JP2875226B2 - 原発性胆汁肝硬変自己抗原 - Google Patents
原発性胆汁肝硬変自己抗原Info
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原発性胆汁肝硬変
(PBC)における特有の自己抗体応答のターゲットと
して認識される自己抗原の同定、クローニングおよび発
現に関し、また本蛋白質、そのフラグメントまたは蛋白
質もしくはフラグメントを含む融合ポリペプチドのPB
C診断テスト、およびPBCにかかっている患者の処置
における利用に関する。 【0002】原発性胆汁肝硬変(PBC)は、肝臓内胆
汁管の進行性炎症性閉塞により特徴づけられた慢性病で
ある。この病気は、当初免疫蛍光法5により同定された
ミトコンドリアに対する自己抗体応答1-4を特徴とし
た。 【0003】ブロット免疫検出の最近の利用により、特
定の蛋白質が、PBCの抗ミトコンドリア抗体(AM
A)のターゲットとして認識されるに至った2,6,7。具
体的には、70キロダルトン(kd)蛋白質に対する血清抗
体が、PBC患者の95%以上にみられるが、他の自己
免疫肝臓病の患者にはなく2,8、45と39kdの2つの
他の蛋白質はPBC血清では頻度が少なく検出される1,
2,9。これらの自己抗原の各々の本体は、病気の病原性
とこれらの抗原の関連と同様に知られていない。しかし
ながら、70kdの抗原は、進化上高度に保存され、哺乳
類、酵母や細菌に存在するので10、重要な構造もしくは
生物学的機能をもつと信じられる2。 【0004】抗ミトコンドリア抗体の生成のメカニズム
の資料が少ないにもかかわらず、固相酵素免疫測定法
(ELISA)によると、PBCによる患者の95%以
上に臨床的に上記のような抗ミトコンドリア抗体が見ら
れた2,6。粗製のミトコンドリア抗原製品を使うと、P
BCや真性結合組織病や薬物反応以外の肝臓病を含む様
々の病気の患者および、時々健康な個体でさえも、ミト
コンドリアに対する抗体をもつことが証明できる。従っ
て、このような粗製の製品を使った検定は、PBCの特
有な診断を可能にし得ない。例として、ドイツ特許公開
3,237,602号では、粗製のミトコンドリア抗体製
品を使った血清中の抗ミトコンドリア抗体の検出と定量
のELISAを発表している。検定の特異性の欠如は、
たとえばPBCや慢性活動性肝炎の胆汁うっ滞、梅毒(I
I)、エリテマトーデス症候群型薬疹、ある種の一次性非
肝性免疫疾患、イプロニアジド誘導肝炎やβ受容器しゃ
断薬の副作用の病気の特別な診断におけるこの検定の利
用が提案されていることから明らかである。ミトコンド
リア膜のより活発な単離により、抗原性の不均質の問題
はより明らかになり、トリプシン感受性およびミトコン
ドリア膜内対膜外の抗原の位置に基づいた特有なミトコ
ンドリア抗原の定義が導かれた。これにもかかわらず、
PBCの診断は、免疫蛍光の相対的感度の低さもしくは
補完固定、ELISAや免疫沈降を含む方法が感度が高
いが非特異性のため、抗ミトコンドリア抗体の呈示に、
まだ大きく依存している23-28。 【0005】本発明は、PBCの70kdのミトコンドリ
ア自己抗原(いくつかの研究グループによりM2と命名
1,9)を発現するラットの肝臓遺伝子発現ライブラリー
由来cDNAの同定におよびその配列決定に基づく。配
列は、ミトコンドリアDNAではなく核DNAによって
暗号化されている。 【0006】本発明は、PBCにみられる抗70kdの抗
体の極めて感受性が高く特異的な診断ELISAの基礎
を提供する。本発明の最初の見地によると、原発性胆汁
肝硬変(PBC)の70kdミトコンドリア自己抗原また
はその抗原活性を有するフラグメントを暗号化している
塩基配列の全部または一部に実質的に対応するヌクレオ
チド配列を含むDNA分子が提供される。本発明の見地
によるDNA分子は、少なくとも実質的に図6に示され
た塩基配列またはそのフラグメントを含む部分によって
特徴づけられたものであるのが好ましい。 【0007】もう1つの見地では、本発明は、上記に記
載し、および発現調節配列に機能し得るように結合した
ヌクレオチド配列からなる組換え体DNA分子を提供す
る。この組換え体DNA分子は、例えばバクテリオファ
ージやプラスミドのような発現ベクターまたはそれで形
質転換した細菌や他の微生物のような宿主細胞からなっ
ている。 【0008】本発明のさらに他の見地では、原発性胆汁
肝硬変の70kdミトコンドリア自己抗原またはその抗原
活性を有するフラグメントの全部または一部の抗原性を
表示する合成ペプチドまたはポリペプチドが提供され
る。本発明の見地による合成ペプチドまたはポリペプチ
ドは、少なくとも実質的に図6もしくは図8に示された
アミノ酸配列またはその抗原活性を有するフラグメント
を含む部分によって特徴づけられるのが好ましい。本合
成ペプチドまたはポリペプチドは、上記に広く記載され
た組換え体DNA分子で形質転換した宿主細胞の発現に
より融合ポリペプチドとしてまたは直接製造される。 【0009】別法として、例えば既知のメリフィールド
固相合成方法のような化学的合成により製造される。本
発明は、70kd自己抗原全体に対応する合成ペプチドお
よび、自己抗原全体を暗号化しているヌクレオチド配列
およびそのフラグメントに及ぶ。例として、この1つの
フラグメントは、図6に示されたヌクレオチド76−6
79によって暗号化されたフラグメントである。約20
0残基のこのフラグメントは、天然の自己抗原に対する
すべての抗体を患者血清から吸収することができる。こ
のフラグメントの中に、実質的に自己抗体に対する反応
性をもつことがわかった、アミノ酸配列20残基フラグ
メント、 AEIETDKATIGFEVQEEGYL がある。本フラグメントは、図6および図8両方の配列
に共通している。したがって、本発明は、診断検定法に
おける上記のような抗原性活性フラグメントの使用およ
び自己抗原全体の使用に及ぶ。 【0010】本発明は、例えばELISA、RIAテク
ノロジーを使用するか、抗原を被覆したビーズ等を用い
た患者の血清中の抗ミトコンドリア抗体の検出または力
価の定量による、PBCの診断試験における抗原として
の本発明の合成ペプチド、ポリペプチドまたはフラグメ
ントの使用にも及ぶ。後者の見地では、この処置方法は
PBC抗体または患者の反応細胞を除去するための吸着
剤としての合成抗原の使用や、PBC自己抗原に対する
患者の反応性を除去または減少させるための減感剤とし
て患者に直接投与するこれらの活性成分の使用を含む。 【0011】血清サンプル中の抗ミトコンドリア抗体の
検出における合成自己抗原の使用に加えて、本発明の特
異的なタイピング試薬を使ったクラス特異的免疫グロブ
リン力価の測定における合成ペプチド、ポリペプチドま
たはフラグメントの使用に及ぶ。応用は、自己抗体の全
体の親和性または自己抗体の各々のクラスまたはサブク
ラスの親和性の測定にも及ぶ。親和性は、例えばグアニ
ジンチオシアネートの異なった洗液を使用した複製EL
ISA検定法のような様々の方法により測定される42。
さらに診断用の検定法の拡張は、70kd自己抗原の酵素
機能による自己抗体の妨害の程度の測定である(後に示
すがリポエートアセチル転移酵素を表す)。酵素の源
は、天然のポリペプチドまたは融合ポリペプチドとして
完全な長さのクローンの発現または、酵素的活性フラグ
メントまたはミトコンドリアから精製したタンパク質の
発現から誘導される。酵素検定法は、当技術において既
知の標準な検定法であるが、サンプルの血清または細胞
とインキュベートする段階を含むように修正した。さら
に合成ペプチド、ポリペプチドまたはフラグメントの使
用の拡張とし、自己抗原に対する患者の細胞の反応性の
測定を含む。合成ペプチド、ポリペプチドまたはフラグ
メントは、溶液中または固体支持体に結合して、末梢血
管または組織バイオプシーから誘導された非分画、分画
または連続セルラインの患者細胞に加えることができ
る。自己抗原に対する反応性は、トリチウム化したチミ
ジンの取り込みのような標準増殖検定法、標的細胞から
のマーカー放射能の遊離のような標準細胞障害検定法ま
たは、当技術に既知の細胞反応性の他の標準検定法によ
り測定できる。 【0012】本発明の特に重要な見地では、血清試料中
の抗ミトコンドリア抗体検出のための診断試験であっ
て、(i) 上記血清試料を、PBCの70kdミトコンド
リア自己抗原またはその抗原活性を有するフラグメント
を表示する合成ペプチドまたはポリペプチドと接触さ
せ、上記合成ペプチドまたはポリペプチドは、支持体上
に固定されているものとし、(ii) 上記合成ペプチドま
たはポリペプチドに結合した上記血清中の抗ミトコンド
