JP2879880B2 - 電気音響変換器用振動体の製造方法 - Google Patents

電気音響変換器用振動体の製造方法

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JP2879880B2
JP2879880B2 JP6049852A JP4985294A JP2879880B2 JP 2879880 B2 JP2879880 B2 JP 2879880B2 JP 6049852 A JP6049852 A JP 6049852A JP 4985294 A JP4985294 A JP 4985294A JP 2879880 B2 JP2879880 B2 JP 2879880B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力される電気信号に
応じた磁界の音響振動変換に用いられる電気音響変換器
用振動体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電気音響変換共鳴板は、カード状を成す
携帯用呼出器等、各種の小型電子機器に搭載されてい
る。このような電気音響機器では、小型化が要請され、
その構成部品は微細化の傾向を強めている。
【0003】図11及び図12は、ブザー等に用いられ
る従来の電気音響変換器の一例を示している。円筒形を
成す上ケース202及び下ケース204は合成樹脂によ
って個別に成形加工される。下ケース204の背面側に
は、ヨーク206及び基板208が取り付けられ、これ
らヨーク206及び基板208は接着剤によって一体化
され、その中央には貫通する形態で磁心210が取り付
けられている。磁心210には予めボビン等に巻回され
たコイル212が装着され、その周囲部には環状を成す
マグネット214が取り付けられている。コイル212
のリード部216、218は基板208の背面側に引き
出され、基板208上の電極220、222に半田によ
って接続されている。振動体224に対し、ヨーク20
6、磁心210及びマグネット214が電磁変換部22
6を構成している。
【0004】下ケース204の内壁面には開口縁部より
後退させた支持段部228が設けられている。この支持
段部228を形成するため、開口部には径大部230が
形成されている。そして、支持段部228に振動体22
4が取り付けられる。この振動体224の中心には、振
動質量を増強するための円盤状を成す磁片232が取り
付けられている。即ち、振動体224は、薄い共鳴板2
31と磁片232とから構成されている。
【0005】下ケース204の径大部230には上ケー
ス202の嵌合部234が嵌め込まれ、この下ケース2
04と上ケース202は超音波溶接等の接合手段によっ
て一体的に接合されている。そして、上ケース202に
は、振動体224の振動に共鳴し、適当な音圧を得るた
め、共鳴空間236が形成されているとともに、その天
井部には共鳴空間236側に突出して透孔238を有す
る放音筒240が形成されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
電気音響変換器においては、振動体224の品質が電気
音響変換器の音響特性等の性能や信頼性に大きく影響を
与えている。この振動体224の製造方法について説明
する。図13に示すように、振動体224は、スポット
溶接機242を用いて接合加工を行っている。即ち、共
鳴板231は、振動体224に適した振動特性や磁気特
性を持つ材料板を打抜き加工によって円板状に加工し、
同様に、磁片232も磁性材料板から打抜き加工によっ
て形成する。そして、共鳴板231を上側、磁片232
を下側にしてスポット溶接機242の電極244、24
6間に挟み込み、共鳴板231の中心に磁片232を溶
接して振動体224を形成する。したがって、振動体2
24の形成には、共鳴板231、磁片232を個別に打
抜く工程、両者の溶接工程等の処理を必要としている。
【0007】ところが、共鳴板231及び磁片232は
打抜き加工によって形成されるため、図14に示すよう
に、共鳴板231及び磁片232の縁部分にはばり24
8、250が形成されている。各ばり248、250が
共鳴板231及び磁片232の接合状態に影響を与える
