JP2877096B2 - 半導体レーザー及びその製造方法 - Google Patents

半導体レーザー及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体レーザー及
びその製造方法に関する。さらに詳しくは、光ディス
ク,レーザーポインター,バーコードリーダー,レーザ
ープリンターの分野で有効に用いられる、半導体基板上
にメサ型のストライプが形成されているリッジ埋め込み
型半導体レーザーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の技術を図を用いて説明する。図5
に示すようなAlGaInP系可視半導体レーザーとし
ては極めて一般的な構造が、たとえば、雑誌「アイ・イ
ー・イー・イー・ジャーナル・オヴ・カンタムエレクト
ロニクス」の第29巻、1853ページ(著者:上野
他)などに記載されている。この構造では、メサ脇のp
−インナークラッド層504の層厚が0.1〜0.4μ
m程度になるようにメサ形成を行ない、その後n−Ga
As電流ブロック層509、p−GaAsコンタクト層
510を積層することによって、pnp電流ブロック構
造を設け、メサ脇に流れる電流をブロックしている。
【0003】また、文献「半導体レーザー」(発行所:
培風館)の105ページ記載のBC構造のレーザーに見
られるような、メサ脇にnpn(またはpnp)電流ブ
ロック構造を設ける手法をリッジ埋め込み型レーザーに
適用すると図6に示すようなメサ脇でクラッド層厚を0
にしたレーザーを作成することもできる。このように図
5及び図6に示した電流狭窄構造を設けることによっ
て、電流注入効率が良好で発振しきい値の低いレーザー
を作製することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図5に示す従
来の構造では、pnp電流ブロック構造を設けるために
必要なメサ脇のp−インナークラッド層504の厚さ、
いわゆるメサ脇クラッド層残り厚が0.1〜0.4μm
あるため、レーザーを駆動させるために電流を流す際、
図5の実線矢印で示したようなレーザー発振に寄与する
電流の流れ以外に、点線矢印で示したようなメサ脇部分
への電流の広がりが生じる。この広がった電流は、レー
ザー発振に寄与しない漏れ電流であり、不必要なレーザ
ー駆動電流の増加をもたらす。
【0005】また、図6に示すように、メサ脇クラッド
層残り厚を0にしても、電流をブロックするためにpn
pまたはnpn接合などの電流ブロック構造を単純に積
層しただけでは、図6の実線矢印で示した有効電流以外
に、点線矢印で示した第1電流ブロック層を通じて電流
が拡って活性層に流れることになり、図5の場合と同様
な漏れ電流が生じる。
【0006】本発明は、上記問題に鑑みなされたもので
あり、漏れ電流をほぼ0に抑えた低駆動電流のメサスト
ライプ型半導体レーザーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の半導体レーザによれば、半導体基板上に、
メサ型のストライプが形成されているリッジ埋め込み型
半導体レーザーであって、メサ脇部分で活性層直上に形
成された第一の半導体層と、メサ脇部分で第一の半導体
層直上に、メサ側面部分で、このメサ側面直上に形成さ
れた、第一の半導体層と異なる導電型の第二の半導体層
と、この第一および第二の半導体層を含んだ電流ブロッ
ク構造とを有することを特徴とする半導体レーザーが提
供される。
【0008】また、その好ましい態様として、前記第一
の半導体層がAlInP層、Al1-XGaXAs(0<X
<1)および(Al1-XGaX0.5In0.5P(0<X<
1)からなる群から選ばれる化合物層からなり、かつ、
前記第二の半導体層が、前記第一の半導体層を形成する
化合物とは異なった化合物の層からなることを特徴とす
る半導体レーザーが提供される。
【0009】また、本発明の半導体レーザの製造方法に
よれば、面方位が異なる二種以上の基板面上に、半導体
を積層した後、その半導体の一部を除去する工程を有す
る半導体レーザーの製造方法であって、前記半導体が積
層された基板面方位によって、エッチャントに対するエ
ッチング速度が異なることを利用して、特定の基板面方
位上に積まれた部分のみをエッチング除去することを特
徴とする半導体レーザーの製造方法が提供される。
【0010】また、その好ましい態様として、半導体基
板上に、メサ型のストライプが形成されているリッジ埋
め込み型半導体レーザーの製造方法であって、マスクを
してメサを形成した後、第一の半導体層を、面方位が異
