JP3191780B2 - 溶融金属の温度測定方法と温度測定装置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモールド及びタンディシュ - Google Patents
溶融金属の温度測定方法と温度測定装置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモールド及びタンディシュInfo
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- JP3191780B2 JP3191780B2 JP27068498A JP27068498A JP3191780B2 JP 3191780 B2 JP3191780 B2 JP 3191780B2 JP 27068498 A JP27068498 A JP 27068498A JP 27068498 A JP27068498 A JP 27068498A JP 3191780 B2 JP3191780 B2 JP 3191780B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば溶鋼等の高温
の液体金属の温度を計測する温度測定方法と温度測定装
置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモールド及び
タンディシュに関するものである。
の液体金属の温度を計測する温度測定方法と温度測定装
置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモールド及び
タンディシュに関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば連続鋳造プロセスにおいては、品
質の向上や生産の歩留まり向上のために、鋳造時の溶鋼
の温度や溶鋼のレベルを正確に知る必要がある。従来は
タンディッシュやモ−ルド内の溶鋼の温度計測する方法
として、カ−ボンスリ−ブの内部に溶鋼が流入する凝固
室を設け、この凝固室に熱電対を取り付けた消耗型の浸
漬熱電対や、セラミックの保護管で覆った熱電対を使用
した接触式温度計が利用されている。また、溶鋼のレベ
ルを測定する方法として渦電流形の距離検出器が使用さ
れている。
質の向上や生産の歩留まり向上のために、鋳造時の溶鋼
の温度や溶鋼のレベルを正確に知る必要がある。従来は
タンディッシュやモ−ルド内の溶鋼の温度計測する方法
として、カ−ボンスリ−ブの内部に溶鋼が流入する凝固
室を設け、この凝固室に熱電対を取り付けた消耗型の浸
漬熱電対や、セラミックの保護管で覆った熱電対を使用
した接触式温度計が利用されている。また、溶鋼のレベ
ルを測定する方法として渦電流形の距離検出器が使用さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記消耗型の浸漬熱電
対は熱電対が直接溶鋼に触れるため1回の測定で劣化し
てしまう。このため先端の測温プロ−ブが着脱自在にな
っており、この測温プロ−ブを1回の測定毎に交換して
いる。このように高価な測温プロ−ブを1回の測定毎に
使い捨てにしているため、測定回数を増やすことは困難
であった。
対は熱電対が直接溶鋼に触れるため1回の測定で劣化し
てしまう。このため先端の測温プロ−ブが着脱自在にな
っており、この測温プロ−ブを1回の測定毎に交換して
いる。このように高価な測温プロ−ブを1回の測定毎に
使い捨てにしているため、測定回数を増やすことは困難
であった。
【0004】また、熱電対をセラミックの保護管で覆っ
た場合には、熱電対が直接溶鋼に触れないため、測定を
連続的に行なうことができる。しかしながら、この場合
にもヒ−トショックやスラグによる溶損等によりセラミ
ックの保護管の耐久性に限度があり、高価な保護管が4
0時間から50時間程度しか持たず、長時間繰り返して
使用することはできなかった。
た場合には、熱電対が直接溶鋼に触れないため、測定を
連続的に行なうことができる。しかしながら、この場合
にもヒ−トショックやスラグによる溶損等によりセラミ
ックの保護管の耐久性に限度があり、高価な保護管が4
0時間から50時間程度しか持たず、長時間繰り返して
使用することはできなかった。
【0005】また、溶鋼のレベル測定に使用する渦電流
形の距離検出器は、定常状態のときには正確にレベル測
定を行なうことができレベル制御に役立っているが、測
定範囲が200mm以下と狭いため、鋳造開始時のオ−
トスタ−トのためのレベル測定はできなかった。このた
めオ−トスタ−トの自動化が困難であった。
形の距離検出器は、定常状態のときには正確にレベル測
定を行なうことができレベル制御に役立っているが、測
定範囲が200mm以下と狭いため、鋳造開始時のオ−
トスタ−トのためのレベル測定はできなかった。このた
めオ−トスタ−トの自動化が困難であった。
【0006】この発明はかかる短所を解決するためにな
されたものであり、高温溶融金属の温度を安価で精度良
く計測することができる溶融金属の温度測定方法と温度
測定装置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモール
ド及びタンディシュを提供することを目的とするもので
ある。
されたものであり、高温溶融金属の温度を安価で精度良
く計測することができる溶融金属の温度測定方法と温度
測定装置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモール
ド及びタンディシュを提供することを目的とするもので
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1の発明に係る溶融金
属の温度測定方法は、金属管で被覆された光ファイバの
先端部を、溶融金属内に前記金属管とともに挿入し、前
記光ファイバの他端部に接続された放射温度計により溶
融金属の温度を測定することを特徴とする。
属の温度測定方法は、金属管で被覆された光ファイバの
先端部を、溶融金属内に前記金属管とともに挿入し、前
記光ファイバの他端部に接続された放射温度計により溶
