JP2878616B2 - シリンダの流体供給機構 - Google Patents

シリンダの流体供給機構

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JP2878616B2
JP2878616B2 JP7048820A JP4882095A JP2878616B2 JP 2878616 B2 JP2878616 B2 JP 2878616B2 JP 7048820 A JP7048820 A JP 7048820A JP 4882095 A JP4882095 A JP 4882095A JP 2878616 B2 JP2878616 B2 JP 2878616B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダの流体供給機
構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリンダの一種として図7に示さ
れるリニアスライドシリンダが知られている。すなわ
ち、シリンダ本体61にはピストンロッド62が進退可
能に設けられている。又、シリンダ本体61にはテーブ
ル63が前記ピストンロッド62と同一方向に摺動可能
に設けられている。ピストンロッド62先端とテーブル
63先端とはプレート64で連結され、ピストンロッド
62の進退動作に伴い、プレート64及びテーブル63
が一体的に進退する。プレート64又はテーブル63に
は例えばエアチャック,吸着パッド等の図示しないエア
駆動機器が装備される。
【0003】このエア駆動機器にエアを供給するため、
前記リニアスライドシリンダにはエア供給機構65が設
けられている。即ち、シリンダ本体61にはピストンロ
ッド62と同一方向に延びる一対のガイド孔(図示しな
い)が形成され、このガイド孔にパイプ67が挿通され
ている。又、プレート64には前記ガイド孔と対応する
位置に貫通孔68が形成されている。そして、パイプ6
7の先端外周面と貫通孔68内周面とがシール性を有す
る接着剤にて接着されている。従って、ピストンロッド
62の進退に追従してパイプ67もガイド孔の長手方向
に摺動する。
【0004】そして、シリンダ本体61のガイド孔基端
側から供給されるエアがパイプ67内部を経由して貫通
孔68に供給される。従って、プレート64表側から貫
通孔68に配管を接続すれば、前記エア駆動機器にエア
を供給することが可能である。
【0005】ところが、このエア供給機構65では、パ
イプ67の先端をプレート64に接着しているため、パ
イプ67の自由度が殆どない。そのため、パイプ67に
無理な力が加わると、パイプ67と貫通孔68との間の
接着部分が破損してエア漏れが発生する可能性がある。
又、パイプ67の一部に歪みが生じて該パイプ67がガ
イド孔に沿って円滑に案内されない虞れもある。
【0006】これらの不都合を防止するためには、シリ
ンダ本体61,プレート64,パイプ67の相互間の位
置精度を高くする必要があり、製作上不利であるともに
製品コストも必然的に高くなるという問題がある。
【0007】そこで、図8(a)に示すように、パイプ
67先端にフランジ71を形成し、前記プレート64と
は別に用意した固定プレート72にてパイプ67を固定
するタイプのものが提案されている。前記固定プレート
72は複数本のボルト73によりプレート64の裏面に
固定されている。又、パイプ67先端とプレート64と
の間からのエア漏れを防止するため、プレート64とフ
ランジ71との間にはOリング74が設けられている。
【0008】この構成によれば、図8(b)に示すよう
にプレート64に対して例えば矢印C方向にパイプ67
が所定量ずれることが許容される。その結果、プレート
64に対するパイプ67の自由度が増し、上記のように
パイプ67を接着固定した場合の不都合は解消され、比
較的ラフな寸法管理でもパイプ67先端からのエア漏れ
を確実に防止することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図8に示し
た従来装置では、本来必要なプレート64の他に固定プ
レート72が余分に必要となるため、プレート部分が大
型化してしまい、ひいてはシリンダの全長が長くなって
しまうと共に重量が増すという問題がある。
【0010】又、貫通孔68の径、即ちポート径の変更
