JP2876881B2 - 溶融金属の温度測定装置及びレベル測定装置 - Google Patents

溶融金属の温度測定装置及びレベル測定装置

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JP2876881B2 JP4078736A JP7873692A JP2876881B2 JP 2876881 B2 JP2876881 B2 JP 2876881B2 JP 4078736 A JP4078736 A JP 4078736A JP 7873692 A JP7873692 A JP 7873692A JP 2876881 B2 JP2876881 B2 JP 2876881B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば溶鋼等の高温
の液体金属の温度を計測する温度測定装置及び温度測定
装置を使用したレベル計測装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば連続鋳造プロセスにおいては、品
質の向上や生産の歩留まり向上のために、鋳造時の溶鋼
の温度や溶鋼のレベルを正確に知る必要がある。従来は
タンディッシュやモ−ルド内の溶鋼の温度計測する方法
として、カ−ボンスリ−ブの内部に溶鋼が流入する凝固
室を設け、この凝固室に熱電対を取り付けた消耗型の浸
漬熱電対や、セラミックの保護管で覆った熱電対を使用
した接触式温度計が利用されている。また、溶鋼のレベ
ルを測定する方法として渦電流形の距離検出器が使用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記消耗型の浸漬熱電
対は熱電対が直接溶鋼に触れるため1回の測定で劣化し
てしまう。このため先端の測温プロ−ブが着脱自在にな
っており、この測温プロ−ブを1回の測定毎に交換して
いる。このように高価な測温プロ−ブを1回の測定毎に
使い捨てにしているため、測定回数を増やすことは困難
であった。
【0004】また、熱電対をセラミックの保護管で覆っ
た場合には、熱電対が直接溶鋼に触れないため、測定を
連続的に行なうことができる。しかしながら、この場合
にもヒ−トショックやスラグによる溶損等によりセラミ
ックの保護管の耐久性に限度があり、高価な保護管が40
時間から50時間程度しか持たず、長時間繰り返して使用
することはできなかった。
【0005】また、溶鋼のレベル測定に使用する渦電流
形の距離検出器は、定常状態のときには正確にレベル測
定を行なうことができレベル制御に役立っているが、測
定範囲が200mm以下と狭いため、鋳造開始時のオ−トス
タ−トのためのレベル測定はできなかった。このためオ
−トスタ−トの自動化が困難であった。
【0006】この発明はかかる短所を解決するためにな
されたものであり、高温溶融金属の温度を安価で精度良
く計測することができる温度測定装置と、この温度測定
装置を利用して任意のレベルを計測することができるレ
ベル測定装置を得ることを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明に係る溶融金属
の温度測定装置は、先端部を測温エレメントとした光フ
ァイバと、光ファイバを被覆する金属管と、光ファイバ
の他端部に接続された放射温度計とを備え、光ファイバ
の先端部を金属管とともに溶融金属内に挿入し、溶融金
属の温度を放射温度計により測定することを特徴とす
る。
【0008】上記金属管の先端部を曲げて溶融金属内に
挿入し、光ファイバを溶融金属内に挿入する前に光ファ
イバの先端部に溶融金属からの放射光が入射することを
防ぐことが望ましい。
【0009】また、複数の金属管被覆光ファイバを光ス
イッチを介して放射温度計に接続しても良い。
【0010】さらに、金属管を被覆した光ファイバを送
り出して溶融金属内に挿入し、温度測定後の光ファイバ
と金属管を溶融金属から引き上げる光ファイバ搬送手段
を有すると良い。
【0011】また、この発明に係る溶融金属のレベル測
定装置は、石英系ガラスからなる光ファイバをステンレ