ので、各ばり248、250の方向を揃えて共鳴板23
1及び磁片232を接合するのである。このようなばり
248、250の方向性を揃える処理は、加工工数を増
加させることになる。
【0008】ばり248、250の方向を揃えない場合
には、次のような不都合を生じることとなる。例えば、
図15の(A)に示すように、共鳴板231及び磁片2
32をばり248、250を互いに反対側になるように
接合すると、電気音響変換器の下ケース204の支持段
部228側にばり248が接触し、共鳴板231の支持
状態が不安定化することになる。ばり248は共鳴板2
31の縁に一様に生じることはないため、ばり248の
高さによって振動体224が傾斜して配置されることに
なり、振動体224の振動状態がばり248によって影
響を受けるのである。
【0009】また、図15の(B)に示すように、共鳴
板231側に磁片232のばり250を接触させて配置
すると、両者の溶接状態にばり250が影響することに
なり、磁片232が共鳴板231から浮き上がり等によ
って溶接歪みを発生するおそれがある。しかも、図15
の(B)の場合には、振動体224のばり248の背面
側に磁片232を溶接しているので、図15の(A)の
場合の不都合が加重的に発生する。
【0010】そして、図15の(C)の場合には、図1
5の(A)の不都合は解消されるが、図15の(B)の
場合の不都合が依然として生じることになる。
【0011】このような不都合を回避するため、従来、
振動体224の形成には、共鳴板231及び磁片232
のばり248、250の有無から裏表を判別することが
必要となり、また、打抜き加工のとき、共鳴板231及
び磁片232が反転しないように管理する必要があっ
た。特に、共鳴板231及び磁片232は小さいため、
従来は容器に一括して保管し、溶接作業者が1枚毎に裏
表を判別して溶接電極に移送する等の作業を行うが、こ
れは、非常に作業能率が悪く、誤って図15に示すよう
な不良品を生じてしまうおそれがある。
【0012】このため、図13に示すように、共鳴板2
31の表裏面を表すマジックライン252を引いて、こ
れを目印として表裏の判別を行っている。共鳴板231
にマジックライン252を付すことは、一括生産のため
に必要であるが、その結果、部品加工が難しく、品質の
低下を来す。また、磁片232側にも、同様の処理を行
うか、プレス加工等によるばり250を除く処理を施す
ことが行われてきた。このような表面処理は製造コスト
が高くなり、表面酸化による品質を低下させる原因にな
る。
【0013】また、溶接すべき共鳴板231及び磁片2
32のばり248、250のため、適正な接合処理を実
現するために、スポット溶接機242の電極244、2
46の電極面の汚損や消耗に対し、30分毎に電極面の
研磨等を行う必要がある等、厳しい管理を行う必要があ
り、また共鳴板231及び磁片232の各素材と、これ
を打抜き加工するプレス加工機との間の電気的な絶縁が
必要となり、製造設備の実現が困難であるため、自動化
処理の障害となっていた。
【0014】そこで、本発明は、処理工数を削減して工
程の簡略化とともに、振動体特性を向上させ、品質の安
定化を図った電気音響変換器用振動体の製造方法を提供
することを目的とする。
【0015】
【0016】
【課題を解決するための手段】 本発明の電気音響変換器
用振動体の製造方法は、図1に例示するように、共鳴板
(4)を形成すべき共鳴板素材(6)を移送するととも
に、同時に磁片(8)を形成すべき磁片素材(10)を
移送し、この磁片素材に抜き加工を施して磁片を形成
し、この磁片を前記共鳴板素材上に移送して一定の間隔
で溶接し、前記共鳴板素材に抜き加工を施すことによ
り、共鳴板に磁片が一体に取り付けられた振動体(2)
を形成することを特徴とする。
【0017】また、本発明の電気音響変換器用振動体の
製造方法においては、磁片素材から磁片を打抜き、その
磁片を前記磁片素材の打抜き部分に戻して保持させた
後、その磁片素材を前記共鳴板素材側に移送し、前記磁
片素材に保持されている前記磁片を前記共鳴板素材に供
給するようにしてもよい。
【0018】
【0019】
【作用】 発明の電気音響変換器用振動体の製造方法
は、共鳴板を形成すべき共鳴板素材とともに、磁片を形
成すべき磁片素材を移送し、磁片素材に打抜き加工を施