リア抗体の存在を検出する工程を含む試験が提供され
る。 【0013】この見地では、本発明は、血清試料中の抗
ミトコンドリア抗体の検出のための診断試験用キットで
あって、(i) PBCの70kdミトコンドリア自己抗原
またはその抗原活性を有するフラグメントの全部または
一部の抗原性を表示する合成ペプチドまたはポリペプチ
ドがその上に固定されている支持体および(ii) 上記合
成ペプチドまたはポリペプチドに結合した上記血清中の
抗ミトコンドリア抗体の存在を検出する手段を含むキッ
トを提供する。 【0014】結合したAMAの存在の検定は、既知のR
IAまたはELISA技術の使用によるのが好ましい。
PBCの70kdミトコンドリア自己抗原の抗原性を表示
した組換え体融合ポリペプチドの製造の結果、本自己抗
原はリポエートアシル転移酵素として同定された。さら
に、抗ミトコンドリア抗体の免疫グロブリンのイソタイ
プが決定しており、IgG3がPBC患者のグループの
著しいアイソトープであり、次いでIgMが多い。健康
で正常な大人とPBC患者の血清免疫グロブリンのイソ
タイプの含量を比較すると、血清IgG3およびIgMが
PBCでは高く、正常よりIgG3では5.5倍、IgM
では4.3倍も高い。 【0015】本発明によれば、ミトコンドリア自己抗原
またはそのフラグメントを暗号化したcDNA挿入断片
の発現は、種々の異なった方法により達成される。本発
明の詳細な説明では、JM101、JPA101や71
18のようなエシエリヒア・コリ株の宿主細胞を使用し
たベクターλgt11およびpBTA224のβ−ガラク
トシダーゼ融合タンパク質として発現させている。融合
タンパク質としての自己抗原の成功した発現は、既知の
PVCベクター、グルタチオンS−転移酵素融合タンパ
ク質の発現によりここでも宿主細胞としてエシエリヒア
・コリを用いて達成された。別法として、ミトコンドリ
ア自己抗原は適当なベクターおよび宿主細胞の組み合わ
せを使うことにより、融合しないポリペプチドとして発
現することができる。本発明により使用できる他のベク
ターおよび宿主細胞の組み合わせは、多数の既知の酵母
細胞中に生育させた酵母シャトルベクターの連続したセ
ルライン中の真核ベクターまたは遺伝形質転換動物を含
んでいる。 【0016】本発明によるPBCの70kdミトコンドリ
ア抗原の同定、クローニングおよび発現並びにELIS
Aによる使用を次の添付の図面を参考にして詳細に述べ
る。図1は融合ポリペプチドの特異性を示す。レーンA
およびBでは、1000分の1に希釈した2つの異なっ
たPBC血清を、pRMITで形質転換したJM101
細胞の溶菌液に対してプローブした。血清は両方とも1
60kdのポリペプチドと反応した。対照的に、レーンC
およびDでは、β−ガラクトシダーゼと融合した無関係
の挿入断片を含んだ対照細胞の溶菌液に対してプローブ
したところ同血清は無反応であった。レーンCおよびD
の反応バンドは、エシエリヒア・コリタンパク質と一致
した。100分の1および1000分の1希釈の正常血
清を用いた2重ブロットでは、融合ポリペプチドを検出
せず、図示しなかった。36kdに反応性の融合タンパク
質の破片がみられた。 【0017】図2は、pRMIT融合ポリペプチドの同
定を示す。PAGE後のヒト胎盤ミトコンドリアタンパ
ク質に対する吸収および無吸収PBC血清の反応性が測
定された。レーンAでは、プローブを、最終希釈200
0分の1の無吸収PBC血清にした。レーンBでは、プ
ローブを、非組換え体pBTA224で形質転換した細
胞で72時間充分に吸収しおよび非組換え体pBTA2
24で形質転換した細胞の溶菌液を結合した固体支持体
に通した最終希釈2000分の1の同血清にした。レー
ンCでは、プローブを、非組換え体pBTA224で形
質転換した細胞で72時間吸収しおよび発現pRMIT
で形質転換した細胞の溶菌液を結合した固体支持体に通
した最終希釈2000分の1の同血清にした。血清はま
た、200分の1および20,000分の1で研究した
(表2)。 【0018】図3は、親和性−精製抗体の特異性を示
す。レーンAでは、2000分の1の無吸収のPBC血
清を70および45kdタンパク両方に反応する胎盤ミト
コンドリアに対してブロットした。レーンBでは、カラ
ム溶出液を同ミトコンドリア製品に対してブロットし
た。注意することは、反応性が70kdタンパク質だけで
あり、シグナルの減少はこのような溶出液の予期した回
収と一致したことである。1週間の長時間オートラジオ
グラフ露出でさえ、活性は70kdタンパク質だけであっ
た(データは示していない)。レーンCでは、溶出液
を、pRMITで形質変換した誘導JM101の音波処
理物に対してブロットした。160kd融合ポリペプチド
の強度は、発現した融合ポリペプチドが多いためであ
る。レーンDでは、溶出液を、豊富な融合ポリペプチド
を暗号化した無関係なプラスミドで形質転換した誘導J
M101の音波処理物に対してブロットした。 【0019】図4は、pRMIT誘導融合ポリペプチド
で免疫したBALB/Cマウスの免疫応答を示す。胎盤
ミトコンドリアは、7.5%ゲル上でPAGEにより分
離し、ニトロセルロース上にブロットした。そして、分
画化したタンパク質は1000分の1の希釈濃度(レー
ンA)またはPBSの患者の血清1000分の1でプロ
ーブした。免疫したマウスは70kdに対しての抗体が誘
導されたが45kdのタンパク質には否であった。 【0020】図5は、HEp−2細胞の免疫蛍光を示
す。BALB/Cマウスは、精製した融合ポリペプチド
で免疫され、血清は、HEp−2細胞とインキュベート
した。反応性の典型的なミトコンドリアパターンが注目
されている。 【0021】図6は、pRMITのヌクレオチド配列お
よび推測したPBCの70kdミトコンドリア抗原のアミ
ノ酸配列を示す。 【0022】図7は、PBCのAMA検出におけるEL
ISA(+)および免疫蛍光法(□)の間の感度の比較
を示す。PBC血清は、ELISAでは1:1000か
ら始めて10倍希釈ごとに試験しているのに対して、H
ep−2細胞の免疫蛍光法では、1:10から始めて2倍
希釈ごとに試験をしている。ELISAにおける陽性
は、正常血清の平均値上の2S.D.O.D.として定義し
た。 【0023】図8は、ヌクレオチド配列および図6のヌ
クレオチド105−1065領域のヒト対応部を含む、
図6に描かれたヒト対応部の配列を暗号化した2.2kb
cDNA挿入断片の推定アミノ酸配列を示す。本ヒトcD
NAクローンは、既知の技術によるハイブリッド形成プ
ローブとしてpRMITを使うことによるヒト胎盤ライ
ブラリーのプローブにより得られた。配列は相同性が高
く、自己ミトコンドリア抗体との反応性において超似性
がある。それ故に、いずれの抗原配列も、抗ミトコンド
リア抗体または自己反応細胞を検出する診断試験の基礎
として使用され得る。 【0024】A.材料および方法 cDNAライブラリーのスクリーニング 15,000の組換え体からなり、平均長1.4kbのλgt
11−Amp3内のラット肝臓cDNAライブラリーを、
PBCを有する患者由来の血清を用いてプローブした。
スクリーニングに使用した血清は、ひと胎盤ミトコンド
リア2の電気泳動で分離した蛋白の免疫ブロット分析に
よってミトコンドリアに対する抗体を持つことが示され
ている典型的PBCを有する各々3人の患者から得た。
PBCを有する患者のある者はエシエリヒア・コリに対
して高力価の抗体を持つため、非組換え体ファージに感
染したエシエリヒア・コリに充分量に血清を前吸収させ
た。最終濃度1:100011,12でプローブするのに血
清を使用した。λ−Amp3ライブラリーを、ST9株の
エシエリヒア・コリを用いて15分間37℃でインキュ
ベートし、その後2時間、42℃でLB寒天中で培養し
た。その後、あらかじめ10mlイソプロピル−チオガラ
クトシダーゼ(IPTG)中に浸漬し、風乾させたニト
ロセルロースフィルターを各プレート上に積層した。そ
の後プレートを一夜37℃でインキュベートした。整列
後ニトロセルロースを取り出し、1時間5%粉乳を有す
るPBS(pH7.4)中で洗浄した。その後45分間、
PBSを有する患者のあらがじめ吸収させた血清と共に
ろ過物をインキュベートし、30分間で3回洗浄し、そ
の後125I−プロテインA(300,000cpm/ml)を
用いて、45分間インキュベートした。最終的に、ろ過
物を3回洗浄し、風乾させ、一夜(12時間)照射の
間、増強スクリーンを伴ったXRP−1フィルム上に置
いた。血清の全ての洗浄および希釈を粉乳を用いて行っ
た。陽性推定クローンを取り出し、プラーク精製12,13
のため再スクリーニングした。 【0025】サブクローニング 3つのクローンは、50,000クローンに約1つの頻
