JP2879731B2 - 荷室構造 - Google Patents

荷室構造

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JP2879731B2
JP2879731B2 JP1308297A JP1308297A JP2879731B2 JP 2879731 B2 JP2879731 B2 JP 2879731B2 JP 1308297 A JP1308297 A JP 1308297A JP 1308297 A JP1308297 A JP 1308297A JP 2879731 B2 JP2879731 B2 JP 2879731B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両に形
成される荷室構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、バン型車両の後部には荷室が設け
られており、この荷室を形成する壁部301は、図30
に示すように、長尺状に形成されたパネル材302,・
・・が、その幅方向に複数接続され形成されている(実
開平6−29929号公報参照)。
【0003】前記パネル材302は、図31にも示すよ
うに、離間して設けられた対をなす長尺状の対面板30
3,303と、両対面板303,303を、その長辺よ
り内側の部位にて結合する上部結合部304及び下部結
合部305とにより一体に構成されている。前記上部結
合部304には、一対の上部突片306,307が離間
して立設されてなる上縁嵌合部308が設けられてお
り、前記下部結合部305には、一対の下部突片30
9,310が離間して立設されてなる下縁嵌合部311
が設けられている。前記上縁嵌合部308は、前記下縁
嵌合部311に外嵌可能に形成されており、上下に配設
されたパネル材302,302同士を結合する際には、
上方に配設されたパネル材302の下縁嵌合部311
に、下方に設けられた上縁嵌合部308を嵌合できるよ
うに構成されている。
【0004】そして、上下に嵌合接続された各々のパネ
ル材302,302は、図30に示したように、下方に
配設されたパネル材302の上縁嵌合部308と、上方
に配設されたパネル材302の下縁嵌合部311とが、
その嵌合部位に沿って複数設けられたリベット312,
・・・により結合され、固定されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記上下のパネル材3
02,302を固定する際には、両パネル材302,3
02が重なり合う部位、すなわち、上方に配設されたパ
ネル材302の下縁嵌合部311と、下方に配設された
パネル材302の上縁嵌合部308との嵌合部位に、前
記リベット312,・・・を設ける必要がある。このた
め、リベット312,・・・を設けるために、図32に
示すように、上縁嵌合部308を形成する上部突片30
7にドリル313の歯を当接するとともに、前記上部突
片307と前記下部突片310とを挿通する通孔314
を穿孔しなければならない。
【0006】このとき、前記上部突片307は、下部突
片310に支持されているため、ドリル313の圧接方
向への逃げが阻止されるが、前記下部突片310は、ド
リル313の圧接方向へ逃げてしまう。すると、下部突
片310に穿孔された通孔314と、前記上部突片30
7に穿孔された通孔314とに位置ずれが生じる恐れが
ある。
【0007】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、上下に配設されたパネル材が複数
接続され形成される壁部を備えた荷室構造において、上
方に設けられたパネル材と、下方に設けられたパネル材
とが重なる部分に、両者を挿通する抜け止め部材を設け
ることなく、上下のパネル材を固定することができる荷
室構造を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明にあっては、荷室の周壁が、対向して立設され
た側壁と、両側壁の一端側に直交して立設された交差壁
とからなり、前記側壁または前記交差壁の少なくとも一
方の壁が、上下に連結された複数のパネル材により形成
されるとともに、各パネル材同士が、その上縁及び下縁
に沿って設けられた上縁嵌合部と下縁嵌合部との嵌合構
造により連結された荷室構造において、前記側壁の端部
が上下方向の全長にわたり挿入される側壁挿入凹部と、
前記交差壁の端部が全長にわたり挿入される交差壁挿入
凹部とが直交方向に開口したコーナーポストに、前記側
壁及び前記交差壁の端部を挿入するとともに、前記側壁
と前記側壁挿入凹部との間、及び前記交差壁と前記交差
壁挿入凹部との間に、それぞれ楔状の楔部材を圧入し、
前記側壁と前記交差壁とを、前記コーナーポストを介し
て固定する一方、前記側壁の部位と前記交差壁の部位の
それぞれと、前記コーナーポストの前記各挿入凹部が形
成された部位と、前記楔部材とを複数の抜け止め部材に
より止め、かつ、前記各パネル材が連結されてなる一方
の壁を止める前記抜け止め部材を、隣接するパネル材の
前記上縁嵌合部と前記下縁嵌合部とが重なる部分を回避
した部位に設定した。
【0009】すなわち、荷室の周壁が、パネル材が上下
に複数連結されてなる側壁と、該側壁の一端側に設けら
れる交差壁とにより形成される場合には、前記側壁の端
部を、コーナーポストの側壁挿入凹部に挿入するととも
に、前記交差壁の端部をコーナーポストの交差壁挿入凹
部に挿入し、前記側壁と前記側壁挿入凹部との間、及び
前記交差壁と前記交差壁挿入凹部との間に、それぞれ楔
部材を圧入し、コーナーポストと側壁、コーナーポスト
と交差壁とを楔部材で固定する。これにより、楔の分、
挿入凹部の内径寸法を各壁の厚み寸法より広く形成でき
るため、側壁、交差壁のそれぞれをコーナーポストに挿
入する際、挿入容易で、挿入後の固定は挿入凹部と各壁
との間隙に楔を圧入することで容易、かつ、強固に行え
る。こうして側壁と交差壁とはコーナーポストを介して
固定されるため、コーナーポストの側壁挿入凹部に遊嵌
入され、楔部材で固定された側壁は、各パネル同士が嵌
合されて上下に連結された構造に形成されているにもか
かわらず側壁への縦方向の曲げ等の外力に対し、嵌合部
の口開きや外れを、上下に延びた柱状のコーナーポスト
によって抗することができるものとなる。そして、前記
側壁の部位と前記交差壁の部位のそれぞれと、前記コー
ナーポストの前記各挿入凹部が形成された部位と、前記
楔部材とを挿通する通孔をドリルによって複数穿孔した
後、これらの通孔に、抜け止め部材を挿通して固定し、
該抜け止め部材により、これらの部位を止めるので、該
