配設
され、これらの嵌合部材が上下の穴に嵌合することによ
りブラケットの上下位置が規制されることにより、前記
印字部と、前記リボンマスクとの間の隙間が狭まった位
置と広がった位置との間で、該リボンマスクを移動可能
としたことを特徴とするリボンマスク開放機構が提供さ
れる。
〔作 用〕
通常の印字状態ではリボンマスクは上方位置にありリ
ボンを印字ヘッド先端の印字部に案内・保持している。
リボン交換時はリボンマスクは下方位置へ押し下げられ
る。従って、印字ヘッドとリボンマスクとの間にはリボ
ンの延びる方向に沿って大きな隙間が形成され、これら
の間にリボンを容易に挿入しセットすることができる。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照し本発明の実施例について詳細
に説明する。各実施例において、共通する部材は同じ番
号で示す。
第1図及び第2図は本発明の第一実施例を示す。これ
らの図において、1は印字ヘッド、2はリボンマスク、
3はインクリボン、4はキャリア、5は印字媒体(通
帳)aの挿入部、6はボール、7はスプリング、8はキ
ャリア移動軸、9はリボンマスク2を担持するブラケッ
トである。
印字ヘッド1を搭載したキャリア4が軸8に沿って移
動する間、印字ヘッド1の先端印字部とプラテン10との
隙間を通過する印字媒体である通帳aに印字される。印
字ヘッド1の先端印字部にリボンマスク2が取付けら
れ、リボン3は印字ヘッド1とリボンマスク2との間を
通っている。
第一実施例では、リボンマスク2は断面が第1図に示
すようにL字形であり、垂直部分2aには左右に上下の穴
12が設けられている。これらの穴12に対しボール6がス
プリング7により押し付けられ、ボール6が下側の穴12
に係合している時は第2図の実線で示すようにリボンマ
スク2は上側の位置にありリボン3を印字ヘッド1に押
し付けている。
リボン3を交換しようとする時は、リボンマスク2を
スプリング7に抗して矢印のように下方へ押し下げる。
この時、ボール6は下側の穴12から脱出し、上側の穴12
に係合してスプリング7の力で押し付けられる。従って
第2図の2点鎖線で示すように矢印ヘッド1とリボンマ
スク2との間には隙間が開口される。従って、リボン3
の交換作業を容易に行なえるようになる。リボンの交換
が終了すると、リボンマスク2をスプリング7に抗して
押し上げ、リボン3を印字ヘッド1に押し付ける。
第3図及び第4図は本発明の第2実施例を示す。第一
実施例と異なる点は、リボンマスク2をブラケット9に
固定し、このブラケット9の左右に上下一対づつの穴12
を形成したことである。そして、スプリング7によりボ
ール6をこれらの穴12に押し付けるようにし、リボンマ
スク2をその上下位置に保持する。従って、その作用は
第一実施例の場合と同様である。なお、符号14はブラケ
ット9を上下摺動可能に案内する金具である。
第5図は本発明の第三実施例を示す。この実施例で
は、第一又は第二実施例において更に、キャリア4全体
を軸8に関し、矢印方向に傾斜できるように構成した。
従って、リボン3の交換の際、キャリア4を矢印方向に
傾斜させて印字部を大きく開き、更にリボンマスク2を
印字ヘッド1に対して押し下げこれらの間の隙間を開口
するように構成した。
第6図は本発明の第四実施例を示す。この実施例では
リボンマスク2は板ばねで形成されており、リボン3の
交換時は(b)で示すようにリボンマスク2の前部を矢
印Fの方向に押し下げ印字ヘッド1とリボンマスク2と
の隙間を広げる。矢印Fの力を加えている手を離すと、
リボンマスク2はそれ自体のバネ性で(a)の状態に復
帰する。
第7図は本発明の第五実施例である。この実施例では
第四実施例のバネ性のリボンマスク2にロック機構7を
設けたものである。このロック機構7は爪16、ラチェッ
ク18、レバー20から成る。即ち、レバー20をリボンマス
ク2のばね力に抗して(b)のように押し下げると、レ
バー20と共にラチェック18が回転し、このラチェック18
が、爪16に係合して逆回転しないようにロックされる。
この時、レバー20がリボンマスク2の接触片2bを下方へ
押し下げ、印字ヘッド1とリボンマスク2との隙間を開
口する。また、レバー20を引き上げる時は、ラチェック
18は回転せず、レバー20自体がラチェック18に対し動き
うるようになる。従って、レバー20が(a)の状態に復
帰することができる。
第8図は本発明の第六実施例を示すものである。この
実施例は第五実施例において、更にキャリア4全体を軸
8に関し矢印方向に傾斜できるように構成した。従って
その作用・効果は第三実施例と同様である。
