JP2880183B2 - ジャーキーの製造方法 - Google Patents

ジャーキーの製造方法

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ジャーキー、すなわち乾燥肉の製造方法に
関するものであり、さらに詳しくは、柔らかく、しなや
かな食感を有する高品質の乾燥肉を迅速且つ衛生的に製
造する方法に関するものである。
〔従来の技術〕
乾燥肉の歴史は古く、種々のタイプの製品が開発され
ているが、商業規模で製造されている製品は、ドライビ
ーフ・タイプ、ジャーキー・タイプ、シャルケ・タイ
プ、肉干し・タイプなどに大別される。この内、米国及
び我が国で生産されているビーフ・ジャーキーは、いわ
ゆるインディアンの乾肉を起源としているが、現在は、
もちろん工場生産に適するようにその製法は種々改良さ
れている。
ビーフ・ジャーキーの一般的な製造方法としては、牛
肉の脂肪、筋膜を切除した赤肉に塩漬剤を添加して塩漬
した肉塊を、スライスして金網上に並べて乾燥室または
乾燥トンネルに入れ、温度40〜50℃、風速3m/sで乾燥す
る方法、あるいは塩漬肉をステンレス函中に充填し、こ
れを中心温度63℃に達するまで湯煮または蒸煮し、充分
冷却したあとスライスして乾燥する方法などが知られて
いる。
前者の製法によると、真紅で透明感がある製品ができ
るが、非常に硬く、こわく、かみ切りにくいものとな
り、さらに生産コストはかなり高いものとなる。また、
後者の場合は、やや色が黒ずみ、透明感がなく、風味も
落ちる。その上、前者に比べてやや脆いが未だに硬く、
こわい食感を有している。
その他、中国及び台湾においては、柔らかく、しなや
かで、脆い食感を有する乾燥肉が製造されているが、そ
の製造工程、すなわち肉の漬け込みと、その後の乾燥に
長い時間を要するものであり、生産効率が悪く、また、
衛生的にも好ましくない面があるなど、商業規模の生産
手段としては問題点が多い。
〔発明が解決しようとする課題〕
このように、従来の乾燥肉の製造方法は、一長一短が
あり、また、製品自体も、従来は、硬く、こわく、かみ
切りにくい食感を有するものが主体であり、特に歯の弱
い者にとっては食べにくく、魅力ある食品としてのイメ
ージがいまひとつ不足する状況にあった。
本発明者等は、乾燥肉のイメージアップを図り、かつ
消費拡大を可能にするためには、テクスチャーが柔らか
く、しなやかな食感を有し、誰にでも食べやすい乾燥肉
の開発が急激であるとの認識を深め、研究に着手した。
そして、本発明者等は、鋭意研究を積み重ねた結果、テ
クスチャーが柔らかく、しなやかな食感を有する高品質
の乾燥肉を迅速かつ衛生的に製造する方法を見い出して
本発明を完成するに至った。
〔課題を解決するための手段 本発明は、スライス生肉または生小肉塊に対して、糖
(但し、黒砂糖を除く)、糖アルコール、アミノ酸及び
有機酸より選ばれた少なくとも1種の物質を含む溶液を
均一に注入した後、スライス肉の場合はそのまま、小肉
塊の場合は成型、スライスした後、一次乾燥として通気
乾燥及び二次乾燥として高温乾燥を行うことを特徴とす
る乾燥肉の製造方法に関する。
以下、本発明の構成について詳細に説明する。
本発明では、糖(但し、黒砂糖を除く)、糖アルコー
ル、アミノ酸及び有機酸より選ばれた少なくとも1種の
物質を注入物質として用いる。糖としては、例えばフラ
クトース、グルコース、シュクロース、直鎖オリゴ糖、
分岐オリゴ糖などが使用でき、糖アルコールとしては、
例えばグルセロース、マルチトース、ソルビトール、マ
ルトトリイトール、ラクチトール、オリゴトースなどが
使用できる。
また、アミノ酸としては、例えばグルタミン酸ナトリ
ウム、アスパラギン酸ナトリウム、スレオニン、グリシ
ンなどが使用でき、有機酸としては、グルコン酸ナトリ
ウム、酒石酸ナトリウム、リンゴ酸ナトリウムなどが使
用できる。前記物質を単独、もしくは複数組み合わせて
添加する。また、澱粉を種々の程度に分解して得られる
