JP2875055B2 - 指紋照合方法 - Google Patents

指紋照合方法

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JP2875055B2 JP3122381A JP12238191A JP2875055B2 JP 2875055 B2 JP2875055 B2 JP 2875055B2 JP 3122381 A JP3122381 A JP 3122381A JP 12238191 A JP12238191 A JP 12238191A JP 2875055 B2 JP2875055 B2 JP 2875055B2
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誠吾 井垣
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    • G06V40/10Human or animal bodies, e.g. vehicle occupants or pedestrians; Body parts, e.g. hands
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    • G06V40/1365Matching; Classification

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、指紋照合方法に関し、
更に詳しく言えば、情報セキリュリティシステム等の指
紋による本人確認装置に用いられ、特にムービングウィ
ンドゥ法により指紋の照合を行う際、従来のような1つ
の「位置合わせ用窓」を使用しないで照合を行う指紋照
合方法に関する。
【0002】近年、コンピュータが広範な社会システム
の中に導入されるにともない、システムセキュリティに
関係者の関心が集まっている。コンピュータルームへの
入室や端末利用の際の本人確認の手段として、これまで
用いられてきたIDカードやパスワードには、セキュリ
ティ確保の面から多くの疑問が提起されている。
【0003】これに対して指紋は、「万人不同」、「終
生不変」という二大特徴を持つため、本人確認の最も有
力な手段と考えられ、指紋を用いた簡便な個人照合シス
テムに関しての多くの研究開発が行われている。
【0004】
【従来の技術】図4は、従来のムービングウィンドゥ法
の説明図であり、図4の(A)は指紋隆線画像、(B)
は指紋辞書画像、(C)は照合画像と辞書のマッチング
を示した図である。図中、Tは位置合わせ用窓、1〜6
は照合用窓を示す。
【0005】従来、ムービングウィンドゥ法により指紋
の照合を行う本人確認装置が知られていた。この装置に
おける指紋の照合は、次のようにして行っていた。
【0006】先ず、図4(A)に示したような指紋隆線
画像を入力して、2値画像に変換する。その後、複数の
特徴点近傍の2値画像を「窓」として切り出す。
【0007】前記のように切り出した「窓」の内の1つ
を、図4(B)に示したように、「位置合わせ用窓」T
とし、その周辺に位置する複数の「窓」を「照合用窓」
1〜6として定義し、辞書に登録しておく。
【0008】次に照合時には、図4(C)のように、
「位置合わせ用窓」と、入力画像との照合を行い、予め
決めた閾値より下がった位置(不一致度が所定値以下の
位置)を、「仮の位置合わせ点」として、「位置合わせ
用窓」Tの移動分に相当する座標に、周辺の「窓」を並
進移動させ、その点を中心に「照合用窓」1〜6を僅か
に移動させて照合が可能かどうかを調べる。
【0009】その結果、予め決めた本人確認の必要窓数
を越える「照合用窓」の一致が得られた場合は、その点
が「真の位置合わせ点」であると見なす。必要な数の
「照合用窓」の一致が得られない時は、再び「位置合わ
せ用窓」の走査に戻って、次の「仮の位置合わせ点」を
探す。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来のも
のにおいては、次のような課題があった。 (1) 上記のようなムービングウィンドゥ法で位置合わせ
と照合を交互に繰り返すことにより、高速に「真の位置
合わせ点」に収束できるという特徴点がある。しかし、
何らかの原因で「位置合わせ」ができない場合は、周辺
の「照合用窓」は全く無力である。
【0011】(2) 即ち、従来のムービングウィンドゥ法
