JP2878381B2 - 印刷版製造用液状感光性樹脂支持体 - Google Patents

印刷版製造用液状感光性樹脂支持体

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JP2878381B2 JP8832490A JP8832490A JP2878381B2 JP 2878381 B2 JP2878381 B2 JP 2878381B2 JP 8832490 A JP8832490 A JP 8832490A JP 8832490 A JP8832490 A JP 8832490A JP 2878381 B2 JP2878381 B2 JP 2878381B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、液状感光性樹脂を用いて印刷版を製造する
ための新規な感光性樹脂支持体に関するものである。さ
らに詳しくいえば、本発明は、製版、整版工程において
高い信頼性と高い作業能率を示し、しかも良好な版厚精
度を有する印刷版を与える新規な感光性樹脂支持体に関
するものである。
従来の技術 近年、印刷版の製造に感光性樹脂を利用する方法が開
発され、作業が簡単なために従来の電胎版法、紙型鉛版
法、ゴム版法、プラスチック版法に代わり広く普及しつ
つある。
この際の感光性樹脂としては、液状のものと固体状の
ものとがあり、それぞれの特徴と使用目的に応じて適宜
使い分けられている。そして、液状感光性樹脂の特徴と
しては、版の製版サイズを成形、露光の過程で任意に定
めうるという点及び原像の際に除去された未硬化樹脂を
回収し再使用しうるという点が挙げられ、多量の樹脂を
必要とする大型印刷の場合に特に有利である。
ところで、この液状感光性樹脂を用いる印刷版の製造
は、第1図(a)ないし(h)の工程を経て行われるの
が普通である。
すなわち、先ず活性光線に対し透明な下部硬質板1例
えば下ガラスの上に、画像担体2例えばネガフィルムを
置き、その上を活性光線に対し透明な薄い保護フィルム
3でカバーしたのち、その上に液状感光性樹脂4を流延
し、一定の厚みでスキージしながら、版の支持体5例え
ば片面に接着剤をコーティングしたポリエステルシート
(厚さ0.1〜0.2mmを貼り合わせる〔第1図(a)〕。
次いで、活性光線に対し透明な上部硬質板7例えば上
ガラスと上部光源8とを収納した上部ポックスを、所望
の版厚に応じて下降させ、上部硬質板7と支持体5との
接触面の周辺に設けた小さい溝を介して真空吸引する。
次に、マスキング露光を行う場合は、ネガフィルムの
画像に対応した図柄を設けたマスキングフィルム6を介
して、またマスキング露光を行わない場合はそのままで
上部硬質板7を通して上部光源8でバック露光を行い硬
化部A′を形成させる〔第1図(b)〕。
このバック露光ののち、下部硬質板1を通して下部光
源9で像形成露光を行い、レリーフ部Aを形成させ〔第
1図(c)〕、またマスキング露光を行った場合はマス
キングフイルムを除いてさらにバック露光を行い、基部
Cを形成する〔第1図(d)〕。
次いで、このようにして露光処理したものから、未硬
化樹脂Bを、かき取り板10などを用いて除去し〔第1図
(e)〕、さらに洗浄液11を吹き付けて洗い出す〔第1
図(f)〕。
このようにして、現像した印刷版を水12の中において
光源13により後露光し〔第1図(g)〕、最後に乾燥雰
囲気14中で乾燥する〔第1図(h)〕。
この水中後露光し乾燥する工程の代わりに水洗したの
ち、乾燥し後露光することもできる。
このようにして得た印刷版は、所定のサイズに裁断
し、直接印刷機の版胴に両面粘着性テープで装着する
か、あるいは糊か両面粘着テープでキャリアシート上に
担持させ印刷寸法に整版後版胴に装着する。
ところで、上記の(b)工程で、上部ボックスを所望
の版厚に応じて下降させ支持体との接触面の周辺に設け