度で陽性徴候を呈した。これらの陽性クローンをプラー
ク精製した。これらのクローンの各々は、約1.4kdの
同一寸法の挿入物を生成した。λ−Amp3の挿入部位と
一致する外来DNAの挿入部位を有する高複製プラスミ
ド発現ベクターである、プラスミド・ベクターpBTA
224中で挿入物をサブクローニングした。従って、挿
入物がλ−Amp3としての同様の解読わく内にあるた
め、サブクローンの50%は、イムノアッセイにおいて
陽性徴候を示す。ラット肝臓非関連のcDNA(F同種
抗原)を発現するクローンを対照として使用した。pB
TA224クローンの配列を作成して免疫反応性クロー
ンを同定した。16時間、37℃でコロニー群をインキ
ュベートし、その後10mM・IPTGを用いて4時間
誘導した。コロニー群を溶菌させ、文献記載11のように
抗体プロービングを製造した。希釈率1/1000のP
BC吸収血清または希釈率1/100の通常血清のいず
れかを用いて、ろ過物をプローブした。さらに研究する
ために160kdの融合ポリペプチドを発現したpRMI
Tと称される1つの陽性クローンを選択した。 【0026】ミトコンドリアたんぱくのイムノブロッテ
ィング ひとの胎盤由来のミトコンドリアを文献記載2,14のよう
に製造した。0.1%SDS内の1mm厚のスラブ・ゲル
上で、3.8%スタッキング・ゲルおよび10%分解ゲ
ルを用いて、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAG
E)を行った。PAGEの前に、精製ミトコンドリアを
4mgたんぱく/mlの濃度で懸濁させてから、30分間1
0,000Uのやぎ膵臓DNAアーゼ1を用いて、37
℃でインキュベートし、その後等量の水性3%オクチル
グルコシドで15分間4℃で保持した。最終生成物を4
%SDS、20%グリセロールおよび5%の2−メルカ
プトエタノール(試料緩衝液)を含有するトリス−HC
l(pH6.8)を用いて希釈し、5分間煮沸させた。約
10μgのたんぱくを各ゲルレーン2に装填した。 【0027】pRMIT融合ポリペプチドの特徴 pRMITが、PBCを持った患者由来の血清と特異的
に抗原反応性を発現することを示すために、発現クロー
ンの溶菌物を健常者由来または異なった自己免疫病にか
かっている患者由来の血清を用いてプローブした。すな
わち、pRMITで形質転換させたJM101細胞の1
00mlの一夜培養物を10mM IPTGを含有するL−
ブロスで1/10に希釈した。4時間後培養物を500
×Gで10分間遠心し、20mlのりん酸緩衝生理食塩水
を加えた後冷凍した。1mm厚の0.1%SDS含有スラ
ブ・ゲル上で、3.8%スタッキング・ゲルおよび7.5
%分解ゲルを用いてPAGEを行った。上記試料緩衝液
で試料を1/100に希釈し、5分間煮沸した。各々の
レーンは、約5から10μgのたんぱくを含有した。1
/1000に希釈したPBC血清を用いて試料をプロー
ブし、反応性は、125I−プロテインAおよび18時間
照射を使用して上述のように測定した。これらの同一血
清も、非組換え体対照クローンまたは無関係なDNA挿
入物によってコード化された融合ポリペプチドを発現す
るクローンの溶菌物のイムノブロットをプローブするの
に使用した。使用した血清はPBC、全身性紅斑性狼
瘡、慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群、慢性活動
性肝炎を有する患者および健常提供者由来のものであっ
た。全ての対照血清を1/100の希釈率で調査した。 【0028】融合ポリペプチドの同定 pRMITによって発現した融合ポリペプチドを特徴づ
けをして、PBC血清によって認識されたミトコンドリ
ア抗原があるかどうかを決定した。クローンpRMIT
を液体培地中で一夜生育させた。それから対数期に入
り、10mM・IPTGを用いて4時間融合したポリペ
プチドの最大発現物を付与するために誘導した。細菌溶
菌物を上述のように製造し、臭化シアン−セファロ−ス
15と結合させた。その後この固体支持体を7つの異なっ
たPBC血清由来の抗体を選択的に結合するアフィニテ
ィー試薬として使用した。最初、PBCを有する7人の
患者由来の血清を、非組換え体pBTA224で形質転
換したエシエリヒア・コリの超音波処理物を用いて大量
に吸収させた。その後、1/200、1/2000およ
び1/20000の希釈率の血清を固体支持体と結合し
たpRMIT形質転換細菌の溶菌物を通過させた。非吸
収抗体を採取し、最終希釈時の非操作血清と比較して、
上述のように製造した胎盤ミトコンドリアをプローブす
るのに使用した。 【0029】アフィニティー精製抗体の製造 JM101の超音波処理物を用いて、非組換え体pBT
A224を用いて形質転換した5つの異なった反応性血
清を最初に大量に前吸収させ、その後この吸収血清を、
非組換え体pBTA22415を用いて形質転換させたJ
M101のカラムを通すことで、アフィニティー精製抗
体を製造した。pRMITを用いて形質転換させた誘導
JM101細胞のカラムに各血清を通し、その後24時
間、カラムのベッド量の100倍量でカラムを洗浄し
た。その後リジンHClを使用して結合抗体15を溶出さ
せた。分画した胎盤ミトコンドリア、pRMITを発現
している溶菌物、および対照の組換え体クローンの溶菌
物に対してpRMIT吸収剤と結合した抗体をプローブ
させた。またそれらをHEp−2細胞または肝臓組織切
片のいずれかを用いた免疫蛍光法によって反応させた。 【0030】融合ポリペプチドとして発現したミトコン
ドリア抗原の単離 SDSの存在下でゲルろ過を使用することによって融合
ポリペプチドの単離を行って、不溶性ペレットを分画
し、免疫化に適応する材料を得た。10μg/mlアンピ
シリンを含有するL−ブロス中で、一夜、37℃でpR
MITのクローンをインキュベートした。8時間後対数
期生長用に希釈し、10mM・IPTGを用いて4時間
誘導した。その後エシエリヒア・コリ製品を5000×
Gで、10分間回収し、10mMトリス−HCl(pH8.
0)40ml中で2mM・EDTAを含有するペレットを
再懸濁した。その後リゾチームを加えて最終濃度0.2
5mg/mlにし、混合物を30分間、室温で回転させた。
溶液をさらに10分間室温で混合を続けながらトリトン
X−100の0.2%までにした。2mM・EDTA、5
0mMNaClおよび10mM・MgCO2を有する等量の1
0mMトリス−HClを、最終濃度2mg/mlのDNAエー
スと共に加えた。これを室温で15分間回転させ、その
後1500×Gで5分間遠心した。ペレットを捨て、上
清を30分間10000×Gで遠心した。2%SDSお
よび10mMジチオスレイトール(DTT)を有する0.
1Mりん酸緩衝液(pH6.0)でぺレットを分散後、こ
の最終ペレットを、セファクリルS−400と直列に並
べたセファクリルS−300カラムで分画した。画分を
50ml/時で溶出させて、6つの小画分を分析SDS−
PAGEおよびイムノブロッテイングによる分析のため
に採集した。最終的に、0.5Mりん酸緩衝液(pH6.
8)および1mM・DTTを用いて希釈した後、SDS
をヒドロキシアパタイトカラム上で取り除いた。上記の
ようにSDS−PAGEおよびイムノブロッテイングに
よって画分の純度を確認した。 【0031】マウスの免疫化 完全フロイントアジュバント(CFA)中の10μgの
精製融合ポリペプチドを用いて6匹のBALB/c雌性
マウスの群を免疫化した。3週間後、CFA中の同一用
量を用いて量を高めた。初期免疫化6週間後、マウスを
採血し、血清を単離した。これらの血清を1/1000
の希釈率でアッセイし、アフィニティー精製125I−や
ぎ抗マウスIgを使用する以外は上記のようにPAGE
−分離胎盤ミトコンドリアに対してプローブした。免疫
蛍光法によって、上記1,2,5のようにHEp−2細胞の切
片および肝臓組織切片を使用して血清を1/100で調
べた。 【0032】ヌクレオチドおよびアミノ酸配列 pRMITのcDNA挿入物をM13中にサブクローン化
し、ヌクレオチド配列を決定16,17した。発現クローン
の二重鎖シーケンシングによって挿入物の正確なフレー
ムおよび配向を決定した17。両方の配向で配列を決定
し、合成オリゴヌクレオチドをプライム反応18に用い
た。 【0033】固相酵素免疫測定法 炭酸緩衝液で2μg/mlに希釈した精製組換え体融合ポ
リペプチドをイムロン1マイクロタイタープレート(ダ
イナテック・ラボラトリーズ社、アレクサンドリア、バ
ージニア)に一夜4℃で吸収させた。胎児仔牛血清(F
CS)緩衝液(PBS中5%FCS、1%BSA、0.