も困難である等、設計に対する柔軟性に欠けるものであ
った。又、この種のシリンダでは、例えば、テーブル6
3等にエアチャックを装備する際には把持用のエア供給
と、開放用のエア供給とを独立して行う必要があり、更
にワーク押出用のエア供給を行うとなれば3本又は4本
のパイプ67が必要になる。しかしながら、図8に示し
た従来装置では、パイプ67数を増減する際には固定プ
レート72を一々外さなければならないし、特に、Oリ
ング74,固定プレート72の設置作業やボルト73止
め作業が全てプレート64の裏面側で行われるため、エ
ア供給機構65の取付け作業が面倒であるという問題が
ある。
【0011】本発明は上記した事情に鑑みてなされたも
のであって、第1の目的は、パイプの取付け作業を簡単
にできるシリンダの流体供給機構を提供することにあ
る。又、本発明の第2の目的は、第1の目的に加え、省
スペース化を実現できると共に部品点数を減らすことが
でき、更にポート径を容易に変更し得るシリンダの流体
供給機構を提供することにある。
【0012】更に、本発明の第3の目的は、第2の目的
に加え、部品点数を一層減らすことができるシリンダの
流体供給機構を提供することにある。本発明の他の目的
は、比較的ラフな寸法管理でも確実にシールできると共
に、固定強度も確保できるシリンダの流体供給機構を提
供することにある。
【0013】本発明の更に他の目的は、シリンダのコン
パクト化を一層図ることができ、テーブルに取付けられ
る流体駆動機器への流体の供給を円滑に行い得、又は、
流体供給配管の着脱が容易となるシリンダの流体供給機
構を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1、第2の目的を
達成するため、請求項1に係る発明では、シリンダ本体
にピストンロッドを進退可能に設けたシリンダであっ
て、ピストンロッドには該ピストンロッドと一体的に移
動するプレートを設け、ハウジングには流体供給用のガ
イド孔を設けるとともに、該ガイド孔にパイプをその長
手方向に移動可能に設け、パイプを前記プレートに連結
して前記ピストンロッドの進退によりパイプを一体的に
進退させ、かつガイド孔に流体を供給することによりパ
イプ先端から流体を供給する流体供給機構において、プ
レートの前記ガイド孔と対応する位置には貫通孔を形成
するとともに、該貫通孔の一部にはパイプが挿通可能な
縮径部を設け、そのパイプ先端部には貫通孔を挿通可能
でかつ縮径部に係止される係止部を設け、パイプを貫通
孔に挿通して係止部を縮径部に係止した状態でプレート
の前記シリンダ本体と対向する側から前記係止部を挟み
込む押え体を設け、押え体にはパイプからの流体を給排
するためのポートを形成し、更に、係止部と縮径部との
間、及び押え体と貫通孔との間にはシール部材を設けた
ものである。
【0015】上記第3の目的を達成するため、請求項2
に係る発明では、シリンダ本体にピストンロッドを進退
可能に設けたシリンダであって、ピストンロッドには該
ピストンロッドと一体的に移動するプレートを設け、ハ
ウジングには流体供給用のガイド孔を設けるとともに、
該ガイド孔にパイプをその長手方向に移動可能に設け、
パイプを前記プレートに連結して前記ピストンロッドの
進退によりパイプを一体的に進退させ、かつガイド孔に
流体を供給することによりパイプ先端から流体を供給す
る流体供給機構において、プレートの前記ガイド孔と対
応する位置には貫通孔を形成するとともに、該貫通孔の
一部にはパイプが挿通可能な縮径部を設け、そのパイプ
先端部には貫通孔を挿通可能でかつ縮径部に係止される
係止部を設け、パイプを貫通孔に挿通して係止部を縮径
部に係止した状態でプレートの前記シリンダ本体と対向
する側から前記係止部を挟み込む押え体を設け、押え体
にはパイプからの流体を給排するためのポートを形成
し、更に、係止部と押え体との間にはシール部材を設け
たものである。
【0016】上記他の目的を達成するため、請求項3に
係る発明では、請求項1又は請求項2に記載のシリンダ
の流体供給機構において、前記パイプは前記縮径部に遊
挿されているとした。
【0017】上記更に他の目的を達成するため、請求項
4に係る発明では、請求項1又は請求項2に記載のシリ
ンダの流体供給機構において、前記シリンダ本体と前記
ハウジングとを一体に又は一体的に形成した。又、請求
項5に係る発明では、請求項1又は請求項2に記載のシ