た小さい溝を介して真空吸引する際、樹脂粘度の高い液
状感光性樹脂を用いた場合には、支持体と上部硬質板と
の間に空気溜りが発生し、そのまま露光処理を施すと局
部的に版厚が不均一な版面を与えるため、通常はこの上
部硬質板を粗面化して空気溜りの発生を防止する手段が
とられている。そして、このような現象はマスキング露
光の際にも生じることが知られており、これを改善する
ために粗面化マスキングフイルムを用いることが提案さ
れている(特開昭63−121849号公報)。
しかしながら、上部硬質板として粗面化したものを用
いると、粗面化した個所に樹脂が付着しやすく、その結
果露光後に版厚の不均一を生じるし、またマスキングフ
イルムに粗面化することは作業工程の増加に伴うコスト
高の原因となるため、いずれも好ましくない。その他、
支持体の接着剤層と反対側の面を粗面化する方法も考え
られているが、この場合粗面化したところに樹脂や液体
がいったん付着すると活性光線の透過率が増大し、バッ
ク析出層やシェルフ厚みの大きい欠陥品を生じるため、
廃棄せざるを得ないことになる。
また、洗い出しの際に通常使用されているシリコーン
系消泡剤が粗面化部分に付着すると、これの除去が非常
に困難なため、両面粘着テープで印刷版を版胴やキャリ
アシートに装着したときの剥離の原因になるし、これを
防ぐためには製版後、版裏面を溶剤などによって清拭し
なければならないが、これには多くの手間と時間を要
し、作業効率の著しい低下をもたらす。
他方において、基材の粘着剤層の上に保護層を設けた
支持体は知られているが(特開昭61−61168号公報)、
この保護層は単に基材を保護するためのものであり、前
記したトラブルの解決には全く役に立たないものであ
る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、印刷版製造用液状感光性樹脂支持体におい
て、前記した上部硬質板や支持体やマスキングフイルム
を粗面化する場合に伴う種々の欠点を克服し、製版、整
版工程において高い信頼性と高い作業能率を示し、かつ
良好な版厚精度を有する印刷版を与える支持体を得るこ
とを目的としてなされたものである。
課題を解決するための手段 本発明者らは、液状感光性樹脂を用いて印刷版を製造
するための支持体について種々研究を重ねた結果、基材
の粘着剤層の上に設ける保護層の一方の面を粗面化する
ことにより、従来の上部硬質板支持体又はマスキングフ
イルムを粗面化したときに伴うトラブルを解消しうるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至っ
た。
すなわち、本発明は、基材の一方の面に、液状感光性
樹脂層を接着するための接着剤層を、他方の面に粘着剤
層を有し、さらに粘着剤層の上に剥離可能な保護層を設
けて成り、かつ保護層の粘着剤層と接していない方の面
を粗面化したことを特徴とする印刷版製造用液状感光性
樹脂支持体を提供するものである。
本発明支持体に用いられる基材については特に制限は
なく一般に液状感光性樹脂版の支持体として慣用されて
いるものの中から、目的に応じて任意に選択して用いる
ことができ、活性光線に対して透明なもの、不透明なも
の、剛性を有するもの、クッション性を有するものな
ど、いずれも使用することができる。前記したような成
形工程を経て支持体側からバック露光やマスキング露光
を施す場合は透明基材が使用されるが、施されない場合
は不透明な基材を用いてもよい。
透明な基材としては、例えばポリエステルシート、ポ
リカーボネートシート、ポリ塩化ビニルシート、ポリプ
ロピレンシート、ポリスチレンシートあるいはこれらの
プラスチックシートと活性光線を実質上透過しうる発泡
体層から成る複合基材などが挙げられる。
一方、不透明な基材としては、例えば布、織布、不織
布、紙、あるいは鉄、アルミニウム、ステンレス、鉛な
どの金属シート、フォイル、ゴムシート、着色又は未着
