JP2878076B2 - キャリヤーテープ用成形物 - Google Patents

キャリヤーテープ用成形物

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JP2878076B2
JP2878076B2 JP17608493A JP17608493A JP2878076B2 JP 2878076 B2 JP2878076 B2 JP 2878076B2 JP 17608493 A JP17608493 A JP 17608493A JP 17608493 A JP17608493 A JP 17608493A JP 2878076 B2 JP2878076 B2 JP 2878076B2
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carrier tape
heat resistance
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polyarylate
polyethylene terephthalate
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健一 谷本
義明 米谷
賢三 安岐
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、透明性、耐熱性及び二
次加工性等に優れた多層構造シートからなるキャリヤー
テープ用成形物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、透明なキャリヤーテープとして
は、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、ポリ
カーボネート、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチ
レン等のシートを絞り成形し、フィルムを被せたものが
あり、半導体チップ、コンデンサー、抵抗等のプリント
基板等への自動実装用に広く使用されている。
【0003】しかし、これらのシートからなる成形物
は、その特性において一長一短であり、その応用分野が
限られていた。すなわち、軟質ポリ塩化ビニル製のもの
は、透明性、耐衝撃性及び二次加工性の面ではほぼ満足
のゆくものであるが、耐熱性が十分でないとともに、可
塑剤のマイグレーションが起こるという問題があった。
また、硬質ポリ塩化ビニル、ポリスチレン及びポリメチ
ルメタクリレートからのものは、透明性には優れている
が、耐衝撃性及び二次加工性の点で問題があった。さら
に、ポリカーボネート製のものは、耐熱性、透明性及び
耐衝撃性には優れているものの、ガラス転移温度が高す
ぎるため、二次加工性が極めて悪いという問題があっ
た。また、ポリエチレンテレフタレート製のものは、透
明性、耐衝撃性、二次加工性及び耐薬品性等が良好であ
るという特長を有する反面、耐熱性が不十分であるとい
う欠点があった。なお、ポリエチレンテレフタレートに
ポリアリレートを配合することにより耐熱性が向上する
ことが知られている(特開昭49−61247 号、同50−9665
2 号等)が、ポリアリレートの配合量を多くすると二次
加工性が低下するという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐熱性以外
の点では優れた特性を有し、安価なポリマーであるポリ
エチレンテレフタレートを主成分とし、ポリアリレート
を効果的に複合化することによって、ポリエチレンテレ
フタレートの優れた特性を維持しつつ耐熱性を向上さ
せ、広い用途で使用することのできるキャリヤーテープ
用成形物を得ようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この課題
を解決するために検討を重ねた結果、シート断面の中心
部に安価で二次加工性の良好なポリエチレンテレフタレ
ートを配し、その両側にポリエチレンテレフタレートに
耐熱性の優れたポリアリレートを配合した組成物を配し
た多層構造のシートとすることによりこの目的が達成さ
れることを見出し、本発明に到達した。
【0006】すなわち、本発明は、80モル%以上がエチ
レンテレフタレート単位である熱可塑性ポリエステルか
らなるコア層とこの熱可塑性ポリエステルとポリアリレ
ートとの重量比60/40〜0/100 の混合物からなるシー
ス層とで構成され、コア層とシース層との重量比が60/
40〜98/2の多層構造シートからなるキャリヤーテープ
用成形物を要旨とするものである。
【0007】次に、本発明について詳細に説明する。本
発明における熱可塑性ポリエステルは、80モル%以上が
エチレンテレフタレート単位からなるポリエステルであ
り、通常、ポリエチレンテレフタレート(ホモポリマ
ー)が用いられるが、20モル%以下の範囲で他のジカル
ボン酸成分やジオール成分あるいはヒドロキシカルボン
酸成分が共重合されていてもよく、溶融成形性が損なわ
れない範囲で3価以上のカルボン酸やアルコール成分が
共重合されていてもよい。そして、熱可塑性ポリエステ
ルは、分子量が約10,000〜100,000 のものが、押出成形
性及び物性の点で好ましい。
【0008】また、ポリアリレートは、芳香族ジカルボ
ン酸成分と二価フェノール成分とから得られる全芳香族
ポリエステルである。芳香族ジカルボン酸としては、テ
レフタル酸及びイソフタル酸が好ましく、特にテレフタ
ル酸とイソフタル酸とのモル比9:1〜1:9、好まし
くは7:3〜3:7、最適には1:1の混合物を用いた
ものが押出成形性及び性能の点で好ましい。一方、二価
フェノールとしては、通常ビスフェノールAと呼ばれる
2,2−ビス(4′−ヒドロキシフェニル)プロパンが総