リンダの流体供給機構において、前記シリンダ本体又は
前記ハウジングにはピストンロッドと同一方向に移動可
能なテーブルを設け、テーブルを前記プレートに連結し
た。更に、請求項6に係る発明では、請求項1又は請求
項2に記載のシリンダの流体供給機構において、前記押
え体に代えワンタッチ式管継手を設けた。
【0018】
【作用】請求項1に係る発明によれば、貫通孔にパイプ
を挿通すると、パイプの係止部が縮径部に係止される。
そして、プレートの表側から押え体にて係止部を挟み込
むことによりパイプがプレートに連結される。これによ
り、シリンダに対するパイプの接続作業をプレートの表
側で行うことが可能となり、取付け作業を簡単に行い得
る。この時、係止部と縮径部との間、及び押え体と貫通
孔との間にシール部材を介在させることにより、パイプ
からの流体漏れを確実に防止し得る。又、ポート径を変
更する際にはポート径の異なる押え体を使用することに
より容易に対処し得る。
【0019】請求項2に係る発明によれば、請求項2に
おいて係止部と縮径部との間及び押え体と貫通孔との間
にそれぞれシール部材を設けるのに代え、係止部と押え
体との間にシール部材を設けた。このようにシール部材
を省略してもパイプ先端からの供給流体漏れを防止し得
ると共に、必要なシール部材の数を減らして部品点数を
一層削減し得る。
【0020】請求項3に係る発明によれば、プレートに
対するパイプの自由度が増し、即ち、寸法誤差によるパ
イプのこじれを吸収することができ、比較的ラフな寸法
管理でも確実にシールできると共に、固定強度も確保で
きる。
【0021】請求項4に係る発明によれば、シリンダの
コンパクト化を一層図ることができる。請求項5に係る
発明によれば、テーブルに取付けられる流体駆動機器へ
の流体の供給を円滑に行い得る。請求項6に係る発明に
よれば、流体供給配管の着脱が容易となる。
【0022】
【実施例】
(第1実施例) 以下、本発明をリニアスライドシリンダに具体化した第
1実施例を図1〜図3に従って説明する。
【0023】図1及び図2に示すように、シリンダ本体
1は平面略長方形状をなしている。なお、本実施例では
シリンダ本体1が本発明のシリンダ本体及びハウジング
を兼用している。シリンダ本体1の一側にはその長手方
向に延びる長孔2が形成され、該長孔2の基端にはヘッ
ドカバー3が固定されると共に、長孔2の先端にはロッ
ドカバー4が固定されている。長孔2内にはピストン5
が収容され、該ピストン5によりヘッドカバー3とロッ
ドカバー4とにより囲まれる長孔2の領域を、ヘッド側
圧力室6とロッド側圧力室7とに区画している。ピスト
ン5にはピストンロッド8が突設され、該ピストンロッ
ド8がロッドカバー4を貫通して外部に露出している。
シリンダ本体1一側壁には、ヘッド側圧力室6及びロッ
ド側圧力室7に連通する給排ポート9,10がそれぞれ
設けられている。そして、給排ポート9,10を介して
供給されるヘッド側圧力室6内のエア圧とロッド側圧力
室7内のエア圧との差圧に基づいて、ピストン5及びピ
ストンロッド8が長手方向に一体的に移動する。
【0024】図2(b)に示すように、シリンダ本体1
の他側には前記長孔2と平行に延びるリニアガイド11
が設けられ、同リニアガイド11の上面には同じく平行
に延びるガイド溝12が形成されている。ガイド溝12
にはガイドレール13が摺動可能に案内支持されてい
る。ガイドレール13上面には長方形状のテーブル14
が固定され、ガイドレール13と共に一体移動可能とな
っている。
【0025】シリンダ本体1の他側端部にはストッパブ
ロック15が固定され、このストッパブロック15には
ストッパボルト16が螺入されている。ストッパボルト
16の頭部にはクッションゴム17が固定されている。
そして、ストッパボルト16と六角ナット18との協働
でクッションゴム17の設定位置をシリンダの長手方向
に微調整可能となっている。一方、前記テーブル14の
適宜位置には図示しないボルトによりストッパ片19が
固定されている。従って、ストッパ片19がクッション
ゴム17に当接した位置でテーブル14の長手方向の移
動が規制される。
【0026】図1及び図2(a)に示すように、前記ピ
ストンロッド8及びテーブル14の先端には、前記ピス
トンロッド8の軸線及びテーブル14のテーブル面に直
交するプレート21がねじ止め固定されている。従っ