して磁片を形成する。この磁片を移送中の材料板側に一
定の間隔で載せ、溶接する。そして、磁片を溶接した共
鳴板素材に打抜き加工を施すことにより、磁片の加工と
同期した状態で振動体を製造することができる。このよ
うな製造方法によれば、より処理工数を削減して工程を
簡略化できるとともに、振動体特性を向上させ、振動体
の品質の安定化を図ることができる。しかも、このよう
な処理によれば、共鳴板側の方向性が固定されているた
め、磁片側のみの方向性を考慮すればよく、その分だけ
処理工数を削減できるとともに、共鳴板と磁片との接合
関係が良好となり、振動体の品質の安定化を図ることが
できる。
【0020】そして、本発明の電気音響変換器用振動体
の製造方法においては、打抜き加工を施した磁片素材の
打抜き部分に磁片の保持、いわゆるプッシュバックを行
って打ち抜いた磁片を磁片素材によって保持させ、その
磁片素材を移送手段によって共鳴板素材側に移送し、共
鳴板素材に磁片をプッシュアウトすることにより、磁片
の移送及び供給の簡易化、自動化を図ることができる。
このようなプッシュバックによると、磁片の方向の判別
及びその作業は全く不要であり、磁片の反転等の事故を
皆無にすることができる。その結果、磁片を共鳴板素材
側に溶接する場合に、磁片の方向性は画一化し、製造さ
れる振動体の信頼性が高められる。
【0021】
【実施例】以下、本発明を図面に示した実施例を参照し
て詳細に説明する。
【0022】図1は、本発明の電気音響変換器用振動体
の製造方法の第1実施例を示している。電気音響変換器
用振動体2の共鳴板4を形成すべき共鳴板素材6には、
磁性材料でばね性の高い金属板が用いられる。この共鳴
板素材6は、帯状に形成され、この実施例では、円筒状
に巻回されてフープ状である。
【0023】また、電気音響変換器用振動体2における
磁片8を形成すべき磁片素材10には、磁性材料からな
る金属板が用いられる。この磁片素材10は、帯状に形
成されており、この実施例では、円筒状に巻回されてフ
ープ状である。
【0024】これら共鳴板素材6及び磁片素材10は平
行に配置されるとともに、共鳴板素材6は第1の搬送手
段としての搬送装置9、磁片素材10は第2の搬送手段
としての搬送装置11によって連続的又は間欠的に、か
つ、同期又は非同期で個別に矢印a、bで示すように搬
送される。その搬送途上には、磁片素材10側に第1の
打抜き加工手段としてプレス加工機12が設置され、共
鳴板素材6と磁片素材10との間に矢印cで示すよう
に、磁片8を共鳴板素材6側に移送する移送手段として
移送装置14、共鳴板素材6側には溶接手段としてのレ
ーザ溶接機16とともに、矢印dで示すように共鳴板素
材6を共鳴板4に打ち抜く第2の打抜き加工手段として
プレス加工機18が配置されている。
【0025】そして、搬送装置9、11、プレス加工機
12、18、移送装置14及びレーザ溶接機16は、制
御手段である制御部20によって制御される。この実施
例では、電子的な制御を行うため、制御部20にマイク
ロコンピュータが用いられており、制御プログラムを記
憶するROM、必要なデータを随時書き込むRAM等の
記憶手段に対し、演算及び制御処理を行うCPU、デー
タの入力や制御出力の取り出しを行うための入出力ユニ
ットが備えられている。
【0026】次に、図2は、図1に示した電気音響変換
器用振動体の製造方法の第2実施例を示しており、各符
号の一致は共通部分を示している。第2実施例は、図1
に示した第1実施例の具体的な実施例に相当する。この
実施例において、移送装置14には移送板21が設けら
れており、この移送板21の先端部側には打抜き加工に
よって得られた磁片8を保持するための保持孔22が形
成される。
【0027】この電気音響変換器用振動体2の製造処理
を工程順に説明すると、共鳴板素材6及び磁片素材10
を矢印a、bの方向に移送する。この移送を例えば、間
欠的に行うものとすると、プレス加工機12の打抜き位
置に磁片素材10が到来すると、その時点で磁片素材1
0を止め、矢印eで示すように、打抜き加工を施す。こ
のとき、移送装置14の移送板21は、矢印dで示すよ
うに、磁片素材10の下面側に移動させ、その保持孔2
2をプレス加工機12側に待機させる。
【0028】打抜き加工によって磁片素材10から離脱
した磁片8は、保持孔22側に落下又は挿入されて移送