融金属の温度を測定することを特徴とする。
【0008】第2の発明に係る溶融金属の温度測定方法
は、前記第1の発明において、光ファイバを送り出し、
その先端部を溶融金属内に挿入して溶融金属の温度を測
定する工程と、温度を測定しないときは光ファイバの先
端部を溶融金属から引き上げる工程とを有することを特
徴とする。
は、前記第1の発明において、光ファイバを送り出し、
その先端部を溶融金属内に挿入して溶融金属の温度を測
定する工程と、温度を測定しないときは光ファイバの先
端部を溶融金属から引き上げる工程とを有することを特
徴とする。
【0009】第3の発明に係る溶融金属の温度測定方法
は、金属管で被覆された光ファイバを送り出して、その
先端部を溶融金属内に金属管とともに挿入し、光ファイ
バの他端部に接続された放射温度計により溶融金属の温
度を測定し、測定した溶融金属の温度と光ファイバの送
り量との関係に基づき溶融金属内の温度分布を測定する
ことを特徴とする。
は、金属管で被覆された光ファイバを送り出して、その
先端部を溶融金属内に金属管とともに挿入し、光ファイ
バの他端部に接続された放射温度計により溶融金属の温
度を測定し、測定した溶融金属の温度と光ファイバの送
り量との関係に基づき溶融金属内の温度分布を測定する
ことを特徴とする。
【0010】第4の発明に係る溶融金属の温度測定方法
は、金属管で被覆された光ファイバを送り出して、その
先端部を溶融金属内に金属管とともに挿入し、光ファイ
バの他端部に接続された放射温度計により溶融金属の温
度を測定し、放射温度計の出力及び光ファイバの送り量
に基づき溶融金属のレベルを判定することを特徴とす
る。
は、金属管で被覆された光ファイバを送り出して、その
先端部を溶融金属内に金属管とともに挿入し、光ファイ
バの他端部に接続された放射温度計により溶融金属の温
度を測定し、放射温度計の出力及び光ファイバの送り量
に基づき溶融金属のレベルを判定することを特徴とす
る。
【0011】第5の発明に係る溶融金属の温度測定方法
は、前記第1の発明において、溶融金属はタンディシュ
内の溶鋼であり、放射温度計の出力に基づきタンディシ
ュ内の溶鋼を加熱することを特徴とする。
は、前記第1の発明において、溶融金属はタンディシュ
内の溶鋼であり、放射温度計の出力に基づきタンディシ
ュ内の溶鋼を加熱することを特徴とする。
【0012】第6の発明に係る溶融金属の温度測定方法
は、前記第3の発明において、溶融金属上部に散布され
た溶融したパウダの温度も測定することを特徴とする。
は、前記第3の発明において、溶融金属上部に散布され
た溶融したパウダの温度も測定することを特徴とする。
【0013】第7の発明に係る溶融金属の温度測定方法
は、前記第4の発明において、溶融金属は連続鋳造機の
モールド内の溶鋼であり、溶融金属のレベルの判定結果
に基づき、タンディシュからモールド内に移動する溶鋼
の流量を制御することを特徴とする。
は、前記第4の発明において、溶融金属は連続鋳造機の
モールド内の溶鋼であり、溶融金属のレベルの判定結果
に基づき、タンディシュからモールド内に移動する溶鋼
の流量を制御することを特徴とする。
【0014】第8の発明に係る溶融金属の温度測定装置
は、金属管で被覆された光ファイバと、光ファイバの先
端部を溶融金属内に金属管とともに送り出す光ファイバ
搬送手段と、光ファイバの他端部に接続された溶融金属
の温度を測定するための放射温度計と、放射温度計の出
力及び光ファイバの送り量に基づき溶融金属のレベルを
判定するレベル判定手段を備えたことを特徴とする。
は、金属管で被覆された光ファイバと、光ファイバの先
端部を溶融金属内に金属管とともに送り出す光ファイバ
搬送手段と、光ファイバの他端部に接続された溶融金属
の温度を測定するための放射温度計と、放射温度計の出
力及び光ファイバの送り量に基づき溶融金属のレベルを
判定するレベル判定手段を備えたことを特徴とする。
【0015】また、上記第1の発明乃至第7の発明の溶
融金属の温度測定方法及び第8の発明の溶融金属の温度
測定装置のいずれにも金属管で被覆された光ファイバを
用いることを特徴とする。
融金属の温度測定方法及び第8の発明の溶融金属の温度
測定装置のいずれにも金属管で被覆された光ファイバを
用いることを特徴とする。
【0016】また、この発明の連続鋳造機は、上記溶融
金属の温度測定装置でモールドやタンディシュ内の溶鋼
の温度や、温度とレベルを測定することを特徴とする。
金属の温度測定装置でモールドやタンディシュ内の溶鋼
の温度や、温度とレベルを測定することを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】この発明においては、光ファイバ
の先端部を、光ファイバを被覆した金属管とともに測温
エレメントとして溶融金属内に挿入する。この溶融金属
内に光ファイバの先端部を挿入する場合、通常の光ファ
イバでは先端部を溶融金属に近づけただけで被覆が燃え
出し、溶融金属に挿入するときに光ファイバ自体が折れ
易く、溶融金属中に挿入することはできないが、光ファ
イバを金属管とともに溶融金属中に挿入することによ
り、光ファイバ自体に損傷を与えずに挿入することがで
きる。
の先端部を、光ファイバを被覆した金属管とともに測温
エレメントとして溶融金属内に挿入する。この溶融金属
内に光ファイバの先端部を挿入する場合、通常の光ファ
イバでは先端部を溶融金属に近づけただけで被覆が燃え
出し、溶融金属に挿入するときに光ファイバ自体が折れ
易く、溶融金属中に挿入することはできないが、光ファ
イバを金属管とともに溶融金属中に挿入することによ
り、光ファイバ自体に損傷を与えずに挿入することがで
きる。
【0018】また、光ファイバを被覆している金属管を
ステンレス管で構成と、金属管は1400〜1430℃
程度の融点を有し、先端部を溶融金属に挿入しても数秒
間は金属管が溶けずに光ファイバを保護する。また、芯
線である光ファイバを1600℃以上の軟化点を有する
石英系ガラスで形成することにより、耐熱性を確保する
ことができる。
ステンレス管で構成と、金属管は1400〜1430℃
程度の融点を有し、先端部を溶融金属に挿入しても数秒