では、照合時の位置合わせを、1つの「位置合わせ用
窓」でのみ行っていて、「照合用窓」では位置合わせを
行っていない。
【0012】このため、例えば「位置合わせ用窓」で位
置合わせを行った時、皮膚上の汗や汚れ等により、位置
合わせが出来なかったとする。この時、「照合用窓」の
照合を行わずに本人確認ができないとして照合結果を出
力する。従って、本来、本人確認ができる場合でも、照
合が失敗することがある。
【0013】本発明は、このような従来の課題を解決
し、指紋の照合時に、位置合わせ不能による照合の失敗
を防止して、安定した本人確認ができるようにすること
を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】図1は、本発明の原理図
であり、図中、10は2値化メモリ、11は特徴抽出
部、12は特徴情報記憶部、13は照合部、14は主変
位量変更部、15は副変位量変更部、16はメモリアド
レス指定部、17は画素値比較部、18は合格窓数評価
部、19は副変位量の分散評価部、20はアンド回路
(AND回路)を示す。
【0015】本発明は上記の課題を解決するため、次の
ように構成した。 (1) 少なくとも、指紋特徴点近傍から切り出した「窓」
の特徴点情報を、辞書として登録しておく特徴情報記憶
部12と、前記辞書の特徴と、入力した指紋の特徴とを
照合する照合部13とを具備した本人確認装置の指紋照
合方法において、指紋照合時に、照合すべき全ての
「窓」に対して一様に変位させるための主変位量と、
「窓」毎に変位させるための副変位量とを設定し、前記
主変位量の設定値と、登録時の基準位置情報とで決まる
位置に、全ての「照合用窓」を移動させた後、前記位置
を中心に、副変位量の設定値に従い、予め決めた範囲を
走査して、各「照合用窓」毎に入力画像との一致・不一
致を判断するようにした。
【0016】(2) 任意の主変位量の設定値に対して、予
め決めた閾値を越える数の「照合用窓」の一致を得た時
に、各「照合用窓」の副変位量の総和が、本人の場合に
想定される変動範囲内にあるか否かを評価し、前記評価
結果と合わせて本人確認を行うようにした。
【0017】(3) 主変位量を設定する際の単位変位量
を、「照合用窓」の走査範囲より大きくならないように
した。
【0018】(4) 任意の主変位量の設定値に対して、
「照合用窓」の不一致数が、予め決めた閾値を越えた場
合に、前記各設定値に対する「照合用窓」の照合を打ち
切るようにした。
【0019】
【作用】上記構成に基づく本発明の作用を、図1を参照
しがら説明する。照合部13において指紋の照合を行う
場合、先ず、主変位変更部14で主変位量の設定を行う
ことにより、メモリアドレス指定部16から、主変位量
の設定値に対応したアドレスが出力する。
【0020】これにより、前記アドレスによって想定さ
れる座標と、登録時の基準位置情報とで決まる位置に、
全ての「照合用窓」を移動させる。
【0021】その後、副変位量変更部15により設定さ
れた副変位量により、メモリアドレス指定部16からア
ドレスを出力し、各「窓」毎に移動させ、画素比較部1
7において照合を行う。
【0022】即ち、主変位量に基づいて移動した位置を
中心として、予め決めた範囲に走査させ、各「窓」毎に
入力画像との一致・不一致を判断する。
【0023】この場合、辞書と一致した「窓」について
は、上記副変位量の設定値を副変量の分散評価部19に
格納しておく。
【0024】その後、必要な「窓」の数が一致した場合
には、更に、辞書と一致した全ての「窓」に対する副変
位量の設定値を、副変位量の分散評価部19において評
価する。
【0025】この評価は、それぞれの「窓」に対する副
変位量の分散で行う。、即ち、本人確認時の各「窓」の
副変位量の分散が、予め決めた閾値を越える場合は、誤
照合の可能性が強いので、このような場合は、本人を確
定せず、主変位量の更新を行う。
【0026】分散が上記閾値以下であれば、本人確認を
確定する。このようにすれば、従来のような位置不能に
よる照合の失敗もなくなり、安定した指紋の照合が可能
となる。
【0027】また、上記構成(3)のようにすると、主
変位量に基づく移動をする際、「照合用窓」をとび越え
て変位するのを防止できる。更に、上記構成(4)のよ
うにすると、照合時間が短縮できる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。 (第1実施例の説明)図2〜図3は、本発明の第1実施