て、前記給排ポート9,10へのエアの給排に基づいて
移動するピストンロッド8に追従してプレート21が一
体移動され、更に、プレート21と共にテーブル14が
一体移動する。
【0027】シリンダ本体1の一側において前記長孔2
の両側には、前記プレート21又はテーブル14に取付
けられる図示しないエア駆動機器、例えばエアチャック
等にエアを供給するための流体供給機構としてのエア供
給機構22,23がそれぞれ設けられている。
【0028】以下に、このエア供給機構22,23につ
いて主に図1及び図3(a)に基づいて説明する。な
お、両エア供給機構22,23は同一構成であるため、
一方のエア供給機構22についてのみ説明し、他方のエ
ア供給機構23については同一番号を付し、説明を省略
する。
【0029】エア供給機構22にはシリンダ本体1の長
孔2と平行に延びるガイド孔24が形成されている。ガ
イド孔24の基端側には第1ポート25が設けられてい
る。ガイド孔24の先端側には円筒状のパイプ26がそ
の軸線方向に摺動可能に挿入されている。ガイド孔24
に対応するシリンダ本体1先端側にはパイプパッキン2
7が嵌入固定され、第1ポート25を介して供給される
エアがガイド孔24内周面とパイプ26外周面との間か
ら漏れるのを防止している。
【0030】プレート21の前記ガイド孔24と対向す
る位置には貫通孔28が形成されている。貫通孔28に
対応するプレート21基端側には内側に突出する縮径部
としての支持壁29が設けられ、支持壁29には前記パ
イプ26が遊挿されている。一方、パイプ26の先端に
は、貫通孔28に遊挿されかつ支持壁29に係止される
係止部としての円環状のフランジ30が形成されてい
る。支持壁29とフランジ30との間にはシール部材と
してのOリング31が介在されている。
【0031】プレート21の貫通孔28内周面のうちほ
ぼ中間から先端にかけては雌ねじ32が刻設されてい
る。一方、押え体33はその外周の一部に雄ねじ34が
刻設されており、前記雌ねじ32に螺入されている。押
え体33がプレート21に取付けられた状態では、押え
体33はプレート21のプレート面とほぼ面一となると
共に、押え体33の底面がフランジ30を支持壁29側
に押圧してOリング31を圧接する。又、押え体33の
外周にはシール部材としてのOリング35が嵌着され、
貫通孔28内周面と押え体33外周面との間からエアが
漏れるのを防止している。
【0032】なお、前記貫通孔28,支持壁29,フラ
ンジ30及び押え体33により本発明の連結手段が構成
されている。押え体33の中央には前記ガイド孔24と
ほぼ同一軸線に雌ねじ孔からなるポートとしての第2ポ
ート36が設けられている。
【0033】次に、上記のように構成されたエア供給機
構22,23の組付け方法について説明する。まず、プ
レート21の貫通孔28にその表側からOリング31を
挿入する。そして、パイプ26を同じくプレート21の
貫通孔28にその表側から挿入し、パイプ26の基端側
をガイド孔24に挿通する。すると、パイプ26のフラ
ンジ30と支持壁29との間に前記Oリング31が介在
される。
【0034】その後、Oリング35を装着した押え体3
3を貫通孔28にその表側からねじ込むと、押え体33
の基端がフランジ30に当接する。更に、押え体33を
ねじ込むと、図3(a)に示すように、フランジ30と
支持壁29との間にOリング31が圧接される。
【0035】以上により、エア供給機構22,23の組
付けが完了する。本実施例によれば、エア供給機構2
2,23、特にパイプ26を組付ける際、プレート21
の表側で全ての作業を行うことができる。従って、プレ
ート21を取り外す等の作業は不要となって組付作業が
容易となる。
【0036】次に、上記のように構成されたリニアスラ
イドシリンダの作用について説明する。給排ポート9,
10へエアを適宜給排し、ピストン5のヘッド側にかか
る流体圧がピストン5のロッド側に係る流体圧を所定値
以上上回ると、ピストン5はロッド側へ移動する。する
と、図1の2点鎖線に示すように、ピストン5と共にピ
ストンロッド8が一体移動、即ち突出し、このピストン
ロッド8の突出動作に追従してプレート21が一体移動
され、更に、このプレート21と共にテーブル14が一
体移動する。又、一対のパイプ26の先端はプレート2
1に連結されているため、プレート21の突出動作に伴
い、パイプ26もガイド孔24に沿って突出する方向へ