間は金属管が溶けずに光ファイバを保護する。また、芯
線である光ファイバを1600℃以上の軟化点を有する
石英系ガラスで形成することにより、耐熱性を確保する
ことができる。
【0019】この金属管と光ファイバの先端部を溶融金
属内に挿入すると、金属管と光ファイバの先端部は溶融
金属と同じ温度になり、光ファイバの先端部は黒体の条
件を満たしている。このため光ファイバの先端形状の影
響を受けることなく、温度のみに依存した放射光を発す
る。この放射光を光ファイバを通して放射温度計に導
き、放射温度計で溶融金属の温度を検出する。
属内に挿入すると、金属管と光ファイバの先端部は溶融
金属と同じ温度になり、光ファイバの先端部は黒体の条
件を満たしている。このため光ファイバの先端形状の影
響を受けることなく、温度のみに依存した放射光を発す
る。この放射光を光ファイバを通して放射温度計に導
き、放射温度計で溶融金属の温度を検出する。
【0020】また、金属管と光ファイバを送り出して溶
融金属に挿入し、温度計測後に金属管と光ファイバを巻
き上げて溶融金属から引き上げてメンテナンスを行う。
融金属に挿入し、温度計測後に金属管と光ファイバを巻
き上げて溶融金属から引き上げてメンテナンスを行う。
【0021】さらに、測定した溶融金属の温度と光ファ
イバの送り量との関係に基づき溶融金属内の温度分布を
測定したり、溶融金属のレベルを判定するして、溶融金
属の温度やレベルを制御する。
イバの送り量との関係に基づき溶融金属内の温度分布を
測定したり、溶融金属のレベルを判定するして、溶融金
属の温度やレベルを制御する。
【0022】
【実施例】図1はこの発明に一実施例を示す構成図であ
る。図に示すように、例えば溶鋼の温度を計測する温度
測定装置は、供給ドラム2に巻回された金属管被覆光フ
ァイバ1と放射温度計3と記録計4とを有する。金属管
被覆光ファイバ1は、図2に示すように、石英系ガラス
からなる光ファイバ11がステンレス管からなる金属管
12で被覆されている。なお、光ファイバ11の被覆層
13と金属管12との間には必要に応じてジェリ14が
充填されている。この金属管被覆光ファイバ1は光の伝
送路であるとともに測温エレメントとして使用するもの
であり、先端部が溶鋼中に挿入される。放射温度計3は
金属管被覆光ファイバ1を通して導かれる金属管被覆光
ファイバ1先端部の放射光から溶鋼の温度を検出して指
示するものであり、放射光の輝度出力から直接温度を求
める赤外放射温度計や、二波長の輝度に比較から温度を
求める二色温度計からなり、光ファイバコネクタ5を介
して金属管被覆光ファイバ1に接続されている。
る。図に示すように、例えば溶鋼の温度を計測する温度
測定装置は、供給ドラム2に巻回された金属管被覆光フ
ァイバ1と放射温度計3と記録計4とを有する。金属管
被覆光ファイバ1は、図2に示すように、石英系ガラス
からなる光ファイバ11がステンレス管からなる金属管
12で被覆されている。なお、光ファイバ11の被覆層
13と金属管12との間には必要に応じてジェリ14が
充填されている。この金属管被覆光ファイバ1は光の伝
送路であるとともに測温エレメントとして使用するもの
であり、先端部が溶鋼中に挿入される。放射温度計3は
金属管被覆光ファイバ1を通して導かれる金属管被覆光
ファイバ1先端部の放射光から溶鋼の温度を検出して指
示するものであり、放射光の輝度出力から直接温度を求
める赤外放射温度計や、二波長の輝度に比較から温度を
求める二色温度計からなり、光ファイバコネクタ5を介
して金属管被覆光ファイバ1に接続されている。
【0023】この温度測定装置で溶鋼の温度を計測する
ときは、金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶鋼中に挿
入する。被覆層だけがある通常の光ファイバを溶鋼中に
挿入使用とすると、先端部を溶鋼に近づけただけで被覆
層が燃え出し、光ファイバ自体が溶鋼に挿入するときに
折れてしまうが、金属管被覆光ファイバ1は光ファイバ
11を金属管12で被覆してあり、光ファイバ11を金
属管12とともに溶鋼中に挿入するから、挿入時に溶鋼
が光ファイバ11に与える応力を金属管12で遮断して
光ファイバ11を保護しているから、光ファイバ11や
被覆層13に損傷を与えずに溶鋼中に挿入することがで
きる。また、光ファイバ11を被覆しているステンレス
管からなる金属管12は融点が1400〜1430℃程
度であるから、高温の溶鋼中に挿入しても直ちに溶け
ず、数秒間は光ファイバ11を保護している。また、芯
線である光ファイバも1600℃以上の軟化点を有する
石英系ガラスで形成されているから、溶融せずにその形
状を保持することができる。
ときは、金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶鋼中に挿
入する。被覆層だけがある通常の光ファイバを溶鋼中に
挿入使用とすると、先端部を溶鋼に近づけただけで被覆
層が燃え出し、光ファイバ自体が溶鋼に挿入するときに
折れてしまうが、金属管被覆光ファイバ1は光ファイバ
11を金属管12で被覆してあり、光ファイバ11を金
属管12とともに溶鋼中に挿入するから、挿入時に溶鋼
が光ファイバ11に与える応力を金属管12で遮断して
光ファイバ11を保護しているから、光ファイバ11や
被覆層13に損傷を与えずに溶鋼中に挿入することがで
きる。また、光ファイバ11を被覆しているステンレス
管からなる金属管12は融点が1400〜1430℃程
度であるから、高温の溶鋼中に挿入しても直ちに溶け
ず、数秒間は光ファイバ11を保護している。また、芯
線である光ファイバも1600℃以上の軟化点を有する
石英系ガラスで形成されているから、溶融せずにその形
状を保持することができる。
【0024】この金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶
鋼に挿入すると、金属管14と光ファイバ11の先端部
は溶鋼と同じ温度になり、光ファイバ11の先端部は黒
体の条件を満たす。そして光ファイバ11の先端部は溶
鋼の温度のみに依存した放射光を発する。この放射光は
金属管被覆光ファイバ1を通って放射温度計3に送られ
