JP2875647B2

JP2875647B2 - デイスクチヤツキング装置

Info

Publication number: JP2875647B2
Application number: JP3201131A
Authority: JP
Inventors: 祐一菱; 正夫大北; 宏隆高橋
Original assignee: ARUPUSU DENKI KK
Current assignee: ARUPUSU DENKI KK
Priority date: 1991-07-17
Filing date: 1991-07-17
Publication date: 1999-03-31
Anticipated expiration: 2014-03-31
Also published as: JPH0528609A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、金属ハブを有する情
報記録デイスクをチヤツクして回転駆動し、情報の記録
／再生を行うデイスク駆動装置に用いられるデイスクチ
ヤツキング装置に係り、特に、所謂３．５インチ径のフ
ロツピーデイスクのチヤツキングに好適なデイスクチヤ
ツキング装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】デイスク状に形成された情報記録媒体
（以下、単にデイスクと称する）を駆動するデイスク駆
動装置にあつては、記録密度の向上や小型軽量化に対処
して、種々の改良や考案が提案されている。その一つ
に、ターンテーブルをスピンドル軸に嵌着し、ターンテ
ーブルのデイスク載置面から突出した駆動ピンとチヤツ
クマグネツトを介してデイスクをチヤツキングし、回転
駆動することにより記録／再生を行うものがある。

【０００３】図６は従来のデイスク駆動装置の主要部の
断面図である。

【０００４】この図において、デイスク駆動装置のデイ
スク駆動部は、デイスク駆動（スピンドル）モータ１
と、デイスク駆動モータ１のスピンドル（回転）軸２
と、スピンドル軸２の先端部に嵌着されたターンテーブ
ル３と、ターンテーブル３の図において下面に取り付け
られた支持手段としてのばね部材（図示せず）に支持さ
れ、ターンテーブル３に形成した駆動ピン挿通孔１３内
に挿通された駆動ピン１９とから主に構成されている。

【０００５】デイスク駆動モータ１は、ロータ部５とス
テータ部６とからなり、ロータ部５の中心軸部分に貫挿
し、固着されたスピンドル軸２をステータ部６に設けら
れた軸受７に回転自在に支承することによつて一体に組
み合わされる。ロータ部５には、軟磁性体によつて形成
された円椀状の回転ヨーク８の内部に円周方向に沿つて
等間隔に分割着磁されたリング状の回転子マグネツト９
が固着されており、また、ステータ部６には、軟磁性体
によつて形成された基板１０の上記回転子マグネツト９
と対向する位置に複数個の駆動コイル１１が円周状に配
置されている。そして、駆動コイル１１に電流を流すこ
とによつて、円周方向に沿つて、等間隔に分割着磁さ
れ、基板１０との間に界磁磁束が生じている回転子マグ
ネツト９にトルクを発生させ、ステータ部６に対してロ
ータ部５を回転駆動させるようになつている。

【０００６】ターンテーブル３は回転ヨーク８の中央の
上方に突出して形成されており、ターンテーブル３に
は、デイスク駆動モータ１のスピンドル軸２が挿通され
る中央孔１２と、駆動ピン１９が挿通される駆動ピン挿
通孔１３と、図示しないばね部材等が設けられており、
表面中央部に減摩用のポリスライダとも称されるプラス
チツクシート１５と、表面の上記中央孔１２、駆動ピン
挿通孔１３、プラスチツクシート１５を除く部分に例え
ばゴム磁石等のチヤツクマグネツト１６が貼付されてい
る。また、ターンテーブル３の裏面には、図示しないば
ね部材の先端部に固着された駆動ピン１９の先端部がタ
ーンテーブル３に開設された上記駆動ピン挿通孔１３を
通してターンテーブル３の上面に突出している。

【０００７】スピンドルモータ１のボール軸受を構成す
る、略円筒状の内輪４０には、軸心を中心にスピンドル
モータ１のスピンドル軸２が圧入される開口４１が設け
てあり、回転ヨーク８の外側に略円筒状の外輪４２が同
心状に配設されている。内輪４０の外周部と外輪４２の
内周部間には、複数のボール４３ａ，４３ｂが２列状に
周方向に転動自在に挟持して配列されている。内輪４０
の外周面には軸心方向に並ぶようにして、２本の環状凹
部４４ａ，４４ｂが全周にわたつて、形成されており、
環状凹部４４ｂの下部に対向する外輪４２の位置には、
全周にわたつて傾斜面４５が形成されている。そして、
環状凹部４４ｂと傾斜面４５に対接して、転動自在に複
数のボール４３ａが第１の列として所定の間隔で配列さ
れている。