摺動する。なお、プレート21の突出動作は、テーブル
14と一体移動するストッパ片19がストッパボルト1
6頭部に設けられたクッションゴム17に当接する位置
まで行われる。そのため、プレート21の突出停止位置
は、テーブル14に対するストッパ片19の取付け位
置、及びストッパブロック15に対するストッパボルト
16の螺入量により適宜調節することができる。
【0037】一方、給排ポート9,10へエアを適宜給
排し、ピストン5のロッド側にかかる流体圧がピストン
5のヘッド側に係る流体圧を所定値以上上回ると、ピス
トン5はヘッド側へ移動する。すると、図1の実線に示
すように、ピストン5と共にピストンロッド8が一体移
動、即ち没入し、このピストンロッド8の没入動作に追
従してプレート21が一体移動され、更に、このプレー
ト21と共にテーブル14が一体移動する。又、一対の
パイプ26の先端はプレート21に連結されているた
め、プレート21の没入動作に伴い、パイプ26もガイ
ド孔24に沿って没入する方向へ摺動する。
【0038】前記テーブル14又はプレート21に取付
けられる図示しないエア駆動装置にエアを供給するため
には、エア駆動装置に設けられた図示しないエア導入配
管を第2ポート36に予め接続しておく。この状態で
は、テーブル14及びプレート21がどこに位置しよう
とも、第1ポート25から供給されたエアがガイド孔2
4,パイプ26,第2ポート36を介してエア駆動装置
に達する。従って、この供給されたエアによりエア駆動
装置が所望の動作を行う。
【0039】ここで、ガイド孔24と貫通孔28とが同
一軸線上にない場合には、図3(b)に示すように、プ
レート21に対してパイプ26が所定の範囲で矢印A方
向に偏倚する。
【0040】又、プレート21が傾いて連結されている
等の要因により、ガイド孔24の軸線と貫通孔28の軸
線とが傾いている場合には、図3(c)に示すように、
プレート21に対してパイプ26が所定の角度範囲内で
矢印B方向に斜めになる。
【0041】その結果、プレート21に対するパイプ2
6の自由度が増し、即ち、寸法誤差によるパイプ26の
こじれを吸収することができ、比較的ラフな寸法管理で
も確実にシールできると共に、固定強度も確保できる。
【0042】又、エア供給機構22,23、特にパイプ
26を組付ける際、プレート21の表側で全ての作業を
行うことができる。従って、プレート21を取り外す等
の作業は不要となって組付作業が容易となる。
【0043】又、図8に示される従来のエア供給機構6
5において必要であった固定プレート72も不要となる
ので、部品点数が減り、かつ省スペース化を図ることが
できる。
【0044】更に、従来ではエア供給機構のポート径を
変更することはできなかったが、本実施例では、押え体
33に第2ポート36を形成しているので、適宜ポート
径の異なる押え体33を選択して使用することにより容
易にポート径を変更することができる。 (第2実施例) 次に、本発明を具体化した第2実施例を図4に基づいて
説明する。なお、前記第1実施例と同一構成については
同一番号を付し、その説明を省略する。
【0045】本第2実施例は、第1実施例とは押え体3
3の構成が異なっている。すなわち、第2実施例では第
1実施例の押え体33に代え、ワンタッチ式管継手40
を用いている。なお、このワンタッチ式管継手40によ
り本発明の押え体が構成されている。又、貫通孔28,
支持壁29,フランジ30及びワンタッチ式管継手40
により本発明の連結手段が構成されている。
【0046】ワンタッチ式管継手40は筒状の継手本体
41を備え、継手本体41の入口側には取付け凹部42
が形成されている。その取付け凹部42には爪部43a
を備えた環状チャック43が挿入され、更に、環状チャ
ック6よりも奥にはシールリング44が挿入されると共
に、環状チャック43よりも入口側には解放リング45
が挿入されている。
【0047】そして、エア駆動機器側のフレキシブルチ
ューブTを取付け凹部42に挿入すると、環状チャック
43の爪部43aがフレキシブルチューブTに食い込
み、フレキシブルチューブTが保持される。一方、フレ
キシブルチューブTを取り外す場合には、解放リング4
5を押圧することによりフレキシブルチューブTと爪部
43aとの係合が解除され、容易にフレキシブルチュー
ブTを引き出すことができる。
