JP2878493B2 - 消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置 - Google Patents

消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は消耗性電極(以下、溶接
ワイヤという)の送給異常を検出して溶接作業を停止
し、これにより溶接ワイヤの座屈及びバーンバック等を
回避する機能を備えた消耗電極式アーク溶接機の出力制
御方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】消耗電極式アーク溶接機においては、溶
接ワイヤを送給チューブを介してトーチ部に送給しつつ
トーチ部に溶接電力を供給し、アークを発生して溶接を
行なうようになっている。一般的に、その送給チューブ
の内径は溶接ワイヤの外径に比して若干大きく設定され
ていて送給チューブの屈曲や送給路内の溶接ワイヤの削
れ粉の堆積による詰りなどにより、溶接ワイヤの送給抵
抗が増加した状態で送給を続けると溶接ワイヤが座屈す
ることがある。特に、アルミニウム系等の軟質溶接ワイ
ヤの場合は座屈が発生しやすい。また、このワイヤ送給
量の変動によりアークが不安定になってバーンバックが
発生し、アークがチップまで燃え上がり、溶接ワイヤと
チップとが融着してしまうことがある。このような事態
を回避するために、消耗電極式アーク溶接機において
は、ワイヤ送給モータに流れる電流を検出し、ワイヤ送
給異常によるモータの過負荷を検知して、バーンバック
等が発生する前に溶接作業を停止する出力制御装置が設
けられている。
【0003】図6は、その従来の消耗電極式アーク溶接
機の出力制御装置を示すブロック図である。
【0004】溶接ワイヤ12はワイヤ送給モータ5によ
り回転駆動される1対の送給ロール14により、溶接ト
ーチに供給される。その溶接トーチには溶接電源11か
ら溶接電力が供給され、溶接ワイヤ12の先端と母材1
3との間にアークを発生させて溶接を行なう。
【0005】その溶接ワイヤ送給モータ5は、回転速度
設定器1の設定値に基づいてモータ駆動回路3によって
駆動される。なお、この回転速度設定器1とモータ駆動
制御回路3との間にはスイッチ2が介装されており、モ
ータ駆動制御回路3とワイヤ送給モータ5との間に電流
検出器4が介装されている。
【0006】その電流検出器4の出力とリミッタ電流値
設定器6に設定された値とを比較する比較器8は、その
結果をスイッチ15を介して制御回路10に出力する。
【0007】この制御回路10は溶接作業の開始及び停
止を制御する回路であり、スイッチ2、タイマ16及び
電源11をオン−オフするようになっている。なお、タ
イマ16には、ワイヤ送給モータ5が回転を開始してか
ら回転数が安定するまでに要する時間よりも若干長い時
間が設定される。
【0008】次に、このように構成された従来の消耗電
極式アーク溶接機の出力制御装置の動作について説明す
る。
【0009】先ず、溶接を開始する場合に、電源11が
オンになり溶接トーチへの溶接電力供給を開始すると共
に、スイッチ2が閉じて回転速度設定器1に設定された
値でモータ駆動制御回路3がワイヤ送給モータ5を駆動
する。また、タイマ16も作動を開始する。これによ
り、溶接ワイヤ12は所定の速度で溶接トーチに送給さ
れ、この溶接トーチには電源11から溶接電力が供給さ
れて、溶接が実施される。この場合に、ワイヤ送給モー
タ5の回転開始時に比較器8から過負荷信号が出力され
るが、このときはスイッチ15がオフになっているた
め、制御回路10には過負荷信号が伝達されない。その
後、ワイヤ送給モータ5が定常回転に到達した後、タイ
マ16がタイムアップしてスイッチ15をオンにする。
【0010】その後、ワイヤ送給モータ5に流れる電流
を検出する電流検出器4の出力とリミッタ電流値設定器
6に設定されたリミッタ電流値とを比較器8が比較し、
この比較結果をスイッチ15を介して制御回路10に与
えられる。通常は、ワイヤ送給モータ5に流れる電流よ
りもリミッタ電流値設定器6に設定されるリミッタ電流
値のほうが大きいため、制御回路10はスイッチ2及び
電源11をオン状態に維持する。
【0011】但し、何らかの原因により溶接ワイヤ12
が所定の速度で送給されないと、ワイヤ送給モータ5に
過電流が流れて、比較器8が過負荷信号を出力する。こ
の過負荷信号はスイッチ15を介して制御回路10に出
力され、制御回路10はスイッチ2をオフにしてワイヤ
送給モータ5への電力供給を停止すると共に、電源11
をオフにして溶接電力の供給を停止して、溶接ワイヤ1
2の座屈及びバーンバック等を防止する。
【0012】しかし、従来の消耗電極式アーク溶接機の