ス管で被覆し、先端部を測温エレメントとした金属管被
覆光ファイバと、金属管被覆光ファイバに接続された放
射温度計と、金属管被覆光ファイバを溶融金属の表面に
送り出すとともに巻戻す光ファイバ搬送手段と、放射温
度計で測定している温度とあらかじめ定めたしきい値と
を比較し、放射温度計で測定している温度がしきい値を
越えたときの光ファイバ搬送手段の送り量から溶融金属
のレベルを判定するレベル判定手段とを備えたことを特
徴とする。
【0012】
【作用】この発明においては、金属管被覆光ファイバの
先端部を測温エレメントとして溶融金属内に挿入する。
この溶融金属内に光ファイバの先端部を挿入する場合、
通常の光ファイバでは先端部を溶融金属に近づけただけ
で被覆が燃え出し、溶融金属に挿入するときに光ファイ
バ自体が折れ易く、溶融金属中に挿入することはできな
いが、光ファイバを金属管で被覆しているから、光ファ
イバ自体に損傷を与えずに挿入することができる。
【0013】また、光ファイバを被覆している金属管
は、通常1400〜1430℃程度の融点を有するステンレス管
で構成されており、金属管被覆光ファイバの先端部を溶
融金属に挿入しても数秒間は金属管が溶けずに光ファイ
バを保護する。また、芯線である光ファイバを1600℃以
上の軟化点を有する石英系ガラスで形成することによ
り、耐熱性を確保する。
【0014】この金属管被覆光ファイバの先端部を溶融
金属内に挿入すると、金属管と光ファイバの先端部は溶
融金属と同じ温度になり、光ファイバの先端部は黒体の
条件を満たしている。このため光ファイバの先端形状の
影響を受けることなく、温度のみに依存した放射光を発
する。この放射光を光ファイバを通して放射温度計に導
き、放射温度計で溶融金属の温度を検出する。
【0015】また、光ファイバを溶融金属に挿入するた
めに送り出しているときに、光ファイバの先端が溶融金
属の方向に向いていると、溶融金属に挿入される前から
溶融金属の放射光が入射してしまい、光ファイバの先端
が溶融金属に挿入されていない、すなわち放射率が1で
ない状態で温度を計測してしまうことになる。そこで金
属管の先端部を曲げることにより、光ファイバの先端が
溶融金属内に挿入されたときに始めて溶融金属の放射光
が光ファイバに入射するようにする。
【0016】さらに、光ファイバ搬送手段により金属管
被覆光ファイバを溶融金属の表面に送り出すことによ
り、金属管被覆光ファイバを溶融金属に挿入し、その後
巻き上げて溶融金属から引き上げることができる。
【0017】また、レベル判別手段を設けて、金属管被
覆光ファイバの送り量と放射温度計で測定した温度変化
により溶融金属のレベルを判定する。
【0018】
【実施例】図1はこの発明に一実施例を示す構成図であ
る。図に示すように、例えば溶鋼の温度を計測する温度
測定装置は、供給ドラム2に巻回された金属管被覆光フ
ァイバ1と放射温度計3と記録計4とを有する。金属管
被覆光ファイバ1は、図2に示すように、石英系ガラス
からなる光ファイバ11がステンレス管からなる金属管
12で被覆されている。なお、光ファイバ11の被覆層
13と金属管12との間には必要に応じてジェリ14が
充填されている。この金属管被覆光ファイバ1は光の伝
送路であるとともに測温エレメントとして使用するもの
であり、先端部が溶鋼中に挿入される。放射温度計3は
金属管被覆光ファイバ1を通して導かれる金属管被覆光
ファイバ1先端部の放射光から溶鋼の温度を検出して指
示するものであり、放射光の輝度出力から直接温度を求
める赤外放射温度計や、2波長の輝度に比較から温度を
求める二色温度計からなり、光ファイバコネクタ5を介
して金属管被覆光ファイバ1に接続されている。
【0019】この温度測定装置で溶鋼の温度を計測する
ときは、金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶鋼中に挿
入する。被覆層だけがある通常の光ファイバを溶鋼中に
挿入使用とすると、先端部を溶鋼に近づけただけで被覆
層が燃え出し、光ファイバ自体が溶鋼に挿入するときに
折れてしまうが、金属管被覆光ファイバ1は光ファイバ