第9図及び第10図は本発明の第七実施例を示す。この
実施例は基本的には第五実施例と類似するが、リボンマ
スク2の押し下げ時のロック機構が異なる。レバー20は
ストッパ22によりその動作範囲が規制されると共に、ト
ーションスプリング24に抗して矢印Pの方向に枢動でき
る。レバー20の先端にはストッパ26が枢動可能に取付け
られ、トーションスプリング28によりギヤ30に押し付け
られている。ギヤ30は略正方形のブラケット32と一体的
に結合されていると共に、板ばね34により一方向にのみ
回転するように規制されている。ブラケット32はリボン
マスク2に常時接触している。
第11図は第七実施例におけるラチェット機構の動作を
示すものである。まず、(a)の状態からレバー20をス
プリング24に抗して矢印P方向に押すと、ギヤ30に係合
しているストッパ26がこのギヤ30を押して矢印Q方向へ
回転させブラケット32を(b)の位置とする。レバー20
が戻る際は、ギヤ30が板ばね34により係止されているの
で、ギヤ30はそのままの位置に止まり、ストッパ26が、
ギヤ30の次の歯に係合する位置まで戻る。更にもう1度
レバーを矢印P方向へ押すと同様の動作により歯車30は
もう1歯分だけ回転する。これにより、略正方形のブラ
ケット32は角部32aが下側となり、リボンマスク2が最
も下方へ開かれた(c)の位置となる。レバー20をくり
返し矢印P方向に押圧することにより、再びブラケット
32の平坦部32aがリボンマスク2に接触し、リボンマス
ク2の上昇位置となる。このように、同じP方向への押
圧動作を繰り返すことにより、リボンマスク2は上昇位
置と開放位置との間を交互に移動する。
〔発明の効果〕
以上に説明したように、本発明によればリボンの交換
時にリボンマスクを媒体の挿入方向から見て斜め方向で
はなく下側に大きく開放することができるので、インク
リボンを印字ヘッドとリボンマスクとの隙間へ短時間で
セットすることができ、リボン交換作業を短時間で正確
に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は本発明のプリンタにおけるリボンマ
スク開放機構の第一実施例の側面図及び正面図、第3図
及び第4図は本発明の第二実施例の側面図及び斜視図、
第5図は本発明の第三実施例の側面図、第6図(a)及
び(b)は本発明の第四実施例の側面図、第7図(a)
及び(b)は本発明の第五実施例の側面図、第8図は本
発明の第六実施例の側面図、第9図及び第10図は本発明
の第七実施例の正面図及び側面図、第11図(a)〜
(c)は第七実施例の動作を示す図、第12図は従来例を
示す図である。 1……印字ヘッド、2……リボンマスク、 3……リボン、4……キャリア、 5……媒体挿入部、6……ボール、 7……スプリング、8……シャフト、 9……ブラケット、10……プラテン。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キャリア(4)に搭載した印字ヘッド
    (1)と、該印字ヘッド(1)の先端印字部に沿って案
    内される印刷用リボン(3)と、該リボン(3)を案内
    ・保持するリボンマスク(2)とを含んでなり、該リボ
    ン(3)を介して前記先端印字部を記録媒体(a)に適
    用することにより該記録媒体上に印字を行うプリンタに
    おいて、 前記リボンマスク(2)はブラケット(9)に固定さ
    れ、該ブラケットは前記キャリア(4)に上下方向に平
    行に摺動できるように保持されると共に、該ブラケット
    には上下2対の穴(12)が設けられ、前記キャリアには
    スプリング(7)で前記ブラケット側に押圧される1対
    の嵌合部材(6)が配設され、これらの嵌合部材(6)
    が上下の穴に嵌合することによりブラケットの上下位置
    が規制されることにより、前記印字部(1)と、前記リ
    ボンマスク(2)との間の隙間が狭まった位置と広がっ
    た位置との間で、該リボンマスク(2)を移動可能とし
    たことを特徴とするリボンマスク開放機構。
  2. 【請求項2】リボンマスク(2)は弾性部材から成り、
    印字部から離れる方向に移動可能である請求項1に記載
    のリボンマスク開放機構。
  3. 【請求項3】リボンマスク(2)はレバー(20)により
    印字部から離れる方向に移動可能で、離間位置にロック
    可能である請求項2記載のリボンマスク開放機構。
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