出力制御装置においては、横軸を時間とし、縦軸をワイ
ヤ送給モータ5のモータ電流とした図7に示す如く、タ
イマ16により、ワイヤ送給モータ5起動時のモータ電
流の増加に対しては過負荷と判定せず、誤動作を防止で
きるものの、溶接条件の変更によりワイヤ送給モータ5
の回転数を増加してしまう場合には、起動時と同様にモ
ータ電流は増加し、回転数の増加が急峻であれば実際に
は過負荷が発生していなくても、モータ電流がリミッタ
電流値設定器6に設定されたリミッタ電流値を超え、過
負荷と誤判定して溶接作業が停止してしまうという問題
点がある。また、商用電源電圧は180〜200V±1
0V程度の範囲で変動する。この電圧変動によって電流
検出器4の出力が変動し、その結果比較器8が誤動作し
て過負荷信号を出力して溶接作業が停止してしまう虞れ
もある。
【0013】そこで、モータ回転数の変化を測定し、実
際の過負荷とモータの回転数の増加とを区別することが
可能な消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置が提案さ
れている(特公平3-4309号)。
【0014】特公平3-4309号記載の消耗電極式アーク溶
接機の出力制御装置ブロック図を図8に示す。前述の従
来技術と同様の過負荷検出器41に加え加速検出器42
が設けられ、モータ速度検出器46の出力を微分器47
で微分し、微分値判別器48によりモータが加速状態で
あるのか、減速状態にあるのかを判別する。そして、過
負荷検出器41及び加速検出器42の出力に基づいて過
負荷かモータの回転数の増加時かを区別し、過負荷の場
合のみに溶接作業を停止する。
【0015】なお、モータ起動時及び運転中のワイヤ送
給速度の上昇時には、モータ電流値Ia>リミッタ電流
値Ir であると共に、速度微分値α>0となる。また、
モータ定常回転時及び減速時には、モータ電流値Ia<
リミッタ電流値Ir であると共に、速度微分値α≦0と
なる。更に、過負荷の場合は、モータ電流値Ia>リミ
ッタ電流値Ir であると共に、速度微分値α≦0とな
る。このようにして、実際の過負荷とモータの回転数の
増加時とを区別することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公平
3-4309号に開示された消耗電極式アーク溶接機の出力制
御装置は、横軸を時間とし、縦軸をモータの回転速度と
してモータ起動時における両者の関係を図9に示す如
く、モータの回転の立ち上がり速度は、モータ電流の立
ち上がり速度よりも遅い。このため、インターロック回
路49がモータ回転数の増加を検知したときには、モー
タ電流値は既にリミッタ電流値を超えてしまい、過負荷
検出回路の出力が有効となり、誤動作を起こして溶接作
業を停止してしまう。
【0017】このような誤動作を回避するために、モー
タ電流検出器に、モータの回転の立ち上がりに必要な時
間に相当する時定数を有する平滑回路を設けることも考
えられるが、そうすると、実際に過負荷が発生した場合
に検出が遅れてしまう。この過負荷検出の遅れは、溶接
ワイヤが座屈するまでには至らなくても、溶接ワイヤが
屈曲し、チップ等で詰まりが発生する原因になる。
【0018】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、溶接ワイヤの送給異常を確実に検出できて
溶接ワイヤの座屈及びバーンバック等の不都合の発生を
回避できると共に、ワイヤ送給モータ回転数上昇時にお
ける誤動作を防止できる消耗電極式アーク溶接機の出力
御装置を提供することを目的とする。
【0019】
【0020】
【0021】
【課題を解決するための手段】 の発明装置に係る消
耗電極式アーク溶接機の出力制御装置は、ワイヤ送給モ
ータにより溶接ワイヤを溶接部に送給しつつ溶接を行な
う消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置において、前
記ワイヤ送給モータを所定の回転速度設定値に基づいて
回転駆動制御する駆動制御手段と、前記溶接ワイヤと溶
接部との間に溶接電力を供給する溶接電源と、前記ワイ
ヤ送給モータの回転速度設定値を増加させる指令信号を
前記駆動制御手段に出力する指令信号出力手段と、前記
ワイヤ送給モータに流れる電流を検出しこれをリミッタ
電流値と比較してその結果に基づいて前記駆動制御手段
及び溶接電源の動作を停止させるための過負荷信号を発
生する過負荷信号発生手段と、前記指令信号が出力され
たときに所定期間前記過負荷信号による前記駆動制御手
段及び溶接電源の停止動作を阻止する過負荷信号制御手
段とを有することを特徴とする。
【0022】
【0023】
【0024】