例を示した図であり、図2は本人確認装置のブロック
図、図3は処理フローチャートである。図中、図1と同
符号は同一のものを示す。また、21は指紋センサ、2
2は2値化回路を示す。
【0029】この実施例における本人確認装置は、図2
のように、指紋センサ21、2値化回路22、2値化メ
モリ10、特徴抽出部11、特徴情報記憶部12、照合
部13等で構成した。
【0030】また、前記照合部13には、主変位量変更
部14、副変位量変更部15、副変位量の分散評価部1
9、メモリアドレス指定部16、AND回路20、画素
値比較部17、合格窓数評価部18を設ける。
【0031】上記各部の機能は次のとおりである。指紋
センサ21は、指紋画像を入力するもの、2値化回路2
2は、入力した指紋画像を2値画像に変換するもの、2
値化メモリは、前記2値画像を格納しておくメモリであ
る。
【0032】特徴抽出部11は、2値化メモリ10内の
2値画像(指紋画像)から特徴点を抽出し、この特徴点
の近傍を「窓」として切り出すものである。切り出した
「窓」の特徴情報は、特徴情報記憶部12内の辞書に、
個人特徴情報として登録しておく。
【0033】照合部13は、前記辞書の特徴と、入力指
紋の特徴とを照合して、本人確認を行うものである。
【0034】主変位量変更部14は、照合すべき全ての
「窓」に対して一様に変位させるための主変位量を設定
するものであり、副変位量変更部15は、各「窓」毎の
変位量(個々の「窓」を移動させる量)を設定するもの
である。なお、主変位量は、「照合用窓」の走査範囲と
等しいか、もしくは小さく設定する。このようにしない
と、主変位を行う際、「照合用窓」をとびこしてしまう
からである。
【0035】メモリアドレス設定部16は、主変位量変
更部14または副変位量変更部15の設定値に応じて、
メモリアドレスを指定するものである。
【0036】このメモリアドレスは、特徴情報記憶部1
2及び2値化メモリ10のアドレスであり、このアドレ
スによって、照合すべき「窓」の走査開始点の座標が指
定される。
【0037】画素値比較部17は、照合時において、2
値化メモリ10からの特徴点と、特徴情報記憶部12か
らの辞書の特徴点を照合する際、上記の座標に従って、
走査を行いながら「窓」内の各画素値の比較を行うもの
である。
【0038】合格窓数評価部18は、画素値比較部17
の比較により合格した「窓」の数を評価するものであ
る。副変位量の分散評価部19は、副変位量変更部15
で設定した副変位量を格納しておき、全「窓」について
の副変位量の分散を評価するものである。
【0039】AND回路20は、副変位量の分散評価部
19の出力と、合格窓数評価部18の出力との論理積演
算を行い、その結果に応じて本人確認信号を出力するも
のである。
【0040】次に、上記構成の本人確認装置における照
合時の処理を、図3の処理フローチャートに基づいて説
明する。なお、図3の各処理番号は、カッコ内に示す。
【0041】指紋の特徴点の抽出と、「窓画像」の登録
に関しては、従来の方法と同じなので、説明を省略す
る。
【0042】照合時には、先ず、主変位量変更部14に
より、主変位量(全「窓」の一様な変位量)を設定する
(S1)。次に副変位量変更部15により副変位量(各
「窓」毎の変位量)を設定する(S2)。
【0043】前記の各設定値が捜索範囲内でなければ前
記副変位量の設定をやり直し、捜索範囲内になると(S
3)、画素値比較部17において、画素照合(比較)を
行う(S4)。
【0044】即ち、主変位量変更部14の設定値によっ
て規定される座標に、全ての「照合窓」を移動し、その
点を中心に、予め決めた範囲(捜索範囲)に走査させ、
各「窓」毎に入力画像との一致、不一致を判断(画素照
合)する。
【0045】その結果、辞書と一致した場合には(S
5)、設定した副変位量のデータを、副変位量の分散評
価部19に記録(格納)する(S6)。なお不一致の場
合は記録しない。
【0046】上記の処理を、全ての「窓」について行っ
た後(S7)、合格窓数評価部(18)で合格窓数の評
価を行う。その結果、必要窓数が合格でなければ(S
8)、AND回路20へ論理「0」を出力するので、A
ND回路20の出力も論理「0」となってリジェクトと
なる。
【0047】しかし、必要窓数が合格した場合(S8)