合的な性能面から最も好ましい。そして、ポリアリレー
トは、分子量が約 7,000〜100,000 のものが、押出成形
性及び物性の点で好ましい。
【0009】本発明における多層構造シートのシース層
は、耐熱補強層及び耐湿性付与層となるものであり、こ
れに用いる熱可塑性ポリエステルとポリアリレートとの
混合物は、ガラス転移温度が 100℃以上であることが望
ましく、ポリアリレートの割合を40重量%以上とするこ
とが必要である。シース層をこのような組成にすること
により、耐熱性を有するとともに疎水性となり、キャリ
ヤーテープ用成形物を高温、高湿下で保存又は運搬する
することが可能となるのである。
【0010】コア層の熱可塑性ポリエステルはガラス転
移温度が73℃程度であり、この温度を超えると弾性率が
大きく低下するが、シース層の弾性率は 100℃付近まで
ほとんど低下しない。耐熱補強層がシース層として存在
するため、シート全体として耐熱性が向上し、コア層の
ガラス転移温度を超える温度でもシートの弾性率低下は
僅少となる。
【0011】また、曲げ剛性は弾性率と断面二次モーメ
ントとの積表されるため、高弾性率の成分をシース層
に用いた方が、低弾性率の成分をシース層に用いた場合
よりも曲げ剛性が高くなる。
【0012】多層構造シートにおいて、シース層の割合
を2〜40重量%とすることが必要である。この割合が2
重量%未満であると耐熱補強層としての作用が十分発揮
されず、一方、40重量%を超えるとシートを熱成形する
際の加工性が低下して好ましくない。
【0013】また、コア層の中心部に別の層としてガス
バリヤー性の高いエチレン/ビニルアルコール共重合
体、ポリメタキシリレンアジパミド、非晶性ポリアミド
等からなるガスバリヤー層を設けるとガスバリヤー性の
要求される用途にも対応することができる。この場合、
ガスバリヤー層の外側には、無水マレイン酸をグラフト
した変性エチレン/酢酸ビニル共重合物、高密度ポリエ
チレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、ポリプロピレン及びこれらを主体とする組成物等か
らなる接着剤層を設けることが好ましい。
【0014】さらに、シース層のポリアリレート組成物
中に導電性カーボンブラック等の導電材料や帯電防止剤
を必要に応じて添加することができる。
【0015】
【作用】ポリエチレンテレフタレートからなるキャリヤ
ーテープでは、高温、高湿下で保存又は運搬する必要の
ある用途に使用する場合、変形したり、結晶化により白
濁したりする。しかるに、本発明のキャリヤーテープ用
成形物は、ポリエチレンテレフタレートからなるコア層
が耐熱性と疎水性とを有する弾性率の大きいポリアリレ
ート組成物からなるシース層で被覆されているため、コ
ア層のポリエチレンテレフタレートと高湿空気が直接接
触することがなく、水分によって可塑化したり、結晶化
したりし難くなり、耐熱性に優れ、弾性率が大きく、高
温、高湿下で保存又は運搬しても変形したり、白濁した
りすることがない。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0017】実施例1〜5及び比較例1〜3 コア層としてポリエチレンテレフタレート(PET)、
シース層としてPETとポリアリレート(PAR)(ユ
ニチカ社製Uポリマー)との混合物を用い、表1に示す
重量比で、多層押出成形機により成形し、厚さ 0.5mmの
多層シートを作製した。得られたシートを真空圧空成形
機で成形して、キャリヤーテープ本体の成形物とした。
この成形物の耐熱性及び二次加工性を評価した結果を表
1に示す。
【0018】
【表1】
【0019】なお、表1における評価基準は、次のとお
りである。 耐熱性1 乾燥空気中に24時間放置して放置して変形する温度によ
り、次の3段階で評価した。 ○:95℃以上。 △:75℃以上、95℃未満。 ×:75℃未満 耐熱性2 90%RHの高湿空気中に24時間放置して変形する温度に
より、次の3段階で評価した。 ○:60℃以上。 △:50℃以上、60℃未満。 ×:50℃未満。 二次加工性 ○:良好 ×:不良
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱性以外の点では優
れた特性を有し、安価なポリマーであるポリエチレンテ
レフタレートを主成分とし、ポリアリレートを効果的に
複合化することによって、ポリエチレンテレフタレート
の優れた特性を維持しつつ耐熱性を向上させ、高温、高
湿下で保存又は運搬しても変形したり、白濁したりせ
ず、広い用途で使用することのできるキャリヤーテープ
用成形物を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B65D 73/02 B32B 27/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 80モル%以上がエチレンテレフタレート
    単位である熱可塑性ポリエステルからなるコア層とこの
    熱可塑性ポリエステルとポリアリレートとの重量比60/
    40〜0/100 の混合物からなるシース層とで構成され、
    コア層とシース層との重量比が60/40〜98/2の多層構
    造シートからなるキャリヤーテープ用成形物。
JP17608493A 1993-06-22 1993-06-22 キャリヤーテープ用成形物 Expired - Lifetime JP2878076B2 (ja)

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JPH0710168A JPH0710168A (ja) 1995-01-13
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