抜け止め部材により、前記コーナーポストと各壁を強固
に固定している楔の各挿入凹部からの抜けが防止され
る。
【0010】さらに、複数のパネル材が連結されてなる
側壁においては、前記側壁の部位と前記コーナーポスト
の側壁挿入凹部が形成された部位と前記楔部材とを、隣
接するパネル材の前記上縁嵌合部と前記下縁嵌合部とが
重なる部分を回避したすなわち、重なる部分の上下の部
位に抜け止め部材を通して固定することにより、上方の
パネル材と下方のパネル材とをコーナーポスト及び楔部
材を介して、固定することができる。このため、前記上
縁嵌合部と前記下縁嵌合部とが重なる重合部に、前記通
孔を穿孔する必要性が生じない。
【0011】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明の第1の実施の形態
を図に従って説明する。図1は、箱バンの後部に設けら
れた荷室1を示す斜視図であり、該荷室1は、前記箱バ
ンの車両を構成するベース部材上に設けられている。
【0012】すなわち、このベース部材は、図2にも示
すように、車両前後方向に延在した対をなす車両フレー
ム5,5と、両車両フレーム5,5の後端部のみに重畳
して後方へ向け延出する一対のサブフレーム6,6と、
前記両車両フレーム5,5及び前記両サブフレーム6,
6に直交して架橋された断面コ字状あるいはL字状の複
数のボルスター7,・・・,8,8からなり、前記車両
フレーム5,5と、該車両フレーム5に設けられたボル
スター7,・・・との間には、図3及び図4にも示すよ
うに、該ボルスター7の高さ位置が、前記サブフレーム
6,6に設けられたボルスター8,8と一致するよう
に、前記サブフレーム6と同寸法の高さを有した中間ブ
ラケット9a、マウントゴム9b、及びマウントブラケ
ット9cからなるブラケット9が設けられている。
【0013】前記荷室1は、図1に示したように、前記
各ボルスター7,・・・,8,8上に設けられたフロア
11と該フロア11の前端部に起立した周壁を構成する
交差壁としての前壁12と、前記フロア11の両側に起
立した周壁を形成する左右側壁13,14と、前壁12
と左右側壁13,14の上端部間に架橋されたルーフ1
5とにより形成されている。また、荷室1の後端部に
は、開口部16が設けられているとともに、該開口部1
6を開閉する一対の観音扉17,17が設けられてい
る。
【0014】最前部に配置されたボルスター7には、図
5にも示すように、前記前壁12の下端部を構成する下
部連結部材21がリテーナを介してボルト&ナット22
により結合されている。この下部連結部材21はアルミ
製の押し出し成形材からなり、前記ブラケット9の側部
に面接するカバー部23が垂設されているとともに、起
立部24が立設されている。該起立部24の上端部に
は、上縁嵌合部25が上縁に沿って形成されており、該
上縁嵌合部25には、パネル材としてのフロントパネル
26の下端に沿って形成された下縁嵌合部27が嵌合さ
れている。つまり、この前壁12は、複数枚のフロント
パネル26,・・・と前記下部連結部材21とを上下方
向に連結することにより構成されており、フロントパネ
ル26は車幅方向に延在する部材であって、アルミ製の
押し出し成形材からなる。このフロントパネル26は、
下端部に前記下縁嵌合部27が形成され、上端部には起
立部24の上端部に形成されたものと同様の構成からな
る上縁嵌合部25が形成されている。そして、最下部の
フロントパネル26は、下縁嵌合部27を下部連結部材
21の上縁嵌合部25に嵌合して、該下部連結部材21
に結合され、その上部のフロントパネル26は、順次下
縁嵌合部27を直下のフロントパネル26の上縁嵌合部
25に嵌合させ、これにより複数枚のフロントパネル2
6,・・・が上下方向に連結されているのである。
【0015】すなわち、このフロントパネル26,・・
・は、図6に示すように、荷室1の外面を形成する長尺
状の外板201と、荷室1の内壁面を形成する長尺状の
内板202と、両板201,202を離間して接続する
上下端側の端部連設部203,203(それぞれ一方の
み図示)及び中央部の中連設部203a,203a(図
10参照)とにより形成されており、複数の閉断面形状
が形成されている。前記外板201の上端部には、前記
上縁嵌合部25の内側に屈曲した後、上方へ延出してな
る上端段差部204が形成されており、その段差は、前
記外板201の厚み寸法と一致するように設定されてい
る。前記上端段差部204より下方に離間した部位に
は、上縁嵌合部25の内側に突出した上端突片205が
設けられている。また、前記内板202の先端には、上
縁嵌合部25の内側に屈曲した後、上方へ延出する断面
L字状の上端L字片206が設けられており、該上端L
字片206の先端には、上縁嵌合部25の外側へ向けて
突出した上端フック部207が形成されている。そし
て、前記端部連設部203から前記上端L字片206の
先端までの長さ寸法は、前記端部連設部203から前記
上端段差部204の上端までの長さ寸法より短めに設定
されている。
【0016】また、フロントパネル26の下端部に設け
られた端部連設部203には、前記外板201より離間
した部位にて下方へ延出した断面L字状の下端L字片2
11が設けられており、この下端L字片211と前記外
板201との間に、棒状のシール材Sを挿入可能に構成
されている。そして、前記端部連設部203から下端L
字片211の先端までの長さ寸法は、前記上縁嵌合部2
5に設けられた前記上端突片205から前記上端段差部
204の先端までを嵌着可能な寸法に設定されている。
また、前記内板202の下端には、下縁嵌合部27の内
側に突出した下端フック部212が設けられており、前
記端部連設部203より下端側の前記内板202の長さ
寸法は、前記下端L字片211に前記上縁嵌合部25の
上端段差部205が嵌着された状態で、上縁嵌合部25
に設けられた上端L字片206の上端フック部207
が、当該内板202に設けられた下端フック部212に
係合可能な寸法に設定されている。
【0017】これにより、図7に示すように、接続され
る一方のフロントパネル26を床Yに配するとともに、
このフロントパネル26の下縁嵌合部27に、図8に示
すように、他方のフロントパネル26の上縁嵌合部25
を傾けた状態で内嵌させた後、このフロントパネル26
を床Y側に回動することによって、両フロントパネル2
6,26を容易に接続することができるように、つま
り、両フロントパネル26,26を床Yに寝かした状態
で接続することができるように構成されている。そし
て、両フロントパネル26,26が接続された状態にお