色プラスチックシート、活性光線を透過しないスポンジ
シートなどが挙げられる。
これらの基材の厚みは、通常30μmないし数mmの範囲
で印刷条件に応じて適宜選ばれる。剛性をもたす必要が
ある場合には、例えばポリエステルや金属シートなどの
硬い基材で厚みが100〜200μm程度のものが一般的に用
いられる。また、嵩上げやクッション効果を目的とする
場合には、例えばスポンジシートや軟質ゴムシートなど
の基材で、厚みが100μmないし5mm程度のものが用いら
れる。
このようなクッション性を有する支持体を使用する場
合、クッション材のすぐ上層に感光性樹脂層を設ける必
要がある。例えば感光性樹脂層とクッション層との間に
剛性なシートを設けると、印刷版の版胴に装着する際、
中間の剛性シートがクッション層の自由な伸縮を妨げ、
版胴の円周に素直になじまず、自然な円弧を形成しない
ので、印刷に供することができなくなる。
本発明支持体に用いられる粘着剤については特に制限
はなく、ゴム系、アクリル系、ビニル系、シリコーン系
のものなど、公知の粘着剤(山口章三郎監修「接着・粘
着の事典」、1986年、朝倉書店発行、第118〜169ペー
ジ)の中から任意のものを用いることができるし、また
接着剤として知られているものも用いることができる
が、永久接着しにくいものが本発明の目的上好ましい。
これらの粘着剤は使用する基材、保護フイルムの粘着
性、剥離性を考慮して適宜選ぶことが望ましい。
この際、基材と粘着剤層との接着力の方が保護層と粘
着剤層との粘着力より大きくなるように加工することが
必要である。したがって、粘着剤層と接触する側の保護
層の表面に、離型剤として、例えばフッ素樹脂やシリコ
ーン樹脂を塗布するのが好ましいが、該保護層と粘着剤
層の剥離力(粘着力)は10mm幅のサンプルを温度20℃に
おいて、180度の方向に300mm/minの速度で剥離した場
合、10g/10mm以上であることが望ましい。この剥離力が
10g/10mm未満では該支持体を取り扱う際や各製版工程に
おいて保護層が剥離することがあり、好ましくない。ま
た、基材と粘着剤層との接着力は、前記条件で測定した
場合、200g/10mm以上であれば実用上問題はない。
該粘着剤層を基材に設ける方法については特に制限は
なく、公知の方法、例えば粘着剤を適当な揮発性の溶剤
に溶解又は分散させて基材面にコーティングする方法、
粘着剤を溶融塗工する方法、粘着剤層を設けたシートを
あらかじめ作製し、このシートから該粘着剤層を基材面
に転写する方法などを用いることができる。なお、粘着
剤層の中間に、補強を目的として50μm以下の薄いフイ
ルムを設けてもよい。
本発明支持体における保護層としては、支持体側から
の露光を行う場合は活性光線に対して透明な材料を用い
ることが必要である。このような材料の例としては、ポ
リエステル、ポリプロピレン、プロピレン−エチレンコ
ポリマー、軟質ポリ塩化ビニル、ポリアミド、アクリル
樹脂のような透明プラスチックのフイルムを挙げること
ができる。また、支持体側からの露光を行う必要がない
場合には、不透明な材料、例えば合成紙、防水紙、着色
フイルムなどを用いることができる。
この保護層は粘着剤層の上に設けられるが、この粘着
剤層と接する面には所望に応じ離型剤層を有していても
よい。そして、粘着剤層と接していない方の面には、粗
面化処理を施すことが必要であるが、この粗面化は、均
一に粗面化する方法、例えばサンドブラスト法、ケミカ
ルエッチング法、エンボシング法、保護層に用いる材料
(シート、フイルム)を成膜する際、表面が粗面化する
樹脂マット法などにより行うこともできるし、またサン
ドペーパーにより表面をこすって粗面化することによっ
て行うこともできる。サンドペーパーによる方法はコス
ト面では有利であるが大量処理に不向きであるので、製
版数の少ない場合にのみ用いられる。粗面化は、過度に
行う必要はなく、例えば均一マット化の場合は、JIS規
