JP2881976B2 - プラズマcvd装置 - Google Patents

プラズマcvd装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低温で密着性に優れた金属、ファインセラミ
ックス等の薄膜をコーティングすることができるプラズ
マCVD装置に関するものである。
〔従来の技術〕
鋼などの基材に、金属やセラミック等をコーティング
して耐摩耗性を向上させ、基材の信頼性を高めることが
近年盛んに行なわれているが、従来よりこのコーティン
グは第2図に示すようなプラズマCVD装置によって行な
われている。
図示のように真空槽11内にはその中心部より原料ガス
供給パイプ12、内側円筒電極13、外側円筒電極14が各々
同軸状に配置されている((ロ)図参照)。まず、原料
ガス供給パイプ12は同軸二重管構造で、各管の外周方向
及び長手方向にわたって多数の細孔12aを備え、かつ原
料ガス供給系18とつながっている。次に前記パイプ12の
外周に位置する内側円筒電極13は、メッシュ構造で高周
波電源15に接続されている。さらに、内側円筒電極13の
外周に位置する外側円筒電極14は、基材ホルダーの役割
りも備えその内周に基材17を装着でき、又直流電源16の
負の端子に接続されている。
そして真空槽11内を所定の圧力にし、基材を所定温度
まで加熱して、細孔12aより原料ガスを供給しつつ、両
電源16及び17より所定の電力を印加する。すると、原料
ガスはプラズマ放電領域で励起、分解され、基材表面に
薄膜を形成するのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで上記従来装置ではコーティングに必要な全て
の原料ガスを単一の供給系18につながるパイプ2より供
給し、又印加される高周波電力も単一の電源16より供給
されている。
しかし、原料ガスの分子はその種類ごとに固有のイオ
ン化ポテンシャルを持ち、同一のプラズマ密度では各々
励起、分解の度合いが異なっている場合が非常に多い。
例えばTiNとTiCの複合膜あるいはTiCNの薄膜をコーティ
ングする場合、原料ガスとしてTiCI4,NH3,CH4を用い
るが、各々の第1イオン化ポテンシャルは、11.78、10.
15、12.75eVと異なり、プラズマ放電によりNH3は分解さ
れ易いが逆にCH4は分解されにくい。
このため、化学量論的な膜を得にくいばかりか、未反
応の炭化物を膜中に取り込んでしまい、膜の性能低下を
引き起こしていた。
又、CH4を完全に分解させるために、高周波電力を増
加させ、プラズマ密度を上げると、NH3,TiNI4から生じ
るラジカル及びラジカル同士で反応することにより生じ
る高次ラジカルが発生し、異常放電の原因となってい
た。
従って本発明の目的は、上記の欠点を解決すべく、各
原料ガスごと、これを励起分解するのに最適な密度のプ
ラズマ放電領域を発生せしめ、高品質のコーティングが
できるプラズマCVD装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するため、本発明のプラズマCVD装
置は、真空槽内に、各々独立した原料ガス供給系につな
がり、かつその吹出口を基材方向に向けて配置された複
数のノズルを備え、基材を装着しうるホルダーと前記各
ノズルの間に前記ノズルと同数のメッシュ電極を前記各
ノズルと対向して配置させ、前記各ノズルを接地し、前
記各メッシュ電極を各々独立の高周波電源に接続し、前
記基材に負の電位を印加しうるよう前記ホルダーを直流
電源の負の端子に接続して、前記真空槽の外部又は内部
にヒータを設けたものである。
〔作用〕
上記のように原料ガスの種類ごとに、供給係、ノズ
ル、メッシュ電極を独立させることで、各原料ガスを励
起、分解するのに最適な高周波電力を供給することがで
きる。これにより従来装置にあった原料ガスの種類によ
ってはその励起、分解に必要な高周波電力に過不足が生
じるという問題が解消されるのである。
又、ノズルから吹き出した原料ガスはプラズマ放電領
域で励起、分解され、正の電荷を帯びたイオンと負の電
荷を帯びた電子にかわるが、薄膜形成に必要な成分は正
のイオンである。基材表面に密着性に優れた薄膜を形成
するには、このイオンを基材に引きよせ、基材への衝撃
の度合いを大きくする必要がある。そのため、基材に負
の電位を与えることで正のイオンを強く引きよせ、基材
上でイオン同士の結合により密着性に優れた薄膜を形成
させるのである。
〔実施例〕
以下、第1図に示す実施例装置に基づいて本発明を説
明する。
まず装置の機械的構成からのべる。
真空槽1 これは形状が立方体のもので排気系(図示していな
い)とつながり内部を所定の圧力に調整することができ
る。
ホルダー2 真空槽1内のほぼ中心部に位置する円筒台状のもので
基材6を装着するものである。尚、基板を回転すること