いては、図6に示したように、互いに嵌合した前記上縁
嵌合部25と下縁嵌合部27とにより、閉断面形状が形
成されるように構成されており、一方のフロントパネル
26の下縁嵌合部27の基端と、他方のフロントパネル
26の上縁嵌合部25の先端との間には、シール材Sが
配設されるので、両フロントパネル26,26の延在方
向、すなわちスライド方向への摩擦が大となり、このシ
ール材Sが、両嵌合部の閉断面形状内への雨水の侵入を
防ぐとともに、両フロントパネル26,26の滑り止め
として作用するように構成されている。
【0018】また、最上部に位置するフロントパネル2
6の上部には、図9に示すように、上部連結部材31が
配設されている。この上部連結部材31も、アルミ製の
押し出し成形材であって断面略L字状であり、垂直方向
に延在する垂設部32と該垂設部32より水平方向に延
出した支持部33とが一体的に形成されている。垂設部
32の下端部には、前述と同様の下縁嵌合部27が形成
されており、該下縁嵌合部27は最上部に位置するフロ
ントパネル26の上縁嵌合部25と嵌合している。した
がって、荷室1の前壁12は、前記下部連結部材21の
起立部24と複数枚のフロントパネル26,・・・、及
び上部連結部材31の垂設部32で構成されている。
【0019】一方、図10に示すように、ボルスター7
の側部にも、車体前後方向に延在する前記左右側壁1
3,14の下端部を構成する(左側部13のみ図示)前
述と同様の下部連結部材21がリテーナを介してボルト
&ナット22により結合されている。この下部連結部材
21には、前記フロントパネル26と同様の断面構造か
らなるサイドパネル41が、同様の嵌合構造にて上下方
向に複数枚連結されており、最上部に位置するサイドパ
ネル41には、図9に示した前壁12の上部連結部材3
1と同一断面構造をした上部連結部材31が結合されて
いる。すなわち、荷室1の前壁12と左右側壁13,1
4とは、同一断面構造であって、用いている各パネル2
6,41や下部及び上部連結部材21,31の長さ寸法
のみが異なる。したがって、荷室1の左右側壁13,1
4は、下部連結部材21の起立部24と複数枚のサイド
パネル41,・・・、及び上部連結部材31の垂設部3
2で構成されている。そして、前記ルーフ15の主要部
分を構成するルーフパネル42は、その前端部及び両側
端部において、各々上部連結部材31,・・・の支持部
33にボルト&リテーナ45(リテーナ45はナットで
も良い)により結合されている。
【0020】また、前壁12の両側端部と左右側壁1
3,14の前端部との間には、図11に示すように、コ
ーナーポスト51が上下方向に配置されている(左側壁
13側のコーナポスト51のみ図示)。このコーナーポ
スト51は、アルミ製の押し出し成形材であって、前壁
12及び左側壁13の外周部に沿って屈曲した外壁面5
2と、前壁12及び左側壁13の内周部に沿って屈曲し
た内壁面53と、両壁面52,53の端部より内側の部
位にて、前記外壁面52と前記内壁面53とを結合する
第1及び第2の結合部54,55とにより断面略L字状
に形成されており、第1及び第2の結合部54,55に
は、前記フロントパネル26あるいは前記サイドパネル
41の端部が当接する当接部54a,55aが突設され
ている。このコーナーポスト51の一端側には、第1の
結合部54と、前記外壁面52の一方の端部を形成する
第1の外側片56と、内壁面53の一方の端部を形成す
る第1の内側片57とによって前記フロントパネル26
の端部が遊嵌した状態で挿入される交差壁挿入凹部とし
ての第1の挿入凹部58が上下方向に形成されており、
他端側には、第2の結合部55と、外壁面52の他方の
端部を形成する第2の外側片59と、内壁面53の他方
の端部を形成する第2の内側片60とによって前記サイ
ドパネル41の端部が遊嵌した状態で挿入される側壁挿
入凹部としての第2の挿入凹部61が上下方向に形成さ
れている。
【0021】これらの挿入凹部58,61は、解放端側
の幅がやや広い先開き状であって、相対向する第1及び
第2の外側片56,59と、該第1及び第2の外側片5
6,59よりも幅広状の第1及び第2の内側片57,6
0とを有し、前記第1の挿入凹部58を形成する第1の
内側片57と、前記第2の挿入凹部61を形成する第2
の内側片60との間には、両内側片57,60を架橋す
る架橋部71が一体形成されている。また、第1及び第
2の外側片56,59の内面には、凹部72,72が形
成されており、該凹部72、72には、シール材73,
73が設けられている。そして、前記フロントパネル2
6とサイドパネル41とは、各々幅方向の端部を第1及
び第2の挿入凹部58,61内に遊挿した後、各パネル
26,41の内面と前記第1及び第2の内側片57,6
0との間隙に、前記コーナーポスト51と上下方向長さ
が同寸法の長さを有した板状の楔部材74,74を圧入
することにより、コーナーポスト51を介して結合され
ている。
【0022】この楔部材74,74は、図12及び図1
3に示すように、前記フロントパネル26及び前記サイ
ドパネル41を前記コーナーポスト51に固定する抜け
止め部材としてのブラインドリベット75,・・・によ
り固定されており、このブラインドリベット75,・・
・による固定位置は、隣接するパネル26,26、4
1,41の前記上縁嵌合部25と前記下縁嵌合部27と
が重なる重合部G,・・・を回避した上下の部位に設定
され、これにより、楔部材74,74の不用意な抜けが
防止されている。
【0023】すなわち、前記コーナーポスト51と、前
記フロントパネル26あるいは前記サイドパネル41と
の間隙に前記楔部材74,74が圧入され、前記フロン
トパネル26及び前記サイドパネル41がコーナーポス
ト51に固定された際には、図14にも示すように、先
ず、前記コーナーポスト51の第1及び第2の内側片5
7,60と、両内側片57,60側に圧入された前記楔
部材74,74と、前記フロントパネル26及びサイド
パネル41の内板202とに、通孔76,76をドリル
によって穿孔する。次に、この通孔76,76に、断面
キノコ状の第1リベット75a、及び該第1リベット7
5aを挿通するとともに、先端に球部75bが設けられ
た第2リベット75cからなるブラインドリベット75
を挿通させる。そして、図15に示すように、第2リベ
ット57cを引張して、その端部を破断して、図13に
示したように、前記フロントパネル26と前記楔部材7
4、及び前記サイドパネル41と前記楔部材74とを、
前記コーナーポスト51に共締めするとともに、前記コ
ーナーポスト51からの前記楔部材74の抜け止め、及
びコーナーポスト51からの前記フロントパネル26と