【作用】 本願の発明装置においては、駆動制御手段によ
りワイヤ送給モータを所定の回転速度設定値に基づいて
回転駆動するようになっており、前記回転速度設定値は
指令信号発生手段から出力される指令信号により増加す
るようになっている。そして、この指令信号が出力され
たときには、過負荷信号制御手段により、所定の期間過
負荷信号による駆動制御手段及び溶接電源の停止動作を
阻止するようになっている。これにより、溶接ワイヤ送
給モータの回転数増加時の誤動作を防止できるととも
に、溶接ワイヤ送給異常を検出することができる。
【0025】なお、前記所定の期間を、回転速度設定値
の増加量に応じて決定することにより、過負荷信号によ
る停止動作の阻止時間をワイヤ送給モータの電流値がリ
ミッタ電流を超えている時間と略等しくすることができ
る。このため、前記所定の期間は、前記回転速度設定値
の増加量に応じて決定されることが好ましい。
【0026】
【実施例】次に、本発明の実施例について添付の図面を
参照して説明する。
【0027】図1は本発明の第1の実施例に係る消耗電
極式アーク溶接機の出力制御装置を示すブロック図であ
る。
【0028】回転速度設定器1に所定モータ回転速度設
定値が設定されていて、モータ駆動制御回路3はこの設
定値に基づいてワイヤ送給モータ5を駆動し、所定の回
転数で1対の送給ロール14を回転させて溶接ワイヤ1
2を溶接トーチに供給する。また、この溶接ワイヤ12
には、電源11から溶接電力が供給され、母材13との
間でアークが発生する。
【0029】モータ駆動制御回路3とワイヤ送給モータ
5との間には電流検出器4が介装されており、ワイヤ送
給モータ5に流れる電流を検出する。また、前述の回転
速度設定器1とモータ駆動制御回路3との間にはスイッ
チ2が介装されている。更に、モータ回転速度設定値増
加検出器7は、スイッチ2を介してモータ駆動制御回路
3に与えられるモータ回転速度設定値の増加を検出する
ようになっている。
【0030】比較器8は、前述の電流検出器4の出力信
号If とリミッタ電流値設定器6に設定されたリミッタ
電流値Ir とを比較する。このリミッタ電流値Ir は、
モータ5の定常回転時に流れる電流よりも若干大きな値
に設定される。AND回路9は、比較器8の出力S1 と
モータ回転速度設定値増加検出器7の出力信号S2 との
論理積を演算する。制御回路10は、AND回路9の出
力信号S3 が“H”レベルになると、スイッチ2及び電
源11をオフにするようになっている。
【0031】図2は、モータ回転速度設定値増加検出器
7の詳細を示すブロック図である。このモータ回転速度
設定値増加検出器7は、モータ回転速度設定値aを入力
しこれを微分して出力する微分回路21と、この微分回
路21の出力信号bと基準値設定器24に設定された基
準値とを比較する比較器22と、この比較器22の出力
信号cが与えられるワンショット回路23とにより構成
されている。
【0032】図3は、モータ回転速度設定値増加検出器
7の動作を示すタイミングチャート図である。モータ回
転速度設定値aが増加すると、微分回路21はモータ回
転速度設定値aの増加分に応じた出力信号bを出力す
る。比較器22は、出力信号bが基準値設定器24に設
定された値を超えると、出力信号cとして“H”レベル
を出力する。ワンショット回路23の出力信号S2 は、
この信号cの立ち上がりから所定の時間だけ“L”レベ
ルとなる。ワンショット回路23の出力パルスのパルス
幅は、ワイヤ送給モータ5の回転数が安定するのに要す
る時間よりも若干長く設定されている。
【0033】次に、このように構成された本実施例に係
る消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置の動作につい
て説明する。
【0034】溶接開始時に、スイッチ2及び電源11は
オン状態となり、回転速度設定器1からモータ駆動制御
回路3にモータ回転速度設定値が与えられる。モータ駆
動制御回路3は、このモータ回転速度設定値に基づいて
ワイヤ送給モータ5を駆動する。ワイヤ送給モータ5の
回転開始時においては、比較的大きな電流が流れるた
め、電流検出器4の出力信号If はリミッタ電流値設定
器6に設定されたリミッタ電流値Ir を超えてしまう。
このため、比較器8の出力信号S1 は“H”レベルにな
る。一方、モータ回転速度設定値増加検出器7は、モー
タ回転速度設定値の変化を検出するため、溶接開始時に
出力信号S2 として“L”レベルを出力する。従って、
AND回路9の出力信号S3 は“L”レベルになる。
【0035】その後、ワイヤ送給モータ5の回転が安定
して定常状態になると、電流検出器4の出力信号If は
リミッタ電流値Ir よりも低くなり、比較器8の出力信