る。放射温度計3は送られた放射光の波長から温度を算
出して溶鋼の温度を検出し表示するとともに温度出力を
記録計4に送り記録する。このように熱容量の少ない金
属管被覆光ファイバ1の先端部を溶鋼に挿入するから、
先端部の温度を直ちに溶鋼の温度に追従させることがで
き、溶鋼の温度を迅速かつ正確に計測することができ
る。なお、放射温度計3に送られた直流的な放射光をホ
トチョッパで断続して交流信号に変換したのち増幅し、
増幅した交流信号をホトチョッパと同期させて検波する
ことにより、安定して増幅することができる。
鋼に挿入すると、金属管14と光ファイバ11の先端部
は溶鋼と同じ温度になり、光ファイバ11の先端部は黒
体の条件を満たす。そして光ファイバ11の先端部は溶
鋼の温度のみに依存した放射光を発する。この放射光は
金属管被覆光ファイバ1を通って放射温度計3に送られ
る。放射温度計3は送られた放射光の波長から温度を算
出して溶鋼の温度を検出し表示するとともに温度出力を
記録計4に送り記録する。このように熱容量の少ない金
属管被覆光ファイバ1の先端部を溶鋼に挿入するから、
先端部の温度を直ちに溶鋼の温度に追従させることがで
き、溶鋼の温度を迅速かつ正確に計測することができ
る。なお、放射温度計3に送られた直流的な放射光をホ
トチョッパで断続して交流信号に変換したのち増幅し、
増幅した交流信号をホトチョッパと同期させて検波する
ことにより、安定して増幅することができる。
【0025】金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶鋼の
温度を検出したのち長時間溶鋼に挿入しておくと、光フ
ァイバ11の被覆層13が高温によりガス化し先端部か
ら吹き出し酸素があれば燃える。そこで溶鋼の温度を計
測した後、直ちに金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶
鋼中から引き上げる。そして、次ぎに溶鋼の温度を計測
するときは測温エレメントとして使用した先端部を切断
し、新しい先端部を溶鋼中に挿入して温度を計測する。
このようにして1本の金属管被覆光ファイバ1を繰返し
使用して溶鋼の温度を計測することができる。
温度を検出したのち長時間溶鋼に挿入しておくと、光フ
ァイバ11の被覆層13が高温によりガス化し先端部か
ら吹き出し酸素があれば燃える。そこで溶鋼の温度を計
測した後、直ちに金属管被覆光ファイバ1の先端部を溶
鋼中から引き上げる。そして、次ぎに溶鋼の温度を計測
するときは測温エレメントとして使用した先端部を切断
し、新しい先端部を溶鋼中に挿入して温度を計測する。
このようにして1本の金属管被覆光ファイバ1を繰返し
使用して溶鋼の温度を計測することができる。
【0026】次ぎに上記のように構成された温度計測で
実際に溶鋼の温度を計測する場合の動作を具体例により
説明する。
実際に溶鋼の温度を計測する場合の動作を具体例により
説明する。
【0027】〔連続鋳造機のモ−ルドでの溶鋼温度計測
例〕図3は上記温度計測装置を連続鋳造機のモ−ルド内
の溶鋼の温度計測に使用した場合の構成図である。図に
示すように、連続鋳造機においてはタンディッシュ31
から浸漬ノズル32を通して溶鋼33がモ−ルド34に
注がれている。モ−ルド34内の溶鋼33の上には通常
パウダ35が散布されている。このモ−ルド34内の溶
鋼温度を測定するため、供給ドラム2に巻回された金属
管被覆光ファイバ1を、ファイバ搬送手段36で一定速
度で連続的又は間欠的に送り出しながら、金属管被覆光
ファイバ1の先端部をパウダ35の上部から溶鋼33中
に挿入する。このように金属管被覆光ファイバ1の先端
部を送り出しながら放射温度計3で温度を計測し、その
温度を記録計4に記録すると図4の送り出しの時間と温
度変化の特性図に示すように、金属管被覆光ファイバ1
の先端部が溶鋼33中に挿入した時t1に直ちに温度が
上昇し、溶鋼33の温度Tで飽和する。この飽和温度を
検出することにより溶鋼33の温度Tを計測することが
できる。
例〕図3は上記温度計測装置を連続鋳造機のモ−ルド内
の溶鋼の温度計測に使用した場合の構成図である。図に
示すように、連続鋳造機においてはタンディッシュ31
から浸漬ノズル32を通して溶鋼33がモ−ルド34に
注がれている。モ−ルド34内の溶鋼33の上には通常
パウダ35が散布されている。このモ−ルド34内の溶
鋼温度を測定するため、供給ドラム2に巻回された金属
管被覆光ファイバ1を、ファイバ搬送手段36で一定速
度で連続的又は間欠的に送り出しながら、金属管被覆光
ファイバ1の先端部をパウダ35の上部から溶鋼33中
に挿入する。このように金属管被覆光ファイバ1の先端
部を送り出しながら放射温度計3で温度を計測し、その
温度を記録計4に記録すると図4の送り出しの時間と温
度変化の特性図に示すように、金属管被覆光ファイバ1
の先端部が溶鋼33中に挿入した時t1に直ちに温度が
上昇し、溶鋼33の温度Tで飽和する。この飽和温度を
検出することにより溶鋼33の温度Tを計測することが
できる。
【0028】また、金属管被覆光ファイバ1の先端部を
送り出しているときに、ファイバ搬送手段36の送り速
度を制御すると、図5の温度変化特性図に示すように、
溶融パウダ35の温度T1を溶鋼33の温度Tと明確に
区別して計測することができる。また、溶融パウダ35
の温度T1と溶鋼33の深さ方向の温度分布も計測する
こともできる。ただし、長時間挿入していると金属管1
2が溶融し金属管被覆光ファイバ1の先端部が溶損する
ので、測定が一旦終了したら、ファイバ搬送手段36を
反転させて金属管被覆光ファイバ1を高速で引上げ、供
給ドラム2に巻戻して次の測定まで待機する。この操作
を繰り返すことによりモ−ルド34内の溶鋼33の温度
を精度良く測定することができる。
送り出しているときに、ファイバ搬送手段36の送り速
度を制御すると、図5の温度変化特性図に示すように、
溶融パウダ35の温度T1を溶鋼33の温度Tと明確に
区別して計測することができる。また、溶融パウダ35
の温度T1と溶鋼33の深さ方向の温度分布も計測する
こともできる。ただし、長時間挿入していると金属管1
2が溶融し金属管被覆光ファイバ1の先端部が溶損する