前記サイドパネル41との移動を防止するように構成さ
れている。
【0024】他方、荷室1の後端下部には、図16に示
すように、車幅方向に延在するリアエンド部材81が、
前記サブフレーム6の後端部上に固定されている。この
リアエンド部材81は、骨格部82と該骨格部82の後
面下端に連設され後方へ水平状に突出する水平部83等
が一体的に形成されており、前記骨格部82には、荷室
1のフロア11を形成する木製のフロア板85が載置さ
れている。また、荷室1の後端両側部には、図17に示
すように、上下方向に延在するピラー86が配置されて
いる(左側壁13側のみ図示)。該ピラー86には、大
骨格部87と小骨格部88とが形成されているととも
に、大骨格部87の側部であって小骨格部88の前方に
挿入凹部89が設けられている。さらに、ピラー86に
は、大骨格部87の後面に断面略L字状の側部フランジ
90が突設されているとともに、小骨格部88の後面外
側に全長に上下方向亙って延在する車体側ヒンジブラケ
ット91が突設されている。該ヒンジブラケット91に
は、ヒンジ93の一端部を当接摺動して外れないように
押さえている湾曲凹部92が設けられており、回転可能
にされている。該ヒンジ93の他端部には、前記観音扉
17の端部において上下方向の全長に亙って固定された
扉側ヒンジブラケット95が前記車体側ヒンジブラケッ
ト91とヒンジ93と同様に回転可能に設けられてい
る。
【0025】前記ピラー86に設けられた挿入凹部89
は、解放端側の幅がやや広い先開き状であって、相対向
する外側片101と前記大骨格部87に形成されたテー
パー面102とを有しており、前記外側片101には、
シール材72が配設された凹部73が、前述したコーナ
ーポスト51と同様に形成されている。そして、前記サ
イドパネル41は、後端部を前記挿入凹部89内に遊挿
した後、サイドパネル41とテーパー面102との間
に、前述と同様の楔部材74を圧入することにより、ピ
ラー86に結合されている。また、サイドパネル41と
楔部材74と大骨格部87のテーパー面102との間
に、前述したコーナーポスト51と同様のブラインドリ
ベット(図示省略)を挿通させ、固定する。この際、前
述したコーナーポスト51と同様に、隣接するパネル4
1,41の上縁嵌合部25と下縁嵌合部27とが重なる
重合部G,・・・を回避した上下の部位で固定される。
尚、大骨格部87の荷室内側にはブラインドリベットの
工具が挿入可能な作業孔SGKが設けられている。前記
側部フランジ90には、観音扉17の閉時に扉側ヒンジ
ブラケット95に密接する車体側ウェザーストリップ1
03が嵌着されている。そして、観音扉17を閉止した
状態においては、ピラーに形成された車体側ヒンジブラ
ケット91の内側に、該車体側ヒンジブラケット91と
側部フランジ90との間、車体側ウェザーストリップ1
03と該車体側ウェザーストリップ103が密接する扉
側ヒンジブラケット95及びヒンジ93により、空間部
105が形成される。この空間部105は、前述のよう
に車体側ウェザーストリップ103が扉側ヒンジブラケ
ット95に密接することにより、荷室1の内部とは仕切
られており、また、下端部は開放されている。なお、ピ
ラー86は大骨格部87の下端部において前記リアエン
ド部材81の骨格部82の両端部に結合されている。
【0026】また、荷室1の後端上部には、図18に示
すように、車幅方向に延在するルーフレール110が配
設されている。該ルーフレール110にも、大骨格部1
11と該大骨格部111の後面に連設された小骨格部1
12とが形成されているとともに、両骨格部111,1
12の上面に連なる平面部113が形成されている。大
骨格部111の前面には、棚部114が形成されてお
り、該棚部114には前記ルーフパネル42の後端部が
ボルト&リテーナ115によって固定されている。ルー
フパネル42の上面は、僅かな段差をもって前記平面部
113に連なっており、したがって、この荷室1のルー
フ15は、ルーフパネル42とルーフレール110の平
面部113とにより構成されている。そして、前記小骨
格部112の下面には、両端部において前記側部フラン
ジ90と接する上部フランジ117が突設されており、
この上部フランジ117には、開口部16において左右
側壁13,14側とルーフ15側とに亙って巡らされた
前記車体側ウェザーストリップ103が嵌着されてい
る。
【0027】さらに、ルーフレール110の前記平面部
113には、前記車体側ウェザーストリップ103の取
り付け位置である前記上部フランジ117や側部フラン
ジ90よりも車体外側つまり、上部フランジ117や側
部フランジ90よりも車体後方に、その全長に亙って車
幅方向に延在するドリップチャンネル118が形成され
ている。このドリップチャンネル118は、凹溝119
と、該凹溝119の後縁部に設けられてその上部に迫り
出した庇部120とで構成されており、両端部は、図1
9にも示すように、前記空間部105の上部に位置して
いる。この庇部120により、ドリップチャンネル11
8の凹溝119を深くあるいは幅広く構成しても、上方
あるいは斜上方から見たときのドリップチャンネル11
8を小さく見せることができるため、見栄えがよく大き
な凹溝119に形成することができる。なお、この図1
9においては、上部連結部材31の後端部、ピラー8
6、ヒンジ93の上端部、及びルーフレール110の側
端部を露出させた状態で示しているが、これら各端部の
集合部分には、図1に示したコーナカバー125が嵌着
され、このコーナカバー125によりドリップチャンネ
ル118の端部から流下した雨水が、前記空間部105
内に案内されるようになっている。
【0028】また、観音扉17の下端部と自由端部に
は、図16及び図20に示すように、支持枠126が嵌
着されており、該支持枠126には、閉時に前記リヤエ
ンド部材81の後端面に密接し(図16)、あるいは相
互に密接する(図20)扉側ウェザーストリップ127
が嵌着されている。また、図18に示したように、観音
扉17の上端部には、その閉時に前記車体側ウェザース
トリップ103が密接する密接枠128が嵌着されてい
る。これら枠126,128や、前記リヤエンド部材8
1、ピラー86、ヒンジ93、ルーフレール110もア
ルミ製の押し出し成形材からなる。
【0029】以上の構成にかかる本実施例において、箱
バン後部に荷室1を形成する際には、下部連結部材2
1、複数のフロントパネル26,・・・、及び上部連結
部材31からなる前壁12と、下部連結部材21、複数
のサイドパネル41,・・・、及び上部連結部材31か
らなる左右側壁13,14とを、図7及び図8にて示し