澱粉分割物または還元澱粉糖化物などのように、その中
に上述の糖または糖アルコールを含有したものを使用す
ることも可能である。
アミノ酸や有機酸を使用した場合には、同時に味付け
を行うことができる利点もある。
いずれにしても、使用する添加物に必要な特性として
は、食品に添加可能で、筋肉蛋白質の加熱変性を防止す
る効果を有するものであれば特に規定するものではな
い。
原料肉に対して、最終乾燥品中の上記物質の濃度が20
〜40%となるように上記物質を添加するのが好ましい。
一例をあげると、上記物質濃度が50〜60%の溶液のとき
は、これを原料肉重量の50%を添加する。代表例とし
て、シュクロースを使用した場合の肉中のシュクロース
濃度と乾燥肉の硬さの関係を第1図に示した。スライス
生肉(厚さ3〜8mm)または小肉塊(10〜15mm角)を溶
液と共に4時間以上マッサージもしくはタンプリングす
ると、溶液は肉中に完全に吸収される。この肉を低温で
2〜4日保持すると、溶液は一層均一に肉中に拡散す
る。
なお、生肉は生肉、豚肉が好ましいが、その他いかな
る食用肉であっても本発明の対象原料として使用可能で
ある。
マッサージおよび低温熟成を終了した生肉に対して、
製品中の水分含量が20〜25%になるまで一次乾燥を行
う。
一次乾燥は、10〜70℃の温度で前記水分含量に達する
まで行うが、通常の乾燥方式だと肉表面が硬化し、内部
水分の蒸発が妨げられる。この結果、目標とする水分に
まで乾燥することができず、且つ、肉表面が硬化し、硬
い食感のジャーキーとなり好ましくない。
このような欠点を防ぐためには、肉表面からの急速な
水分蒸発を抑制することが大切である。
その方法として、スライス肉はそのまま、小肉塊は成
型後厚さ3〜8mmにスライスし、天然の経木、木綿、ポ
リエステルの布、コラーゲン・フィルム、ファイブラス
・ケーシングなどの通気性フィルムの間に挟み、10〜70
℃の温度で前記水分含量に達するまで乾燥することが好
ましい。また、温度を75〜85%コントロールした環境中
から、そのまま乾燥することもできる。
もちろん、温度が上昇するほど乾燥に要する時間は短
縮されるが、望ましくは、40〜60℃で実施するのが最も
効果的であり、品質的にも良好である。また、終始同じ
温度で乾燥するのではなく、経時的に温度を上昇させる
プログラムを設計すれば、品質的にも良好でかつ効率的
な乾燥を行うことが可能である。これ以下の低温の場合
は乾燥に2〜4日を要するため、コスト的にも、衛生的
にも望ましくない。
前記の条件で所定の水分含量まで一次乾燥した半製品
をさらに製品中の水分含量が16〜20%になるまで二次乾
燥する。二次乾燥は、140〜200℃の高温で行う。
もちろん、温度が高いほど所定の乾燥までの時間が短
縮されることはいうまでもない。
次に本発明の実施例を記載して、本発明を更に具体的
に説明するが、これにより本発明の技術的範囲が制限さ
れるものではない。
〔実施例1〕 豚モモ肉のスライス肉(厚さ5mm)1kgに配合表1の組
成の調味液をミキサーで均一に混合した後に冷却して添
加し、真空下で24時間マッサージした。これを、ポリエ
ステル製の布の間に挟み、50℃,4時間、160℃,4分の乾
燥を行った。放冷後、ポリエステル製の布を除去した。
478gの乾燥肉が得られた。
この乾燥肉の水分活性は0.688、切断強度は1.95kgで
あり、柔らかく、しなやかな食感を有していた。
〔実施例2〕 牛モモ肉のスライス肉(厚さ7mm)2500gに配合表2の
組成の調味液をミキサーで均一に混合した後に冷却して
添加し、真空下で24時間マッサージした。これを5℃で
4日保持した後、ポリエステル製の布に挟み、50℃,6時
間、200℃,3分の乾燥を行った。放冷後、ポリエステル
製の布を除去した。1213gの乾燥肉が得られた。
この乾燥肉の水分活性は0.662、切断強度は2.08kgで
あり、柔らかく、しなやかな食感を有していた。
〔実施例3〕 牛モモ肉の細切れ肉(10〜15mm角)1300gに配合表3
