JP2879261B2 - 畜肉加工製品の製造方法 - Google Patents
畜肉加工製品の製造方法Info
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Description
に関し、詳細には乳酸菌を用いた畜肉加工製品の製造方
法に関する。
因子は、製品の長期の保存性と良好な味覚の確保にあ
る。
蛋白質が分解し、可溶性窒素化合物が増加する。
低下するが、可溶性窒素化合物の増加により再びpHが
上昇し、微生物の増殖に好適な条件となり、微生物によ
る汚染を受け易くなる。
防ぐ為、ハムやソーセージ等を製造する場合、相当長時
間、食塩、硝酸カリウム等を含有する液で塩漬を行なっ
ている。
塩を還元して亜硝酸塩とし、肉色の固定及び亜硝酸自身
の持つ殺菌力と塩漬剤により雑菌の進入を防ぐものであ
る。
大きさに依っても異なるが、相当長時間かかり、製品中
の塩分もかなり高いものになる。
造には、塩漬に5℃〜20℃で長いものは1箇月、熟成
に2週間から半年程度の時間をかけている。
コンの製造において、通常の方法では塩漬、熟成には相
当長時間を要するので、生産性が低い。
うためには、かなり大きな設備を必要とするので、設備
コストが増大する。
て、タンブラー、マッサージャーを使用し短時間に製造
する方法があるが、この方法では熟成期間が短く、製品
の風味が不足する。
て、塩漬、熟成に長時間をかけ、発酵により、更に良好
な風味を醸し出す方法が存在するが、該方法では、大量
の製品を均一の品質にすることが困難である。
トもあまりかからず、製品の風味が不足することなく、
多量の高級品でも均一の品質にすることができる、畜肉
加工製品の製造方法を提供することにある。
を達成するために、鋭意検討を重ねた結果、強制的に乳
酸発酵を行なわせることによって、製品の風味を損なう
ことなく、熟成期間を短縮することができることを見い
出した。
殖温度は10℃以上とされ、これ以上の温度で長時間熟
成させることは雑菌や病原菌汚染が問題となる。
に生育する低温有害菌の汚染による緑変等の弊害が生じ
る。
でも生育出来る乳酸菌を見いだす事が重要となる。
乳酸菌を求め、各種畜肉より多数の肉由来の乳酸菌を分
離し、本発明の目的である高食塩濃度下、5℃以下でも
生育し、更に病原菌に対する抗菌性も備えた優秀な乳酸
菌株を取得することに成功した。
畜肉加工製品の製造方法を確立することができた。
は、下記の通りである。
性を有する乳酸菌を、畜肉に添加し、乳酸発酵を行わせ
る、畜肉加工製品の製造方法である。
ついて、5℃以下で発酵し、耐塩性、抗菌性を有する乳
酸菌として、ラクトバチルス・サケ(Lactobacillus sa
ke)D-1001(微工研菌寄第11708号)を用いる方法であ
る。
bacillus sake) D-1001(微工研菌 寄第11708号)は、
次の菌学的性質を有する。 (a)グラム陽性、無芽胞子形成、通性嫌気性桿菌 (b)グルコースより、DLー乳酸を生成し、ガスの産生はし
ない。 (c)0℃での生育は認められず1,5,10,20,37℃
で生育し、運動性は陰性 である。
ラクトース、ガラクトース、シュークロース、セロビオ
ース、ラクトース、エクスリン、グルコネイト、サリシ
ン、トレハロース、メリビオース、及びリボースより酸
を生成し、キシロース、ソルビトール、ソルボース、マ
ンニトール、メレチトール、ラフィノース、ラムノース
よりの酸の産生は認められない。
分混合した約5kgのソーセージ原料に、ラクトバチルス
・サケD-1001を、菌数が107個/gになるよう に添加
し、500gずつケーシング詰めした。
間中央設備エンジニアリング(株)製薫煙装置スモークシ
ェフTSM−1型で薫煙処理し、5℃及び10℃で7日
間発酵させ、熟成ソーセージを製造した。
も、乳酸菌が肉中で生育していることが認められた。
ジが出来、pHが低いにも拘らず、マイルドな酸味を有
し、独特な風味を醸しだすソーセージが得られた。
ションした場合) 下記の組成からなる塩漬液1kgに、豚ロース肉塊1kgを
加えて2℃で2日間静置塩漬した。
うに、100mlのラクトバチルス・ サケ D-1001(108
個/ml)を50mlのガラスシリンジ(針径0.5mm)を用
いて、肉塊に対して、約1cm間隔、深さ約4cm、1箇所
当り約1mlづつインジェクションをした。
発酵させた。
分な生育が認められた。
が可能であり、充分熟成した風味のある通常の方法で長
時間熟成して作られたハムと同様な品質のロースハムが
得られた。
ンした場合) 実施例2と同じ組成の塩漬液1kgに、豚バラ肉塊1kgを
加えて2℃で2日間静置塩漬した。
肉中にラクトバチルス・サケD-1001(108個/ml)をイ
ンジェクションした後、1〜5℃で3日間静置発酵させ
た。
な乳酸菌の生育が認められ、マイルドな酸味を有する充
分熟成した旨味のあるベーコンが得られた。
MIX-S 6%、アスコルビン酸ナトリウム 0.6%、ハム
アロマ 0.4%、食塩 10%、ラクトバチル ス・サケ
D-1001 3.5×108個/ml)をインジェクション後、
2〜3℃で一晩 タンブリングした。
い、整形充填後、スモーク処理した。
個/g,48時間で2.4×107個/g,120時間では
1.1×108個/gであった。