た手順により、床Y上にて予め形成しておき、形成され
た前壁12の両端部に、コーナーポスト51,51を取
り付ける。このコーナーポスト51を取り付ける際に
は、第1の外側片56の凹部72にシール材73が予め
挿入されたコーナーポスト51の第1の挿入凹部58
を、前記前壁12の両端部に遊嵌した状態で挿入する。
このとき、前壁12を構成する下部連結部材21、複数
のフロントパネル26,・・・、及び上部連結部材31
は、各々の端部が第1の挿入凹部58に設けられた当接
部54aに当接された状態で維持される。また、前記コ
ーナーポスト51の第1の挿入凹部58の内径寸法は、
前記前壁12の厚み寸法より大きく設定されていること
から、前壁12の挿入作業が容易である。
【0030】そして、第1の挿入凹部58における第1
の内側片57と前記前壁12との隙間に楔部材74を軽
く挿入し、前壁12を前記シール材73が設けたれた第
1の外側片56側に押圧して、前記前壁12にコーナー
ポスト51を仮止めする。すると、前壁12を構成する
下部連結部材21、複数のフロントパネル26,・・
・、及び上部連結部材31の各部材は、各々の延在方
向、すなわちスライド方向へのずれが防止された状態に
仮止めされる。前記前壁12と該前壁12の両端部に仮
止めされた両コーナーポスト51,51は、この仮止め
状態で置いておく。
【0031】次に、図21に示すように、車両のベース
部材を形成するボルスター7に、左右側壁13,14の
下端部を形成する下部連結部材21を、ボルト&ナット
22により固定した後(左側壁13側のみ図示)、左右
側壁13,14の垂直保持、両側壁13,14間の寸法
保持、及び両側壁13,14における上端のふらつき
を、図22に示すように、アングル部材131により防
止、具体的には、両壁13,14上端の上部連結部材3
1,31における支持部33に設けられたルーフ取り付
け用のボルト挿通孔132,132にアングル部材13
1のピン部133,133を挿入して、左右側壁13,
14上端のふらつきを防止する。
【0032】この状態で、前記したように予め前壁12
を組み付けた左右のコーナーポスト51,51を左右側
壁13,14の前端に、図23に示すように、取り付け
る(左側壁13側のみ図示)。この前壁12を組付けた
左右のコーナーポスト51を取り付ける際には、第2の
外側片59の凹部72にシール材73が予め挿入された
コーナーポスト51,51の第2の挿入凹部61を、左
側壁13及び右側壁14をそれぞれ構成する前記下部連
結部材21、複数のサイドパネル41,・・・、及び上
部連結部材31に遊嵌した状態で挿入する。
【0033】そして、第2の挿入凹部61,61におけ
る第2の内側片60,60と前記左側壁13及び右側壁
14との隙間に楔部材74,74を軽く挿入し、左側壁
13及び右側壁14を前記シール材73,73が設けら
れた第2の外側片59,59側に押圧して、前記左側壁
13及び右側壁14と前記コーナーポスト51,51と
の仮止めを行う。この状態においても、前述と同様に、
左右側壁13,14を構成する下部連結部材21、複数
のフロントパネル26,・・・、及び上部連結部材31
の各部材は、各々の延在方向、すなわちスライド方向へ
のずれが防止された状態で仮止めされる。そして、前記
前壁12の下部連結部材21を、車両のベース部材を形
成するボルスター7にボルト&ナット22により固定す
る。このようにして、前記前壁12と、前記左右側壁1
3,14とがコーナーポスト51,51を介して仮止め
されてなるコ字状の荷室1を構成する周壁を形成する。
【0034】その後、図24に示すように、左右側壁1
3,14と前壁12との角部(左側壁13側のみ図
示)、詳しくは、左側壁13及び前壁12の上部連結部
材31,31における支持部33,33に設けられたル
ーフパネル42固定用のボルト挿通孔141,141
に、コ字状に屈曲されてなるコーナーアングル材142
を係止して、両壁12,13両壁12,14のぐらつき
を防止した後、左右側壁13,14の後部に、リヤエン
ド部材81、ルーフレール110等を取り付けるととも
に、左右側壁13,14の後端に、図17にも示したよ
うに、ヒンジ93、及び観音扉17が設けられたピラー
86,86を取り付ける(左側壁13側のみ図示)。す
なわち、前記前壁12が組み付けられたコーナーポスト
51を取り付けた場合と同様に、左右のピラー86,8
6に設けられた凹部72,72にシール材73,73を
配設した後、左右ピラー86,86の挿入凹部89,8
9を、左側壁13,右側壁14の後端に遊嵌した状態で
挿入するとともに、左側壁13・右側壁14とテーパー
面102,102との間に、楔部材74,74を軽く挿
入して、左側壁13・右側壁14とピラー86,86と
を仮止めする。
【0035】これにより、ベース部材を構成する前記各
ボルスター7,・・・,8,8上には、図25にも示す
ように、前壁12、左右側壁13,14、及び観音扉1
7,17を有したピラー86,86の各々が仮止めされ
てなる箱形状の荷室1を構成する周壁が形成される(要
部の断面のみ図示)。この荷室1の底部、すなわち、露
出した前記各ボルスター7,・・・,8,8上には、図
26に示すように、複数のフロア板85,・・・が車幅
方向に沿って敷き詰められるとともに、ビス151,・
・・によって、その縁部が固定され、フロア11が形成
される。そして、仮止め状態にある荷室1の周壁を形成
する各部材の結合状態を、内部より調整して形状を整え
た後、各壁12,13,14上端に、ルーフパネル42
を架橋固定して、箱状の周壁にルーフ15を形成する。
このとき、前記前壁12及び前記左右側壁13,14
は、仮止め状態に維持されているので、前記ルーフ15
と各壁12,13,14とに、位置ずれが生じていた場
合であっても、この位置ずれを容易に修正することがで
きる。
【0036】そして、各挿入凹部58,61,89に軽
く挿入された楔部材74,・・・を強固に打ち込み、各
壁12,13,14を固定する。このとき、図11に示
したように、第1の挿入凹部58に挿入された前壁12
を押圧する楔部材74の反力F1は、第1の挿入凹部5
8を形成する第1の内側片57に突設された架橋部材7
1を介して、第2の挿入凹部61を形成する第2の内側
片60へ向けて伝達される一方、第2の挿入凹部61に
挿入された左側壁13を押圧する楔部材74の反力F2
は、第2の挿入凹部61を形成する第2の内側片60に
突設された前記架橋部材71を介して、第1の挿入凹部
58を形成する第1の内側片57へ向けて伝達される。
このため、前壁12を押圧する楔部材74の反力F1と
左側壁13を押圧する楔部材74の反力F2とを、前記
