JP2558554B2 - 電波の誘電体透過損失防止具 - Google Patents

電波の誘電体透過損失防止具

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JP2558554B2 JP2337774A JP33777490A JP2558554B2 JP 2558554 B2 JP2558554 B2 JP 2558554B2 JP 2337774 A JP2337774 A JP 2337774A JP 33777490 A JP33777490 A JP 33777490A JP 2558554 B2 JP2558554 B2 JP 2558554B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、例えば窓ガラスのような誘電体を介して電
波を受信する場合に、上記誘電体による透過損失を防止
する防止具に関するものである。
[従来の技術] 一般に、第8図に示すように窓ガラス10を介して電波
を受信する場合、透過損失が生じるが、この透過損失
は、窓ガラス10の厚さtを調整することによって減少さ
せることができる。即ち、窓ガラス10に入射角θで向
った電波Aは、窓ガラス10の一面10aでa方向に反射さ
れ、残りは窓ガラス10の内部に入り、屈折角θだけ屈
折され、b方向に向う。この屈折された電波は、窓ガラ
ス10の他方の面10bにおいてc方向に反射され、残りは
地方の面10bから窓ガラス10の外部の方向dに飛び出
す。そして、c方向の電波は、一方の面10aにおいて他
方の面10b側のe方向に反射され、残りは一方の面10aか
ら外部の方向fに飛び出す。このf方向の電波は、窓ガ
ラス10内を往復する間に位相の遅れを生じている。一
方、電波Aと平行な電波A′が一方の平面10aで反射さ
れ、これはf方向の電波と同一方向となる。従って、
a′の方向の電波とf方向の電波との位相差が180゜で
あれば、両者は互いに打ち消しあうので、電波A′のエ
ネルギは、ほとんどe方向に向う。
a′の方向の電波とf方向の電波の位相差を180゜と
するためには、詳細な計算式は省略するが、窓ガラス10
の厚さtは、 となる。但し、λは受信電波の波長、εは窓ガラス10
の比誘電率である。εは窓ガラス10の場合、4乃至7
であり、日本で例えば衛星放送を受信する場合にはθ
は50゜未満であるので、上式は、 となる。但し、λ′は窓ガラス10内での波長である。こ
れを計算すると、tは5乃至6mmと厚くなる。一般に窓
ガラス10には厚さが2乃至4mmのものが使用されている
ので、この場合、a′の方向の電波とf方向の電波の位
相差が360゜となり、第9図に示すように大きな透過損
失が生じていた。
そこで、従来窓ガラス10に、その誘電率に近い誘電体
を貼り、窓ガラス10の厚みを等価的にλ′/2に近付け
て、透過損失を小さくすることが行なわれていた。
[発明が解決しようとする課題] しかし、上記のように誘電体を窓ガラス10に貼る場
合、窓ガラス10の厚さに応じて、誘電体の厚さを変更し
なければならず、しかも貼られる誘電体そのものの重量
がかなり大きく、強力な接着剤を使用しないと、誘電体
が窓ガラス10から剥離するという問題点があった。ま
た、強力な接着剤で接着すると、誘電体が不要になった
場合に、はがすことが困難となったり、また誘電体板が
大きくなるので、輸送が困難となるという問題点もあっ
た。
本発明は、フィルム上に平板状導体素子を設け、これ
を誘電体上に貼りつけて、電波の位相を遅らせることに
よって、上記の問題点を解決した透過損失防止具を提供
することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するため、本発明は、電波が透過す
る誘電体上に設けられる平板状フィルムと、このフィル
ムの一面に設けられた複数の平板状導体素子とを、具備
し、上記各平面状導体素子は、その中心間の距離が所定
と間隔となるように配置され、かつ上記各平面状導体素
子は、その最大幅が上記電波の波長の1/2より小さい寸
法を有するものである。
[作用] 本発明によれば、平板状フィルム上の平面状導体素子
に入射した電波の一部は、遅延されて誘電体の入射面か
ら誘電体内に入射し、入射面と反対側の反射面で反射さ
れ、入射面で屈折されて外部に飛び出す。この入射面か
ら反射面、反射面から入射面への移動の間に電波の位相
は遅延を受け、平板状フィルム上の平面状導体素子を通
過する際に、さらに位相は遅延される。この合計の位相
の遅延を第1の位相遅延とする。一方、平板状導体素子
に入射した電波の残りの部分は入射面で反射され、やは
り位相が遅延する。この遅延量を第2の位相遅延とする
と、第1の位相遅延と第2の位相遅延とが反対位相とな
るように、平面状導体素子の中心間の距離を所定の距離
とし、平面状導体素子の最大幅を上記電波の波長の1/2
より小さい寸法としてあるので、第1の位相遅延と第2
の位相遅延とが互いに打ち消しあい、透過損失を防止で
きる。
[実施例] この実施例の透過損失防止具11は、第3図に示すよう
に例えば窓ガラス12に貼りつけて、屋内に配置されてい
る衛星放送受信用アンテナ14によって良好に衛星放送を
受信することができるようにするためのもので、第1図
及び第2図に示すように平板状フィルム16、例えば厚さ
が300μmのポリエチレンフィルムを有している。な
お、この平板状フィルム16の大きさは、衛星放送受信用
アンテナ14の大きさに応じた大きさとされている。