なる二種以上の前記メサと基板面上にまたがって積層
し、次に、第一の半導体層とは異なる第二の半導体層
を、前記マスクを除いた前記第一の半導体層上のほぼ全
面に被覆し、その後、前記マスクのサイドエッチングを
行ない、このとき形成されたマスクと第二の半導体層の
隙間から前記第一の半導体層の一部にエッチングを行
い、この第一の半導体層のエッチングを、半導体が積層
された基板の面方位によって、半導体のエッチング速度
が異なることを利用して、前記第一の半導体の一部にの
みエッチングを行うことを特徴とする半導体レーザーの
製造方法が提供される。
【0011】さらに、前記第一の半導体層が、AlIn
P層、Al1-XGaXAs(0<X<1)および(Al
1-XGaX0.5In0.5P(0<X<1)からなる群から
選ばれる化合物の層からなることを特徴とする半導体レ
ーザー装置の製造方法が提供される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかる半導体レー
サおよびその製造方法の実施の形態について説明する。
【0013】 I.半導体レーザー 本発明の半導体レーザーの構成は、半導体基板上にメサ
型のストライプが形成されているリッジ埋め込み型半導
体レーザーであって、その構成は、所定の位置に形成さ
れた第一の半導体層、所定の位置に形成された第二の半
導体層およびこの第一と第二の半導体層を含んだ電流ブ
ロック構造に大別される。
【0014】 1.第一の半導体層 (1)形成位置 本発明に用いられる第一の半導体層は、メサ脇部分で活
性層直上に形成される。このようにすることでメサ脇部
分への電流の広がりを抑制することができる。
【0015】 (2)構造および材質 その材質としては、AlInP層、Al1-XGaXAs
(0<X<1)および(Al1-XGaX0.5In0.5Pか
らなる群から選ばれる化合物の層を用いることができ
る。 AlInP層 本発明に用いられるAlInP層の各成分比は、基板に
格子整合する値とすることが好ましい。 Al1-XGaXAs(0<X<1) 本発明に用いられるAl1-XGaXAs(0<X<1)の
各成分比としては、Xを0.8〜1.0の範囲とするこ
とが半導体レーザの横モード制御の観点から好ましい。 (Al1-XGaX0.5In0.5P(0<X<1) 本発明に用いられる(Al1-XGaX0.5In0.5P(0
<X<1)の各成分比としては、Xが0.7〜1.0の
範囲とすることが半導体レーザの横モード制御の観点か
ら好ましい。 層厚 本発明に用いられる第一の半導体層の層厚としては、
0.05μm以上が好ましい。0.05μm未満である
と電流ブロック構造の耐電圧が劣化する。
【0016】 2.第二の半導体層 (1)形成位置 本発明に用いられる第二の半導体層は、メサ脇部分で、
第一の半導体層の直上に、メサ側面部分で、このメサ側
面直上に形成される。このようにすることで、メサ脇を
流れる電流を阻止することができる。 (2)構造および材質 第二の半導体層としては、前記第一の半導体層と異なる
導電型を用いる。その材質としては、たとえば、GaA
s,GaInPを挙げることができる。
【0017】 3.具体例 本発明の一実施形態を示す図1によって、本発明の具体
例を説明する。図1に示すように、本発明における構成
要素である第一の半導体層、および第二の半導体層は、
それぞれメサ脇部分で活性層直上に第一の半導体層が、
また第一の半導体層直上に第二の半導体層が積層され、
メサ側面部分で、メサ側面直上に第二の半導体層が積層
され、これによりメサ裾部へ拡散する漏れ電流を抑制
し、かつメサ脇を流れる電流を阻止するように構成され
ている。
【0018】 II.半導体レーザーの製造方法 本発明の半導体レーザーの製造方法は、半導体が積層さ
れた基板の面方位によって半導体のエッチング速度が異
なることを利用して、この半導体のうち特定面方位上に
積層された部分だけをエッチングする。以下、工程に沿
って具体的に説明する。
【0019】 1.第一の半導体層の積層 まず、第一の半導体層を面方位で異なる二種以上の基板
面上にまたがって積層する。この場合、第一の半導体層
としては、たとえば前記の化合物を用いることができ
る。その構造としては、たとえばn−AlGaInPか
らなるクラッド層、GaInP/AlGaInPからな
る多重量子井戸活性層、p−AlGaInPからなるク
ラッド層、p−GaInPからなるヘテロバッファ層お
よびp−GaAsからなるキャップ層等を順次積層する
ことを挙げることができる。その積層の方法としては、
例えばMOCVD,MBE,LPEを挙げることができ
る。層厚としては、n−AlGaInP,p−AlGa