架橋部材71によって、互いに打ち消す方向に伝達し
て、両反力F1,F2を互いに相殺することができるの
で、前記両楔部材74、74が圧入される両挿入凹部5
8,61における両内側片57,60の変形を防止する
ことができる。また、図17に示したように、左右側壁
13(14)の後縁が固定される前記ピラー86の挿入
凹部89においては、楔部材74の反力F3は、大骨格
部87のテーパー面102に伝達されるように構成され
ているが、前記大骨格部87は閉断面形状に形成されて
いるため、このテーパー面102の内方への逃げ及び変
形を確実に防止することができる。したがって、これら
の変形に伴い生じる各壁12,13の保持力の低下を未
然に防止することができる。
【0037】そして、前記各壁12,13,14を固定
した各コーナーポスト51,51には、図12〜図15
に示したように、隣接するパネル26,26、41,4
1の上縁嵌合部25と下縁嵌合部27とが重なる重合部
G,・・・を回避した上下の部位に、ドリルによって通
孔76,・・・が穿孔された後、ブラインドリベット7
5,・・・が挿通された状態で固定される。これによ
り、前記前壁12と前記左右側壁13,14とを、前記
コーナーポスト51,51を介して固定することができ
るとともに、前壁12及び左右側壁13,14を構成す
る上下に配設された各パネル26,・・・、41,・・
・を、コーナーポスト51,51及び楔部材74,・・
・を介して、固定することができる。このため、前記上
縁嵌合部25と前記下縁嵌合部27とが重なる重合部G
に、ブラインドリベット75,・・・を挿通させる通孔
76,・・・を穿孔する必要性が生じない。したがっ
て、上下に配設された各パネル材における重合部に通孔
を設けなければ上下のパネル材を結合することができな
かった従来のように、上方に配設されたパネル材の通孔
と、下方に配設されたパネル材の通孔とに位置ずれが生
じることに起因した不具合を確実に防止することができ
る。
【0038】また、前記各壁12,13,14を形成す
る前記各パネル26,・・・、41,・・・は、各々の
端部が前記コーナーポスト51,51の挿入凹部58,
61に合わせられるとともに、各挿入凹部58,61の
当接部54a,55aに当接された状態、つまり、各々
のパネル26,・・・、41,・・・の延在方向へのス
ライドが防止された状態で、前記楔部材74,・・・及
び前記ブラインドリベット75,・・・により固定され
るので、上下に配設されるとともに隣接したパネル材同
士が順次ブラインドリベットにより固定されて側壁が形
成される従来のように、一部のパネル材が、その延在方
向、すなわちスライド方向にずれた状態で固定されてし
まうことは無く、各パネル材が上下に結合されてなる側
壁の変形及び、この側壁により形成される荷室の変形を
未然に防止することができる。
【0039】さらに、各楔部材74,・・・は、前記各
ブラインドリベット75,・・・によって、前記コーナ
ーポスト51,51及び左右側壁13,14、あるいは
前記前壁12に共締めされるので、車両走行中の荷室1
の永年の振動等により、各楔部材74,・・・が抜ける
ことを防止することができる。加えて、上下に配設され
たパネル材同士を、各パネル材の延在方向に沿って打ち
込まれた複数のブラインドリベットにより固定した場合
と比較して、ブラインドリベットの打ち込み数を大幅に
削減することができるので、ブラインドリベット75,
・・・の打ち込み作業が容易となる。
【0040】加えて、前記各パネル26,・・・、4
1,・・・は、図12に示したように(右側壁14側の
み図示)、隣接するパネル26,・・・、41,・・・
の上縁嵌合部25と下縁嵌合部27とが重なる重合部G
を回避した上下の部位が、前記ブラインドリベット75
により固定されるので、図4に示したように、隣接した
パネル26,・・・、41,・・・が嵌合した状態で、
互いに係止される上端フック部207及び下端フック部
212が、その重合部Gに形成された本実施の形態のよ
うな構成であっても、前記上端フック部207及び下端
フック部212を挿通する通孔を穿孔することなく、前
記ブラインドリベット75により、各パネル26,・・
・、41,・・・同士を連結することができる。
【0041】(第2の実施の形態)図27は、本発明の
第2の実施の形態を示す図であり、第1の実施の形態に
おける図12と同様に、荷室1の右側壁14の断面図が
示されている。なお、第1の実施の形態と同様の部分に
ついては、同一の符号を付して説明を省略する。
【0042】すなわち、サイドパネル41は、平板状の
外板201と、該外板201の上縁に沿って形成された
上方開口状の上縁嵌合部25と、前記外板201の下縁
に沿って形成された下方開口状の下縁嵌合部27とによ
り形成されている。前記上縁嵌合部25を形成する端部
連設部203の下部には、該端部連設部203に平行す
るとともに、離間して設けられた上縁平行部501が一
体形成されており、上縁嵌合部25の基部には、上縁閉
断面部502が形成されている。また、前記下縁嵌合部
27を形成する端部連設部203の上部には、該端部連
設部203に平行するとともに、離間して設けられた下
縁平行部503が一体形成されており、下縁嵌合部27
の基部には、下縁閉断面部504が形成されている。
【0043】前記外板201には、前記上縁嵌合部25
と下縁嵌合部27との間に、内側に突出するT字リブ5
05が外板201の長さ方向に沿って突設されており、
該T字リブ505は、前記コーナーポスト51に固定さ
れた状態で、その先端が前記楔部材74に面接するよう
な高さ寸法に設定されている。また、前記T字リブ50
5と前記上縁嵌合部25との間には、前記T字リブ50
5より高さ寸法の低い小リブ506が前記外板201の
長さ方向に沿って突設されており、該小リブ506と前
記Tリブ505とにより前記外板201が補強されてい
る。そして、前記上縁嵌合部25と前記下縁嵌合部27
とが重合する重合部Gを回避した上側に設けられたブラ
インドリベット75は、前記下縁閉断面部504におけ
る内壁面に設定されている。
【0044】以上の構成において、隣接するサイドパネ
ル41,41同士を固定する際には、図7及び図8に示
した第1の実施の形態と同様に、接続される一方のサイ
ドパネル41を床に配するとともに、このサイドパネル
41の下縁嵌合部27に、他方のサイドパネル41の上
縁嵌合部25を傾けた状態で内嵌させた後、このサイド
パネル41を床側に回動することによって容易に接続す
ることができる。このようにして接続したサイドパネル
41,・・・に、コーナーポスト51の挿入凹部を挿入
した後、楔部材74を圧入する等行い、荷室形成後、前