この平板状フィルム16の一方の面に、平面状導体素
子、例えば平板状導体素子18が、エッチング、印刷また
は蒸着等の種々の公知の技術によって形成されている。
この平板状導体素子18は、例えば円板状に形成されてお
り、それぞれ所定の間隔、例えば受信しようとする衛星
放送の波長λ(12GHz)の約1/2の間隔にそれぞれ配置さ
れており、また直径は1/2λより小さく、例えば0.3乃至
0.35λとされている。
この透過損失防止具11は、第3図に示すように、窓ガ
ラス12に粘着テープ等を用いて貼りつけられる。雨滴等
の付着を防止するためには、窓ガラス12の屋内側の面に
貼りつけるのが望ましい。また、窓ガラス12の誘電率の
影響を受けるのを防止するためには、窓ガラス12の厚み
が約3cmの場合、平板状導体素子18を設けたのとは反対
側のフィルム面に直接貼り付けるか或いは窓ガラス12の
厚みが約1〜2mmの場合に位相をあわせるため、ガラス
面と平板状導体素子18を設けたのとは反対側のフィルム
面に幾分かの空間を設けて配置するのが望ましい。な
お、第2図及び第3図では平板状導体素子18の厚さは、
かなり誇張して描いている。
次に、この透過損失防止具11によって透過損失を防止
できる点について第4図及び第5図を参照しながら説明
する。なお、第4図では、説明を簡易化するために、透
過損失防止具11は窓ガラス12の屋外側に取り付けられて
いるとする。入射電波Eiは透過損失防止具11を通過し
て、第5図に示すようにθだけ位相が遅れた電波Eig
なり、この電波Eigは、窓ガラス12の第4図における左
端から右端まで進行し、右端で反射され、左端まで進行
する。この電波をErgとする。電波Eigが左端から右端に
進行するまでの間に位相がδ遅れ、かつ誘電率の関係で
電波Eigは逆相となる。結局、右端まで進行したときに
は、Eigとの位相差はπ+δとなる。また右端から左端
まで進行する間に位相がδ遅れて、電波ErgのEigとの位
相差はπ+2δとなる。この電波Ergは透過損失防止具1
1を通過する際にθの位相遅れを受けて、Erg′となる。
一方、電波Ei′の一部は透過損失防止具11及び窓ガラス
12の右端で反射され、Φだけ電波Ei′よりも位相が遅れ
て、電波Erfgとなる。Φとθとは平板状導体素子18の直
径を大きくすればするほど大きくなる。従って、平板状
導体素子18の直径を変化させることによってErfg
Erg′とを逆相にすることができる。従って、反射波
Erg′を打ち消すことができ、透過損失を減少させるこ
とができる。
平板状導体素子18の直径を変化させたときの厚さ3mm
の窓ガラス12の透過損失の変化を第6図に示す。同図に
おいて、電波Eiの入射角は30゜、各平板状導体素子18の
間隔は13mm(約λ/2)である。同図において、二点鎖線
で示したのは平板状導体素子18を設けていない場合であ
り、一点鎖線は直径が7mmの場合、実線は直径が8mmの場
合、点線は直径が9mmの場合を示している。これから明
らかなように直径が0.28λ以上であって0.36λ未満であ
れば、充分に実用となる透過損失を得られる。
また平板状導体素子18間の間隔は、小さくすればする
ほど透過損失防止具11自身の反射量を大きく、透過量を
少なくするように変化させることが可能となるため、ガ
ラスの反射量と打ち消し合うように間隔を定めればよい
が、平板状導体素子18の直径が0.35λでは約1/2λが望
ましい。
上記の実施例では、平板状導体素子18は円形のものを
示したが、円形のものでなくてもよく、例えば第7図
(a)乃至(e)に示すような各種形状のものでもよ
く、それぞれの最大幅の部分は、λ/2よりも大きくなる
と急激に反射量が増えるので、λ/2よりも小さなもので
あればよい。なお、上記の実施例では、この誘電体損失
防止具を窓ガラスに設けたが、パラボラアンテナのレド
ーム等に使用できる。
[発明の効果] 以上のように、本発明による透過損失防止具によれ
ば、透過損失を減少させることができ、しかもその構成
はフィルム状に平板状導体素子を設けたものであるの
で、小型軽量であり、取付が簡単であり、運搬等も容易
に行なえる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による透過損失防止具の一実施例の平面
図、第2図は同実施例の側面図、第3図は同実施例の使
用状態を示す図、第4図は同実施例の動作状態の説明
図、第5図は同実施例の動作状態のベクトル図、第6図
は同実施例における平板状導体素子の大きさをパラメー
タとする透過損失対周波数特性図、第7図は同実施例に
使用する平板状導体素子の変形例を示す図、第8図はガ
ラスを電波が透過する状態の説明図、第9図はガラスの
厚さと透過損失との関係を示す図である。 12……窓ガラス(誘電体)、16……平板状フィルム、18
……平板状導体素子。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電波が透過する誘電体上に設けられる平板
    状フィルムと、このフィルムの一面に設けられた複数の
    平板状導体素子とを、具備し、上記各平面状導体素子
    は、その中心間の距離が所定の間隔となるように配置さ
    れ、かつ上記各平面状導体素子は、その最大幅が上記電
    波の波長の約1/2より小さく形成されている電波の誘電
    体透過損失防止具。
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