【0048】従って、本第2実施例によれば、第1実施
例の効果に加え、テーブル14又はプレート21に装備
されるエア駆動機器との配管接続作業をワンタッチで容
易に行うことができる。 (第3実施例) 次に、本発明を具体化した第3実施例を図5に基づいて
説明する。なお、前記第1実施例と同一構成については
同一番号を付し、その説明を省略する。
【0049】本第3実施例は、前記第1実施例とはOリ
ング31の取付け位置が異なっている。すなわち、第1
実施例ではフランジ30と支持壁29との間にOリング
31を設け、更に押え体33と貫通孔28との間にもO
リング35を設けていたが、本第3実施例では、押え体
33の底面とフランジ30との間にのみOリング31を
設けた。
【0050】従って、本第3実施例によれば、プレート
21に対してパイプ26が所定の範囲で横移動したり、
所定の角度範囲で斜めにずれたりしても、Oリング31
一つだけでパイプ26内のエアが外部へ漏れるのを防止
することができる。
【0051】その結果、第1実施例に比べ部品点数を一
層減らすことができ、エア供給機構22の組付作業の簡
素化を一層図ることができる。なお、第2実施例におい
ても、継手本体41の底面とフランジ30との間にOリ
ング31を設けるようにすれば、継手本体41に設けら
れるOリング35を省略することができる。
【0052】なお、本発明は、前記各実施例に限らず、
例えば以下のように実施することも可能である。 (1)前記実施例では、ピストン5及びピストンロッド
8を一組だけ設けたものについて例示したが、これらを
2組以上設けてもよい。
【0053】 (2)前記実施例では、テーブル14を設けたリニアス
ライドシリンダに具体化したが、テーブル14を省略し
たシリンダに適用してもよい。このタイプのシリンダを
図6に示す。すなわち、シリンダ本体47にはピストン
ロッド48が進退可能に設けられている。ピストンロッ
ド48先端にはプレート49が連結されている。ピスト
ンロッド48の両側にはハウジング50がそれぞれ一体
的に設けられている。ハウジング50にはそれぞれガイ
ドロッド51が設けられ、ガイドロッド51の先端がそ
れぞれプレート49に連結されている。各ガイドロッド
51は前記パイプ26とほぼ同一の構造でかつパイプ2
6よりも強度を持たせてある。そして、前記第1実施例
乃至第3実施例のいずれかと同様の部材を用い、かつ同
様の取付け方法にてガイドロッド51がプレート49に
取付けられている。この例ではガイドロッド51がピス
トンロッド48の回り止め機能を有するとともに、前記
パイプ26と同様の機能を兼ねている。
【0054】 (3)前記実施例では、パイプ26やガイドロッド51
の先端にフランジ30を形成したが、フランジ30は先
端部、即ち先端より少し基端側の位置に設けてもよい。
【0055】 (4)前記実施例では、エア供給機構22,23にてエ
アを供給するように構成したが、エア以外の気体を供給
してもよく、更には液体を供給するように構成してもよ
い。
【0056】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1に係る発
明によれば、流体供給機構においてプレートに対するパ
イプの取付け作業を簡単に行うことができ、又、省スペ
ース化を実現できると共に部品点数を減らすことがで
き、更にポート径を容易に変更することができる。
【0057】請求項2に係る発明によれば、請求項1に
係る発明の効果に加え、部品点数を一層減らすことがで
きる。請求項3に係る発明によれば、請求項1又は請求
項2に係る発明の効果に加え、プレートに対するパイプ
の自由度が増し、即ち、寸法誤差によるパイプのこじれ
を吸収することができ、比較的ラフな寸法管理でも確実
にシールできると共に、固定強度も確保できる。
【0058】請求項4に係る発明によれば、請求項1又
は請求項2に係る発明の効果に加え、シリンダのコンパ
クト化を一層図ることができる。請求項5に係る発明に
よれば、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加
え、テーブルに取付けられる流体駆動機器への流体の供
給を円滑に行い得る。請求項6に係る発明によれば、請
求項1又は請求項2に係る発明の効果に加え、流体供給
配管の着脱が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例のシリンダ全体を示す一部