3%ゼラチン)を用いて非特異的部位を保護した後、F
CS緩衝液で希釈したPBC血清を1時間インキュベー
トした。PBS/0.1%ツインを用いてプレートを3
回洗浄し、その後以下に示すひと長鎖イソタイプに対し
て特異的なマウスモノクローナル抗体の各々を用いてイ
ンキュベートした。IgG1に対するSG−11、IgG
2に対するGOM−1、IgG3に対するSJ−33、
IgG4に対するSK−44、IgMに対するMB−1
1、IgAに対するGA−1(マイルズ・サアイエンテ
ィフィック社、ネイパービル、イリノイ)。マウスMoA
bsの結合を、ペルオキシダーゼ結合やぎ抗マウスIgM
(テイゴ社、バーリンガム、カリフォルニア)を用いて
検出されるSJ−33を除く全てのペルオキシダーゼ結
合やぎ抗体マウスIgG(テイゴ社、バーリンガム、カ
リフォルニア)を用いて検出した。ABTSをペルオキ
シダーゼの色の基質として使用した。全てのイソタイプ
のAMAの検出のために、HRP−GHulgをイソタイ
プの特異的モノクローナルの代わりに使用した。 【0034】ひと骨髄腫蛋白を使用して最適の希釈のイ
ソタイプの特異的MoAbsを得た。骨髄腫蛋白の予じめ
定めた希釈物をミクロタイタープレートの上に被覆し、
イソタイプ特異的MoAbsの連続希釈物、ついでペルオ
キシダーゼ結合試薬によって、前述のように固相酵素免
疫測定法を行った。ほぼ同等の血清イソタイプ濃度で同
様のO.D.単位を示すイソタイプ特異的MoAbsの希釈
物を酵素結合イムノ吸着アッセイに使用した。 【0035】スクリーニングのための最適な血清希釈物
を得るために、最初にスクリーンした(免疫蛍光法によ
り)AMA陽性PBC、進行性軟骨炎および正常血清を
固相酵素免疫測定法によって力価測定した。血清希釈率
1:1000がノイズ比に対して最も高い信号を生じる
ことが分り、この希釈率を使用して全ての結果を得た。
陰性の切捨点を正常血清の平均O.D.上の2標準偏差と
して決定した。 【0036】B.結果 BTA224中のpRMITの配列 PBCを有する患者由来の血清を用いてプローブした
際、JM101中のpRMITのサブクローンは非常に
免疫反応性があったが、対照クローンは非反応性であっ
た。対照的に正常提供者由来の血清は、JM101中の
pRMITにもまたは対照クローンにも反応しなかっ
た。アレイ由来の陽性コロニーを全ての後の研究に使用
した。 【0037】pRMIT融合ポリペプチドの特異性 PBCを有する患者25名中25名からの1/1000
の希釈率の血清は、pRMIT内で作られた160kdの
融合ポリペプチドと反応した(表1および図1)。この
バンドはβ−ガラクトシダ−ゼに対するうざぎ抗血清と
も反応した(デ−タは示さず)。約36kdの血清を含
め、明らかに160kdの破砕生成物である低分子量の成
分に対応する多くのバンドが認められた。これらの低分
子量材料はpRMITのみにあり、PBC血清に免疫反
応性があった。これら25の血清の反応性の力価は、
1:1,000から1:1,000,000の範囲であっ
た。同じ25の血清の使用によって、非組換え体pBT
A224によって生成された細菌または不適切な挿入物
で形質転換し、種々の融合ポリペプチドの発現を誘導し
た細菌の溶菌物にはこの融合ポリペプチドは検出されな
かった。全身性紅斑性狼瘡、慢性関節リウマチまたは慢
性活動性肝炎を有する患者由来の血清は、1/100の
希釈率で融合蛋白と反応し、4日までのオートラジオグ
ラフ露出でも反応した。 【0038】 【表1】 【0039】融合ポリペプチドの同定 pRMITの溶菌物で吸収後、PBCを有する7人の患
者全てからの血清が、70kd抗原に反応性を有する抗体
を奪われたことを示した(表2)。反対照に、上記吸収
は45kdまたは39kd抗原に対する反応性を変化しな
い。上記奪取は、固体支持体に結合した対照クローンの
溶菌物にPBC血清が吸収される際には見られない。p
RMIT融合ポリペプチドとPBC血清の反応が、検出
可能な抗70kd反応性を取り除くことの発見は、cDN
Aが70kd抗原に対する自己抗体によって認識される全
決定基を暗号化することを示している(表2、図2)。 【0040】アフィニティー精製抗体 5つの異なるPBC血清の溶出抗体は、分画された胎盤
ミトコンドリアの70kdポリペプチドと反応し、pRM
IT中の160kdの融合ポリペプチドと反応し(図
3)、更にpRMITが70kd抗原を暗号化することを示
している。溶出抗体は、対照肝臓cDNAを発現するク
ローン由来の細菌たん白の溶菌物とは反応しなかった。
溶出抗体は、HEp−2細胞またはじん臓組織切片を用
い、免疫蛍光法によって染色する抗ミトコンドリアの特
異的パターンも付与した。 【0041】マウスの免疫応答 pRMIT融合ポリペプチドの注入後、BALBマウス
は70kd胎盤ミトコンドリアたん白に応答する抗体を生
成した。対照非免疫化マウス血清は非反応性であった
(図4)。更に、これらの血清は、HEp−2細胞および
じん臓組織切片の両方での抗ミトコンドリア免疫蛍光法
の典型的パターンを生じた(図5)。 【0042】ヌクレオチドおよびアミノ酸配列 挿入物は、1370の塩基対長で、全てのコード化領域
から成る(図6)。456のアミノ酸は、クローンによ
って生成された融合ポリペプチドの観察寸法と一致する
約48kdのポリペプチドをコード化する。従って、全長
の配列の抗原ではない。配列は、11%プロリンを含有
し、プロリンは例えば54から102のヌクレオチドに
みられるように、しばしばアラニンおよびバリンのよう
な疎水性アミノ酸の短鎖によって先行されることが分か
った。70kdミトコンドリア自己抗原の配列および公知
たん白とDNA配列の比較は、よく一致する配列をなん
ら示さなかった。配列は、ミトコンドリアDNA中には
存在しなく(データは示さず)、従って70kdたん白は
核遺伝子によってコード化されている。 【0043】固相酵素免疫測定法の感受性を、PBCを
有する37名の患者に対する免疫蛍光法と比較した(図
7)。固相酵素免疫測定法は約250倍以上の感度であ
ることが分かった。固相酵素免疫測定法によって検出し
た平均力価は、105.4であるが、免疫蛍光法による
と、僅か103であった。 【0044】 【表2】【0045】参考文献 1.P.A.バーグ、R.クレインおよびJ.J.リンデン
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C.L.ジョーンズ、ジャーナル・オブ・イムノロジカル
・メソッド、1987年出版。
(PBC)における特有の自己抗体応答のターゲットと
して認識される自己抗原の同定、クローニングおよび発
現に関し、また本蛋白質、そのフラグメントまたは蛋白
質もしくはフラグメントを含む融合ポリペプチドのPB
C診断テスト、およびPBCにかかっている患者の処置
における利用に関する。 【0002】原発性胆汁肝硬変(PBC)は、肝臓内胆
汁管の進行性炎症性閉塞により特徴づけられた慢性病で
ある。この病気は、当初免疫蛍光法5により同定された
ミトコンドリアに対する自己抗体応答1-4を特徴とし
た。 【0003】ブロット免疫検出の最近の利用により、特
定の蛋白質が、PBCの抗ミトコンドリア抗体(AM
A)のターゲットとして認識されるに至った2,6,7。具
体的には、70キロダルトン(kd)蛋白質に対する血清抗
体が、PBC患者の95%以上にみられるが、他の自己
免疫肝臓病の患者にはなく2,8、45と39kdの2つの
他の蛋白質はPBC血清では頻度が少なく検出される1,
2,9。これらの自己抗原の各々の本体は、病気の病原性
とこれらの抗原の関連と同様に知られていない。しかし
ながら、70kdの抗原は、進化上高度に保存され、哺乳
類、酵母や細菌に存在するので10、重要な構造もしくは
生物学的機能をもつと信じられる2。 【0004】抗ミトコンドリア抗体の生成のメカニズム
の資料が少ないにもかかわらず、固相酵素免疫測定法
(ELISA)によると、PBCによる患者の95%以
上に臨床的に上記のような抗ミトコンドリア抗体が見ら
れた2,6。粗製のミトコンドリア抗原製品を使うと、P
BCや真性結合組織病や薬物反応以外の肝臓病を含む様
々の病気の患者および、時々健康な個体でさえも、ミト
コンドリアに対する抗体をもつことが証明できる。従っ
て、このような粗製の製品を使った検定は、PBCの特
有な診断を可能にし得ない。例として、ドイツ特許公開
3,237,602号では、粗製のミトコンドリア抗体製
品を使った血清中の抗ミトコンドリア抗体の検出と定量
のELISAを発表している。検定の特異性の欠如は、
たとえばPBCや慢性活動性肝炎の胆汁うっ滞、梅毒(I
I)、エリテマトーデス症候群型薬疹、ある種の一次性非
肝性免疫疾患、イプロニアジド誘導肝炎やβ受容器しゃ
断薬の副作用の病気の特別な診断におけるこの検定の利
用が提案されていることから明らかである。ミトコンド
リア膜のより活発な単離により、抗原性の不均質の問題
はより明らかになり、トリプシン感受性およびミトコン
ドリア膜内対膜外の抗原の位置に基づいた特有なミトコ