の組成の調味液をミキサーで均一に混合した後に冷却し
て添加し、真空下で24時間マッサージした。これを5℃
で4日保持した。次に、これを角形リテイナー(8×10
×32cm)に詰め、−40℃で急凍し、4時間保持した。そ
の後、2℃で30分テンパーリングし、厚さ7mmにスライ
スした。この肉をポリエステル製の布に挟み、50℃,4時
間、80℃,2時間、および、160℃,4分の乾燥を行った。
放冷後、ポリエステル製の布を除去した。520gの乾燥肉
が得られた。
この肉の水分活性は0.593、切断強度は1.96kgであ
り、柔らかく、しなやかな食感を有していた。
〔実施例4〕 実施例3と同様の配合、および、工程でマッサージと
熟成を行った生肉をサイレントカッターで荒挽きし、直
径16mmのコラーゲン・ケーシングに詰めた。これを10℃
の恒温室内に1ヶ月放置した。637gの乾燥食肉が得られ
た。この肉の水分活性は0.83であった。柔らかく、しな
やかな食感を有していた。
〔発明の効果〕
本発明の製造方法により、ベタつかず、柔らかく、し
なやかな食感を有する高品質の乾燥肉を迅速かつ衛生的
に製造することができた。
得られた乾燥肉からは、細菌、カビ、酵母などの食品
変敗菌は検出されず、保存性に優れていた。これは、高
濃度の添加物質によって、水分活性が低下したことに加
え、二次乾燥で高温処理したことによって得られる特有
の効果であり、該乾燥肉の商品価値は極めて高い。
また、本発明は、乾燥手段として廉価な通風乾燥を用
い、一次乾燥として通気乾燥及び二次乾燥として高温乾
燥を組み合わせることにより、短時間で所定の水分量ま
で乾燥しているので、生産コストは低く、商業規模の生
産手段として実用価値は極めて高いものがある。
さらに、本発明はスライス肉を使用しても製造可能で
あるが、食品加工処理中に副産物として生じるクズ肉を
使用しても製造可能である。従って、肉の有効利用の観
点からみても、その価値は高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は、肉中のシュクロース濃度と乾燥肉の硬さとの
関係を示したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A23B 4/00 - 4/32 A23L 1/31 - 1/318

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スライス生肉または生小肉塊に対して、糖
    (但し、黒砂糖を除く)、糖アルコール、アミノ酸及び
    有機酸より選ばれた少なくとも1種の物質を含む溶液を
    均一に注入した後、スライス肉の場合はそのまま、小肉
    塊の場合は成型、スライスした後、通気性フィルムで覆
    い通気乾燥を行う一次乾燥と、それにつづく二次高温乾
    燥を行うことを特徴とする乾燥肉の製造方法。
  2. 【請求項2】糖(但し、黒砂糖を除く)、糖アルコー
    ル、アミノ酸及び有機酸より選ばれた少なくとも1種の
    物質を含む溶液を、最終製品中の前記選択物質含量が20
    〜40%となるように均一に注入する請求項1記載の乾燥
    肉の製造方法。
  3. 【請求項3】二次乾燥を、140〜200℃の温度で高温乾燥
    することにより行う請求項1記載の乾燥肉の製造方法。
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BRPI1015331A8 (pt) * 2009-04-28 2017-05-16 Ajinomoto Kk "preparação de amaciamento/modificação de carne, método para produzir um alimento de carne processado, e, alimento de carne processado"

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