切欠平面図
【図2】第1実施例のシリンダを示す正面図
【図3】第1実施例を示す要部断面図
【図4】第2実施例を示す断面図
【図5】第3実施例を示す要部断面図
【図6】別の実施例を示す一部切欠平面図
【図7】従来例を示す一部切欠平面図
【図8】別の従来例を示す部分断面図
【符号の説明】
1…ハウジングを含むシリンダ本体、8…ピストンロッ
ド、21…プレート、22,23…流体供給機構として
のエア供給機構、24…ガイド孔、26…パイプ、28
…貫通孔、29…縮径部としての支持壁、30…係止部
としてのフランジ、31…シール部材としてのOリン
グ、33…押え体、35…シール部材としてのOリン
グ、36…ポートとしての第2ポート、40…押え体と
してのワンタッチ式管継手、47…シリンダ本体、48
…ピストンロッド、49…プレート、50…ハウジン
グ、51…パイプの機能を兼ねたガイドロッド。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ本体にピストンロッドを進退可
    能に設けたシリンダであって、ピストンロッドには該ピ
    ストンロッドと一体的に移動するプレートを設け、ハウ
    ジングには流体供給用のガイド孔を設けるとともに、該
    ガイド孔にパイプをその長手方向に移動可能に設け、パ
    イプを前記プレートに連結して前記ピストンロッドの進
    退によりパイプを一体的に進退させ、かつガイド孔に流
    体を供給することによりパイプ先端から流体を供給する
    流体供給機構において、 プレートの前記ガイド孔と対応する位置には貫通孔を形
    成するとともに、該貫通孔の一部にはパイプが挿通可能
    な縮径部を設け、そのパイプ先端部には貫通孔を挿通可
    能でかつ縮径部に係止される係止部を設け、パイプを貫
    通孔に挿通して係止部を縮径部に係止した状態でプレー
    トの前記シリンダ本体と対向する側から前記係止部を挟
    み込む押え体を設け、押え体にはパイプからの流体を給
    排するためのポートを形成し、更に、係止部と縮径部と
    の間、及び押え体と貫通孔との間にはシール部材を設け
    たことを特徴とするシリンダの流体供給機構。
  2. 【請求項2】 シリンダ本体にピストンロッドを進退可
    能に設けたシリンダであって、ピストンロッドには該ピ
    ストンロッドと一体的に移動するプレートを設け、ハウ
    ジングには流体供給用のガイド孔を設けるとともに、該
    ガイド孔にパイプをその長手方向に移動可能に設け、パ
    イプを前記プレートに連結して前記ピストンロッドの進
    退によりパイプを一体的に進退させ、かつガイド孔に流
    体を供給することによりパイプ先端から流体を供給する
    流体供給機構において、 プレートの前記ガイド孔と対応する位置には貫通孔を形
    成するとともに、該貫通孔の一部にはパイプが挿通可能
    な縮径部を設け、そのパイプ先端部には貫通孔を挿通可
    能でかつ縮径部に係止される係止部を設け、パイプを貫
    通孔に挿通して係止部を縮径部に係止した状態でプレー
    トの前記シリンダ本体と対向する側から前記係止部を挟
    み込む押え体を設け、押え体にはパイプからの流体を給
    排するためのポートを形成し、更に、係止部と押え体と
    の間にはシール部材を設けたことを特徴とするシリンダ
    の流体供給機構。
  3. 【請求項3】 前記パイプは前記縮径部に遊挿されてい
    る請求項1又は請求項2に記載のシリンダの流体供給機
    構。
  4. 【請求項4】 前記シリンダ本体と前記ハウジングとを
    一体に又は一体的に形成した請求項1又は請求項2に記
    載のシリンダの流体供給機構。
  5. 【請求項5】 前記シリンダ本体又は前記ハウジングに
    はピストンロッドと同一方向に移動可能なテーブルを設
    け、テーブルを前記プレートに連結した請求項1又は請
    求項2に記載のシリンダの流体供給機構。
  6. 【請求項6】 前記押え体に代えワンタッチ式管継手を
    設けた請求項1又は請求項2に記載のシリンダの流体供
    給機構。
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