板21に保持される。
【0029】この状態で移送板21を矢印cで示すよう
に、共鳴板素材6の上面側に移送し、磁片8を共鳴板素
材6の表面に一定の間隔で配置し、移送板21をガイド
手段としてレーザ溶接機16を以て共鳴板素材6の上に
磁片8を溶接する。移送板21は、磁片8の溶接により
離脱の後、矢印fで示すように磁片素材10の下面側に
復帰させる。
【0030】磁片8が溶接された共鳴板素材6は、再び
矢印aで示す方向に移送され、プレス加工機18の位置
に磁片8の位置を対応させる。即ち、共鳴板素材6に対
して磁片8を中心に円形にプレス加工を施し、振動体2
を形成する。24は、共鳴板4の打抜き跡である。
【0031】以上の処理を連続的に行うことにより、磁
片8の打抜き、移送及び溶接と、共鳴板4の打抜きを経
て振動体2を形成することができる。
【0032】なお、この第2実施例では、共鳴板素材6
及び磁片素材10を平行状態で移送し、両者の打抜き加
工を同時に行っているが、両者を分離した打抜き加工を
行うようにしてもよい。
【0033】次に、本発明の電気音響変換器用振動体の
製造方法の第1及び第2実施例におけるプレス加工機1
2、18及びレーザ溶接機16の具体的な実施例を説明
する。
【0034】図3の(A)、(B)及び図4は、プレス
加工機12及び磁片素材10の打抜き処理を示してい
る。図3の(A)及び(B)に示すように、プレス加工
機12には、枠部材120によってストリッパ121及
びパンチ122が設置され、ストリッパ121とパンチ
122との間にはスプリング123が設けられている。
ストリッパ121は、打抜き手段であるパンチ122を
ガイドするガイド手段であるとともに磁片素材10の保
持手段である。そして、このパンチ122の下側には、
ダイ124が設けられており、このダイ124にはノッ
クアウト125が設けられており、このノックアウト1
25はスプリング126でプッシュバック可能に弾性的
に支持されている。
【0035】このようなプレス加工機12によれば、図
3の(A)に示すように、磁片素材10が到来すると、
図3の(B)の矢印gで示すように、枠部材120が降
下し、同時にストリッパ121及びパンチ122が降下
する。そのとき、ストリッパ121は、ダイ124の上
に磁片素材10を挟んで停止するが、スプリング123
を圧縮して枠部材120とともにパンチ122が降下
し、その先端部で磁片素材10から磁片8が打ち抜かれ
る。このとき、ダイ124側のノックアウト125もス
プリング126が圧縮されて降下する。そして、この打
抜き加工の後、枠部材120が矢印hで示すように後退
すると、ノックアウト125も矢印hで示すように復帰
する。図4は、この磁片8の打抜き加工、即ち、プッシ
ュバック処理を示しており、(a)に示す磁片素材10
は、(b)に示すように、打ち抜かれた後、プッシュバ
ックの結果、(c)に示すように、磁片素材10の打抜
き孔に製品としての磁片8が戻り、磁片素材10内に保
持されるのである。
【0036】このようなプッシュバックが可能なプレス
加工機12を用いれば、図2に示す移送装置14をプレ
ス加工機12に兼用させ、磁片素材10を磁片8の移送
手段として利用することができる。
【0037】次に、図5の(A)、(B)は、レーザ溶
接機16及び磁片素材10の溶接処理を示している。図
5の(A)及び(B)に示すように、レーザ溶接機16
には、枠部材160が設けられ、この枠部材160は共
鳴板素材6の受座であるとともにレーザビームガイドを
構成している。この枠部材160の上部には、共鳴板素
材6に磁片8を案内する手段として案内板161が設け
られ、磁片素材10とともに案内される磁片8の上方に
は磁片8をプッシュアウトさせる手段として磁片押え1
62が矢印iで示すように下降可能に設けられている。
【0038】また、枠部材160の内部には、共鳴板素
材8の溶接部分にレーザビーム163を集光させる集光
レンズ164、165が設置され、これら集光レンズ1
64、165の下方にはレーザビーム源166が設置さ
れている。即ち、レーザビーム源166から出たレーザ
ビーム163は集光レンズ164、165で集光された
後、溶接面に焦点を結ぶことになる。
【0039】このようなレーザ溶接機16を用いれば、