ので、測定が一旦終了したら、ファイバ搬送手段36を
反転させて金属管被覆光ファイバ1を高速で引上げ、供
給ドラム2に巻戻して次の測定まで待機する。この操作
を繰り返すことによりモ−ルド34内の溶鋼33の温度
を精度良く測定することができる。
【0029】この溶鋼33の温度を計測するときに、金
属管被覆光ファイバ1の溶鋼33中への浸漬長さを短く
し、浸漬時間を短くすれば、金属管被覆光ファイバ1の
消耗量を低減することができる。この浸漬時間は温度計
測時間により定まる。温度計測に必要な時間は、放射光
の伝送は無視でき放射温度計3の応答時間で決まが、放
射温度計3の受光素子として半導体素子を使用すると、
ミリ秒のオ−ダで応答することができ、金属管被覆光フ
ァイバ1の消耗量を1回の計測で1cm程度に抑えるこ
とができ、低価格で溶鋼33の温度を繰返し計測するこ
とができる。
属管被覆光ファイバ1の溶鋼33中への浸漬長さを短く
し、浸漬時間を短くすれば、金属管被覆光ファイバ1の
消耗量を低減することができる。この浸漬時間は温度計
測時間により定まる。温度計測に必要な時間は、放射光
の伝送は無視でき放射温度計3の応答時間で決まが、放
射温度計3の受光素子として半導体素子を使用すると、
ミリ秒のオ−ダで応答することができ、金属管被覆光フ
ァイバ1の消耗量を1回の計測で1cm程度に抑えるこ
とができ、低価格で溶鋼33の温度を繰返し計測するこ
とができる。
【0030】この繰返し計測した温度が設定温度より低
くなったときには、プラズマト−チ37による加熱を強
化し、タンディッシュ31の温度を上昇させて一定温度
になるように温度制御することにより、プロセスの安定
化を図ることができる。
くなったときには、プラズマト−チ37による加熱を強
化し、タンディッシュ31の温度を上昇させて一定温度
になるように温度制御することにより、プロセスの安定
化を図ることができる。
【0031】また、モ−ルド34内の測定位置を変えな
がら溶鋼33の温度を測定したり、図6に示すように、
複数の金属管被覆光ファイバ1を光スイッチ38を介し
て放射温度計3に接続した多点式の温度計測装置を使用
することにより、モ−ルド34内の温度分布を測定する
こともできる。そしてモ−ルド34内の温度分布からノ
ズル32からの溶鋼流の流量分布も測定することがで
き、連続鋳造機の操業の安定化に寄与することができ
る。
がら溶鋼33の温度を測定したり、図6に示すように、
複数の金属管被覆光ファイバ1を光スイッチ38を介し
て放射温度計3に接続した多点式の温度計測装置を使用
することにより、モ−ルド34内の温度分布を測定する
こともできる。そしてモ−ルド34内の温度分布からノ
ズル32からの溶鋼流の流量分布も測定することがで
き、連続鋳造機の操業の安定化に寄与することができ
る。
【0032】なお、上記例ではモ−ルド34内の溶鋼3
3の温度を計測した場合について説明したが、モ−ルド
34内の溶鋼33の温度とともに溶鋼33のレベルを計
測することもできる。
3の温度を計測した場合について説明したが、モ−ルド
34内の溶鋼33の温度とともに溶鋼33のレベルを計
測することもできる。
【0033】〔連続鋳造機のモ−ルドでの溶鋼温度とレ
ベル計測例〕図7は連続鋳造機のモ−ルド34内の溶鋼
33の温度計測とレベル計測をする場合の構成図であ
る。図に示すように、モ−ルド34内の溶鋼33の定常
時におけるレベルは渦電流形の距離検出器からなるレベ
ル検出器41で計測するようにしている。このモ−ルド
34内の初期レベル検知位置L1に金属管被覆光ファイ
バ1の先端部をセットしておく。また、放射温度計3の
温度出力端子はレベル判別手段42に接続されている。
レベル判別手段42はモ−ルド34内の溶鋼33が初期
レベル検知位置L1に達したことを判別するものであ
り、初期レベル検知位置L1に応じたしきい値THがあ
らかじめ設定されている。
ベル計測例〕図7は連続鋳造機のモ−ルド34内の溶鋼
33の温度計測とレベル計測をする場合の構成図であ
る。図に示すように、モ−ルド34内の溶鋼33の定常
時におけるレベルは渦電流形の距離検出器からなるレベ
ル検出器41で計測するようにしている。このモ−ルド
34内の初期レベル検知位置L1に金属管被覆光ファイ
バ1の先端部をセットしておく。また、放射温度計3の
温度出力端子はレベル判別手段42に接続されている。
レベル判別手段42はモ−ルド34内の溶鋼33が初期
レベル検知位置L1に達したことを判別するものであ
り、初期レベル検知位置L1に応じたしきい値THがあ
らかじめ設定されている。
【0034】この状態でノズルストッパ43を閉から開
にすると、タンディッシュ31内の溶鋼33がノズル3
2を通りダミ−バ44上に注がれ、モ−ルド34内の溶
鋼33のレベルが次第に上昇する。この溶鋼33が初期
レベル検知位置L1の金属管被覆光ファイバ1の先端部
に近づくと、金属管被覆光ファイバ1に入射する溶鋼3
3の放射光が増加し、放射温度計3の温度出力は図8に
示すように徐々に上昇する。この温度出力がレベル判別
手段42に送られる。レベル判別手段42は送られた溶
鋼33の温度としきい値THとを比較している。そして
溶鋼33が金属管被覆光ファイバ1の先端に触れると、
放射温度計3の温度出力は溶鋼33の温度を示すので急
激に上昇する。レベル判別手段44は放射温度計3から
送られる温度がしきい値THを越えたときに、溶鋼33
のレベルが初期レベル検知位置L1に達したと判断し初
期レベル検知信号をノズルストッパ位置制御手段45に
送る。ノズルストッパ位置制御手段45は初期レベル検
知信号を受けると、ノズルストッパ43の位置を調節し
て溶鋼流量を第2段階の値に制御する。また、初期レベ
ル検知信号によりダミ−バ44の引き抜きと、金属管被
覆光ファイバ1の引上げを自動的に行なう。そしてモ−
ルド34内の溶鋼33のレベルが渦電流形のレベル検出
器41の測定範囲内に達すると、溶鋼レベル制御をレベ
ル検出器41の出力で行なう。また、金属管被覆光ファ
イバ1の送り出しと引上げを繰り返すことにより、モ−
ルド34内の溶鋼33の温度を計測する。
にすると、タンディッシュ31内の溶鋼33がノズル3
