JP2882234B2 - 偏光分離素子の製造方法および光情報処理装置 - Google Patents
偏光分離素子の製造方法および光情報処理装置Info
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Description
用いる偏光分離素子の製造方法、および光情報処理装置
に関するものである。
素子としては特開昭63−314502号公報などがあ
る。従来の偏光分離素子の構造を図6に示す。
はニオブ酸リチウム基板20表面に周期的に形成された
プロトン交換層、23はプロトン交換層21の表面に形
成された誘電体膜である。
板20の屈折率に比べ常光(結晶のy軸方向に電界ベク
トルを持つ光)の屈折率noは0.04減少し異常光
(結晶のz軸方向に電界ベクトルを持つ光)の屈折率n
eは0.141増加する。
場合を考える。偏光分離素子に入射する異常光で誘電体
23およびプロトン交換層21を通過する光はニオブ酸
リチウム基板20のみを通過する光に比べ位相が遅れ
る。これは誘電体23と空気の屈折率の違いと、プロト
ン交換層21とニオブ酸リチウム基板20の屈折率の違
いによるものである。このようにして生じた位相の違い
により異常光は回折が生じる。
合、この光が回折しないためには上記の様な位相差をな
くす必要がある。プロトン交換層21の常光の屈折率
は、ニオブ酸リチウム基板20の常光の屈折率に比べ
0.04減少する。このために誘電体23を導入し、誘
電体23と空気の屈折率の違いと、プロトン交換層21
とニオブ酸リチウム基板20の屈折率の違いが光の位相
変化を相殺し合い、入射した常光を回折しない様にして
いる。
方の成分を持つ光を入射させると、異常光を回折し常光
を回折せず偏光分離が可能となる。
23をニオブ酸リチウム基板20の屈折率に近い値のも
のを用いることにより、SiO2等による反射防止膜も
作製可能である(特開昭63−314502号公報)。
いて説明する。図7にその製造方法を示す。まず、ニオ
ブ酸リチウム基板20の表面にアルミ30を蒸着する
(図7(a))。次に、アルミ30の表面にフォトリソ
グラフィによりレジスト31のパターンを形成し(図7
(b))、このレジスト31をマスクとしてドライエッ
チングによりアルミ30をパターンニングし(図7
(c))、このパターンニングしたアルミ30をマスク
として安息香酸中で熱処理を行うことによりプロトン交
換層21を形成する(図7(d))。さらに、アルミ3
0を硫酸水等の酸により除去し(図7(e))、表面へ
誘電体23を蒸着する(図7(f))。誘電体23の表
面にフォトリソグラフィによりレジスト32のパターン
を形成し(図7(g))、このレジスト32をマスクと
してドライエッチングによりプロトン交換層21表面に
誘電体23をパターンニングする(図7(h))。以上
のようにして従来の偏光分離素子を作製できる。
光分離素子は誘電体23を作製するために、(1)誘電体
膜の蒸着、(2)フォトリソグラフィによるレジストのパ
ターン形成、(3)誘電体膜のドライエッチングの工程が
必要であった。
層21の上に高精度な位置合わせを行いパターンを形成
する工程が必要である。しかしながらこの場合基板が透
明であるからアライメントキーの識別が難しく、この作
業には多大な時間を必要とした。また、マスク合わせに
おいて発生するマスクずれは、偏光分離素子の偏光分離
の消光比の劣化を引き起こし、素子の歩留り低下の大き
な原因であった。
工程でも高価な装置を長時間使用する必要があり、この
点からも生産性が良くなく、コスト高で問題である。ま
た、誘電体23を結晶上に蒸着する構成のため、環境の
変化により誘電体23が剥離する等の問題もあり信頼性
の点でも問題があった。
処理装置では、偏光分離素子の消光比の劣化に起因し、
信号強度が低いという課題があった。
簡単な作製工程で作製可能な信頼性が高く生産性が良
く、かつ消光比の良好な偏光分離素子を実現することを
目的とする。
離素子を用いることにより、信号強度を向上した光情報
処理装置を提供することを目的とする。
製造方法は、LiNb x Ta 1-x O 3 (0≦x≦1)結晶