InPクラッド層が1.5μm,ヘテロバッファ層が
0.02μm,キャップ層が3μm程度が好ましい。
【0020】 2.第一の半導体層による被覆 次に、第一の半導体層とは異なる第二の半導体層を、第
一の半導体層上に、わずかな隙間を残してほぼ全面的に
被覆する。わずかな隙間とは、0.05〜1μmの範囲
を意味する。第二の半導体層としては、前記化合物を用
いることができる。その被覆の方法としては、例えばS
iO2マスクを利用した選択成長を挙げることができ
る。層厚としては、0.1〜1μm程度が好ましい。
【0021】 3.第一の半導体層のエッチング 前記隙間から化学エッチャントにより、第一の半導体層
のうち特定面方位上に積層された部分だけをエッチング
する。ここで用いられる化学エッチャントとしては、た
とえばAlInP,AlGaAsに対してバッファード
フッ酸を挙げることができる。このようにすることで、
メサ側面直上の第一の半導体層だけをエッチングでき
る。
【0022】リッジ型レーザーでは、従来例の構造を示
す図5のメサ脇クラッド層の残り厚hを薄くすることに
よって、しきい値を下げ、効率を高めることができる。
このことを実証した実験結果を図7及び図8に示す。図
7に示すようにhが小さくなるに従って発振しきい値が
下がった。さらに、図8に示すようにhが小さくなるに
従って効率もよくなった。前記の雑誌アイ・イー・イー
・ジャーナル・オヴ・カンタム・エレクトロニクス、2
8巻の798ページの第6図と799ページの第9図
(著者:Zhan−Ming Li 他)に示されてい
る計算結果から、これは点線矢印で示されたメサ脇に拡
散する漏れ電流を抑制できるためであることが予想され
ている。従って、メサ脇に拡散する漏れ電流を低く抑え
る構造を設けることによって、しきい値が低く、効率が
高い半導体レーザーを作製することができる。
【0023】本願発明の図1に示す構造では、メサ脇ク
ラッド層残り厚が0である上に、メサ側面上に積層され
ているn−GaAs第二の電流ブロック層108と多重
量子井戸活性層103との間にP−AlInP第一の電
流ブロック層があるために図5及び図6に示す従来例に
見られたようなメサ脇への漏れ電流が生じない。このた
め同構造を用いた半導体レーザーは従来のものに比べ、
しきい値が低く、効率が高いという特徴を有する。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに具体的
に説明する。 [実施例1] 図2(A)に示すように、MOVPE結晶成長法により
面方位が(001)であるn−GaAs基板201上
に、n−(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pクラッド層
(厚さ1.5μm)202、発振波長が680nmにな
るように設計された多重量子井戸活性層203、p−
(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pクラッド層204(厚
さ1.5μm)、p−GaInPヘテロバッファ層20
5(厚さ0.02μm)、p−GaAsキャップ層20
6(厚さ0.3μm)を順次積層した。
【0025】その後に、図2(B)に示すようにフォト
ソグラフィ法によりストライプ状のSiO2膜212
(幅5μm)を形成した。その後にSiO2膜212を
マスクとして、燐酸、30%過酸化水素水、水、1:
1:10の混合エッチャントでp−GaAsキャップ層
206を、臭化水素水、30%過酸化水素水、水、10
0:1:200の混合エッチャントでp−GaInPヘ
テロバッファ層205、臭化水素水、水1:1の混合エ
ッチャントでp−(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pクラ
ッド層204を順次エッチングし、メサを形成した。
【0026】その後に、図2(C)に示すようにSiO
2膜212をマスクとしてMOVPE法によりp−Al
InP第一の電流ブロック層207とn−GaAs保護
層213を順次選択成長した。
【0027】その後に、図2(D)に示すようにSiO
2膜212の幅を若干狭めるためにバッファード弗酸で
SiO2膜212をサイドエッチングした。このときS
iO2膜212がバッファード弗酸でサイドエッチング
されることによりできるSiO2膜212とn−GaA
s保護層の隙間からバッファード弗酸がP−AlInP
第一の電流ブロック層207の部分に入り込むが、P−
AlInP第一の電流ブロック層207のうち、メサ側
面である(111)面上に積層されている部分は、メサ
脇の(001)面上に積層されている部分よりバッファ