矢印a、bで示すように、共鳴板素材6及び磁片素材1
0を搬送させ、所定位置に到来した磁片8に磁片押え1
62を矢印iで示すように下降させてプッシュアウトさ
せて共鳴板素材6の上面に適当な圧力を以て保持させ
る。この時点でレーザビーム源166からレーザビーム
163を溶接面に当て、共鳴板素材6と磁片8とを溶接
する。
【0040】次に、図6の(A)、(B)及び図7は、
プレス加工機18及び共鳴板素材6の打抜き処理を示し
ている。図6の(A)及び(B)に示すように、プレス
加工機18には、枠部材180によってストリッパ18
1及びパンチ182が設置され、ストリッパ181とパ
ンチ182との間にはスプリング183が設けられてい
る。ストリッパ181は、打抜き手段であるパンチ18
2をガイドするガイド手段であるとともに共鳴板素材6
の保持手段である。また、パンチ182の下面には、打
ち抜く共鳴板素材6上の磁片8を退避させる凹部184
が形成されている。そして、このパンチ182の下側に
は、ダイ185が設けられている。
【0041】このようなプレス加工機18によれば、図
6の(A)に示すように、共鳴板素材6が到来すると、
図6の(B)の矢印dで示すように、枠部材180が降
下し、同時にストリッパ181及びパンチ182が降下
する。そのとき、ストリッパ181は、ダイ185の上
に共鳴板素材6を挟んで停止するが、スプリング183
を圧縮して枠部材180とともにパンチ182が降下
し、その先端部で共鳴板素材6から共鳴板4が打ち抜か
れる。そのとき、磁片8は、パンチ182の下面側の凹
部184で打抜きから防護される。この打抜き処理で電
気音響変換器用振動体2が得られる。
【0042】このような打抜き処理で得られた電気音響
変換器用振動体2は、図7に示すように、打抜き処理で
共鳴板4には磁片8に生じているばり26と同様に上方
に向かうばり28が生じている。このため、従来の加工
法のように、磁片8や共鳴板4の方向判別を全く考慮す
ることなく、目的とする電気音響変換器用振動体2を得
ることができる。
【0043】次に、図8は、本発明の電気音響変換器用
振動体の製造方法の第3実施例を示し、図2の第2実施
例と共通部分には同一符号を付してある。第2実施例で
は、磁片素材10で打ち抜いた磁片8を移送装置14を
用いて共鳴板素材6側に移送するようにしたが、この第
3実施例では、磁片素材10に打ち抜いた磁片8をプッ
シュバックさせて保持し、この磁片素材10を共鳴板素
材6の上面側に配置し、磁片8を共鳴板素材6上に矢印
iで示すようにプッシュアウトさせながら、レーザ溶接
機16を用いてレーザ溶接を行い、その後、共鳴板素材
6から共鳴板4を打抜き、電気音響変換器用振動体2を
得るようにしたものである。このような製造方法によれ
ば、各プレス工程及びレーザ溶接を隣接させ、連続的に
自動化処理を行うことができ、共鳴板4及び磁片8の方
向判別やその管理が全く不要になる等、製造工程の簡略
化とともに信頼性の高い電気音響変換器用振動体2を得
ることができる。
【0044】次に、図9及び図10は、上記製造方法に
よって得られた振動体2を用いた電気音響変換器の製造
方法を示している。外装ケースを成す上ケース30及び
下ケース32は合成樹脂によってそれぞれ成形加工す
る。その場合、下ケース32には、インサート成形によ
ってベース34がモールドされているとともに、振動体
2を支持させる支持段部36、マグネット46を下ケー
ス32に位置決めするための位置決め突部38を形成す
る。ベース34には、透孔40、42が形成されている
とともに、磁心44が固定されている。
【0045】下ケース32の内部には、円環状を成すマ
グネット46を突部38で位置決めして設置して接着剤
等で固定するとともに、磁心44にはコイル48を取り
付ける。コイル端末50、52はベース34の透孔4
0、42からその背面側に引き出す。そして、下ケース
32にインサート成形されているベース34の背面側に
は合成樹脂からなる基板54側にコイル端末50、52
を引き出し、図示しない端子部に半田付けを行なう。
【0046】また、下ケース32の支持段部36には振
動体2を設置する。振動体2の共鳴板4は磁性材料であ
るから、マグネット46の磁力により着磁して、支持段
部36に安定的に保持させることができる。
【0047】そして、予め合成樹脂で成形された外装ケ