ンドリア抗原の定義が導かれた。これにもかかわらず、
PBCの診断は、免疫蛍光の相対的感度の低さもしくは
補完固定、ELISAや免疫沈降を含む方法が感度が高
いが非特異性のため、抗ミトコンドリア抗体の呈示に、
まだ大きく依存している23-28。 【0005】本発明は、PBCの70kdのミトコンドリ
ア自己抗原(いくつかの研究グループによりM2と命名
1,9)を発現するラットの肝臓遺伝子発現ライブラリー
由来cDNAの同定におよびその配列決定に基づく。配
列は、ミトコンドリアDNAではなく核DNAによって
暗号化されている。 【0006】本発明は、PBCにみられる抗70kdの抗
体の極めて感受性が高く特異的な診断ELISAの基礎
を提供する。本発明の最初の見地によると、原発性胆汁
肝硬変(PBC)の70kdミトコンドリア自己抗原また
はその抗原活性を有するフラグメントを暗号化している
塩基配列の全部または一部に実質的に対応するヌクレオ
チド配列を含むDNA分子が提供される。本発明の見地
によるDNA分子は、少なくとも実質的に図6に示され
た塩基配列またはそのフラグメントを含む部分によって
特徴づけられたものであるのが好ましい。 【0007】もう1つの見地では、本発明は、上記に記
載し、および発現調節配列に機能し得るように結合した
ヌクレオチド配列からなる組換え体DNA分子を提供す
る。この組換え体DNA分子は、例えばバクテリオファ
ージやプラスミドのような発現ベクターまたはそれで形
質転換した細菌や他の微生物のような宿主細胞からなっ
ている。 【0008】本発明のさらに他の見地では、原発性胆汁
肝硬変の70kdミトコンドリア自己抗原またはその抗原
活性を有するフラグメントの全部または一部の抗原性を
表示する合成ペプチドまたはポリペプチドが提供され
る。本発明の見地による合成ペプチドまたはポリペプチ
ドは、少なくとも実質的に図6もしくは図8に示された
アミノ酸配列またはその抗原活性を有するフラグメント
を含む部分によって特徴づけられるのが好ましい。本合
成ペプチドまたはポリペプチドは、上記に広く記載され
た組換え体DNA分子で形質転換した宿主細胞の発現に
より融合ポリペプチドとしてまたは直接製造される。 【0009】別法として、例えば既知のメリフィールド
固相合成方法のような化学的合成により製造される。本
発明は、70kd自己抗原全体に対応する合成ペプチドお
よび、自己抗原全体を暗号化しているヌクレオチド配列
およびそのフラグメントに及ぶ。例として、この1つの
フラグメントは、図6に示されたヌクレオチド76−6
79によって暗号化されたフラグメントである。約20
0残基のこのフラグメントは、天然の自己抗原に対する
すべての抗体を患者血清から吸収することができる。こ
のフラグメントの中に、実質的に自己抗体に対する反応
性をもつことがわかった、アミノ酸配列20残基フラグ
メント、 AEIETDKATIGFEVQEEGYL がある。本フラグメントは、図6および図8両方の配列
に共通している。したがって、本発明は、診断検定法に
おける上記のような抗原性活性フラグメントの使用およ
び自己抗原全体の使用に及ぶ。 【0010】本発明は、例えばELISA、RIAテク
ノロジーを使用するか、抗原を被覆したビーズ等を用い
た患者の血清中の抗ミトコンドリア抗体の検出または力
価の定量による、PBCの診断試験における抗原として
の本発明の合成ペプチド、ポリペプチドまたはフラグメ
ントの使用にも及ぶ。後者の見地では、この処置方法は
PBC抗体または患者の反応細胞を除去するための吸着
剤としての合成抗原の使用や、PBC自己抗原に対する
患者の反応性を除去または減少させるための減感剤とし
て患者に直接投与するこれらの活性成分の使用を含む。 【0011】血清サンプル中の抗ミトコンドリア抗体の
検出における合成自己抗原の使用に加えて、本発明の特
異的なタイピング試薬を使ったクラス特異的免疫グロブ
リン力価の測定における合成ペプチド、ポリペプチドま
たはフラグメントの使用に及ぶ。応用は、自己抗体の全
体の親和性または自己抗体の各々のクラスまたはサブク
ラスの親和性の測定にも及ぶ。親和性は、例えばグアニ
ジンチオシアネートの異なった洗液を使用した複製EL
ISA検定法のような様々の方法により測定される42。
さらに診断用の検定法の拡張は、70kd自己抗原の酵素
機能による自己抗体の妨害の程度の測定である(後に示
すがリポエートアセチル転移酵素を表す)。酵素の源
は、天然のポリペプチドまたは融合ポリペプチドとして
完全な長さのクローンの発現または、酵素的活性フラグ
メントまたはミトコンドリアから精製したタンパク質の
発現から誘導される。酵素検定法は、当技術において既
知の標準な検定法であるが、サンプルの血清または細胞
とインキュベートする段階を含むように修正した。さら
に合成ペプチド、ポリペプチドまたはフラグメントの使
用の拡張とし、自己抗原に対する患者の細胞の反応性の
測定を含む。合成ペプチド、ポリペプチドまたはフラグ
メントは、溶液中または固体支持体に結合して、末梢血
管または組織バイオプシーから誘導された非分画、分画
または連続セルラインの患者細胞に加えることができ
る。自己抗原に対する反応性は、トリチウム化したチミ
ジンの取り込みのような標準増殖検定法、標的細胞から
のマーカー放射能の遊離のような標準細胞障害検定法ま
たは、当技術に既知の細胞反応性の他の標準検定法によ
り測定できる。 【0012】本発明の特に重要な見地では、血清試料中
の抗ミトコンドリア抗体検出のための診断試験であっ
て、(i) 上記血清試料を、PBCの70kdミトコンド
リア自己抗原またはその抗原活性を有するフラグメント
を表示する合成ペプチドまたはポリペプチドと接触さ
せ、上記合成ペプチドまたはポリペプチドは、支持体上
に固定されているものとし、(ii) 上記合成ペプチドま
たはポリペプチドに結合した上記血清中の抗ミトコンド
リア抗体の存在を検出する工程を含む試験が提供され
る。 【0013】この見地では、本発明は、血清試料中の抗
ミトコンドリア抗体の検出のための診断試験用キットで
あって、(i) PBCの70kdミトコンドリア自己抗原
またはその抗原活性を有するフラグメントの全部または
一部の抗原性を表示する合成ペプチドまたはポリペプチ
ドがその上に固定されている支持体および(ii) 上記合
成ペプチドまたはポリペプチドに結合した上記血清中の
抗ミトコンドリア抗体の存在を検出する手段を含むキッ
トを提供する。 【0014】結合したAMAの存在の検定は、既知のR
IAまたはELISA技術の使用によるのが好ましい。
PBCの70kdミトコンドリア自己抗原の抗原性を表示
した組換え体融合ポリペプチドの製造の結果、本自己抗
原はリポエートアシル転移酵素として同定された。さら
に、抗ミトコンドリア抗体の免疫グロブリンのイソタイ
プが決定しており、IgG3がPBC患者のグループの
著しいアイソトープであり、次いでIgMが多い。健康
で正常な大人とPBC患者の血清免疫グロブリンのイソ
タイプの含量を比較すると、血清IgG3およびIgMが
PBCでは高く、正常よりIgG3では5.5倍、IgM
では4.3倍も高い。 【0015】本発明によれば、ミトコンドリア自己抗原
またはそのフラグメントを暗号化したcDNA挿入断片
の発現は、種々の異なった方法により達成される。本発
明の詳細な説明では、JM101、JPA101や71
18のようなエシエリヒア・コリ株の宿主細胞を使用し
たベクターλgt11およびpBTA224のβ−ガラク
トシダーゼ融合タンパク質として発現させている。融合
タンパク質としての自己抗原の成功した発現は、既知の
PVCベクター、グルタチオンS−転移酵素融合タンパ
ク質の発現によりここでも宿主細胞としてエシエリヒア
・コリを用いて達成された。別法として、ミトコンドリ
ア自己抗原は適当なベクターおよび宿主細胞の組み合わ
せを使うことにより、融合しないポリペプチドとして発
現することができる。本発明により使用できる他のベク
ターおよび宿主細胞の組み合わせは、多数の既知の酵母
細胞中に生育させた酵母シャトルベクターの連続したセ
ルライン中の真核ベクターまたは遺伝形質転換動物を含
んでいる。 【0016】本発明によるPBCの70kdミトコンドリ
ア抗原の同定、クローニングおよび発現並びにELIS
Aによる使用を次の添付の図面を参考にして詳細に述べ
る。図1は融合ポリペプチドの特異性を示す。レーンA
およびBでは、1000分の1に希釈した2つの異なっ
たPBC血清を、pRMITで形質転換したJM101
細胞の溶菌液に対してプローブした。血清は両方とも1
60kdのポリペプチドと反応した。対照的に、レーンC
およびDでは、β−ガラクトシダーゼと融合した無関係
の挿入断片を含んだ対照細胞の溶菌液に対してプローブ
したところ同血清は無反応であった。レーンCおよびD
の反応バンドは、エシエリヒア・コリタンパク質と一致
した。100分の1および1000分の1希釈の正常血
清を用いた2重ブロットでは、融合ポリペプチドを検出
せず、図示しなかった。36kdに反応性の融合タンパク