ード弗酸に対するドライエッチングレートが早いため
(111)面上に積層されている部分だけがエッチング
され、図2(D)に示すような構造ができた。
【0028】その後に、図2(E)に示すように、n−
GaAs保護層213を燐酸、30%過酸化水素水、
水、1:1:10の混合エッチャントで除去した後、M
OVPE法によりn−GaAs第二の電流ブロック層2
08を積層し、バッファード弗酸でSiO2膜212を
除去した後、p−GaAsコンタクト層を積層すると図
2(E)に示す構造が完成した。
【0029】このようにエピタキシャル成長された基板
のn−GaAs側から厚さ100μmまで研磨し、p
側、n側にそれぞれ電極を付け、振器長500μm、
幅300μmにペレッタイズした素子のレーザー特性
を、同じサイズの図5に示す従来構造のものと比較した
ところ、従来のものがしきい値50mA、効率0.3W
/Aであったのに比べ、本発明のものはしきい値40m
A、効率0.4W/Aであった。
【0030】 [実施例2] 図3(A)に示すようにMOVPE結晶成長法により面
方位が(001)であるn−GaAs基板301上に、
n−(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pクラッド層(厚さ
1.5μm)302、発振波長が680nmになるよう
に設計された多重量子井戸活性層303、p−(Al
0.6Ga0.40.5In0.5Pクラッド層304(厚さ1.
5μm)、p−GaInPヘテロバッファ層305(厚
さ0.02μm)、p−GaAsキャップ層306(厚
さ0.3μm)を順次積層した。
【0031】その後に、図3(B)に示すようにフォト
リソグラフィ法によりストライプ状のSiO2膜312
(幅5μm)を形成した。その後にSiO2膜312を
マスクとして、燐酸、30%過酸化水素水、水、1:
1:10の混合エッチャントでp−GaAsキャップ層
306を、臭化水素水、30%過酸化水素水、水、10
0:1:200の混合エッチャントでp−GaInPヘ
テロバッファ層305、臭化水素水、水、1:1の混合
エッチャントでp−(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pク
ラッド層304を順次エッチングし、メサを形成した。
【0032】その後に、図3(C)に示すように、Si
2膜312をマスクとして、MOVPE法によりp−
AlGaAs第一の電流ブロック層307とn−GaA
s保護層313を順次選択成長した。
【0033】その後に、図3(D)に示すようにSiO
2膜312の幅を若干狭めるためにバッファード弗酸で
SiO2膜312をサイドエッチングした。このときS
iO2膜312がバッファード弗酸でサイドエッチング
されることによりできるSiO2膜312とn−GaA
s保護層313の隙間からバッファード弗酸がp−Al
GaAs第一の電流ブロック層307の部分に入り込む
が、p−AlGaAs第一の電流ブロック層307のう
ち、メサ側面である(111)面上に積層されている部
分は、メサ脇の(001)面に積層されている部分より
バッファード弗酸に対するエッチングレートが早いた
め、(111)面上に積層されている部分だけがエッチ
ングされ、図3(D)に示すような構造ができた。
【0034】その後に、図3(E)に示すようにn−G
aAs保護層313を燐酸、30%過酸化水素水、水、
1:1:10の混合エッチャントで除去した後、MOV
PE法によりn−GaAs第二の電流ブロック層308
を積層し、バッファード弗酸でSiO2膜312 を除去
した後、p−GaAsコンタクト層を積層すると図3
(E)に示す構造が完成した。
【0035】このようにエピタキシャル成長された基板
のn−GaAs側から厚さ100μmまで研磨し、p
側、n側にそれぞれ電極を付け、共振器長500μm、
幅300μmにペレッタイズした素子のレーザー特性
を、同じサイズの図5に示す従来構造のものと比較した
ところ、従来のものがしきい値50mA、効率0.3W
/Aであったのに比べ、本発明のものは、しきい値42
mA、効率0.38W/Aであった。
【0036】 [実施例3] 図4(A)に示すようにMOVPE結晶成長法により面
方位が(001)であるn−GaAs基板401上に、
n−(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pクラッド層(厚さ
1.5μm)402、発振波長が680nmになるよう
に設計された多重量子井戸活性層403、p−(Al
0.6Ga0.40.5In0.5Pクラッド層404(厚さ1.