11を金属管12で被覆しているから、光ファイバ11
や被覆層13に損傷を与えずに溶鋼中に挿入することが
できる。また、光ファイバ11を被覆しているステンレ
ス管からなる金属管12は融点が1400〜1430℃程度であ
るから、高温の溶鋼中に挿入しても直ちに溶けず、数秒
間は光ファイバ11を保護している。また、芯線である
光ファイバも1600℃以上の軟化点を有する石英系ガラス
で形成されているから、溶融せずにその形状を保持する
ことができる。
【0020】この金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶
鋼に挿入すると、金属管14と光ファイバ11の先端部
は溶鋼と同じ温度になり、光ファイバ11の先端部は黒
体の条件を満たす。そして光ファイバ11の先端部は温
度のみに依存した放射光を発する。この放射光は金属管
被覆光ファイバ1を通って放射温度計3に送られる。放
射温度計3は送られた放射光の波長から温度を算出して
溶鋼の温度を検出し表示するとともに温度出力を記録計
4に送り記録する。このように熱容量の少ない金属管被
覆光ファイバ1の先端部を溶鋼に挿入するから、先端部
の温度を直ちに溶鋼の温度に追従させることができ、溶
鋼の温度を迅速かつ正確に計測することができる。な
お、放射温度計3に送られた直流的な放射光をホトチョ
ッパで断続して交流信号に変換したのち増幅し、増幅し
た交流信号をホトチョッパと同期させて検波することに
より、安定して増幅することができる。
【0021】金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶鋼の
温度を検出したのち長時間溶鋼に挿入しておくと、光フ
ァイバ11の被覆層13が高温によりガス化し先端部か
ら吹き出し酸素があれば燃える。そこで溶鋼の温度を計
測した後、直ちに金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶
鋼中から引き上げる。そして、次ぎに溶鋼の温度を計測
するときは測温エレメントとして使用した先端部を切断
し、新しい先端部を溶鋼中に挿入して温度を計測する。
このようにして1本の金属管被覆光ファイバ1を繰返し
使用して溶鋼の温度を計測することができる。
【0022】次ぎに上記のように構成された温度計測で
実際に溶鋼の温度を計測する場合の動作を具体例により
説明する。
【0023】〔連続鋳造機のモ−ルドでの溶鋼温度計測
例〕
【0024】図3は上記温度計測装置を連続鋳造機のモ
−ルド内の溶鋼の温度計測に使用した場合の構成図であ
る。図に示すように、連続鋳造機においてはタンディッ
シュ31から浸漬ノズル32を通して溶鋼33がモ−ル
ド34に注がれている。モ−ルド34内の溶鋼33の上
には通常パウダ35が散布されている。このモ−ルド3
4内の溶鋼温度を測定するため、供給ドラム2に巻回さ
れた金属管被覆光ファイバ1をファイバ搬送手段36で
一定速度で連続的又は間欠的に送り出しながら、金属管
被覆光ファイバ1の先端部をパウダ35の上部から溶鋼
33中に挿入する。このように金属管被覆光ファイバ1
の先端部を送り出しながら放射温度計3で温度を計測
し、その温度を記録計4に記録すると図4の送り出しの
時間と温度変化の特性図に示すように、金属管被覆光フ
ァイバ1の先端部が溶鋼33中に挿入した時t1に直ち
に温度が上昇し、溶鋼33の温度Tで飽和する。この飽
和温度を検出することにより溶鋼33の温度Tを計測す
ることができる。
【0025】また、金属管被覆光ファイバ1の先端部を
送り出しているときに、ファイバ搬送手段36の送り速
度を制御すると、図5の温度変化特性図に示すように、
溶融パウダ35の温度T1を溶鋼33の温度Tと明確に
区別して計測することができる。また、溶融パウダ35
の温度T1と溶鋼33の深さ方向の温度分布も計測する
こともできる。ただし、長時間挿入していると金属管1
2が溶融し金属管被覆光ファイバ1の先端部が溶損する
ので、測定が一旦終了したら、ファイバ搬送手段36を
反転させて金属管被覆光ファイバ1を高速で引上げ、供
給ドラム2に巻戻して次の測定まで待機する。この操作