2,そしてスモーク処理後のpHは6.18であった。
し、肉質も柔らかく、嗜好性の良いものが出来た。
℃に保ちつつ、湿度を徐々に、RH95→90→85→8
0→75と各々2日間づつ、合計10日間かけて下げな
がら乾燥させた。
2.6×107個/g、pHは5.84で あった。
て使用することが出来た。
サケD-1001の特性を調べた試験例について説明する。
ケ D-1001 について、温度特性を調べる試験(試験例
1)、耐塩性を調べる試験(試験例2)、大腸菌に対す
る抗菌性を調べる試験(試験例3)を、各々、次のよう
な条件下で行なった。
X01D)で、30℃、1 6時間前培養を行い、これを本試
験に使用した。
1,5,10,20,30,37℃で培養した場合のそ
れぞれの菌数変化を表3に示す。
られた。
し、20℃で培養した場合のそれぞれの菌数変化を表4
に示す。
養で生育が認められたので、ピックル液へのラクトバチ
ルス・サケ D-1001 の混合使用が可能であった。
地を、5℃,3日間、10℃,4日間、30℃,18時
間の三条件で培養し、遠心分離にて菌体を除去した後、
このサンプル原液、2,4,8,16倍希釈液を調製し
た。
ヒ シルリンガー及びフリードリッヒ カール リュッ
ケのウェル ディフュージョン アッセイ(well difus
ionassay)法により抗菌活性を測定した。
を表6に、それぞれ示す。
においても抗菌活性が見られ、pHも低下していた。
D-1001 は、他の乳酸菌に比し、特に低温に於いても抗
菌活性が認められ、pHの低下及び有機酸の産生が見ら
れる事が明らかとなった。
であるラクトバチルス・サケ D-1001は、低温での増殖
性、耐塩性、及び抗菌性に優れていることが確認でき
た。
高食塩下で生育が可能な特性を活かし、畜肉材料の低温
熟成を行い畜肉加工製品を製造することで、次の効果及
び利点が得られる。
育を抑制し、より安全に製造出来る。(2) 熟成時間の短
縮が可能となり、短時間に風味を付与することが出来
る。(3) 本乳酸菌を使用することにより、高品質の製品
がコンスタントに出来る。(4) 低温熟成であることによ
り発酵設備(恒温室)等の特別な設備が不要であり、従
来設備のみで良い。
性、製品の高級品化が可能であり、生産性の向上により
コストダウンが可能となる。
熟成を短時間で行なうので、生産性が高く、設備コスト
もあまりかからず、製品の風味が不足することなく、多
量の高級品でも均一の品質にすることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 5℃以下で発酵し、耐塩性、抗菌性を有
する乳酸菌であるラクトバチルス・サケ(Lactobacillu
s sake)D-1001(微工研菌寄第11708号)を、畜肉に添
加し、乳酸発酵を行わせることを特徴とする、畜肉加工
製品の製造方法。 - 【請求項2】 5℃以下で発酵し、耐塩性、抗菌性を有
する、微工研菌寄第11708号のラクトバチルス・サケ(L
actobacillus sake)D-1001。
Priority Applications (1)
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JP2415451A JP2879261B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 畜肉加工製品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2415451A JP2879261B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 畜肉加工製品の製造方法 |
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JPH04234963A JPH04234963A (ja) | 1992-08-24 |
JP2879261B2 true JP2879261B2 (ja) | 1999-04-05 |
Family
ID=18523807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2415451A Expired - Lifetime JP2879261B2 (ja) | 1990-12-28 | 1990-12-28 | 畜肉加工製品の製造方法 |
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Country | Link |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102277485B1 (ko) * | 2020-07-07 | 2021-07-15 | 김인식 | 유산균을 이용한 가금육의 가공 방법 |
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-
1990
- 1990-12-28 JP JP2415451A patent/JP2879261B2/ja not_active Expired - Lifetime
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