質の破片がみられた。 【0017】図2は、pRMIT融合ポリペプチドの同
定を示す。PAGE後のヒト胎盤ミトコンドリアタンパ
ク質に対する吸収および無吸収PBC血清の反応性が測
定された。レーンAでは、プローブを、最終希釈200
0分の1の無吸収PBC血清にした。レーンBでは、プ
ローブを、非組換え体pBTA224で形質転換した細
胞で72時間充分に吸収しおよび非組換え体pBTA2
24で形質転換した細胞の溶菌液を結合した固体支持体
に通した最終希釈2000分の1の同血清にした。レー
ンCでは、プローブを、非組換え体pBTA224で形
質転換した細胞で72時間吸収しおよび発現pRMIT
で形質転換した細胞の溶菌液を結合した固体支持体に通
した最終希釈2000分の1の同血清にした。血清はま
た、200分の1および20,000分の1で研究した
(表2)。 【0018】図3は、親和性−精製抗体の特異性を示
す。レーンAでは、2000分の1の無吸収のPBC血
清を70および45kdタンパク両方に反応する胎盤ミト
コンドリアに対してブロットした。レーンBでは、カラ
ム溶出液を同ミトコンドリア製品に対してブロットし
た。注意することは、反応性が70kdタンパク質だけで
あり、シグナルの減少はこのような溶出液の予期した回
収と一致したことである。1週間の長時間オートラジオ
グラフ露出でさえ、活性は70kdタンパク質だけであっ
た(データは示していない)。レーンCでは、溶出液
を、pRMITで形質変換した誘導JM101の音波処
理物に対してブロットした。160kd融合ポリペプチド
の強度は、発現した融合ポリペプチドが多いためであ
る。レーンDでは、溶出液を、豊富な融合ポリペプチド
を暗号化した無関係なプラスミドで形質転換した誘導J
M101の音波処理物に対してブロットした。 【0019】図4は、pRMIT誘導融合ポリペプチド
で免疫したBALB/Cマウスの免疫応答を示す。胎盤
ミトコンドリアは、7.5%ゲル上でPAGEにより分
離し、ニトロセルロース上にブロットした。そして、分
画化したタンパク質は1000分の1の希釈濃度(レー
ンA)またはPBSの患者の血清1000分の1でプロ
ーブした。免疫したマウスは70kdに対しての抗体が誘
導されたが45kdのタンパク質には否であった。 【0020】図5は、HEp−2細胞の免疫蛍光を示
す。BALB/Cマウスは、精製した融合ポリペプチド
で免疫され、血清は、HEp−2細胞とインキュベート
した。反応性の典型的なミトコンドリアパターンが注目
されている。 【0021】図6は、pRMITのヌクレオチド配列お
よび推測したPBCの70kdミトコンドリア抗原のアミ
ノ酸配列を示す。 【0022】図7は、PBCのAMA検出におけるEL
ISA(+)および免疫蛍光法(□)の間の感度の比較
を示す。PBC血清は、ELISAでは1:1000か
ら始めて10倍希釈ごとに試験しているのに対して、H
ep−2細胞の免疫蛍光法では、1:10から始めて2倍
希釈ごとに試験をしている。ELISAにおける陽性
は、正常血清の平均値上の2S.D.O.D.として定義し
た。 【0023】図8は、ヌクレオチド配列および図6のヌ
クレオチド105−1065領域のヒト対応部を含む、
図6に描かれたヒト対応部の配列を暗号化した2.2kb
cDNA挿入断片の推定アミノ酸配列を示す。本ヒトcD
NAクローンは、既知の技術によるハイブリッド形成プ
ローブとしてpRMITを使うことによるヒト胎盤ライ
ブラリーのプローブにより得られた。配列は相同性が高
く、自己ミトコンドリア抗体との反応性において超似性
がある。それ故に、いずれの抗原配列も、抗ミトコンド
リア抗体または自己反応細胞を検出する診断試験の基礎
として使用され得る。 【0024】A.材料および方法 cDNAライブラリーのスクリーニング 15,000の組換え体からなり、平均長1.4kbのλgt
11−Amp3内のラット肝臓cDNAライブラリーを、
PBCを有する患者由来の血清を用いてプローブした。
スクリーニングに使用した血清は、ひと胎盤ミトコンド
リア2の電気泳動で分離した蛋白の免疫ブロット分析に
よってミトコンドリアに対する抗体を持つことが示され
ている典型的PBCを有する各々3人の患者から得た。
PBCを有する患者のある者はエシエリヒア・コリに対
して高力価の抗体を持つため、非組換え体ファージに感
染したエシエリヒア・コリに充分量に血清を前吸収させ
た。最終濃度1:100011,12でプローブするのに血
清を使用した。λ−Amp3ライブラリーを、ST9株の
エシエリヒア・コリを用いて15分間37℃でインキュ
ベートし、その後2時間、42℃でLB寒天中で培養し
た。その後、あらかじめ10mlイソプロピル−チオガラ
クトシダーゼ(IPTG)中に浸漬し、風乾させたニト
ロセルロースフィルターを各プレート上に積層した。そ
の後プレートを一夜37℃でインキュベートした。整列
後ニトロセルロースを取り出し、1時間5%粉乳を有す
るPBS(pH7.4)中で洗浄した。その後45分間、
PBSを有する患者のあらがじめ吸収させた血清と共に
ろ過物をインキュベートし、30分間で3回洗浄し、そ
の後125I−プロテインA(300,000cpm/ml)を
用いて、45分間インキュベートした。最終的に、ろ過
物を3回洗浄し、風乾させ、一夜(12時間)照射の
間、増強スクリーンを伴ったXRP−1フィルム上に置
いた。血清の全ての洗浄および希釈を粉乳を用いて行っ
た。陽性推定クローンを取り出し、プラーク精製12,13
のため再スクリーニングした。 【0025】サブクローニング 3つのクローンは、50,000クローンに約1つの頻
度で陽性徴候を呈した。これらの陽性クローンをプラー
ク精製した。これらのクローンの各々は、約1.4kdの
同一寸法の挿入物を生成した。λ−Amp3の挿入部位と
一致する外来DNAの挿入部位を有する高複製プラスミ
ド発現ベクターである、プラスミド・ベクターpBTA
224中で挿入物をサブクローニングした。従って、挿
入物がλ−Amp3としての同様の解読わく内にあるた
め、サブクローンの50%は、イムノアッセイにおいて
陽性徴候を示す。ラット肝臓非関連のcDNA(F同種
抗原)を発現するクローンを対照として使用した。pB
TA224クローンの配列を作成して免疫反応性クロー
ンを同定した。16時間、37℃でコロニー群をインキ
ュベートし、その後10mM・IPTGを用いて4時間
誘導した。コロニー群を溶菌させ、文献記載11のように
抗体プロービングを製造した。希釈率1/1000のP
BC吸収血清または希釈率1/100の通常血清のいず
れかを用いて、ろ過物をプローブした。さらに研究する
ために160kdの融合ポリペプチドを発現したpRMI
Tと称される1つの陽性クローンを選択した。 【0026】ミトコンドリアたんぱくのイムノブロッテ
ィング ひとの胎盤由来のミトコンドリアを文献記載2,14のよう
に製造した。0.1%SDS内の1mm厚のスラブ・ゲル
上で、3.8%スタッキング・ゲルおよび10%分解ゲ
ルを用いて、ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAG
E)を行った。PAGEの前に、精製ミトコンドリアを
4mgたんぱく/mlの濃度で懸濁させてから、30分間1
0,000Uのやぎ膵臓DNAアーゼ1を用いて、37
℃でインキュベートし、その後等量の水性3%オクチル
グルコシドで15分間4℃で保持した。最終生成物を4
%SDS、20%グリセロールおよび5%の2−メルカ
プトエタノール(試料緩衝液)を含有するトリス−HC
l(pH6.8)を用いて希釈し、5分間煮沸させた。約
10μgのたんぱくを各ゲルレーン2に装填した。 【0027】pRMIT融合ポリペプチドの特徴 pRMITが、PBCを持った患者由来の血清と特異的
に抗原反応性を発現することを示すために、発現クロー
ンの溶菌物を健常者由来または異なった自己免疫病にか
かっている患者由来の血清を用いてプローブした。すな
わち、pRMITで形質転換させたJM101細胞の1
00mlの一夜培養物を10mM IPTGを含有するL−
ブロスで1/10に希釈した。4時間後培養物を500
×Gで10分間遠心し、20mlのりん酸緩衝生理食塩水
を加えた後冷凍した。1mm厚の0.1%SDS含有スラ
ブ・ゲル上で、3.8%スタッキング・ゲルおよび7.5
%分解ゲルを用いてPAGEを行った。上記試料緩衝液
で試料を1/100に希釈し、5分間煮沸した。各々の
レーンは、約5から10μgのたんぱくを含有した。1
/1000に希釈したPBC血清を用いて試料をプロー
ブし、反応性は、125I−プロテインAおよび18時間
照射を使用して上述のように測定した。これらの同一血
清も、非組換え体対照クローンまたは無関係なDNA挿
入物によってコード化された融合ポリペプチドを発現す
るクローンの溶菌物のイムノブロットをプローブするの
に使用した。使用した血清はPBC、全身性紅斑性狼
瘡、慢性関節リウマチ、シェーグレン症候群、慢性活動
性肝炎を有する患者および健常提供者由来のものであっ
