JP2876983B2 - パラボラ反射鏡 - Google Patents

パラボラ反射鏡

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JP2876983B2
JP2876983B2 JP6066894A JP6066894A JP2876983B2 JP 2876983 B2 JP2876983 B2 JP 2876983B2 JP 6066894 A JP6066894 A JP 6066894A JP 6066894 A JP6066894 A JP 6066894A JP 2876983 B2 JP2876983 B2 JP 2876983B2
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parabolic reflector
reflector
electromagnetic
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裕二 樋口
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NEC Corp
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Nippon Electric Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はマイクロ波帯の送受信に
使用されるパラボラアンテナのパラボラ反射鏡に関し、
特にパラボラ反射鏡の表面形状に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、放送衛星または通信衛星を利用し
た衛星放送の受信に供されるパラボラアンテナのパラボ
ラ反射鏡としては、回転放物面に整形された金属薄膜等
の電気的良導体よりなる電磁気学的反射面を塗料または
樹脂等により保護・強化したパラボラ反射鏡が知られて
いる。
【0003】図3は上記の従来のパラボラ反射鏡(リフ
レクタ)1の断面を示したものであり、この断面は放物
線となっている。このパラボラリフレクタにおいては、
金属薄膜等により電磁気学的反射面2の焦点位置3と塗
料または樹脂等による光学的反射面4の焦点位置5とが
概ね一致する。この為、パラボラアンテナのメインロー
プ方向に太陽が位置する場合には、太陽光が一時放射器
6の開口端面7に集光され、同開口端面7の近傍に設け
られた気密膜を熱破壊する可能性がある。従来のパラボ
ラリフレクタでは、この熱破壊を防止する為に、パラボ
ラリフレクタの表面を艶消し仕上げとすることが一般的
に行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来のパラボ
ラリフレクタにおいては、表面の艶消し仕上げにより太
陽光が散乱し、通常の状態においては一時放射器の気密
膜に太陽光が集光されることはないが、降雨、霜等によ
りパラボラリフレクタ表面が濡れた状態となった場合に
は、パラボラリフレクタ表面が良好な光学的な反射面と
なり、一時放射器の気密膜に太陽光が集光され、気密膜
が熱変形、熔解することを生ずる不具合があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明になるパラボラ反
射鏡(リフレクタ)は、同リフレクタの金属薄膜等から
なる使用電波に対する電磁気学的反射面の焦点位置と同
金属薄膜等の保護・強化用の塗料または樹脂等による
陽光を反射する表面層表面の光学的反射面の焦点位置と
を異なった位置とする為に、前記塗料または樹脂等によ
る表面層の厚さを不均一なものとしている。
【0006】
【実施例】次に、実施例について図面を参照して説明す
る。
【0007】図1は本発明の一実施例を示す断面図であ
る。図において衛星放送の受信動作を例に説明する。衛
星より送られてくる電波はパラボラ反射鏡(リフレク
タ)1の内部に設けられた金属薄膜等の電気的良導体に
よる電磁気学的反射面2により反射される。この電磁気
学的反射面2は回転放物面形状(断面は放物線)とされ
ており、反射された衛星からの電波は電磁気学的反射面
の電磁気学的焦点3に集められる。この電磁気学的焦点
3には一次放射器6が設けられており、この一次放射器
6によりパラボラリフレクタ1からの反射面は導波管モ
ードに変換され、ローノイズコンバータ11と呼ばれる
受信機へ送り込まれる。
【0008】一方、太陽が衛星と同一方向にある場合に
は、衛星より送られてくる電波と同様に太陽からの光も
同様にパラボラリフレクタ1により集光される。図1に
示す実施例においては、太陽からの光は塗料または樹脂
等による表面層8の表面において反射される。この表面