号S1 は“L”レベルになる。このため、モータ回転速
度設定値増加検出器7の出力信号S2 が“H”レベルに
なっても、AND回路9の出力は“L”レベルのままで
ある。
【0036】定常状態で溶接を実施している場合は、ワ
イヤ送給モータ5は回転速度設定器1に設定された回転
速度設定値に基づいて回転しており、これにより溶接ワ
イヤ12は一定の速度で母材13に向けて送給される。
また、この場合は、モータ回転速度設定値増加検出器7
の出力は“H”レベルを維持している。
【0037】このとき、溶接ワイヤ12の送給が円滑に
行なわれているとすると、電流検出器4の出力信号If
はリミッタ電流値設定器6に設定されたリミッタ電流値
Irよりも低くなる。従って、比較器8の出力信号S1
は“L”レベルであり、AND回路9の出力信号S3 も
“L”レベルを維持する。
【0038】溶接ワイヤ12の送給速度を増加する場合
は、回転速度設定器1からモータ駆動制御回路3に与え
られるモータ回転速度設定値が増加する。これにより、
モータ駆動制御回路3からワイヤ送給モータ5に流れる
電流が増大し、ワイヤ送給モータ5の回転数が上昇す
る。このとき、モータ回転速度設定値増加検出器7はモ
ータ回転速度設定値の増加を検出し、出力信号S2 を所
定の時間だけ“L”レベルにする。また、電流検出器4
の出力信号If はリミッタ電流値Ir を超えるため、比
較器8の出力信号S1 は“H”レベルになる。従って、
AND回路9の出力は“L”レベルを維持する。その
後、ワイヤ送給モータ5の回転数が安定して定常状態に
なると、電流検出器4の出力If はリミッタ電流値Ir
よりも低くなり、比較器8の出力は“L”レベルにな
る。次いで、モータ回転速度設定値増加検出器7の出力
信号S2 が“H”レベルになる。従って、ワイヤ送給速
度を増加しても、AND回路9の出力信号S3 は“L”
レベルに維持されたままであり、誤動作による溶接作業
の停止を防止できる。
【0039】一方、溶接ワイヤ12の送給が円滑に行な
われないと、ワイヤ送給モータ5が過負荷状態となり、
電流検出器4の出力信号If がリミッタ電流値Ir を超
えてしまう。これにより、比較器8の出力信号S1 は
“H”レベルになる。このとき、増加検出器7の出力信
号S2 は“H”レベルであるため、AND回路9の出力
信号S3 は“H”レベルとなる。従って、制御回路10
はスイッチ2及び電源11をオフにする。これにより、
溶接作業が停止される。
【0040】本実施例においては、モータ回転速度設定
値増加検出器7によりモータ回転速度設定値の変化を検
出し、この設定値が増加した場合は比較器8からの信号
S1を無効にする。これにより、ワイヤ送給モータ5の
回転数上昇時における誤動作を確実に防止することがで
きると共に、溶接ワイヤ12の座屈及びバーンバック等
の不都合の発生を確実に回避することができる。また、
ワイヤ送給モータ5の回転数変更時における誤動作を確
実に防止できるため、リミッタ電流値を定常状態におけ
るモータ電流よりも若干だけ高く設定すればよく、これ
によりワイヤ送給路の送給抵抗の増加を確実に検出する
ことができる。更に、例えば時定数が大きい平滑回路等
が不要であり、ワイヤ送給異常を早期に検出できて、ワ
イヤの座屈によるチップの詰まりを回避することができ
る。
【0041】なお、本実施例においては、モータ回転速
度設定値の増加をモータ回転速度設定値増加検出器7に
より検出し、これによりワイヤ送給モータ5の回転数上
昇時における比較器8の出力を無効とする場合について
説明したが、マイクロコンピュータを使用してワイヤ送
給モータ5の回転数を制御することもある。この場合
は、例えばCPU(中央演算処理装置)からモータ駆動
制御回路3にモータ回転速度設定信号を増加させる指令
信号が与えられる。この指令信号が出力されたときに所
定の期間“L”レベルを出力する回路を設けると共に、
電流検出器及び比較器等を設けることにより、上述の実
施例と同様の効果を得ることができる。
【0042】図4は、本発明の第2の実施例に係る消耗
電極式アーク溶接機の出力制御装置のモータ回転速度設
定値増加検出器を示すブロック図である。
【0043】本実施例が第1の実施例と異なる点はモー
タ回転速度設定値増加検出器の構成が異なることにあ
り、その他の構成は基本的には第1の実施例と同様であ
る。
【0044】このモータ回転速度設定値増加検出器は、
信号遅れ要素を付加した信号微分回路30と、基準値が
設定される基準値設定器31と、微分回路30の出力信
号bと基準値とを比較する比較器32とにより構成され
ている。
【0045】図5は、このモータ回転速度設定値増加検
出器の動作を示すタイミングチャート図である。モータ
回転速度設定値aの増加量が大きい場合は、実線で示す