記上縁嵌合部25と下縁嵌合部27とが重なる重合部
G,・・・を回避した上下の部位に、ドリルによりコー
ナーポスト51の内側片60と楔部材74と、外板20
1から一体に内側に延びる連設部203、平行部503
と一体に形成された内側面510とを貫く通孔76,・
・・を穿孔した後、ブラインドリベット75,・・・を
挿通し、かしめることにより、各サイドパネル41,・
・・を、コーナーポスト51部で、コーナーポスト5
1,51及び楔部材74,・・・を介して固定すること
ができる。このため、前記上縁嵌合部25と前記下縁嵌
合部27とが重なる重合部Gに、ブラインドリベット7
5,・・・を挿通させる通孔76,・・・を穿孔する必
要性が生じない。したがって、上下に配設された各パネ
ル材の長さ方向全体にわたって、適宜の間隔で重合部に
多数の通孔を設けなければ上下のパネル材を結合するこ
とができなかった従来のように、上方に配設されたパネ
ル材の通孔と、下方に配設されたパネル材の通孔とに位
置ずれが生じることに起因した不具合を第1の実施の形
態同様に防止することができる。
【0045】また、サイドパネル41の上縁に形成され
た上方開口状の上縁嵌合部25には、その基端部に沿っ
て上縁閉断面部502が一体形成されており、下縁に形
成された下方開口状の下縁嵌合部27には、その基端部
に沿って上縁閉断面部504が一体形成されているの
で、両嵌合部25,27は、前記両閉断面部502,5
04により補強される。これにより、前記両嵌合部2
5,27の嵌合構造により接続される上下のサイドパネ
ル41,41における結合強度を高めることができる。
【0046】そして、本実施の形態におけるサイドパネ
ル41は、平板状の外板201と、該外板201の上縁
に沿って形成された上縁嵌合部25及び上縁閉断面部5
02と、前記外板201の下縁に沿って形成された下縁
嵌合部27及び下縁閉断面部504と、前記上縁閉断面
部502及び前記下縁閉断面部504の間に立設された
T字リブ505とにより一体形成されており、コーナー
ポスト51に遊嵌されるとともに楔部材74が圧入され
た状態で、前記両閉断面部502,504を形成する内
側の内側面510,510と、前記T字リブ505の先
端に一体形成された先端面511とが、前記楔部材74
に面接されるように構成されているため、平板状の外板
201と、該外板201に平行して設けられた平板状の
内板202と、両板201,202を離間して接続する
上下端側の端部連設部203,203及び中央部の中連
設部203a,203a(図10参照)とからなる第1
の実施の形態におけるサイドパネル41のように、内側
全面に前記内板202を形成することなく、前記楔部材
74によってコーナーポスト51に強固に固定すること
ができる。これにより、内側全面に前記内板202が形
成されてなるH型断面形状のサイドパネル41と比較し
て、コーナーポスト51における固定力を低下させるこ
となく、サイドパネル41の軽量化を図ることができ
る。また、前記内板202を廃止することにより、前記
サイドパネル41に、荷室内側に開口した空間を形成す
ることができるので、この空間に断熱材等を収容するこ
とも可能となる。
【0047】さらに、本実施の形態においては、前記重
合部Gを回避した上側に設けられたブラインドリベット
75の位置は、前記下縁閉断面部504を形成する内側
面510に設定されているので、前記ドリルによる穿孔
時において、前記下縁閉断面部504の内側面510の
内方への逃げ及び変形を確実に防止することができる。
【0048】従来技術から本発明にいたる前の改良案と
して、図28に示すように、コーナーポスト51に挿入
された前壁12または左右側壁13,14を、ブライン
ドリベット75,・・・により固定することが考えられ
る。しかし、このようにすると挿入凹部の内径寸法と、
前壁12,左右側壁13,14の厚さ寸法とを合致する
ように設定することは、挿入凹部に各壁12,13,1
4を挿入するための特別な工夫(弾性を持たせるとか、
組み付け時に挿入凹部を広げる等)を要するものとなる
欠点が生じる。
【0049】従来技術から本発明にいたる前の別の改良
案として、図29に示すように、前記コーナーポスト5
1の外周面を形成し、前壁12の端部及び左右側壁1
3,14の端部が当接する当接凸部251を有した外周
部材252と、前記コーナーポスト51の内周面を形成
し、前記外周部材の当接凸部251にボルト253によ
って締結される内周部材254とにより構成し、前記前
壁12と前記左右側壁13,14とを、前記外周部材2
52にボルト締めされる前記内周部材254、及び該内
周部材254に挿通されるブラインドリベット75,7
5により固定することも考えられる。しかし、この案の
場合、組み付けは極めて容易に行うことができる反面、
内周部材254を当接凸部251に当てボルト253に
よって締結した際、外周部材252と内周部材254間
の寸法が各壁12,13,14と合致するようにできな
いと、ブラインドリベット75,75により固定した
際、その固定によって各壁12,13,14又は内周部
材254が変形する恐れが生じるとか、変形しない場合
は隙が生じ、ボルト253、ブラインドリベット75,
75で各壁12,13,14やコーナーポスト51へ加
わる外力をうけなければならなくなり、強度上の問題が
生じるため結果寸法精度の高いものを要求されるという
欠点を有するものとなる。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように本発明にあっては、
例えば、荷室の周壁を、パネル材が上下に複数連結され
てなる側壁と、該側壁の一端側に設けられた交差壁とに
より形成した場合において、パネル材の上縁に設けられ
た上縁嵌合部と、パネル材の下縁に設けられた下縁嵌合
部とが重なる重合部に、通孔を穿孔する必要が無いの
で、上下に配設されたパネル材における重合部位に通孔
を設けなければ上下のパネル材を結合することができな
かった従来のように、上方に配設されたパネル材の通孔
と、下方に配設されたパネル材の通孔とに位置ずれが生
じる恐れは無く、これに起因した不具合を確実に防止す
ることができる。
【0051】また、荷室の周壁を、パネル材が上下に複
数連結されてなる側壁と、該側壁の一端側に設けられる
交差壁とにより形成する場合には、前記側壁の端部を、
コーナーポストの側壁挿入凹部に挿入するとともに、前
記交差壁の端部をコーナーポストの交差壁挿入凹部に挿
入し、前記側壁と前記側壁挿入凹部との間、及び前記交
差壁と前記交差壁挿入凹部との間に、それぞれ楔部材を
圧入し、コーナーポストと側壁、コーナーポストと交差