ースの一部を成す上ケース30を下ケース32の上面部
に接着剤又は溶接等の固着手段を以て固定することによ
り、図10に示す電気音響変換器が得られる。上ケース
30を設置することで、振動体2の上面部には共鳴空間
55が形成され、この共鳴空間55は、上ケース30に
形成された放音筒56の透孔58を以て外気に開放され
ている。
【0048】このような電気音響変換器によれば、振動
体2の加工精度やばりによる影響がないため、振動体特
性が優れ、品質が安定した信頼性の高い製品が得られ
る。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
打抜き加工によって生じるばりの方向を一様に揃える工
程が不要になる等、処理工数の削減によって工程の簡略
化とともに、振動体特性を向上させることができ、その
結果、振動体の品質の安定化を図って電気音響変換器の
特性改善及び製品の品質を高めることができる。しか
も、磁片の打抜き加工とともに共鳴板の打抜き加工を平
行して行うことで、処理工程の簡略化をより進めること
ができ、処理速度の向上とともに電気音響変換器の品質
向上に寄与することができる。
【0050】
【0051】また、本発明によれば、磁片素材から打ち
抜いた磁片を磁片素材の打抜き部分に戻して保持させて
共鳴板素材に供給して溶接処理を行うことができ、磁片
の打抜き方向の判別やその作業は全く不要であり、作業
性の向上とともに信頼性の高い電気音響変換器用振動体
を製造でき、電気音響変換器の品質向上に寄与すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気音響変換器用振動体の製造方法の
第1実施例を示すブロック図である。
【図2】図1に示した電気音響変換器用振動体の製造方
法の第2実施例を示す斜視図である。
【図3】プレス加工機及び磁片の打抜き加工を示す断面
図である。
【図4】磁片素材の打抜き及び磁片素材による磁片の保
持を示す断面図である。
【図5】レーザ溶接機及び磁片と共鳴板素材との溶接加
工を示す図である。
【図6】プレス加工機及び共鳴板素材の打抜き加工を示
す断面図である。
【図7】共鳴板素材からの電気音響変換器用振動体の形
成を示す断面図である。
【図8】本発明の電気音響変換器用振動体の製造方法の
第3実施例を示す斜視図である。
【図9】本発明の電気音響変換器用振動体の製造方法で
製造された振動体を用いた電気音響変換器を示す分解斜
視図である。
【図10】図9に示した電気音響変換器を示す縦断面図
である。
【図11】従来の電気音響変換器を示す縦断面図であ
る。
【図12】図11に示した電気音響変換器の背面図であ
る。
【図13】従来の電気音響変換器用振動体の製造方法を
示す斜視図である。
【図14】従来の製造方法によって得られる電気音響変
換器用振動体を示す縦断面図である
【図15】従来の製造方法によって得られる電気音響変
換器用振動体の不良品の形態を示す縦断面図である
【符号の説明】
2 電気音響変換器用振動体 4 共鳴板 6 共鳴板素材 8 磁片 10 磁片素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10K 9/12 G10K 9/13 H04R 31/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共鳴板素材を移送するとともに、磁片を
    形成すべき磁片素材を移送し、この磁片素材に抜き加工
    を施して磁片を形成し、この磁片を前記共鳴板素材上に
    移送して一定の間隔で溶接し、前記共鳴板素材に抜き加
    工を施すことにより、共鳴板に磁片が一体に取り付けら
    れた振動体を形成することを特徴とする電気音響変換器
    用振動体の製造方法。
  2. 【請求項2】 磁片素材から磁片を打抜き、その磁片を
    前記磁片素材の打抜き部分に戻して保持させた後、その
    磁片素材を前記共鳴板素材側に移送し、前記磁片素材に
    保持されている前記磁片を前記共鳴板素材に供給するよ
    うにしたことを特徴とする請求項1に記載の電気音響変
    換器用振動体の製造方法。
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