JP2875345B2 - 液晶の充填方法 - Google Patents

液晶の充填方法

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JP2875345B2 JP2135192A JP13519290A JP2875345B2 JP 2875345 B2 JP2875345 B2 JP 2875345B2 JP 2135192 A JP2135192 A JP 2135192A JP 13519290 A JP13519290 A JP 13519290A JP 2875345 B2 JP2875345 B2 JP 2875345B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、液晶表示素子に使用される液晶セル内に液
晶を充填する方法に関する。
〔従来の技術〕
液晶表示素子は、通常、2枚の電極基板を一定に離間
して対向させ、その周辺をシール剤等によりシールして
液晶セルを形成し、上記対向する電極間に液晶を充填し
て完成する。上記電極基板の外側には透明な偏光板が、
またカラー液晶表示素子の場合には、一方の電極基板の
電極にカラーフイルタが形成されている。
上記液晶セルに液晶を充填する方法は、第3図に示す
ように、眞空排気装置1内に、液晶2を有する液晶槽3
と一箇所のみの開放口4aを設けた液晶セル4を配置し、
眞空ポンプ5により眞空排気装置1内を眞空度1×10-3
mmHg程度の眞空になるように排気する。しかる後、液晶
セル4の開放口4aを液晶2の中に浸入させる。次に、弁
6を開き、上記眞空を破ることにより液晶2を液晶セル
4内に充填させるものである(特開昭49−130756号公
報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の方法において、液晶セル4の部材に吸着さ
れた残留ガスは十分に排除されずに残ることがあり、こ
のガスが僅かに残つていると、液晶充填後に気泡となつ
て現われ、液晶表示素子の表示品質を劣下させる原因と
なる。
また、眞空排気装置1を眞空にする排気時間が10時間
以上になると、液晶槽3の液晶2に含む成分の一部が蒸
発する分が多くなる。このような液晶2が液晶セル4に
充填されると、液晶が動作するしきい値が変わり、液晶
表示素子に表示むらが発生したり、あるいは表示不能に
なるなどの問題が生じる。
本発明の目的は、液晶セルに有する残留ガスを確実に
排除すると共に、液晶槽に有する液晶の成分の蒸発を少
くする液晶の充填方法の提供により表示特性の優れた液
晶表示素子を得ることにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的は、眞空排気装置を、液晶セルが配置され
る液晶セル配置部と液晶槽が配置される液晶槽配置部に
分けてなり、液晶セルを加熱しながら上記液晶セル配置
部を眞空に排気すると共に、上記液晶槽配置部を液晶セ
ル配置部と並行し、もしくは後順位にして眞空に排気
し、次に両配置部間の仕切り板を開放し、液晶セルの開
放口を液晶槽の液晶に浸入させた後、上記眞空を破るこ
とにより、液晶セルに液晶を充填させることにより達成
される。
〔作用〕
上記の手段により、液晶セルを加熱させながら眞空に
排気するので、液晶セルの含有ガスが容易に除去され
る。また、液晶槽配置部を液晶セル配置部に並行し、も
しくは後順位にして眞空に排気するので、液晶槽が眞空
雰囲気にある時間が短くなり、液晶の含有成分が蒸発が
少くなる。従つて、これらの総合作用により液晶表示素
子の性能低下の問題が解消できる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図および第2図により
説明する。なお、同図において、第3図と同一部材には
同一符号を付し、その説明を省略する。
第1図(A)に示すように、眞空排気装置6は、仕切
り板7を介し、液晶セル4を配置する液晶セル配置部6a
と液晶槽3を配置する液晶槽配置部6bに分けてなり、上
記液晶セル配置部6aには液晶セル4を加熱するヒータ8
が配設されている。
このような構成において、まず、眞空ポンプ5を動作
させ、ヒータ8により液晶セル4を加熱させながら液晶
セル配置部6aを1×10-3mmHg程度の眞空に排気し、次に
切り換え弁9を切り換えて液晶槽配置部6bを上記と同程
度の眞空に排気する。
以上による排気操作を行つた後、第1図(B)に示す
ように、仕切り板7を手動または図示しない駆動装置に
より矢視方向に移動させて開放し、両配置部6a、6bを同
一の眞空雰囲気の空間になし、次に前記従来の方法と同
様に、液晶セル4の開放口4aを液晶2の中に浸入させ
る。そして、弁10を開き、上記眞空を破ることにより、
液晶2を液晶セル4内に充填させる。
上記の実施例によると、液晶セル配置部6aと液晶槽配
置部6bは夫々別個に眞空に排気されるので、夫々の排気
時間は従来の排気時間の1/2程度に短縮させることがで
きる。特に、液晶セル配置部6aは、ヒータ8の加熱作用
により、液晶セル4の含有ガスの排出が確立に行われる
ので、ヒータ8がない場合に比し、20%以上排気時間を
短縮させることができる。また、液晶槽3が眞空雰囲気
にある時間が従来よりも短くなるので、液晶2の成分の
蒸発が少くなり、液晶2が良好な状態で液晶セル4に充
填させることができる。
第2図は本発明の他の実施例を示し、液晶セル配置部
6aと液晶槽配置部6bを別個の眞空ポンプ5A、5Bを用い
て、同時に眞空に排気するようにしたもので、これによ
り排気時間を大巾に短縮させることができる。
〔発明の効果〕
以上述べた本発明により、液晶の充填時間の短縮によ
り、液晶の充填工程の生産性を向上させることができ
る。また、液晶セルの含有ガスが排除され、液晶成分の
蒸発も少くすることができるので、表示特性の劣化のな
い優れた液晶表示素子を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を行うための一実施例になる眞空排
気装置を示し、(A)および(B)は夫々液晶セルに液
晶を充填する前および充填する際の動作説明断面図、第
2図は本発明方法を行うための他の実施例になる眞空排
気装置の断面図、第3図は従来の眞空排気装置の断面図
である。 2……液晶、3……液晶槽、4……液晶セル、 6……眞空排気装置、6a……液晶セル配置部、 6b……液晶槽配置部、7……仕切り板、 8……ヒータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G02F 1/1341 G02F 1/13 101

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】眞空に保持された眞空排気装置内に設けた
    液晶槽の液晶の中に液晶セルを浸入させ、上記眞空を破
    ることにより、液晶セルに液晶を充填させる液晶の充填
    方法において、眞空排気装置を、液晶セルが配置される
    液晶セル配置部と液晶槽が配置される液晶槽配置部に分
    けてなり、液晶セルを加熱しながら上記液晶セル配置部
    を眞空に排気すると共に、上記液晶槽配置部を液晶セル
    配置部と並行し、もしくは後順位にして眞空に排気し、
    次に両配置部間の仕切り板を開放し、液晶セルの開放口
    を液晶槽の液晶に浸入させた後、上記眞空を破ることに
    より、液晶セルに液晶を充填させることを特徴とする液
    晶の充填方法。
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