を繰り返すことによりモ−ルド34内の溶鋼33の温度
を精度良く測定することができる。
【0026】この溶鋼33の温度を計測するときに、金
属管被覆光ファイバ1の溶鋼33中への浸漬長さを短く
し、浸漬時間を短くすれば、金属管被覆光ファイバ1の
消耗量を低減することができる。この浸漬時間は温度計
測時間により定まる。温度計測に必要な時間は、放射光
の伝送は無視でき、放射温度計3の応答時間で決まが、
放射温度計3の受光素子として半導体素子を使用する
と、msecのオ−ダで応答することができ、金属管被
覆光ファイバ1の消耗量を1回の計測で1cm程度に抑え
ることができ、低価格で溶鋼33の温度を繰返し計測す
ることができる。
【0027】この繰返し計測した温度が設定温度より低
くなったときには、プラズマト−チ37による加熱を強
化し、タンディッシュ31の温度を上昇させることによ
りプロセスの安定化を図ることができる。
【0028】また、モ−ルド34内の測定位置を変えな
がら溶鋼33の温度を測定したり、図6に示すように、
複数の金属管被覆光ファイバ1を光スイッチ38を介し
て放射温度計3に接続した多点式の温度計測装置を使用
することにより、モ−ルド34内の温度分布を測定する
こともできる。そしてモ−ルド34内の温度分布からノ
ズル32からの溶鋼流の流量分布も測定することがで
き、連続鋳造機の操業の安定化に寄与することができ
る。
【0029】なお、上記例ではモ−ルド34内の溶鋼3
3の温度を計測した場合について説明したが、モ−ルド
34内の溶鋼33の温度とともに溶鋼33のレベルを計
測することもできる。
【0030】〔連続鋳造機のモ−ルドでの溶鋼温度とレ
ベル計測例〕
【0031】図7は連続鋳造機のモ−ルド34内の溶鋼
33の温度計測とレベル計測をする場合の構成図であ
る。図に示すように、モ−ルド34内の溶鋼33の定常
時におけるレベルは渦電流形の距離検出器からなるレベ
ル検出器41で計測するようにしている。このモ−ルド
34内の初期レベル検知位置L1に金属管被覆光ファイ
バ1の先端部をセットしておく。また、放射温度計3の
温度出力端子はレベル判別手段42に接続されている。
レベル判別手段42はモ−ルド34内の溶鋼33が初期
レベル検知位置L1に達したことを判別するものであ
り、初期レベル検知位置L1に応じたしきい値THがあ
らかじめ設定されている。
【0032】この状態でノズルストッパ43を閉から開
にすると、タンディッシュ31内の溶鋼33がノズル3
2を通りダミ−バ44上に注がれ、モ−ルド34内の溶
鋼33のレベルが次第に上昇する。この溶鋼33が初期
レベル検知位置L1の金属管被覆光ファイバ1の先端部
に近づくと、金属管被覆光ファイバ1に入射する溶鋼3
3の放射光が増加し、放射温度計3の温度出力は図8に
示すように徐々に上昇する。この温度出力がレベル判別
手段42に送られる。レベル判別手段42は送られた溶
鋼33の温度としきい値THとを比較している。そして
溶鋼33が金属管被覆光ファイバ1の先端に触れると、
放射温度計3の温度出力は溶鋼33の温度を示すので急
激に上昇する。レベル判別手段44は放射温度計3から
送られる温度がしきい値THを越えたときに、溶鋼33
のレベルが初期レベル検知位置L1に達したと判断し初
期レベル検知信号をノズルストッパ位置制御手段45に
送る。ノズルストッパ位置制御手段45は初期レベル検
知信号を受けると、ノズルストッパ43の位置を調節し
て溶鋼流量を第2段階の値に制御する。また、初期レベ
ル検知信号によりダミ−バ44の引き抜きと、金属管被
覆光ファイバ1の引上げを自動的に行なう。そしてモ−
ルド34内の溶鋼33のレベルが渦電流形のレベル検出
器41の測定範囲内に達すると、溶鋼レベル制御をレベ
ル検出器41の出力で行なう。また、金属管被覆光ファ
イバ1の送り出しと引上げを繰り返すことにより、モ−
ルド34内の溶鋼33の温度を計測する。
【0033】このモ−ルド34内の溶鋼33の初期レベ
ル検知位置L1を検出するときに、金属管被覆光ファイ
バ1の先端部のセット位置は任意に可変することができ
るから、初期レベル検知位置L1を広範囲に設定するこ