のX面もしくはY面の何れかに周期的なプロトン交換領
域を形成するためのプロトン交換マスクを形成し、前記
周期的なプロトン交換領域をプロトン交換により形成
し、プロトン交換領域と前記結晶とのエッチング速度の
差でエッチングし溝を形成する工程を含むことをことを
特徴とする。
る光を一定の効率で回折光と非回折光に偏光分離する請
求項1記載の方法で作製した偏光分離素子と、前記回折
光を検出する第1の受光素子と、前記第1の受光素子に
より検出した信号を増幅する第1の増幅器と、前記非回
折光を検出する第2の受光素子と、前記第2の受光素子
により検出した信号を増幅する第2の増幅器を有し、前
記第1の増幅器からの信号と前記第2の増幅器からの信
号を差動検出する光情報処理装置において、前記第1の
増幅器の増幅率と前記第2の増幅器の増幅率の比が、前
記偏光分離素子の非回折光の効率と前記偏光分離素子の
回折光の効率の比に等しいことを特徴とする。
の偏光分離素子の作製工程で必要であった、(1)誘電体
膜の蒸着、(2)フォトリソグラフィによるレジストのパ
ターン形成、(3)誘電体膜のドライエッチングの工程
を、1回のエッチングに置き換えることができる。
速度が特定の薬品を用いた場合、ニオブ酸リチウム基板
20のエッチング速度に比べて早いことに注目してなさ
れたものであり、さらに本発明を用いることにより、エ
ッチングマスク無しに選択エッチングで溝24を形成す
ることが可能である。
あったプロトン交換マスクの除去の工程も、このエッチ
ングにより同時に行うことができ、さらに工程の簡略化
ができる。
を長時間使用する必要もなくなり、大幅な生産性の向上
を実現でき、生産コストの低減も可能となる。
を選択的にエッチングするため、従来問題であったマス
ク合わせずれによる偏光分離素子の消光比の劣化も全く
無く、大幅な特性向上と歩留り向上も実現できる。
生産性の良い高性能の偏光分離素子が実現でき、従来に
比べ歩留りも大幅に改善できる。
離素子は、プロトン交換層と溝を透過する光の位相が、
LixTa1-xNbO3(0≦x≦1)結晶のプロトン交換
がなされていない領域を透過する光の位相から常光では
(2n+1)π[nは任意の整数]、異常光では2mπ
[mは任意の整数]ずれており、異常光の位相差が相殺
されており常光のみが回折され、異常光は回折されない
素子、またはプロトン交換層と溝を透過する光の位相
が、LixTa1-xNbO3(0≦x≦1)結晶のプロトン
交換がなされていない領域を透過する光の位相から常光
では2mπ[mは任意の整数]、異常光では(2n+
1)π[nは任意の整数]ずれており常光の位相差が相
殺されており異常光のみが回折され、異常光は回折され
ない素子の何れにも対応でき得る。
分離素子の比べて非常に簡単な構成になっている。すな
わち、従来の偏光分離素子では必要不可欠の誘電体23
を無くし、プロトン交換層21の上部に形成した溝24
を配置しているものである。このように構成が簡単なた
め、信頼性が高い素子を実現できる。
素子を光情報処理装置に適用することにより、偏光分離
素子の回折光による信号強度と、非回折光による信号強
度との比を等しくすることができるため、各信号に重み
付けし差動検出することができ、高次の回折ロスに起因
する偏光方向に対する違いを是正する目的で偏光分離素
子の結晶軸をずらし、入射する光の回折光方向の割合を
増加させる形態であっても、信号強度を等しくすること
ができ、良好な差動検出が可能な装置が実現できる。
態様の偏光分離素子について説明する。
の偏光異方性ホログラム素子の構造断面図である。20
はx面のニオブ酸リチウム基板、21はニオブ酸リチウ
ム基板20表面に周期的に形成された深さdpのプロト
ン交換層であり、ニオブ酸リチウム基板20の表面はプ
ロトン交換層21の領域のみをエッチングされ深さda
の溝24が形成されている。
図2に示す。屈折率は基板の作製条件、プロトン交換条
件により若干ことなるがその代表的な値を示しておく。
noはニオブ酸リチウム基板20の常光の屈折率、neは
ニオブ酸リチウム基板20の異常光の屈折率、nopはプ
ロトン交換層21の常光の屈折率、nepはプロトン交換