た。全ての対照血清を1/100の希釈率で調査した。 【0028】融合ポリペプチドの同定 pRMITによって発現した融合ポリペプチドを特徴づ
けをして、PBC血清によって認識されたミトコンドリ
ア抗原があるかどうかを決定した。クローンpRMIT
を液体培地中で一夜生育させた。それから対数期に入
り、10mM・IPTGを用いて4時間融合したポリペ
プチドの最大発現物を付与するために誘導した。細菌溶
菌物を上述のように製造し、臭化シアン−セファロ−ス
15と結合させた。その後この固体支持体を7つの異なっ
たPBC血清由来の抗体を選択的に結合するアフィニテ
ィー試薬として使用した。最初、PBCを有する7人の
患者由来の血清を、非組換え体pBTA224で形質転
換したエシエリヒア・コリの超音波処理物を用いて大量
に吸収させた。その後、1/200、1/2000およ
び1/20000の希釈率の血清を固体支持体と結合し
たpRMIT形質転換細菌の溶菌物を通過させた。非吸
収抗体を採取し、最終希釈時の非操作血清と比較して、
上述のように製造した胎盤ミトコンドリアをプローブす
るのに使用した。 【0029】アフィニティー精製抗体の製造 JM101の超音波処理物を用いて、非組換え体pBT
A224を用いて形質転換した5つの異なった反応性血
清を最初に大量に前吸収させ、その後この吸収血清を、
非組換え体pBTA22415を用いて形質転換させたJ
M101のカラムを通すことで、アフィニティー精製抗
体を製造した。pRMITを用いて形質転換させた誘導
JM101細胞のカラムに各血清を通し、その後24時
間、カラムのベッド量の100倍量でカラムを洗浄し
た。その後リジンHClを使用して結合抗体15を溶出さ
せた。分画した胎盤ミトコンドリア、pRMITを発現
している溶菌物、および対照の組換え体クローンの溶菌
物に対してpRMIT吸収剤と結合した抗体をプローブ
させた。またそれらをHEp−2細胞または肝臓組織切
片のいずれかを用いた免疫蛍光法によって反応させた。 【0030】融合ポリペプチドとして発現したミトコン
ドリア抗原の単離 SDSの存在下でゲルろ過を使用することによって融合
ポリペプチドの単離を行って、不溶性ペレットを分画
し、免疫化に適応する材料を得た。10μg/mlアンピ
シリンを含有するL−ブロス中で、一夜、37℃でpR
MITのクローンをインキュベートした。8時間後対数
期生長用に希釈し、10mM・IPTGを用いて4時間
誘導した。その後エシエリヒア・コリ製品を5000×
Gで、10分間回収し、10mMトリス−HCl(pH8.
0)40ml中で2mM・EDTAを含有するペレットを
再懸濁した。その後リゾチームを加えて最終濃度0.2
5mg/mlにし、混合物を30分間、室温で回転させた。
溶液をさらに10分間室温で混合を続けながらトリトン
X−100の0.2%までにした。2mM・EDTA、5
0mMNaClおよび10mM・MgCO2を有する等量の1
0mMトリス−HClを、最終濃度2mg/mlのDNAエー
スと共に加えた。これを室温で15分間回転させ、その
後1500×Gで5分間遠心した。ペレットを捨て、上
清を30分間10000×Gで遠心した。2%SDSお
よび10mMジチオスレイトール(DTT)を有する0.
1Mりん酸緩衝液(pH6.0)でぺレットを分散後、こ
の最終ペレットを、セファクリルS−400と直列に並
べたセファクリルS−300カラムで分画した。画分を
50ml/時で溶出させて、6つの小画分を分析SDS−
PAGEおよびイムノブロッテイングによる分析のため
に採集した。最終的に、0.5Mりん酸緩衝液(pH6.
8)および1mM・DTTを用いて希釈した後、SDS
をヒドロキシアパタイトカラム上で取り除いた。上記の
ようにSDS−PAGEおよびイムノブロッテイングに
よって画分の純度を確認した。 【0031】マウスの免疫化 完全フロイントアジュバント(CFA)中の10μgの
精製融合ポリペプチドを用いて6匹のBALB/c雌性
マウスの群を免疫化した。3週間後、CFA中の同一用
量を用いて量を高めた。初期免疫化6週間後、マウスを
採血し、血清を単離した。これらの血清を1/1000
の希釈率でアッセイし、アフィニティー精製125I−や
ぎ抗マウスIgを使用する以外は上記のようにPAGE
−分離胎盤ミトコンドリアに対してプローブした。免疫
蛍光法によって、上記1,2,5のようにHEp−2細胞の切
片および肝臓組織切片を使用して血清を1/100で調
べた。 【0032】ヌクレオチドおよびアミノ酸配列 pRMITのcDNA挿入物をM13中にサブクローン化
し、ヌクレオチド配列を決定16,17した。発現クローン
の二重鎖シーケンシングによって挿入物の正確なフレー
ムおよび配向を決定した17。両方の配向で配列を決定
し、合成オリゴヌクレオチドをプライム反応18に用い
た。 【0033】固相酵素免疫測定法 炭酸緩衝液で2μg/mlに希釈した精製組換え体融合ポ
リペプチドをイムロン1マイクロタイタープレート(ダ
イナテック・ラボラトリーズ社、アレクサンドリア、バ
ージニア)に一夜4℃で吸収させた。胎児仔牛血清(F
CS)緩衝液(PBS中5%FCS、1%BSA、0.
3%ゼラチン)を用いて非特異的部位を保護した後、F
CS緩衝液で希釈したPBC血清を1時間インキュベー
トした。PBS/0.1%ツインを用いてプレートを3
回洗浄し、その後以下に示すひと長鎖イソタイプに対し
て特異的なマウスモノクローナル抗体の各々を用いてイ
ンキュベートした。IgG1に対するSG−11、IgG
2に対するGOM−1、IgG3に対するSJ−33、
IgG4に対するSK−44、IgMに対するMB−1
1、IgAに対するGA−1(マイルズ・サアイエンテ
ィフィック社、ネイパービル、イリノイ)。マウスMoA
bsの結合を、ペルオキシダーゼ結合やぎ抗マウスIgM
(テイゴ社、バーリンガム、カリフォルニア)を用いて
検出されるSJ−33を除く全てのペルオキシダーゼ結
合やぎ抗体マウスIgG(テイゴ社、バーリンガム、カ
リフォルニア)を用いて検出した。ABTSをペルオキ
シダーゼの色の基質として使用した。全てのイソタイプ
のAMAの検出のために、HRP−GHulgをイソタイ
プの特異的モノクローナルの代わりに使用した。 【0034】ひと骨髄腫蛋白を使用して最適の希釈のイ
ソタイプの特異的MoAbsを得た。骨髄腫蛋白の予じめ
定めた希釈物をミクロタイタープレートの上に被覆し、
イソタイプ特異的MoAbsの連続希釈物、ついでペルオ
キシダーゼ結合試薬によって、前述のように固相酵素免
疫測定法を行った。ほぼ同等の血清イソタイプ濃度で同
様のO.D.単位を示すイソタイプ特異的MoAbsの希釈
物を酵素結合イムノ吸着アッセイに使用した。 【0035】スクリーニングのための最適な血清希釈物
を得るために、最初にスクリーンした(免疫蛍光法によ
り)AMA陽性PBC、進行性軟骨炎および正常血清を
固相酵素免疫測定法によって力価測定した。血清希釈率
1:1000がノイズ比に対して最も高い信号を生じる
ことが分り、この希釈率を使用して全ての結果を得た。
陰性の切捨点を正常血清の平均O.D.上の2標準偏差と
して決定した。 【0036】B.結果 BTA224中のpRMITの配列 PBCを有する患者由来の血清を用いてプローブした
際、JM101中のpRMITのサブクローンは非常に
免疫反応性があったが、対照クローンは非反応性であっ
た。対照的に正常提供者由来の血清は、JM101中の
pRMITにもまたは対照クローンにも反応しなかっ
た。アレイ由来の陽性コロニーを全ての後の研究に使用
した。 【0037】pRMIT融合ポリペプチドの特異性 PBCを有する患者25名中25名からの1/1000
の希釈率の血清は、pRMIT内で作られた160kdの
融合ポリペプチドと反応した(表1および図1)。この
バンドはβ−ガラクトシダ−ゼに対するうざぎ抗血清と
も反応した(デ−タは示さず)。約36kdの血清を含
め、明らかに160kdの破砕生成物である低分子量の成
分に対応する多くのバンドが認められた。これらの低分
子量材料はpRMITのみにあり、PBC血清に免疫反
応性があった。これら25の血清の反応性の力価は、
1:1,000から1:1,000,000の範囲であっ
た。同じ25の血清の使用によって、非組換え体pBT
A224によって生成された細菌または不適切な挿入物
で形質転換し、種々の融合ポリペプチドの発現を誘導し
た細菌の溶菌物にはこの融合ポリペプチドは検出されな
かった。全身性紅斑性狼瘡、慢性関節リウマチまたは慢
性活動性肝炎を有する患者由来の血清は、1/100の
希釈率で融合蛋白と反応し、4日までのオートラジオグ
ラフ露出でも反応した。 【0038】 【表1】 【0039】融合ポリペプチドの同定 pRMITの溶菌物で吸収後、PBCを有する7人の患
者全てからの血清が、70kd抗原に反応性を有する抗体
を奪われたことを示した(表2)。反対照に、上記吸収
は45kdまたは39kd抗原に対する反応性を変化しな
い。上記奪取は、固体支持体に結合した対照クローンの
溶菌物にPBC血清が吸収される際には見られない。p
RMIT融合ポリペプチドとPBC血清の反応が、検出