格による十点平均粗さ(Rz)で0.1μm程度で十分であ
る。
本発明支持体においては、基材表面に、粘着剤層、保
護層及び接着剤を設ける順序については特に制限はない
が、加工の容易さの上で、基材の片面に先ず接着剤層を
設けたのち、反対側の面に粘着剤層と保護層を順次設け
るのが有利である。
本発明支持体において、感光性樹脂層を接着するため
に設けられる接着剤層の材料については特に制限はな
く、従来感光性樹脂版用支持体の接着剤として知られて
いるもの(特公昭48−6563号公報、同48−43282号公
報、同49−43561号公報、同50−31485号公報、同51−41
674号公報、同52−50563号公報、同50−17882号公報、
特開昭58−174945号公報、同59−54600号公報、同59−2
12298号公報などに記載のもの)の中から、感光性樹脂
の化学的性質、力学的性質、印刷版の保管条件などに応
じて適宜選ばれる。この接着剤層には、ハレーション防
止や紫外線透過波長域の調整を目的として、紫外線吸収
剤や染料を添加したものを用いてもよい。
この接着剤層の厚みは、一般に10-1μmないし10μm
オーダの範囲で選ばれる。この厚みそのものは、本発明
の目的、効果と直接関係しないので、例えば経済性、製
造技術の難易、ハンドリング、接着力などの点を考慮し
て、それぞれの用途に応じ適宜決めればよい。
また、前記粘着剤層の厚みは、市販されている片面又
は両面粘着テープの粘着層の厚みとほぼ同じであれば、
支持体基材の表面粗度が大きくない場合には十分であ
る。基材がクロスや合成紙などの場合、表面平滑性に乏
しいので、粘着剤層は厚目に設けるのが好ましい。
なお、本発明に用いられる液状感光性樹脂組成物とし
ては、レリーフ形成用に使用できるものであればどのよ
うなものも用いることが可能であり、例えば不飽和ポリ
ウレタン系、不飽和ポリエステル系、不飽和ポリアミド
系の感光性組成物を用いることができる。
発明の効果 本発明の感光性樹脂凸版用支持体は、基材の片面に露
光前の状態が液状である感光性樹脂層を接着するための
接着剤層を設け、他面に粘着剤層を設け、さらにその上
に粘着剤層と接しない面が粗面化された剥離可能な、基
材の保護層を設けたものであって、その支持体を用いる
ことによって従来どおりの製版が可能な上、以下に示す
効果を奏することができる。
すなわち、本発明支持体は、保護層の外部表面が粗面
化されているため、前述のように上部硬質板と支持体若
しくは支持体とマスキングフイルムとの間に空気溜りを
生じることなく成形できるので、液状感光性樹脂の成形
時に生じやすい局部的版厚不良を高価なマット化マスキ
ングフイルムを使用しなくても克服することができる。
また、基材の表面に粘着剤層を介して保護層が設けら
れているので、製版の洗い出し工程のとき消泡剤が付着
しても版を版胴やキャリアシートに両面粘着テープなど
で貼る直前にこの保護層を剥がせばよく、製版後に一々
版の裏を溶剤でクリーニングする手間が完全に不要にな
り作業性が格段に向上する。
さらに、支持体の保護層を樹脂や液体で汚しても支持
体ごと、あるいは前述したようにラミネートした樹脂、
カバーフイルムも含めて廃棄する必要はなく、保護用の
フイルムのみを張り替えれば済むので経済的であるばか
りか、汚れを一々洗浄する手間もかからず作業能率が低
下しない。
そのほか、本発明の効果としては、基材の保護のため
の保護層を粘着剤を介して設けてあるので、製版後、版
を必要寸法に断裁してから版を版胴若しくはキャリアー
シートに貼り付ける直前でこの保護層を剥がすだけで、
新たに両面テープや糊を施す作業をしなくてもそのまま
版を貼り付けることができる点を挙げることができる。
このように、液状感光性樹脂を用いた従来の製版方法
に伴う欠点は、本発明の支持体を用いることで完全に克
服できるばかりでなく、製版・整版両作業の信頼性と作
業能率との大幅改善をもたらすという利点がある。