層21の異常光の屈折率である。Δno,Δneは、常光
および異常光のプロトン交換層21とニオブ酸リチウム
基板20との差であり次式で与えられる。
20の屈折率と比較して異常光の屈折率neが0.14
5増加し、逆に常光の屈折率noは0.04減少する。
本発明で作製した偏光分離素子は、従来の偏光分離素子
同様、この常光と異常光との屈折率変化の違いを利用す
るものであり、プロトン交換層21の表面に形成された
溝24により、異常光の屈折率変化を相殺することを特
徴としている。
の偏光分離素子に常光(結晶のx軸方向に電界ベクトル
を持つ光)が入射した場合を考える。プロトン交換層2
1を通過しない、つまりニオブ酸リチウム基板20のみ
を通過する光の位相を基準とすると、プロトン交換層2
1および溝24の屈折率はニオブ酸リチウム基板20の
屈折率より小さいため、この領域を通過する光は位相の
進みが生じる。位相の変化量Δφoは位相の進みを負、
遅れを正で表すと次式で与えられる。
率noと空気の屈折率1との差で、次式で与えられる。
クトルを持つ光)が入射した場合を考え、プロトン交換
層21を通過しない、つまりニオブ酸リチウム基板20
のみを通過する光を基準として光の位相を考える。溝2
4の屈折率はニオブ酸リチウム基板20の屈折率より小
さいため、この領域を通過する光は位相の進みが生じ
る。これに対しプロトン交換層21の屈折率はニオブ酸
リチウム基板20の屈折率より大きいため、この領域を
通過する光は位相の遅れが生じ溝24による位相の進み
を打ち消す方向に作用する。位相の変化量Δφeは位相
の進みを負、遅れを正で表すと次式で与えられる。
折率neと空気の屈折率1との差で、次式で与えられ
る。
常光を回折し、異常光を回折しない機能を有するもの
で、以下の様にしてこれを実現できる。つまり(式3)
で与えられる異常光の位相差Δφeを2πの整数倍と
し、常光のみ位相差Δφoを2πの整数倍としない様に
プロトン交換層21の深さdpと溝24の深さdaを適当
に選択するものである。特にΔφoがπの奇数倍場合そ
の消光比は最大となる。この条件を式で表すと、 (2π/λ)(Δno・dp+Δnoa・da)=−(2n+1)π (式7) (2π/λ)(Δne・dp+Δnea・da)=2mπ (式8) となる。ここでn,mは任意の整数である。
(式9)および(式10)より溝24の深さdaを0.
25μmとし、プロトン交換層21の深さdpを2.0
0μmとすれば良い。実際はプロトン交換層の屈折率は
作製条件等により異なり、また深さ方向に若干の分布を
持つため、これに応じて深さ溝24の深さda、プロト
ン交換層21の深さdpを若干調整する必要がある。
た素子の特性を示す。素子の作製パラメータは実験的に
求め決定した。プロトン交換深さは2.38μmとし、
溝を弗酸により順次選択エッチングしながら回折効率、
透過率を測定した。入射波長は780nmで、(a)は常
光、(b)は異常光の測定結果である。溝深さの増加に伴
い、常光は位相差が増大し回折効率ηo1は増加、透過率
ηo0は減少している。一方、異常光は溝によりプロトン
交換領域の屈折率増加が相殺され、回折効率ηe1が減
少、透過率が増加している。異常光の透過率ηe0は、エ
ッチング深さ0.13μmで最大となり、この時の消光
比は透過光が24dB、回折光が17dBと良好な特性が得
られた。
の態様の偏光分離素子は、偏光分離機能を従来の偏光分
離素子に比べ誘電体23の無い簡単な構成で、信頼性の
高い偏光分離素子を実現できる。また、この構成は、後
述の実施例1の作製方法(従来の偏光分離素子の作製工
程で必要であった、(1)誘電体膜の蒸着、(2)フォトリソ
グラフィによるレジストのパターン形成、(3)誘電体膜
のドライエッチング、(4)プロトン交換マスクの除去の
工程を1回のエッチングで置き換える作製方法)が適用
できる構成で、従来に無い生産性のすぐれた低価格な偏
光分離素子である。
交換層のみを選択的にエッチングし作製可能なため、従
来問題であったマスク合わせずれによる消光比の劣化も
全く無い高性能な偏光分離素子であり、歩留りも良い。
の態様の偏光分離素子によれば、信頼性が高く、生産性