可能な抗70kd反応性を取り除くことの発見は、cDN
Aが70kd抗原に対する自己抗体によって認識される全
決定基を暗号化することを示している(表2、図2)。 【0040】アフィニティー精製抗体 5つの異なるPBC血清の溶出抗体は、分画された胎盤
ミトコンドリアの70kdポリペプチドと反応し、pRM
IT中の160kdの融合ポリペプチドと反応し(図
3)、更にpRMITが70kd抗原を暗号化することを示
している。溶出抗体は、対照肝臓cDNAを発現するク
ローン由来の細菌たん白の溶菌物とは反応しなかった。
溶出抗体は、HEp−2細胞またはじん臓組織切片を用
い、免疫蛍光法によって染色する抗ミトコンドリアの特
異的パターンも付与した。 【0041】マウスの免疫応答 pRMIT融合ポリペプチドの注入後、BALBマウス
は70kd胎盤ミトコンドリアたん白に応答する抗体を生
成した。対照非免疫化マウス血清は非反応性であった
(図4)。更に、これらの血清は、HEp−2細胞および
じん臓組織切片の両方での抗ミトコンドリア免疫蛍光法
の典型的パターンを生じた(図5)。 【0042】ヌクレオチドおよびアミノ酸配列 挿入物は、1370の塩基対長で、全てのコード化領域
から成る(図6)。456のアミノ酸は、クローンによ
って生成された融合ポリペプチドの観察寸法と一致する
約48kdのポリペプチドをコード化する。従って、全長
の配列の抗原ではない。配列は、11%プロリンを含有
し、プロリンは例えば54から102のヌクレオチドに
みられるように、しばしばアラニンおよびバリンのよう
な疎水性アミノ酸の短鎖によって先行されることが分か
った。70kdミトコンドリア自己抗原の配列および公知
たん白とDNA配列の比較は、よく一致する配列をなん
ら示さなかった。配列は、ミトコンドリアDNA中には
存在しなく(データは示さず)、従って70kdたん白は
核遺伝子によってコード化されている。 【0043】固相酵素免疫測定法の感受性を、PBCを
有する37名の患者に対する免疫蛍光法と比較した(図
7)。固相酵素免疫測定法は約250倍以上の感度であ
ることが分かった。固相酵素免疫測定法によって検出し
た平均力価は、105.4であるが、免疫蛍光法による
と、僅か103であった。 【0044】 【表2】【0045】参考文献 1.P.A.バーグ、R.クレインおよびJ.J.リンデン
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ボームおよびP.A.バーグ、ヘパトロジー第5巻、第7
63〜769頁(1985年)。 7.I.メンデル−ハートビグ、B.O.ネルソン、L.ル
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クスペリメンタル・イムノロジー 第62巻、第371
〜379頁(1985年)。 8.H.ボームおよびC.パルマー、モレキュラー・アス
ペクツ・オブ・メディシン 第8巻、第201頁(19
85年)。 9.K.ミヤチ、S.ワタナベ、ヤマシキ、T.ヒワタシ
およびF.イチダ、アメリカン・ジャーナル・オブ・ガ
ストロエンテロロジー第79巻、第704〜709頁
(1984年)。 10.P.N.ウゾェグ、H.ボームおよびJ.ウィリアム
ソン、セル・バイオロジカル・インターナショナル・レ
ポート 第8巻、第987〜992頁(1984年)。 【0047】11.D.J.ケンプ、R.L.コペル、A.
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ン、R.セント、K.リンゲルバッハ、A.F.カウマン、
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ナルズ・オブ・クリニカル・リサーチ 第18巻、第1
48頁(1986年)。 33.H.−P.シュルテイス、P.A.バーグおよびM.
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ェバリー、J.デ・グルーテおよびV.J.デスメ、リバ
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ラ、H.ワタナベ、H.シロおよびM.オクムラ、リバー
第6巻、第1頁(1986年)。 38.M.I.アビガン、G.アダムソン、J.H.フーフ
ネイグルおよびE.A.ジョーンズ、ヘパトロジー 第6
巻、第999頁(1986年)。 39.R.H.フェンネル、パソロジー・アニュアル 第
16巻(Pt.2)、第289頁(1981年)。 40.J.ニューバーガー、B.ポートマン、B.R.D.
マクドーガル、R.Y.カルンおよびR.ウイリアムス、
ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン
第306巻、第1頁(1982年)。 【0053】41.H.H.ハンドレイ、M.C.グラッシ
ー、P.H.クレベランドおよびI.ロイスタン、ジャー
ナル・オブ・イムノロジカル・メソッド 第54巻、第
291〜298頁(1982年)。 42.R.A.マクドナルド、C.S.ホスキングおよび
C.L.ジョーンズ、ジャーナル・オブ・イムノロジカル
・メソッド、1987年出版。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は融合ポリペプチドの特異性を示す電気
泳動の写真である。 【図2】 図2は、pRMIT融合ポリペプチドの同定
を示す電気泳動の写真である。 【図3】 図3は、親和性−精製抗体の特異性を示す電
気泳動の写真である。 【図4】 図4は、pRMIT誘導融合ポリペプチドで
免疫したBALB/Cマウスの免疫応答を示す電気泳動
の写真である。 【図5】 図5は、HEp−2細胞の免疫蛍光を示す顕
微鏡写真である。 【図6】 図6は、pRMITのヌクレオチド配列およ
び推測したPBCの70kdミトコンドリア抗原のアミノ
酸配列を示す。 【図7】 図7は、PBCのAMA検出におけるELI
SA(+)および免疫蛍光法(□)の間の感度の比較を
示す。 【図8】 図8は、ヌクレオチド配列および図6のヌク
レオチド105−1065領域のヒト対応部を含む、図
6に描かれたヒト対応部の配列を暗号化した2.2kb c
DNA挿入断片の推定アミノ酸配列を示す。
泳動の写真である。 【図2】 図2は、pRMIT融合ポリペプチドの同定
を示す電気泳動の写真である。 【図3】 図3は、親和性−精製抗体の特異性を示す電
気泳動の写真である。 【図4】 図4は、pRMIT誘導融合ポリペプチドで
免疫したBALB/Cマウスの免疫応答を示す電気泳動
の写真である。 【図5】 図5は、HEp−2細胞の免疫蛍光を示す顕
微鏡写真である。 【図6】 図6は、pRMITのヌクレオチド配列およ
び推測したPBCの70kdミトコンドリア抗原のアミノ
酸配列を示す。 【図7】 図7は、PBCのAMA検出におけるELI
SA(+)および免疫蛍光法(□)の間の感度の比較を
示す。 【図8】 図8は、ヌクレオチド配列および図6のヌク
レオチド105−1065領域のヒト対応部を含む、図
6に描かれたヒト対応部の配列を暗号化した2.2kb c
DNA挿入断片の推定アミノ酸配列を示す。
フロントページの続き
(56)参考文献 The Journal of Im
munology,Vol.135,No.
3,p.1739−1745(1985)
Clinical and Expe
rimental Immunolog
y,Vol.62,p.371−379(1985)
(58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名)
C12N 15/12 ,1/21
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.原発性胆汁肝硬変(PBC)のミトコンドリア自己
抗原活性を有し、少なくともアミノ酸配列:AEIET
DKATIGFEVQEEGYLを含むポリペプチドを
暗号化している、DNA分子。 2.少なくとも実質的に図6もしくは図8に示された塩
基配列またはそのフラグメントを含む請求項1記載のD
NA分子。 3.少なくとも実質的に図6に示されたヌクレオチド7
6−679に対応する塩基配列を含む請求項2記載のD
NA分子。 4.機能し得るように発現調節配列に結合した請求項1
−3の何れかに記載のDNA分子を含む、組換えDNA
分子。 5.機能し得るように発現調節配列に結合した請求項1
−3の何れかに記載のDNA分子を含む、発現ベクタ
ー。 6.機能し得るように発現調節配列に結合した請求項1
−3の何れかに記載のDNA分子を含む、形質転換した
宿主細胞。
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The Journal of Immunology,Vol.135,No.3,p.1739−1745(1985) |
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