【０００８】また、外輪４２の上部の内周部に予圧リン
グ４６が嵌合配設されており、前記環状凹部４４ａと予
圧リング４６とは対向されて、転動自在に複数のボール
４３ｂが第２の列として所定の間隔で配列されている。
さらに、このように環状凹部４４ａと予圧リング４６と
に対接して配設される第２の列のボール４３ｂと、前述
したように環状凹部４４ｂと傾斜面４５とに対接して配
設される第１のボール４３ａとは、互いに千鳥状に配列
されており、この配列によりスピンドルモータ１のより
一層の薄型化が可能である。

【０００９】図９に金属ハブを有するデイスク２３の一
例を示す。この種のデイスク２３は、表面に磁気記録層
が形成され、さらに硬質のケース２４ａ内に収納されて
デイスクカートリツジ２４を形成しており、デイスク２
３の中心部には、磁性を有する金属の薄板によつて形成
された金属ハブ２５が固着されている。この金属ハブ２
５の中心部には、上記スピンドル軸２の先端部２ａが挿
通する略正方形のチヤツキングホール２６が開設され、
外周部には上記駆動ピン１９の先端部が嵌入して係合す
る略長方形の位置決めホール２７が開設されている。こ
の形式のデイスクカートリツジ２４は、一般に、３．５
インチ・フロツピ・デイスク・カートリツジとして知ら
れている。

【００１０】上記ターンテーブル３にデイスクカートリ
ツジ２４が載置されると、図７の概略図に示すようにチ
ヤツクマグネツト１６によつて金属ハブ２５が吸着さ
れ、チヤツキングホール２６にスピンドル軸２の先端部
２ａが挿入される。このとき駆動ピン１９は、金属ハブ
２５によつてばね部材１７の弾発力に抗して反デイスク
載置側に押し下げられてターンテーブル３の駆動ピン挿
通孔１３内に押し込められ、図８の（ａ）に示すよう
に、金属ハブ２５の下面に位置している。次いでターン
テーブル３が矢印Ａ方向に回転し、駆動ピン１９と位置
決めホール２７の開設位置が一致すると、図８の（ｂ）
に示すように駆動ピン１９が位置決めホール２７内に嵌
入する。ターンテーブル３がさらに回転すると、駆動ピ
ン１９は位置決めホール２７の外周側の内縁２７ａに当
接し、ばね部材１７の弾性力により、デイスク２３（金
属ハブ２５）全体がスピンドル軸２から駆動ピン１９方
向の径方向外側（矢印Ｂ方向）に移動し、スピンドル軸
２がチヤツキングホール２６の位置決めホール２７から
最も離れた隅部２６ａに押し付けられてセンタリングが
行われる。そして、このスピンドル軸２を中心として金
属ハブ２５およびデイスク２３が矢印Ａ方向に回転し、
記録／再生が行われる。

【００１１】

【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の従来
技術では、前述した如く、チヤツキングを確実に維持す
るためにデイスクの金属ハブ２５をチヤツキングマグネ
ツト１６で吸引するようにしているが、チヤツキングが
完了するまでは、金属ハブ２５が滑らかにターンテーブ
ル（プラスチツクシート）３上を摺動する必要がある。
このようにして滑り摩擦を小さくしないと、チヤツキン
グマグネツト１６に吸引されている磁気デイスクの金属
ハブ２５とターンテーブル３の当接面とが、相対的に軽
く滑らず回転ヨーク８のポジシヨニングトルクを大きく
しなければならなくなり装置の小型化が阻害される。こ
の場合、チヤツキングマグネツト１６の磁力を小さくし
てポジシヨニング力を小さくすれば、比較的小さなポジ
シヨニングトルクで、磁気デイスクの金属ハブ２５とタ
ーンテーブル３とを、相対的に軽く滑らすことができ
る。しかし、このようにするとチヤツキングマグネツト
１６によるポジシヨニング力が低下し、磁気デイスクが
ターンテーブル３上に安定に載置されず、記録／再生動
作が不安定になることがある。

【００１２】本発明は、前記従来技術の課題に鑑み、こ
れを解決すべくなされたもので、その目的は、大きなポ
ジシヨニング力を設定しても、小さなポジシヨニングト
ルクで、磁気デイスクをロータの位置決めピンに対して
位置決めすることが可能なスピンドルモータを提供する
ことにある。