の良い高性能の偏光分離素子を実現でき、歩留りも大幅
に改善できる。
にz軸方向に水平な方向、図9に示す様にy軸方向に水
平な方向でも良く、また図10の様なy軸,z軸に斜め
方向でも良い。
意で、図11の様な曲線を用い回折光に対してレンズ作
用のような波面操作をすることも可能である。また、こ
れらのパターンを複数配置することも可能である。
を用いた例を述べたがこの限りではなく、y面のニオブ
酸リチウムでも同等の効果が得られる。また、ニオブ酸
リチウムの代わりに、リチウムタンタレートを用いても
同等の効果が得られ、ニオブ酸リチウムとリチウムタン
タレートの混晶も用いることもできる。また、本偏光分
離素子は従来の偏光分離素子同様、誘電体による無反射
コート可能である。
る第1の実施例について図4を用いて説明する。
表面にタンタル33を蒸着する(図4(a))。次に、
タンタル33の表面にフォトリソグラフィによりレジス
ト31のパターンを形成し(図4(b))、このレジス
ト31をマスクとしてエッチングによりタンタル33を
パターンニングし(図4(c))、このパターンニング
したタンタル33をマスクとして230℃のピロ燐酸中
で約110分熱処理を行うことによりプロトン交換層2
1を形成する。(図4(d))。なお、この時基板表面
はピロリン酸により若干エッチングされわずかな溝が形
成されるが、後述の選択エッチング量をこれに合わせ調
整すれば問題は無い。
よりエッチングする。このときタンタル33はエッチン
グにより除去される。
エッチングし、ニオブ酸リチウム基板20をエッチング
しない性質を持つことが知られている(特開昭63−1
58506号公報)。
一部選択エッチングし、従来必要だったエッチングマス
ク無しに溝24を形成することができる。溝の深さは時
間制御等によりプロトン交換層21のエッチング量を調
整し溝24を形成する。エッチング液にフッ酸45%・
水55%(重量比)を用いると、約7分の時間によりこ
れを形成できる。エッチング液としては他に、フッ酸と
フッ化アンモニウムの混合液、フッ酸と硝酸の混合液等
フッ素系のエッチング液であれば良い。また、フッ素系
のガスによるエッチングによっても同じ様な選択エッチ
ングが可能である。
よびフッ素系のエッチングガスによるエッチングについ
て述べたがこの限りではなく、プロトン交換層21をニ
オブ酸リチウム基板20に対して選択エッチングが可能
で、かつプロトン交換のマスクをエッチング可能なエッ
チング方法ならばこの限りではない。
れば、従来の偏光分離素子の作製工程で必要であった、
(1)誘電体膜の蒸着、(2)フォトリソグラフィによるレジ
ストのパターン形成、(3)誘電体膜のドライエッチング
の工程を1回のエッチングに置き換えることができる。
あったプロトン交換マスクの除去の工程もこのエッチン
グにより同時に行うことができ、さらに工程の簡略化が
できる。
を長時間使用する必要もなくなり、大幅な生産性の向上
を実現でき、生産コストの低減も可能となる。
みを選択的にエッチングするため、従来問題であったマ
スク合わせずれによる偏光分離素子の消光比の劣化も全
く無く、大幅な特性向上と歩留り向上も実現できる。
光分離素子を、生産性良く生産でき、歩留りも大幅に改
善できる。
33をマスクとしてピロ燐酸で熱処理をする方法につい
て説明したが、金属をマスクと酸で熱処理する方法なら
ばこの限りではなく、たとえば従来と同様にアルミをマ
スクとして安息香酸中で熱処理を行っても良い。
を用いた例を述べたがこの限りではなく、y面のニオブ
酸リチウムでも同等の効果が得られる。また、ニオブ酸
リチウムの代わりにリチウムタンタレートを用いても同
等の効果が得られ、ニオブ酸リチウムとリチウムタンタ
レートの混晶も用いることもできる。
の偏光分離素子について説明する。基本的構成は図1に
示す第1の実施例と同じである。本第2の態様の偏光分
離素子は、プロトン交換層21の深さdpと溝24の深
さを適当に選択し、異常光を回折し常光を回折しない偏
光分離素子を実現したものである。
有するためには(式5)で与えられる常光の位相差Δφ
oを2πの整数倍とし、(式3)で与えられる異常光の