壁とを楔部材で固定することができる。これにより、楔
の分、挿入凹部の内径寸法を各壁の厚み寸法より広く形
成できるため、側壁、交差壁のそれぞれをコーナーポス
トに挿入する際、挿入容易で、挿入後の固定は挿入凹部
と各壁との間隙に楔を圧入することで容易、かつ、強固
に行える。こうして側壁と交差壁とはコーナーポストを
介して固定されるため、コーナーポストの側壁挿入凹部
に遊嵌入され、楔部材で固定された側壁は、各パネル同
士が嵌合されて上下に連結された構造に形成されている
にもかかわらず側壁への縦方向の曲げ等の外力に対し、
嵌合部の口開きや外れを、上下に延びた柱状のコーナー
ポストによって抗することができるものとなる。
【0052】また、前記側壁を形成する前記各パネル材
を、各々の端部が前記側壁挿入凹部に合わせた状態、つ
まり、各々のパネル材の延在方向へのスライドを防止し
た状態で、前記楔部材及び前記抜け止め部材によって固
定することができるので、上下に配設されるとともに隣
接したパネル材同士が順次抜け止め部材により固定され
側壁が形成される従来のように、一部のパネル材が、そ
のスライド方向にずれた状態で固定されてしまうことは
無く、各パネル材が上下に接続されてなる側壁の変形及
び、この側壁により形成される荷室の変形を未然に防止
することができる。
【0053】さらに、上下に配設されたパネル材同士
を、各パネル材の延在方向に沿って打ち込まれた複数の
抜け止め部材により固定した場合と比較して、抜け止め
部材の打ち込み数を大幅に削減することができるので、
抜け止め部材の打ち込み作業が容易となる。加えて、前
記各パネル材は、隣接するパネル材の上縁嵌合部と下縁
嵌合部とが重なる部分を回避した上下の部位が、前記各
抜け止め部材によって固定されるので、隣接したパネル
材に、嵌合した状態で係止される係止爪を前記各嵌合部
に設けた場合であっても、前記係止爪の位置等の影響を
受けることなく、各パネル材同士を連結することができ
る。
【0054】そして、前記楔部材は、前記各抜け止め部
材によって、前記コーナーポスト、及び前記側壁あるい
は前記交差壁に共締めされるので、前記側壁及び前記交
差壁を固定する楔部材の前記コーナーポストにおける各
挿入凹部からの不用意な抜けを確実に防止することがで
きる。
【0055】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す斜視図であ
る。
【図2】同実施の形態におけるベース部材をを示す斜視
図である。
【図3】図2のA−A線に沿う断面図である。
【図4】図2のB−B線に沿う断面図である。
【図5】図2のSC−SC線に沿う断面図である。
【図6】同実施の形態の前壁におけるフロントパネルの
結合部を示す断面図である。
【図7】同実施の形態の前壁におけるフロントパネルが
結合される状態を示す説明図である。
【図8】図7に続く説明図である。
【図9】図1のSA−SA線及びSB−SB線に沿う断
面図である。
【図10】図1のSE−SE線に沿う断面図である。
【図11】図1のSD−SD線に沿う断面図である。
【図12】図1のSK−SK線に沿う断面図である。
【図13】同実施の形態におけるフロントパネルとサイ
ドパネルとの接合部の断面を示す斜視図である。
【図14】同実施の形態のブラインドリベットが設けら
れる状態を示す説明図である。
【図15】図14に続く説明図である。
【図16】図1のSH−SH線に沿う断面図である。
【図17】図1のSJ−SJ線に沿う断面図である。
【図18】図1のSF−SF線に沿う断面図である。
【図19】本実施の形態の要部斜視図である。
【図20】両観音扉を閉止した状態における図1のSG
−SG線に沿う断面図である。
【図21】同実施の形態における荷室の組立工程を示す
要部の断面図である。
【図22】図21に続く組立工程を示す要部の断面図で
ある。
【図23】図22に続く組立工程を示す要部の断面図で
ある。
【図24】図23に続く組立工程を示す要部の断面図で
ある。
【図25】図24に続く組立工程を示す要部の断面図で
ある。
【図26】図25に続く組立工程を示す要部の断面図で
ある。
【図27】第2の実施の形態を示す右側壁の断面図であ
る。
【図28】従来技術から本発明に至る途中の改良を示す
要部の断面図である。
【図29】従来技術から本発明に至る途中の図28と別
の改良を示す要部の断面図である。
【図30】従来の荷室における壁部を示す斜視図であ
る。
【図31】同従来例の要部を示す斜視図である。
【図32】同従来例の壁部にリベットを設ける通孔を穿
孔する状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 荷室 12 前壁(交差壁) 13 左側壁 14 右側壁 25 上縁嵌合部 26 フロントパネル(パネル材) 27 下縁嵌合部 41 サイドパネル(パネル材) 51 コーナーポスト 58 第1の挿入凹部(交差壁挿入凹部) 61 第2の挿入凹部(側壁挿入凹部) 74 楔部材 75 ブラインドリベット(抜け止め部材) G 重合部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷室の周壁が、対向して立設された側壁
    と、両側壁の一端側に直交して立設された交差壁とから
    なり、前記側壁または前記交差壁の少なくとも一方の壁
    が、上下に連結された複数のパネル材により形成される
    とともに、各パネル材同士が、その上縁及び下縁に沿っ
    て設けられた上縁嵌合部と下縁嵌合部との嵌合構造によ
    り連結された荷室構造において、 前記側壁の端部が上下方向の全長にわたり挿入される側
    壁挿入凹部と、前記交差壁の端部が全長にわたり挿入さ
    れる交差壁挿入凹部とが直交方向に開口したコーナーポ
    ストに、前記側壁及び前記交差壁の端部を挿入するとと
    もに、前記側壁と前記側壁挿入凹部との間、及び前記交
    差壁と前記交差壁挿入凹部との間に、それぞれ楔状の楔
    部材を圧入し、前記側壁と前記交差壁とを、前記コーナ
    ーポストを介して固定する一方、 前記側壁の部位と前記交差壁の部位のそれぞれと、前記
    コーナーポストの前記各挿入凹部が形成された部位と、
    前記楔部材とを複数の抜け止め部材により止め、かつ、
    前記各パネル材が連結されてなる一方の壁を止める前記
    抜け止め部材を、隣接するパネル材の前記上縁嵌合部と
    前記下縁嵌合部とが重なる部分を回避した部位に設定し
    たことを特徴とする荷室構造。
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