ができるよう構成してもよい。
ノズル3 先端部分で末広がりの形状をしており、最先端部に多
数の吹出口4を備え、真空槽1内で前記ホルダーをとり
かこむように吹出口4を基板方向に向け、複数(本実施
例では8つ)配置されている。これらノズル3は各々独
立した原料ガス供給系7につながり、各供給系7に異っ
た種類の原料ガスをセットすれば、各ノズルごと異なっ
た原料ガスが吹き出せるよう構成されている。
メッシュ電極5 網目構造をした電極で、前記ノズル3と同数あり、各
々ホルダー2とノズル3の間で、ノズル3に対向して配
置されている。この網目の寸法は原料ガスの流れを妨げ
ない程度のものとし、又各メッシュ電極はノズル3との
間隔(あるいは基材との間隔)を独立して調整しうる構
成としているので、薄膜形成に最適な前記間隔を選択す
ることができる(例えばメッシュ電極が基材に近ずきす
ぎると、薄膜上に網目模様が形成されることがある)。
ヒータ(図示していない) 基板を所定の温度に加熱、調整するもので、真空槽内
部(真空槽内壁、ホルダー2の底部など)又は外部に設
けられている。
次に電気的構成についてのべる。
ホルダー2 直流電源8の負の端子に接続されている。ホルダー2
の基材装着面は導電性であるため、前記電源8より基材
に負の電位を与えることができる。尚、同電源8の正の
端子は接地されている。
ノズル3 各々が接地されている(図示していない)。
メッシュ電極5 各々独立した高周波電源9の一方端子に接続されてい
る。これにより各メッシュ電極ごと独立に高周波電力を
制御することができる。
尚同電源9の他方端子は接地されている。
高周波電源 各電源9は全て異相信号発生器10に接続されている。
このため各電源9の高周波信号は互いに干渉することな
くプラズマを発生させることができる。
上記の装置内に基材を装着し、真空槽内の圧力、基材
温度を所定の状態に保つ。そして各原料ガスを供給しつ
つ、これを励起、分解するのに最適な高周波電力をメッ
シュ電極に印加し、さらに基材に負の電位を与えること
で薄膜形成を行なう。
〔試験例〕
上記の装置を用いてTiCN膜のコーティングを行った。
1辺60cmの立方体の真空槽を用い、20cmφのホルダー
上に基材として20mm×20mm、厚さ3mmのSKH9板を装着し
た。又、TiCNの原料ガスとして、TiCI4,NH3,CH4を用
いるが、TiCI4は常温で液体であるためキャリアガスと
してH2、プラズマの安定化としてArを用いた。これら各
原料ガスを吹出すノズルは、TiCI4とH2の混合ガス用、A
r用、NH3用、CH4用の4つを用い、各ノズルに対向する
メッシュ電極には各々1Kw,1.5Kw,1.5Kw,3Kwの高周波電
力を印加する。ここで用いたメッシュ電極は網目の寸法
が5mmのもので、又、基材に印加する直流バイアスは−2
00Vとした。そして、真空槽内を0.2Torrに排気し、抵抗
加熱型のヒータで基材温度を500℃まで加熱して2時間
のコーティングを行った。
その結果、膜厚2.4μmの光沢のある紫色を呈したTiC
N膜を形成することができた。このTiCN膜の密着度をA,E
スクラッチテスターを用いて測定したところ30から35N
の高い値であり、優れた密着性を有することが確認され
た。
〔発明の効果〕
以上説明したように、各原料ガスが励起、分解される
のに最適な密度をもつプラズマ放電領域を発生させ、未
反応ガスの残留、高次ラジカルによる異常放電等の悪影
響を排除することによって、密着性に優れた高品質の薄
膜を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例装置の平面図、第2図は従来装置
を示すもので(イ)はその縦断図、(ロ)はその横断図
である。 1、11…真空槽、2…ホルダー、3…ノズル、4…吹出
口、5…メッシュ電極、6、17…基材、7、18…原料ガ
ス供給系、8、16…直流電源、9、15…高周波電源、10
…異相信号発生器、12…原料ガス供給パイプ、12a…細
孔、13…内側円筒電極、14…外側円筒電極。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空槽内に、各々独立した原料ガス供給系
    につながり、かつその吹出口を基材方向に向けて配置さ
    れた複数のノズルを備え、基材を装着しうるホルダーと
    前記各ノズルの間に前記ノズルと同数のメッシュ電極を
    前記各ノズルと対向して配置させ、前記各ノズルを接地
    し、前記各メッシュ電極を各々独立の高周波電源に接続
    し、前記基材に負の電位を印加しうるよう前記ホルダー
    を直流電源の負の端子に接続して、前記真空槽の外部又
    は内部にヒータを設けたことを特徴とするプラズマCVD
    装置。
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