とができる。したがって従来自動化が困難であったオ−
トスタ−トを実現することができる。
【0034】また、金属管被覆光ファイバ1の径は1mm
から2mm程度と小さいため、ビレットなどの小断面の連
続鋳造にも容易に使用することができ、工業的効果が著
しく大きい。
【0035】なお、上記例では1本の金属管被覆光ファ
イバ1を使用した場合について説明したが、図6に示す
ように複数の金属管被覆光ファイバ1の先端部をそれぞ
れ異なるレベルににセットしておくと初期時の溶鋼33
のレベル変化を検出することもできる。
【0036】また、上記実施例では連続鋳造機のモ−ル
ド34内の溶鋼33の温度とレベルを計測する場合につ
いて説明したが、タンディッシュ31内の溶鋼33の温
度とレベルを計測することもできる。
【0037】〔タンディッシュの溶鋼温度とレベル計測
例〕
【0038】図9はタンディッシュ31内の溶鋼33の
温度とレベルを計測する場合の構成図である。図に示す
ように、タンディッシュ31の上蓋にあけられた計測用
孔51から金属管被覆光ファイバ1をファイバ搬送手段
36により一定速度で連続的又は間欠的に挿入する。こ
の金属管被覆光ファイバ1の先端部が溶鋼33の表面に
達すると、図4に示すように、放射温度計3の温度出力
は急激に変化し、溶鋼33の温度で飽和する。この急激
な温度変化をレベル判別手段42で検出したら、レベル
判別手段42は送り制御手段52から送られる金属管被
覆光ファイバ1の送り量からタンディッシュ31内の溶
鋼33のレベルを算出する。レベル判別手段42は算出
したレベル検出信号をレベル制御手段53に送るととも
に、送り制御手段52に送ってファイバ搬送手段36の
送り動作を停止させ、金属管被覆光ファイバ1の挿入を
停止する。この溶鋼33の温度とレベルを検出した後
は、一旦金属管被覆光ファイバ1をファイバ搬送手段3
6で巻戻し、次の測定まで待機する。
【0039】このようにしてタンディッシュ31内の溶
鋼33の温度とレベルを同時に検出することができ、タ
ンディッシュ操業の自動化,安定化に大いに寄与するこ
とができる。
【0040】なお、上記各実施例は金属管被覆光ファイ
バ1の先端部を直線状のままで測温エレメントとして使
用した場合について説明したが、図10に示すように、
金属管被覆光ファイバ1の先端部をほぼU字形状に曲げ
たり、90度以上に曲げて測温エレメント1aとする
と、金属管被覆光ファイバ1を溶鋼33の方に送ってい
るときに、先端部に溶鋼33の放射光が直接入射するこ
とを防ぐことができる。溶融金属に挿入される前から
鋼33の放射光が入射してしまい、光ファイバの先端が
溶鋼33に挿入されていない、すなわち放射率が1でな
い状態で温度を計測してしまうことになる。したがって
金属管被覆光ファイバ1の先端部を曲げて光ファイバ1
1の先端部が溶鋼33に挿入されたときに始めて溶鋼3
3の放射光が光ファイバに入射するようにすると、放射
温度計3の温度出力をより急激に立ち上げることがで
き、より高精度に溶鋼33の温度やレベルを検出するこ
とができる。
【0041】また、上記実施例は連続鋳造における溶鋼
33の温度やレベルを計測した場合に突いて説明した
が、その他の装置における溶融金属の温度とレベルも同
様にして計測することができ、広い範囲に適用すること
ができる。
【0042】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、金属管
被覆光ファイバの先端部を測温エレメントとして溶融金
属内に挿入するようにしたから、芯線である光ファイバ
自体に損傷を与えずに溶融金属内に挿入することができ
る。
【0043】また、光ファイバを被覆している金属管で
光ファイバを保護するとともに、光ファイバを石英系ガ
ラスで形成することにより、耐熱性を確保することがで
き、溶融金属の温度を安定して計測することができる。
【0044】この金属管被覆光ファイバの先端部を溶融
金属内に挿入すると、金属管と光ファイバの先端部は溶
融金属と同じ温度になり、温度のみに依存した放射光を
発すから、速やかに、かつ精度良く溶融金属の温度を計