【００１３】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明は、情報記録デイスクの中央部の金属ハブを
直接支持する支持面と、支持面の金属ハブ対向面に配さ
れたチヤツクマグネツトとを有するターンテーブルと、
駆動ピン挿通孔から突出し、前記ターンテーブルの反情
報記録デイスク支持面側から支持手段によつて支持され
た駆動ピンとを備え、前記情報記録デイスクの金属ハブ
を磁気的にチヤツクし、前記ターンテーブルの中央に装
着されたスピンドル軸を介して回転駆動手段により情報
記録デイスクを回転駆動するデイスクチヤツキング装置
において、前記ターンテーブルの支持面上にハブ台を搭
載するとともに、前記ターンテーブルの支持面と前記ハ
ブ台との間にスラストボール軸受を介在させ、かつ前記
スラストボール軸受のボールを前記ターンテーブルと前
記ハブ台とに共に接しているようにした構成にしてあ
る。

【００１４】

【作用】このような手段により、磁気デイスクはハブ台
上に搭載され、このハブ台は磁気デイスクとは一体に回
転し、一方ターンテーブルに対しては転がり接触してい
るので、モータを駆動するハブ台に対してターンテーブ
ルは、低摩擦状態で転がり移動する。このようにして、
大きなポジシヨニング力を設定しても、小さなポジシヨ
ニングトルクで磁気デイスクをターンテーブルに対して
位置決め回動させて、チヤツキングを行える。

【００１５】

【実施例】以下本発明の一実施例を、図１ないし図５を
参照して説明する。ここで、図１は実施例の構成を示す
正面説明図、図２は実施例の要部平面図、図３及び図４
は実施例の動作状態を示す部分拡大説明図、図５
（ａ），（ｂ）は実施例のハブ台の底面図及び縦断面図
であり、これらの図においてすでに説明した図６〜図９
と同一部分には同一符号を付して詳細な説明を省略す
る。

【００１６】実施例では、図１，図３及び図４に示すよ
うに、スピンドル軸２に、遊挿されるとともに、ターン
テーブル３対して転がり摩擦接触するハブ台３０が載置
されている。このハブ台３０は、スラストボール軸受部
Ａを有し、この軸受部Ａは図５（ａ），（ｂ）に示すよ
うに、円板状の保持板３１の縁辺部に、ボール３２の一
部を突出させて係止するための孔３３が等間隔で３箇所
形成され、この各孔３３の保持板３１の中心側が切り起
こされてボール３２を保持する保持片３４が形成されて
構成されている。そして、ボール３２は、これらの孔３
３にボール３２の一部を突出させ、また、前記保持片３
４並びに保持板３１の縁辺部を屈折して形成した周縁保
持片３５とで挟持するようにして各孔３３の位置で転動
自在に保持されている。そして、ボール３２はターンテ
ーブル３とハブ台３０（カバー３７）とに共に接してい
る。

【００１７】この保持板３１の中心には、前記スピンド
ル軸２を遊挿する取付孔３６が形成され、また、ハブ台
部となるリング状のカバー３７で覆われている。つま
り、このカバー３７がスラストボール軸受部Ａを介して
ターンテーブル３上に配置され、スピンドル軸２に嵌込
まれたストツパリング３９で抜止めされている。ハブ台
３０のカバー３７は図３に示すようにスピンドル軸２に
対してクリアランスｄを持つているが、アンロード状態
では図４に示すようにチヤツキングマグネツト１６の突
出部１６ａによつて、カバー３７は駆動ピン１９から離
れる方向に吸引されている。図２に示すように、この突
出部１６ａはチヤツキングマグネツト１６の内周の一部
が中心方向に突出して形成されている。実施例のその他
の部分の構成は、すでに図６〜図９で説明した従来のデ
イスクチヤツキング装置と同様である。

【００１８】次に、このように構成した前記実施例での
磁気デイスクの位置決め動作を説明する。

【００１９】図示せぬデイスク送り込み手段で導入され
る磁気デイスクは、スピンドル軸２に軸支されるが、す
でに述べたようにこの初期状態では、ターンテーブル３
の駆動ピン１９が磁気デイスクの係合孔とは係合してお
らず、駆動ピン１９は磁気デイスクの面によつて、ター
ンテーブル３と同一面まで押し込まれている。この状態
からコイル１１に電流が流され回転ヨーク８（ターンテ
ーブル３）が回転を開始すると、ハブ台３０は、スラス
トボール軸受部Ａのボール３２が回転するターンテーブ
ル３に対して転動し、一方、ハブ台３０とデイスクの金
属ハブ２５は一体に移動あるいは停止している。つま
り、ターンテーブル３と金属ハブ２５とは相対的に移動
している。そして、回転ヨーク８の回転が進み、駆動ピ
ン１９と磁気デイスクの位置決めホールとが一致する位
置に達すると、前述した如く駆動ピン１９により位置決
めされて正常装着状態となり、この正常装着状態から磁
気デイスクに対する記録／再生が行われる。この駆動ピ
ン１９の磁気デイスクの位置決めホールへの係合に際し
ては、チヤツクキングマグネツト１６ａの吸着力に抗し
てハブ台３０が、駆動ピン１９方向に僅かに移動して行
われる。このように、前記実施例ではスラストボール軸
受部Ａのボール３２をターンテーブル３とハブ台３０
（カバー３７）とに共に接してハブ台３０が、スラスト
ボール軸受部Ａによつてターンテーブル３に対して転が
り接触しているので、チヤツクキングマグネツト１６に
よるポジシヨニング力を大きく設定しても、小さなポジ
シヨニングトルクでデイスクとハブ台３０をすべらせ
て、ターンテーブル３を回転することができる。このた
め、迅速で安定し、且つ正確な磁気デイスクのチヤツキ
ング動作を行うことができ、またポジシヨニングトルク
が小さくてすむので、回転ヨーク８を小型にして全体を
大幅に小型化することも可能になる。