ように、微分回路30の出力信号bの振幅は比較的大き
くなり、比較器32は出力信号S2 としてパルス幅が大
きいパルスを出力する。一方、モータ回転速度設定値a
の増加量が小さい場合は、破線で示すように、微分回路
30の出力信号bの振幅は小さく、比較器32は出力信
号S2 としてパルス幅が短いパルスを出力する。
【0046】つまり、第1の実施例においては、設定値
の増加を検出した後、一定期間信号S2 を“L”レベル
としたのに対し、本実施例においては、モータ回転速度
設定値aの増加量に応じて信号S2 の“L”レベル期間
を変化させる。
【0047】本実施例においては、モータ回転速度設定
値の増加量の相違によるモータ加速期間の相違に対応し
て過負荷検知信号の無効期間を必要最小限とすることが
できる。これにより、誤動作を防止しつつワイヤ座屈を
防止する制御をより一層効果的に行なうことができると
いう効果を奏する。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、モ
ータ回転速度の設定値が増加していないのに過負荷信号
が出力されたときにはワイヤ送給モータ及び溶接電源の
駆動を停止し、モータ回転速度の設定値が増加している
ときに過負荷信号が出力された場合は前記ワイヤ送給モ
ータ及び溶接電源の駆動停止を所定の期間阻止するか
ら、溶接ワイヤの座屈及びバーンバック等の不都合を回
避できると共に、ワイヤ送給速度の変更時に誤動作によ
り溶接作業が停止してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る消耗電極式アーク
溶接機の出力制御装置を示すブロック図である。
【図2】同じくそのモータ回転速度設定値増加検出器を
示すブロック図である。
【図3】同じくそのモータ回転速度設定値増加検出器の
動作を示すタイミングチャート図である。
【図4】本発明の第2の実施例に係る消耗電極式アーク
溶接機の出力制御装置のモータ回転速度設定値増加検出
器を示すブロック図である。
【図5】同じくその動作を示すタイミングチャート図で
ある。
【図6】従来の消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置
を示すブロック図である。
【図7】ワイヤ送給モータに流れる電流の時間による変
化を示すグラフ図である。
【図8】従来の他の消耗電極式アーク溶接機の出力制御
装置を示すブロック図である。
【図9】同じくその問題点を示すグラフ図である。
【符号の説明】
1;回転速度設定器 2,15;スイッチ 3;モータ駆動制御回路 4;電流検出器 5;ワイヤ送給モータ 6;リミッタ電流値設定器 7;モータ回転速度設定値増加検出器 8,22,32;比較器 9;AND回路 10;制御回路 11;電源 12;溶接ワイヤ 16;タイマ 21,30;微分回路 23;ワンショット回路 24;基準値設定器

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ送給モータにより溶接ワイヤを溶
    接部に送給しつつ溶接を行なう消耗電極式アーク溶接機
    の出力制御装置において、前記ワイヤ送給モータを所定
    の回転速度設定値に基づいて回転駆動制御する駆動制御
    手段と、前記溶接ワイヤと溶接部との間に溶接電力を供
    給する溶接電源と、前記ワイヤ送給モータの回転速度設
    定値を増加させる指令信号を前記駆動制御手段に出力す
    る指令信号出力手段と、前記ワイヤ送給モータに流れる
    電流を検出しこれをリミッタ電流値と比較してその結果
    に基づいて前記駆動制御手段及び溶接電源の動作を停止
    させるための過負荷信号を発生する過負荷信号発生手段
    と、前記指令信号が出力されたときに所定期間前記過負
    荷信号による前記駆動制御手段及び溶接電源の停止動作
    を阻止する過負荷信号制御手段とを有することを特徴と
    する消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置。
  2. 【請求項2】 前記所定の期間は前記回転速度設定値の
    増加量に応じて決定されることを特徴とする請求項1に
    記載の消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置。
JP21027991A 1991-07-26 1991-07-26 消耗電極式アーク溶接機の出力制御装置 Expired - Fee Related JP2878493B2 (ja)

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