2を通りダミ−バ44上に注がれ、モ−ルド34内の溶
鋼33のレベルが次第に上昇する。この溶鋼33が初期
レベル検知位置L1の金属管被覆光ファイバ1の先端部
に近づくと、金属管被覆光ファイバ1に入射する溶鋼3
3の放射光が増加し、放射温度計3の温度出力は図8に
示すように徐々に上昇する。この温度出力がレベル判別
手段42に送られる。レベル判別手段42は送られた溶
鋼33の温度としきい値THとを比較している。そして
溶鋼33が金属管被覆光ファイバ1の先端に触れると、
放射温度計3の温度出力は溶鋼33の温度を示すので急
激に上昇する。レベル判別手段44は放射温度計3から
送られる温度がしきい値THを越えたときに、溶鋼33
のレベルが初期レベル検知位置L1に達したと判断し初
期レベル検知信号をノズルストッパ位置制御手段45に
送る。ノズルストッパ位置制御手段45は初期レベル検
知信号を受けると、ノズルストッパ43の位置を調節し
て溶鋼流量を第2段階の値に制御する。また、初期レベ
ル検知信号によりダミ−バ44の引き抜きと、金属管被
覆光ファイバ1の引上げを自動的に行なう。そしてモ−
ルド34内の溶鋼33のレベルが渦電流形のレベル検出
器41の測定範囲内に達すると、溶鋼レベル制御をレベ
ル検出器41の出力で行なう。また、金属管被覆光ファ
イバ1の送り出しと引上げを繰り返すことにより、モ−
ルド34内の溶鋼33の温度を計測する。
【0035】このモ−ルド34内の溶鋼33の初期レベ
ル検知位置L1を検出するときに、金属管被覆光ファイ
バ1の先端部のセット位置は任意に可変することができ
るから、初期レベル検知位置L1を広範囲に設定するこ
とができる。したがって従来自動化が困難であったオ−
トスタ−トを実現することができる。
ル検知位置L1を検出するときに、金属管被覆光ファイ
バ1の先端部のセット位置は任意に可変することができ
るから、初期レベル検知位置L1を広範囲に設定するこ
とができる。したがって従来自動化が困難であったオ−
トスタ−トを実現することができる。
【0036】また、金属管被覆光ファイバ1の径は1m
mから2mm程度と小さいため、ビレットなどの小断面
の連続鋳造にも容易に使用することができ、工業的効果
が著しく大きい。
mから2mm程度と小さいため、ビレットなどの小断面
の連続鋳造にも容易に使用することができ、工業的効果
が著しく大きい。
【0037】なお、上記例では1本の金属管被覆光ファ
イバ1を使用した場合について説明したが、図6に示す
ように複数の金属管被覆光ファイバ1の先端部をそれぞ
れ異なるレベルにセットしておくと初期時の溶鋼33の
レベル変化を検出することもできる。
イバ1を使用した場合について説明したが、図6に示す
ように複数の金属管被覆光ファイバ1の先端部をそれぞ
れ異なるレベルにセットしておくと初期時の溶鋼33の
レベル変化を検出することもできる。
【0038】また、上記実施例では連続鋳造機のモ−ル
ド34内の溶鋼33の温度とレベルを計測する場合につ
いて説明したが、タンディッシュ31内の溶鋼33の温
度とレベルを計測することもできる。
ド34内の溶鋼33の温度とレベルを計測する場合につ
いて説明したが、タンディッシュ31内の溶鋼33の温
度とレベルを計測することもできる。
【0039】〔タンディッシュの溶鋼温度とレベル計測
例〕図9はタンディッシュ31内の溶鋼33の温度とレ
ベルを計測する場合の構成図である。図に示すように、
タンディッシュ31の上蓋にあけられた計測用孔51か
ら金属管被覆光ファイバ1をファイバ搬送手段36によ
り一定速度で連続的又は間欠的に挿入する。この金属管
被覆光ファイバ1の先端部が溶鋼33の表面に達する
と、図4に示すように放射温度計3の温度出力は急激に
変化し、溶鋼33の温度で飽和する。この急激な温度変
化をレベル判別手段42で検出したら、レベル判別手段
42は送り制御手段52から送られる金属管被覆光ファ
イバ1の送り量からタンディッシュ31内の溶鋼33の
レベルを算出する。レベル判別手段42は算出したレベ
ル検出信号をレベル制御手段53に送るとともに、送り
制御手段52に送ってファイバ搬送手段36の送り動作
を停止させ、金属管被覆光ファイバ1の挿入を停止す
る。この溶鋼33の温度とレベルを検出した後は、一旦
金属管被覆光ファイバ1をファイバ搬送手段36で巻戻
し、次の測定まで待機する。
例〕図9はタンディッシュ31内の溶鋼33の温度とレ
ベルを計測する場合の構成図である。図に示すように、
タンディッシュ31の上蓋にあけられた計測用孔51か
ら金属管被覆光ファイバ1をファイバ搬送手段36によ
り一定速度で連続的又は間欠的に挿入する。この金属管
被覆光ファイバ1の先端部が溶鋼33の表面に達する
と、図4に示すように放射温度計3の温度出力は急激に
変化し、溶鋼33の温度で飽和する。この急激な温度変
化をレベル判別手段42で検出したら、レベル判別手段
42は送り制御手段52から送られる金属管被覆光ファ
イバ1の送り量からタンディッシュ31内の溶鋼33の
レベルを算出する。レベル判別手段42は算出したレベ
ル検出信号をレベル制御手段53に送るとともに、送り
制御手段52に送ってファイバ搬送手段36の送り動作
を停止させ、金属管被覆光ファイバ1の挿入を停止す
る。この溶鋼33の温度とレベルを検出した後は、一旦
金属管被覆光ファイバ1をファイバ搬送手段36で巻戻
し、次の測定まで待機する。
【0040】このようにしてタンディッシュ31内の溶
鋼33の温度とレベルを同時に検出することができ、タ
ンディッシュ操業の自動化,安定化に大いに寄与するこ
とができる。
鋼33の温度とレベルを同時に検出することができ、タ
ンディッシュ操業の自動化,安定化に大いに寄与するこ
とができる。
【0041】なお、上記各実施例は金属管被覆光ファイ
バ1の先端部を直線状のままで測温エレメントとして使
用した場合について説明したが、図10に示すように、
金属管被覆光ファイバ1の先端部をほぼU字形状に曲げ
たり、90度以上に曲げて測温エレメント1aとする
と、金属管被覆光ファイバ1を溶鋼33の方に送ってい
るときに、先端部に溶鋼33の放射光が直接入射するこ
とを防ぐことができる。したがって先端部を溶鋼33に