には、更に、副変位量の分散評価部19において、副変
位量の分散値を計算する(S9)。この分散値の計算
は、副変位量の分散評価部19内に予め記録しておいた
データに基づいて行う。
【0048】その結果、分散値が許容範囲内でなければ
AND回路20へ論理「0」を出力するので、AND回
路20の出力は論理「0」となってリジェクトとなる。
【0049】しかし、分散値が許容範囲内であれば(S
10)、AND回路20へ論理「1」を出力する。この
時、合格窓数評価部18からも、AND回路20に対し
て論理「1」が出力されている(必要窓数が合格である
ため)ので、AND回路20の出力は論理「1」とな
り、本人確認信号となって出力する。
【0050】上記の処理で、任意の主変位量に対して、
「照合用窓」の不一致数が、予め決めた閾値を越えたら
その主変位量における「照合用窓」の照合を打ち切るよ
うにすれば、照合時間が速くなる。
【0051】また、主変位量の設定値は、「照合用窓」
の走査範囲と等しいか、若しくは小さくする必要があ
る。このようにしないと、主変位を行う際、「照合用
窓」をとびこして移動することがある。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果がある。 (1) 登録した全ての「窓」を照合に寄与させることがで
きるので、従来のムービングウィンドゥ法のように、1
つの「位置合わせ用窓」に頼った照合方法にくらべて、
安定した本人確認ができる。
【0053】(2) 従来のムービングウィンドゥ法による
照合方法のように、1つの「位置合わせ用窓」での位置
合わせ不能による照合の失敗(リジェクト)を防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理図である。
【図2】本発明の実施例における本人確認装置のブロッ
ク図である。
【図3】実施例の処理フローチャートである。
【図4】従来のムービングウィンドゥ法の説明図であ
る。
【符号の説明】
10 2値化メモリ 11 特徴抽出部 12 特徴情報記憶部 13 照合部 14 主変位量変更部 15 副変位量変更部 16 メモリアドレス指定部 17 画素値比較部 18 合格窓数評価部 19 副変位量の分散評価部 20 AND回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−26986(JP,A) 特開 昭59−151265(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06T 7/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、指紋特徴点近傍から切り出し
    た「窓」の特徴情報を、辞書として登録しておく特徴情
    報記憶部(12)と、 前記辞書の特徴と、入力した指紋の特徴とを照合する照
    合部(13)とを具備した本人確認装置の指紋照合方法
    において、 指紋照合時に、照合すべき全ての「窓」に対して一様に
    変位させるための主変位量と、各「窓」毎に変位させる
    ための副変位量とを設定し、 前記主変位量の設定値と、登録時の基準位置情報とで決
    まる位置に、全ての「照合用窓」を移動させた後、 前記位置を中心に、副変位量の設定値に従い、予め決め
    た範囲を走査して、各「照合用窓」毎に入力画像との一
    致、不一致を判断することを特徴とした指紋照合方法。
  2. 【請求項2】 任意の主変位量の設定値に対して、予め
    決めた閾値を越える数の「照合用窓」の一致を得た時
    に、各「照合用窓」の副変位量の総和が、本人の場合に
    想定される変動範囲内にあるか否かを評価し、前記評価
    結果と合わせて本人確認を行うことを特徴とした請求項
    1記載の指紋照合方法。
  3. 【請求項3】 主変位量を設定する際の単位変位量を、
    「照合用窓」の走査範囲より大きくならないようにした
    ことを特徴とした請求項1記載の指紋照合方法。
  4. 【請求項4】 任意の主変位量の設定値に対して、「照
    合用窓」の不一致数が、予め決めた閾値を越えた場合
    に、前記各設定値に対する「照合用窓」の照合を打ち切
    ることを特徴とした請求項1記載の指紋照合方法。
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