位相差Δφeを2πの整数倍としないことが条件であ
る。特にΔφeがπの奇数倍場合その消光比は最大とな
る。この条件を式で表すと、 (2π/λ)(Δno・dp+Δnoa・da)=2mπ (式11) (2π/λ)(Δne・dp+Δnea・da)=−(2n+1)π (式12) となる。ここでn,mは任意の整数である。
(式13)および(式14)より溝24の深さdaを
0.56μmとし、プロトン交換層21の深さdpを
1.857μmとすれば良い。
2の態様の偏光分離素子は、偏光分離機能を従来の偏光
分離素子に比べ誘電体23の無い簡単な構成で実現で
き、信頼性の高い偏光分離素子を実現できる。また、こ
の構成も実施例1と同様の本発明の製造方法により作製
できる。すなわち、従来の偏光分離素子の作製工程で必
要であった、(1)誘電体膜の蒸着、(2)フォトリソグラフ
ィによるレジストのパターン形成、(3)誘電体膜のドラ
イエッチング、(4)プロトン交換マスクの除去の工程を
1回のエッチングで置き換える作製方法が適用できるた
め、従来に無い生産性のすぐれた低価格な偏光分離素子
を製造できる。
態様の偏光分離素子は、プロトン交換層のみを選択的に
エッチングし作製可能なため、従来問題であったマスク
合わせずれによる消光比の劣化も全く無い高性能な偏光
分離素子であり、歩留りも良い。
く生産性の良い高性能の偏光分離素子を実現でき、歩留
りも大幅に改善できる。
にz軸方向に水平な方向、図9に示す様にy軸方向に水
平な方向でも良く、また図10の様なy軸,z軸に斜め
方向でも良い。
意で、図11の様な曲線を用い回折光に対してレンズ作
用のような波面操作をすることも可能である。また、こ
れらのパターンを複数配置することも可能である。
を用いた例を述べたがこの限りではなく、y面のニオブ
酸リチウムでも同等の効果が得られる。また、ニオブ酸
リチウムの代わりにリチウムタンタレートを用いても同
等の効果が得られ、ニオブ酸リチウムとリチウムタンタ
レートの混晶も用いることもできる。また、本発明の製
法で作製される第2の態様の偏光分離素子は、従来の偏
光分離素子同様誘電体による無反射コートが可能であ
る。
の偏光分離素子を用いた第2の実施例の光情報処理装置
について説明する。
である。1は半導体レーザ、2は情報が記録された光磁
気ディスク、3,4,5はレンズ、6は受光素子、7は
偏光ビームスプリッタ、10は第1のまたは第2の態様
の偏光分離素子である。
素子10に対して紙面に垂直の偏光(s偏光)で入射す
る方向に設置されており、LD放射光L1はレンズ3で
コリメートされ偏光ビームスプリッタ7を透過する。こ
こで偏光ビームスプリッタ22の反射率はs偏光成分で
は50%(=rs)、p偏光成分ではほぼ100%(=
rp)とする。
レンズ4により光ディスク2表面に集光される。集光さ
れた光は、記録された情報により右回りもしくは左回り
のカー回転(カー回転角=θ)を受け反射される(L
2)。
トされ偏光ビームスプリッタ7へ至る。偏光ビームスプ
リッタ22ではP2のp偏光成分はほぼ100%反射
し、s成分は50%透過する。偏光ビームスプリッタ7
で反射された光は、P偏光方向およびS偏光方向に対し
て偏光分離方向を45°回転し配置した偏光分離素子1
0により、回折光(L3,L3’)と非回折光(L4)
に偏光分離され、それぞれ受光素子6の異なる領域で検
出する。
和(L3+L3’)との差動により検出する。
ー信号等の制御信号の検出は、偏光分離素子10の回折
格子の格子ベクトルを場所により変化させ回折光の波面
操作を行うことにより、従来のホログラム素子を用いた
サーボ信号の検出方法(たとえば特開昭56−5701
3号公報,特開昭62−137736号公報,特開昭6
3−229640号公報など)を適用できる。
に用いていたウォラストンプリズム等のバルクの光学素
子を、厚さ500μm程度の偏光分離素子10に置き換
えることができ、光情報処理装置の小型軽量化、高信頼
性化、低価格化が可能となる。
偏光分離素子は、従来の偏光分離素子同様、高次の回折
ロスにより、偏光方向に対し効率の違いが生じる。
4)に対しては約100%であるのに対し、回折光(L
3+L3’)は約80%である。この効率の違いは、作