5μm)、p−GaInPヘテロバッファ層405(厚
さ0.02μm)、p−GaAsキャップ層406(厚
さ0.3μm)を順次積層した。
【0037】その後に、図4(B)に示すようにフォト
リソグラフィ法によりストライプ状のSiO2膜412
(幅5μm)を形成した。その後にSiO2膜412を
マスクとして、燐酸、30%過酸化水素水、水、1:
1:10の混合エッチャントでp−GaAsキャップ層
406を、臭化水素水、30%過酸化水素水、水、10
0:1:200の混合エッチャントでp−GaInPヘ
テロバッファ層405、臭化水素水、水、1:1の混合
エッチャントでp−(Al0.6Ga0.40.5In0.5Pク
ラッド層404を順次エッチングし、メサを形成した。
【0038】その後に、図4(C)に示すように、Si
2膜412をマスクとして、MOVPE法によりp−
(Al0.7Ga0.30.5In0.5P第一の電流ブロック層
407とn−GaAs保護層413を順次選択成長し
た。
【0039】その後に、図4(D)に示すようにSiO
2膜312の幅を若干狭めるためにバッファード弗酸で
SiO2膜412をサイドエッチングした。このときS
iO2膜412がバッファード弗酸でサイドエッチング
されることによりできるSiO2膜412とn−GaA
s保護層413の隙間からバッファード弗酸がp−(A
0.7Ga0.30.5In0.5P第一の電流ブロック層40
7の部分に入り込むが、p−(Al0.7Ga0.30.5
0.5P第一の電流ブロック層407のうち、メサ側面
である(111)面上に積層されている部分は、メサ脇
の(001)面に積層されている部分よりバッファード
弗酸に対するエッチングレートが早いため、(111)
面上に積層されている部分だけがエッチングされ、図4
(D)に示すような構造ができた。
【0040】その後に、図4(E)に示すように、n−
GaAs保護層413を燐酸、30%過酸化水素水、
水、1:1:10の混合エッチャントで除去した後、M
OVPE法によりn−GaAs第二の電流ブロック層4
08を積層し、バッファード弗酸でSiO2膜412を
除去した後、p−GaAsコンタク ト層を積層する
と、図4(E)に示す構造が完成した。
【0041】このようにエピタキシャル成長された基板
のn−GaAs側から厚さ100μmまで研磨し、p
側、n側にそれぞれ電極を付け、共振器長500μm、
幅300μmにペレッタイズした素子のレーザー特性
を、同じサイズの図5に示す従来構造のものと比較した
ところ、従来のものがしきい値50mA、効率0.3W
/Aであったのに比べ、本発明のものは、しきい値43
mA、効率0.37W/Aであった。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によって、
レーザー発振しきい値電流値が低く、効率が大きい半導
体レーザーを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示した断面図である。
【図2】本発明の一実施例を工程順に示した断面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例を工程順に示した断面図で
ある。
【図4】本発明の他の実施例を工程順に示した断面図で
ある。
【図5】従来例の構造を示した断面図である。
【図6】従来例の構造を示した断面図である。
【図7】しきい値電流のメサ脇残り厚依存性を示したグ
ラフである。
【図8】効率のメサ脇残り厚依存性を示したグラフであ
る。
【符号の説明】
101 n−GaAs基板 102 n−AlGaInPクラッド層 103 多重量子井戸活性層 104 n−AlGaInPクラッド層 105 p−GaInPヘテロバッファ層 106 p−GaAsキャップ層 107 p−AlInP第一の電流ブロック層(第一の
半導体層) 108 n−GaAs第二の電流ブロック層(第二の半