挿入したときに放射温度計3の温度出力をより急激に立
ち上げることができ、より高精度に溶鋼33の温度やレ
ベルを検出することができる。
バ1の先端部を直線状のままで測温エレメントとして使
用した場合について説明したが、図10に示すように、
金属管被覆光ファイバ1の先端部をほぼU字形状に曲げ
たり、90度以上に曲げて測温エレメント1aとする
と、金属管被覆光ファイバ1を溶鋼33の方に送ってい
るときに、先端部に溶鋼33の放射光が直接入射するこ
とを防ぐことができる。したがって先端部を溶鋼33に
挿入したときに放射温度計3の温度出力をより急激に立
ち上げることができ、より高精度に溶鋼33の温度やレ
ベルを検出することができる。
【0042】また、上記実施例は連続鋳造における溶鋼
33の温度やレベルを計測した場合について説明した
が、その他の装置における溶融金属の温度とレベルも同
様にして計測することができ、広い範囲に適用すること
ができる。
33の温度やレベルを計測した場合について説明した
が、その他の装置における溶融金属の温度とレベルも同
様にして計測することができ、広い範囲に適用すること
ができる。
【0043】
【発明の効果】この発明は以上説明したように、光ファ
イバの先端部を測温エレメントとして金属管とともに溶
融金属内に挿入するようにしたから、光ファイバ自体に
損傷を与えずに溶融金属内に確実に挿入することができ
る。
イバの先端部を測温エレメントとして金属管とともに溶
融金属内に挿入するようにしたから、光ファイバ自体に
損傷を与えずに溶融金属内に確実に挿入することができ
る。
【0044】この光ファイバの先端部を金属管とともに
溶融金属内に挿入すると、金属管と光ファイバの先端部
は溶融金属と同じ温度になり、温度のみに依存した放射
光を発すから、速やかにかつ精度良く溶融金属の温度を
計測することができる。
溶融金属内に挿入すると、金属管と光ファイバの先端部
は溶融金属と同じ温度になり、温度のみに依存した放射
光を発すから、速やかにかつ精度良く溶融金属の温度を
計測することができる。
【0045】また、光ファイバの先端部を溶融金属内に
長時間挿入しておくと、光ファイバの被覆層が高温によ
りガス化し先端部から吹き出し酸素があれば燃える。そ
こで溶融金属の温度を計測した後、直ちに光ファイバの
先端部を溶融金属内から引き上げてることにより、1本
の光ファイバを繰返し使用して溶融金属の温度を計測す
ることができる。
長時間挿入しておくと、光ファイバの被覆層が高温によ
りガス化し先端部から吹き出し酸素があれば燃える。そ
こで溶融金属の温度を計測した後、直ちに光ファイバの
先端部を溶融金属内から引き上げてることにより、1本
の光ファイバを繰返し使用して溶融金属の温度を計測す
ることができる。
【0046】さらに、光ファイバにより放射光を伝送す
るから、ノイズの影響を受けずに安定した計測を行なう
ことができる。
るから、ノイズの影響を受けずに安定した計測を行なう
ことができる。
【0047】また、光ファイバの送り量と放射温度計で
測定した温度変化により溶融金属内の温度分布や溶融金
属のレベルも判定することができ、タンディシュ内の溶
鋼の温度や連続鋳造機のモールド内の溶鋼の温度やレベ
ルを精度良く制御することができ、プロセス操業の自動
化,安定化に大いに寄与することができる。
測定した温度変化により溶融金属内の温度分布や溶融金
属のレベルも判定することができ、タンディシュ内の溶
鋼の温度や連続鋳造機のモールド内の溶鋼の温度やレベ
ルを精度良く制御することができ、プロセス操業の自動
化,安定化に大いに寄与することができる。
【図1】この発明の実施例を示す構成図である。
【図2】金属管被覆光ファイバを示す断面図である。
【図3】連続鋳造機のモ−ルド内の溶鋼の温度計測に使
用した場合の構成図である。
用した場合の構成図である。
【図4】送り出しの時間と温度変化の特性図である。
【図5】送り出しの時間と温度変化の特性図である。
【図6】他の実施例を示す構成図である。
【図7】連続鋳造機のモ−ルド内の溶鋼の温度計測とレ
ベル計測をする場合の構成図である。
ベル計測をする場合の構成図である。
【図8】溶鋼のレベルに対する温度変化の特性図であ
る。
る。
【図9】タンディッシュ内の溶鋼の温度とレベルを計測
する場合の構成図である。
する場合の構成図である。
【図10】他の実施例の金属管被覆光ファイバを示す正
面図である。
面図である。
1 金属管被覆光ファイバ 3 放射温度計 11 光ファイバ 12 金属管 36 ファイバ搬送手段 42 レベル判別手段 52 送り制御手段
フロントページの続き (72)発明者 山本 修一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (72)発明者 近藤 裕計 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日本鋼管株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−248960(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01J 5/00 - 5/62 B22D 11/16 - 11/22
Claims (18)
- 【請求項1】 金属管で被覆された光ファイバの先端部
を、溶融金属内に前記金属管とともに挿入し、前記光フ
ァイバの他端部に接続された放射温度計により溶融金属
の温度を測定することを特徴とする溶融金属の温度測定
方法。 - 【請求項2】 前記光ファイバを送り出し、その先端部
を溶融金属内に挿入して溶融金属の温度を測定する工程
と、温度を測定しないときは光ファイバの先端部を溶融
金属から引き上げる工程とを有する請求項1記載の溶融
金属の温度測定方法。 - 【請求項3】 金属管で被覆された光ファイバを送り出
して、その先端部を溶融金属内に金属管とともに挿入
し、光ファイバの他端部に接続された放射温度計により
溶融金属の温度を測定し、測定した溶融金属の温度と光
ファイバの送り量との関係に基づき溶融金属内の温度分
布を測定することを特徴とする溶融金属の温度測定方