実施例 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はこれらの例によってなんら限定されるもの
ではない。
実施例1 2−ヒドロキシエチルメタクリレート135重量部、メ
チルアクリレート550重量部を過酸化ベンゾイル2重量
部を重合開始剤として、メチルイソブチルケトン300重
量部及びトルエン350重量部の混合溶剤中で加熱共重合
させてアクリル樹脂溶液を得た。
次に、トルイレンジイソシアネート522重量部とトリ
メチロールプロパン134重量部とを酢酸エチル220重量部
の溶剤中でトリ−n−ブチルアミンを触媒として反応さ
せて得たポリイソシアネート溶液40重量部と、上記アク
リル樹脂溶液110重量部、ポリプロピレングリコール
(数平均分子量1000)のモノメタクリレート55重量部及
び酢酸エチル40重量部を混合して均一な溶液とした。ホ
エラーを用いて100μm厚のポリエステルフイルム上に
この液を塗布し、80℃で30分間加熱乾燥したのち、20μ
m厚のポリプロピレンフイルムを接着剤層上にラミネー
トした。これを50℃で2週間エージングし、ウレタン化
反応を完結させた。
次に、アクリル系粘着剤を透明支持フイルムの両側に
糊層させ、1つの面に保護層としての片面をサンドブラ
ストでRz≒0.3μmに粗面化した透明ポリエステルフイ
ルムを粗面を外側に配置し貼付したものを、その粘着剤
層が前記ポリエステルフイルム基材面に接するようにし
てロール圧着し、支持体を作成した。
実施例2 トリメチロールプロパン1モル、アジピン酸3モル及
びネオペンチルグリコール3モルの縮合により製造され
た両末端OH型ポリエステル樹脂30重量部、アジピン酸3
モルと1,4−ブチレングリコール4モルとを縮合させて
得たポリエステル樹脂とトルイレンジイソシアネート2
モルを反応させて得た末端イソシアネート基を有するポ
リエステルウレタンの40重量%メチルエチルケトン溶液
189重量部、トリメチロールプロパンモノメタクリレー
トの40重量%酢酸エチル溶液7.5重量部及びジメチルベ
ンジルアミン0.6重量部を混合して均一溶液とした。ホ
エラーを用い100μm厚のポリエステルフイルム上にこ
の溶液を塗布し80℃で30分間加熱乾燥したのち20μm厚
のポリプロピレンフイルムを接着剤層上にラミネートし
た。これを50℃で2週間エージングを行い、ウレタン化
反応を完結させた。
次いで、前記ポリエステルフイルム基材の他の面に、
SIS系粘着剤をホットメルト塗工し、その上に、片面が
サンドブラストによりマット化された厚さ50μmのポリ
プロピレンフイルムの平滑面が接するように積層して保
護層を設け、支持体を作成した。なお、粗面化の程度は
JIS規格に定める十点平均粗さ(Rz)で表示して、Rz=
0.8μmであった。
実施例3 100μm厚みのポリエステルフイルムに、0.3mmの厚み
で独立気泡状態のスポンジ層を設けて成る基材のスポン
ジ層表面に、実施例1と同様にして、接着剤層を設けた
のち、ポリエステルフイルム面に粘着剤層、成膜時に両
側がRz≒0.2μm粗面化されたポリエチレン−ポリプロ
ピレンコポリマーから成る保護層を設け、クッション性
の支持体を作成した。
実施例4 厚み0.1mmのポリエステルフイルム(商品名:ダイア
ホイル、ダイアホイル社製)に、ウレタン系接着剤(商
品名:オリバインAD−335A、東洋モートン社製)60重量
部、ウレタン硬化剤(商品名:CAT−10、東洋モートン社
製)5重量部、1,2−ポリブタジエングリコール(分子
量:1000)20重量部及びベンゾインイソプロピルエーテ
ル5重量部を酢酸エチルで溶解混合して得た接着剤組成
物を、バーコーターにて厚みが約10μmになるように塗
布し、これを80℃、4時間乾燥硬化させた。
次いで、反対側のポリエステル基材面に、溶剤に溶解
したアクリル系樹脂をブレードドクターコードし、乾燥