層8は不均一な厚さとなっている為、表面層8の表面つ
まり光学的反射面4の光学的焦点5は電磁気学的焦点3
とは異なった位置となる。
【0009】以下に光学的焦点5と電磁気学的焦点3と
回転放物面との関係を数式を用い、衛星放送受信用の4
5型リフレクタ(リフレクタ口径:45cm)を例に説
明する。また光学的焦点5と電磁気学的焦点3との距離
は、本発明の効果を実質的に生ずる最小値である5mm
として説明する。回転放物面はX、Y、Z軸を同一点
(原点、O)で交わり互いに直交する3軸とし、焦点を
Z軸上のF(焦点距離)とすると、 X2 +Y2 =4FZ で示されるが、説明を容易にするため断面(X−Z平
面、Y=0)にて説明する。図2はこの断面を示すもの
である。図2において、回転放物面の断面は X2 =4FZ となる。今、リフレクタ口径を45cm、電磁気学的焦
点距離を22.5cmとするとリフレクタ端部9の座標
(X、Z)は上式にZ=F=22.5を代入し(22.
5、5.625)と求められる。また、光学的焦点距離
を電磁気学的焦点距離よりも5mm短い22cmとする
と、リフレクタ端部10の座標(X、Z′)はX=2
2.5、F=22より(22.5、5.753)と求め
られる。つまり、リフレクタ中央(原点)近傍において
電磁気学的反射面2と光学的反射面4とが一致する場合
(塗料または樹脂等の厚さが無視できる場合)には、リ
フレクタ端部における電磁気学的反射面と光学的反射面
との差つまり塗料または樹脂の厚さを 5.753−5.625=0.128cm(1.28m
m) とすれば良く、この厚さは容易に製作可能な厚さであ
る。尚、当然ながら、リフレクタ中央(原点)の塗料ま
たは樹脂の厚さが無視出来ない場合には、予めこの厚さ
を考慮する必要がある。つまり、上記の例において、リ
フレクタ中央(原点)の塗料または樹脂の厚さが1mm
必要であるならば光学的焦点距離と電磁気学的焦点距離
との差を5+1=6mmとして光学的反射面の座標を求
め、Z軸方向へ1mm平行移動すれば良い。
【0010】以上は光学的焦点距離を電磁気学的焦点距
離よりも短くした場合の実施例について説明したが、光
学的焦点距離を電磁気学的焦点距離よりも長くした場合
においても同様に実現が可能である。この場合にはリフ
レクタ周辺に比較してリフレクタ中央の塗料または樹脂
等の厚さが厚くなる。
【0011】又、本発明はオフセット型パラボラリフレ
クタにおいても実現が可能である。
【0012】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、電磁
気学的焦点距離と光学的焦点距離とが異なるパラボラリ
フレクタが得られる。このパラボラリフレクタを用いれ
ば、降雨、霜等によりリフレクタ表面の光学的反射率が
高くなった場合においても、一次放射器の気密膜の熱破
壊を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す断面図。
【図2】回転放物面と焦点との関係を示す断面図。
【図3】従来のパラボラリフレクタの例を示す断面図。
【符号の説明】
1 パラボラ反射鏡(リフレクタ) 2 電磁気学的反射面 3 電磁気学的焦点 4 光学的反射面 5 光学的焦点 6 一次放射器 7 一次放射器の開口端面 8 リフレクタの表面層 9 電磁気学的反射面端部 10 光学的反射面端部 11 ローノイズコンパータ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転放物面による使用電波に対する電磁
    気学的反射面を有するパラボラ反射鏡において、電磁気
    学的反射面に不均一な厚さの太陽光を反射する表面層を
    設け、表面層の表面形状を電磁気学的反射面の焦点距離
    とは異なる焦点距離を有する回転放物面となし、表面層
    表面の回転放物面の焦点位置と電磁気学的反射面の焦点
    位置とを離したことを特徴とするパラボラ反射鏡。
  2. 【請求項2】 前記表面層を塗料または樹脂で形成した
    ことを特徴とする請求項1のパラボラ反射鏡。
  3. 【請求項3】 前記表面層表面の回転放物面の焦点位置
    と前記電磁気学的反射面の焦点位置とを5mm以上離し
    たことを特徴とする請求項1のパラボラ反射鏡。
JP6066894A 1994-03-30 1994-03-30 パラボラ反射鏡 Expired - Lifetime JP2876983B2 (ja)

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JPH07273539A JPH07273539A (ja) 1995-10-20
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