【００２０】このように構成された前記実施例にあつて
は、デイスクの金属ハブ２５とハブ台３０は一緒に回転
及びスライドするので、従来のようにデイスクハブ２５
自体には摩擦が介在しない。また、デイスクハブ２５と
ハブ台３０が摩擦しないので、デイスクハブの面粗度や
ハブ台３０の表面材質（テフロンシート等）を管理しな
くても良い。このように、３．５”ＦＤＤのチヤツキン
グに関して最大のウイークポイントであつたデイスクハ
ブ２５とハブ台３０の摩擦に関しての課題をクリアーで
きる。また、チヤツキングマグネツト１６の吸着力が高
い場合、従来は直接影響を受けていたが、前記実施例で
はポジシヨニングトルク及びポジシヨニング力に影響し
ない。また、ポジシヨニングトルク、ポジシヨニング力
にヒステリシスが無いので、極めて効率の良いポジシヨ
ニング力が得られる。また、前記実施例では、チヤツキ
ング部分を厚さ方向で極めて薄くできるので、スピンド
ルモータの薄型化の障害にはならない。また、構造が単
純なため、大量生産が可能で安価にできる。軽トルクで
も確実にチヤツキングするため、軽トルクデイスクに対
しても又、将来の軽ロード圧ヘツドに対しても極めて有
利である。また、フライホイールはシヤフトに嵌合する
のみで力シメ、圧入接着等の固定工程が不要である。

【００２１】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ターンテーブルの支持面上にハブ台を搭載するととも
に、ターンテーブルの支持面とハブ台との間にスラスト
ボール軸受を介在させ、かつスラストボール軸受のボー
ルをターンテーブルとハブ台とに共に接しているように
したので、ポジシヨニング力を大きく設定しても、小さ
なポジシヨニングトルクで磁気デイスクをロータに対し
て、高精度で安定且つ迅速にチヤツキングすることが可
能になり、かつスピンドル軸方向の高さ寸法すなわちモ
ータの高さ寸法を短くできて薄型化を図れる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の構成を示す縦断面図であ
る。

【図２】本発明の一実施例の構成を示す要部説明図であ
る。

【図３】本発明の一実施例の磁気デイスクの装着時の要
部の説明図である。

【図４】本発明の一実施例の磁気デイスクの非装着時の
要部の説明図である。

【図５】本発明の一実施例のハブ台の説明図である。

【図６】従来のスピンドルモータの構成を示す説明図で
ある。

【図７】センタリング動作を示す概略断面図である。

【図８】センタリング動作を上面から見て示す説明図で
ある。

【図９】駆動されるデイスクカートリツジの底面図であ
る。

【符号の説明】

２スピンドル軸３ターンテーブル８回転ヨーク１１コイル１６チヤツキングマグネツト１９駆動ピン３０ハブ台Ａスラストボール軸受部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) G11B 17/028 611

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】情報記録デイスクの中央部の金属ハブを
直接支持する支持面と、支持面の金属ハブ対向面に配さ
れたチヤツクマグネツトとを有するターンテーブルと、
駆動ピン挿通孔から突出し、前記ターンテーブルの反情
報記録デイスク支持面側から支持手段によつて支持され
た駆動ピンとを備え、前記情報記録デイスクの金属ハブを磁気的にチヤツク
し、前記ターンテーブルの中央に装着されたスピンドル
軸を介して回転駆動手段により情報記録デイスクを回転
駆動するデイスクチヤツキング装置において、前記ターンテーブルの支持面上にハブ台を搭載するとと
もに、前記ターンテーブルの支持面と前記ハブ台との間
にスラストボール軸受を介在させ、かつ前記スラストボ
ール軸受のボールを前記ターンテーブルと前記ハブ台と
に共に接しているようにしたことを特徴とするデイスク
チヤツキング装置。