して粘着剤層を設け、さらにこの上に、片面にシリコー
ン離型剤を塗布し、他面をマット化(Rz=0.5μm)し
た厚み30μmのポリプロピレンフイルムを、離型剤側が
接するようにラミネートして保護層とし、支持体を作成
した。
応用例 旭化成工業(株)製APRフレックス製版装置タイプAJF
−III、感光性樹脂APRフレックスF−47、実施例1の支
持体、カバーフイルム、両面平滑なマスキングフイルム
を用い、7mm厚に成形したのち、マスキング露光、レリ
ーフ露光、バック露光を行い、次いで未硬化樹脂の回収
を行い、界面活性剤のAOSとノニルフェニルエトキシレ
ートとから成る現像剤4%とシリコーン系消泡剤0.4%
を添加して成る水系現像液を用い、同装置でスプレー現
像し水中後露光後、乾燥して厚さ7mm、シェルフ部の厚
さ3.5mmバック厚み1mm(支持体込み)のフレキソ印刷用
レリーフ版を製版した。保護層の表面には上記現像液中
で分離したシリコーン樹脂が付着していた。付着個所を
さけて版厚測定したところ、その精度は8/100mmであ
り、局部凹みはない良好な版であった。
次いで、印刷図柄に応じて断裁し、200μm厚のキャ
リアシートの所定の位置に、それぞれの板の裏面の保護
層フイルムを剥がして貼付け、整版を行った。
比較例1 感光性樹脂との接着剤層を設けた厚さ0.1mmの透明ポ
リエステルシートの基材面にサンドブラスト法によりRz
=0.5μm程度に粗面化した支持体を用いるほかは、応
用例と同様にして成形した。ラミネートされた支持体の
表面にわずかながら使用したレジンが付着したのでアセ
トンで拭いたが完全には取り切れなかった。このまま露
光工程を始め通常の製版操作を続け、乾燥上がりの版を
検版したところ、支持体裏面に樹脂が付着していたとこ
ろに相当するレリーフ側のバック析出厚みが他より40%
ほど厚くなっており、シェルフ部の厚さもおよそ4.5mm
ほとに厚くなり、その結果、レリーフ部の厚みが局部的
に1.5mm程度しかなく、このままでは印刷により地汚れ
が発生する危険が生じたので、新たに製版をやり直さな
ければならなかった。さらに検版を行うと支持体の裏面
に消泡剤の成分が分離したシリコーン樹脂が付着して、
マット地の中に入り込んでいた。溶剤で拭いても中に入
り込んでいるものまで拭き切れなかった。試しに両面粘
着テープに貼ってみたがこの部分だけ簡単に剥離され、
このままでは印刷に供せられない結果になった。
比較例2 実施例1において、保護層の外表面を粗面化しないで
同じ支持体を作成し、これを用い、応用例と同様にして
製版した。その結果、成形工程ないし露光工程の時に支
持体を真空ポンプを作動させることにより上部ガラスに
マスキングフイルムを介して密着しようとしたが、真空
ゲージが応用例の時より4mmHg/cm2低下していた。得ら
れた版の版厚を検査したところ、局部凹みは現象が数か
所みられ、空気溜りが支持体と上部ガラスの間に生じて
いることが分った。この版を用いて印刷したところ、局
部凹み個所の版厚が薄いため、インキがのらず完全な印
刷は行われなかった。
【図面の簡単な説明】
第1図(a)ないし(h)は、液状感光性樹脂を用いて
印刷版を製造する一連の工程を示す断面説明図である。 1……下部硬質板 2……画像担体 3……保護フイルム 4……液状感光性樹脂 5……支持体 6……マスキングフイルム 7……上部硬質板

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の一方の面に、液状感光性樹脂層を接
    着するための接着剤層を、他方の面に粘着剤層を有し、
    さらに粘着剤層の上に剥離可能な保護層を設けて成り、
    かつ保護層の粘着剤層と接していない方の面を粗面化し
    たことを特徴とする印刷版製造用液状感光性樹脂支持
    体。
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