測することができる。
【0045】また、レベル判別手段を設けて、金属管被
覆光ファイバの送り量と放射温度計で測定した温度変化
により溶融金属のレベルも判定することができ、プロセ
ス操業の自動化,安定化に大いに寄与することができ
る。
【0046】さらに、金属管被覆光ファイバの先端部を
ほぼU字状に曲げることにより、金属管被覆光ファイバ
を溶融金属に挿入するときに、光ファイバの先端部に溶
融金属の放射光が直接入射することを防ぐことができ、
より高精度に溶融金属の温度やレベルを検出することが
できる。
【0047】また、金属管被覆光ファイバにより放射光
を伝送するから、ノイズの影響を受けずに安定した計測
を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】金属管被覆光ファイバを示す断面図である。
【図3】連続鋳造機のモ−ルド内の溶鋼の温度計測に使
用した場合の構成図である。
【図4】送り出しの時間と温度変化の特性図である。
【図5】送り出しの時間と温度変化の特性図である。
【図6】他の実施例を示す構成図である。
【図7】連続鋳造機のモ−ルド内の溶鋼の温度計測とレ
ベル計測をする場合の構成図である。
【図8】溶鋼のレベルに対する温度変化の特性図であ
る。
【図9】タンディッシュ内の溶鋼の温度とレベルを計測
する場合の構成図である。
【図10】他の実施例の金属管被覆光ファイバを示す正
面図である。
【符号の説明】
1 金属管被覆光ファイバ 3 放射温度計 11 光ファイバ 12 金属管 36 ファイバ搬送手段 42 レベル判別手段 52 送り制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山本 修一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 近藤 裕計 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−19727(JP,A) 特開 昭62−132135(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01J 5/08 B22D 11/16 104 G01J 5/02

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部を測温エレメントとした光ファイ
    バと、光ファイバを被覆する金属管と、光ファイバの他
    端部に接続された放射温度計とを備え、光ファイバの先
    端部を金属管とともに溶融金属内に挿入し、溶融金属の
    温度を放射温度計により測定することを特徴とする溶融
    金属の温度測定装置。
  2. 【請求項2】 上記金属管の先端部を曲げて溶融金属内
    に挿入し、光ファイバを溶融金属内に挿入する前に光フ
    ァイバの先端部に溶融金属からの放射光が入射すること
    を防ぐ請求項1記載の溶融金属の温度測定装置。
  3. 【請求項3】 上記光ファイバを金属管ととも送り出し
    て溶融金属内に挿入する光ファイバ搬送手段を有する請
    求項1又は2記載の溶融金属の温度測定装置。
  4. 【請求項4】 先端部を測温エレメントとした光ファイ
    バと、光ファイバを被覆する金属管と、光ファイバの他
    端部に接続された放射温度計と、光ファイバと金属管を
    送り出して溶融金属内に挿入する光ファイバ搬送手段
    と、放射温度計で測定している温度とあらかじめ定めた
    しきい値とを比較し、放射温度計で測定している温度が
    しきい値を越えたときの光ファイバ搬送手段の送り量か
    ら溶融金属のレベルを判定するレベル判定手段とを備え
    たことを特徴とする溶融金属のレベル測定装置。
JP4078736A 1992-03-02 1992-03-02 溶融金属の温度測定装置及びレベル測定装置 Expired - Fee Related JP2876881B2 (ja)

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