導体層) 109 p−GaAsコンタクト層 201 n−GaAs基板 202 n−AlGaInPクラッド層 203 多重量子井戸活性層 204 n−AlGaInPクラッド層 205 p−GaInPヘテロバッファ層 206 p−GaAsキャップ層 207 p−AlInP第一の電流ブロック層 208 n−GaAs第二の電流ブロック層 209 p−GaAsコンタクト層 212 SiO2膜 301 n−GaAs基板 302 n−AlGaInPクラッド層 303 多重量子井戸活性層 304 n−AlGaInPクラッド層 305 p−GaInPヘテロバッファ層 306 p−GaAsキャップ層 307 p−AlGaAs第一の電流ブロック層 308 n−GaAs第二の電流ブロック層 309 p−GaAsコンタクト層 312 SiO2膜 401 n−GaAs基板 402 n−AlGaInPクラッド層 403 多重量子井戸活性層 404 n−AlGaInPクラッド層 405 p−GaInPヘテロバッファ層 406 p−GaAsキャップ層 407 p−AlGaInP第一の電流ブロック層 408 n−GaAs第二の電流ブロック層 409 p−GaAsコンタクト層 412 SiO2

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板上に、メサ型のストライプが
    形成されているリッジ埋め込み型半導体レーザーであっ
    て、 メサ脇部分で活性層直上に形成された第一の半導体層
    と、 メサ脇部分で第一の半導体層直上に、メサ側面部分で、
    このメサ側面直上に形成された、第一の半導体層と異な
    る導電型の第二の半導体層と、 この第一および第二の半導体層を含んだ電流ブロック構
    造とを有することを特徴とする半導体レーザー。
  2. 【請求項2】 前記第一の半導体層がAlInP層、A
    1-XGaXAs(0<X<1)および(Al1-XGaX
    0.5In0.5P(0<X<1)からなる群から選ばれる化
    合物層からなり、かつ、前記第二の半導体層が、前記第
    一の半導体層を形成する化合物とは異なった化合物の層
    からなることを特徴とする請求項1に記載の半導体レー
    ザー。
  3. 【請求項3】 面方位が異なる二種以上の基板面上に、
    半導体を積層した後、その半導体の一部を除去する工程
    を有する半導体レーザーの製造方法であって、 前記半導体が積層された基板面方位によって、エッチャ
    ントに対するエッチング速度が異なることを利用して、
    特定の基板面方位上に積まれた部分のみをエッチング除
    去することを 特徴とする半導体レーザーの製造方法。
  4. 【請求項4】 半導体基板上に、メサ型のストライプが
    形成されているリッジ埋め込み型半導体レーザーの製造
    方法であって、 マスクをしてメサを形成した後、第一の半導体層を、面
    方位が異なる二種以上の前記メサと基板面上にまたがっ
    て積層し、 次に、第一の半導体層とは異なる第二の半導体層を、前
    記マスクを除いた前記第一の半導体層上のほぼ全面に被
    覆し、その後、前記マスクのサイドエッチングを行な
    い、このとき形成されたマスクと第二の半導体層の隙間
    から前記第一の半導体層の一部にエッチングを行い、 この第一の半導体層のエッチングを、半導体が積層され
    た基板の面方位によって、半導体のエッチング速度が異
    なることを利用して、前記第一の半導体の一部にのみエ
    ッチングを行うことを特徴とする 半導体レーザーの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記第一の半導体層がAlInP層、A
    1-XGaXAs(0<X<1)および(Al1-XGaX
    0.5In0.5P(0<X<1)からなる群から選ばれる化
    合物層からなり、かつ、前記第二の半導体層が、前記第
    一の半導体層を形成する化合物とは異なった化合物の層
    からなる請求項4に記載の半導体レーザ装置の製造方
    法。
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