動検出により同相ノイズ成分を除去するという観点から
は好ましくない。
としては、偏光分離素子の結晶軸を45°よりずらし、
入射する光の回折光方向の偏光の割合を増加させる方法
がある(特開平3−29137号公報)。しかしなが
ら、光磁気の信号強度は45°の場合が最大になり、従
来の方法では信号強度の劣化が生じていた。
(L3+L3’)/L4が常に一定であることに注目
し、各信号に重み付けし、差動検出することによりこの
問題を解決している。
を、検出アンプ51の増幅率に比べ回折効率の低下分だ
け大きく(効率が80%の場合は1/0.8倍)すれ
ば、回折光による信号強度と非回折光による信号強度が
等しくなる。
離素子の方向を45°で用いることができ、従来のよう
な光磁気信号の劣化を生じさせることなく信号強度を等
しくすることが可能で、良好な差動検出が可能となる。
単で信頼性が高く、かつ生産性の良い高性能の偏光分離
素子の製造が実現でき、従来に比べ歩留りも大幅に改善
でき、低価格化にも有効で、その実用的効果は大であ
る。
の製法で作製した偏光分離素子を用いるため、装置の小
型軽量化、高信頼性化、低価格化が可能となると共に、
差動検出を良好にできる効果がある。
離素子の構造断面図
す図
離素子作製方法の工程断面図
離素子の構成斜視図
離素子の構成斜視図
分離素子の構成斜視図
分離素子の構成斜視図
Claims (2)
- 【請求項1】LiNbxTa1-xO3(0≦x≦1)結晶
のX面もしくはY面の何れかに周期的なプロトン交換領
域を形成するためのプロトン交換マスクを形成し、前記
周期的なプロトン交換領域をプロトン交換により形成
し、プロトン交換領域と前記結晶とのエッチング速度の
差でエッチングし溝を形成する工程を含むことを特徴と
する偏光分離素子の製造方法。 - 【請求項2】入射する光を一定の効率で回折光と非回折
光に偏光分離する請求項1記載の方法で作製した偏光分
離素子と、前記回折光を検出する第1の受光素子と、前
記第1の受光素子により検出した信号を増幅する第1の
増幅器と、前記非回折光を検出する第2の受光素子と、
前記第2の受光素子により検出した信号を増幅する第2
の増幅器を有し、前記第1の増幅器からの信号と前記第
2の増幅器からの信号を差動検出する光情報処理装置に
おいて、前記第1の増幅器の増幅率と前記第2の増幅器
の増幅率の比が、前記偏光分離素子の非回折光の効率と
前記偏光分離素子の回折光の効率の比に等しいことを特
徴とする光情報処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5077839A JP2882234B2 (ja) | 1992-04-08 | 1993-04-05 | 偏光分離素子の製造方法および光情報処理装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8685392 | 1992-04-08 | ||
JP4-86853 | 1992-04-08 | ||
JP5077839A JP2882234B2 (ja) | 1992-04-08 | 1993-04-05 | 偏光分離素子の製造方法および光情報処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH0627322A JPH0627322A (ja) | 1994-02-04 |
JP2882234B2 true JP2882234B2 (ja) | 1999-04-12 |
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ID=26418893
Family Applications (1)
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- 1993-04-05 JP JP5077839A patent/JP2882234B2/ja not_active Expired - Lifetime
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