法。 - 【請求項4】 金属管で被覆された光ファイバを送り出
して、その先端部を溶融金属内に金属管とともに挿入
し、光ファイバの他端部に接続された放射温度計により
溶融金属の温度を測定し、放射温度計の出力及び光ファ
イバの送り量に基づき溶融金属のレベルを判定すること
を特徴とする溶融金属の温度測定方法。 - 【請求項5】 前記溶融金属はタンディシュ内の溶鋼で
あり、放射温度計の出力に基づきタンディシュ内の溶鋼
を加熱する請求項1記載の溶融金属の温度測定方法。 - 【請求項6】 前記溶融金属上部に散布された溶融した
パウダの温度も測定する請求項3記載の溶融金属の温度
測定方法。 - 【請求項7】 前記溶融金属は連続鋳造機のモールド内
の溶鋼であり、溶融金属のレベルの判定結果に基づき、
タンディシュからモールド内に移動する溶鋼の流量を制
御する請求項4記載の溶融金属の温度測定方法。 - 【請求項8】 金属管で被覆された光ファイバと、光フ
ァイバの先端部を溶融金属内に金属管とともに送り出す
光ファイバ搬送手段と、光ファイバの他端部に接続さ
れ、溶融金属の温度を測定する放射温度計と、放射温度
計の出力及び光ファイバの送り量に基づき溶融金属のレ
ベルを判定するレベル判定手段を備えた ことを特徴とす
る溶融金属の温度測定装置。 - 【請求項9】 請求項1乃至7のいずれかに記載の温度
測定方法に用いる金属管で被覆された光ファイバ。 - 【請求項10】 請求項8記載の温度測定装置に用いる
金属管で被覆された光ファイバ。 - 【請求項11】 溶鋼が入ったモールドと、金属管で被
覆された光ファイバの先端部を溶鋼内に金属管とともに
挿入し、光ファイバの他端部に接続された放射温度計に
より溶鋼の温度を測定する温度測定装置とを備えたこと
を特徴とする連続鋳造機。 - 【請求項12】 前記温度測定装置により測定した温度
を一定温度にする加熱装置と温度制御装置を有する請求
項11記載の連続鋳造機。 - 【請求項13】 溶鋼が入ったタンディシュと、金属管
で被覆された光ファイバの先端部を溶鋼内に金属管とと
もに挿入し、光ファイバの他端部に接続された放射温度
計により溶鋼の温度を測定する温度測定装置とを備えた
ことを特徴とする連続鋳造機。 - 【請求項14】 上記温度測定装置に、放射温度計の出
力及び光ファイバの送り量に基づき溶鋼のレベルを判定
するレベル判定手段を備えた請求項11,12又は13
記載の連続鋳造機。 - 【請求項15】 溶鋼が入ったモールドであって、金属
管で被覆された光ファイバの先端部を溶鋼内に金属管と
ともに挿入し、光ファイバの他端部に接続された放射温
度計により溶鋼の温度を測定する温度測定装置を備えた
ことを特徴とするモールド。 - 【請求項16】 上記温度測定装置に、放射温度計の出
力及び光ファイバの送り量に基づき溶鋼のレベルを判定
するレベル判定手段を備えた請求項15記載のモール
ド。 - 【請求項17】 溶鋼が入ったタンディシュであって、
金属管で被覆された光ファイバの先端部を溶鋼内に金属
管とともに挿入し、光ファイバの他端部に接続された放
射温度計により溶鋼の温度を測定する温度測定装置を備
えたことを特徴とするタンディシュ。 - 【請求項18】 上記温度測定装置に、放射温度計の出
力及び光ファイバの送り量に基づき溶鋼のレベルを判定
するレベル判定手段を備えた請求項17記載のタンディ
シュ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27068498A JP3191780B2 (ja) | 1992-03-02 | 1998-09-25 | 溶融金属の温度測定方法と温度測定装置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモールド及びタンディシュ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27068498A JP3191780B2 (ja) | 1992-03-02 | 1998-09-25 | 溶融金属の温度測定方法と温度測定装置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモールド及びタンディシュ |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4078736A Division JP2876881B2 (ja) | 1992-03-02 | 1992-03-02 | 溶融金属の温度測定装置及びレベル測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11160154A JPH11160154A (ja) | 1999-06-18 |
JP3191780B2 true JP3191780B2 (ja) | 2001-07-23 |
Family
ID=17489518
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP27068498A Expired - Fee Related JP3191780B2 (ja) | 1992-03-02 | 1998-09-25 | 溶融金属の温度測定方法と温度測定装置と金属管被覆光ファイバと連続鋳造機とモールド及びタンディシュ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3191780B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016128628A (ja) * | 2015-01-09 | 2016-07-14 | 前田建設工業株式会社 | 光ファイバー温度計、地盤改良体の品質管理方法、及び品質管理装置 |
-
1998
- 1998-09-25 JP JP27068498A patent/JP3191780B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11160154A (ja) | 1999-06-18 |
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